JPH1087268A - 垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置 - Google Patents

垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置

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Publication number
JPH1087268A
JPH1087268A JP23955696A JP23955696A JPH1087268A JP H1087268 A JPH1087268 A JP H1087268A JP 23955696 A JP23955696 A JP 23955696A JP 23955696 A JP23955696 A JP 23955696A JP H1087268 A JPH1087268 A JP H1087268A
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JP
Japan
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hoist
jig
lifting
overhead crane
lifting device
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Application number
JP23955696A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Wakizaka
達也 脇坂
Yuichi Ikeda
雄一 池田
Kyoichi Hishikawa
恭一 菱河
Yasuo Inoue
康夫 井上
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊治具を天板近傍で旋回規制することによ
り、棚部を廃止して装置の小型化を達成しつつ、吊荷を
地上から揚重して天井クレーンに移すまでの操作を簡単
化する。 【解決手段】 揚重用レール42を下面に取付けた天板
44を、仮設屋根20に設置した第1ウインチ46によ
って昇降可能に吊り下げる。揚重用レール42にホイス
ト36を取込んだ状態で資材50の吊り込みを行う。ホ
イスト36は第2ウインチによって吊治具52を玉掛け
するフック54を昇降する。天板44の周縁部に、資材
50が揚重途中で旋回するのを防止するための旋回防止
枠58を垂設する。旋回防止枠58は、吊治具52が上
昇位置にある時に吊治具52を収納する上下幅Hに設定
される。旋回防止枠58の横幅L2 を吊治具52より短
く形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上から天井クレ
ーンに荷物を揚重する垂直揚重装置に関し、とりわけ、
この垂直揚重装置で揚重される吊荷が揚重途中で旋回す
るのを防止するようにした垂直揚重装置の吊荷旋回防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ではRC構造の高層ビルの建設用仮
設設備として、全天候型の仮設架構が提案されている。
この仮設架構は、構築予定建物の形状に合わせてその周
囲に複数本の仮設支柱を立設すると共に、各仮設支柱間
の上部に屋根架構を支持して、建物の高さ増加に伴って
仮設支柱を上方に継足しつつ屋根架構を持上げることに
より、天候に影響されることなく工事を遂行できるよう
になっている。また、前記屋根架構の下面には天井クレ
ーンを配置して、エレベータ等により揚重された資材を
この天井クレーンを通じて各部に搬送して組立てるよう
になっている。
【0003】前記天井クレーンは、資材を建方階のスラ
ブ面に沿って水平方向に搬送するようになっており、図
7に示すように搬送ガーダ(メインガーダ)1がメイン
レール2に走行可能に取付けられており、かつ、メイン
レール2の両側に配置されるサブレール3,3aに一対
の建込みガーダ(サブガーダ)4,4aが走行可能に取
付けられている。また、前記建込みガーダ4,4aには
荷吊り用のホイスト5,5aが移動可能に設けられてお
り、このホイスト5,5aの一方が前記搬送ガーダ1に
乗り移った状態で、垂直揚重装置としての貨物リフト6
から揚重された資材をこのホイスト5,5aに吊込むよ
うになっている。
【0004】そして、資材を吊込んだ搬送ガーダ1は、
メインレール2を走行して建込みガーダ4,4aの一方
と一直線状に並んだ状態で、搬送ガーダ1から建込みガ
ーダ4,4aの一方にホイスト5,5aを移し、このホ
イスト5,5aが移った建込みガーダ4,4aがサブレ
ール3,3aを走行すると共に、ホイスト5,5aが建
