JPH078543Y2 - ジブクレーン - Google Patents
ジブクレーンInfo
- Publication number
- JPH078543Y2 JPH078543Y2 JP6677589U JP6677589U JPH078543Y2 JP H078543 Y2 JPH078543 Y2 JP H078543Y2 JP 6677589 U JP6677589 U JP 6677589U JP 6677589 U JP6677589 U JP 6677589U JP H078543 Y2 JPH078543 Y2 JP H078543Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- jib
- mast
- rope
- frame
- hoisting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Jib Cranes (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案はジブクレーンに係り、特に背の高いマスト上に
ジブを支持して荷役を行うジブクレーンにおいて、その
マストに生じる荷役作業時の撓みを低減することのでき
るジブクレーンに関する。
ジブを支持して荷役を行うジブクレーンにおいて、その
マストに生じる荷役作業時の撓みを低減することのでき
るジブクレーンに関する。
[従来の技術] 従来のジブクレーンは、第7図に示すように、マスト1
上部の上部フレーム2に、ジブ3が起伏自在に設けられ
ており、ジブ3の後方には、ジブ3の先端部から吊りフ
ック4を昇降自在に吊り下げる巻上ロープ5が掛け渡さ
れる頂部フレーム6が設けられている。このジブクレー
ンは、ジブ3を起伏させるときに吊りフック4の高さが
変化するため、起伏時に吊りフック4を起伏に応じて水
平に移動させるためのロープ補正手段7が設けられてい
る。このようなジブクレーンは、吊りフック4で保持さ
れる荷の水平距離(荷重半径)が大きくなるとマスト1
にかかる曲げモーメントが大きくなるので、このモーメ
ントが一定値より大きくならないように、ジブ3の起伏
角度に応じて許容荷重を設定するようにしている。ま
た、この曲げモーメントは、マスト1に撓みを生じさせ
るため、図示するように、マスト1の背面にステー8を
設けて、マスト1の剛性を高めることにより、マスト1
の撓みを防止するように構成したものがあり、マスト1
の低いジブクレーンにおいては、このように構成するこ
とで、マスト1の撓みを有効に防止することができる。
上部の上部フレーム2に、ジブ3が起伏自在に設けられ
ており、ジブ3の後方には、ジブ3の先端部から吊りフ
ック4を昇降自在に吊り下げる巻上ロープ5が掛け渡さ
れる頂部フレーム6が設けられている。このジブクレー
ンは、ジブ3を起伏させるときに吊りフック4の高さが
変化するため、起伏時に吊りフック4を起伏に応じて水
平に移動させるためのロープ補正手段7が設けられてい
る。このようなジブクレーンは、吊りフック4で保持さ
れる荷の水平距離(荷重半径)が大きくなるとマスト1
にかかる曲げモーメントが大きくなるので、このモーメ
ントが一定値より大きくならないように、ジブ3の起伏
角度に応じて許容荷重を設定するようにしている。ま
た、この曲げモーメントは、マスト1に撓みを生じさせ
るため、図示するように、マスト1の背面にステー8を
設けて、マスト1の剛性を高めることにより、マスト1
の撓みを防止するように構成したものがあり、マスト1
の低いジブクレーンにおいては、このように構成するこ
とで、マスト1の撓みを有効に防止することができる。
[考案が解決しようとする課題] しかしなが、上述のようなものでは、プラント等の建設
に使用されるマストを可搬可能に分割し、この分割単体
を建設現場に搬送してマストを高く形成し、その上に広
範囲の荷重半径を有するジブを設け、大重量の荷役機能
をもたせるようにした仮設用のジブクレーンにあって
は、マストの分割単体を軽量化して搬送を容易にしてい
るため、荷役の際の作用でマストに撓みが生じる。ま
た、このような撓み易いマストを用いたジブクレーンで
荷役を行う際、特に荷が吊り上がる地切り時、マストの
撓みで荷が移動して周囲の物に衝突したり、あるいは荷
を芯出しして据え付ける際、マストの撓みが戻って荷が
