JP2001299251A - 葛切りの製造方法 - Google Patents

葛切りの製造方法

Info

Publication number
JP2001299251A
JP2001299251A JP2000114286A JP2000114286A JP2001299251A JP 2001299251 A JP2001299251 A JP 2001299251A JP 2000114286 A JP2000114286 A JP 2000114286A JP 2000114286 A JP2000114286 A JP 2000114286A JP 2001299251 A JP2001299251 A JP 2001299251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
water
kuzuri
filling water
filling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000114286A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Okada
幸夫 岡田
Masaru Minamida
賢 南田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Fuso Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuso Chemical Co Ltd filed Critical Fuso Chemical Co Ltd
Priority to JP2000114286A priority Critical patent/JP2001299251A/ja
Publication of JP2001299251A publication Critical patent/JP2001299251A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Cereal-Derived Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期保存が可能な葛切りの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 乾燥葛切りを湯中に浸漬して2〜3倍に
膨張させ、水洗、冷却した後、葛切り及び充填水の総量
に対してアジピン酸、クエン酸、グルコノデルタラクト
ン、グルコン酸、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、酒
石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、
リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、フィチン酸、α−ケト
グルタル酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナト
リウム、酸性ピロリン酸二水素ナトリウム及び酸性メタ
リン酸ナトリウム等の酸性物質を0.05〜1.0重量
%、ミョウバンを0.1〜0.5重量%添加した充填水
とともに袋に入れて密封し、加熱殺菌する葛切りの製造
方法で、有機酸の中性塩類を添加して充填水のPHを
3.5〜4.5の範囲に調整すれば酸性物質の酸味を低
減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、葛切りの製造方法
に関するものであり、更に詳しくは、湯戻しせずに直ち
に食用に供することができ、しかも長期間の保存が可能
な葛切りの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】葛切りは、葛の根から採取した澱粉(葛
粉)を水で溶いて煮詰め、冷やしてうどんのように切っ
たものであり、高価なものは前記葛澱粉100%で作ら
れるが、一般的には、その一部をじゃがいも澱粉に置き
換えた澱粉が使用されており、じゃがいも澱粉100%
のものを葛切りという場合もある。しかし、生の葛切り
は、澱粉中の菌により短時間で腐敗してしまうことか
ら、長期間保存しておくことができない。また、この生
葛切りを乾燥させた乾燥葛切りも製造されているが、こ
の乾燥葛切りは、食用に供する際に湯中で炊いて柔らか
くする必要がある。そこで、この乾燥葛切りを予め湯戻
ししたものを充填水を満たした袋に密封した製品が生葛
切りとして販売されている。
【0003】しかし、乾燥葛切りを湯戻しして充填水と
ともに袋に密封しただけの生葛切りの保存期間はせいぜ
い1週間程度である。そこで、この生葛切りの保存性を
向上させる方法として、例えば、特開昭62−2282
39号公報には、ミョウバン水を満たした袋内に入れて
密封する生葛切りの保存方法が、また、特開平1−14
8160号公報には、乾燥葛切りを湯戻し、エチルアル
コールを満たした袋に入れて密封する生葛切りの保存方
法が開示されており、これらの方法によれば、1週間程
度の生葛切りの保存期間が約半年にまで延びるとされて
いる。
【0004】しかし、前記充填水としてミョウバン水を
用いる方法では、目的とする保存性を得るには、充填水
中に0.5〜3.0g/Lもの多量のミョウバンを含有
させることが必要であり、葛切りに収斂味が生じ、ま
た、充填水としてエチルアルコールを使用する方法で
は、60〜70%のエチルアルコールが使用されること
から、葛切りにアルコールの臭いや味が移り、食用に際
して水洗いしてもそれらの味や臭いが充分に除去でき