込みガーダ4,4aを移動することにより、目的位置に
資材を搬送できるようになっている。
【0005】前記貨物リフト6は図8に示すように、前
記天井クレーンを設けた屋根架構7にウインチ8を介し
て昇降可能に吊り下げられる天板9を備え、この天板9
の下面に前記天井クレーンのホイスト5,5aの一方を
取込む揚重用レール10が設けられる。前記ホイスト
5,5aにはフック11が巻き上げ,巻き下げ可能に設
けられ、このフック11に長尺の吊治具12が玉掛けさ
れると共に、この吊治具12を介して資材13が吊り込
まれるようになっている。そして、このように揚重用レ
ール10を設けてホイスト5,5aを取込むことによ
り、貨物リフト6で揚重した資材13をホイスト5,5
aと共に直接天井クレーンに移すことができるため、資
材の搬送の自動化が可能となっている。
【0006】ところで、前記貨物リフト6は揚重途中で
資材13が風に煽られたり、ワイヤーの捩れ等により旋
回するのを防止するために、矩形状の天板9の四隅から
4本の支柱14,14…を垂設すると共に、前記揚重用
レール10の延設方向にそれぞれ配置される2対の支柱
14,14…の下端部間に棚部15,15を設け、これ
ら棚部15,15間に前記吊治具12の両端部を載置す
ることにより、資材13の旋回を防止するようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の貨物リフト6にあっては、資材13の旋回を防止
するために、上述したように天板9から支柱14,14
…を垂設して、これら支柱14,14…の下端部間に棚
部15,15を設けるようになっているため、この貨物
リフト6により資材13を地上から揚重して天井クレー
ンへ移送する作業は、以下に示すからの手順を追っ
て行われる。
【0008】即ち、まず貨物リフト6を下降して棚部
15,15が地面に軽く接触する程度で静止させる。
資材13を吊治具12を介してホイスト5,5aのフッ
ク11に吊込む。ホイスト5,5aのフック11を若
干巻き上げる。ウインチ8を稼働して貨物リフト6全
体を若干上昇して停止する。ホイスト5,5aのフッ
ク11を巻き下げて、吊治具12の両端部を棚部15,
15に載置する。ウインチ8を巻き上げて貨物リフト
6を上昇する。貨物リフト6の上昇位置でホイスト
5,5aのフック11を巻き上げ、棚部15,15から
吊治具12を離した後にホイスト5,5aを天井クレー
ンに移す。
【0009】このようにして資材13の旋回を防止する
ようにした従来の方法では、吊治具12を棚部15,1
5に載置し、また棚部15,15から吊治具12を離す
ために多くの手順が必要になり、操作が著しく複雑にな
ると共に、資材13を揚重する時間が長くなってしま
う。
【0010】また、前記天板9の下方に旋回防止用の前
記棚部15,15が位置する構成であるため、資材13
を揚重用レール10から天井クレーンに移す場合に、こ
の資材13を天板9と棚部15との間に通す必要があ
る。このため、棚部15から天板9に至る高さとして
は、少なくともホイスト5,5aからフック11に玉掛
けした吊治具12までの高さと、この吊治具12に吊り
下げられる資材13の全高との和を必要とし、特に、資
材13が柱等の縦長部材である場合には、棚部15から
天板9に至る高さが著しく高くなり、延いては、貨物リ
フト6が大型化してしまうという各種課題があった。
【0011】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、吊治具を天板近傍で旋回規制することにより、棚部
を廃止して装置の小型化を達成しつつ、吊荷を地上から
揚重して天井クレーンに移すまでの操作を簡単化するこ
とができる垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1では、天井クレーンを設けた構造
物に昇降装置を介して昇降可能に吊り下げられる天板
と、この天板の下面に取付けられ前記天井クレーンのレ
ールを走行するホイストを取込む揚重用レールと、この
ホイストに昇降自在に玉掛けされて吊荷を吊り下げる吊
治具とを備え、この吊治具に地上で吊込んだ吊荷を、前
記天板の上昇により前記天井クレーンまで揚重する垂直
揚重装置であって、前記天板に、前記吊治具の長さに対
してその幅が短く設定され、上昇位置にある前記吊治具
の周りを包囲しつつ前記ホイストの通過を許容する旋回
防止枠を設けることにより構成する。
【0013】また、本発明の請求項2では、天井クレー
ンを設けた構造物に昇降装置を介して昇降可能に吊り下
げられる天板と、この天板の下面に取付けられ前記天井
クレーンのレールを走行するホイストを取込む揚重用レ
ールと、このホイストに昇降自在に玉掛けされて吊荷を
吊り下げる吊治具とを備え、この吊治具に地上で吊込ん
