JP2001301187A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP2001301187A
JP2001301187A JP2000116136A JP2000116136A JP2001301187A JP 2001301187 A JP2001301187 A JP 2001301187A JP 2000116136 A JP2000116136 A JP 2000116136A JP 2000116136 A JP2000116136 A JP 2000116136A JP 2001301187 A JP2001301187 A JP 2001301187A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録装置の搬送等に際して横転される状態が
発生しても、インクの漏出等の問題を回避することがで
きるインクジェット式記録装置を提供すること。 【解決手段】 キャリッジに搭載されたサブタンク7に
は、鉛直方向の高部にサブタンク内に大気を連通させる
大気連通口62が配置され、サブタンク内に形成された
インク貯留空間43と大気連通口62とが、サブタンク
の水平方向の一端部から他端部に向けて傾斜状態に形成
された通気路61を介して連通するように構成されてい
る。したがって、装置が横転された図に示された状態に
なされてもインクIKが、撥水膜63を備えた大気連通
口62に到達することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドと共に
キャリッジに搭載され、インクカートリッジとしてのメ
インタンクからインク補給路を介して逐次インクの補給
を受けると共に、前記記録ヘッドにインクを供給するサ
ブタンクとを備えたインクジェット式記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、キャリッ
ジ上に搭載されて記録用紙の幅方向に移動するインクジ
ェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドの移動方
向に対して直行する方向に相対的に移動させる紙送り手
段が備えられ、印刷データに基づいて記録ヘッドよりイ
ンク滴を吐出させることにより記録用紙に対して記録が
行われる。そしてキャリッジ上に例えばブラック、イエ
ロー、シアン、マゼンタの各インクの吐出可能な記録ヘ
ッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばか
りでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フ
ルカラー印刷を可能にしている。
【0003】一方、例えばオフィス向けまたは業務用に
提供されるこの種の記録装置においては、比較的大量の
印刷に対応させるために、大容量のインクカートリッジ
を配備する必要が生じ、このためにインクカートリッジ
としてのメインタンクを例えば装置本体側に配置された
カートリッジホルダに装填させる形式の記録装置が提供
されている。
【0004】そして、記録ヘッドが搭載されたキャリッ
ジ上にはサブタンクが配置され、前記メインタンクから
各サブタンクに対してインク補給チューブを介してそれ
ぞれインクを補給し、さらに各サブタンクからそれぞれ
記録ヘッドに対してインクを供給するように構成されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、昨今におい
ては大型の紙面に対して印刷を行うことが可能な、キャ
リッジの走査距離の長い大型の記録装置の需要が高まっ
ている。このような記録装置においては、スループット
を向上させるために印刷を実行しながらメインタンクか
らキャリッジに搭載された各サブタンクに対して逐次イ
ンクを補給し、各サブタンクからそれぞれ記録ヘッドに
対して安定してインクを供給するような構成が求められ
る。
【0006】このような機能を充足させるための一つの
手段として、例えばメインタンクにおけるインクパック
を空気で加圧することにより、各メインタンクから各サ
ブタンクに対してインク流を発生させて、サブタンクに
対してインクの補給を可能にする構成が好適に採用され
る。加えて、キャリッジに搭載された各サブタンクにお
いては、記録ヘッドにおけるインクの消費に応じて、メ
インタンクからのインクの受け入れ量が調整できる機能
を採用することで、各サブタンクにおいては、常にほぼ
一定の範囲インクを貯留することが可能となる。
【0007】この場合、サブタンクにはメインタンクか
らインクが補給される場合と、記録ヘッドにおけるイン
クの消費によってサブタンクからインクを供給する場合
が発生し、したがって、サブタンクの内圧を調整するた
めに、サブタンクの一部にサブタンク内に大気を連通さ
せる大気連通口を配置する必要がある。
【0008】一方、この種の記録装置においては、記録
装置の搬送等に際して装置全体を例えば横転させるよう
な場合も発生し、このような状態が発生した場合におい
ては、サブタンク内に貯留されたインクがサブタンクに
開口された前記大気連通口を介して外部に漏出し、イン
クにより汚染させるという問題が発生し得る。また、た
とえインクにより汚染させるような問題に至らない場合
であっても、前記大気連通口がインクによって浸漬され
るするために、その後の記録装置の正常な印字動作に障
害を与えるという問題が残される。また、一方で大気連
通口からのインク溶媒の蒸発量が多いと、インクの粘度