ず、異味、異臭が残るといったおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
み、葛切りに異味、異臭が残ることがなく保存性を向上
させることの可能な葛切りの製造方法を提供せんとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る葛切りの製造方法は、乾燥葛切りを湯
中に浸漬して膨張させ、水洗、冷却した後、酸性物質、
好ましくは有機酸を添加した充填水とともに袋に入れて
密封し、加熱殺菌することを特徴とするものである。
【0007】前記充填水中には、葛切り及び充填水の総
量に対して0.1〜0.5重量%のミョウバンを添加し
ておくことが好ましい。
【0008】また、乾燥葛切りを湯中に浸漬して膨張さ
せる際には、乾燥葛切りに対して重量比で2〜3倍に膨
張させることが好ましい。
【0009】充填水への酸性物質の添加量としては、葛
切り及び充填水の総量に対して0.05〜1.0重量%
の範囲内とすることが好ましい。また、充填水のPHを
3.5〜4.5の範囲に調整することが好ましく、その
際には、有機酸の中性塩類を添加してPH調整すること
が好ましい。
【0010】前記充填水に添加する酸性物質としては、
アジピン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グル
コン酸、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、酒石酸、乳
酸、酢酸、フマル酸、フナル酸一ナトリウム、リンゴ
酸、リン酸、イタコン酸、フィチン酸、α−ケトグルタ
ル酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、酸性ピロリン酸二水素ナトリウム及び酸性メタリン
酸ナトリウム等が挙げられる。これらの酸性物質の内で
も、有機機酸であるアジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、
グルコン酸、コハク酸、酒石酸、イタコン酸、乳酸、酢
酸、フマル酸及びフィチン酸等が好ましいものとして挙
げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いる乾燥葛切りは、公
知の方法で得られるものでよい。即ち、葛の根から採取
した澱粉(葛粉)、その一部をジャガイモ澱粉に置き換
えたもの、場合によってはジャガイモ澱粉100%のも
のを原料とし、例えば特開昭62−228239号公報
等に記載されたように、原料澱粉100重量部に対して
50〜60℃の温湯を50〜60重量部加えて乳液状に
撹拌した後、この澱粉乳液を鉄板上に帯状に流し、この
鉄板を温度90〜95℃、蒸気圧0.3MPa程度の蒸
気室内で2〜10分間蒸して鉄板上の帯状澱粉を完全糊
化して60〜75%の水分を含有する透明な糊化澱粉帯
状物を得、この帯状糊化澱粉を10℃程度の冷却室にて
冷却した後、切刃にて麺線状に裁断し、乾燥させること
で得ることができる。
【0012】本発明では、上記のような乾燥葛切りを湯
中に浸漬することで湯戻しした後、水洗いした生葛切り
を、酸性物質を添加した充填水とともに袋内に入れて密
封し、加熱殺菌することで、長期間にわたる保存を可能
とするものである。
【0013】前記湯戻しは、乾燥葛切りを60℃〜80
℃の湯中に5分〜10分間程度浸漬して、乾燥葛切りを
重量比で2倍〜3倍程度に膨張させる。通常、この乾燥
葛切りの湯戻しは、乾燥葛切りに対して重量比で4倍以
上に膨張させている。しかし、本発明では、後工程の加
熱殺菌時にも葛切りが膨張することから、この湯戻しの
段階で通常どおり4倍以上に膨張させてしまうと、加熱
殺菌により葛切りが必要以上に膨張して食感が低下して
しまうからである。
【0014】上記のように湯中に浸漬して湯戻しした生
葛切りを冷水で約5分間程度水洗して、充分にヌメリや
クズ等を取り除くとともに、冷却する。次いで、この生
葛切りを計量して所定量、例えば200gずつ袋詰め
し、袋内に充填水を入れて密封する。この袋の包装材と
しては、例えばビニール袋等のピンホールのない包装材
を用いる。
【0015】本発明では、前記充填水として、酸性物質
を添加したものを用いることで、生葛切りの保存性を向
上させている。前記酸性物質としては、各種の有機酸
や、リン酸等の無機酸、更にはそれらの酸性塩類等を単
独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
具体的には、例えばアジピン酸、クエン酸、グルコノデ
ルタラクトン、グルコン酸、コハク酸、コハク酸一ナト
リウム、酒石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、フナル酸一ナ
トリウム、リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、フィチン
酸、α−ケトグルタル酸、リン酸二水素カリウム、リン
酸二水素ナトリウム、酸性ピロリン酸二水素ナトリウム
及び酸性メタリン酸ナトリウム等が本発明で使用する酸
性物質として挙げられる。これらの酸性物質の内でも、
アジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク
酸、酒石酸、イタコン酸、乳酸、酢酸、フマル酸及びフ
ィチン酸等の有機酸が好ましいものとして挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの酸性物
質の添加量としては、生葛切り及び充填水の総量に対し
て0.03重量%以上、より好ましくは0.05〜1.