移動し、正確な据え付けができない等の問題がある。
に使用されるマストを可搬可能に分割し、この分割単体
を建設現場に搬送してマストを高く形成し、その上に広
範囲の荷重半径を有するジブを設け、大重量の荷役機能
をもたせるようにした仮設用のジブクレーンにあって
は、マストの分割単体を軽量化して搬送を容易にしてい
るため、荷役の際の作用でマストに撓みが生じる。ま
た、このような撓み易いマストを用いたジブクレーンで
荷役を行う際、特に荷が吊り上がる地切り時、マストの
撓みで荷が移動して周囲の物に衝突したり、あるいは荷
を芯出しして据え付ける際、マストの撓みが戻って荷が
移動し、正確な据え付けができない等の問題がある。
また、これを解消するためにマストの剛性を高めると分
割単体の搬送あるいは組立て等に支障をきたすという問
題がある。
割単体の搬送あるいは組立て等に支障をきたすという問
題がある。
本考案は上記問題点を解決するために創案されたもの
で、その目的は、マストの剛性を高めることなく荷役時
のマストの撓みを低減することのできるジブクレーンを
提供することにある。
で、その目的は、マストの剛性を高めることなく荷役時
のマストの撓みを低減することのできるジブクレーンを
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本考案は、マスト上の上部フ
レームに起伏自在なジブを設け、上記上部フレームにジ
ブを起伏する起伏用ロープおよび左右一対の巻上用ロー
プのそれぞれを掛け渡すシーブを有する頂部フレームを
設けると共に、上記上部フレーム上に、これらロープを
巻回するドラムをそれぞれ設け、上記起伏用ロープの途
中に、そのロープと一体的に移動する水平方向に延びる
フローティングフレームを設け、このフローティングフ
レームに左右に離間させて一対の動滑車を設け、上記フ
ローティングフレームから巻上用ドラム側に離間させて
互いに近接する一対の固定滑車を設けると共にその間に
互いに巻上用ロープの途中を多条に掛け渡し、この固定
滑車をマスト下部から上方に延びるテンションバで支持
して構成したものである。
レームに起伏自在なジブを設け、上記上部フレームにジ
ブを起伏する起伏用ロープおよび左右一対の巻上用ロー
プのそれぞれを掛け渡すシーブを有する頂部フレームを
設けると共に、上記上部フレーム上に、これらロープを
巻回するドラムをそれぞれ設け、上記起伏用ロープの途
中に、そのロープと一体的に移動する水平方向に延びる
フローティングフレームを設け、このフローティングフ
レームに左右に離間させて一対の動滑車を設け、上記フ
ローティングフレームから巻上用ドラム側に離間させて
互いに近接する一対の固定滑車を設けると共にその間に
互いに巻上用ロープの途中を多条に掛け渡し、この固定
滑車をマスト下部から上方に延びるテンションバで支持
して構成したものである。
[作用] 上記構成によれば、起伏用ロープを起伏用ドラムで巻き
込み、繰り出すことにより、フローティングフレームを
移動させると共に、ジブを起伏させる。このジブの起伏
の際、フローティングフレームの移動に応じて動滑車と
固定滑車との間隔が変化すると共に、この動滑車と固定
滑車とに掛け渡される巻上用ロープが繰り出しあるいは
巻き込まれて吊りフックの高さを調節してジブの起伏に
追従して吊りフックを水平に移動させる。このとき、動
滑車と固定滑車との間の間隔は、ジブが倒れたときに大
きくなり、その反対にジブが起立すると小さくなる。し
たがって、動滑車および固定滑車が形成する角度は、ジ
ブが倒れて荷重半径が大きく曲げモーメントが大きいと
きに小さくなり、この反対にジブが起立して荷重半径が
小さく曲げモーメントが小さいときには大きくなる。
込み、繰り出すことにより、フローティングフレームを
移動させると共に、ジブを起伏させる。このジブの起伏
の際、フローティングフレームの移動に応じて動滑車と
固定滑車との間隔が変化すると共に、この動滑車と固定
滑車とに掛け渡される巻上用ロープが繰り出しあるいは
巻き込まれて吊りフックの高さを調節してジブの起伏に
追従して吊りフックを水平に移動させる。このとき、動
滑車と固定滑車との間の間隔は、ジブが倒れたときに大
きくなり、その反対にジブが起立すると小さくなる。し
たがって、動滑車および固定滑車が形成する角度は、ジ
ブが倒れて荷重半径が大きく曲げモーメントが大きいと