が上昇し、記録ヘッドの目詰まり、或いは印字品質に障
害を与えるという問題もある。
【0009】本発明は、前記したように記録装置の搬送
等に際して発生する大気連通口からの無用なインクの漏
出を防止することができ、また、記録装置を水平な状態
に戻した場合においても、前記したような印字動作に障
害を残すことがなく、更にインク溶媒の蒸発を抑制する
インクジェット式記録装置を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装
置は、キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復
移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共にキャリ
ッジに搭載され、メインタンクからインク供給路を介し
てインクの補給を受けると共に、前記記録ヘッドにイン
クを供給するサブタンクとを備えたインクジェット式記
録装置であって、前記サブタンクには、鉛直方向の高部
にサブタンク内に大気を連通させる大気連通口が配置さ
れ、サブタンク内に形成されたインク貯留空間と前記大
気連通口とが、サブタンクの水平方向の一端部から他端
部に向けて傾斜状態に形成された通気路を介して連通す
るように構成される。
【0011】この場合、前記大気連通口には大気を通過
させると共にインクの通過を阻止する撥水膜が配置され
ていることが望ましい。そして、前記撥水膜の撥水能力
としては、望ましくは記録ヘッドのノズルからインクを
押し出す力よりも高めることがよく、撥水膜の撥水能力
としては、3000〜5000Paの範囲が好ましい。
そして、前記大気連通口は、空気流通抵抗路を介して大
気に連通された構成が好適に採用される。この場合、好
ましい実施の形態においては前記空気流通抵抗路は、サ
ブタンクの側壁に形成された長溝部と、サブタンクの側
壁に密着して前記長溝部を覆うフィルム状部材とにより
形成され、空気流通抵抗路の端部が大気開放口を形成し
た構成とされる。
【0012】一方、好ましくは前記空気流通抵抗路の端
部に形成される大気開放口が、サブタンクの側壁に形成
された有底孔と、この有底孔を密着状態に覆うフィルム
状部材とにより構成され、前記有底孔部分のフィルム状
部材を破壊することで、大気開放口が形成されるように
構成される。そして、空気流通抵抗路を形成するフィル
ム状部材と、前記大気開放口としての有底孔を覆うフィ
ルム状部材とは、好ましくは同一シートにより構成され
る。
【0013】また、前記大気連通口と前記通気路とは、
大気連通口を横断するようにして形成された2つの通路
を介して連通された構成が好適に採用される。この場
合、前記2つの通路が大気連通口を鉛直方向に横断する
ように形成されていることが望ましい。
【0014】さらに、サブタンク内に形成されたインク
貯留空間と大気連通口とが、サブタンクの水平方向の一
端部から他端部に向けて傾斜状態に形成された第1通気
路と、前記第1通気路に連通してサブタンクの水平方向
の他端部から一端部に向けて折り返して形成された第2
通気路を介して連通するようにした構成も利用すること
ができる。
【0015】そして、前記サブタンクは、好ましくは一
側壁とこれに連なる周側壁とが一体に形成された箱状部
材と、前記箱状部材の少なくとも開口周縁に密着状態で
取り付けられたフィルム状部材とにより構成され、箱状
部材とフィルム状部材とにより囲まれた内部にインク貯
留空間が形成される。
【0016】また、好ましい実施の形態においては前記
サブタンクには、サブタンク内に収容されてサブタンク
内に貯留されたインクによって浮上するフロート部材
と、前記サブタンク内のインク量に応じた前記フロート
部材の浮上位置にしたがって電気的出力を発生する出力
発生手段とが具備され、前記出力発生手段により得られ
る電気的出力によって、サブタンクに補給するインク量
を制御する補給制御手段が具備される。
【0017】加えて、前記補給制御手段が、前記メイン
タンクからサブタンクに至るインク流路に配置された開
閉可能なインク補給バルブにより構成され、このインク
補給バルブが前記出力発生手段により得られる電気的出
力によって開閉弁されることにより、前記メインタンク
からサブタンクに対して断続的にインクが補給されるよ
うに構成されることが望ましい。
【0018】そして、前記サブタンク内には、前記フロ
ート部材の移動領域を避けた部分に、キャリッジの移動
に伴いサブタンク内のインクの波打ちの発生を低減させ
るリブ部材が配置されていることが望ましい。
【0019】以上のように構成されたインクジェット式
記録装置によると、サブタンク内のインク量が所定以下
となった場合には、サブタンク内に収納されたフロート
部材の位置が低下し、これを感知した出力発生手段によ
る電気的出力によって、補給制御手段としてのインク補
給バルブが開弁される。これにより、サブタンク内のイ
ンク量が所定の容量となった場合には、前記と逆の作用
によりインク補給バルブが閉弁され、結果としてサブタ
ンク内のインクの貯留量を適切に管理することができ
る。
【0020】そして、サブタンク内に大気を連通させる
大気連通口が、サブタンクの鉛直方向の高部に配置さ
れ、サブタンク内に形成されたインク貯留空間と前記大
気連通口とを、サブタンクの水平方向の一端部から他端
部に向けて傾斜状態に形成された通気路を介して連通す
るようになされているので、例えば記録装置の搬送に際
して横転させるような状態が発生しても、サブタンク内