0重量%の範囲内である。充填水への酸性物質の添加量
が前記の範囲より少ない場合には、添加する酸性物質の
種類にもよるが、目的とする葛切りの保存性向上効果が
充分でない場合がある。また、酸性物質の添加量が前記
の範囲より多くなると、添加する酸性物質の種類にもよ
るが、葛切りに酸味が生ずるようになる。また、これら
の酸性物質による酸味を抑えるために、有機酸の中性塩
類を添加して充填水のPHを3.5〜4.5程度に調整
することが好ましい。前記有機酸の中性塩類としては、
ナトリウム塩やカリウム塩を用いることが好ましい。
【0016】また、前記充填水には、葛切り及び充填水
の総量に対して0.1〜0.5重量%程度の量のミョウ
バンを添加することが好ましい。このミョウバンの添加
により、葛切りの澱粉がしまり、食感を向上させること
ができる。
【0017】上記生葛切りに添加する充填水の温度は常
温でもよいが、例えば70〜90℃に加温したものを用
いれば、後工程の加熱殺菌時間を短縮することができ
る。
【0018】上記のように充填水とともに袋内に密封し
た生葛切りを加熱殺菌する。この加熱殺菌は、例えば温
水殺菌、シャワー殺菌又は蒸気殺菌等により行い、充填
水の内温が60℃程度に到達した後、好ましくは15分
〜30分間程度の時間行う。前記殺菌時間が長すぎた
り、殺菌温度が高すぎると葛切りの食感が低下したり、
充填水に濁りがでたりする場合があることから、殺菌温
度は60℃〜80℃程度の範囲で行うことが好ましい。
この加熱殺菌後、5℃程度まで冷却し、製品とする。
尚、製品化後は、冷蔵しておくことが好ましい。
【0019】
【実施例】実験例1(酸性物質の種類とその添加量によ
る葛切りの保存性) 酸性物質として、有機酸であるクエン酸、酢酸、乳酸、
アジピン酸、リンゴ酸及びグルコン酸を用いて、下記の
方法により葛切りの保存性を調べた。即ち、常法により
製造された乾燥葛切りを60℃の湯中に10分間浸漬し
て湯戻しし、乾燥葛切り重量に対して240%に膨張さ
せた生葛切りを得た。この生葛切りを冷水で5分間程度
水洗し、充分にヌメリやクズ等を取り除き、冷却した。
この生葛切りを200gずつ計量し、充填水とともに袋
に詰め、葛切りと充填水の総量に対して、各有機酸を
0.01〜0.1重量%及びミョウバンを0.1重量%
添加し、袋を密封して、温浴内で加熱し、充填水の内温
が60℃に到達した後15分間加熱殺菌を行った後、5
℃まで冷却した。このようにして得られた生葛切りにつ
いて、下記の方法により保存性試験を行った。
【0020】(保存性試験方法) 一般生菌数:検体10gに90mlの滅菌水を加え、ホ
モジナイズし、その検液1mlを標準寒天平板希釈法に
より測定する。 カビ:目視によりフロック発生の有無を確認し、フロッ
クが確認された検体につき顕微鏡による検鏡を行い、真
菌(カビ)の確認を行う。
【0021】上記保存性試験結果を表1〜6に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】表1〜6の結果から明らかなように、充填
水に葛切り及び充填水の総量に対し0.03重量%以
上、より好ましくは0.05重量%以上の酸性物質を添
加することで、乾燥葛切りを湯戻しした生葛切りの保存
性が顕著に向上する。
【0029】実験例2(湯戻し温度及び時間と葛切りの
膨張率) 乾燥葛切りを湯中に浸漬して湯戻しした時の湯温及び浸
漬時間と生葛切りの膨張率の関係を調べた。湯戻し時の
生葛切りの膨張率は、重量を測定した乾燥葛切りを表7
に示す各温度及び時間で湯戻しを行い、5〜10℃の冷
水で約5分間水洗と冷却を行い、充分に水切りした後、
重量を測定し、下式により膨張率を算出した。 膨張率(%)=(湯戻し後の生葛切りの重量/乾燥葛切
りの重量)×100
【0030】
【表7】
【0031】表7から明らかなように、湯温が50℃の
場合には15分以上、60℃の場合には5分〜20分程
度、70℃では5分〜15分程度、また80℃では5分
〜10分程度で、乾燥葛切りを2〜3倍に膨張させるこ
とができる。
【0032】実験例3(湯戻し時の生葛切りの膨張率と
加熱殺菌時間) 実験例1の場合と同様にして、各膨張率に湯戻しした生
葛切りについて、表8に示す時間及び温度で加熱殺菌し
て得られた葛切り製品の外観及び食感を調べた。尚、充
填水中には、クエン酸を0.1重量%、ミョウバン0.
1重量%を添加した。食感は、製造後冷蔵で5日間安定
した葛切りを水切りし、官能試験で比較した。比較対照
としては市販の生葛切りを使用した。評価は、市販品よ
りも柔らかく歯ごたえのないものを「×」、市販品と同
等の歯ごたえのものを「○」、市販品よりも歯ごたえの
良好なものを「◎」とした。また、外観は、製造後冷蔵
で5日間安定した生葛切りについて目視により検査し
た。評価は、充填水が白濁し、クズ等の浮遊物が多いも
のを「×」、市販品と比較し充填水の白濁や濁りが同等
のものを「○」、市販品と比較して充填水の白濁や濁り
が少ないものを「◎」とした。結果を表8に示した。
【0033】
【表8】
【0034】表8の結果から明らかなように、乾燥葛切
りを湯戻しして200〜300%に膨張させたものを6
0℃で5分〜30分程度の時間で加熱殺菌することで、
食感及び外観の良好な葛切り製品を得ることができる。
【0035】実験例4(加熱殺菌時間の違いによる葛切
りの保存性と食感) 常法により製造された乾燥葛切りを60℃の湯中に10
分間浸漬して湯戻しし、乾燥葛切り重量に対して240
%に膨張させた生葛切りを得た。この生葛切りを冷水で
5分間程度水洗し、充分にヌメリやクズ等を取り除き、
冷却した。この生葛切りを200gずつ計量し、充填水
とともに袋に詰め、葛切りと充填水の総量に対して、ク
エン酸又は酢酸を0.01〜0.1重量%及びミョウバ
ンを0.1重量%添加し、袋を密封した後、温浴内で加
熱し、充填水の内温が60℃又は80℃に到達後、5分
〜60分間加熱殺菌を行った後、5℃まで冷却した。こ
のようにして得られた生葛切りについて、実験例1と同
様にして保存性試験を行い、また、実験例3と同様にし
て食感を調べた。結果を表9〜表12に示した。
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【表11】
【0039】
【表12】
【0040】表9〜表12の結果から明らかなように、
60℃では15分〜30分程度、また80℃では10分
〜20分間程度の加熱殺菌で、保存性及び食感ともに良
好な生葛切りを得ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、充填水
に有機酸等の酸性物質を添加しておくことで、長期間に
わたって保存が可能な生葛切りを得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月20日(2000.4.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】前記充填水に添加する酸性物質としては、
アジピン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グル
コン酸、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、酒石酸、乳
酸、酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、リンゴ
酸、リン酸、イタコン酸、フィチン酸、α−ケトグルタ
ル酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、酸性ピロリン酸二水素ナトリウム及び酸性メタリン
酸ナトリウム等が挙げられる。これらの酸性物質の内で
も、有機機酸であるアジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、
グルコン酸、コハク酸、酒石酸、イタコン酸、乳酸、酢
酸、フマル酸及びフィチン酸等が好ましいものとして挙
げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明では、前記充填水として、酸性物質
を添加したものを用いることで、生葛切りの保存性を向
上させている。前記酸性物質としては、各種の有機酸
や、リン酸等の無機酸、更にはそれらの酸性塩類等を単
独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
具体的には、例えばアジピン酸、クエン酸、グルコノデ
ルタラクトン、グルコン酸、コハク酸、コハク酸一ナト
リウム、酒石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、フマル酸一ナ
トリウム、リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、フィチン
酸、α−ケトグルタル酸、リン酸二水素カリウム、リン
酸二水素ナトリウム、酸性ピロリン酸二水素ナトリウム
及び酸性メタリン酸ナトリウム等が本発明で使用する酸
性物質として挙げられる。これらの酸性物質の内でも、
アジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク
酸、酒石酸、イタコン酸、乳酸、酢酸、フマル酸及びフ
ィチン酸等の有機酸が好ましいものとして挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの酸性物
質の添加量としては、生葛切り及び充填水の総量に対し
て0.03重量%以上、より好ましくは0.05〜1.
0重量%の範囲内である。充填水への酸性物質の添加量
が前記の範囲より少ない場合には、添加する酸性物質の
種類にもよるが、目的とする葛切りの保存性向上効果が
充分でない場合がある。また、酸性物質の添加量が前記
の範囲より多くなると、添加する酸性物質の種類にもよ
るが、葛切りに酸味が生ずるようになる。また、これら
の酸性物質による酸味を抑えるために、有機酸の中性塩
類を添加して充填水のPHを3.5〜4.5程度に調整
することが好ましい。前記有機酸の中性塩類としては、
ナトリウム塩やカリウム塩を用いることが好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B014 GE14 GG18 GK10 GL01 GL04 GP12 GP14 GP25 GP26 GP27 GY02 4B023 LC08 LE30 LK01 LK04 LP03 LP07 LP15 LP18 LQ03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥葛切りを湯中に浸漬して膨張させ、
    水洗、冷却した後、酸性物質を添加した充填水とともに
    袋に入れて密封し、加熱殺菌することを特徴とする葛切
    りの製造方法。
  2. 【請求項2】 酸性物質が有機酸である請求項1記載の
    葛切りの製造方法。
  3. 【請求項3】 充填水中に葛切り及び充填水の総量に対
    して0.1〜0.5重量%のミョウバンを添加する請求
    項1又は2に記載の葛切りの製造方法。
  4. 【請求項4】 乾燥葛切りを湯中に浸漬して乾燥葛切り
    に対して重量比で2〜3倍に膨張させる請求項1〜3の
    いずれかに記載の葛切りの製造方法。
  5. 【請求項5】 充填水への酸性物質の添加量が、葛切り
    及び充填水の総量に対して0.05〜1.0重量%の範
    囲内である請求項1〜4のいずれかに記載の葛切りの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 充填水のPHを3.5〜4.5の範囲に
    調整してなる請求項1〜5のいずれかに記載の葛切りの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 有機酸の中性塩類を添加することでPH
    調整してなる請求項6記載の葛切りの製造方法。
  8. 【請求項8】 酸性物質がアジピン酸、クエン酸、グル
    コノデルタラクトン、グルコン酸、コハク酸、コハク酸
    一ナトリウム、酒石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、フナル
    酸一ナトリウム、リンゴ酸、リン酸、イタコン酸、フィ
    チン酸、α−ケトグルタル酸、リン酸二水素カリウム、
    リン酸二水素ナトリウム、酸性ピロリン酸二水素ナトリ
    ウム及び酸性メタリン酸ナトリウムからなる群の内から
    選択される少なくとも1種である請求項1に記載の葛切
    りの製造方法。
  9. 【請求項9】 有機酸がアジピン酸、クエン酸、リンゴ
    酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、イタコン酸、乳
    酸、酢酸、フマル酸及びフィチン酸からなる群の内から
    選択される少なくとも1種である請求項2に記載の葛切
    りの製造方法。
JP2000114286A 2000-04-14 2000-04-14 葛切りの製造方法 Pending JP2001299251A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000114286A JP2001299251A (ja) 2000-04-14 2000-04-14 葛切りの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000114286A JP2001299251A (ja) 2000-04-14 2000-04-14 葛切りの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001299251A true JP2001299251A (ja) 2001-10-30

Family

ID=18626113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000114286A Pending JP2001299251A (ja) 2000-04-14 2000-04-14 葛切りの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001299251A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009112288A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Ohkawa Ltd 冷蔵食品及びその製造方法
WO2011129262A1 (ja) * 2010-04-12 2011-10-20 ライオン株式会社 オゾン殺菌用の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法
JP2012213770A (ja) * 2006-10-23 2012-11-08 Wenger Manufacturing Inc 個別に駆動される高速混合軸を持つ改良された前段調整機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012213770A (ja) * 2006-10-23 2012-11-08 Wenger Manufacturing Inc 個別に駆動される高速混合軸を持つ改良された前段調整機
JP2009112288A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Ohkawa Ltd 冷蔵食品及びその製造方法
WO2011129262A1 (ja) * 2010-04-12 2011-10-20 ライオン株式会社 オゾン殺菌用の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法
JP5699134B2 (ja) * 2010-04-12 2015-04-08 ライオン株式会社 オゾン殺菌用の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20160038723A (ko) 발효 쏘가리의 제조방법
JP5226820B2 (ja) モッツァレラチーズの製造方法
CN102018225A (zh) 一种酱鸭的制作方法
TWI650081B (zh) 用於製備具保存期限延長的蔬菜配料之方法
JP2001299251A (ja) 葛切りの製造方法
NZ551558A (en) Method of producing soft, semi-soft and/or hard cheese containing seasoning and/or herbs
US3655401A (en) Pasta process and products
US3655400A (en) Production of shelf stable rehydratable rice
KR20170070366A (ko) 천연 염지액 제조 방법 및 이를 이용한 원육의 가공 방법
JPS5930386B2 (ja) 米飯食品の製造方法
CN109007729A (zh) 一种常温保鲜清炖鸡汤的生产工艺
JP2000125780A (ja) 無添加ペットフードの製造方法
JP4111684B2 (ja) 包装麺類およびその製造方法
KR101269501B1 (ko) 돈피를 이용한 스파게티 면의 제조방법
JP3367722B2 (ja) 容器包装詰粥又は雑炊の製造方法
JP2807849B2 (ja) 小麦グルテニンを利用したl.l・麺類の製造方法
JP2631799B2 (ja) 麺類の製造方法
JP3731370B2 (ja) 長期保存可能な米飯の製造方法及び包装米飯
JP3980209B2 (ja) ウェットタイプの麺類の製造方法
JPH11192063A (ja) ロングライフ麺およびレトルト麺ならびにその製造方法
JP2937771B2 (ja) 包装麺の製造方法
JPH07246066A (ja) 加工米、レトルト米及びこれらによる米飯の製造方法
JPH0387153A (ja) 長期保存可能な包装加工米およびその製造方法
JP5450111B2 (ja) 半生麺類の製造方法
JPH0549427A (ja) 常温流通可能なめん類の製造方法