JP2001299009A - 圃場作業機 - Google Patents

圃場作業機

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JP2001299009A JP2000127036A JP2000127036A JP2001299009A JP 2001299009 A JP2001299009 A JP 2001299009A JP 2000127036 A JP2000127036 A JP 2000127036A JP 2000127036 A JP2000127036 A JP 2000127036A JP 2001299009 A JP2001299009 A JP 2001299009A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 2つの機能を作業機に兼用させるためには、
ヒッチ点の切り換えが問題となる。 【解決手段】 ヒッチ装置のマストは、基部マスト21
と、可動マスト23をもち、前記可動マストは先端位置
にアッパリンクヒッチ孔をもち、前記基部マストに対し
て回転を伴う動作により前方向に繰り出し得て、前記ヒ
ッチ装置のロアリンクヒッチ部はロアリンク支持ア−ム
22A,22Bをもち、前記可動マストは前記ロアリン
ク支持ア−ムに対して枢着状態になっていて、作業機フ
レ−ム12に対する前記ロアリンク支持ア−ムの取付位
置を変更選択するとともに、基部マストに対する可動マ
ストの取付位置を変更選択することによりヒッチ点を移
動させて、少なくとも二通りの作業機に適したヒッチ位
置を選択できるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圃場作業機に関し、
さらに詳しくは、サブソイラ作業機のように心土破砕な
どの比較的に深い位置での作業とともに、スタブルカル
チ作業機のように比較的浅い部分の位置での耕耘作業を
も行い得るように両作業兼用型の圃場作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】圃場における作業としては、心土層に対
する心土破砕作業にはサブソイラ作業機が用いられ、こ
の作業は収穫前の圃場整備、あるいは栽培中や、収穫作
業により形成された硬盤層といわれる不透水層の破砕を
目的とするものであり、また圃場の比較的浅い部分、い
わゆる中層部分では、播種前や栽培中など中耕作業が行
われるのであって、この作業にはスタブルカルチ作業機
が用いられる。したがって、圃場における作業に用いら
れる作業機としては、少なくとも上記2種類の作業機を
必要としていて、多くの農業者は2通りの作業機を所有
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の2つ
の作業機は土壌に対して作業する位置も、作業する時期
も異なり、同時二つの作業のために用いられるものはな
い。しかし、両者は作業深さが互いに異なってはいる
が、作業機としては、これを構成する作業機フレ−ムは
共通するところが多く、作用する機能部分が異なってい
るに過ぎない。したがって、上記2種類の作業機を購入
して、営農投資することは過剰投資となり、あるいは格
納空間の無駄づかいになったりして、採算を考えるとき
費用対効果では十分な効果を期待することができない。
【0004】そこで、前述した2種類の作業機を兼用さ
せることを先ず考えるが、作業深さが互いに異なること
は、トラクタに装着する際のヒッチ点が問題になる。即
ち、作業機をトラクタに装着して作業走行するとき、牽
引抵抗における仮想ヒッチ点が、サブソイラ作業機と、
スタブルカルチ作業機とでは異なっており、そのため
に、簡単に両者を兼用させることはできない。例えば、
心土破砕を目的とするサブソイラ作業機にあっては、作
業深さが深いために、作業機に対してロアリンクのヒッ
チ点は高くする必要があり、これに伴いアッパリンクの
ヒッチ点も高いものにして、作業中における各作用線の
延長線の交点(トラクタの形式、たとえば、2輪駆動形
