JP2003246584A - クレーン - Google Patents
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Abstract
建物内外間での荷の搬送が可能であり、かつより重い荷
の昇降が可能なクレーンを提供する。 【解決手段】 クレーン本体1と、このクレーン本体1
に支持される二台のクラブトロリ2と、クレーン本体1
を水平方向に進退自在に移動させる走行装置3とを有す
るクレーンであって、使用にあたってクレーン本体1は
建物内に収容され、荷の昇降時では、クレーン本体1を
建物外に向けて進出させ、クラブトロリ2を建物外に支
持する。
Description
に仮設ステージを設けることなく建物外で荷を吊り上げ
て建物内に搬入することができるクレーンに関する。
は、空調機器等の設備機器の交換が通常行われる。この
ような設備機器の搬出や搬入には業務用のエレベータが
使用されるが、このようなエレベータが建物にない場合
や、このようなエレベータが利用できない場合では、ク
レーン等の揚重システムが使用される。前記揚重システ
ムとしては、建物外に設けられる揚重システムと、建物
内に設けられる揚重システムとが知られている。
は、例えば図10に示すように、建物の屋上に設けられ
るクレーンと、設備リフォームを行う階に設けられる仮
設ステージとを有する揚重システムや、例えば図11に
示すように、地上に設けられるタワークレーンと、前記
仮設ステージとを有する揚重システムが挙げられる。な
お、これらの揚重システムには、設備リフォームが建物
の中間階で行われる場合では、吊り上げられた荷を一旦
受けるための仮設ステージが設けられ、仮設ステージと
しては、図示したように、建物の壁に設けられた開口部
を介して建物内から建物外に張り出した平面を形成する
構造のものが一般的である。
は、例えば特許第2971716号公報に示されるよう
に、建物の梁材の下端に挟持固定される仮設固定具と、
その固定具に対して垂直方向軸回りを旋回自在に取り付
けられる伸縮自在の旋回アームと、その旋回アームの先
端に垂直方向軸回りを旋回自在に取り付けられた旋回レ
ールアームと、その旋回レールアームに吊設された高所
作業・運搬用設備とを備えた揚重システムが知られてい
る。
は、建物の用途や立地条件等によって種々の制約を受け
ることがある。例えば、店舗やオフィス等が入っていて
リフォーム中に全面休業ができない建物の設備リフォー
ムを行う場合では、業務活動に支障を来さないために夜
間に作業を行うなどの制約が生じ、リフォームの工期が
長期化しやすい。また、駅前のビルディングのように、
人通りや交通機関の往来が多い場所にある建物では、交
通事情に対する配慮が必要であり、建物周辺に形成され
ている地下街や地下通路のような地下空間に対しても考
慮する必要が生じる。
荷の重量に応じて十分な揚重能力を有するクレーンを設
置できるが、それぞれクレーンの設置場所の大幅な補強
を要することがある。また、クレーンが建物外にあるこ
とから仮設ステージを必要とし、このような仮設ステー
ジの設置は、建物の外観的に好ましくなく、仮設ステー
ジ直下を通行する通行人にも不安を与え、かつ仮設ステ
ージから建物内への風雨の侵入に対する十分な対策が困
難であるという問題点を有している。また、建物外に設
けられる揚重システムでは、仮設ステージ上(建物外
側)での作業を要することから、雨天や夜間での作業が
困難である。
問題点に加えて、人通りや交通機関の往来が多い場所に
建物がある場合では、周辺の交通事情の観点から長期に
わたるクレーンの設置が困難であり、また、建物周辺に
地下空間が形成されている場合では、タワークレーンを
設置する際の杭打ちが不可能となり、タワークレーンを
設置できないという問題点がある。
ムは、建物の外観を著しく損なうことはないが、垂直方
向軸回りを旋回自在に取り付けられる部材が使用されて
いることから、部材の旋回のために水平方向にある程度
のスペースが必要であり、限られたスペースに適用する
