JP2000240287A - 自動化建設工法の搬送システム - Google Patents

自動化建設工法の搬送システム

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JP2000240287A
JP2000240287A JP11041490A JP4149099A JP2000240287A JP 2000240287 A JP2000240287 A JP 2000240287A JP 11041490 A JP11041490 A JP 11041490A JP 4149099 A JP4149099 A JP 4149099A JP 2000240287 A JP2000240287 A JP 2000240287A
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crane
lifting
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overhead
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Tatsuya Wakizaka
達也 脇坂
Hiroshi Miyagawa
宏 宮川
Yasuo Inoue
康夫 井上
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根架構に付随して盛り替える設備を無く
し、かつ、垂直揚重された部材の仮置き場所を施工階と
して余分に設ける仮設ステージを廃止するとともに、こ
の仮置き場所を設けたことによる搬送効率の向上を図る
ようにした自動化建設工法の搬送システムを提供する。 【解決手段】 建物架構10の施工階18上方を覆う屋
根架構16を、建物架構10の上方への延長に伴って上
方に盛り替える。屋根架構16には、地上Gで玉掛けし
た部材30を垂直揚重するとともに、揚重した部材30
を内方に取り込んで施工階床18aに仮置きする高揚程
の揚重用天井クレーン34と、施工階床18aに仮置き
された部材30を玉掛けして、施工階18の他の場所に
水平搬送する建方用天井クレーン20とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部材の搬送機能を
有する屋根架構を上方に盛り替え可能に取り付け、この
屋根架構の下方で建物架構を構築するようになった自動
化建設工法にあって、地上から部材を垂直揚重して、こ
れを施工階の任意の場所に水平搬送するシステムに関
し、とりわけ、垂直揚重および水平搬送の一連の搬送効
率を向上するようにした自動化建設工法の搬送システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動化建設工法は高層ビル等の建設に用
いられ、上方に盛り替え可能になった屋根架構に天井ク
レーンが設けられて、この天井クレーンで地上から揚重
された部材を施工階の目的の場所に水平搬送しつつ建物
架構を構築するとともに、屋根架構で施工階上方を覆う
ことにより雨天時にも工事の進行が可能となる全天候型
となっている。かかる一連の搬送システムにあって、部
材を垂直揚重する手段は従来から各種提案されており、
例えば、天井クレーンを用いたもの、専用の垂直搬
送装置を用いたもの、リフトを用いたもの、屋根架
構屋上に設置したジブクレーンを用いたもの等がある。
【0003】は垂直揚重用の天井クレーンを水平搬送
用の天井クレーンと兼用して、地上から垂直揚重した部
材を途中で仮置きすることなく、施工階の目的の場所ま
で直接搬送する。また、にあっても同様に垂直揚重し
た部材を仮置きすることなく、施工階の目的の場所まで
直接搬送する。一方、は垂直揚重した部材を施工階ま
たはその下方のリフト停止階で水平搬送用の天井クレー
ンに玉掛けすることで受け渡しして施工階の目的の場所
まで搬送するようになっている。また、は屋根架構か
ら突出する跳ね出しの仮設ステージを設け、ジブクレー
ンで垂直揚重した部材を仮設ステージに仮置きした後
に、水平搬送用の天井クレーンに玉掛けするようになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の自動化建設工法の搬送システムにあっては、,