だ吊荷を、前記天板の上昇により前記天井クレーンまで
揚重する垂直揚重装置であって、前記吊治具の長さ方向
に対して直交するX軸を中心に回転するフライホイルを
設け、このフライホイルのX軸を、前記吊治具の長さ方
向に沿ったY軸を中心に回転自在に支持して旋回制御装
置を構成し、前記Y軸を回転自在に支持する支持部を前
記吊治具の上側または下側に取付けることにより構成す
る。
【0014】以上の構成により請求項1に示した垂直揚
重装置の吊荷旋回防止装置は、吊荷を地上から天井クレ
ーンまで揚重するにあたって、まず、天板に取付けた揚
重用レールにホイストを位置させた状態で、昇降装置を
稼働して垂直揚重装置を地上近傍まで下降し、このホイ
ストに吊荷を吊込んだ吊治具を玉掛けする。その後、垂
直揚重装置を全体的に上昇することにより、吊荷は天井
クレーンまで揚重されることになる。ところで、前記吊
荷を揚重する際、前記天板に設けた旋回防止枠内に、上
昇した吊治具が収納されるようになっており、このと
き、この旋回防止枠は吊治具の長さに対してその幅が短
く設定されているので、この旋回防止枠内で吊治具が水
平方向に旋回するのが防止され、延いては、吊荷の旋回
を防止することができる。また、旋回防止枠は上昇位置
にある吊治具を包囲する程度でよいため、垂直揚重装置
自体の小型化を達成し、かつ、吊荷の揚重操作も、この
吊荷を吊治具を介してホイストに玉掛けした後、この吊
治具を前記旋回防止枠内に収納するためにホイストで若
干上昇させるという簡単な操作を行うのみで、垂直揚重
装置を天井クレーンまで上昇させることができる。更
に、前記旋回防止枠はホイストの通過を許容するため、
ホイストは揚重用レールと天井クレーンとの間を自由に
移動することができる。
【0015】また、請求項2に示した垂直揚重装置の吊
荷旋回防止装置は、旋回制御装置のフライホイルをX軸
を中心に高速度で回転させることにより、Y軸周りに与
える角速度を制御することができ、この角速度の制御に
よってX軸およびY軸の両者にそれぞれ直角となるZ軸
周りに発生するジャイロモーメントを制御することがで
きる。このとき、前記Z軸は上下方向に向くため、この
Z軸周りのジャイロモーメント制御により吊治具の旋
回、延いては、吊荷の旋回を防止することができる。従
って、請求項2の発明では吊治具に旋回制御装置を取付
けるという簡単な構造で吊荷の旋回を防止できるため、
垂直揚重装置のさらなる小型化,軽量化を達成できる。
また、このように吊荷の旋回防止を吊治具部分で行うこ
とができるため、地上から吊荷を揚重する際にも、吊治
具をホイストに玉掛けした後、昇降装置を単に巻き上げ
て天板を上昇させればよく、垂直揚重装置の操作を著し
く簡単にすることができ、特に、地上で吊荷を吊込んで
から揚重動作に移るまでの操作を著しく簡単化すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図4は本発明に
かかる垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置の一実施形態を
示し、図1は垂直揚重装置の斜視図、図2は垂直揚重装
置の側面図、図3は垂直揚重装置の揚重用レールから天
井クレーンにホイストを移す状態を示す斜視図、図4は
天井クレーンを上方から見た斜視図である。
【0017】本実施形態では本発明の吊荷旋回防止装置
を適用した垂直揚重装置を、全天候型仮設屋根に設置し
た天井クレーンに用いる場合を示す。全天候型仮設屋根
(以下、仮設屋根と称する)20は、建築途中にある建
物躯体の外側に配置された4本の仮設支柱22,22…
によって支持される。各仮設支柱22,22…は昇降可
能に取付けた図外のクライミング機構によって建物躯体
が上昇されるに伴って延長され、前記仮設屋根20を逐
次持上げるようになっている。
【0018】そして、前記仮設屋根20には、これを天
井として天井クレーン24が設けられる。天井クレーン
24は仮設屋根20の下側に取付けられるクレーンレー
ル26を備え、このクレーンレール26によって建築途
中の建物躯体の作業階に吊荷としての資材を搬送するよ
うになっている。前記クレーンレール26は、仮設屋根
20の下面中央部に位置するメインレール28と、この
メインレール28の両側に位置してメインレール28と
平行配置されるサブレール30,30aとで構成され
る。前記メインレール28には搬送ガーダ32が移動可
能に取付けられると共に、サブレール30,30aには
建込みガーダ34,34aが移動可能に支持される。
【0019】前記搬送ガーダ32および前記建込みガー
ダ34,34aには資材吊り下げ用のホイスト36が移
動可能に設けられており、このホイスト36は搬送ガー
ダ32と建込みガーダ34または搬送ガーダ32と建込