きに小さくなり、この反対にジブが起立して荷重半径が
小さく曲げモーメントが小さいときには大きくなる。
これにより、動滑車と固定滑車とに掛け渡される巻上用
ロープにかかる張力の合力は、曲げモーメントが大きい
と大きくなり、反対に小さいと小さくなる。この曲げモ
ーメントに応じて変化する合力は、テンションバを介し
てマストの下部に伝達されるので、曲げモーメントが大
きくなってもマストの撓みを減少させ得る。
ロープにかかる張力の合力は、曲げモーメントが大きい
と大きくなり、反対に小さいと小さくなる。この曲げモ
ーメントに応じて変化する合力は、テンションバを介し
てマストの下部に伝達されるので、曲げモーメントが大
きくなってもマストの撓みを減少させ得る。
[実施例] 本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、第1図ないし第4図において、1はマストで、マ
スト1上の上部フレーム2にはジブ3が起伏自在に設け
られていると共に、この上部フレーム2上には、ジブ3
を起伏する起伏用ロープ9および吊りフック4を昇降自
在吊り下げる左右一対の巻上用ロープ5のそれぞれが掛
け渡されるシーブ10,11,12を有する頂部フレーム6が設
けられている。また、上部フレーム2上には、巻上用ロ
ープ5を巻回する巻上用ドラム13および起伏用ロープ9
を巻回する起伏用ドラム14が設けられている。
スト1上の上部フレーム2にはジブ3が起伏自在に設け
られていると共に、この上部フレーム2上には、ジブ3
を起伏する起伏用ロープ9および吊りフック4を昇降自
在吊り下げる左右一対の巻上用ロープ5のそれぞれが掛
け渡されるシーブ10,11,12を有する頂部フレーム6が設
けられている。また、上部フレーム2上には、巻上用ロ
ープ5を巻回する巻上用ドラム13および起伏用ロープ9
を巻回する起伏用ドラム14が設けられている。
上記起伏用ロープ9の途中には、このロープ9と一体的
に移動する水平方向に延びるフローティングフレーム15
が設けられている。このフローティングフレーム15は、
第3図(A)(B)に示すように、その左右両側に起伏
用動滑車16が設けられており、これら起伏用動滑車16の
間には、左右に間隔を隔てて動滑車17が設けられてい
る。また、このフローティングフレーム15から巻上用ド
ラム13側に離間させた位置には、図示するように、互い
に近接する一対の固定滑車18が設けられており、これら
動滑車17と固定滑車18との間には巻上用ロープ5の途中
が互いに多条に掛け渡されている。
に移動する水平方向に延びるフローティングフレーム15
が設けられている。このフローティングフレーム15は、
第3図(A)(B)に示すように、その左右両側に起伏
用動滑車16が設けられており、これら起伏用動滑車16の
間には、左右に間隔を隔てて動滑車17が設けられてい
る。また、このフローティングフレーム15から巻上用ド
ラム13側に離間させた位置には、図示するように、互い
に近接する一対の固定滑車18が設けられており、これら
動滑車17と固定滑車18との間には巻上用ロープ5の途中
が互いに多条に掛け渡されている。
上記固定滑車18は、第1図および第2図に示すように、
下端部がマスト1の下部フレーム19に連結され、これに
より上方に延びるテンションバ20の上端部に支持されて
いる。このテンションバ20の上端部は、第4図に示すよ
うに、上部フレーム2を挿通し、固定滑車18を一体的に
支持する固定滑車フレーム21にピン等により連結されて
おり、上記動滑車17と固定滑車18に掛け渡される巻上用
ロープ5にかかる張力の合力をテンションバ20から下部
フレーム19に伝達するようになっている。
下端部がマスト1の下部フレーム19に連結され、これに
より上方に延びるテンションバ20の上端部に支持されて
いる。このテンションバ20の上端部は、第4図に示すよ
うに、上部フレーム2を挿通し、固定滑車18を一体的に
支持する固定滑車フレーム21にピン等により連結されて
おり、上記動滑車17と固定滑車18に掛け渡される巻上用
ロープ5にかかる張力の合力をテンションバ20から下部
フレーム19に伝達するようになっている。
このテンションバ20の両側には、マスト1の自然撓み
(風、地震等によって生じる撓み)を防止するためのス
テー8が設けられている。