では天井クレーンまたは垂直搬送装置で垂直揚重した
部材を直接に施工階の目的の場所に仮置きするため、垂
直揚重と水平搬送の一連の搬送工程で部材の搬送が1回
のみとなる。このため、施工階での荷下ろしに手間取っ
た場合に、水平搬送のみならず垂直搬送をも停止させる
ことになり、特に、施工階が高層階である場合は垂直揚
重に長時間を要するため、搬送効率が著しく悪化して工
期にも影響してしまう。
【0005】また、,では垂直揚重と水平搬送との
間で部材の受け渡しを行うため、水平搬送に手間取った
場合にも垂直揚重は停止することなくフル稼働できる。
ところが、のリフトはポスト頂部と地上との間にワイ
ヤーを張架して取り付けられるため、屋根架構の上方へ
の盛り替えに伴ってリフトも盛り替える必要があり、こ
のリフトの盛り替えに多くの労力および時間が費やされ
てしまう。また、では強度の大きな仮設ステージを設
ける必要があり、これに多くの労力および時間が費やさ
れるという課題があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、屋根架構に付随して盛り替える設備
を無くし、かつ、垂直揚重された部材の仮置き場所を施
工階として余分に設ける仮設ステージを廃止するととも
に、この仮置き場所を設けたことによる搬送効率の向上
を図るようにした自動化建設工法の搬送システムを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示す自動化建設工法の搬送シス
テムは、建物架構の施工階上方を覆う屋根架構を備え、
この屋根架構が建物架構の上方への延長に伴って上方に
盛り替えられるようになった自動化建設工法において、
上記屋根架構には、地上で玉掛けした部材を垂直揚重す
るとともに、揚重した部材を内方に取り込んで施工階床
に仮置きする高揚程の揚重用天井クレーンと、施工階床
に仮置きされた部材を玉掛けして、施工階の他の場所に
水平搬送する建方用天井クレーンと、を設けたことを特
徴とする。
【0008】従って、この搬送システムにあっては地上
からの部材の垂直揚重に天井クレーンを用い、この天井
クレーンで揚重した部材を施工階床に仮置きし、そし
て、この施工階床に仮置きした部材を建方用天井クレー
ンで水平搬送する。このため、建方用天井クレーンによ
る水平搬送作業が停止する必要が生じた場合にも、揚重
用天井クレーンは停止することなく地上から部材を施工
階床に順次仮置きすることができる。後は、建方用天井
クレーンが稼働できる状態になったときに、施工階床に
仮置きされた部材を建方用天井クレーンで順次目的の場
所に水平搬送すれば良い。従って、建方用天井クレーン
が停止された場合にも揚重用天井クレーンはフル稼働す
ることができるため、部材の搬送効率を大幅に高めるこ
とができる。
【0009】また、本発明の請求項2に示す自動化建設
工法の搬送システムは、上記揚重用天井クレーンまたは
上記建方用天井クレーン若しくはこれら両天井クレーン
間に、これら天井クレーンの走行方向に対して交差する
方向に部材を搬送する幅方向搬送手段を設けることが望
ましい。
【0010】従って、この搬送システムにあっては揚重
用および建方用の天井クレーンの走行方向のみならず、
幅方向搬送手段によって交差する方向にも部材を搬送で
きるため、施工階の全域に亘って部材を容易に搬送でき
るようになり、搬送効率の更なる向上を図ることができ
る。
【0011】更に、本発明の請求項3に示す自動化建設
工法の搬送システムは、上記揚重用天井クレーンが配置
される建物架構側方の部材揚重経路位置に、該建物架構
から適宜間隔を設けて地上と施工階近傍との間に跨って
ワイヤーを張架することが望ましい。
【0012】従って、この搬送システムにあっては揚重
用天井クレーンで地上から部材を揚重する際、揚重用天
井クレーンのワイヤーで吊り下げられた部材が風等を原
因として揺動された場合にも、地上と施工階近傍との間
に張架したワイヤーによって部材が建物躯体に干渉する
のを阻止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図3は本発明に
かかる自動化建設工法の搬送システムの一実施形態を示
し、図1は搬送システムを配置した施工階の平面図、図
2は搬送システムを用いて構築しようとする建物架構の