に貯留されたインクが大気連通口に到達するのを避ける
ことができる。また、仮にインクが到達した場合でも、
再び水平状態に戻せば、傾斜した通気路をインクが戻っ
て行くので、印字障害の発生を避けることができる。
【0021】さらに、サブタンク内に貯留されたインク
が、大気連通口に到達するような場合があっても、大気
連通口に配置された撥水膜の作用により外部へのインク
の漏出を効果的に阻止することができる。そして更に、
大気連通口は空気流通抵抗路を介して大気に連通してい
るため、インク溶媒の蒸発も効果的に抑制することがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるインクジェ
ット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づい
て説明する。図1は、本発明が適用され得るインクジェ
ット式記録装置の一例を上面図によって示したものであ
る。図1において符号1はキャリッジであり、このキャ
リッジ1はキャリッジモータ2によって駆動されるタイ
ミングベルト3を介し、走査ガイド部材4に案内されて
紙送り部材5の長手方向、すなわち記録用紙の幅方向で
ある主走査方向に往復移動されるように構成されてい
る。そして、図1には示されていないが、キャリッジ1
の紙送り部材5に対向する面には、後述するインクジェ
ット式記録ヘッド6が搭載されている。
【0023】また、キャリッジ1には前記記録ヘッドに
インクを供給するためのサブタンク7a〜7dが搭載さ
れている。このサブタンク7a〜7dは、この実施の形
態においては、その内部において各インクを一時的に貯
留するために、それぞれのインクに対応して4個具備さ
れている。そして、このサブタンク7a〜7dに対して
装置本体の端部に配置されたカートリッジホルダ8に装
填されたインクカートリッジとしてのメインタンク9a
〜9dから、インク供給路として可撓性の各インク補給
チューブ10,10,……をそれぞれ介して、ブラッ
ク、イエロー、マゼンタおよびシアンの各インクが供給
されるように構成されている。
【0024】一方、前記キャリッジ1の移動経路上にお
ける非印字領域(ホームポジョン)には、記録ヘッドの
ノズル形成面を封止することができるキャッピング手段
11が配置されている。このキャッピング手段11の上
面には、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止し得るゴ
ム等の可撓性素材により形成されたキャップ部材11a
が配置されている。そして、キャリッジ1がホームポジ
ョンに移動したときに、これに追従して前記キャップ部
材11aによって、記録ヘッドのノズル形成面が封止さ
れるように構成されている。
【0025】このキャップ部材11aは、記録装置の休
止期間中において記録ヘッドのノズル形成面を封止し、
ノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する。ま
た、このキャップ部材11aの内部空間には、後述する
吸引ポンプ(チューブポンプ)におけるチューブの一端
が接続され、吸引ポンプによる負圧を記録ヘッドに作用
させて、記録ヘッドからインクを吸引排出させるクリー
ニング動作が実行されるように構成されている。さら
に、キャッピング手段11に隣接した印字領域側には、
ゴムなどの弾性素材を短冊状に形成したワイピング部材
12が配置されていて、必要に応じて記録ヘッドのノズ
ル形成面を払拭して清掃することができるように構成さ
れている。
【0026】次に図2は、図1に示した記録装置に搭載
されたインク供給システムを模式的に示したものであ
り、このインク供給システムについて、同一符号で示し
た図1と共に説明する。図1および図2において、符号
21は加圧ポンプを示しており、この加圧ポンプ21に
より生成された加圧空気は圧力調整弁22に供給され、
圧力調整弁22により圧力調整された加圧空気は、圧力
検出器23を介して前記した各メインタンク9a〜9d
(図2においては代表して符号9として示しており、以
下において代表して単に符号9として説明する場合もあ
る。)にそれぞれ供給されるように構成されている。
【0027】このメインタンク9は、その概略構成が図
2に示されたように、その外郭が気密状態に形成されて
おり、その内部にはインクを封入した可撓性素材により
形成されたインクパック24が収納されている。そし
て、メインタンク9の外郭とインクパック24とで形成
される空間が空気室25を構成しており、この空気室2
5内に、圧力検出器23を介した加圧空気が供給される
ように構成されている。
【0028】この構成により、各メインタンク9a〜9
dに収納された各インクパック24は、それぞれ加圧空
気による加圧を受け、各メインタンク9a〜9dから各
サブタンク7a〜7dに向かってインク流が発生される
ように作用する。したがって、前記各メインタンク9a
〜9dにおいて加圧されたインクは、それぞれ補給制御
手段を構成する各インク補給バルブ26,26……およ
び各インク補給チューブ10,10,……をそれぞれ介
して、キャリッジ1に搭載された各サブタンク7a〜7
d(図2においては代表して符号7として示しており、
以下において代表して単に符号7として説明する場合も
ある。)に個別に補給される。
【0029】図2に示すサブタンク7の基本構成は、内
部にフロート部材31が配置されており、そのフロート
部材31の一部には永久磁石32が取り付けられてい
る。そして、ホール素子に代表される磁電変換素子33