(風、地震等によって生じる撓み)を防止するためのス
テー8が設けられている。
次に、起伏用ロープ9および巻上用ロープ5の詳細を説
明する。
明する。
第5図に示すように、起伏用ロープ9は、ジブ3の先端
部に連結されて延出され、頂部フレーム6のシーブ10に
掛け渡されると共に、これより下方に向けて導かれ、フ
ローティングフレーム15を吊り下げている一対の上部起
伏用ロープ22と、起伏用ドラム14に巻回され、フローテ
ィングフレーム15の起伏用動滑車16a,16bに掛け渡され
フローティングフレーム15を上下に移動させると共に、
ジブ3を起伏させる下部起伏用ロープ23とからなってい
る。
部に連結されて延出され、頂部フレーム6のシーブ10に
掛け渡されると共に、これより下方に向けて導かれ、フ
ローティングフレーム15を吊り下げている一対の上部起
伏用ロープ22と、起伏用ドラム14に巻回され、フローテ
ィングフレーム15の起伏用動滑車16a,16bに掛け渡され
フローティングフレーム15を上下に移動させると共に、
ジブ3を起伏させる下部起伏用ロープ23とからなってい
る。
この下部起伏用ロープ23は、図示するように、上部フレ
ーム2上の左側に設けられた起伏用ドラム14に一端が巻
回され、この起伏用ドラム14から上方に向けて引き出さ
れ、頂部フレーム6のシーブ24に掛け渡されて頂部フレ
ーム6に沿って右方向に導かれ、右側のシーブ25に掛け
渡されて下方に導かれ、上部フレーム2の右側の起伏用
固定滑車26aに掛け渡される共に、この起伏用固定滑車2
6aとフローティングフレーム15の右側の起伏用動滑車16
aとの間に互いに多条に掛け渡され、更に、起伏用固定
滑車26aから上部フレーム2上に沿って左側の起伏用固
定滑車26bに向い、この起伏用固定滑車26bとフローティ
ングフレーム15の左側の起伏用動滑車16bとの間に互い
に多条に掛け渡された後、上方に向い、頂部フレーム6
の左側のシーブ27およびシーブ28に掛け渡されると共
に、下方に導かれて上記起伏用ドラム14にその先端が巻
回されている。
ーム2上の左側に設けられた起伏用ドラム14に一端が巻
回され、この起伏用ドラム14から上方に向けて引き出さ
れ、頂部フレーム6のシーブ24に掛け渡されて頂部フレ
ーム6に沿って右方向に導かれ、右側のシーブ25に掛け
渡されて下方に導かれ、上部フレーム2の右側の起伏用
固定滑車26aに掛け渡される共に、この起伏用固定滑車2
6aとフローティングフレーム15の右側の起伏用動滑車16
aとの間に互いに多条に掛け渡され、更に、起伏用固定
滑車26aから上部フレーム2上に沿って左側の起伏用固
定滑車26bに向い、この起伏用固定滑車26bとフローティ
ングフレーム15の左側の起伏用動滑車16bとの間に互い
に多条に掛け渡された後、上方に向い、頂部フレーム6
の左側のシーブ27およびシーブ28に掛け渡されると共
に、下方に導かれて上記起伏用ドラム14にその先端が巻
回されている。
次に、巻上用ロープ5のうち、一方の巻上用ロープ5aは
図示するように、その一端が上部フレーム2上の右側に
設けられた巻上ドラム13から上方に向けて引き出され、
頂部フレーム6のシーブ11a、ジブ3の先端部のシーブ2
9a、フック支持フレーム30の動滑車31aに掛け渡されて
折り返し、ジブ3の先端部のシーブ29aから頂部フレー
ム6のシーブ12aに掛け渡されると共に、このシーブ12a
で下方に向けて導かれフローティングフレーム15の動滑
車17aから固定滑車18aに掛け渡された後、固定滑車18a
と動滑車17aの間に互いに多条に掛け渡され、その先端
は、巻上用補正ドラム32に巻回されている。また、他方
の巻上用ロープ5bは巻上ドラム13から上方に向けて引き
出され、シーブ33に掛け渡されると共に、頂部フレーム
6に沿って左側に導かれ、頂部フレーム6左側のシーブ
34,11bに掛け渡され、さらにシーブ11bから,ジブ3の
先端部のシーブ29b、フック支持フレーム30の動滑車31b
に掛け渡されて折り返し、ジブ3の先端部のシーブ29b
から頂部フレームのシーブ12bに掛け渡されると共に、
下方に導かれて動滑車17bから固定滑車18bに掛け渡され
た後、固定滑車18bと動滑車17bとの間に互いに多条に掛
け渡され、その先端部は、巻上用補正ドラム32に巻回さ
れている。また、上記動滑車17a,17bと固定滑車18a,18b