正面図、図3は搬送システムを用いて構築しようとする
建物架構の側面図である。
【0014】即ち、本発明の基本的な自動化建設工法の
搬送システムは、建物架構10の施工階18上方を覆う
屋根架構16を備え、この屋根架構16が建物架構10
の上方への延長に伴って上方に盛り替えられるようにな
っている。そして、上記屋根架構16には、地上Gで玉
掛けした部材30を垂直揚重するとともに、揚重した部
材30を内方に取り込んで施工階床18aに仮置きする
高揚程の揚重用天井クレーン34と、施工階床18aに
仮置きされた部材30を玉掛けして、施工階18の他の
場所に水平搬送する建方用天井クレーン20とが設けら
れる。
【0015】上記揚重用天井クレーン34または上記建
方用天井クレーン20若しくはこれら両天井クレーン3
4,20間に、これら天井クレーンの走行方向に対して
交差する横方向に部材30を搬送する幅方向搬送手段2
6,28を設けることが望ましい。また、上記揚重用天
井クレーン34が配置される建物架構10側方の部材揚
重経路位置に、該建物架構10から適宜間隔を設けて地
上Gと施工階18近傍との間に跨ってワイヤー46を張
架することが望ましい。
【0016】即ち、本実施形態の垂直搬送システムは、
図1から図3に示すように自動化工法によって構築され
る高層ビルの建物架構10に適用される。この建物架構
10は、仮設支柱となる4本のポスト12で囲まれる内
方に下層から上層に向かって構築される。ポスト12に
は、クライミング装置14を介して上方への盛り替えが
可能となった天井部分となる屋根架構16が設けられ、
この屋根架構16の下方を施工階18として建物架構1
0が構築される。
【0017】そして、屋根架構16の下面に建方用天井
クレーンとしての旋回式天井クレーン20が左右に対称
に2基設けられ、これら旋回式天井クレーン20によっ
て施工階18の全域に亘って部材の搬送が行われる。旋
回式天井クレーン20のレール22は、それぞれの旋回
式天井クレーン20に対して3本づつが1組となって設
けられる。該レール22はI型鋼によって形成され、屋
根架構16の下面に前後方向(この前後方向は図1中上
下方向であり、以下同様とする。)に取り付けられる。
【0018】1組となった3本のレール22には、それ
ぞれのレール22に跨がるように直角方向にガーダ24
が取付けられ、このガーダ24はレール22に沿って前
後方向に走行自在となっている。また、このガーダ24
はレールとしての機能を備え、このガーダ24にクレー
ンホイスト26が幅方向(この幅方向とは図1中左右方
向であり、以下同様とする。)に走行自在に取り付けら
れる。このクレーンホイスト26には荷吊りブーム28
が水平方向の旋回を自在に取り付けられ、これの先端部
に部材30を玉掛けするためのフック32が昇降自在に
設けられる。従って、旋回式天井クレーン20は、ガー
ダ24に対してクレーンホイスト26が幅方向に移動す
る機能、および、クレーンホイスト26に旋回自在に取
り付けられた荷吊りブーム28が、これの旋回によって
幅方向に移動する機能を備えており、これら幅方向の移
動機能によって幅方向搬送手段が構成される。
【0019】屋根架構16の片側中央部には、部材30
を地上Gから施工階18まで垂直揚重するための揚重用
天井クレーン34が設けられる。この揚重用天井クレー
ン34はI型鋼で形成される1対の短いレール36を備
え、屋根架構16の下面に旋回式天井クレーン20のレ
ール22と平行に配置される。レール36は建物架構1
0の上下投影面の内方と外方との間に跨って配置され、
内方端部は部材30を仮置きするに十分なスペースを確
保するように施工階18の周縁部から所定距離だけ内方
に入った位置を始端とするとともに、外方端部は部材3
0が垂直揚重される際に、これが建物架構10に干渉し
ない程度まで外方に突出する位置を終端とする。
【0020】そして、上記レール36に沿って走行自在
にトロリ38が取り付けられ、このトロリ38に設けた
1対のウインチ40からワイヤー42が繰り出されるよ
うになっている。これら1対のワイヤー42の下端部を
束ねて取り付けたフック44に部材30が玉掛けされる
ようになっている。勿論、ウインチ40には高層ビルと
して構築される建物架構10の全高(高揚程)に対応す
るに十分な長さのワイヤー42が巻回される。