a,33bが基板34に装着されて、サブタンク7の側
壁に添接されている。この構成により、サブタンク内の
インク量に応じた前記フロート部材31の浮上位置にし
たがって、電気的出力を発生する出力発生手段を構成し
ている。
【0030】すなわち、この出力発生手段は、フロート
部材31に配置された永久磁石32と、フロート部材の
浮上位置にしたがった前記永久磁石32による磁力線量
に応じて、前記ホール素子33a,33bにより電気的
出力が発生される構成とされている。
【0031】この構成により、例えばサブタンク7内の
インク量が少なくなった場合には、サブタンク内に収納
されたフロート部材31の位置が重力方向に移動し、こ
れに伴い前記永久磁石32の位置も重力方向に移動す
る。したがって、永久磁石の移動によるホール素子33
a,33bの電気的出力は、サブタンク7内のインク量
として感知することができ、ホール素子33a,33b
により得られた電気的出力によって、前記インク補給バ
ルブ26が開弁される。
【0032】これにより、メインタンク9内で加圧され
ているインクは、インク量が低下したそれぞれのサブタ
ンク7内に送出される。そして、当該サブタンク7内に
おけるインク量が所定の容量に達した場合には、前記し
たホール素子33a,33bの電気的出力に基づいて前
記インク補給バルブ26が閉弁される。このような繰り
返しにより、メインタンクからサブタンクに対して断続
的にインクが補給されるように作用し、各サブタンクに
は、常にほぼ一定の範囲のインクが貯留されるようにな
される。
【0033】このように、サブタンク内において空気圧
によって加圧された各インクが、サブタンク内に配置さ
れたそれぞれのフロート部材の位置に基づく電気的な出
力に基づいて、各サブタンクに対してインクが補給され
るように構成されているので、インクの補給レスポンス
を向上させることができ、サブタンク内のインクの貯留
量が適切に管理される。
【0034】そして、各サブタンク7からはバルブユニ
ット35およびこれに接続されたチューブ36を介して
記録ヘッド6に対してインクが供給されるように構成さ
れている。また、記録ヘッド6の図示せぬアクチェータ
に与えられる印刷データに基づいて、記録ヘッド6のノ
ズル形成面に形成されたノズル開口6aより、インク滴
が吐出されるように作用する。
【0035】なお、図2において符号11は、前記した
キャッピング手段を示しており、このキャッピング手段
11に一端が接続されたチューブ37aは吸引ポンプ
(チューブポンプ)37の一部を構成している。そして
チューブ37aの他端は廃液タンク38に接続されてお
り、吸引ポンプ37により吸引されて記録ヘッドから排
出されたインクは、廃液タンク38に廃棄されるように
構成されている。
【0036】図3乃至図5は、前記したサブタンクの実
施の形態を示したものであり、図3はサブタンクの一部
の構成を割愛し、これを一面方向から視た斜視図で示
し、図4は同方向から視た透視図で示している。さらに
図5はサブタンクを裏面方向から視た背面図で示してい
る。なお、図3乃至図5において、既に説明した各部に
相当する部分は、同一符号で示されている。
【0037】サブタンク7は、ほぼ直方体状に形成さ
れ、且つ全体が偏平状になされている。このサブタンク
7の外郭は、一側壁41aとこれに連なる周側壁41b
とが一体に形成された箱状部材41により構成されてお
り、この箱状部材41の開口周縁には、例えば透明樹脂
により成形されたフィルム状部材42(図4参照)が例
えば熱溶着手段により密着状態で取り付けられ、箱状部
材41とフィルム状部材42とにより囲まれた内部に、
インク貯留空間43が形成されている。
【0038】そして、箱状部材41を構成する前記一側
壁41aからインク貯留空間43に向かって突出する支
持軸44が箱状部材41と一体に形成されており、フロ
ート部材31は、この支持軸44を回動中心として、イ
ンク貯留空間43内において重力方向に可動できるよう
に配置されている。なお、この実施の形態においては、
前記支持軸44はインク貯留空間43における水平方向
の端部近傍に配置されており、前記フロート部材31
は、前記支持軸44を回動中心として可動される支持腕
部材45の可動自由端側に一体に形成されている。
【0039】また、図4に示されたように前記支持腕部
材45の自由端側に、前記した永久磁石32が取り付け
られており、この永久磁石32は、支持腕部材45がほ
ぼ水平状態となされた時に、インク貯留空間43におけ
る水平方向の他端部近傍に位置するよう、すなわちサブ
タンク7の側壁に添接された基板34に装着されたホー
ル素子33a,33bに最も接近されるように構成され
ている。
【0040】さらに、前記ホール素子33a,33bは
サブタンク7の側壁に形成された位置決め凹部41cに
挿入されており、この位置決め凹部41cを形成するこ
とにより、サブタンク7の側壁はより薄肉状態とされ、
前記フロート部材31に取り付けられた永久磁石32の
移動軌跡と、各ホール素子33a,33bとの距離がよ
り接近できるように構成されている。
【0041】一方、前記サブタンク7には、その鉛直方
向の低部、すなわちこの実施の形態においては周側壁4
1bの底部付近にインク補給口46が形成されており、
このインク補給口46に接続された前記チューブ10を
介してメインタンク9よりインク貯留空間43内に、イ
ンクが補給されるように構成されている。サブタンク7
におけるインク補給口46が、前記したとおり鉛直方向