みガーダ34aを一直線状に配置した状態で、これらガ
ーダ32,34,34a間を乗り移り可能となってい
る。ところで、前記搬送ガーダ32はメインレール28
の延設方向に併設される第1ガーダ32aと第2ガーダ
32bとによって2連式ガーダとして構成される。
【0020】前記天井クレーン24で搬送される資材
は、垂直揚重装置40によって地上から揚重されるよう
になっており、この垂直揚重装置40は図1に示すよう
に、H型鋼で形成される揚重用レール42を下面に取付
けた天板44を備え、この天板44は前記仮設屋根20
に設置される昇降装置としての第1ウインチ46によっ
て昇降可能に吊り下げられる。前記天板44は前記揚重
用レール42の長さ方向に長くなる矩形状に形成され、
この天板44の四隅部分には前記仮設屋根20から緊張
して地上まで垂直に張られる4本のガイドワイヤー4
8,48…が挿通されて、これらガイドワイヤー48,
48…によって垂直揚重装置40が昇降案内される。
【0021】前記揚重用レール42には前記天井クレー
ン24を走行するホイスト36が取込まれ、このホイス
ト36が揚重用レール42に位置する状態で資材50の
吊り込みが行われるようになっている。ホイスト36は
図外の第2ウインチを備え、この第2ウインチによって
吊治具52を玉掛けするフック54が昇降されるように
なっている。前記吊治具52はH型鋼により前記揚重用
レール42の長さ方向に沿った長尺に形成され、その長
さは前記天板44の投影面内に収まる寸法に設定され、
この吊治具52に上記資材50がワイヤー56によって
吊り込まれるようになっている。本実施形態では上記資
材50としてPC梁部材が吊り下げられている場合を例
示している。
【0022】ここで、本実施形態は前記天板44の周縁
部に、資材50が揚重途中で旋回するのを防止するため
の旋回防止枠58を垂設してある。旋回防止枠58は、
フック54の巻き上げにより吊治具52が上昇位置にあ
る時に、この吊治具52がその内部に納まるように上下
幅Hが設定される。また、前記旋回防止枠58は、揚重
用レール42の長さ方向の縦幅L1 が前記吊治具52よ
り長く形成されると共に、揚重用レール42の長さに対
して直角方向の横幅L2 が前記吊治具52より短く形成
される。更に、上記旋回防止枠58の前記揚重用レール
42が指向する側面58a,58aには、上記ホイスト
36の通過を可能とする切欠部58b,58bが形成さ
れている。
【0023】以上の構成により本実施形態の吊荷旋回防
止装置にあっては、垂直揚重装置40によって地上の資
材50を仮設屋根20に設けた天井クレーン24まで揚
重する際には、まず、揚重用レール42にホイスト36
を位置させた状態で第1ウインチ46を巻き出し方向に
稼働して、垂直揚重装置40を地上近傍まで下降する。
そして、ホイスト36の第2ウインチを若干下げた状態
でフック54に、資材50を吊り込んだ吊治具52を玉
掛けする。
【0024】次に、前記第2ウインチを若干巻き上げて
吊治具52を、天板44の周縁部から垂設した旋回防止
枠58の内方に収納する。その後、第1ウインチ46を
巻き上げて垂直揚重装置40を全体的に上昇し、これに
よって資材50を揚重する。そして、図3に示すように
天板44の下面に設けた揚重用レール42が、天井クレ
ーン24の2連式となった搬送ガーダ32の一方、本実
施形態では第1ガーダ32a(図4参照)と一直線状に
突き合わされた状態で第1ウインチ46を停止し、揚重
用レール42に位置したホイスト36を、前記旋回防止
枠58の一方の切欠部58bを通して搬送ガーダ32に
移す。この状態で前記ホイスト36に吊り下げられた資
材50は天井クレーン24に移され、この天井クレーン
24によって作業階の目的位置に搬送されることにな
る。
【0025】ところで、前記垂直揚重装置40によって
資材50を揚重する際、この資材50を吊り込んだ吊治
具52は、天板44の周縁部に垂設した旋回防止枠58
内に収納されているので、この旋回防止枠58によって
揚重途中で資材50が強風にあおられたり、ワイヤーの
ねじれなどにより旋回されるのを阻止することができ
る。即ち、前記旋回防止枠58は、縦幅L1 が前記吊治
具52より長く形成されると共に、横幅L2 がこの吊治
具52より短く形成されているので、吊治具52が旋回
しようとしても、吊治具52の端部が旋回防止枠58の
内側に接触するため、吊治具52の旋回、延いては資材
50の旋回を防止することができる。従って、揚重途中
で資材50の旋回が防止されることにより、この資材5
0が躯体側に干渉して破損される等の事故を防止するこ
とができる。
【0026】ところで、本実施形態にあっては上述した
ように資材50の旋回防止は旋回防止枠58によって行
われるが、この旋回防止枠58は、上昇位置にある吊治