【0021】揚重用天井クレーン34によって部材30
が垂直揚重される揚重経路L位置には、図3に示すよう
に建物架構10から適宜間隔を設けて地上Gと施工階1
8の下階の端部との間に跨ってワイヤー46が張架され
る。従って、部材30が揚重用天井クレーン34によっ
て垂直揚重される途中に揺動された場合に、この部材3
0がワイヤー46に阻止されて建物架構10と干渉する
のが阻止される。また、このように垂直揚重される部材
30に図外のジャイロコンパス(例えば、商品名ジャピ
タス)を取り付けておくことが望ましく、このジャイロ
コンパスによって揚重途中で部材30が旋回運動するの
を抑制することができる。
【0022】以上の構成により本実施形態の自動化建設
工法の搬送システムにあっては、地上の部材30を施工
階18の目的の場所まで搬送するようになっており、搬
送された部材30を順次建て込んで構築中の施工階18
の工事が進捗される。そして、現在の施工階18が構築
完了されると、ポスト12を上方に継ぎ足しつつ、クラ
イミング装置14を作動して屋根架構16を上方に盛り
替え、上記構築完了された施工階18の上階を新たな施
工階18として、この施工階18に部材30が搬送され
る。
【0023】即ち、上記搬送システムによる部材30の
搬送は、まず、揚重用天井クレーン34のトロリ38を
レール36の外方端部に位置させ、ウインチ40からワ
イヤー42を繰り出してフック44を地上Gまで下降
し、これに部材30を玉掛けする。そして、ワイヤー4
2を巻き取ることにより部材30は垂直揚重され、最上
方位置まで揚重された時点で巻上げを停止し、トロリ3
8をレール36に沿って内方に移動する。この移動によ
って部材30が施工階18の上方に位置した時点でトロ
リ38を停止し、そして、部材30を下降して施工階床
18aに仮置きする。
【0024】このとき、揚重用天井クレーン34によっ
て仮置きされた部材30は、施工階18の幅方向の中央
部に位置しており、この部材30を左右に1対配置され
た旋回式天井クレーン20の一方によって受け取り、目
的の場所に水平搬送される。即ち、旋回式天井クレーン
20は、幅方向搬送手段としてのクレーンホイスト26
がガーダ24に沿って施工階18の中央部側に移動し、
かつ、同様に幅方向搬送手段としての荷吊りブーム28
の先端側が中央部方向に旋回することで、フック32は
施工階18の中央部に仮置きされた部材30を玉掛けす
ることができる。そして、旋回式天井クレーン20は、
部材30を玉掛けした後にレール22に沿って移動させ
て施工階18の目的の場所まで水平搬送する。このと
き、旋回式天井クレーン20は、幅方向搬送手段として
のクレーンホイスト26の幅方向移動および荷吊りブー
ム28の旋回運動を備えているため、この幅方向搬送手
段によって部材30を施工階18の全域に水平搬送する
ことができる。
【0025】従って、本実施形態の搬送システムにあっ
ては、揚重用天井クレーン34によって地上Gから垂直
揚重した部材30を一旦施工階床18aに仮置きし、そ
して、この施工階床18aに仮置きした部材30を旋回
式天井クレーン20によって施工階18の目的の場所に
水平搬送するようになっている。このため、旋回式天井
クレーン20の荷下ろしする先の作業が滞っているよう
な場合にあって、旋回式天井クレーン20の稼働を停止
する必要が生じた場合にも、揚重用天井クレーン34は
停止することなく地上Gから部材30を施工階床18a
に順次仮置きすることができる。
【0026】そして、施工階床18aに仮置きされて溜
まった部材30は、旋回式天井クレーン20が稼働でき
る状態になったときに、順次目的の場所に水平搬送すれ
ば良い。従って、旋回式天井クレーン20が停止された
場合にも、揚重用天井クレーン34はフル稼働すること
ができるため、部材30の搬送効率を大幅に高めること
ができ、特に、垂直揚重に時間を要する高層部分での作
業に大きな効果を発揮することができる。
【0027】また、部材30の垂直揚重に屋根架構16
下面に設けられる揚重用天井クレーン34を設けたこと
により、揚重した部材30を跳ね出しの仮設ステージを
設けることなく直接施工階床18aに取り込んで仮置き
することができるため、仮設ステージという余分な設備
およびこれを設置するための作業を不要とする。また、
建方用天井クレーンである旋回式天井クレーン20およ
