JP5699134B2 - オゾン殺菌用の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オゾン殺菌用の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法に関する。
本願は、2010年4月12日に、日本に出願された特願2010−091627号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、生鮮食品や医療器具の殺菌、あるいは工場ラインの定置殺菌洗浄(CIP殺菌洗浄)などにおいて、より安全で確実な殺菌処理が求められている。その中で、オゾンは、強い酸化力を有し、酸素から作ることができるうえ、殺菌後にそのまま残留せず酸素に戻ることから注目されている。オゾン殺菌方法としては、一般的に、被処理物を浸漬した被処理水中にオゾンガスを曝気する方法(オゾン曝気方法)、オゾンが水に溶解したオゾン水中に被処理物を浸漬する方法(オゾン水浸漬方法)が挙げられる。
オゾンによる殺菌効果はその濃度に比例するため、充分な殺菌効果を得るにはオゾンの使用量が必然的に多くなる。一方、作業環境の雰囲気中のオゾン濃度は0.00001体積%以下にすることが求められる。そのため、殺菌効果と安全性を両立するためには、作業環境の雰囲気中のオゾン濃度が高くなりすぎないように、オゾン除去装置を設置するなど、過大な設備が必要な場合が多い。また、オゾンの使用量が多くなると、より大型のオゾン発生器が必要となるためコストが高くなる。さらに、殺菌装置内においてオゾンが接触する各部分のゴム、金属、プラスチックなどが腐食しやすく、装置にかかる負荷も増大する。
そこで、オゾンによる殺菌効果を向上させ、少量のオゾンで高い殺菌力を得るために種々の試みがなされている。
例えば、オゾン曝気方法においては、(i)モノアセチン、ジアセチン、トリアセチンなどの特定の動的表面張力を有する薬剤を含む処理液にオゾンガスを曝気して被処理物を洗浄する方法(特許文献1)、(ii)前記薬剤に加えてさらに水溶性の酸を含む処理液にオゾンガスを曝気して被処理物を洗浄する方法(特許文献2)が示されている。方法(i)及び(ii)によれば、オゾンガスの曝気により形成される気泡を微細化できるため、前記気泡の浮上速度が低下して処理液中での滞留時間が長くなり、被処理物との接触効率が高くなって殺菌効果が向上する。
また、オゾン水浸漬方法においては、(iii)モノカプリリン、モノカプリンなどのグリセリン脂肪酸エステルとオゾンを含む処理液により被処理物を洗浄する方法(特許文献3)が示されている。方法(iii)によれば、グリセリン脂肪酸エステルとオゾンとが反応することで、殺菌力に優れ、処理液中に安定して存在できる有機過酸化物が生成することにより、殺菌効果が向上する。
国際公開第07/040260号パンフレット 特開2008−201992号公報 特開2008−255045号公報
しかしながら、方法(i)〜(iii)では、殺菌効果が未だ充分とは言えず、殺菌効果のさらなる向上が望まれている。
本発明は、より少ないオゾン量で、殺菌装置及び被処理物への負荷を与えずに、高い殺菌効果が得られるオゾン殺菌用の殺菌助剤、及び前記殺菌助剤を用いた低コストなオゾン殺菌方法の提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]成分(A)水溶液中でアルミニウムイオンを生成するアルミニウム化合物と、成分(B)リン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、乳酸、及びL−酒石酸から選ばれる1種類以上の酸と、を含む水溶液であり、前記水溶液のpHが1.0以上5.0未満である、オゾン殺菌用の殺菌助剤。
[2]前記成分(B)が、リン酸、クエン酸及び酢酸からなる群から選ばれる1種以上の酸である前記[1]に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
[3]前記成分(A)が、硫酸アルミニウムカリウム(AlK(SO・12HO)、焼カリミョウバン(AlK(SO)、硫酸アルミニウムアンモニウム(AlNH(SO・12HO)及び焼アンモニウムミョウバン(AlNH(SO)からなる群から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物である前記[1]又は[2]に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
[4]更に、成分(C)炭素数1〜10の脂肪酸とグリセリンとをエステル結合させたグリセリン脂肪酸エステルを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤を用いて被処理物をオゾン処理するオゾン殺菌方法。
本発明の一つの側面におけるオゾン殺菌用の殺菌助剤を用いれば、より少ないオゾン量で高い殺菌効果が得られる。
また、本発明の別の側面におけるオゾン殺菌方法によれば、本発明のオゾン殺菌用の殺菌助剤を用いることで、より少ないオゾン量で高い殺菌効果が得られるため、過大な設備を用いる必要がなくコストを低減でき、また殺菌装置への負荷ならびに被処理物への負荷も低減できる。
本発明のオゾン殺菌方法に用いる殺菌装置の一例を示した模式図である。 実施例1〜12及び比較例1〜11で用いたオゾン曝気手段を示した模式図である。 実施例13〜32及び比較例12〜21で用いた殺菌装置を示した模式図である。 実施例33〜56及び比較例22〜31で用いた殺菌装置を示した模式図である。
[殺菌助剤]
本発明のオゾン殺菌用の殺菌助剤は、成分(A)水溶液中でアルミニウムイオンを生成するアルミニウム化合物と、成分(B)リン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、乳酸、及びL−酒石酸から選ばれる1種以上の酸と、を含む水溶液であり、前記水溶液のpHが1.0以上5.0未満の助剤である。本発明の殺菌助剤は、オゾン曝気を利用したオゾン曝気方法による被処理物の殺菌に用いることが好ましい。ただし、本発明の殺菌助剤は、オゾンを溶解させたオゾン水を利用するオゾン水浸漬方法による被処理物の殺菌に用いてもよい。
(成分(A):水溶液中でアルミニウムイオンを生成するアルミニウム化合物)
成分(A)は、水溶液中でアルミニウムイオンを生成するアルミニウム化合物である。
成分(A)としては、例えば、下記成分(A)〜(A)が挙げられる。
成分(A):アルミニウムを含む複合塩。
成分(A):前記複合塩以外のアルミニウム塩。
成分(A):アルミニウム塩の重合物。
成分(A):アルミニウム含有金属。
成分(A)としては、例えば、硫酸アルミニウムカリウム(カリミョウバン、AlK(SO・12HO)、焼カリミョウバン(AlK(SO)、硫酸アルミニウムアンモニウム(アンモニウムミョウバン、AlNH(SO・12HO)、焼アンモニウムミョウバン(AlNH(SO)などが挙げられる。
成分(A)としては、例えば、塩化アルミニウム、クロロヒドロキシアルミニウム、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、有機酸のアルミニウム塩(例えば、酢酸、乳酸、クエン酸、アジピン酸、リンゴ酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、酒石酸、グルタル酸、又は蓚酸のアルミニウム塩など。)、酸性基(酸解離性の官能基)を有する水溶性のキレート剤のアルミニウム塩(例えば、ニトロソ三酢酸アルミニウム、エチレンジアミン四酢酸アルミニウム、メチルグリシン二酢酸アルミニウムなど。)などが挙げられる。