式か、4リンク形式かによって異なる)、仮想ヒッチ点
が、互いにトラクタの重心位置か、側面視上それより前
方に存在する必要がある。
【0005】言い換えると、ロアリンクのヒッチ点を高
くすれば、これと比例的にアッパリンクのヒッチ点も高
くすることが必要になる。これによりサブソイラ作業機
のビ−ムのチゼルが深い位置まで下げることができ、仮
想ヒッチ点をトラクタの重心位置に至らせることができ
る。また、ロアリンクのヒッチ点を低くすれば、これと
比例的にアッパリンクのヒッチ点も低くすることが必要
になり、これによりスタブルカルチ作業機としての中耕
深さにビ−ムのチゼルを浅い位置まで上げることができ
る。そのために、単に作業機のフレ−ムを共通されるだ
けでは2種類の作業機を兼用させることはできず、ヒッ
チ点ついても可変的な機構を必要とする。そこで、本発
明は2つの機能をもつ作業機を兼用させる上でのヒッチ
点の問題を解決して、作業する上での不都合を解決した
作業機を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、トラクタに3点リンクヒッチを介して
装着され、アッパリンクを装着するためのマストと、ロ
アリンクを装着するためのロアリンクヒッチ部とをもつ
ヒッチ装置を備える圃場作業機において、前記ヒッチ装
置のマストは、基部マストと、この基部マストに装着さ
れた可動マストをもち、前記基部マストは作業機の構成
部材であるフロントフレ−ムの中央部に立設されてい
て、前記可動マストは先端位置にアッパリンクヒッチ孔
をもち、前記基部マストに対して回転を伴う動作により
前方向に繰り出し得て、前記ヒッチ装置のロアリンクヒ
ッチ部は作業機の構成部材であるフロントフレ−ムの両
側端部にあって、ロアリンクヒッチ部をもつロアリンク
支持ア−ムをもち、前記可動マストは前記ロアリンク支
持ア−ムに対して枢着状態になっていて、作業機フレ−
ムに対する前記ロアリンク支持ア−ムの取付位置を変更
選択するとともに、基部マストに対する可動マストの取
付位置を変更選択することによりヒッチ点を移動させ
て、少なくとも二通りの作業機に適したヒッチ位置を選
択できるように構成したことを特徴とするもので、その
ために、耕深が異なる2種類の作業機を一つに纏め得
て、トラクタとのヒッチ点を選択することで作業に適し
た仮想ヒッチ点を選び、確実な耕耘作業を行うことがで
きる。
【0007】また、前記マストの可動マストは前記ロア
リンク支持ア−ムに対して枢着された支持フレ−ムを介
して基部マスト取り付け自在であって、前記枢着点を回
転中心として移動できるように構成したことを特徴とす
るものであるから、前記支持フレ−ムの枢着点を中心と
して前後方向に可動マストを移動させることができ、ヒ
ッチ点の選択が容易である。さらに、基部マストに形成
した円弧状のガイド孔に沿って可動マストが移動できる
ように構成したことを特徴とするものであるから、可動
マストの移動が確実に、かつ容易でありヒッチ点の移動
が常に一定位置を保持することができ、オ−トヒッチ形
式の採用が容易になる。
【0008】さらにまた、トラクタに対する作業機の3
点リンクヒッチ点が高い位置では、アッパリンクのヒッ
チ点が前方へも移動可能であって、少なくとも2つの位
置で固定できるようにしてサブソイラ作業機などの比較
的耕深の深い作業機に採用することができる。加えて、
基部マストには可動マストの姿勢を少なくとも2通り選
択して固定するための取付孔が設けて構成したことを特
徴とするものであるから、サブソイラ作業機とスタブル
カルチ作業機との兼用作業フレ−ムに好都合である。さ
らに加えて、トラクタの作業機に対する3点リンクヒッ
チ点のうちロアリンクヒッチ点を低い位置を選ぶと、ア
ッパリンクのヒッチ点も低くなるように構成したことを
特徴とするものであり、スタブルカルチ作業機としての
使用が容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1ないし図14に沿って説明をする。これらの図に
おいて、符号10は、サブソイラ作業機と、スタブルカ