具50を収納する程度の上下幅Hをもって天板44から
垂設されたものであるため、垂直揚重装置40自体を小
型化することができる。また、資材50の揚重操作も、
この資材50を吊治具52を介してホイスト36に玉掛
けした後、吊治具52を前記旋回防止枠58内に収納す
るために第2ウインチを稼働してフック54を若干上昇
させるという簡単な操作を行うのみで、垂直揚重装置4
0を天井クレーン24までスムーズに上昇させることが
できるため、資材50の揚重操作を著しく簡単にするこ
とができ、延いては、安全性をも向上できるようにな
る。
【0027】図5,図6は他の実施形態を示し、前記実
施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明
を省略して述べる。図5は垂直揚重装置の斜視図、図6
はこの実施形態に用いられる旋回制御装置の概略構成図
である。
【0028】即ち、この実施形態では図5に示すよう
に、吊治具52にジャイロスコープを用いた旋回制御装
置100を設け、この旋回制御装置100によって揚重
途中にある資材50の旋回を防止するようになってい
る。前記旋回制御装置100は図6に示すように、高速
回転されるフライホイル102を備え、このフライホイ
ル102の回転により姿勢制御される。フライホイル1
02は吊治具52の長さ方向に対して直角となるX軸1
04を中心に回転され、このX軸104を水平環106
に回転自在に支持すると共に、この水平環106を、前
記X軸104に直交して吊治具52の長さ方向に沿った
Y軸108を介して鉛直環110に回転自在に取付けて
ある。前記鉛直環110はケーシング112内に収納し
て、このケーシング112内側に取付けられるようにな
っている。
【0029】前記旋回制御装置100は、図5に示した
ように吊治具52の上側中央部、または図6に示したよ
うに吊治具52の下側中央部に取付けられるようになっ
ており、本実施形態の旋回制御装置100では吊治具5
2の上側または下側のいずれかに取付ければよい。この
とき、本実施形態では前記フライホイル102の重心G
が、資材50の旋回中心となるフック54を通る垂直な
Z軸114上に配置される。
【0030】従って、この実施形態にあってはX軸10
4を中心にフライホイル102を高速度で回転させて、
Y軸108周りに与える角速度を制御することで、これ
らX軸104およびY軸108の両者に直角となる垂直
なZ軸114周りに発生するジャイロモーメントを制御
することができる。このため、かかるジャイロモーメン
トの制御により吊治具52の旋回、延いては、資材50
の旋回を防止することができる。特に、本実施形態では
フライホイル102の重心Gを、資材50の旋回中心と
なるフック54を通る垂直なZ軸114上に配置したの
で、吊治具52の旋回制御をより効果的に行うことがで
きる。
【0031】このように、この実施形態では吊治具52
に旋回制御装置100を取付けるという簡単な構造で資
材50の旋回を防止できるため、垂直揚重装置40のさ
らなる小型化,軽量化を達成できる。また、このように
資材50の旋回防止を吊治具52部分で行うことができ
るため、地上から資材50を揚重する際にも、吊治具5
2をホイスト36のフック54に玉掛けした後、第1ウ
インチ46を単に巻き上げて天板44を上昇させればよ
く、垂直揚重装置40の操作を著しく簡単にすることが
できる。
【0032】ところで、前記垂直揚重装置40は天板4
4の四隅に配置される緊張した4本のガイドワイヤー4
8,48…によってその昇降が案内されるので、垂直揚
重装置40自体が旋回したり揺動したりすることはな
い。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置にあっては、天板
に旋回防止枠を設け、吊荷を揚重する際に、吊荷を吊り
込んだ吊治具をホイストで上昇して前記旋回防止枠内に
収納するようになっており、このとき、前記旋回防止枠
は、吊治具の長さに対してその幅が短く設定されている
ので、この旋回防止枠内で吊治具が水平方向に旋回する
のが防止され、延いては、吊荷の旋回を防止することが
できる。また、旋回防止枠は上昇位置にある吊治具を包
囲する程度でよいため、垂直揚重装置自体の小型化を達
成することができる。更に、吊荷を揚重する際には、こ
の吊荷を吊治具を介してホイストに玉掛けした後、この
吊治具を前記旋回防止枠内に収納するためにホイストで
若干上昇させるという簡単な操作を行うのみで、垂直揚
重装置を天井クレーンまで上昇させることができる。
【0034】また、本発明の請求項2に示す垂直揚重装
置の吊荷旋回防止装置にあっては、旋回制御装置のフラ
イホイルを、吊治具の長さ方向に対して直交するX軸を