成分(A)としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、ポリリン酸アルミニウムなどが挙げられる。
成分(A)としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、純アルミニウム、アルミニウム合金(ジュラルミンなど。)などが挙げられる。
成分(A)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
成分(A)は、高い殺菌効果が得られやすい点から、成分(A)及び(A)のアルミニウム塩類を添加することが好ましく、成分(A)を添加することがより好ましく、特に被処理物が食品である場合は、食品添加物である硫酸アルミニウムカリウム、焼カリミョウバン、硫酸アルミニウムアンモニウム、焼アンモニウムミョウバンからなる群から選ばれる1種以上を添加することが好ましい。
本発明の殺菌助剤中の成分(A)の含有量は、1〜1000mg/Lが好ましく、10〜500mg/Lがより好ましい。成分(A)の含有量が1mg/L未満であると、高い殺菌効果が得られ難い。成分(A)の含有量が1000mg/L超であると、殺菌助剤中に存在するアルミニウムとオゾンとが反応して酸化アルミニウムになることによって、殺菌助剤中に供給されたオゾンが浪費され、オゾン供給量に見合う殺菌力が得られ難い。また、オゾンの供給量にも依存するものの、殺菌助剤に白濁及び沈殿が生じるおそれがある。
(成分(B):酸)
成分(B)は、リン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、乳酸、及びL−酒石酸から選ばれる1種類以上の酸であり、成分(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
成分(B)であれば、殺菌助剤のpHが低くなりすぎて被処理物に損傷が生じることを抑制できる。さらに、アルミニウムイオンの溶解度を維持しやすいため、成分(A)による殺菌力の向上効果が充分に得られる。
リン酸、酢酸は、オゾンとの反応性が低く、殺菌助剤中に供給されたオゾンをより浪費し難いという利点がある。また、クエン酸は、アルミニウムイオンに対してキレート配位することで、アルミニウムイオンによるオゾンの過剰分解を抑制したり、アルミニウムイオンが水酸化アルミニウムとなることを抑制したりするため有利である。
従って、成分(B)としては、分子量、アルミニウムイオンとの配位、及びオゾンとの反応性のバランスに優れる点から、リン酸、クエン酸及び酢酸からなる群から選ばれる1種以上であることがより好ましく、高い殺菌効果が得られやすい点から、酢酸が特に好ましい。
本発明の殺菌助剤中の成分(B)の含有量は、10〜10000mg/Lが好ましく、100〜2000mg/Lがより好ましく、100〜1000mg/Lがさらに好ましい。成分(B)の含有量が10mg/L以上であれば、高い殺菌効果が得られやすい。成分(B)の含有量が10000mg/L以下であれば、アルミニウムイオンの効果を阻害し難く、オゾンと反応することによる過度のオゾン消費を抑制しやすい。
本発明の殺菌助剤のpHは1.0以上5.0未満である。
pHを1.0以上5.0未満とすることで、菌に対する高い殺菌効果と同時に、殺菌装置や被処理物への負荷が低減されたオゾン殺菌が可能となる。
即ち、pHを5.0未満とすることで、殺菌助剤中に存在するアルミニウムイオンが水酸化物に変化して不溶化することを抑制でき、成分(A)が菌に充分に作用できて高い殺菌効果が得られるようになる。また、pHが低いほど殺菌助剤中のオゾン含有気泡がより安定化されると共にオゾン含有気泡が菌に吸着しやすくなるため、殺菌効果が向上する。
一方、pHを1.0以上とすることで、金属、ゴムあるいはプラスチックなどが加水分解、腐食あるいは溶解することに基づく材質劣化が抑制されるので、これらの材質からなる殺菌装置や殺菌対象容器の、オゾン殺菌時における負荷が低減される。より好ましくはpH3.0以上で金属、ゴムあるいはプラスチックなどの材質からなる殺菌装置や殺菌対象容器の、オゾン殺菌時における負荷が、より低減される。
また、食品を殺菌する場合も、食品材質へのダメージが低減される。尚、本発明の殺菌助剤は、食品を殺菌対象とする場合には、pHが3.0以上であることがより好ましい。
なお、前記pHは、25℃において水素電極などを用いて測定されるpH値を意味する。ただし、本発明の殺菌助剤の利用温度はこの温度には限定されず、本発明の殺菌助剤をいかなる温度で使用する場合でも、pHが25℃において示す値に換算したときに前記範囲内であれば、本発明の範囲に含まれる。
本発明の殺菌助剤は、成分(B)を用いるのみで所望のpHになる場合はさらなるpH調整は必要ないが、成分(B)のみでは所望のpHにならない場合は、塩酸、苛性ソーダなどのpH調整成分(E)を適量添加して所望のpHに調整すればよい。
(成分(C):グリセリン脂肪酸エステル)
本発明の殺菌助剤は、特にオゾン曝気方法に用いる場合、前記成分(A)及び成分(B)に加えて、成分(C)として炭素数1〜10の脂肪酸とグリセリンとをエステル結合させたグリセリン脂肪酸エステルが含まれていることが好ましい。成分(C)が含まれていれば、オゾン曝気によるオゾン含有気泡を微細化できるため、オゾン含有気泡の浮上速度が遅くなって被処理物との接触効率が高くなる。さらに、微細な部分まで充分に殺菌しやすくなるため、殺菌効果が向上する。また、成分(C)を用いれば、各種マイクロバブル発生器を使用しなくても、エジェクターや散気管などを利用して容易に気泡の微細化が行えるため、装置コストが低くなる。さらに、表面張力の低下によって被処理物の濡れ性が向上するため洗浄性の向上も期待できる。
また、本発明の殺菌助剤に成分(C)を用いた場合、成分(C)とオゾンが反応しにくい酸性条件下であるものの、その反応により微量の有機過酸化物が生成することが予測される。そのため、有機過酸化物による殺菌効果が加わることで殺菌効果がさらに高まると考えられる。
成分(C)は、生鮮食品をオゾン処理する場合には、万が一の残留を考慮して、食品添加物の中でも使用制限のないものを用いることが好ましい。また、オゾン曝気方法による殺菌においては、液面に気泡が堆積してオーバーフローすることを抑制しやすく、また機械力の低下による殺菌効果の低下を抑制しやすいものが好ましい。これらの理由から、成分(C)としては、トリアセチン、ジアセチン、モノアセチン、モノカプリリンがより好ましい。また、オゾン曝気方法による殺菌において、曝気量を増やした場合にも気泡が堆積し難い点から、トリアセチン、モノカプリリンが更に好ましい。
特にオゾン曝気方法に用いる殺菌助剤としては、成分(A)やオゾンの使用量がより少ない条件、処理時間が短い条件などにおいても高い殺菌力が得られやすい点から、成分(C)としてトリアセチンとモノカプリリンが併用されていることが特に好ましい。トリアセチンは、表面張力を低下させる度合いは小さいものの、動的表面張力を低下させる速度が速く、気泡が細かく砕かれやすくなる。一方、モノカプリリンは、トリアセチンに比べて動的表面張力を低下させる速度は遅いものの、その速度はオゾン含有気泡の微細化には充分であり、かつ、表面張力を低下させる度合い(平衡に達するまでの表面張力の低下の絶対量)がトリアセチンよりも大きい。このため、低濃度でもオゾン含有気泡を微細化できる。そのため、モノカプリリンとトリアセチンの相乗効果により、より少ない薬剤量で充分なオゾン含有気泡の微細化が可能となる。トリアセチンは、モノカプリリンに比べて水溶性に優れ、安価であるため、モノカプリリンのみを用いる場合に比べて、同等の殺菌効果を維持しつつさらなるコスト低減が可能となる。また、トリアセチンはモノカプリリンに比べて苦味も弱いため、被処理物が食品である場合には品質低下の抑制も容易になる。
本発明の殺菌助剤に成分(C)を用いる場合、殺菌助剤中の成分(C)の含有量は、10〜5000mg/Lが好ましく、10〜100mg/Lがより好ましい。成分(C)の含有量が10mg/L以上であれば、成分(C)による効果が得られやすい。成分(C)の含有量が5000mg/L以下であれば、被処理物のオゾン処理中に殺菌助剤の液面に泡が堆積したり、処理後の被処理物に成分(C)が残留したりする懸念が少ない。
また、本発明の殺菌助剤は、その他の成分として、オゾン酸化反応を阻害しない範囲で、殺菌助剤の使用性や安定化、機能付与のために、各種界面活性剤、香料、酵素、蛍光剤、増粘剤、分散剤、無機塩、アルコール類、糖類などを含有してもよい。
界面活性剤としては、特に制限はなく、従来公知の界面活性剤のなかから目的に応じて適宜選択できる。例えば、下記成分(D1)〜(D4)などが挙げられる。
成分(D1):アニオン界面活性剤。
成分(D2):ノニオン界面活性剤。
成分(D3):両性界面活性剤。
成分(D4):カチオン界面活性剤。
成分(D1)としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、アシルアミドアルキル硫酸、アルキル燐酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸、パラフィンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、α−スルホカルボン酸及びそれらのエステルなどの水溶性塩、石鹸などが挙げられる。
成分(D2)としては、例えば、ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシアルキルフェニルエーテルなどのエトキシ化ノニオン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル(成分(C)に該当するものを除く)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グルコシドエステル、シュガーエステル、メチルグルコシドエステル、エチルグルコシドエステル、アルキルポリグルコキシドなどの糖系活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルジエタノールアミド、脂肪酸N−アルキルグルカミドなどのアミド系活性剤、アルキルアミンオキサイドなどが挙げられる。
成分(D3)としては、例えば、アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホキシベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルアラニネートなどのアミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アルキルアミンオキシドなどが挙げられる。
成分(D4)としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
殺菌助剤中の界面活性剤の含有量は、0〜10mg/Lが好ましく、0〜5mg/Lがより好ましい。界面活性剤の含有量が10mg/L以下であれば、オゾン含有気泡が水面に堆積して泡立ち、オーバーフローなどプロセス上好ましくない現象が生じることを抑制しやすい。
(製造方法)
本発明の殺菌助剤は、成分(A)、成分(B)、及び必要に応じて他の成分を、水に添加し、必要に応じて塩酸或いは苛性ソーダにてpH調整して製造する。
殺菌助剤に用いる水は特に限定されない。オゾンは、その強い酸化力から、溶存金属、塩素あるいは有機物などと反応するため、水はこれらの不純物の含有量が少なく、純度が高いことが好ましい。ただし、水は被処理物の種類や求められる殺菌の程度などに応じて適宜選定でき、水道水を用いてもよい。
[オゾン殺菌方法]
本発明のオゾン殺菌方法は、前述した本発明のオゾン殺菌用の殺菌助剤を用いて被処理物をオゾン処理する方法である。オゾンは酸化力が強いことから殺菌力も高いことが知られている。本発明のオゾン殺菌方法は、本発明の殺菌助剤を用いる以外は、公知のオゾン殺菌方法を採用できる。本発明のオゾン殺菌方法は、下記方法(α)及び方法(β)のいずれであってもよい。
(α)被処理物を本発明の殺菌助剤中に浸漬し、前記殺菌助剤中にオゾン含有ガスを曝気して被処理物をオゾン処理するオゾン曝気方法。
(β)殺菌助剤にオゾンを溶解させた殺菌助剤組成物中に被処理物を浸漬し、オゾン水を利用して被処理物をオゾン処理するオゾン水浸漬方法。
方法(β)は、溶解しきれなかったオゾン含有ガスが廃棄されるため、方法(α)に比べると無駄が多くなりやすい。また、溶解したオゾンは、反応速度が速く反応に選択性がないため共雑物とも反応し、また被処理物が食品である場合には食材への浸透性も高いことから、用いるオゾン水量が多くなりやすい。さらに、被処理物が食品の場合には、溶解したオゾンが殺菌中に食品に浸透してオゾン処理後の食材の品質が劣化するおそれもある。これらの点から、本発明のオゾン殺菌方法としては、方法(β)よりも方法(α)の方が好ましい。
(方法(α))
方法(α)は、前述した本発明の殺菌助剤中に被処理物を浸漬し、前記被処理物が浸漬された殺菌助剤中にオゾン含有ガスを曝気する工程を有する方法である。以下、方法(α)の実施形態の一例について、図1を用いて説明する。図1は、方法(α)に用いる殺菌装置の一例を示した模式図である。
殺菌装置1は、図1に示すように、水槽11と、オゾン含有ガス供給手段12と、曝気手段13と、攪拌手段17とを有する。曝気手段13は、供給管14と、前記供給管14の先端に設けられた散気部15とで構成されている。散気部15は水槽11に貯えられた殺菌助剤の中に浸漬され、供給管14はオゾン含有ガス供給手段12と接続されている。攪拌手段17は、水槽11内に設けられている。
水槽11の材質は、特に限定されないが、オゾンの強い酸化力への耐性に優れたものが好ましく、ガラス、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、チタン、オゾン処理、すなわち、高濃度オゾンによる強固な酸化皮膜形成をしたアルミニウムやステンレスを用いることが好ましい。オゾンに対する耐性が低いニトリルゴムあるいはウレタンなどの材質の水槽を使用してもよいが、その場合には水槽11の劣化に充分に注意する必要がある。
水槽11の大きさは、オゾン処理する被処理物の量や、攪拌手段17の性能を勘案して決定すればよい。
オゾン含有ガス供給手段12は、オゾンを含有するオゾン含有ガスを供給できるものであればよく、例えば、オゾン発生器、オゾン含有ガスを充填したボンベが挙げられる。また、オゾン発生器でオゾンを発生し、発生したオゾンを、レギュレーターを介してマスフローコントローラーに送り、マスフローコントローラーで流量調節しながら、殺菌助剤中にオゾンを供給する装置を用いてもよい。
オゾン発生器は、特に限定されず、例えば、電子線、放射線、紫外線などの高エネルギーの光を酸素に照射する方法や、化学的方法、電解法、放電法などを利用したものが挙げられる。工業的には、オゾン含有ガスの発生コストや発生量の点から無声放電法を利用するものが多く用いられている。このような市販のオゾン発生器としては、例えば、低濃度オゾン発生器であるYGR−50(商品名、株式会社イワキ製)、高濃度オゾン発生器であるED−OG−R4(商品名、エコデザイン株式会社製)などが挙げられる。