ルチ作業機とを兼用することができる作業機を示し、作
業進行方向最前部に角型管材などにより形成したフロン
トフレ−ム11が作業の幅方向に沿って配置されてお
り、このフロントフレ−ム11に対して、その後方にお
いて枠組みを形成する作業機フレ−ム12の端部が一体
化されている。さらに、この作業機フレ−ム12の最先
端部はフロントフレ−ム11より前方に延びてフランジ
状の取付部15の片方を形成しており、フロントフレ−
ム11の端面がこのフランジ状の取付部と一体化されて
いる。この作業機フレ−ム12に対して、作業目的に合
わせて、サブソイラ作業機のナイフビ−ム13Xあるい
はスタブルカルチ作業機のビ−ム13Yの何れかが選択
されて取り付けられる。
【0010】前記作業機フレ−ムの取付部15と間隔を
おいて、これと同形のフランジ状の一つの取付部16が
フロントフレ−ム11の両端部近くに固定されている。
この取付部16は前記作業機フレ−ムの取付部15と対
を形成して互いに向かい合った状態に配置されている。
さらに、両取付部15、16はフロントフレ−ム11の
角隅部分を収納する3角形状の切り込み状の溝をもって
いる。そして、この取付部15、16は、上部取付部1
5A、16Aと、下部取付部15B、16Bとの2つの
三角形が互いにその頂点部分において一体化された形状
になっていて、各取付部15A、15Bと、各取付部1
6A、16Bにそれぞれ3個の取付孔15X、15Y、
15Z、16X、16Y、16Zが上下対照的に配列さ
れて穿たれている。
【0011】これらの取付部15A、15B、16A、
16Bに設けた3つの取付孔15X15Y、15Z、な
らびに取付孔16X、16Y、16Zが一組となってそ
れぞれ3角形の頂点位置に穿けられている。これらの取
付孔は後で説明をするロアリンク支持ア−ムに穿ける取
付孔群と同一の位置関係を配置を持っている。この上部
取付部15A、16Aに穿けられる一組の取付孔X、
Y、Zは、上に2個、下に1個全部で3個の取付孔の配
置であり、下部取付部15B、16Bには上に1個、下
に2個全部で3個の取付孔が一組となって配置されてい
る。
【0012】そして、前記フロントフレ−ム11には、
その幅方向の中央位置に基部マスト21が作業進行方向
前方に向かって張り出した状態で形成されており、基部
マストの端縁が溶接などによりフロントフレ−ム11に
固定されていて、このフロントフレ−ムの両側端部では
前記取付部15、16を用いてロアリンク支持ア−ム2
2が上下2通りの取付態様により取付けられる。
【0013】このロアリンク支持ア−ム22は、作業幅
方向に間隔をあけて配置された2枚の板状のア−ム支持
部材22A、22Bによって形成されており、その間隔
は前記取付部15、16の間隔に対応していて、取付部
15、16の外側にア−ム支持部材22のア−ム部材2
2A、22Bの内側が密着状態にできるようになってい
る。このア−ム支持部材22のア−ム部材22A、22
Bの両者はその中間位置において補強部材22Cにより
一体化されている。そして、前記ア−ム部材22Aより
ア−ム部材22Bの下端位置が下側に長くなっていて、
それらの下端部にはロアリンクのヒッチピンLpが取付
けられている。
【0014】これらのア−ム部材22A、22Bの頂端
部の形状、大きさは、前記取付部15、16における下
部の取付孔の配置が描く3角形状の頂端部22Kになっ
ており、この頂部には取付孔22Zが穿たれている。前
記フレ−ム15の取付部15、16の上半分が上部取付
部15A、16Aとなっており、また、取付部15、1
6の下半分が下部取付部15B、16Bになっている。
後述のように各取付部の取付孔群はその中心が3角形状
の頂点に配置された状態になっている。
【0015】上部、下部の取付部15A、15B、16
A、16Bにそれぞれに上下対称に取付孔が穿たれてい
る。取付部15、16における取付孔と、後述するロア
リンク支持ア−ム22の形成部材における取付孔とは配
置関係、大きさが互いに共通していて各取付部15A、
15B、16A、16Bに対して前記ロアリンク支持ア
−ムの取付孔を重ね合わせることができるようになって