び揚重用天井クレーン34は、屋根架構16の下面に設
置されているため、この屋根架構16と一体となって上
方に盛り替えられる。従って、これら旋回式天井クレー
ン20および揚重用天井クレーン34は、屋根架構16
に付随して自動的に盛り替えられるため、屋根架構16
を含む全体的な盛り替え作業が容易になる。
【0028】更に、本実施形態では揚重用および建方用
にそれぞれ天井クレーン34,20を用いたので、これ
ら両天井クレーンで構成される搬送システムの構造を簡
単化し、かつ、これに要するコストを大幅に低減するこ
とができる。また、施工階床18aに仮置きした部材3
0を旋回式天井クレーン20に玉掛けする際に、足場が
安定していることから、これに要する作業者を削減する
ことができる。また、揚重用天井クレーン34は部材3
0を玉掛けして吊り下げる方式であるため、これによっ
て揚重される部材30の大きさが制限されず、例えば、
大型スラブや設備ユニットを揚重することができる。
【0029】更にまた、本実施形態では建方用となる旋
回式天井クレーン20に、クレーンホイスト26が幅方
向に移動する機能、および、荷吊りブーム28が旋回す
る機能による幅方向搬送手段が備わっている。このた
め、旋回式天井クレーン20は前後方向の水平搬送機能
のみならず、幅方向の水平搬送機能をも備わることにな
るため、施工階18の全域に亘って人手に頼ることなく
部材30を自動搬送でき、搬送効率の更なる向上を図る
ことができる。
【0030】更に、本実施形態では揚重用天井クレーン
34の揚重経路L位置に、地上Gと施工階18の下階の
端部との間を結ぶワイヤー46を張架したので、揚重用
天井クレーン34によって垂直揚重される途中で部材3
0が建物架構10と干渉するのを阻止できることによ
り、部材30の揚重速度を大きくすることが可能となっ
て、部材30の揚重効率を更に向上することができる。
ところで、上記ワイヤー46はこれの上端部を施工階1
8の下階に繋げたが、これに限ることなく、垂直揚重さ
れる部材30が建物躯体10に干渉するのを防止できる
限りにおいて、施工階18近傍に繋げればよい。
【0031】ところで、本実施形態では旋回式天井クレ
ーン20を、揚重用天井クレーン34の両側に左右対称
として2基設けたが、この旋回式天井クレーン20は片
側1基のみを設けることもできる。また、旋回式天井ク
レーン20を3基以上設けた場合は、それぞれの間に対
応するように複数の揚重用天井クレーン34が設けられ
ることになる。
【0032】本実施形態の搬送システムでは、前後移
動のみのトロリ38を備えた揚重用天井クレーン34
と、建方用天井クレーンとして用いた旋回式天井クレー
ン20とを組み合わせて構成するとともに、後者の旋回
式天井クレーン20に幅方向搬送手段としての機能を備
えた場合を開示したが、これ以外にも揚重用天井クレー
ンと建方用天井クレーンおよび幅方向搬送手段との組み
合わせは各種考えられる。例えば、トロリを備えた揚
重用天井クレーンと、ガーダに沿って移動するクレーン
ホイストによる幅方向の移動機能を備えた建方用天井ク
レーンとの組み合わせ、クレーンホイストおよび旋回
式の荷吊りブームを備えた揚重用天井クレーンと、トロ
リを備えた建方用天井クレーンとの組み合わせ、トロ
リを備えた揚重用天井クレーンと、トロリを備えた建方
用天井クレーンと、これら両天井クレーン間に跨って配
置される幅方向搬送手段としてのローラコンベアとの組
み合わせ等がある。
【0033】勿論、これら〜以外にも揚重用および
建方用の天井クレーンと幅方向搬送手段との組み合わせ
は各種考えられるが、本発明の揚重した部材30を施工
階床18aに仮置きするという主旨を逸脱しない限りに
おいて、特に組み合わせを限定するものではない。ま
た、幅方向搬送手段としては幅方向移動を許容するクレ
ーンホイスト、旋回式の荷吊りブームおよびローラコン
ベアを開示したが、これ以外にも人力または電動で施工
階床18a上を交差する横方向に移動する台車を用いる
こともできる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の自動化建設
工法の搬送システムにあっては、揚重用天井クレーンに
よって地上から部材を垂直揚重して施工階床に一旦仮置
きし、この施工階床に仮置きした部材を建方用天井クレ