とに掛け渡される巻上用ロープ5a,5bは、図示するよう
に、フローティングフレーム15が上方に移動した際に
は、V字状を形成するようになっている。
図示するように、その一端が上部フレーム2上の右側に
設けられた巻上ドラム13から上方に向けて引き出され、
頂部フレーム6のシーブ11a、ジブ3の先端部のシーブ2
9a、フック支持フレーム30の動滑車31aに掛け渡されて
折り返し、ジブ3の先端部のシーブ29aから頂部フレー
ム6のシーブ12aに掛け渡されると共に、このシーブ12a
で下方に向けて導かれフローティングフレーム15の動滑
車17aから固定滑車18aに掛け渡された後、固定滑車18a
と動滑車17aの間に互いに多条に掛け渡され、その先端
は、巻上用補正ドラム32に巻回されている。また、他方
の巻上用ロープ5bは巻上ドラム13から上方に向けて引き
出され、シーブ33に掛け渡されると共に、頂部フレーム
6に沿って左側に導かれ、頂部フレーム6左側のシーブ
34,11bに掛け渡され、さらにシーブ11bから,ジブ3の
先端部のシーブ29b、フック支持フレーム30の動滑車31b
に掛け渡されて折り返し、ジブ3の先端部のシーブ29b
から頂部フレームのシーブ12bに掛け渡されると共に、
下方に導かれて動滑車17bから固定滑車18bに掛け渡され
た後、固定滑車18bと動滑車17bとの間に互いに多条に掛
け渡され、その先端部は、巻上用補正ドラム32に巻回さ
れている。また、上記動滑車17a,17bと固定滑車18a,18b
とに掛け渡される巻上用ロープ5a,5bは、図示するよう
に、フローティングフレーム15が上方に移動した際に
は、V字状を形成するようになっている。
図中、36はジブの起伏を支持する支持用ロープで、この
支持用ロープ36は、図示するように、一端がジブ5の先
端部に左右に間隔を隔てて連結され、これにより延出さ
れて頂部フレーム6のシーブ37にそれぞれ掛け渡される
と共に、これより下方に導かれ、その先端部が上記フロ
ーティングフレーム15に連結されている。
支持用ロープ36は、図示するように、一端がジブ5の先
端部に左右に間隔を隔てて連結され、これにより延出さ
れて頂部フレーム6のシーブ37にそれぞれ掛け渡される
と共に、これより下方に導かれ、その先端部が上記フロ
ーティングフレーム15に連結されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
先ず、第1図において、ジブ3の起伏角度が大きい、図
中Aの位置にあるときには、フローティングフレーム15
が上方に位置(第3図(A)に示す位置)し、動滑車17
と固定滑車18が形成するV字状の角度が小さくなってい
る。次に、ジブ3を第1図中Bの方向に起立させるべ
く、起伏ドラム14で下部起伏用ロープ23を巻き込むと、
フローティングフレーム15を下方に移動させると共に、
上部起伏用ロープ22を引き込みジブ3を起立する方向に
回動させる。このとき、動滑車17と固定滑車18との間隔
が順次狭まり、これら動滑車17と固定滑車18との間に掛
け渡されている巻上用ロープ5が繰り出されると共に、
巻上補正用ドラム32でその繰り出しが補正されて、ジブ
3の先端部から吊り下げられているフック4を順次下方
に移動させ、ジブ3の起伏に追従してその吊り高さ(第
1図2点鎖線で示す)を変えずに水平に移動する。さら
に、この動作を続けるとフローティングフレーム15が下
降(第3図(B)に示す)し、ジブ3が第1図中Bの位
置に起立すると共に、吊りフック4はジブ3の起立に追
従して水平に移動する。
中Aの位置にあるときには、フローティングフレーム15
が上方に位置(第3図(A)に示す位置)し、動滑車17
と固定滑車18が形成するV字状の角度が小さくなってい
る。次に、ジブ3を第1図中Bの方向に起立させるべ
く、起伏ドラム14で下部起伏用ロープ23を巻き込むと、
フローティングフレーム15を下方に移動させると共に、
上部起伏用ロープ22を引き込みジブ3を起立する方向に
回動させる。このとき、動滑車17と固定滑車18との間隔
が順次狭まり、これら動滑車17と固定滑車18との間に掛
け渡されている巻上用ロープ5が繰り出されると共に、
巻上補正用ドラム32でその繰り出しが補正されて、ジブ
3の先端部から吊り下げられているフック4を順次下方
に移動させ、ジブ3の起伏に追従してその吊り高さ(第