中心に高速度で回転させることにより、吊治具の長さ方
向に沿ったY軸周りに与える角速度を制御することがで
き、この角速度の制御によって上下方向のZ軸周りに発
生するジャイロモーメントを制御することができる。そ
して、かかるZ軸周りのジャイロモーメント制御により
吊治具の旋回、延いては、吊荷の旋回を防止することが
できる。従って、請求項2の発明では吊治具に旋回制御
装置を取付けるという簡単な構造で吊荷の旋回を防止で
きるため、垂直揚重装置のさらなる小型化,軽量化を達
成できる。また、このように吊荷の旋回防止を吊治具部
分で行うことができるため、地上から吊荷を揚重する際
にも、吊治具をホイストに玉掛けした後、昇降装置を単
に巻き上げて天板を上昇させればよく、垂直揚重装置の
操作を著しく簡単にすることができ、特に、地上で吊荷
を吊込んでから揚重動作に移るまでの操作を著しく簡単
化することができるという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す垂直揚重装置の斜視
図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す垂直揚重装置の側面
図である。
【図3】本発明の一実施形態で垂直揚重装置の揚重用レ
ールから天井クレーンにホイストを移す状態を示す斜視
図である。
【図4】本発明が適用される天井クレーンの一実施形態
を上方から見た斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す垂直揚重装置の斜
視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に用いられる旋回制御装
置の概略構成図である。
【図7】従来の天井クレーンの平面図である。
【図8】従来の垂直揚重装置の斜視図である。
【符号の説明】
24 天井クレーン 36 ホイスト 40 垂直揚重装置 42 揚重用レール 44 天板 46 第1ウインチ 50 資材 52 吊治具 58 旋回防止枠 58b 切欠部 100 旋回制御装置 102 フライホイル 104 X軸 108 Y軸 114 Z軸
フロントページの続き (72)発明者 井上 康夫 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井クレーンを設けた構造物に昇降装置
    を介して昇降可能に吊り下げられる天板と、この天板の
    下面に取付けられ前記天井クレーンのレールを走行する
    ホイストを取込む揚重用レールと、このホイストに昇降
    自在に玉掛けされて吊荷を吊り下げる吊治具とを備え、
    この吊治具に地上で吊込んだ吊荷を、前記天板の上昇に
    より前記天井クレーンまで揚重する垂直揚重装置であっ
    て、前記天板に、前記吊治具の長さに対してその幅が短
    く設定され、上昇位置にある前記吊治具の周りを包囲し
    つつ前記ホイストの通過を許容する旋回防止枠を設けた
    ことを特徴とする垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置。
  2. 【請求項2】 天井クレーンを設けた構造物に昇降装置
    を介して昇降可能に吊り下げられる天板と、この天板の
    下面に取付けられ前記天井クレーンのレールを走行する
    ホイストを取込む揚重用レールと、このホイストに昇降
    自在に玉掛けされて吊荷を吊り下げる吊治具とを備え、
    この吊治具に地上で吊込んだ吊荷を、前記天板の上昇に
    より前記天井クレーンまで揚重する垂直揚重装置であっ
    て、前記吊治具の長さ方向に対して直交するX軸を中心
    に回転するフライホイルを設け、このフライホイルのX
    軸を、前記吊治具の長さ方向に沿ったY軸を中心に回転
    自在に支持して旋回制御装置を構成し、前記Y軸を回転
    自在に支持する支持部を前記吊治具の上側または下側に
    取付けたことを特徴とする垂直揚重装置の吊荷旋回防止
    装置。
JP23955696A 1996-09-10 1996-09-10 垂直揚重装置の吊荷旋回防止装置 Pending JPH1087268A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020106765A1 (en) * 2017-11-17 2020-05-28 Pruskauer Mark Alan Rack and hoist system
CN117228520A (zh) * 2023-11-10 2023-12-15 河南省重科起重机有限公司 一种高稳定性的门式起重机

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