ーンで水平搬送するようになっているため、建方用天井
クレーンの稼働を停止する必要が生じた場合にも、揚重
用天井クレーンは停止することなく稼働して、地上から
部材を施工階床に順次仮置きすることができる。そし
て、施工階床に仮置きされた部材は、建方用天井クレー
ンが稼働できる状態になったときに順次目的の場所に水
平搬送することができる。従って、揚重用天井クレーン
は常時フル稼働することができるため、部材の搬送効率
を大幅に高めることができる。また、揚重用および建方
用の天井クレーンは屋根架構の下面に一体に設置される
とともに、垂直揚重された部材の仮置き場所を施工階と
して仮設ステージを余分に設ける必要が無くなるため、
屋根架構に付随して盛り替える設備を無くし、延いて
は、この屋根架構の盛り替え作業を容易にすることがで
きる。
【0035】また、揚重用天井クレーンまたは建方用天
井クレーン若しくはこれら両天井クレーン間に、これら
天井クレーンの走行方向に対して交差する方向に部材を
搬送する幅方向搬送手段を設けることにより、揚重用お
よび建方用の天井クレーンの走行方向のみならず、幅方
向搬送手段によって交差する方向にも部材を搬送できる
ため、施工階の全域に亘って搬送でき、搬送効率の更な
る向上を図ることができる。
【0036】更に、上記揚重用天井クレーンが配置され
る建物架構側方の部材揚重経路位置に、該建物架構から
適宜間隔を設けて地上と施工階近傍との間に跨ってワイ
ヤーを張架することにより、地上から揚重する部材が揺
動された場合にも、部材が建物躯体に干渉するのを阻止
することができるという各種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す搬送システムを配置
した施工階の平面図である。
【図2】図1の搬送システムを用いて構築しようとする
建物架構の正面図である。
【図3】図1の搬送システムを用いて構築しようとする
建物架構の側面図である。
【符号の説明】
10 建物架構 16 屋根架構 18 施工階 18a 施工階床 20 旋回式天井クレーン(建方用天井クレーン) 26 クレーンホイスト(幅方向搬送手段) 28 荷吊りブーム(幅方向搬送手段) 30 部材 34 揚重用天井クレーン 46 ワイヤー G 地上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 康夫 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内 Fターム(参考) 2E174 CA03 CA04 CA06 CA09 CA11 CA14 CA16 CA17 CA23 CA30 DA02 DA18 DA32 EA05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物架構の施工階上方を覆う屋根架構を
    備え、この屋根架構が建物架構の上方への延長に伴って
    上方に盛り替えられるようになった自動化建設工法にお
    いて、 上記屋根架構には、地上で玉掛けした部材を垂直揚重す
    るとともに、揚重した部材を内方に取り込んで施工階床
    に仮置きする高揚程の揚重用天井クレーンと、施工階床
    に仮置きされた部材を玉掛けして、施工階の他の場所に
    水平搬送する建方用天井クレーンと、を設けたことを特
    徴とする自動化建設工法の搬送システム。
  2. 【請求項2】 上記揚重用天井クレーンまたは上記建方
    用天井クレーン若しくはこれら両天井クレーン間に、こ
    れら天井クレーンの走行方向に対して交差する方向に部
    材を搬送する幅方向搬送手段を設けたことを特徴とする
    請求項1に記載の自動化建設工法の搬送システム。
  3. 【請求項3】 上記揚重用天井クレーンが配置される建
    物架構側方の部材揚重経路位置に、該建物架構から適宜
    間隔を設けて地上と施工階近傍との間に跨ってワイヤー
    を張架したことを特徴とする請求項1または2に記載の
    自動化建設工法の搬送システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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