の低部に形成されることにより、メインタンクからのイ
ンクは、インク貯留空間43の底部から補給され、した
がって、インクの補給によってインク貯留空間43内に
おいてインクの泡立ちが発生しないように配慮されてい
る。
【0042】さらに、前記サブタンク7内には、フロー
ト部材31および支持腕部材45の移動領域を避けた部
分に、キャリッジの移動に伴いサブタンク内のインクの
波打ちの発生程度を低減させる複数条のリブ部材47が
配置されている。この実施の形態においては、リブ部材
47はサブタンク7を構成する箱状部材41の一側壁4
1aからインク貯留空間43に向かってそれぞれ突出す
るように、一側壁41aをベースとして一体に形成され
ているが、これは別体に形成されていてもよい。このリ
ブ部材47の存在により、前記したとおりサブタンク内
のインクの波打ちを低減させることができ、これにより
ホール素子によるサブタンク7内のインクの貯留量の検
出精度を向上させることができる。
【0043】また、サブタンク内7には、インク補給口
46に近接してインク導出口48が形成されている。こ
のインク導出口48を覆うように、五角形(ホームベー
ス状)を形成する異物を排除するためのフィルタ部材4
9が配置されており、したがって、サブタンク7内に貯
留されたインクは、このフィルタ部材49を介してイン
ク導出口48に導かれるようになされる。しかも、イン
ク導出口48はインク補給口46に近接して形成されて
いるので、サブタンク7内に導入される比較的新しいイ
ンクが、直ちにこの導出口48より導出されるように作
用する。
【0044】一方、前記インク導出口48より導出され
るインクは、図5に示されたように側壁41aの裏面に
形成された溝部50に導出され、この溝部を覆うように
熱溶着されたフィルム状部材51により形成されたイン
ク流路(同じく符号50として示す)を介してサブタン
ク7の下底部に配置された前記バルブユニット35に至
るように構成されている。
【0045】そして、バルブユニット35を介して、同
様に側壁41aの裏面に形成された溝部52に導出さ
れ、この溝部を覆うように熱溶着された前記フィルム状
部材51により形成されたインク流路(同じく符号52
として示す)を介して記録ヘッド6に接続されるチュー
ブ36の接続口53に導かれるように構成されている。
【0046】また、サブタンク7の上半部には、図3お
よび図4に示されたようにインク貯留空間43に連通す
る通気路61が傾斜状態に形成されており、この通気路
61の上端部、すなわちサブタンク7の鉛直方向の高部
には、サブタンク7の側壁41aの裏面に貫通するよう
に大気連通口62が開口されている。そして、サブタン
ク内に形成されたインク貯留空間43と前記大気連通口
62とが、サブタンクの水平方向の一端部から他端部に
向けて傾斜状態に形成された前記通気路61を介して連
通するように構成されている。
【0047】この大気連通口62の裏面には、大気を通
過させると共にインクの通過を阻止するほぼ円形状に形
成された撥水膜63が配置され、この撥水膜63によっ
て大気連通口62が閉塞されている。この撥水膜63
は、例として、弗化樹脂の多孔質膜から成り、後で詳細
に説明するように、サブタンク7における側壁41aの
裏面に形成された凹部に、例えば熱溶着の手段により取
り付けられている。またその撥水能力としては、記録ヘ
ッドのノズルからインクを押し出す力よりも高い力とな
っている。そして、前記撥水膜63を介して側壁41a
の裏面には蛇行溝65が形成されており、この蛇行溝6
5の端部は、サブタンク7の側壁41aに形成された有
底孔66に連通されている。
【0048】これら蛇行溝65および有底孔66は、前
記したフィルム部材64が熱溶着されることによって気
密状態に覆われており、したがって、蛇行溝65とフィ
ルム部材64とによって、空気流通抵抗路(符号は蛇行
溝と同じ65で示す)が形成されている。そして、前記
有底孔66を覆うフィルム状部材64を、鋭利な工具等
で破壊することで、有底孔において大気開放口(符号は
有底孔と同じ66で示す)が形成される。したがって、
前記大気連通口62は蛇行状に形成された前記空気流通
抵抗路65を介して大気に連通されるようになされる。
【0049】このように、サブタンク7に形成された大
気連通口62が撥水膜63により覆われた構成とされて
いるので、誤って記録装置全体を例えば上下反転させた
場合などにおいて、前記撥水膜63の存在によりサブタ
ンク7内のインクを漏出させるという問題を回避するこ
とができる。また撥水膜63の撥水能力を記録ヘッド6
のノズルからインクを押し出す力よりも高めることで、
少なくともインク貯留空間43の空気が膨張しても、記
録ヘッド側からインクが漏れ出し、サブタンクからイン
クが漏れ出すことはない。一方、通常は記録ヘッド6は
キャッピング手段11により封止されており、結果的に
記録装置からインクが漏れ出すというトラブルには発展
しない。
【0050】更に大気連通口62は、蛇行溝65を介し
て大気と連通するため、インク溶媒の蒸発を効果的に抑
制することができる。また、空気流通抵抗路65の端部
に形成された有底孔66を、予めフィルム部材64によ
って気密状態に覆った構成とされているので、サブタン
ク単体の完成時において、サブタンクの液漏れ(インク
漏れ)をチェックすることができ、このチェックが完了
した時点で、有底孔66を覆うフィルム状部材64を破
壊することで、本来の機能をもたせることができる。
【0051】なお、前記したサブタンク7には貫通孔6