いる。言い換えると、ア−ム部材22A、22Bにも取
付孔が穿たれていて、それらの取付孔は、前記取付孔1
5、16のX、Y、Zに対応していて、そのために、ア
−ム部材22A、22Bがボルト結合により前記取付部
15、16に取付けることができ、取り付けに際しては
上部取付部15A、16Aにおける取付孔15X、Y、
Z、16X、Y、Zに対して、ア−ム部材22A、22
Bの各取付孔22X、22Y、22Zとが互いに重ね合
わされてボルト結合される。ア−ム部材22に穿ったこ
れらの前記取付孔は上側に1個の取付孔の22X、下側
に2個の取付孔22Y、22Zが穿たれて一組3個の取
付孔を形成し、その下側、言い換えると、下部取付部1
5B、16Bに対応する部分では、前記取付孔の配置が
上下対称になった、上に一つの取付孔22Z、下に二つ
の取付孔22X、22Yが穿たれている。
【0016】さらに、ロアリンク支持ア−ム22(ア−
ム部材22A、22B)に穿った取付孔22X、22
Y、22Zの他に、取付孔22Y、22Zと3角形を形
成する位置に、もう一つの取付孔22Vが穿たれてい
る。この取付孔22Vは前記取付部15、16のうち上
部取付部15A、16Aの取付孔15Z、16Zに対応
して重ね合わせて、ボルト結合することができるものに
なっている(図面上ボルト図示は省略してある)。した
がって、ロアリンク支持ア−ム22をフロントフレ−ム
11の取付部15、16に取り付けるに当たり、上下の
取付部15A、B、16A、Bにそれぞれ形成した取付
孔15、16のX、Y、Zに対して、取付孔22X、2
2Y、22Zをどの取付孔に対して取り付けるかで、作
業機の機能を選択することができるようになっている。
【0017】すなわち、取付孔22X、22Y、22Z
を上部取付部15A、16Aの取付孔15、16の取付
孔X、Y、Zに取付ける取付態様(サブソイラ仕様)
と、また、取付孔22X、22Y、22Vとを一組とす
る取付孔を下部取付部15B、16Bの取付孔15X、
Y、Z、16X、Y、Zに対してボルト結合するかの取
付態様(スタブルカルチ仕様)との2通りの態様の取付
を選択することができるようになっている。言い換える
と、前者の取付態様ではロアリンクLの装着位置が高く
なり、従って、アッパリンクの装着位置も高くなり、作
業機としては、サブソイラ作業機として使用する状態に
おくことができる。このとき、ロアリンク支持ア−ム2
2の頂端部22Kは上部取付部15A、16Aの平らな
頂端部突出した状態になっている(図11,このときの
作業機の高さH)。また、後者の取付態様ではロアリン
クLの装着位置が低くなり、これに伴い、アッパリンク
Uの装着位置も低いものになる。この姿勢はサブソイラ
作業機として使用する場合の装着態様である(図12、
このときの作業機の高さh)。これらの取付孔の位置は
前記取付部15A、15Bに穿たれている取付孔15
X、15Y、15Z、16X、16Y、16Zにそれぞ
れ対応していて、ロアリンク支持ア−ム22の取付孔2
2X、Y、Zと、下部取付部15B、16Bの取付孔と
は互いに重ね合わせることができる。
【0018】前記ロアリンク支持ア−ム22を形成する
各部材の内側のア−ム部材22Bの内側に沿って可動マ
スト23の支持フレ−ム24が配置されており、この支
持フレ−ム24は全体として門型をしていて、側部フレ
−ム24A、24Bと、その上端部を結合する上部フレ
−ム24Cにより形成されており、この上フレ−ム24
Cの中央位置にこれより説明を加える可動マスト23が
設けられている。この可動マスト23は2枚一対の側部
マスト23A、23Bとが間隔をおいて配置され、この
下端部が前記支持フレ−ム24の上部フレ−ム24Cと
一体化されて構成されている。この可動マスト23と、
支持フレ−ム24の上部フレ−ム24Cとは、互いに一
体化するための部分として、可動マスト23の下端部に
は脚部23Bが形成されており、この脚部23Bが前記
基部マスト21の下部に張り出したフランジ形の取付フ
ランジ部21Aにおいて共通する取付孔21C、21F
を介して支持ボルト21X、21Yにより枢着状態で一