ことが困難な場合がある。また、軸回りに旋回自在な構
造があることから、部材の接続部における強度によって
は、荷の重量が制限されることがある。また、機構が複
雑で、故障を防止するための維持管理に労力を要する。
あり、仮設ステージを必要とせずに荷の昇降を伴う建物
内外間での荷の搬送が可能であり、かつより重い荷の昇
降が可能なクレーンを提供することを少なくとも課題と
する。
備機器が設置される機械室の通路等、建物内における直
線的なスペースを利用し、巻き上げ装置を支持するクレ
ーン本体が建物内と建物外との間を直線的に進出、後退
するように構成することで、建物外における荷の昇降と
建物内への荷の搬入を可能とするクレーンであり、以下
の構成によって少なくとも前記課題を解決するものであ
る。
体と、このクレーン本体に支持される巻き上げ装置と、
クレーン本体の少なくとも巻き上げ装置を支持する部分
を水平方向に進退自在に移動させる移動手段とを有する
クレーンであって、使用にあたってクレーン本体は建物
内に収容され、荷の昇降時では、少なくとも巻き上げ装
置を支持する部分が水平方向に進出して巻き上げ装置を
建物外に支持するクレーンである。
に収容可能であり、少なくとも巻き上げ装置を支持する
部分が水平方向に進退自在に移動し、かつ荷の昇降時で
は巻き上げ装置を建物外に支持することから、荷の昇降
は建物外で行われ、かつ水平方向における建物内外間で
の荷の搬送はクレーン本体の水平方向の進退によって行
われるので、建物外で吊り上げた荷をそのまま建物内に
収容することが可能である。したがって、仮設ステージ
を設けることなく建物内外間での荷の搬送が可能とな
る。
は、少なくとも巻き上げ装置を支持する部分が水平方向
に進退自在に移動することから、垂直方向軸回りを旋回
自在に取り付けられる旋回可動部材をクレーン本体に設
ける必要がなく、強度の高いクレーン本体を構成するこ
とが可能である。したがって前述したような、仮設ステ
ージを設ける必要のない従来の揚重システムに比べて、
より重い荷の昇降が可能となる。
は、少なくとも巻き上げ装置を支持する部分が水平方向
に進退自在に移動することから、クレーン本体が往復可
能な直線的な空間があれば設置可能である。このような
スペースには建物内の通路又は通路用スペース等を利用
することができるので、クレーンの設置場所の選定が比
較的容易であり、汎用性の観点からも優れている。
体は、少なくともクレーン本体の水平方向に進退自在な
部分に、進退方向に沿って延出する巻き上げ装置用レー
ルを有し、巻き上げ装置は、巻き上げ装置用レールを自
在に走行する横行装置を有することが好ましい。
ン本体において水平方向に、かつ移動自在に支持される
ことから、荷を有する巻き上げ装置をクレーン本体に沿
って横行させることができ、建物内外間においてクレー
ン本体を進退させることなく荷の搬入、搬出が可能とな
り、荷の昇降作業の効率を向上させる上で好ましい。
は、少なくとも巻き上げ装置を支持する部分が水平方向
に移動し、巻き上げ装置がクレーン本体において水平方
向に、かつ移動自在に支持されることから、クレーン本
体の建物外への進出長さと、クレーン本体における巻き
上げ装置の支持位置とを適宜調整することができ、荷の
サイズに応じた荷の昇降を行う上で好ましい。
げ装置を有することが好ましい。前記構成によれば、一
台の巻き上げ装置を有する場合に比べてより重い荷の昇
降が可能となり、種々の荷に対応して荷を昇降する上で
好ましい。
装置を用いる場合よりも昇降時における荷の挙動をより
安定させることが可能であり、安定した荷の昇降作業を
行う上で好ましい。
体は、クレーン本体の長手方向に沿って配置される複数
対の柱材と、クレーン本体の長手方向に沿って少なくと
も柱材の上部に掛け渡される桁材と、クレーン本体の長
手方向を横断する方向に沿って桁材の上部に掛け渡され
る梁材とによって構成されていることが好ましい。
在な部位等の可動部を有さない一体的な構造物として構
成されることから、クレーン本体の強度が高まり、より