7が形成されており、この貫通孔67を貫通して各サブ
タンク7を支持する1本の支持軸(図示せず)によっ
て、各サブタンク7を並列状態に支持することで、サブ
タンクユニットが構成できるようになされている。
【0052】次に図6および図7は、サブタンクの第2
の実施の形態を示したものであり、図6はサブタンクを
一側面から視た正面図であり、これは前記図4に対応す
るものである。また図7は、図6に示すA−A線から矢
印方向に視た状態の断面図で示している。なお、図6お
よび図7においては、前記した図3および図4に示され
た構成要素の一部が除去された状態で示されており、ま
た、図3および図4に基づいてすでに説明した代表的な
各部に相当する部分は同一符号で示されている。
【0053】図6および図7に示す形態は、すでに説明
した図3乃至図5に示す形態に対して、撥水膜63の通
気度を向上させるために大気連通口62の開口面積およ
び撥水膜63の面積を大きくしたものであり、他の基本
構成は図3乃至図5に示す形態とほぼ同様である。そし
て、図7に断面図で示されたようにサブタンク7におけ
る側壁41aの裏面には段部68が形成されている。さ
らに、この段部68によって形成された凹部に、熱溶着
手段により撥水膜63が取り付けられおり、これにより
大気連通口62をその裏面において閉塞した構成とされ
ている。したがって、撥水膜63と前記フィルム部材6
4との間で空間部が形成され、この空間部が前記蛇行溝
により形成された空気流通抵抗路65に連通されるよう
に構成されている。
【0054】図8乃至図10は、記録装置の搬送等に際
して記録装置が横転された場合における前記した構成の
サブタンクによってもたらされる作用を説明するもので
ある。すなわち、図8は記録装置が水平状態に置かれて
いる時の正常な状態を示しており、図9は左側に90度
横転された場合を、また図10は右側に90度横転され
た場合をそれぞれ示している。なお、図中符号IKは、
それぞれの場合におけるインクの液面を示している。
【0055】図8に示す状態からから図9に示すように
記録装置が横転された場合には、サブタンクに貯留され
たインクは、通気路61に侵入することはなく、したが
って、大気連通口62に配置された撥水膜63をインク
によって汚染させるという問題は発生しない。それ故、
図8に示す状態に復帰した場合には、その後において正
常な印字動作を保証することができる。また、図8に示
す状態から図10に示すように記録装置が横転された場
合には、サブタンクに貯留されたインクは、通気路61
に侵入するものの、大気連通口62に配置された撥水膜
63をインクによって汚染させるには至らない。そし
て、図8に示す状態に復帰した場合には、通気路61に
侵入したインクは、傾斜状態に形成された通気路61を
重力方向に下り、インク貯留空間43に戻る。したがっ
て、その後においては正常な印字動作を実行することが
できる。
【0056】前記した撥水膜63は、インクが付着した
場合においてはインクを弾き返す性質を有しているもの
の、通気性を落とす結果となるため、なるべくはインク
により汚染を受けることのないように構成されることが
好ましい。したがって、前記したような構成によると、
記録装置を水平な状態に戻した場合においては、印字動
作に障害を残すことはない。
【0057】次に図11は、サブタンクの第3の実施の
形態を示したものである。この第3の実施の形態として
示すサブタンク7には、撥水膜63が配置された大気連
通口62を横断するようにして2つの通路61a,61
bが形成されており、この2つの通路61a,61b
は、それぞれ前記通気路61に連通されている。この構
成によると例えば記録装置が右側に横転され、その後、
水平状体に復帰される過程において、2つの通路61
a,61bによってインクと空気の交換作用を行なうこ
とができる。
【0058】なお図示していないが、装置が例えば18
0度反転され、大気連通口62および撥水膜63までイ
ンクが到達した場合には、これが水平状体に復帰されて
も空気との交換がなされないために通気路61内にイン
クが滞留して、インク貯留空間43に戻らないという現
象が発生し得る。そこで、図11に示した構成による
と、2つの通路61a,61bの存在により、矢印aで
模式的に示した空気と、矢印iで模式的に示したインク
の交換作用が発生し、通気路61内に侵入したインクを
速やかにインク貯留空間43に戻すことができる。した
がって、前記した2つの通路61a,61bは、図11
に示されたように大気連通口62を鉛直方向に横断する
ように形成されていることが望ましい。
【0059】一方、インクの消費量の大きな記録ヘッド
に対応させるためには、前記した撥水膜63による通気
度を上げる必要が生ずる。一般的に、撥水膜の特性は通
気度と耐水圧とは逆比例の関係を有しており、耐水圧を
確保しつつ通気度を上げるには、撥水膜の有効面積を大
きくする必要がある。図12は前記した技術的な要請に
基づいて撥水膜63の有効面積を大きくしたサブタンク
の構成例を示しており、撥水膜63の有効面積を大きく
した場合の問題点を開示している。
【0060】すなわち、撥水膜63の有効面積を図12
に示されたように大きくした場合において、記録装置が
右側に横転された状態を考えると、サブタンク7内に貯
留されたインクは、通気路61内に侵入して有効面積の
大きな撥水膜63まで到達し、結果として撥水膜63を
汚染させるという問題が発生する。
【0061】図13および図14は、撥水膜63の有効
面積を大きくした場合においても、前記したような問題
の発生を回避することができるサブタンクの形態を示し
たものである。図13に示すようにサブタンク7には第
1と第2の通気路61A,61Bが形成されている。そ
して、第1の通気路61Aの一端部は、インク貯留空間
43に連通され、且つサブタンクの水平方向の一端部か
ら他端部に向けて傾斜した状態に形成されている。ま
た、第2の通気路61Bは第1の通気路61Aに連通し
てサブタンクの水平方向の他端部から一端部に向けて折
り返して形成されていて、撥水膜63が配置された大気
連通口62に連通されている。
【0062】前記した構成によるサブタンク7は、図1
3の状態から図14に示すように右側に横転された場
合、サブタンクに貯留されたインクは、第1の通気路6
1Aに侵入するものの、第1の通気路61Aを超えて第
2の通気路61Bに侵入することはない。そして、図1
3に示す状態に復帰された場合には、第1の通気路61
Aに侵入したインクは、傾斜状態になされた通気路61
Aを重力方向に下り、インク貯留空間43に戻る。した
がって、その後において正常な印字動作を実行すること
ができる。
【0063】なお、前記した空気流通抵抗路65は、イ
ンク貯留空間43と撥水膜63が配置された大気連通口
62との間に配置されていても、通常においては差し支
えない。しかしながら、前記したように記録装置が横転
されるような場合には、空気流通抵抗路65にインクが
侵入して凝固し、空気流通抵抗路65を閉塞状態にする
という問題が発生する。このような問題を回避するため
には、図5に示されたように空気流通抵抗路65は、撥
水膜63と大気開放口66との間に配置されていること
が望ましい。
【0064】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかるインクジェット式記録装置によると、サブタンク
には、鉛直方向の高部にサブタンク内に大気を連通させ
る大気連通口が配置され、サブタンク内に形成されたイ
ンク貯留空間と前記大気連通口とが、サブタンクの水平
方向の一端部から他端部に向けて傾斜状態に形成された
通気路を介して連通するように構成したので、例えば記
録装置の搬送に際して横転させるような状態が発生して
も、サブタンク内に貯留されたインクが大気連通口に到
達するのを避けることができる。したがって、記録装置
を水平な状態に戻した場合においては、印字動作に障害
を残すことがない。
【0065】更に大気連通口に撥水膜を配置すること
で、仮にインクが大気連通口に到達しても、外部へのイ
ンク漏れを阻止することができる。そして更に、大気連
通口は空気流通抵抗路を介して大気と連通しているの
で、インク溶媒の蒸発が抑制でき、印字品質に障害を来
すことがないインクジェット式記録装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の
全体構成を示した平面図である。
【図2】メインタンクから記録ヘッドに至るインク供給
システムの構成を示した模式図である。
【図3】サブタンクの一部の構成を割愛し、これを一面
方向から視た状態の斜視図である。
【図4】同じくサブタンクを一面方向から視た状態の透
視図である。
【図5】同じくサブタンクを裏面方向から視た状態の背
面図である。
【図6】サブタンクの第2の実施の形態を示した正面図
である。
【図7】図6におけるA−A線から矢印方向に視た断面
図である。
【図8】図6に示すサブタンク内にインクを貯留した状
態を示した正面図である。
【図9】インクが貯留された図6に示すサブタンクが左
側に横転された状態を示した正面図である。
【図10】インクが貯留された図6に示すサブタンクが
右側に横転された状態を示した正面図である。
【図11】サブタンクの第3の実施の形態を示した正面
図である。
【図12】撥水膜の有効面積を大きくしたサブタンクの
構成例を示した正面図である。
【図13】サブタンクの第4の実施の形態を示した正面
図である。
【図14】インクが貯留された図13に示すサブタンク
が右側に横転された状態を示した正面図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 記録ヘッド 6a ノズル開口 7(7a,7b,7c,7d) サブタンク 8 カートリッジホルダ 9(9a,9b,9c,9d) メインタンク(インク
カートリッジ) 10 インク補給チューブ
(インク供給路) 11 キャッピング手段 12 ワイピング手段 21 加圧ポンプ 22 圧力調整弁 23 圧力検出器 24 インクパック 25 空気室 26 インク補給バルブ(補
給制御手段) 31 フロート部材 32 永久磁石 33(33a,33b) ホール素子(出力発生
手段) 35 バルブユニット 41 箱状部材 41a 側壁 41b 周側壁 42 フィルム状部材 43 インク貯留空間 46 インク補給口 48 インク導出口 49 フィルタ部材 61 通気路 61A 第1通気路 61B 第2通気路 61a,61b 通路 62 大気連通口 63 撥水膜 64 フィルム状部材 65 蛇行溝(空気流通抵抗
路) 66 有底孔(大気開放口)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方
    向に往復移動される記録ヘッドと、前記記録ヘッドと共
    にキャリッジに搭載され、メインタンクからインク供給
    路を介してインクの補給を受けると共に、前記記録ヘッ
    ドにインクを供給するサブタンクとを備えたインクジェ
    ット式記録装置であって、 前記サブタンクには、鉛直方向の高部にサブタンク内に
    大気を連通させる大気連通口が配置され、サブタンク内
    に形成されたインク貯留空間と前記大気連通口とが、サ
    ブタンクの水平方向の一端部から他端部に向けて傾斜状
    態に形成された通気路を介して連通するように構成した
    インクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記大気連通口には、大気を通過させる
    と共にインクの通過を阻止する撥水膜が配置されてなる
    請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記撥水膜は、その撥水能力を記録ヘッ
    ドのノズルからインクを押し出す力よりも高めた請求項
    2に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記大気連通口は、空気流通抵抗路を介
    して大気に連通されてなる請求項1乃至請求項3のいず
    れかに記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記空気流通抵抗路は、サブタンクの側
    壁に形成された長溝部と、サブタンクの側壁に密着して
    前記長溝部を覆うフィルム状部材とにより形成され、空
    気流通抵抗路の端部が大気開放口を形成してなる請求項
    4に記載のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記空気流通抵抗路の端部に形成される
    大気開放口が、サブタンクの側壁に形成された有底孔
    と、この有底孔を密着状態に覆うフィルム状部材とによ
    り構成され、前記有底孔部分のフィルム状部材を破壊す
    ることで、大気開放口が形成されるように構成した請求
    項5に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記空気流通抵抗路を形成するフィルム
    状部材と、前記大気開放口としての有底孔を覆うフィル
    ム状部材とが、同一シートにより構成されてなる請求項
    6に記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記大気連通口と前記通気路とが、大気
    連通口を横断するようにして形成された2つの通路を介
    して連通されてなる請求項1乃至請求項7のいずれかに
    記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記2つの通路が大気連通口を鉛直方向
    に横断するように形成されてなる請求項8に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記サブタンク内に形成されたインク
    貯留空間と前記大気連通口とが、サブタンクの水平方向
    の一端部から他端部に向けて傾斜状態に形成された第1
    通気路と、前記第1通気路に連通してサブタンクの水平
    方向の他端部から一端部に向けて折り返して形成された
    第2通気路を介して連通するように構成した請求項1乃
    至請求項9のいずれかに記載のインクジェット式記録装
    置。
  11. 【請求項11】 前記サブタンクは、一側壁とこれに連
    なる周側壁とが一体に形成された箱状部材と、前記箱状
    部材の少なくとも開口周縁に密着状態で取り付けられた
    フィルム状部材とにより構成され、箱状部材とフィルム
    状部材とにより囲まれた内部にインク貯留空間を形成し
    てなる請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のイン
    クジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 前記サブタンクには、サブタンク内に
    収容されてサブタンク内に貯留されたインクによって浮
    上するフロート部材と、前記サブタンク内のインク量に
    応じた前記フロート部材の浮上位置にしたがって電気的
    出力を発生する出力発生手段とが具備され、前記出力発
    生手段により得られる電気的出力によって、サブタンク
    に補給するインク量を制御する補給制御手段が具備され
    てなる請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のイン
    クジェット式記録装置。
  13. 【請求項13】 前記補給制御手段が、前記メインタン
    クからサブタンクに至るインク流路に配置された開閉可
    能なインク補給バルブにより構成され、このインク補給
    バルブが前記出力発生手段により得られる電気的出力に
    よって開閉弁されることにより、前記メインタンクから
    サブタンクに対して断続的にインクが補給されるように
    構成された請求項12に記載のインクジェット式記録装
    置。
  14. 【請求項14】 前記サブタンク内には、前記フロート
    部材の移動領域を避けた部分に、キャリッジの移動に伴
    いサブタンク内のインクの波打ちの発生を低減させるリ
    ブ部材が配置されてなる請求項12または請求項13に
    記載のインクジェット式記録装置。
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