体化されている。
【0019】即ち、前記可動マスト23と基部マスト2
1とが支持ボルト21Xにより枢着状態におかれてお
り、可動マスト23は前記基部マスト21の内側に沿っ
て位置していて、可動マスト23は基部マスト21の内
側の空間に沿って部分的な回転運動が許容されている。
そのときの回転中心は、前記支持フレ−ム24と前記ロ
アリンク支持ア−ム22のうちのア−ム部材22Bの下
端近くにおいて両者を互いに枢着している枢着ピン22
Pになっている。この枢着ピン22Pはロアリンクヒッ
チピンLPと同軸あるいは別に設けることもできる。
【0020】前記基部マスト21の取付フランジ部21
Aに形成してある前記支持ボルト21Xの取付孔21F
と隣り合って、取付フランジ部21Aの取付孔21F
と、可動マスト23を形成している逆L型のマスト部2
3Aの基部23B(の取付孔23C)とを貫く取付孔2
1Cが形成されていて、この取付孔21Cからボルト2
1Yを挿通し締結することで、基部マスト21と、可動
マスト23とを一体化することができる。
【0021】さらには、基部マスト21には前記可動マ
スト23の回転範囲を規制する弧を描いたガイド孔21
Bが穿たれている。このガイド孔21Bは、前記枢着ピ
ン22Pを中心とする円に沿ったもので、側面視上逆L
型の可動マスト23の屈曲部分、即ち、マスト部23A
の下縁に沿っている。また、ガイド孔21Bと並列的に
同心円上に沿って二つの取付孔21D、21Eが穿たれ
ている。前記ガイド孔21Bには前記支持ボルト21X
が取付孔21Fから付替えされて挿入締着できるように
なっている。このとき、取付ボルト21Yは取付孔21
D、21Eの何れかに挿入締着される。
【0022】前記取付孔21Fを貫いている枢着ボルト
21X、21Yは人為的に脱着自在になっていて、後で
詳しく説明するが、ロアリンク支持ア−ム22の取付部
15、16に対する取付位置を選択する作業においては
一旦両者の結合を解除してから行われる。上述の状態で
は、取付孔21Cから可動マスト23に形成してある取
付孔23Fを貫いている取付ボルト21Y、枢着ボルト
21Xにより基部マスト21と可動マスト23とは互い
に固定状態におかれていて、可動マスト23のマスト部
23Aは基部マスト21より作業進行方向前方に張り出
した状態におかれている。さらに、マスト部23Aの上
縁部に沿って取付孔23D、23Eが穿たれていて、こ
れらの取付孔23D、23Eは前記基部マスト21の取
付孔21D、21Eに重なり合うことができるようにな
っている。
【0023】そして、前記作業機10を構成する作業幅
方向に長い作業機構成フレ−ム13より前方に延びる作
業機構成フレ−ム14の端部が固定されており、作業機
構成フレ−ム13の両側面から後方には前記取付部15
に連なる前記作業機フレ−ム14Aが、前記作業機構成
フレ−ムと平行に3本配置されて、前記角型パイプ状の
作業機構成フレ−ム13に対して直交した状態になって
いる。即ち、この作業機構成フレ−ム13の両側端面
と、中央位置に、作業機フレ−ム14と平行に延びる3
本の後部作業機フレ−ム14Aが一体化されて取り付け
られており、この後部作業機フレ−ム14Aの後端部に
はゲ−ジホィ−ルを支持する取付板部材であるゲ−ジホ
ィ−ル支持フレ−ム18Aが後部作業機フレ−ム14A
と平行に延設されている。
【0024】これらの後部構成フレ−ム14の後端部に
取り付けられたゲ−ジホィ−ル支持フレ−ム18Aに
は、ゲ−ジホィ−ル19を端部に取り付けてあるゲ−ジ
ホィ−ル軸18Bのゲ−ジホィ−ル支持ア−ム18の端
部が枢着されていて、これらのゲ−ジホィ−ル支持ア−
ム18の枢着点18Xを中心にした回転移動を固定する
ための固定ピン孔群18Bがゲ−ジホィ−ル支持フレ−
ム18Aに穿たれている。この固定ピン孔群18Aの中
からゲ−ジホィ−ル19の高さ、言い換えるとゲ−ジホ
ィ−ル支持ア−ム18の傾きを選択することができるよ
うに成っている。選択した支持ア−ム18の傾きを固定
するピン孔18Bを選び、ピン18Cを挿入することで
ゲ−ジホィ−ル支持あ−ム18の姿勢を固定する。この