重い荷の昇降を行う上で好ましい。
び梁材を組み立てることでクレーン本体を形成すること
が可能であることから、例えば建物の業務用エレベータ
等、建物に備えられている昇降手段を利用してこれらの
部材をクレーンの設置場所に搬送し、そこで組み立てる
ことによりクレーン本体を構築することができるので、
クレーンの設置をより容易に行う上で好ましい。
にI形鋼やH形鋼等の鋼材を用いることにより、桁材を
前記巻き上げ装置用レールに用いることができ、クレー
ン本体において巻き上げ装置を水平方向に移動自在に支
持する上で好ましい。
長手方向に対する横断面の形状が、側部と上部が部材で
閉じられ下部が開かれている「門形」を形成することか
ら、クレーン本体の長手方向において荷の昇降位置を自
在に設定することができ、建物内における荷の昇降位置
を、クレーン本体の建物内に収容されている範囲におい
て任意に決定することが可能となり、荷の昇降作業やそ
の前後の作業における作業効率を向上させる上で好まし
い。
は、建物内に設けられるレール上を走行する走行装置で
あることが好ましい。
上を移動することから、クレーン本体の移動をより容易
に制御し、かつ安定させることができ、荷の吊り上げか
ら収容までを容易に行うことが可能となり、荷の昇降作
業の効率をより向上させる上で好ましい。
少なくとも巻き上げ装置を支持する部分が水平方向に進
退自在なものであれば良く、また全体が水平方向に進退
自在なものであっても良い。全体が水平方向に進退自在
なクレーン本体は、一体的に構成されており伸縮部位等
の可動構造を必要とせずに構成できることから、強度を
高め、より重い荷の昇降に対応する上で好ましい。この
ような観点から、クレーン本体の構造は荷の重量に応じ
て設定することが好ましい。クレーン本体として、一部
が水平方向に進退自在なクレーン本体としては、例えば
通常使用される伸縮自在なブーム等が挙げられ、全体が
水平方向に進退自在なクレーン本体としては、前記柱
材、桁材、及び梁材で構成されるクレーン本体が好まし
いクレーン本体として挙げられる。
されるものであれば良く、クレーン本体の進退方向に沿
って移動自在にクレーン本体に支持されるものであるこ
とがより好ましい。このような巻き上げ装置としては、
横行装置を有する巻き上げ装置が挙げられ、例えばクラ
ブトロリが好ましくは挙げられる。また巻き上げ装置の
設置台数は特に限定されず、一台でも良いが、より重い
荷の昇降や、荷の安定した昇降などの観点から複数台、
特に二台であることが好ましい。なお、巻き上げ装置を
二台以上設ける場合では、これらの巻き上げ装置におけ
る巻き上げ速度を調整する巻き上げ速度同調装置を設け
ることが、荷の安定した昇降を実現する上でより好まし
い。
も巻き上げ装置を支持する部分を水平方向に進退自在に
移動させるものであれば特に限定されず、水平方向に進
退自在に可動する種々の手段を適用することができる。
このような移動手段としては、例えば油圧ジャッキ等の
ように往復直線運動を行う手段や、ウインチ等のように
牽引する手段、及び前記走行装置等のように自走する手
段等が挙げられ、本発明ではこれらのような移動手段の
一又は二以上を適宜配置して用いることが可能である。
移動手段には、例えばクレーン本体の移動部分と建物内
床面との摩擦を低減するためのコロや、移動手段の移動
方向を案内するためのレール等を併用しても良い。
クレーン本体の水平方向に進退自在な部分に設けられ、
クレーン本体の進退方向に沿って延出しているものであ
り、巻き上げ装置に設けられる横行装置を案内するもの
である。巻き上げ装置用レールは、巻き上げ装置を建物
外に支持したときに建物外及び建物内の両方に延出する
軌道を構成するものであることがより好ましく、このよ
うな観点からクレーン本体の長手方向全域にわたって設
けられることがより好ましい。巻き上げ装置用レール
は、横行装置の種類等によっても異なるが、横行装置の
通路を形成する程度のものでも良く、巻き上げ装置用レ
ールとしては、例えばI形鋼やH形鋼等の鋼材が用いら
れる。