1図2点鎖線で示す)を変えずに水平に移動する。さら
に、この動作を続けるとフローティングフレーム15が下
降(第3図(B)に示す)し、ジブ3が第1図中Bの位
置に起立すると共に、吊りフック4はジブ3の起立に追
従して水平に移動する。
このとき、吊りフック4に荷が保持されている場合、吊
り荷の荷重位置(荷重半径)はジブ3の起立に伴い順次
近くなり、曲げモーメントも順次小さくなるように変化
する。
り荷の荷重位置(荷重半径)はジブ3の起立に伴い順次
近くなり、曲げモーメントも順次小さくなるように変化
する。
一方、この荷重半径が大きい状態のとき、フローティン
グフレーム15が上方に移動し、動滑車17と固定滑車18と
に巻上用ロープ5が掛け渡されるV字状の角度が小さく
なるので、第6図に示すように、巻上用ロープ5にかか
る張力Tの合力Fは、上記V字状の角度θに反比例して
大きくなり、荷重半径が小さく曲げモーメントが小さい
ときには、動滑車17が図中2点鎖線で示す位置に移動す
るので、V字状の角度θが大きくなって合力Fが小さく
なる。このように変化する合力Fが固定滑車18からテン
ションバ20を介してマスト1の下部フレーム19に伝達さ
れるので、曲げモーメントが大きくなってもマストの撓
みを低減することができる。これにより、マスト1を高
くしたジブクレーンであっても、マスト1の剛性を高め
る必要がないので、軽量にして安価なマスト1を製作す
ることができる。
グフレーム15が上方に移動し、動滑車17と固定滑車18と
に巻上用ロープ5が掛け渡されるV字状の角度が小さく
なるので、第6図に示すように、巻上用ロープ5にかか
る張力Tの合力Fは、上記V字状の角度θに反比例して
大きくなり、荷重半径が小さく曲げモーメントが小さい
ときには、動滑車17が図中2点鎖線で示す位置に移動す
るので、V字状の角度θが大きくなって合力Fが小さく
なる。このように変化する合力Fが固定滑車18からテン
ションバ20を介してマスト1の下部フレーム19に伝達さ
れるので、曲げモーメントが大きくなってもマストの撓
みを低減することができる。これにより、マスト1を高
くしたジブクレーンであっても、マスト1の剛性を高め
る必要がないので、軽量にして安価なマスト1を製作す
ることができる。
また、このジブクレーンをマストを組み立てる仮設用の
ジブクレーン等に採用した場合、マストの分割単体を軽
量にして可搬容易にすることができ、その組み立てが容
易になる。
ジブクレーン等に採用した場合、マストの分割単体を軽
量にして可搬容易にすることができ、その組み立てが容
易になる。
なお、本実施例にあって動滑車17および固定滑車18は、
頂部フレーム6から下方に鉛直方向に設けたものを示し
ているが、これら動滑車17および固定滑車18を頂部フレ
ーム6とジブ3の先端部との間に設け、固定滑車18にロ
ープ等を連結して頂部フレーム6から下方鉛直方向に引
き出し、そのロープ先端部と上記テンションバ20の上端
部とを連結するようにしてもよい。
頂部フレーム6から下方に鉛直方向に設けたものを示し
ているが、これら動滑車17および固定滑車18を頂部フレ
ーム6とジブ3の先端部との間に設け、固定滑車18にロ
ープ等を連結して頂部フレーム6から下方鉛直方向に引
き出し、そのロープ先端部と上記テンションバ20の上端
部とを連結するようにしてもよい。
[考案の効果] 本考案は次のような効果を発揮する。
巻上ロープに加わる張力の合力を曲げモーメントに比例
させて固定滑車に伝達し、その固定滑車より曲げモーメ
ントに応じた合力をテンションバを介してマストの下部
に伝達するようにしたので、マストの撓みを低減するこ
とができ、これにより、軽量にして安価なマストを製作
することができる。
させて固定滑車に伝達し、その固定滑車より曲げモーメ
ントに応じた合力をテンションバを介してマストの下部
に伝達するようにしたので、マストの撓みを低減するこ
とができ、これにより、軽量にして安価なマストを製作
することができる。
第1図は本考案の一実施例を示す側面図、第2図は第1
図の背面図、第3図(A)(B)は要部を示す背面図、
第4図は第3図の側面図、第5図は本実施例のロープの
系統を示す概略斜視図、第6図は本実施例の作用を説明
する図、第7図は従来例を示す側面図である。 図中、1はマスト、2は上部フレーム、3はジブ、5は
巻上用ロープ、6は頂部フレーム、9は起伏用ロープ、