姿勢は耕深によって定められ、深い耕耘作業の場合には
ゲ−ジホィ−ル支持ア−ム18の姿勢、言い換えると、
対地角度を小さくすることで直接耕耘作業を行うチゼル
の深さを深くすることができる。
【0025】さらに、これらのゲ−ジホィ−ル19はゲ
−ジホィ−ル軸18Bにより2個一対で、幅方向3組装
備されていて、各ゲ−ジホィ−ル19には低圧タイヤな
どが用いられており、湿田などの比較的軟弱な圃場作業
にも対応することができるようになっている。圃場が比
較的乾燥していて水分の少ない状態では、前記ゲ−ジホ
ィ−ル19に代えてかご型ロ−タを用いて砕土、鎮圧機
能をもたせることができる。
【0026】さらに、作業機フレ−ム12の中間位置に
はサブソイラ作業機としてのビ−ム13Xを取り付ける
ための取付座12Aがあって、この取付座12Aには上
下に2本のボルト孔が穿たれていて、ビ−ム13Xのも
つボルト孔とを合わせてボルト42による結合により両
者を結合させることができるようになっている。また、
後部構成フレ−ム14にも同様に、ビ−ム13Xを取り
付けるための取付座12Aがあって、ボルト42を用い
て取り付けることができる。サブソイラ作業機としての
ビ−ム13Xは、作業機フレ−ム12に2本、後部作業
機フレ−ム14Aに3本取り付けてサブソイラ作業機を
構成している。
【0027】とくに、後部構成フレ−ム14のビ−ム取
付座14Aにおいては、ビ−ム13Xはゲ−ジホィ−ル
支持フレ−ム15とともにサンドイッチ状態におかれて
共締めされている。ゲ−ジホィ−ル19はビ−ム13
X、13Yの作業深さ、いわゆる耕深を制御する機能を
もち、かご形のロ−タを用いると鎮圧、砕土の具合を定
める機能を持っている。
【0028】各ビ−ム13Xの下端部にはチゼル43
と、チゼル43の両傍に広がるウイング44が取り付け
られている。そして、全体としてビ−ム41の移動軌跡
が重ならないように合計5本のビ−ムをもつサブソイラ
作業機が構成されている。さらに、ビ−ム41の前縁に
沿って反転機能を持たせるための発土板45が取り付け
られており、掘削土を圃場表面に向かって反転放擲する
ことができるようになっている。
【0029】また、スタブルカルチ作業機とするには、
前記のサブソイラ作業機のビ−ム13Xに代えてスタブ
ルカルチ作業機のビ−ム13Yを装着することで作業機
の機能を切り換えることができる。このとき、作業機の
マストにおいては牽引抵抗などの諸問題からトラクタの
アッパリンクU、さらにはロアリンクLのヒッチ点を変
更する必要が生じる。その点を改良した本発明について
以下その切換について説明を行う。
【0030】先ず、図1ないし図3は、スタブルカルチ
作業機として使用する状態を示していて、この状態か
ら、サブソイラ作業機として使用するための作業を説明
する。作業機フレ−ムにおけるビ−ムの交換については
後で説明する。そこで先ず、ロアリンク支持ア−ム22
の作業機フレ−ムに対する取付け高さを変更することが
必要であって、そのために、左右同じであるから、片側
を代表してその作業について説明することにする。先
ず、取付部15、16に対するロアリンク支持ア−ム2
2の取付け状態を解除する必要がある。即ち、両者の締
結ボルト3本を解いて、ロアリンク支持ア−ム22の取
付孔22X、22Y、22Zと、取付部15、16のう
ち、下部取付部15A、16Bの取付孔15X、15
Y、15Z、16X、16Y、16Zの取付関係を解除
する。
【0031】さらに、このとき、基部マスト21と、可
動マスト23との結合状態をも解除する。即ち、支持ボ
ルト21X、取付ボルト21Yによる結合を解いて、支
持フレ−ム24全体を持ち上げ、これにより可動マスト
23も上がり、前記支持ボルト21Xをガイド孔21B
に、このとき、取付ボルト21Yを取付孔21E、23
E、に通すか、あるいは取付孔21E、23Eの何れか
に挿通して結合状態にする。取付ボルト21Yを取付孔
21E、23Dに挿通して結合した場合にはサブソイラ
作業機としての作業姿勢になり、トラクタ寄りに張り出
した状態におかれるる。また、取付ボルト21Yを取付
孔21D、23Dに通した状態では、可動マスト23は
トラクタと離れた位置におかれ、アッパリンクUのヒッ
チピンUp(ヒッチ点)は作業機側に移動した状態にお
かれている。この状態は、同じリフト高さに対して、作
業機後部にあるゲ−ジホィ−ル19の跳ね上げ高さを高
くすることができるために、圃場間移動する場合や、畦
越え移動する場合に利用され、ゲ−ジホィ−ルや、鎮圧
ロ−タなどが路面や畦と干渉することを防いでいる。こ
の状態では、サブソイラ作業機が畦越え移動する場合
や、圃場間移動する場合に、畦や路面との干渉を防ぐ上
から都合がよい。
【0032】また、取付ボルト21Xをガイド孔21B
に、取付ボルト21Yを基部マスト21の取付孔21
D、可動マスト23の取付孔23Dに挿通して基部マス
ト21と、可動マスト23を互いに固定した状態では、
アッパリンクUのヒッチ点(ヒッチ孔23E)は、前方
に移動して作業機としての仮想ヒッチ点が前方に移動さ
せられた状態になり、この姿勢はサブソイラ作業機とし
ての作業を行うことできる。この可動マスト23は、ロ
アリンク支持ア−ム22に対して枢着状態の前記支持フ
レ−ム24と共に、人為的に基部マスト21に形成して
あるガイド孔21Bに沿って移動してヒッチ点を変化さ
せることができるのである。このことにより、アッパリ
ンクUと、ロアリンクLとのヒッチ点の位置関係には変
化を与えずに、アッパリンクUのヒッチ点の前後方向の
位置のみに変化を与えることができる。
【0033】ロアリンクヒッチ点の変更の状態は、図1
1、図12において比較図示されているように、圃場表
面からの作業機フレ−ムの高さ(スタブルカルチ作業機
の場合に高さHと、サブソイラ作業機の場合の高さh)
が、2種類の作業機により、ロアリンクLならびにアッ
パリンクUのヒッチ点の変更にともない変化させられる
ことが示されている。以上の説明では、サブソイラ作業
機と、スタブルカルチ作業機とを使い分けるものを説明
したが、図面上では、サブソイラ作業機のみを示してあ
って、スタブルカルチ作業機の全体図は省略され、スタ
ブルカルチ作業機を構成するビ−ム14Y以下を側面図
(図11、図13)及び平面図(図14)として示すに
停めてある。これらの図面においては、ビ−ム13Yの
下端部にチゼル46、さらにはチゼル46に掘削爪47
を取り付けて構成したものを示してある。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
圃場作業機によれば、作業機のフレ−ムに対してサブソ
イラ作業機としてのビ−ムか、スタブルカルチ作業機と
してのビ−ムを選び、その何れかを装着することで2つ
の機能をもつ圃場作業機を得ることができる。また、2
つの作業機では異なるトラクタとのヒッチ点を作業機の
機能選択と共に変更することができるので、ヒッチ上の
問題を解決することができ、さらには、トラクタとの装
着に当たり、仮想ヒッチ点も移動させることができ、作
業機の機能切り換えが極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による圃場作業機の側面図である。
【図2】 本発明による圃場作業機の平面図である。
【図3】 本発明による圃場作業機のマスト部分の斜視
図である。
【図4】 本発明による圃場作業機のマスト部分の分解
斜視図である。
【図5】 本発明による圃場作業機のマストの基部マス
トと可動マストの斜視図である。
【図6】 取付部に対するロアリンク支持ア−ムの取付
部分の分解説明図である。
【図7】 ロアリンク支持ア−ムの側面図と正面図であ
る。
【図8】 フロントフレ−ムの取付部の側面図である。
【図9】 マストの基部マストの側面図である。
【図10】 支持フレ−ムと可動マストの正面図と側面
図である。
【図11】 スタブルカルチ作業機とした取付状態を示
す側面図である。
【図12】 サブソイラ作業機とした取付状態を示す側
面図である
【図13】 スタブルカルチ作業機のビ−ムの側面図で
ある。
【図14】 スタブルカルチ作業機のビ−ムの平面図で
ある。
【符号の説明】
10 作業機 11 フロントフレ−ム 12 作業機フレ−ム 13 作業機構成フレ−ム 13X サブソイラ作業機のビ−ム 13Y スラブルカルチ作業機のビ−ム 14 作業機フレ−ム 14A 後部作業機フレ−ム 14B 後部作業機フレ−ム 15、16 取付部 15A、16A 上部取付部 15B、16B 下部取付部 17 ゲ−ジホィ−ル 18 ゲ−ジホィ−ル支持ア−ム 18A ゲ−ジホィ−ル支持フレ−ム 18B ゲ−ジホィ−ル軸 18C 取付孔群 18X 枢着点 19 ゲ−ジホィ−ル 20 マスト 21A 取付フランジ 21B ガイド孔 21C、21D、21F 取付孔 21X 支持ボルト 21Y 取付ボルト 22 ロアリンク支持ア−ム 22A、22B ア−ム部材 22C 補強部材 22X、Y、Z、V 取付孔 22K 頂端部 22P 枢着ピン 23A 基部マスト 23B 基部 23C 取付孔 23D 取付孔 23E アッパリンクヒッチ孔取付孔 23X 脚部 24 支持フレ−ム 24A 側フレ−ム 24B 側フレ−ム 24C 上フレ−ム 41 ビーム 42 ボルト 43 チゼル 44 ウイング 45 発土板 46 スタブルカルチ作業機のチゼル 47 スタブルカルチ作業機の掘削爪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラクタに3点リンクヒッチを介して装
    着され、アッパリンクを装着するためのマストと、ロア
    リンクを装着するためのロアリンクヒッチ部とをもつヒ
    ッチ装置を備える圃場作業機において、 前記ヒッチ装置のマストは、基部マストと、この基部マ
    ストに装着された可動マストをもち、前記基部マストは
    作業機の構成部材であるフロントフレ−ムの中央部に立
    設されていて、前記可動マストは先端位置にアッパリン
    クヒッチ孔をもち、前記基部マストに対して回転を伴う
    動作により前方向に繰り出し得て、 前記ヒッチ装置のロアリンクヒッチ部は作業機の構成部
    材であるフロントフレ−ムの両側端部にあって、ロアリ
    ンクヒッチ部をもつロアリンク支持ア−ムをもち、前記
    可動マストは前記ロアリンク支持ア−ムに対して枢着状
    態になっていて、作業機フレ−ムに対する前記ロアリン
    ク支持ア−ムの取付位置を変更選択するとともに、基部
    マストに対する可動マストの取付位置を変更選択するこ
    とによりヒッチ点を移動させて、少なくとも二通りの作
    業機に適したヒッチ位置を選択できるように構成したこ
    とを特徴とする圃場作業機。
  2. 【請求項2】 前記マストの可動マストは前記ロアリン
    ク支持ア−ムに対して枢着された支持フレ−ムを介して
    枢着点を回転中心として移動できるように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の圃場作業機。
  3. 【請求項3】 基部マストに形成した円弧状のガイド孔
    に沿って可動マストが移動できるように構成したことを
    特徴とする請求項1及び請求項2記載の圃場作業機。
  4. 【請求項4】 トラクタに対する作業機の3点リンクヒ
    ッチ点が高い位置では、アッパリンクのヒッチ点が前方
    へも移動可能であって、少なくとも2つの位置で固定で
    きるようにしてサブソイラ作業機などに適した請求項1
    記載の圃場作業機。
  5. 【請求項5】 基部マストには可動マストの姿勢を少な
    くとも2通り選択して固定するための取付孔が設けて構
    成したことを特徴とする請求項1記載の圃場作業機。
  6. 【請求項6】 トラクタの作業機における3点リンクヒ
    ッチ点にうちロアリンクのヒッチ点を低い位置に変更す
    ると、アッパリンクのヒッチ点も低くなるように構成し
    てスタブルカルチ作業機などの転用に適した請求項1記
    載の圃場作業機。
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