れ、巻き上げ装置用レールを自在に走行するものであれ
ば特に限定されない。横行装置は、巻き上げ装置が荷を
吊っている状態で自走可能であることが好ましく、巻き
上げ装置の種類や昇降対象の荷の重量等に応じて適宜設
定することが好ましい。また横行装置は、巻き上げ装置
用レールに応じて適宜選択されることが好ましく、例え
ば前述した鋼材によって巻き上げ装置用レールが構成さ
れている場合では、横行装置は鉄製やゴム製等の車輪に
よって自走するものが好ましく、この他にも巻き上げ装
置用レールと横行装置の組み合わせとしては、例えばク
レーン本体の長手方向に沿って設けられるラックとこれ
に噛合するピニオンを有する横行装置等が挙げられる。
の巻き上げ装置を支持する部分を支持し、建物内に設け
られるレールを走行するものであれば特に限定されな
い。また走行装置は、巻き上げ装置が荷を有している状
態でも走行可能であることがより好ましい。このような
走行装置としては、例えば自走式クレーンを移動させる
ための通常の走行装置を利用することができる。
物内に収容される。前記建物としては、建築中の建物で
あっても良いし、完成した建物であっても良い。完成し
た建物に本発明のクレーンを適用する場合では、建物の
壁面に開口部を設ければ良く、このような開口部は、ク
レーン本体が進退自在な適当な大きさや形状に設けられ
る。
場合では、クレーン本体を建物内に収容したときに開口
部を塞ぐ閉塞部材を有することが、開口部からの風雨の
侵入を防止する上で好ましく、閉塞部材と建物壁面との
当接部にパッキンを設けることが、開口部からの風雨の
侵入を防止する上でより好ましい。パッキンは、閉塞部
材に設けても良いし、壁面や開口部等、建物側に設けて
も良い。また、閉塞部材は、建物の外壁と同一のもの、
又は外壁を模したものであることが建物の外観を損なわ
ない上で好ましく、建物の外壁の外観に応じて選定する
ことが好ましい。
材や手段を備えることができるが、荷の昇降作業を安全
に行うための安全装置を有することが、荷の搬出元及び
搬出先において作業上の手違いを防止する上で好まし
い。安全装置は、クレーン本体の移動の制御や、巻き上
げ装置の巻き上げ制御等を行うものが好ましく、種々の
装置等を用いることができる。
限及びその中間位置等の任意に設定される巻き上げ位置
を検出し巻き上げ速度を低減させる巻き上げリミットス
イッチ、荷の重量が巻き上げ装置の設定荷重を超えるか
否かを検出し超える場合に巻き上げ装置の作動を停止す
る過荷重防止装置、設定された巻き上げ速度を超えない
ように巻き上げ装置の巻き上げを制動する巻き上げブレ
ーキ、複数台の巻き上げ装置を用いる場合にそれぞれの
巻き上げ速度を揃える巻き上げ速度同調装置、横行装
置、走行装置及びこれらが走行するレールのいずれかに
設けられ横行装置や走行装置のレールからの脱線を防止
するための脱線防止用ストッパ、横行装置、走行装置及
びこれらが走行するレールのいずれかに設けられ横行装
置や走行装置の移動限界位置を検出し横行装置や走行装
置の走行を停止する停止用リミットスイッチ、クレーン
本体を所定の位置に固定するためのクレーン本体固定手
段、及び荷の搬送時においてクレーン本体のバランスを
とるためのカウンタウエイト等が挙げられる。
成の建物に適用することも可能であり、また設備リフォ
ーム等、完成した建物にも適用でき、種々の荷の昇降に
利用することが可能である。本発明のクレーンは、使用
時において建物内で組み立てて使用することも可能であ
り、また将来的な使用を見越して建物内に常設すること
も可能である。
図9に示す業務ビルの、設備リフォームにおける機器の
搬送を例に説明する。この業務ビルは、地上28階、地
下4階建てのビルディングであり、地上から約70mの
高さにある18階に機械室がある。またこのビルディン
グの周辺には地下街があり、ビルの正面にはタクシー乗
り場があるものとする。また、このビルディングには業
務用エレベータがあるが、最大積載荷重が搬入しようと
する荷の重量を下回っており、荷の搬入には使用できな
いものとする。本実施の形態では、前記機械室に設備機
器を搬入する。
示すように、クレーン本体1と、クレーン本体1に支持
される巻き上げ装置としての二台のクラブトロリ2と、
クレーン本体1を水平方向に進退自在に移動させる移動
手段としての走行装置3とを有する。
央通路をクレーンの設置場所とし、OAガラリ(外気取
り入れ口)を撤去してそこを開口部として利用する。す
なわち図1に示されるように、ビルディングの壁には、
クレーン本体1が通ることが可能な大きさの、矩形の開
口部11が設けられている。また、ビルディングの床に
は、開口部11の方向に向けて延出するレール12が敷
設されている。レール12における開口部側の端部に
は、走行装置3の走行を規制して走行装置3の脱線を防
止する脱線防止部材13が設けられており、脱線防止部
材13のさらに開口部側には、クレーン本体1を下側か
ら突き上げるジャッキ14が設けられている。また、ク
レーン本体1の設置される室、この場合は機械室、の天
井には、下方に向けて突出する押さえ部材15がジャッ
キ14の直上に設けられている。
端部)には、クレーン本体1の収容時に開口部11を塞
ぐ閉塞部材としての外壁パネル4が設けられている。外
壁パネル4には、図示しないが、クレーン本体1収容時
に外壁に密着する、ゴム等の弾性体からなるパッキンが
貼り付けられており、外壁パネル14がクレーン本体1
の収容時に開口部11を密閉する構成とされている。
されており、図1及び図2に示されるように、クレーン
本体1の長手方向に沿って配置される複数対の柱材1a
と、クレーン本体1の長手方向に沿って柱材1aの下に
配置される一対の桁材1bと、クレーン本体1の長手方
向に沿って柱材1aの上部に掛け渡される一対の桁材1
cと、クレーン本体1の長手方向を横断する方向に沿っ
て桁材1cの上部に掛け渡される複数の梁材1dとによ
って構成され、クレーン本体1の長手方向を横断する方
向における断面形状が「門形」となるように形成されて
いる。
上げ装置であり、一台につき8tの荷を昇降でき、図2
及び図3に示されるように、荷の昇降用ロープを巻き取
る一対の巻き上げドラム2aと、桁材1cを走行する車
輪2bと、図示しないがこれらの作動機構としての動力
源である油圧モータとを有する。昇降用ロープには荷を
かけるためのフックブロック2cが通されており、フッ
クブロック2cは昇降用ロープの巻き取り量に応じて昇
降する。
に、桁材1cが巻き取り装置用レールを構成している。
桁材1cはH形鋼であり、下辺上に車輪2bを支持し、
図2における上下方向への脱線及び水平方向への脱線を
防止しつつクラブトロリ2を案内する。
に搬入機器が吊り下げられている様子を図示している
が、この搬入機器に代えて、吊り具の受け部を有するコ
ンテナを同様に吊り下げ、このコンテナに種々の機器を
混載し揚重しても良い。
レーン本体1の長手方向における中央部付近と、クレー
ン本体1の開口部側とは反対側の端部付近との二か所で
クレーン本体1を支持している。中央部付近の走行装置
は原動機を有する自走タイプであり、端部付近の走行装
置は原動機を有さない従動タイプである。従動タイプの
走行装置は、原動機を有さない以外は走行装置3と同じ
構造である。
レーン本体1を支持する支持部3aと、レール12上を
走行する車輪3bと、原動機であるモータ3cとを有
し、モータの動力はチェーンによって車輪に伝達され
る。車輪3bには、図2に示されるように円周部分にお
いて両端縁よりも窪んでいる踏面が形成されており、車
輪3bはこの踏面にてレール12の頭部上面に接してい
る。
あたってクレーン本体1が建物内に収容される。なお本
実施の形態では、クレーンを一旦工場で仮組みし、工場
検査を行った後分解し、業務用エレベータを利用して前
記機械室に各部材を搬入し、機械室にて組み立てる。部
材の搬入は夜間に行い、組み立ては昼間に行う。部材の
搬入や組み立てには、フォークリフトやミニクレーンを
用いる。なお図1は、本実施の形態におけるクレーンが
建物内に収容されている状態を示している。
降時では図5に示されるように、まず走行装置3の走行
によってクレーン本体1が進出する。進出時には、走行
装置3が例えば脱線防止部材13に規制されるまで移動
し、クレーン本体1の約半分が建物外に進出する。走行
装置3による移動が終わったら、ジャッキ14によって
クレーン本体1を突き上げる。するとクレーン本体1の
梁材1dが押さえ部材15に押し付けられ、クレーン本
体1が建物内に固定される。
に、車輪2bを走行させることによりクレーン本体1の
外壁パネル14側にクラブトロリ2を移動させる。これ
らの操作により、クラブトロリ2がクレーン本体1によ
って建物外に支持される。
フックブロック2cを下げ、地上にて荷をかける。二台
のクラブトロリ2のフックブロック2cのそれぞれを荷
にかけたら、図6に示されるように、巻き上げドラム2
aによって昇降用ロープを巻き上げて荷を上げる。
状が門形になるように構成されていることから、下方が
開いており、クラブトロリ2によって荷を巻き上げる
と、巻き上げられた荷は、図7に示されるようにクレー
ン本体1内に収容される。
ブトロリ2を建物内に向けて走行させ、図8に示される
ように荷を建物内に収容し、建物内に荷を下ろす。
は、前述した手順を逆に行えば良く、簡単に説明する
と、図8に示すようにクレーン本体1を進出させ、荷を
吊したクラブトロリ2を外壁パネル4側に向けて走行さ
せ、図7に示すように荷を有するクラブトロリ2を建物
外の昇降位置に支持し、図6に示すように荷を下ろし、
図5に示すように昇降用ロープを巻き取って、走行装置
3を後退させて図1に示すようにクレーン本体1を建物
内に収容する。
場合では、クレーン本体1を進退させなくても良く、ク
レーン本体1の位置を固定したままクラブトロリ2の巻
き上げ、巻き下げ及び移動によって荷の搬入及び搬出を
行う。
3をレール12の端部に配置したが、脱線防止部材13
をレール12上の適当な位置に配置し、走行装置3の移
動量を規制してクレーン本体1の進出長さを調整する手
段として利用しても良い。
の移動はクラブトロリ2によって行ったが、クレーン本
体1の進退によって行っても良く、例えば荷の搬入であ
れば、クラブトロリ2を移動させずクレーン本体1を後
退させることによって荷を建物内に収容しても良い。
向に進退自在なクレーン本体1と、クレーン本体1の長
手方向に沿って移動自在にクレーン本体1に支持される
クラブトロリ2とを有することから、クラブトロリ2に
よって建物外で荷をつり上げ、この状態でクラブトロリ
2を建物内に向けて移動させ、建物内に荷を収容するこ
とが可能となり、仮設ステージを設けることなく荷の搬
入を行うことができる。
一台あたり8tの揚重能力を有するクラブトロリ2を二
台有することから、16tの荷を昇降でき、仮設ステー
ジを設けることなく設備機器等の重機器を地上から中間
階の機械室に搬入することができる。
進退自在なクレーン本体1及びクラブトロリ2を二台有
することから、クレーン本体1の建物外への進出長さ及
びそれぞれのクラブトロリ2の間隔を適宜設定でき、荷
のサイズに応じたクラブトロリ2の位置取りが可能であ
り、昇降作業をより効率よく、かつより安定して行うこ
とができる。
クレーン本体1が種々の鋼材によって構成されているこ
とから、クレーンの設置現場でクレーン本体1等を組み
立てることが可能であり、さらにこれらの部材は業務用
エレベータで搬入できることから、建物外にクレーンを
設ける揚重システムのように大がかりな準備用の設備や
工事を必要とせずに構築することができる。
クレーン本体1が長手方向に対する横断面の形状が「門
形」となるように形成されていることから、レール12
上を走行する走行装置3の使用、及びクレーン本体1の
長手方向に沿って自在に移動できるクラブトロリ2の使
用に適しており、かつ垂直方向にかかる荷重に対して十
分な強度を発現し、旋回可動部を有する揚重システムに
比べてより重い荷の昇降に使用することができる。
外壁パネル4を有することから、開口部11からの風雨
の侵入や、非作業時における開口部11からの落下物を
防止することができる。
は、脱線防止部材13が設けられることから、走行装置
3の脱線を防止することができ、さらにはクレーン本体
1の進出長さを調整することも可能である。
は、ジャッキ14及び押さえ部材15が設けられること
から、進出したクレーン本体1が建物と固定され、荷の
昇降作業時におけるクレーンの安定性をより一層向上さ
せることができる。
クレーン本体に支持される巻き上げ装置と、クレーン本
体の少なくとも巻き上げ装置を支持する部分を水平方向
に進退自在に移動させる移動手段とを有するクレーンで
あって、使用にあたってクレーン本体は建物内に収容さ
れ、荷の昇降時では、少なくとも巻き上げ装置を支持す
る部分が水平方向に進出して巻き上げ装置を建物外に支
持することから、仮設ステージを必要とせずに荷の昇降
を伴う建物内外間での荷の搬送が可能であり、かつより
重い荷の昇降を行うことができる。
体は、少なくともクレーン本体の水平方向に進退自在な
部分に、進退方向に沿って延出する巻き上げ装置用レー
ルを有し、巻き上げ装置は、巻き上げ装置用レールを自
在に走行する横行装置を有すると、荷の昇降作業の効率
を向上させ、かつ種々のサイズの荷に対応して荷を昇降
する上でより一層効果的である。
上げ装置を有すると、より重い荷を昇降し、かつ安定し
た荷の昇降作業を行う上でより一層効果的である。
体は、クレーン本体の長手方向に沿って配置される複数
対の柱材と、クレーン本体の長手方向に沿って少なくと
も柱材の上部に掛け渡される桁材と、クレーン本体の長
手方向を横断する方向に沿って桁材の上部に掛け渡され
る梁材とによって構成されていると、より重い荷の昇降
を行い、クレーンの設置をより容易に行い、クレーン本
体において巻き上げ装置を水平方向に移動自在に支持
し、かつ荷の昇降作業やその前後の作業における作業効
率を向上させる上でより一層効果的である。
建物内に設けられるレール上を走行する走行装置である
と、荷の昇降作業の効率を向上させる上でより一層効果
的である。
概略図である。
から示す概略図である。
面から示す概略図である。
略図である。
す概略図である。
す概略図である。
概略図である。
状態を示す概略図である。
周辺状況を示す概略図である。
テムの一例を示す概略図である。
テムの他の例を示す概略図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 クレーン本体と、このクレーン本体に支
持される巻き上げ装置と、前記クレーン本体の少なくと
も前記巻き上げ装置を支持する部分を水平方向に進退自
在に移動させる移動手段とを有するクレーンであって、 使用にあたって前記クレーン本体は建物内に収容され、 荷の昇降時では、少なくとも前記巻き上げ装置を支持す
る部分が水平方向に進出して巻き上げ装置を建物外に支
持するクレーン。 - 【請求項2】 前記クレーン本体は、少なくともクレー
ン本体の水平方向に進退自在な部分に、前記進退方向に
沿って延出する巻き上げ装置用レールを有し、 前記巻き上げ装置は、巻き上げ装置用レールを自在に走
行する横行装置を有することを特徴とする請求項1記載
のクレーン。 - 【請求項3】 二台の前記巻き上げ装置を有することを
特徴とする請求項1又は2に記載のクレーン。 - 【請求項4】 前記クレーン本体は、クレーン本体の長
手方向に沿って配置される複数対の柱材と、クレーン本
体の長手方向に沿って少なくとも前記柱材の上部に掛け
渡される桁材と、クレーン本体の長手方向を横断する方
向に沿って前記桁材の上部に掛け渡される梁材とによっ
て構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいず
れか一項に記載のクレーン。 - 【請求項5】 前記移動手段は、建物内に設けられるレ
ール上を走行する走行装置であることを特徴とする請求
項1〜4のいずれか一項に記載のクレーン。
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