10,11,12はシーブ、13,14はドラムとしての巻上用ドラ
ムおよび起伏用ドラム、15はフローティングフレーム、
17は動滑車、18は固定滑車、20はテンションバである。
図の背面図、第3図(A)(B)は要部を示す背面図、
第4図は第3図の側面図、第5図は本実施例のロープの
系統を示す概略斜視図、第6図は本実施例の作用を説明
する図、第7図は従来例を示す側面図である。 図中、1はマスト、2は上部フレーム、3はジブ、5は
巻上用ロープ、6は頂部フレーム、9は起伏用ロープ、
10,11,12はシーブ、13,14はドラムとしての巻上用ドラ
ムおよび起伏用ドラム、15はフローティングフレーム、
17は動滑車、18は固定滑車、20はテンションバである。
Claims (1)
- 【請求項1】マスト上の上部フレームに起伏自在なジブ
を設け、上記上部フレームに、ジブを起伏する起伏用ロ
ープおよび左右一対の巻上用ロープのそれぞれを掛け渡
すシーブを有する頂部フレームを設けると共に、上記上
部フレーム上に、これらロープを巻回するドラムをそれ
ぞれ設け、上記起伏用ロープの途中に、そのロープと一
体的に移動する水平方向に延びるフローティングフレー
ムを設け、該フローティングフレームに左右に離間させ
て一対の動滑車を設け、上記フローティングフレームか
ら巻上用ドラム側に離間させて、互いに近接する一対の
固定滑車を設けると共に、その間に互いに巻上用ロープ
の途中を多条に掛け渡し、該固定滑車をマスト下部から
上方に延びるテンションバで支持したことを特徴とする
ジブクレーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6677589U JPH078543Y2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | ジブクレーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6677589U JPH078543Y2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | ジブクレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH037187U JPH037187U (ja) | 1991-01-23 |
JPH078543Y2 true JPH078543Y2 (ja) | 1995-03-01 |
Family
ID=31599773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6677589U Expired - Lifetime JPH078543Y2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | ジブクレーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH078543Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013175614A1 (ja) * | 2012-05-24 | 2013-11-28 | 日本たばこ産業株式会社 | たばこ葉裁刻機及びたばこ葉裁刻方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6180386B2 (ja) * | 2014-08-21 | 2017-08-16 | 株式会社小川製作所 | 建築用タワークレーンまたはジブクレーンのローピング方法 |
-
1989
- 1989-06-09 JP JP6677589U patent/JPH078543Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013175614A1 (ja) * | 2012-05-24 | 2013-11-28 | 日本たばこ産業株式会社 | たばこ葉裁刻機及びたばこ葉裁刻方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH037187U (ja) | 1991-01-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |