JP7136310B2 - 液体消費装置 - Google Patents

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JP7136310B2 JP2021182332A JP2021182332A JP7136310B2 JP 7136310 B2 JP7136310 B2 JP 7136310B2 JP 2021182332 A JP2021182332 A JP 2021182332A JP 2021182332 A JP2021182332 A JP 2021182332A JP 7136310 B2 JP7136310 B2 JP 7136310B2
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Description

本発明は、体消費装置に関する。
上記のような液体消費装置の一例として、インクを貯留可能なタンク及びタンクからイ
ンクが供給されるヘッドを有する装置本体と、装置本体に着脱可能であり、貯留されたイ
ンクをタンクへ供給可能なカートリッジと、を備えるインクジェット記録装置が知られて
いる(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたインクジェット記録装置では、カートリッジからタンクへ水頭
差によってインクを供給するために、カートリッジ及びタンクは、それぞれインクが貯留
されたインク室を大気に開放するための大気開放口を備えている。
特開2008-213162号公報
特許文献1に開示されたインクジェット記録装置において、タンクのインク室内のイン
クがタンクの大気開放口から漏れることを防止するために、タンクのインク室とタンクの
大気開放口との間の流路に、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜を配置
する構成が考えられる。
しかしながら、半透膜の位置によっては、半透膜にインクが触れることで半透膜が濡れ
るおそれがある。半透膜が濡れると、半透膜の通気性が低下してしまう。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半透膜が液体と接
触することで濡れる可能性を低くすることができる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る液体消費装置は、液体を貯留する第1貯留室と、上記第1貯留室を第1貯留室の外部に連通させる第1大気連通部記第1貯留室から流入する液体を貯留する第2貯留室と、 上記第1貯留室から流出した液体が上記第2貯留室へ流入する流入口と、上記流入口より下方に位置しており、上記第2貯留室から液体が流出する流出口と、上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部と記第2貯留室から供給された液体を消費する消費部と、を備え、上記第2大気連通部は、上記第2貯留室を区画する壁に形成された連通口と、上記連通口を覆っており、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜と、を備え、記流入口と上記流出口との間に液体の液面が位置する上記第2貯留室に対し許容される最大量の液体が貯留された記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する。
本構成では、第1貯留室に貯留が許容される最大量の液体が貯留された第1貯留室に貯留された液体は、水頭差によって第2貯留室へ供給される。当該供給は、第2貯留室に貯留された液体の液面の高さが、第1貯留室に貯留された液体の液面の高さと等しくなるまで継続される。
そして、本構成によれば、当該供給が終わったとき(第1貯留室に貯留された液体の液面
の高さが第2貯留室に貯留された液体の液面の高さと等しくなったとき)に、半透膜は、
第1貯留室に貯留されている液体の液面よりも上方に位置する。そのため、半透膜が液体
と接触して濡れる可能性を低くすることができる。
(2) 上記半透膜は、貯留が許容される最大量の液体が貯留された上記第1貯留室の当該最大量の液体の液面よりも上方に位置する。
液体が十分に貯留された第2貯留室に第1貯留室から液体が流入すると、水頭差によって第2貯留室に貯留されている液体の液面が上昇する。この場合、第1貯留室及び第2貯留室に貯留されている液体の液面は、第1貯留室に貯留が許容される最大量の液体が貯留されている状態における当該液体の液面に収束していく。本構成によれば、半透膜は、第1貯留室に貯留された最大量の液体の液面よりも上方に位置する。そのため、半透膜が液体と接触して濡れる可能性を低くすることができる。
(3) 例えば、上記半透膜は、上記カートリッジの上端よりも下方に位置している。
(4) 例えば、上記第1大気連通部は、上記第1貯留室の上方に位置している。上記半
透膜の少なくとも一部は、上記第1大気連通部と同じ高さに位置する。
(5) 上記第2貯留室に液体が貯留されていない状態で、貯留が許容される最大量の液体が貯留された上記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する
本構成では、液体が貯留されていない第2貯留室に、留が許容される最大量の液体が貯留された第1貯留室に貯留された液体は、水頭差によって第2貯留室へ供給される。当該供給は、第2貯留室に貯留された液体の液面の高さが、第1貯留室に貯留された液体の液面の高さと等しくなるまで継続される。そして、本構成によれば、当該供給が終わったとき(第1貯留室に貯留された液体の液面の高さが第2貯留室に貯留された液体の液面の高さと等しくなったとき)に、半透膜は、第1貯留室に貯留されている液体の液面よりも上方に位置する。そのため、半透膜が液体と接触して濡れる可能性を低くすることができる。
(6) 上記第1貯留室から流出した液体が上記第2貯留室へ流入する流入口と、上記流入口より下方に位置しており、上記第2貯留室から液体が流出する流出口と、を備える。上記第2貯留室に貯留された液体の液面が上記流入口と上記流出口との間に位置する上記タンクに、上記第1貯留室に貯留が許容される最大量の液体が貯留された記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する。
1貯留室に貯留が許容される最大量の液体が貯留された第1貯留室に貯留された液体は、水頭差によって第2貯留室へ供給される。本構成によれば、当該供給が終わったとき(第1貯留室に貯留された液体の液面と第2貯留室に貯留された液体の液面の高さとが等しくなったとき)に、半透膜は、第1貯留室に貯留されている液面よりも上方に位置する。そのため、半透膜が液体と接触して濡れる可能性を低くすることができる。
(7) 上記壁は、上下方向に沿って延びている。
本構成によれば、壁が上下方向に沿って延びているため、上記液体貯留室の水平方向の長さを短くすることができる。
(8) 上記半透膜は、上記壁における上記第2貯留室を向く第1面側に位置している。
本構成によれば、半透膜が壁における第2貯留室を向く第1面側に位置しているため、
半透膜は外部から作用されにくい。そのため、半透膜が破損する可能性を低くすることが
できる。
(9) 例えば、記第1面に上記連通口を囲むように形成された第1リブを備える。上記半透膜は、上記第1リブに貼り付けられている。
(10) 記第1リブより下方に、上記半透膜の下端と当接する第2リブを備える。
仮に、第2リブがない場合、半透膜の取り付け誤差によって、半透膜が想定よりも下方
に位置するおそれがある。半透膜の下端に液体が付着すると、液体は、半透膜に沿って半
透膜全体に行き渡るおそれがある。本構成によれば、第2リブによって半透膜の下端を位
置決めできる。よって、上記のような取り付け誤差によって半透膜が想定よりも下方に位
置する可能性を低くすることができる。その結果、半透膜の下端に液体が付着する可能性
を低くすることができる。
(11) 上記第2大気連通部は、上記壁における上記第2貯留室と反対を向く第2面に形
成されたラビリンス形状のラビリンス流路と、上記タンクの外部と連通した大気開放口と
、を備える。上記ラビリンス流路の一端は、上記連通口と連通している。上記ラビリンス
流路の他端は、上記大気開放口と連通している。
本構成によれば、連通口の裏にラビリンス流路を形成することができる。これにより、
連通口とラビリンス流路とが同じ面(例えば第1面)に形成されるよりも、連通口及びラ
ビリンス流路の形成に要する面積を小さくすることができる。その結果、連通口の形成位
置を柔軟に決定できるため、連通口及び連通口を覆う半透膜をより上方に配置し易くなる
(12) 上記大気開放口は、上記壁に形成されている。
本構成によれば、大気開放口、ラビリンス流路、及び連通口の全てが同一の壁に形成さ
れている。そのため、大気開放口、ラビリンス流路、及び連通口が異なる壁に形成されて
いる構成よりも、タンクの構造の単純化やタンクの小型化が容易である。
(13) 例えば、記壁と対向する位置にフィルムが貼り付けられている。上記フィルムは、上記第2貯留室を区画している。
(14) 本発明に係る液体消費装置は、液体を貯留する第1貯留室と、上記第1貯留室を上記第1貯留室の外部に連通させる第1大気連通と、記第1貯留室から流入する液体を貯留する第2貯留室と、上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部記第2貯留室から供給された液体を吐出するノズルを有するヘッドと、上記ヘッドから液体を吸引するパージ機構と、を備え、上記第2大気連通部は、記第2貯留室を区画する壁に形成された連通口と、上記連通口を覆っており、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜と、を備え、記パージ機構によって、許容される最大量の液体が貯留された上記第1貯留室及び上記第2貯留室に貯留された液体が上記ヘッドへ吸引される初期パージ処理が実行された後に、上記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する。
パージ機構による液体の吸引(初期パージ処理)が実行される。これにより、第1貯留室及び第2貯留室に貯留された液体は、ヘッドへ供給される。本構成によれば、初期パージ処理の実行後に、第1貯留室から第2貯留室への水頭差による液体の供給によって第1貯留室及び第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、半透膜は、第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する。そのため、半透膜が液体と接触して濡れる可能性を低くすることができる。
本発明によれば、半透膜が液体と接触することで濡れる可能性を低くすることができる
図1は、複合機10の外観斜視図であって、(A)はカバー87が閉塞位置である状態、(B)はカバー87が開放位置である状態を示す。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ22及びプラテン26の配置を示す平面図である。 図4は、カートリッジケース101及びタンク103の前方斜視図である。 図5は、カートリッジケース101及びタンク103の後方斜視図である。 図6は、インクカートリッジ30の後方斜視図である。 図7は、タンク103の後方斜視図である。 図8は、タンク103の前方斜視図である。 図9は、インクカートリッジ30がカートリッジケース101に装着されてタンク103と接続された状態の縦断面図である。 図10は、インクカートリッジ30とカートリッジケース101とタンク103と記録部24とパージ機構60とを模式的に示す縦断面図である。 図11は、変形例においてインクカートリッジ30がカートリッジケース101に装着されてタンク103と接続された状態の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明
の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できる
ことは言うまでもない。また、複合機10が使用可能に水平面に設置された姿勢(図1の
姿勢であって、「使用姿勢」と表記することがある。)を基準として上下方向7が定義さ
れ、複合機10の開口13が設けられている面を前面として前後方向8が定義され、複合
機10を前面から見て左右方向9が定義される。本実施形態では、使用姿勢において、上
下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。前後方
向8及び左右方向9は、直交している。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10(液体消費装置の一例)は、概ね直方体形状である
。複合機10は、インクジェット記録方式で用紙12(図2参照)に画像を記録するプリ
ンタ部11を下部に備えている。プリンタ部11は、前面14Aに開口13が形成された
筐体14を備えている。
図2に示されるように、筐体14の内部には、給送ローラ23と、給送トレイ15と、
排出トレイ16と、搬送ローラ対25と、記録部24と、排出ローラ対27と、プラテン
26と、カートリッジケース101(図1(B)参照)と、が配置されている。複合機1
0は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。なお、図1に
示される状態が、複合機10の使用姿勢である。
[給送トレイ15、排出トレイ16、給送ローラ23]
図1に示されるように、給送トレイ15は、開口13を通じて前後方向8に沿ってユー
ザによって複合機10に対して挿抜される。開口13は、筐体14の前面14Aにおける
左右方向9の中央部に位置する。図2に示されるように、給送トレイ15は、積層された
複数の用紙12を支持可能である。
排出トレイ16は、給送トレイ15の上方に位置している。排出トレイ16は、排出ロ
ーラ対27によって排出された用紙12を支持する。
給送ローラ23は、給送トレイ15に支持された用紙12を搬送路17へ給送する。給
送ローラ23は、給送用モータ(不図示)によって駆動される。
[搬送路17]
図2に示されるように、搬送路17は、その一部がプリンタ部11の内部において、所
定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を
指す。搬送路17は、給送トレイ15の後端部から後方に延びる経路である。搬送路17
は、プリンタ部11の後部において上方に延びつつ前方にUターンし、記録部24とプラ
テン26との間の空間を経て排出トレイ16に至る経路である。搬送ローラ対25及び排
出ローラ対27の間における搬送路17は、左右方向9における複合機10の概ね中央部
に設けられており、且つ前後方向8に延びている。搬送路17内における用紙12の搬送
向きは、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ対25]
図2に示されるように、搬送ローラ対25は、搬送路17に配置されている。搬送ロー
ラ対25は、互いに対向する搬送ローラ25A及びピンチローラ25Bを有する。搬送ロ
ーラ25Aは、搬送用モータ(不図示)によって駆動される。ピンチローラ25Bは、搬
送ローラ25Aの回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送用モータの正転によって正回
転する搬送ローラ25A及びピンチローラ25Bに挟持されて搬送向き(前向き)に搬送
される。
[排出ローラ対27]
図2に示されるように、排出ローラ対27は、搬送路17における搬送ローラ対25よ
り搬送向きの下流に配置されている。排出ローラ対27は、互いに対向する排出ローラ2
7A及び拍車27Bを有する。排出ローラ27Aは、搬送用モータ(不図示)によって駆
動される。拍車27Bは、排出ローラ27Aの回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送
用モータの正転によって正回転する排出ローラ27A及び拍車27Bに挟持されて搬送向
き(前向き)に搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、搬送路17における搬送ローラ対25及び排出
ローラ対27の間に位置している。記録部24は、搬送路17を挟んでプラテン26と上
下方向7に対向配置されている。記録部24は搬送路17の上方に位置し、プラテン26
は搬送路17の下方に位置している。記録部24は、キャリッジ22と、記録ヘッド21
とを備えている。
図3に示されるように、キャリッジ22は、前後方向8に離間する位置において各々が
左右方向9に延設されたガイドレール82、83に支持されている。ガイドレール82、
83は、プリンタ部11のフレーム(不図示)に支持されている。キャリッジ22は、ガ
イドレール83に設けられた公知のベルト機構に連結されている。ベルト機構は、キャリ
ッジ駆動用モータ(不図示)によって駆動される。ベルト機構に連結されたキャリッジ2
2は、キャリッジ駆動用モータの駆動によって左右方向9に沿って往復移動する。キャリ
ッジ22の移動領域は、図3の一点鎖線で示されるように、搬送路17より右方及び左方
にまで及ぶ。
キャリッジ22からは、インクチューブ20とフレキシブルフラットケーブル84とが
延出されている。
インクチューブ20は、タンク103(図5参照)と記録ヘッド21とを接続するもの
である。インクチューブ20は、カートリッジケース101に装着された各インクカート
リッジ30(カートリッジの一例、図4参照)に貯留されたインク(液体の一例)をタン
ク103(図5参照)を介して記録ヘッド21に供給する。各色(ブラック、マゼンタ、
シアン、イエロー)のインクが流通する4本のインクチューブ20が、各インクカートリ
ッジ30に対応して設けられており、これらが束ねられた状態でキャリッジ22と接続さ
れている。
フレキシブルフラットケーブル84は、制御部(不図示)と記録ヘッド21とを電気的
に接続するものである。制御部は、複合機10の動作を制御する。制御部は、筐体14の
内部に配置された基板(不図示)に実装されたCPU、RAM、ROMなどからなる。フ
レキシブルフラットケーブル84は、制御部から出力される制御信号を記録ヘッド21に
伝達する。
図2に示されるように、キャリッジ22は、記録ヘッド21(消費部及びヘッドの一例
)を搭載している。記録ヘッド21の下面(プラテン26に対向する面)には、複数のノ
ズル29が形成されている。記録ヘッド21には、インクカートリッジ30(図4参照)
からインクが供給される。記録ヘッド21は、ノズル29からインクを微小なインク滴と
して吐出する。キャリッジ22が左右方向9へ往復移動しているときに、ノズル29から
プラテン26へ向けてインク滴が吐出される。これにより、搬送ローラ対25に搬送され
てプラテン26に支持されている用紙12にインク滴が着弾し、用紙12に画像が記録さ
れる。
[プラテン26]
図2に示されるように、プラテン26は、搬送路17における搬送ローラ対25及び排
出ローラ対27の間に配置されている。プラテン26は、搬送路17を挟んで記録部24
と上下方向7に対向配置されている。プラテン26は、搬送ローラ対25によって搬送さ
れる用紙12を下方から支持する。
[カバー87]
図1に示されるように、筐体14の前面14Aの右部に、開口85が形成されている。
開口85の後方には、カートリッジケース101及びタンク103を収容可能な収容空間
86が形成されている。筐体14には、カバー87が、開口85を覆うようにして取り付
けられている。カバー87は、開口85を閉塞する閉塞位置(図1(A)に示される位置
)と、開口85を開放する開放位置(図1(B)に示される位置)との間を、左右方向9
に延びる回動軸線87A(回動中心)周りに回動可能である。
[カートリッジケース101]
図4及び図5に示されるように、カートリッジケース101は、内部空間を有する箱形
状である。カートリッジケース101は、内部空間の天部を確定している天面と、内部空
間の底部を確定している底面と、天部と底部とをつないでいる後面と、後面と前後方向8
に対向する位置に設けられた開口112とを有する。開口112は、ユーザが複合機10
を使用するときに対面する面である筐体14の前面14A(図1参照)に露出し得る。
筐体14の開口85(図1参照)及びカートリッジケース101の開口112を通じて
、インクカートリッジ30がカートリッジケース101へ挿抜される。図4に示されるよ
うに、インクカートリッジ30は、カートリッジケース101の底面に設けられたガイド
溝109に、インクカートリッジ30の下端部が挿入されることによって、前後方向8へ
案内される。
カートリッジケース101には、内部空間を上下方向7に長い4つの空間に仕切り分け
る3つのプレート104が設けられている。プレート104によって仕切り分けられた各
空間それぞれにインクカートリッジ30が収容される。本実施形態では、4つの空間のう
ち、最も右に位置する空間は、他の3つの空間よりも左右方向9に長い。この最も右に位
置する空間に、ブラックのインクが貯留されたインクカートリッジ30が収容される。他
の3つの空間の各々に、マゼンタのインクが貯留されたインクカートリッジ30、シアン
のインクが貯留されたインクカートリッジ30、及びイエローのインクが貯留されたイン
クカートリッジ30が収容される。なお、各空間の大きさ、各空間に収容されるインクカ
ートリッジ30の大きさ、各空間に収容されるインクカートリッジ30に貯留されたイン
クの色は、上述した大きさ、色に限らない。
[ロックシャフト145]
図4に示されるように、ロックシャフト145が、カートリッジケース101の天面付
近且つ開口112付近において、カートリッジケース101の左右方向9に延出されてい
る。ロックシャフト145は、左右方向9に沿って延びる棒状の部材である。ロックシャ
フト145は、例えば、金属の円柱である。ロックシャフト145の左右方向9の両端は
、カートリッジケース101の左右方向9の両端を確定している壁に固定されている。ロ
ックシャフト145は、4つのインクカートリッジ30が収納可能な4つの空間に渡って
左右方向9に延びている。
ロックシャフト145は、カートリッジケース101に装着されたインクカートリッジ
30を装着位置に保持するためのものである。図9に示されるように、インクカートリッ
ジ30は、カートリッジケース101に装着された状態で、ロックシャフト145に係合
される。これにより、ロックシャフト145は、インクカートリッジ30のコイルバネ7
8がインクカートリッジ30を前方へ押す力に抗してインクカートリッジ30をカートリ
ッジケース101内に保持する。
[インクカートリッジ30]
図6及び図9に示されるインクカートリッジ30はインクが貯留される容器である。図
6及び図9に示されているインクカートリッジ30の姿勢は、使用姿勢である。
図6に示されるように、インクカートリッジ30は、略直方体形状の筐体31を有する
。筐体31は、後壁40と、前壁41と、上壁39と、下壁42と、右壁37と、左壁3
8とを備えている。
筐体31は、全体として、左右方向9に沿った寸法が細く、上下方向7及び前後方向8
それぞれに沿った寸法が、左右方向9に沿った寸法よりも大きい扁平形状である。筐体3
1において、少なくとも前壁41が、貯留室32及び貯留室33(図9参照)に貯留され
たインクの液面を外部から視認可能な透光性を有するものである。
筐体31は、下壁42より上方に位置しており、後壁40の下端と連続して前方へ延び
るサブ下壁48を有する。本実施形態において、サブ下壁48の後端はインク供給部34
の後端よりも後方に位置し、サブ下壁48の前端は、インク供給部34の後端より前方に
位置する。下壁42とサブ下壁48とは段差面49によって連続している。インク供給部
34は、サブ下壁48の下方、且つ下壁42の上方において、段差面49から後方へ延び
ている。
上壁39の外面には、上方に突出する凸部43が設けられている。凸部43は、前後方
向8に沿って延びている。凸部43において前方を向く面がロック面181である。ロッ
ク面181は、上壁39よりも上方に位置している。ロック面181は、カートリッジケ
ース101にインクカートリッジ30が装着された状態において、ロックシャフト145
と前方へ向かって接触し得る面である。図9に示されるように、ロック面181がロック
シャフト145と前方へ向かって接触することにより、インクカートリッジ30がコイル
バネ78の付勢力に抗してカートリッジケース101に保持される。
図6に示されるように、凸部43におけるロック面181の後方に、傾斜面185が形
成されている。インクカートリッジ30がカートリッジケース101に装着される過程に
おいて、ロックシャフト145が傾斜面185に沿って案内される。これにより、ロック
シャフト145は、ロック面181と接触する位置へ導かれる。
上壁39におけるロック面181の前方に、操作部90が形成されている。インクカー
トリッジ30にカートリッジケース101装着された状態において、操作部90の操作面
92が下方へ押されると、インクカートリッジ30が回動することでロック面181が下
方へ移動する。これにより、ロック面181がロックシャフト145よりも下方に位置す
る。その結果、インクカートリッジ30がカートリッジケース101から脱抜可能となる
図9に示されるように、筐体31の内部に、貯留室32、貯留室33、インクバルブ室
35、及び大気流路36が形成されている。貯留室32、貯留室33、インクバルブ室3
5は、インクを貯留する。貯留室32、貯留室33、インクバルブ室35は、第1貯留室
の一例である。大気流路36は、貯留室32、貯留室33、インクバルブ室35を大気に
連通させる。大気流路36は、第1大気連通部の一例である。貯留室32と貯留室33と
は、不図示の貫通孔によって連通している。貯留室32と大気流路36とは、貫通孔46
によって連通している。貯留室33とインクバルブ室35とは、貯留室33の下端に形成
された貫通孔99によって連通している。
大気流路36は、凸部43に形成された大気連通口96によって外部と連通している。
つまり、貯留室32、貯留室33、インクバルブ室35は、大気流路36を介して外部と
連通している。大気流路36における貫通孔46と大気連通口96との間は、半透膜97
によって封止されている。半透膜97は、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する
図6及び図9に示されるように、インク供給部34は、段差面49から後方へ突出して
いる。インク供給部34は、筒形状の外形をなしている。インク供給部34の内部空間が
、インクバルブ室35である。インク供給部34の後端は、インク供給口71によってイ
ンクカートリッジ30の外部に開口している。これにより、インクバルブ室35は、イン
クカートリッジ30の外部と連通している。インク供給部34の後端部には、シール部材
76が位置している。インクバルブ室35の前端は、上述したように、貫通孔99によっ
て貯留室33の下端と連通している。
図9に示されるように、インクバルブ室35には、バルブ77及びコイルバネ78が収
容されている。バルブ77は、前後方向8に沿って移動することにより、シール部材76
の中央に貫通されたインク供給口71を開閉する。コイルバネ78はバルブ77を後方へ
付勢している。したがって、外力が付与されていない状態において、バルブ77は、シー
ル部材76のインク供給口71を閉じている。
シール部材76は、中央に貫通孔が形成された円盤形状の部材である。シール部材76
は、例えば、ゴムやエラストマのような弾性材料で形成されている。シール部材76の中
央が前後方向8に貫通されて筒状の内周面が形成され、その内周面によりインク供給口7
1が形成されている。インク供給口71の内径は、インクニードル102の外径より若干
小さい。
[タンク103]
図7及び図8に示されるように、タンク103は、本体151と、フィルム152A、
152Bとを備える。本体151は、箱形状であり、内部にインクが貯留される貯留室1
21(第2貯留室の一例)を備える。フィルム152Aは、本体151の後面に溶着され
る。フィルム152Bは、本体151の前面に溶着される。
本体151は、その右下端部及び左下端部に開口161を備えている。一方、カートリ
ッジケース101は、その後面の右下端部及び左下端部に、ねじ切りされた孔(不図示)
を備えている。図5に示されるように、ネジ162が、後方から開口161を貫通して、
当該孔に螺合される。これにより、タンク103は、カートリッジケース101に固定さ
れる。カートリッジケース101に固定されたタンク103は、カートリッジケース10
1及びカートリッジケース101に装着されたインクカートリッジ30の後方に位置する
図7及び図8に示されるように、本体151は、上壁153と、下壁154と、右壁1
55と、左壁156と、前壁157(壁の一例)と、3つの内壁158とを備える。上壁
153は、前後方向8及び左右方向9に延びており、貯留室121の天面を区画している
。下壁154は、前後方向8及び左右方向9に延びており、貯留室121の底面を区画し
ている。右壁155は、上下方向7及び前後方向8に延びており、貯留室121の右面を
区画している。左壁156は、上下方向7及び前後方向8に延びており、貯留室121の
左面を区画している。前壁157は、上下方向7及び左右方向9に延びており、貯留室1
21の前面を区画している。本体151は、貯留室121の後面以外を区画している。
図7に示されるように、3つの内壁158は、貯留室121を4つに仕切り分けている
。4つの貯留室121の各々は、カートリッジケース101の4つの空間の各々に対応し
て設けられている。
図7に示されるフィルム152Aは、本体151の後面、つまり前壁157と前後方向
8に対向する位置に溶着されている。本体151の後面に溶着されたフィルム152Aは
、上下方向7及び前後方向8に延びており、貯留室121の後面を区画している。
図8に示されるフィルム152Bは、前壁157に形成されたリブ111の突出端面に
溶着されている。
以下、4つの貯留室121の各々に対応して設けられているインク流路126、インク
ニードル102、及び大気連通部124が説明される。ここで、各貯留室121に対応し
たインク流路126、インクニードル102、及び大気連通部124は、概ね同構成であ
る。よって、以下では、4つの貯留室121のうち最も左に位置する貯留室121に対応
したインク流路126、インクニードル102、及び大気連通部124の構成が説明され
る。一方、他の3つの貯留室121に対応したインク流路126、インクニードル102
、及び大気連通部124の構成の説明は、省略される。
図7及び図9に示されるように、本体151は、4つのインク流路126を備える。4
つのインク流路126の各々は、4つの貯留室121の各々に対応して設けられている。
インク流路126は、第1流路191と第2流路192とを備える。
図9に示されるように、第1流路191の一端は、流出口122を介して貯留室121
と連通している。流出口122は、貯留室121の下端部且つ前端部に形成されている。
第1流路191の他端は、連通口193(図7参照)によって第2流路192と連通して
いる。連通口193は、貯留室121の下端部且つ後端部に形成されている。つまり、第
1流路191は、図9に破線で示されるように、流出口122から連通口193へ向けて
、概ね前後方向8に延びている。
図7に示されるように、第2流路192は、本体151の後端部に形成された4つの溝
と、本体151の後面に溶着されたフィルム152Aとによって形成されている。第2流
路192の一端は、連通口193と連通している。第2流路192は、連通口193から
上方へ延び、本体151の上部において左方へ屈曲している。第2流路192の他端は、
本体151の左端部において、インク流出ポート127と連続している。インク流出ポー
ト127には、インクチューブ20が接続されている。これにより、貯留室121に貯留
されたインクが、流出口122から流出して、インク流路126及びインクチューブ20
を通じて記録ヘッド21へ供給される。
図8に示されるように、本体151の前壁157の下部には、前方へ突出した4つの突
部200が形成されている。図9に示されるように、各突部200には、中空のインクニ
ードル102が取り付けられている。つまり、インクニードル102は、4本形成されて
いる。4つのインクニードル102の各々は、4つの貯留室121の各々に対応して設け
られている。インクニードル102の内部空間は、流入口123(図9参照)を介して貯
留室121と連通している。図9に示されるように、流入口123は、本体151の前壁
157に形成されている。流入口123は、流出口122よりも上方に位置する。
図9に示されるように、インクニードル102は、前壁157から前方へ突出している
。カートリッジケース101の後面には、貫通孔105が形成されている。インクニード
ル102は、貫通孔105を貫通してカートリッジケース101の内部空間に突出してい
る。
インクニードル102の内部空間117には、バルブ114及びコイルバネ115が収
容されている。バルブ114は、前後方向8に沿って移動することにより、インクニード
ル102の先端部に形成された開口116を開閉する。コイルバネ115はバルブ114
を前方へ付勢している。したがって、外力が付与されていない状態(インクカートリッジ
30がカートリッジケース101に装着されていない状態)において、バルブ114は開
口116を閉じている。また、外力が付与されていない状態において、コイルバネ115
に付勢されたバルブ114の前端部は、開口116よりも前方へ突出している。
図7及び図8に示されるように、本体151は、4つの大気連通部124(第2大気連
通部の一例)を備える。4つの大気連通部124の各々は、4つの貯留室121の各々に
対応して設けられている。大気連通部124は、貯留室121を大気に連通させるもので
ある。
大気連通部124は、連通口119と、第1リブ171と、半透膜118(図5及び図
9参照)と、第2リブ172と、ラビリンス流路120と、大気開放口129とを備える
連通口119は、前壁157に形成されている。連通口119は、前壁157を前後方
向8に貫通している。連通口119は、貯留室121の上部に位置する。
図7に示されるように、第1リブ171は、前壁157の後面157A(第1面の一例
)から後方へ突出している。後面157Aは、前壁157における後方を向く面である。
つまり、後面157Aは、前壁157における貯留室121を向く面である。タンク10
3を後方から見て、第1リブ171は、連通口119を囲むように形成されている。
半透膜118は、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する。図5及び図9に示さ
れるように、半透膜118は、第1リブ171の後面(突出端面)に溶着されている。こ
れにより、半透膜118は、後方から連通口119を覆う。半透膜118は、前壁157
における後面157A側に位置している。
図7に示されるように、第2リブ172は、前壁157の後面157Aから後方へ突出
している。第2リブ172は、第1リブ171の下方に位置している。第2リブ172は
、1つの第1リブ171について2つ設けられている。具体的には第2リブ172は、第
1リブ171の右部の下方と左部の下方とに形成されている。第2リブ172は、上下方
向7に延びている。半透膜118は、半透膜118の下端が第2リブ172の上端と当接
するように、第1リブ171に溶着される。つまり、半透膜118は、第2リブ172に
よって上下方向7に位置決めされている。なお、第2リブ172の位置及び数は、前述し
た位置及び数に限らない。
図8に示されるように、ラビリンス流路120は、前壁157の前面157B(第2面
の一例)と、前面157Bに形成されたリブ111と、リブ111の突出端面に溶着され
たフィルム152Bとによって区画されている。前面157Bは、後面157Aの裏側の
面であり、前壁157における前方を向く面である。つまり、前面157Bは、前壁15
7における貯留室121と反対を向く面である。ラビリンス流路120は、前壁157の
後面157Aにおける半透膜118、第1リブ171、及び第2リブ172が形成された
領域の裏及びその周辺に形成されている。
ラビリンス流路120は、ラビリンス形状であり、一端から他端へ向けて屈曲しつつ延
びている。ラビリンス流路120の一端は、連通口119と連通している。ラビリンス流
路120の他端は、大気開放口129と連通している。詳細には、ラビリンス流路120
は、前壁157の右部に形成された貫通孔176を介して前壁157に形成されたバッフ
ァ空間177(図7参照)へ至る。前壁157におけるバッファ空間177を区画する部
分には、貫通孔が形成されている。この貫通孔が大気開放口129である。大気開放口1
29は、タンク103の外部と連通している。以上より、貯留室121は、大気連通部1
24を介して大気開放されている。
[インクの供給]
以下、図9が参照されつつ、インクカートリッジ30からタンク103及び記録ヘッド
21へのインクの供給が説明される。
バルブ77がインク供給口71を閉じており、且つバルブ114がインクニードル10
2の開口116を閉じている状態において、インクカートリッジ30がカートリッジケー
ス101に装着されると、インク供給口71にインクニードル102が進入する。これに
より、インクカートリッジ30は、タンク103と接続される。このとき、インクニード
ル102の外周面は、シール部材76を弾性変形しつつ、インク供給口71を画定する内
周面に液密に接触する。インクニードル102の先端がシール部材76を通過してインク
バルブ室35へ進入すると、バルブ77に当接する。さらにインクカートリッジ30がカ
ートリッジケース101へ挿入されることにより、インクニードル102がバルブ77を
コイルバネ78の付勢力に抗して後方へ移動させる。これにより、インク供給口71が開
かれる。
また、インクニードル102の先端がバルブ77に当接する一方で、バルブ77は前方
からバルブ114と当接してこれを押す。すると、バルブ114は、コイルバネ115の
付勢力に抗して後方へ移動する。これにより、開口116が開かれる。その結果、貯留室
32、33に貯留されたインクが、インク供給部34のインクバルブ室35及びインクニ
ードル102の内部空間117を介して、流入口123からタンク103の貯留室121
へ流入することが可能となる。
ここで、インクカートリッジ30の貯留室32、33は、大気流路36によって大気開
放されている。また、タンク103の貯留室121は、大気連通部124によって大気開
放されている。よって、インクカートリッジ30の貯留室32、33に貯留されたインク
は、水頭差によって、インク供給部34のインクバルブ室35、インクニードル102の
内部空間、及び流入口123を通じてタンク103の貯留室121へ供給される。貯留室
121は、貯留室32、33から流入したインクを貯留する。貯留室121に貯留された
インクは、インク流路126を介してインクチューブ20へ流出し、記録ヘッド21へ供
給される。
なお、上述した水頭差によるインクの供給は、インクカートリッジ30の貯留室32、
33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と、タンク103の貯留室121
に貯留されたインクの液面とが、上下方向7において同じ位置となるまで実行される。
[半透膜118の位置]
貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留さ
れたインクカートリッジ30が、タンク103に接続されて、貯留室32、33及びイン
クバルブ室35から貯留室121への水頭差によるインクの供給によって、貯留室32、
33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と、貯留室121に貯留されたイ
ンクの液面とが同じ高さとなった状態において、半透膜118は、貯留室32、33及び
インクバルブ室35に貯留されたインクの液面よりも上方に位置する。
ここで、図9に示されるように、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許
容される最大量のインクがインクカートリッジ30に貯留されているときの、貯留室32
、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面は、位置P1である。そして、
水頭差によるインクの供給によっては、インクの液面は、位置P1よりも上方となること
はない。そして、本実施形態では、半透膜118は、位置P1よりも上方に位置する。つ
まり、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量の液体が貯留
されたインクカートリッジ30がタンク103に接続された状態において、半透膜118
は、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留された当該最大量の液体の液面(位
置P1の液面)よりも上方に位置する。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、タンク103に、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯
留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30(例えば新品のイン
クカートリッジ30)が接続されると、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留
されたインクは、水頭差によって貯留室121へ供給される。当該供給は、貯留室121
に貯留されたインクの液面の高さが、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留さ
れたインクの液面の高さと等しくなるまで継続される。そして、本実施形態によれば、当
該供給が終わったとき(貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの
液面の高さが貯留室121に貯留されたインクの液面の高さと等しくなったとき)に、半
透膜118は、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されているインクの液面
よりも上方に位置する。そのため、半透膜118がインクと接触して濡れる可能性を低く
することができる。
また、貯留室121にインクが十分に貯留されたタンク103に、新しいインクカート
リッジ30(貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量のイン
クが貯留されたインクカートリッジ30)が接続されると、水頭差によって貯留室121
に貯留されているインクの液面が上昇する。当該上昇は、上記のような新しいインクカー
トリッジ30のタンク103への接続が繰り返される度に発生する。この場合、貯留室3
2、33及びインクバルブ室35及び貯留室121に貯留されているインクの液面は、貯
留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されて
いる状態における当該インクの液面(位置P1)に収束していく。本実施形態によれば、
半透膜118は、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留された最大量のインク
の液面(位置P1)よりも上方に位置する。そのため、半透膜118がインクと接触して
濡れる可能性を低くすることができる。
また、本実施形態によれば、前壁157が上下方向7に沿って延びているため、タンク
103の前後方向8の長さを短くすることができる。
また、本実施形態によれば、半透膜118が前壁157における貯留室121を向く後
面157A側に位置しているため、半透膜118は外部から作用されにくい。そのため、
半透膜118が破損する可能性を低くすることができる。
また、仮に、第2リブ172がない場合、半透膜118の取り付け誤差によって、半透
膜118が想定よりも下方に位置するおそれがある。半透膜118の下端にインクが付着
すると、インクは、半透膜118に沿って半透膜118全体に行き渡るおそれがある。本
実施形態によれば、第2リブ172によって半透膜118の下端を位置決めできる。よっ
て、上記のような取り付け誤差によって半透膜118が想定よりも下方に位置する可能性
を低くすることができる。その結果、半透膜118の下端にインクが付着する可能性を低
くすることができる。
また、本実施形態によれば、連通口119の裏にラビリンス流路120を形成すること
ができる。これにより、連通口119とラビリンス流路120とが同じ面に形成されるよ
りも、連通口119及びラビリンス流路120の形成に要する面積を小さくすることがで
きる。その結果、連通口119の形成位置を柔軟に決定できるため、連通口119及び連
通口119を覆う半透膜118をより上方に配置し易くなる。
また、本実施形態によれば、大気開放口129、ラビリンス流路120、及び連通口1
19の全てが同一の壁(前壁157)に形成されている。そのため、大気開放口129、
ラビリンス流路120、及び連通口119が異なる壁に形成されている構成よりも、タン
ク103の構造の単純化やタンク103の小型化が容易である。
[変形例1]
上記実施形態では、半透膜118は、位置P1よりも上方に位置していた。しかし、半
透膜118は、以下で説明するような位置であってもよい。
例えば、図9に示されるように、貯留室121に貯留されたインクの液面が上下方向7
において流入口123と流出口122との間に位置するタンク103(例えば貯留室12
1に貯留されたインクの液面が位置P2であるタンク103)に、貯留室32、33及び
インクバルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ
30(貯留されたインクの液面が位置P1であるインクカートリッジ30)が接続されて
、貯留室32、33及びインクバルブ室35から貯留室121への水頭差によるインクの
供給によって、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と、
貯留室121に貯留されたインクの液面とが同じ高さとなった状態において、半透膜11
8は、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面よりも上方に
位置していてもよい。
ここで、当該状態における貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたイン
クの液面は、位置P1よりも低い位置P3となる。貯留室32における位置P1より低く
且つ位置P3より高い部分の容積は、貯留室121における位置P3より低く且つ位置P
2より高い部分の容積と等しい。そして、半透膜118は、位置P3よりも上方に位置し
ていてもよい。すなわち、半透膜118は、位置P1よりも上方に限らず、位置P1より
も低く且つ位置P3よりも高い位置に配置されていてもよい。
通常、タンク103の貯留室121に貯留されたインクが減少して、当該インクの液面
が流入口123よりも下方に位置するようになると、当該インクの液面の位置がセンサ(
不図示)等によって検知される。当該検知の信号をセンサから受け取った複合機10の制
御部は、インクカートリッジ30を新しい物に交換するように、パネル199への表示や
音声などを通じてユーザに報知する。また、当該検知の後に、用紙12への画像記録の実
行によって、タンク103の貯留室121に貯留されたインクが所定量消費されると、制
御部は、液面が流出口122の下方に位置するようになることによって貯留室121内の
エアが記録ヘッド21へ進入することを防止するために、当該画像記録の実行を停止する
ユーザによって、インクカートリッジ30が新しい物に交換されて、交換された新しい
インクカートリッジ30(貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される
最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30)がタンク103に接続されると、
貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクは、水頭差によって貯留室
121へ供給される。この変形例によれば、当該供給が終わったとき(貯留室32、33
及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と貯留室121に貯留されたインクの
液面の高さとが等しくなったとき)に、半透膜118は、貯留室32、33及びインクバ
ルブ室35に貯留されている液面(位置P3)よりも上方に位置する。そのため、半透膜
118がインクと接触して濡れる可能性を低くすることができる。
なお、変形例1は、位置P3が後述する変形例2、3において水頭差供給が完了したと
きのインクの液面(位置P4、P5)よりも上方に位置する場合の例である。つまり、変
形例1における位置P3は、通常使用において、貯留室121の液面が最大位置となる位
置である。そのため、位置P3よりも上方に半透膜118を配置しておけば、インクが半
透膜118に接触して濡れる可能性を低くすることができる。
なお、通常使用とは、工場出荷後の複合機10のタンク103に新しいインクカートリ
ッジ30を接続した後、当該インクカートリッジ30からタンク103へ供給可能なイン
クが無くなり、新しい物に交換するようにとの報知があった場合に、当該インクカートリ
ッジ30を新しい物に交換するような使用である。そのため、例えば、インクカートリッ
ジ30がタンク103に接続された後に、当該インクカートリッジ30内のインクが殆ど
消費されていないにもかかわらず、インクカートリッジ30を新しい物に交換するような
使用は、通常使用に含まれない。
[変形例2]
複合機10は、図10に示されるようなパージ機構60を備えていてもよい。パージ機
構60は、記録ヘッド21からインクを吸引する機構である。パージ機構60は、公知の
構成が採用される。例えば、図10に示されるように、パージ機構60は、キャップ14
6と、ポンプ150と、廃液タンク149と、チューブ147とを備えている。
キャップ146は、例えば、ゴムやエラストマのような弾性材料で形成されている。キ
ャップ146は、搬送路17よりも右方または搬送路17よりも左方に位置するキャリッ
ジ22(図3において一点鎖線で示されたキャリッジ22)に対面する位置にある。キャ
ップ146は、記録ヘッド21と密着するキャップ位置(図10において実線で示される
位置)と、キャップ位置よりも下方の位置であって記録ヘッド21から離間するアンキャ
ップ位置(図10において破線で示される位置)との間を移動可能に構成されている。
廃液タンク149は、記録ヘッド21から吸引されたインクを貯留する。チューブ14
7の一端は、キャップ146と接続されている。チューブ147の他端は、廃液タンク1
49の真上に位置する。
ポンプ150は、例えば、ロータリ式のチューブポンプである。ポンプ150は、ポン
プ駆動用モータ(不図示)の駆動によって、チューブ147を扱く。これにより、チュー
ブ147において、キャップ146から廃液タンク149へ向かうインクの流れが形成さ
れる。
以上より、キャップ146がキャップ位置に位置して記録ヘッド21と密着した状態に
おいて、ポンプ駆動用モータが駆動されることにより、貯留室32、33、インクバルブ
室35、及び貯留室121に貯留されたインクが、インクチューブ20を介して記録ヘッ
ド21へ吸引される。また、記録ヘッド21へ吸引されたインクが、キャップ146を介
してチューブ147へ吸引され、廃液タンク149へ流出する。このインクの吸引処理が
、パージ処理である。
パージ処理は、種々のタイミングで実行される。例えば、貯留室32、33及びインク
バルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30(
貯留されたインクの液面が位置P1であるインクカートリッジ30)が、タンク103に
接続されると、パージ処理が実行される。このパージ処理が初期パージ処理である。
そして、変形例2では、初期パージ処理が実行された後に、貯留室32、33及びイン
クバルブ室35から貯留室121への水頭差によるインクの供給によって、貯留室32、
33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と、貯留室121に貯留されたイ
ンクの液面とが同じ高さとなった状態において、半透膜118は、貯留室32、33及び
インクバルブ室35に貯留されたインクの液面よりも上方に位置する。
例えば、図11に示されるように、貯留室121にインクが貯留されていないタンク1
03に、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが
貯留されたインクカートリッジ30(貯留されたインクの液面が位置P1であるインクカ
ートリッジ30)が接続されて、貯留室32、33及びインクバルブ室35から貯留室1
21への水頭差によるインクの供給によって、貯留室32、33及びインクバルブ室35
に貯留されたインクの液面と、貯留室121に貯留されたインクの液面とが同じ高さとな
った状態では、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面は、
位置P4となる。
しかし、貯留室121にインクが貯留されていないタンク103に、貯留室32、33
及びインクバルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリ
ッジ30(貯留されたインクの液面が位置P1であるインクカートリッジ30)が接続さ
れて、初期パージ処理が実行された後に、貯留室32、33及びインクバルブ室35から
貯留室121への水頭差によるインクの供給によって、貯留室32、33及びインクバル
ブ室35に貯留されたインクの液面と、貯留室121に貯留されたインクの液面とが同じ
高さとなった状態では、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの
液面は、初期パージ処理によってインクが貯留室32、33、インクバルブ室35、及び
貯留室121から記録ヘッド21へ吸引されているため、位置P4よりも低い位置P5(
図11参照)となる。
通常、複合機10が初めてユーザに使用されるとき、貯留室121にインクが貯留され
ていないタンク103(例えば新品のタンク103)に、貯留室32、33及びインクバ
ルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30(例
えば初期導入用のインクカートリッジ30)が接続される。このとき、インクカートリッ
ジ30からタンク103への水頭差供給が行われ、且つ、パージ機構60によるインクの
吸引(初期パージ処理)が実行される。これにより、貯留室32、33及びインクバルブ
室35及び貯留室121に貯留されたインクは、記録ヘッド21へ供給される。この変形
例によれば、水頭差供給を行いつつ、初期パージ処理を行い、初期パージ処理の実行後に
、貯留室32、33及びインクバルブ室35から貯留室121への水頭差による更なるイ
ンクの供給によって貯留室32、33及びインクバルブ室35及び貯留室121の液面が
同じ高さとなった状態において、半透膜118は、貯留室32、33及びインクバルブ室
35に貯留されたインクの液面(位置P5)よりも上方に位置する。そのため、半透膜1
18がインクと接触して濡れる可能性を低くすることができる。よって、水頭差供給を行
いつつ、初期パージ処理を行う構成の場合は、半透膜118は、位置P5よりも高い位置
に配置されていてもよい。つまり、半透膜118は、位置P4よりも高い位置に限らず、
位置P4よりも低く且つ位置P5よりも高い位置に配置されていてもよい。
なお、変形例2は、位置P5が変形例1において水頭差供給が完了したときのインクの
液面(位置P3)よりも上方に位置する場合の例である。つまり、変形例2における位置
P5は、通常使用において、貯留室121の液面が最大位置となる位置である。例えば、
初期導入のみに使用するインクカートリッジ30の方が、変形例1のようにカートリッジ
交換時に使用するインクカートリッジ30よりも容量が大きい構成の場合に、位置P5の
方が位置P3よりも上方に位置する。そのため、この構成の場合は、位置P5よりも上方
に半透膜118を配置しておけば、インクが半透膜118に接触して濡れる可能性を低く
することができる。
[変形例3]
変形例2では、水頭差供給が完了したときのインクの液面は位置P5であり、半透膜1
18は位置P5よりも上方に配置されていた。しかし、例えば、図11に示すように、半
透膜118は位置P5よりも上方の位置P4に配置されていてもよい。上述したように、
貯留室121にインクが貯留されていないタンク103に、貯留室32、33及びインク
バルブ室35に貯留が許容される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30(
貯留されたインクの液面が位置P1であるインクカートリッジ30)が接続されて、貯留
室32、33及びインクバルブ室35から貯留室121への水頭差によるインクの供給に
よって、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの液面と、貯留室
121に貯留されたインクの液面とが同じ高さとなった状態では、貯留室32、33及び
インクバルブ室35に貯留されたインクの液面は、位置P4となる。
ここで上述した変形例2においては、インクカートリッジ30からタンク103への水
頭差供給を行いつつ初期パージ処理を行ったが、変形例3においては、水頭差供給によっ
て液面が一致したあとに、初期パージ処理を行う構成を想定している。つまり、液面がP
4となった後に、初期導入によって、位置P5に液面が下がる構成が考えられる。
よって、この変形例3では、貯留室121にインクが貯留されていないタンク103(
例えば新品のタンク103)に、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留が許容
される最大量のインクが貯留されたインクカートリッジ30(例えば初期導入用のインク
カートリッジ30)が接続されると、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留さ
れたインクは、水頭差によって貯留室121へ供給される。当該供給は、貯留室121に
貯留されたインクの液面の高さが、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留され
たインクの液面の高さと等しくなるまで継続される。そして、この変形例3によれば、当
該供給が終わったとき(貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されたインクの
液面の高さが貯留室121に貯留されたインクの液面の高さと等しくなったとき)に、半
透膜118は、貯留室32、33及びインクバルブ室35に貯留されているインクの液面
(位置P4)よりも上方に位置する。そのため、半透膜118がインクと接触して濡れる
可能性を低くすることができる。
なお、変形例3は、位置P4が変形例1において水頭差供給が完了したときのインクの
液面(位置P3)よりも上方に位置する場合の例である。つまり、変形例3における位置
P4は、通常使用において、貯留室121の液面が最大位置となる位置である。例えば、
初期導入のみに使用するにおけるインクカートリッジ30の方が、変形例1のようにカー
トリッジ交換時に使用するインクカートリッジ30よりも容量が大きい場合に、位置P4
の方が位置P3よりも上方に位置する。その為、この構成の場合は、位置P4よりも上方
に半透膜118を配置しておけば、インクが半透膜118に接触して濡れる可能性を低く
することができる。
[その他の変形例]
インクカートリッジ30の形状は、図6に示された形状に限らず、タンク103の形状
は、図7及び図8に示された形状に限らない。例えば、インクカートリッジ30は、サブ
下壁48や段差面49を有さずに、直方体形状であってもよい。また、例えば、タンク1
03の外形を構成する壁は、上下方向7、前後方向8、及び左右方向9に対して傾斜した
方向に延びていてもよい。
上記実施形態では、前壁157に第1リブ171が形成されており、半透膜118が第
1リブ171に溶着されていた。しかし、前壁157に第1リブ171が形成されていな
くてもよい。この場合、半透膜118は、前壁157の後面157Aに溶着される。
上記実施形態では、半透膜118は、前壁157の後面157A側に位置していたが、
前壁157の後面157A側以外に位置していてもよい。例えば、半透膜118は、前壁
157の前面157Bに溶着されていてもよい。また、例えば、連通口119が前壁15
7以外の壁(上壁153や右壁155や左壁156や内壁158)に形成されている場合
、半透膜118は、これらの前壁157以外の壁に溶着されていてもよい。
上記実施形態では、前壁157の後面157Aに第2リブ172が形成されていたが、
第2リブ172の有無は任意である。
上記実施形態では、大気連通部124は、連通口119と、第1リブ171と、半透膜
118と、第2リブ172と、ラビリンス流路120と、大気開放口129とを備えてい
た。しかし、大気連通部124は、少なくとも連通口119と半透膜118とを備えてい
ればよい。この場合、連通口119は貯留室121とタンク103の外部とを連通してい
ればよく、半透膜118は連通口119に溶着されていればよい。
上記実施形態では、大気開放口129は、前壁157に形成されていた。しかし、大気
開放口129は、前壁157以外、例えば上壁153や右壁155や左壁156や内壁1
58に形成されていてもよい。
上記実施形態では、タンク103は、本体151と、フィルム152A、152Bとを
備えていた。そして、貯留室121の後面及びインク流路126の一部は、フィルム15
2Aによって区画されていた。また、ラビリンス流路120の一部は、フィルム152B
によって区画されていた。しかし、タンク103の構成は、前述した構成に限らない。例
えば、タンク103は、本体151と一枚のフィルムとで構成されていてもよい。そして
、貯留室121を区画する面のうちの1つ(例えば後面)、インク流路126の一部、及
びラビリンス流路120の一部の何れもが、当該一枚のフィルムによって区画されていて
もよい。また、例えば、貯留室121を区画する面のうちの2つ(例えば右面及び左面)
の各々がフィルムによって区画されていてもよい。
上記実施形態では、フィルム152A、152B、及び半透膜118は、溶着によって
本体151に貼り付けられていた。しかし、フィルム152A、152B、及び半透膜1
18は、溶着以外、例えば接着剤によって本体151に貼り付けられていてもよい。
上記実施形態では、複合機10に装着可能なインクカートリッジ30の数は4つであっ
たが、複合機10に装着可能なインクカートリッジ30の数は4つ以外であってもよい。
この場合、プレート104によって仕切り分けられるカートリッジケース101の内部空
間の数や、タンク103の貯留室121の数などが、装着可能なインクカートリッジ30
の数と同数となるように、複合機10が構成されることは言うまでもない。
上記実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されな
い。例えば、インクに代えて、印刷時にインクに先立って用紙に吐出される前処理液、或
いは記録ヘッド21のノズル29の乾燥を防止するために記録ヘッド21のノズル29近
傍に噴霧される水等が、液体の一例であってもよい。
10・・・複合機(液体消費装置)
21・・・記録ヘッド(ヘッド)
29・・・ノズル
30・・・インクカートリッジ(カートリッジ)
32・・・貯留室(第1貯留室)
33・・・貯留室(第1貯留室)
35・・・インクバルブ室(第1貯留室)
36・・・大気流路(第1大気連通部)
103・・・タンク
118・・・半透膜
119・・・連通口
121・・・貯留室(第2貯留室)
124・・・大気連通部(第2大気連通部)
157・・・前壁(壁)

Claims (13)

  1. 液体を貯留する第1貯留室と、
    上記第1貯留室を第1貯留室の外部に連通させる第1大気連通部
    記第1貯留室から流入する液体を貯留する第2貯留室と、
    上記第1貯留室から流出した液体が上記第2貯留室へ流入する流入口と、上記流入口より下方に位置しており、上記第2貯留室から液体が流出する流出口と、
    上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部と
    記第2貯留室から供給された液体を消費する消費部と、を備え、
    上記第2大気連通部は、
    上記第2貯留室を区画する壁に形成された連通口と、
    上記連通口を覆っており、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜と、を備え、
    記流入口と上記流出口との間に液体の液面が位置する上記第2貯留室に対し許容される最大量の液体が貯留された記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する液体消費装置。
  2. 液体を貯留する第1貯留室と、
    上記第1貯留室を上記第1貯留室の外部に連通させる第1大気連通部
    上記第1貯留室から流入する液体を貯留する第2貯留室と、
    上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部
    記第2貯留室から供給された液体を消費する消費部と、を備え、
    上記第2大気連通部は、
    上記第2貯留室を区画する壁に形成された連通口と、
    上記連通口を覆っており、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜と、を備え、
    容される最大量の液体が貯留され上記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方であって、上記壁における上記第2貯留室を向く第1面側に位置している液体消費装置。
  3. 記第1面に上記連通口を囲むように形成された第1リブを備え、
    上記半透膜は、上記第1リブに貼り付けられている請求項2に記載の液体消費装置。
  4. 記第1リブより下方に、上記半透膜の下端と当接する第2リブを備える請求項3に記載の液体消費装置。
  5. 上記第1貯留室に貯留が許容される最大量の液体が貯留され状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された当該最大量の液体の液面よりも上方に位置する請求項1から4のいずれかに記載の液体消費装置。
  6. 上記半透膜は、上記第1貯留室を有するカートリッジの上端よりも下方に位置している請求項1から5のいずれかに記載の液体消費装置。
  7. 上記第1大気連通部は、上記第1貯留室の上方に位置しており、
    上記半透膜の少なくとも一部は、上記第1大気連通部と同じ高さに位置する請求項1から6のいずれか1項に記載の液体消費装置。
  8. 上記壁は、上下方向に沿って延びている請求項1から7のいずれかに記載の液体消費装置。
  9. 上記第2大気連通部は、
    上記壁における上記第2貯留室と反対を向く第2面に形成されたラビリンス形状のラビリンス流路と、
    部と連通した大気開放口と、を備え、
    上記ラビリンス流路の一端は、上記連通口と連通しており、
    上記ラビリンス流路の他端は、上記大気開放口と連通している請求項1から8のいずれかに記載の液体消費装置。
  10. 上記大気開放口は、上記壁に形成されている請求項9に記載の液体消費装置。
  11. 記壁と対向する位置にフィルムが貼り付けられており、
    上記フィルムは、上記第2貯留室を区画している請求項1から10のいずれかに記載の液体消費装置。
  12. 上記消費部は、記第2貯留室から供給された液体を吐出するノズルを有するヘッドである請求項1から11のいずれかに記載の液体消費装置。
  13. 液体を貯留する第1貯留室と、
    上記第1貯留室を上記第1貯留室の外部に連通させる第1大気連通と、
    記第1貯留室から流入する液体を貯留する第2貯留室と、
    上記第2貯留室を大気に連通させる第2大気連通部
    記第2貯留室から供給された液体を吐出するノズルを有するヘッドと、
    上記ヘッドから液体を吸引するパージ機構と、を備え、
    上記第2大気連通部は、
    記第2貯留室を区画する壁に形成された連通口と、
    上記連通口を覆っており、液体の流通を閉塞し且つ大気の連通を許容する半透膜と、を備え、
    記パージ機構によって、許容される最大量の液体が貯留された上記第1貯留室及び上記第2貯留室に貯留された液体が上記ヘッドへ吸引される初期パージ処理が実行された後に、上記第1貯留室から上記第2貯留室への水頭差による液体の供給によって上記第1貯留室及び上記第2貯留室の液面が同じ高さとなった状態において、上記半透膜は、上記第1貯留室に貯留された液体の液面よりも上方に位置する液体消費装置。
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