曝気手段13は、オゾン含有ガスを曝気して殺菌助剤中にオゾン含有気泡を供給できるものであればよく、例えば、散気板、散気筒、ディフューザー、エジェクターなど、公知の機器を採用できる。このような機器を用い、できるだけ微細なオゾン含有気泡を発生させることで、被処理物の殺菌効果をより高くすることができる。
攪拌手段17は、水槽11内の殺菌助剤を攪拌できるものであればよく、攪拌羽根を用いたものであってもよいし、ポンプなどで水流を生じさせるものであってもよい。
以下、殺菌装置1を用いた方法(α)の一例について説明する。方法(α)としては、例えば、下記の各工程を有する方法が挙げられる。
前洗い工程:被処理物をオゾン処理する前に予め水で洗う工程。
オゾン曝気処理工程:殺菌装置1の水槽11内に貯えられた殺菌助剤中に被処理物を浸漬し、前記殺菌助剤中にオゾン含有ガスを曝気して被処理物をオゾン処理する工程。
すすぎ工程:殺菌後の被処理物を水ですすぎ、殺菌助剤を洗い流す工程。
脱水工程:被処理物を脱水する工程。
ただし、方法(α)は、前記オゾン曝気処理工程を有するものであれば、前記方法には限定されない。
前洗い工程:
水道水などにより、殺菌洗浄する被処理物を前洗いして汚れなどを落とす。前洗いは、被処理物が食品の場合、特に物理的な損傷により外観を劣化させないように考慮し、またビタミンCなどの水溶性成分が溶出して品質が低下しないように過度に行わないようにする。
オゾン曝気処理工程:
まず、殺菌装置1の水槽11に任意の量の殺菌助剤を貯え、前記殺菌助剤中に殺菌対象である被処理物18を浸漬する。次いで、オゾン含有ガス供給手段12からオゾン含有ガスを供給管14に流通させ、散気部15からオゾン含有ガスを曝気することによりオゾン含有気泡16を殺菌助剤中に発生させる。方法(α)においては、殺菌効果が向上する点から、前記成分(C)を含む殺菌助剤を用いて、オゾン含有気泡16を微細気泡として供給することが好ましい。前記微細気泡とは、平均気泡径が500μm以下の気泡を意味する。オゾン含有気泡16の平均気泡径は、1〜100μmが好ましい。オゾン含有気泡16の平均気泡径は、デジタルスコープ又はデジタルカメラを用いた画像解析により測定される。
被処理物18の殺菌は、攪拌手段17により、水槽11内の殺菌助剤を攪拌し、オゾン含有気泡16を発生させながら任意の時間行う。殺菌助剤中では、成分(A)が溶解して生成したアルミニウムイオンと、オゾン含有気泡16が菌体に作用することで、被処理物18が殺菌されると考えられる。また、成分(C)を含む殺菌助剤を用いる場合は、殺菌助剤中において、散気部15から供給されたオゾンの一部が水に溶解し、成分(C)と反応することで微量の有機過酸化物が生成し、前記有機過酸化物も被処理物の殺菌に寄与すると考えられる。
被処理物18としては、一般的にオゾン処理が行われているものであればよく、カット野菜などの生鮮野菜;包丁、まな板、食器、スポンジなどの台所用品;便座などのトイレ用品;桶、浴槽などの風呂用品;衣類、シーツ、布団などの布製品;内視鏡、メスなどの医療器具;果物、肉、魚、貝類、卵などの生鮮食品、及びそれらの加工食品;口腔や手指などの身体;工場の生産ラインや包装容器、壁、床、配管などの機器;汚泥などが挙げられる。
オゾン含有ガスには、オゾン発生器で発生したオゾンをそのまま用いてもよく、希釈ガスで希釈したものを用いてもよい。希釈ガスとしては、オゾンに対して不活性あるいは反応性に乏しいガスが好ましい。希釈ガスとしては、例えば、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素、酸素、空気、窒素などが挙げられる。オゾンは自己分解性を有するため、オゾン発生器で調製した後、直ちに使用することが好ましい。
オゾン含有気泡(オゾン含有ガス)中のオゾン濃度は、0.0005〜1.0体積%が好ましく、0.005〜1.0体積%がより好ましい。前記オゾン濃度が0.0005体積%以上であれば、高い殺菌力が得られやすい。前記オゾン濃度が1.0体積%以下であれば、作業環境のオゾン濃度が基準値を超え難く、またオゾン処理後の被処理物の品質劣化を抑制しやすい。
殺菌助剤へのオゾン含有ガスの供給量は、殺菌目的、被処理物の種類や量に応じて決定できる。
殺菌助剤にオゾン含有ガスを曝気する時間(曝気時間)は、求められる殺菌の程度、殺菌助剤中の被処理物18の種類及び量、殺菌助剤の温度などを勘案して決定することができ、1〜10分間が好ましい。前記範囲内であれば、被処理物18に与える悪影響が極めて少なくなる。
オゾン含有ガスの曝気中の殺菌助剤の温度(曝気温度)は、求められる殺菌の程度、殺菌助剤中の被処理物18の種類及び量、曝気時間などを勘案して決定できる。殺菌助剤の温度は、殺菌助剤中のオゾンが比較的安定になる点から、0〜50℃が好ましい。殺菌助剤の温度は、被処理物が食材の場合、0〜30℃がより好ましい。
すすぎ工程:
被処理物18に付着した殺菌助剤を水道水などですすいで除去する。すすぎの方法は特に限定されず、例えば、攪拌している水道水に被処理物を浸漬する方法などが挙げられる。すすぎ回数及びすすぎ時間は、コスト面、すすぎ時の攪拌などで生じる物理的損傷による外観の劣化、被処理物が食品である場合はビタミンCなどの水溶性成分の溶出による品質の低下などを考慮し、過度にならないようにする。
脱水工程:
すすぎ後の被処理物18を脱水する。脱水方法は、特に限定されず、例えば、洗濯機の脱水槽など遠心力を利用した脱水機を用いて実施する方法などが挙げられる。
(方法(β))
方法(β)は、オゾン水を利用する殺菌方法であって、殺菌助剤中にオゾンを溶解させて殺菌剤組成物とし、前記殺菌剤組成物中に被処理物を浸漬してオゾン処理する工程を有する方法である。方法(β)としては、前記殺菌剤組成物を用いてオゾン処理する工程を有する方法であれば特に限定されず、例えば、下記の各工程を有する方法などが挙げられる。
前洗い工程:被処理物をオゾン処理する前に予め水で洗う工程。
オゾン水浸漬工程:殺菌装置の水槽内に、殺菌助剤中にオゾンを溶解させた殺菌剤組成物を貯え、前記殺菌剤組成物中に被処理物を浸漬して被処理物をオゾン処理する工程。
すすぎ工程:殺菌後の被処理物を水ですすぎ、殺菌助剤を洗い流す工程。
脱水工程:被処理物を脱水する工程。
ただし、方法(β)は、前記オゾン水浸漬工程を有するものであれば、前記方法には限定されない。
前記方法(β)における前洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程は、前記方法(α)で説明した前洗い工程、すすぎ工程及び脱水工程と同じである。
オゾン水浸漬工程:
前記殺菌剤組成物の調製方法は、特に限定されず、例えば、成分(A)、成分(B)、及び必要に応じて他の成分を含み、pHが1.0以上5.0未満の水溶液と、予め調製したオゾン水とを混合する方法が挙げられる。前記オゾン水の調製方法は、特に限定されず、水中でオゾンを生成させる方法、水の外で一旦生成させたオゾンガスを水に溶解させる方法などが挙げられる。
水中でオゾンを生成させる方法としては、水の電気分解法が最も一般的である。
オゾンガスを水に溶解させる方法としては、前述したオゾン発生器などによりオゾンガスを発生させ、前記オゾンガスを水中に曝気する方法、ディフューザーを用いる方法、テフロン(登録商標)製の膜などを通じてオゾンガスを溶解させる方法などが挙げられる。
オゾンを溶解させた前記殺菌剤組成物中のオゾンの含有量は、0.01〜5mg/Lが好ましく、0.1〜5mg/Lがより好ましい。前記殺菌剤組成物中のオゾンの含有量が0.01mg/L以上であれば、高い殺菌効果が得られやすい。前記殺菌剤組成物中のオゾンの含有量が5mg/L以下であれば、オゾン処理後の被処理物の品質劣化を抑制しやすい。
方法(β)は、少なくとも前記殺菌剤組成物を貯える水槽を有する殺菌装置により行えばよく、公知の装置が使用できる。方法(β)に用いる水槽の材質としては、前記殺菌装置1における水槽11の材質として挙げたものと同じものが挙げられ、好ましい態様も同じである。
以上説明した本発明の殺菌助剤を用いたオゾン殺菌方法によれば、殺菌助剤に成分(A)が含まれていることによって殺菌力が向上するため、より少ないオゾン量で高い殺菌効果が得られる。そのため、高濃度のオゾンを生成させたり、作業環境の雰囲気中のオゾン濃度を低減したりするための過大な設備を用いる必要がなく、コストを低減できる。加えて、オゾンの使用量を少なくできるため、殺菌装置への負荷も低減できる。
この成分(A)による殺菌力の向上効果の要因については定かではないが、以下のように考えられる。
アルミニウムイオンは3価の陽イオンであり、タンパク質と結合することで前記タンパク質を変性させることが知られている。アルミニウムは、この性質を利用して、例えば、ウニの身が崩れるのを防止することや、収斂剤として制汗剤に用いられている。本発明の殺菌助剤を用いた場合、成分(A)が菌体の膜タンパクに作用してその活性を低下させ、前記菌体に対してオゾンが酸化分解を行うことで菌体が死滅しやすくなっていると推定される。また、金属イオンがオゾンの分解を触媒し、より酸化力の強いヒドロキシラジカルを生成させることも知られており、このことも成分(A)による殺菌力の向上に起因していると推定される。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<使用原料>
以下、本実施例において使用した原料を示す。
(成分(A))
成分A11:硫酸アルミニウムカリウム(大明化学工業株式会社製、食品添加物用乾燥物、AlK(SO・12HO)
成分A12:硫酸アルミニウムアンモニウム(大明化学工業株式会社製、食品添加物用乾燥物、AlNH(SO・12HO)
成分A13:焼カリミョウバン(AlK(SO
成分A14:焼アンモニウムミョウバン(AlNH(SO
成分A2:塩化アルミニウム(関東化学社製)
(成分(A’):成分(A)の比較成分)
成分A’1:硫酸鉄7水和物(関東化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分A’2:硫酸銅5水和物(関東化学株式会社製、食品添加物規格品)
(成分(B))
成分B1:リン酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B2:クエン酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B3:酢酸(氷酢酸)(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B4:リンゴ酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B5:コハク酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B6:グルコン酸(関東化学株式会社製)
成分B7:乳酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
成分B8:L-酒石酸(関東化学株式会社製)
(成分(B’):成分(B)の比較成分)
成分B’1:アスコルビン酸(純正化学株式会社製、食品添加物規格品)
(成分(C))
成分C1:モノカプリリン(太陽化学株式会社製、サンソフトNo.700P−2)
成分C2:トリアセチン(関東化学株式会社製)
(成分(E):pH調整剤)
成分E1:0.1N塩酸水溶液(関東化学株式会社製)
成分E2:0.1N水酸化ナトリウム水溶液(関東化学株式会社製)
<ポテンシャル殺菌試験>
本発明の殺菌助剤について、微生物に対する基本的な殺菌効果の有無を確認するために、水溶液中に分散した微生物に対するポテンシャル殺菌試験を実施した。
[実施例1〜12]
SCD寒天培地(日水製薬株式会社製)にて、大腸菌(NBRC3972株)を37℃で24時間培養(以下、「前々培養」と表す場合がある)し、さらに培養した大腸菌を前記前々培養と同様にしてもう一度培養(以下、「前培養」と表す場合がある)し、前記前培養した大腸菌を殺菌試験に使用した。
前培養した大腸菌をペプトン入り緩衝液(リン酸二水素カリウム3.56g、リン酸水素二ナトリウム十二水和物18.2g、塩化ナトリウム4.3g及びペプトン1.0gを精製水1Lに溶解し、pH7.0に中和した液)に分散させ、波長660nmの光の透過率を指標にして菌数1.0×10cfu/mL近傍の菌液を調製した。
ガラス製試験管に純水を投入し、殺菌助剤中の含有量が、表1に示す値となるように各成分を添加し、pHを調整し、さらに夾雑物としてSIGMA製BSA(牛血清アルブミン)を0.01質量%となるように添加して、全量で10mLの殺菌助剤を調製した。オゾン含有ガスを曝気する直前に、前記菌液100μLを前記殺菌助剤に添加し、初期菌数を1.0×10cfu/mLに設定した試料液を調製した。
前記試料液の殺菌試験には図2に例示したオゾン曝気手段2を用いた。オゾン曝気手段2は、散気部21(木下式ガラスフィルタ501G(No.4)、木下理化工業株式会社製)、オゾン濃度計22(ポンプ内臓、PG−620MA、荏原実業株式会社製)、マスフローコントローラー23(MODEL8500、コフロック株式会社製)、オゾン発生器24(アクアゾーン200、Red Sea Fish Pharm Ltd.製)、及び除湿部25(シリカゲル、500mL)がこの順に連結されている。オゾン曝気手段2では、空気を除湿部25で除湿して乾燥空気としてオゾン発生器24に供給し、オゾン発生器24でオゾン含有ガスを発生させ、マスフローコントローラー23で流量を調整しつつ散気部21からオゾン含有ガスを供給することで、オゾン曝気が行えるようになっている。オゾン含有ガス中のオゾン濃度は、オゾン濃度計22により計測できる。 オゾン曝気手段2により、オゾン濃度0.01体積%のオゾン含有ガス(希釈ガス:空気)を、流量20mL/分で前記試験管中の試料液に2分間曝気した。処理温度は25℃とした。
[比較例1〜11]
殺菌助剤中の含有量が、表1に示す値となるように各成分を添加し、pHを調整し、実施例1〜12と同様にしてオゾン曝気処理を行った。
なお、殺菌助剤のpHは、必要に応じて0.1N塩酸水溶液(成分E1)又は0.1N水酸化ナトリウム水溶液(成分E2)を適量添加することにより調整した。pHの測定は、pHメーター(SevenEasy、METTLER TOLEDO製)を用いた。
[評価方法]
各例において、オゾン曝気処理後、予め滅菌した別の試験管内に直ちに試料液5mLを採取し、ペプトン入り緩衝液により10倍ずつ段階的に希釈した。各段階の希釈液について、それぞれマイクロピペットにて1mL採取してシャーレ中に滴下した後、約50℃に保温したSCD寒天培地(日水製薬株式会社製)10mLと混合した。次いで、寒天が固化したのを確認し、インキュベータにて36℃、24時間の条件で、各希釈段階のものについて2枚ずつ培養した。その後、1シャーレ当り300cfu以下のコロニー数となった希釈段階のものの培養について、培地上のコロニー数を計数することで残存菌数(菌数)を調べた。残存菌数は、2枚のシャーレについて計数した菌数を平均化した値である。また、オゾン曝気処理前の試料液について前記方法と同様にして測定した菌数を初期菌数とし、殺菌力を−log(残存菌数/初期菌数)で評価した。
本試験では初期菌数を1.0×10cfu/mLに設定しているため、前記殺菌力の評価は、本試験において菌数が減少しないときには「0」(−log(1.0×10/1.0×10)=0)となる。一方、前記オゾン曝気処理により菌が全滅したときには前記殺菌力の評価は「5」(−log(1.0×10/1.0×10)=5)となる。本試験においては、菌数が初期の菌数から1/1000に低減されたことを示す「3.0」以上であれば、実用可能であることから合格点とした。
実施例1〜12及び比較例1〜11における殺菌力の評価結果を表1に示す。
Figure 0005699134
表1に示すように、成分(A)及び成分(B)を含む殺菌助剤を用いた実施例1〜12では、少量のオゾン量による短時間の処理にも関わらず、高い殺菌効果が得られた。
同じ含有量で種類の異なる成分(B)を含む殺菌助剤を用いた実施例3、7及び8を比較すると、成分(B)として酢酸を用いた場合(実施例3)に、より高い殺菌効果が得られた。また、成分(A)及び成分(B)に加えて成分(C)を含む殺菌助剤を用いた実施例9〜11では、オゾン含有気泡が微細化されたことでより高い殺菌効果が得られた。特に、成分(C)としてモノカプリリンとトリアセチンを併用した実施例11では、モノカプリリン或いはトリアセチン単独よりも高い殺菌効果が得られた。
一方、成分(B)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例1、成分(A)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例2、並びに成分(A)及び成分(B)を含んでいるがpHが5.0以上の殺菌助剤を用いた比較例3及び4では、実施例に比べて殺菌力が小さかった。
また、成分(A)、成分(B)、かつpHが1.0以上5.0未満という3つの条件のうち、いずれか2つを満たさない殺菌助剤を用いた比較例5〜7では、殺菌力が極めて小さくなった。
また、成分(A)のアルミニウム塩の代わりに、鉄、銅の他の金属塩を用いた比較例8及び9は、実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
また、成分(B)の酸の代わりにL−アスコルビン酸を用いた比較例10は実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
また、成分(C)のトリアセチン及びモノカプリリンの添加でオゾン含有気泡を微細化させただけの比較例11では、殺菌力が小さかった。
<固体表面殺菌試験>
[実施例13〜32]
SCD寒天培地(日水製薬株式会社製)にて、大腸菌(NBRC3972株)を37℃で24時間培養(前々培養)し、さらに培養した大腸菌を前記前々培養と同様にしてもう一度培養(前培養)し、前記前培養した大腸菌を殺菌試験に使用した。前培養した大腸菌を滅菌水により希釈し、波長660nmの光の透過率を指標に菌数2.0×10cfu/mL近傍の菌希釈液を調製した。その後、前記菌希釈液をニュートリエントブイヨン(関東化学株式会社製)に5:5で分散させ、1.0×10cfu/mL近傍の菌液を調製した。
次に、縦2cm×横2cmのSUS304(ヘアライン仕上げ品)、シリコンゴム(タイガースポリマー株式会社製)及び表面研磨ガラス(三共理化学株式会社製耐水研磨紙の1200番にて研磨)に対し、前記菌液を10μLずつ塗布し、30分自然乾燥し、固体表面殺菌試験の試験片とした。
また、殺菌助剤中の含有量が、表2に示す値となるように、純水に各成分を添加し、さらに夾雑物としてSIGMA製BSA(牛血清アルブミン)を0.01質量%となるように添加して殺菌助剤を調製した。
前記試験片の殺菌試験には、図3に例示した自作の殺菌装置3を用いた。
殺菌装置3は、図3に示すように、水槽31(3Lポリプロピレンビーカー)と、オゾン含有ガス供給手段32と、気泡発生手段33とを備えている。オゾン含有ガス供給手段32は、オゾン濃度計34(ポンプ内臓、PG−620MA、荏原実業株式会社製)、マスフローコントローラー35(MODEL8500、コフロック株式会社製)、オゾン発生器36(アクアゾーン200、Red Sea Fish Pharm Ltd.製)、及び除湿部37(シリカゲル、500mL)がこの順に連結されている。気泡発生手段33は、渦巻きポンプ38(エレポン化工機株式会社製、SL−5SN)と、エジェクタ39(アズワン株式会社製、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製アスピレータ)とを有しており、水槽31内と渦巻きポンプ38、渦巻きポンプ38とエジェクタ39、及びエジェクタ39と水槽31内が、配管(塩化ビニル製、継手:SUS304)によって接続されている。またオゾン含有ガス供給手段32のオゾン濃度計34と、気泡発生手段33のエジェクタ39とが連結されている。エジェクタ39には、殺菌助剤の流入口(渦巻きポンプ38側)に内径6mmの配管が接続され、オゾン含有ガスの吸込口(オゾン濃度計34側)に内径4mmの配管が接続され、殺菌助剤の流出口(水槽31側)に内径6mm
の配管が接続されている。
殺菌装置3では、空気を除湿部37で除湿して乾燥空気としてオゾン発生器36に供給し、オゾン発生器36でオゾン含有ガスを発生させ、マスフローコントローラ35で流量を調整して、エジェクタ39にオゾン含有ガスを供給するようになっている。オゾン含有ガス中のオゾン濃度は、オゾン濃度計34により計測できる。また、渦巻きポンプ38が、外周に放射状の溝をもつ羽根車(図示せず)の回転により、水槽31内の殺菌助剤をエジェクタ39へと供給し、エジェクタ39においてオゾン含有ガスと殺菌助剤を気液混合して、オゾン含有気泡を発生させ、水槽31内に供給するようになっている。
殺菌装置3の水槽31内に殺菌助剤(1400mL)を貯え、水槽31の底面に、3枚の試験片を、菌付着面を上にして、エジェクタ39からの水流が直接当たらない位置に設置した。そして、渦巻きポンプ38によって殺菌助剤を3L/分で循環させ、オゾン発生器36からエジェクタ39に、オゾン濃度0.01体積%のオゾン含有ガス(すなわち、希釈ガスと空気との混合気体)を流量20mL/分で供給してオゾン含有気泡を発生させ、水槽31中の殺菌助剤にオゾン含有気泡を5分間供給してオゾン曝気処理した。処理温度は25℃とした。
[比較例12〜21]
用いた殺菌助剤の各成分の添加量及びpHを表3に示す通りに変更した以外は、実施例13〜32と同様にして、各試験片に対してオゾン曝気処理を行った。
なお、殺菌助剤のpHは、必要に応じて0.1N塩酸水溶液(成分E1)又は0.1N水酸化ナトリウム水溶液(成分E2)を適量添加することにより調整した。pHの測定は、pHメーター(SevenEasy、METTLER TOLEDO製)を用いた。
[固体表面殺菌効果の評価方法]
各例において、オゾン曝気処理後、試験片を滅菌済みピンセットにて取り出し、ふきふきチェックII(栄研化学株式会社製)を用いて、ふき取り法(滅菌水で濡れためん棒にて表面から菌を採取する方法)によって試験片の表面から菌を10mL滅菌水に採取した。この液を予め滅菌した試験管に採取し、ペプトン入り緩衝液により10倍ずつ段階的に希釈した。各段階の希釈液について、それぞれマイクロピペットにて1mL採取してシャーレ中に滴下した後、約50℃に保温したSCD寒天培地(日水製薬株式会社製)で混釈した。次いで、寒天が固化したのを確認し、インキュベータにて36℃、24時間の条件で、各希釈段階とも2枚ずつ培養した。その後、1シャーレ当り300cfu以下のコロニー数となった希釈段階のものの培養について、培地上のコロニー数を計数することで残存菌数(菌数)を調べた。残存菌数は、2枚のシャーレについて計数した菌数を平均化した。また、オゾン曝気処理前の試料液について前記方法と同様にして測定した菌数を初期菌数とし、殺菌力を−log(残存菌数/初期菌数)で評価した。
前記殺菌力の評価は、本試験において菌数が減少しないときには「0」となる。一方、前記オゾン曝気処理により菌が全滅したときには前記殺菌力の評価は「4」となる。これは、試験片表面の菌が全滅しても、前記評価方法においては一定数の菌数がバックグラウンドとして計測されることによる。また、前記試験においては、空気を曝気するだけでもその水流によっては菌数が減少し、試験片の材質によっても異なるが菌数が1/10以下になる。本試験においては、菌数が初期の菌数に対して1/100以下に低減したとき、即ち、−log(残存菌数/初期菌数)が「2.0」以上となるとき、実用可能であるため合格とした。
[固体表面劣化の評価方法]
ふき取り法で菌を採取した後、試験片を再び水槽31の底面に設置し、渦巻きポンプ38によって殺菌助剤を3L/分で循環させ、オゾン発生器36からエジェクタ39に、オゾン濃度0.01体積%のオゾン含有ガス(希釈ガス:空気)を流量20mL/分で供給してオゾン含有気泡を発生させ、水槽31中の殺菌助剤にオゾン含有気泡を6時間供給してオゾン曝気処理した。
オゾン処理後、試験片を取り出し、外観を目視で評価した。評価基準を以下に示す。尚、外観評価は3点以上を実用可能であるから○(合格)とした。
表面研磨ガラス
4点:処理前と比較して変化が見られない。
3点:処理前と比較してほとんど変化が見られない。
2点:処理前と比較してくすみが生じており、試験片を透かしたとき反対側がやや見づらい。
1点:処理前と比較してくすみが生じており、試験片を透かしたとき反対側がかなり見づらい。
SUS304
4点:処理前と比較して変化が見られない。
3点:処理前と比較してほとんど変化が見られない。
2点:処理前と比較してわずかに腐食が見られる。
1点:処理前と比較して腐食した部分の割合が20%以上である。
シリコンゴム
4点:処理前と比較して変化が見られない。
3点:処理前と比較してほとんど変化が見られない。
2点:処理前と比較してわずかに変色が見られる。
1点:処理前と比較して変色が見られ、亀裂した部分の割合が20%以上である。
[総合評価]
本試験において、固体表面殺菌試験で得られた結果が全て2.0以上であり、且つ、固体表面劣化試験で得られた結果が全て3点以上のものについて、総合的に○(合格)とした。
また、固体表面殺菌試験、及び表面劣化試験のいずれか一つにおいて、上記の基準に達していないものがある場合、×(不合格)とした。
固体表面殺菌試験ならびに固体表面劣化試験について、表2に実施例13〜32、表3に比較例12〜21を示した。
Figure 0005699134
Figure 0005699134
表2に示すように、成分(A)及び成分(B)を含む殺菌助剤を用いた実施例13〜32では、SUS304、シリコンゴム及び表面研磨ガラスのいずれの試験片についても、少量のオゾン量による短時間の処理にも関わらず、高い殺菌効果が得られた。また、成分(A)及び成分(B)に加えて成分(C)を含む殺菌助剤を用いた実施例28〜30では、オゾン含有気泡が微細化されたことでより高い殺菌効果が得られた。
また、実施例13〜32では、いずれの固体表面においても大きな表面劣化は見られず、表面劣化についても合格であった。
一方、表3に示すように、成分(B)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例12、成分(A)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例13、並びに成分(A)及び成分(B)を含んでいるがpHが5.0以上の殺菌助剤を用いた比較例15では、いずれの試験片についても実施例に比べて殺菌力が小さかった。
また、成分(A)及び成分(B)を含んでいるがpHが1.0未満の殺菌助剤を用いた比較例14は実施例と比べて同等の殺菌力を示したが、SUS304及びシリコンゴムで表面劣化が観察された。
また、成分(A)及び成分(B)を含み、pHが1.0以上5.0未満であるが、オゾンを含まない比較例16、成分(A)を含み、成分(B)を含み、かつpHが1.0以上5.0未満という3つの条件のうちいずれか2つを満たさない殺菌助剤を用いた比較例17〜19では、いずれの試験片についても、比較例12〜15と比較して殺菌力がさらに小さくなった。
また、成分(A)のアルミニウム塩の代わりに、鉄の金属塩を用いた比較例20も、実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
また、成分(B)の酸の代わりにL−アスコルビン酸を用いた比較例21も実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
<野菜の殺菌試験>
野菜の殺菌洗浄は、図4に例示した自作の殺菌装置4により行った。
殺菌装置4は、図4に示すように、二槽式洗濯機41(三菱電機株式会社製、CW−C30A1)と、オゾン含有ガス供給手段42と、微細気泡発生手段43とを備えている。二槽式洗濯機41は、洗濯槽41a及び脱水槽41bを有している。オゾン含有ガス供給手段42は、レギュレーター44が取り付けられた空気ボンベ45、オゾン発生器46(荏原実業株式会社製、OZSD−3000A)及びマスフローコントローラー47(コフロック株式会社製、MODEL5100)がこの順に連結されている。微細気泡発生手段43は、渦流ポンプ48(ニクニ株式会社製、20NED04)を備え、その先端に分散器49が連結されている。分散器49は、3/4インチのチーズの両端にキャップを接続し、中央に3mmの孔が開けてある。また、二槽式洗濯機41の洗濯槽41a内から渦流ポンプ48までは、配管50(塩化ビニル製、継手:SUS304)が配されており、配管50の洗濯槽41a側の末端に、野菜の吸い込み防止用のストレーナ51(テフロン(登録商標)製の直径1mmのメッシュ)が設置されている。
殺菌装置4では、空気ボンベ45から送られる空気を用いてオゾン発生器46でオゾンを発生させ、配管50を通じて洗濯槽41aから渦流ポンプ48に供給されてきた殺菌助剤に、マスフローコントローラー47により流量を調整しつつオゾン含有ガスを供給するようになっている。渦流ポンプ48では、外周に放射状の溝をもつ羽根車(図示せず)の回転により、殺菌助剤とオゾン含有ガスとを気液混合し、分散器49によりオゾン含有気泡を微細化して洗濯槽41aに供給するようになっている。渦流ポンプ48と分散器49のせん断力により、平均気泡径が約50μmのオゾン含有微細気泡を発生させることができる。
[実施例33〜56]
オゾン殺菌する被処理物としてレタス500gを用い、一般的な生鮮食品工場の処理を参考にして下記に示すとおりに前洗い、殺菌洗浄、すすぎ、及び脱水の各操作を実施した。前記各操作におけるレタスの移動は、エタノール殺菌したステンレス製のザルを用いて行った。
(前洗い工程)
7Lの水道水を溜めた電機バケツ(松下電器産業株式会社製、N−Bk2)を用いて、レタスを2分間前洗いした。
(殺菌工程)
前述した殺菌装置4における二槽式洗濯機41の洗濯槽41aに、各成分を表4に示す組成で水道水に添加した殺菌助剤を40L溜め、撹拌しつつ微細化したオゾン含有気泡を発生させ、レタスのオゾン殺菌を10分間実施した。殺菌助剤のpH調整は、pHメーター(METTLER TOLEDO製、Seven Easy)を用いて行った。供給するオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、荏原実業株式会社製EG−600により監視し、0.5体積%に調整した。オゾン含有ガス供給手段42から供給するオゾン含有ガスの流量は、マスフローコントローラー47により0.48L/分に調整した。また、微細気泡発生手段43による曝気条件は0.8L/分とした。
(すすぎ工程)
洗濯槽41a内を40Lの水道水に替え、5分間撹拌しながらレタスをすすいだ。
(脱水工程)
すすぎ終わったレタスを脱水槽41bに移し、1分間脱水した。
[比較例22〜31]
用いた殺菌助剤の各成分の添加量及びpHを表5に示す通りに変更した以外は、実施例33〜56と同様にしてレタスのオゾン殺菌を行った。
[殺菌力の評価方法]
菌数の検査は、オゾン殺菌前後のレタス25gを、ペプトン入り緩衝液(リン酸二水素カリウム3.56g、リン酸水素二ナトリウム十二水和物18.2g、塩化ナトリウム4.3g、ペプトン1.0gを精製水1リットルに調製し、pH7.0に中和したもの)225mLに加え、フィルター付きストマッカー袋を備えたストマッカーにより粉砕して懸濁液とした。前記懸濁液を段階的に希釈し、SCD寒天培地(日水製薬株式会社)で混釈した。これを1検体あたり3回繰り返し、36℃、24時間培養した後にコロニー数を計数し、生菌数をレタス1g当たりの菌数として求めた。
殺菌力の評価は、以下に示す次亜塩素酸ナトリウム200mg/Lによる処理時の菌数(殺菌基準値)に対する、各例で求めた菌数の倍数(殺菌活性値)を用いて行った。なお、前記処理は、生鮮野菜のカット品加工の分野において標準とされている殺菌方法である。 殺菌助剤の代わりに、濃度200mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用い、オゾン曝気を行わずに5分間攪拌した以外は、実施例33〜56と同様にしてレタスを殺菌した。殺菌後のレタスについて、前記測定方法と同様にして、レタス1g当たりの菌数を測定し、殺菌基準値とした。
本試験においては、以下に定義する殺菌活性値に基づいて、合否判定を行った。菌数は通常対数軸で比較されるが、本試験においては対数に変換していない菌数の差について、次亜塩素酸Na200ppmで処理したレタスの菌数との差を倍数として計算し、この値を殺菌活性値とした。殺菌活性値が「2.0」の場合、次亜塩素酸Na200ppmとの菌数の差は「2.0」倍となり、次亜塩素酸Na200ppm処理と確実に同等という判断が可能となる。なお、本試験の殺菌活性値を計算するにあたり、菌数は次亜塩素酸Na200ppm処理の方が実施例よりも多くても少なくても良いとし、全て正の値で計算した。本試験においては殺菌活性値が「2.0」未満を実用可能であるため合格とした。
[野菜の外観・食味の評価方法]
脱水後にレタス50gを半径5cmの白い紙皿に広げて乗せ、外観の評価は目視で行った。一方、食味の評価は処理後のレタスを食し、未処理品と比較した。評価基準を以下に示す。以下の評価点で3点以上を実用可能であるため合格とした。
5点:外観、食味に変化が見られない状態であった。
4点:わずかにやわらかくなっているが、食味には変化が見られなかった。
3点:わずかにやわらかくなっており、食味にわずかな変化が見られた。
2点:わずかにやわらかくなっており、食味にかなりの変化が見られた。
1点:かなりにやわらかくなっており、食味にかなりの変化が見られた。
表4に、野菜の殺菌力評価ならびに、外観・食味の評価結果について、実施例33〜56、表5に比較例22〜31を示した
Figure 0005699134
Figure 0005699134
表4に示すように、成分(A)及び成分(B)を含む殺菌助剤を用いた実施例33〜53では、少量のオゾン量による短時間の処理にも関わらず、高い殺菌効果が得られた。また、実施例33〜53では、オゾン殺菌後のレタスの外観・食味については3点以上であり、実用可能であった。また、同じ含有量で種類の異なる成分(B)を含む殺菌助剤を用いた実施例35、43〜49を比較すると、成分(B)として酢酸、リン酸、クエン酸を用いた場合(実施例35、43及び44)に、より高い殺菌効果が得られ、酢酸を用いた場合に一番高い殺菌効果が得られた。また、成分(C)としてモノカプリリンとトリアセチンを併用した殺菌助剤を用いた実施例55において、特に高い殺菌効果が得られた。
一方、表5に示すように、成分(B)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例22、成分(A)を含んでいない殺菌助剤を用いた比較例23、並びに成分(A)及び成分(B)を含んでいるがpHが5.0以上の殺菌助剤を用いた比較例25では、実施例に比べて殺菌力が小さかった。
また、成分(A)及び成分(B)を含んでいるがpHが1.0未満の比較例24は、殺菌力はあるものの外観・食味に劣化が見られた。
また、成分(A)及び成分(B)を含み、pHが1.0以上5.0未満であるが、オゾンを含まない比較例26は殺菌力が極めて小さかった。
また、成分(A)を含み、成分(B)を含み、かつpHが1.0以上5.0未満という3つの条件のうちいずれか2つを満たさない殺菌助剤を用いた比較例27〜29では、殺菌力が極めて小さくなった。
また、成分(A)のアルミニウム塩の代わりに、硫酸鉄を用いた比較例30では、実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
また、成分(B)の酸の代わりに、L−アスコルビン酸を用いた比較例31も実施例に比べて殺菌力が小さく、殺菌効果を向上させる効果は得られなかった。
本発明の殺菌助剤を用いたオゾン殺菌方法によれば、より少ないオゾン量で高い殺菌効果が得られるため、過大な設備を用いる必要がなくコストを低減でき、また殺菌装置への負荷も低減できる。そのため、本発明の殺菌助剤及びオゾン殺菌方法は、生鮮食品や医療器具の殺菌、あるいは工場ラインの定置殺菌洗浄などに好適に利用できる。
1 殺菌装置 11 水槽 12 オゾン含有ガス供給手段 13 曝気手段 14 供給管 15 散気部 16 オゾン含有気泡 17 攪拌手段 18 被処理物

Claims (5)

  1. 成分(A)水溶液中でアルミニウムイオンを生成するアルミニウム化合物と、成分(B)リン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコン酸、乳酸、及びL−酒石酸から選ばれる1種類以上の酸と、を含む水溶液であり、前記水溶液のpHが1.0以上5.0未満であるオゾン殺菌用の殺菌助剤。
  2. 前記成分(B)が、リン酸、クエン酸及び酢酸からなる群から選ばれる1種以上の酸である請求項1に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
  3. 前記成分(A)が、硫酸アルミニウムカリウム(AlK(SO・12HO)、焼カリミョウバン(AlK(SO)、硫酸アルミニウムアンモニウム(AlNH(SO・12HO)及び焼アンモニウムミョウバン(AlNH(SO)からなる群から選ばれる1種以上のアルミニウム化合物である、請求項1又は2に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
  4. 更に、成分(C)炭素数1〜10の脂肪酸とグリセリンとをエステル結合させたグリセリン脂肪酸エステルを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のオゾン殺菌用の殺菌助剤を用いて被処理物をオゾン処理するオゾン殺菌方法。
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