JP2001293816A - 成形品 - Google Patents

成形品

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JP2001293816A
JP2001293816A JP2000113652A JP2000113652A JP2001293816A JP 2001293816 A JP2001293816 A JP 2001293816A JP 2000113652 A JP2000113652 A JP 2000113652A JP 2000113652 A JP2000113652 A JP 2000113652A JP 2001293816 A JP2001293816 A JP 2001293816A
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JP2000113652A
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Toshitaka Otsuki
敏敬 大月
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JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成形品の
表面に、密着性に優れ、吸水性を低く抑えることのでき
る層が積層された成形品を提供すること。 【解決手段】熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成形
品の表面に、(a)エチレン・ビニルアルコール共重合
体ならびに(b)金属化合物、多価金属、ホウ素および
ホウ素化合物から選ばれた少なくとも1種を含有してな
る組成物を積層してなる成型品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂からなる成形品の表面に、密着性に優れ、吸
水性を低く抑えることのできる層が積層された成形品に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ノルボルネン系樹脂は、高ガラ
ス転移温度(高耐熱性)、低吸水性、小さい光弾性係数
を兼ね備えた優れた光学樹脂として各種用途に用いられ
ている。ところが、これら光学用途の中でも、液晶ディ
スプレイなどの透明導電性フィルムとして用いる場合に
は、封入された液晶の酸素や水蒸気による劣化を抑える
ために、特にフィルム基板のガス透過性および水蒸気透
過性の低いものが求められている。
【0003】一方、従来より、樹脂成形品の気体透過性
および水蒸気透過性を低くするために、該成形品の表面
に酸素や水分などの気体不透過性もしくは気体低透過性
(以下、気体遮蔽性という)の膜を積層する技術が知ら
れている。このような膜としては、ポリ酢酸ビニル重合
体、エチレンー酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの
樹脂が知られている。ところが、熱可塑性ノルボルネン
系樹脂のように熱変形温度が高い樹脂は、高温の環境下
で使用されることが多いが、その場合、上記樹脂からな
る層を積層した熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品を用
いると、該気体遮蔽性の層と成形品との密着性が低下
し、層の間にガスや水蒸気が入り込みやすく、成形品の
劣化を引き起こす場合があり、また、液晶ディスプレイ
用途に用いられる場合は、封入液晶の劣化を引き起こす
などの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記樹脂の
気体遮蔽性を維持しつつ、高温および/または高湿度下
においても気体遮蔽層と熱可塑性ノルボルネン系樹脂成
形品との間に剥離が起こらず、高い密着性を維持するこ
とのできる成形品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性ノル
ボルネン系樹脂からなる成形品の表面に、(a)エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体ならびに(b)金属化合
物、多価金属、ホウ素およびホウ素化合物から選ばれた
少なくとも1種を含有してなる組成物からなる層を積層
してなる成型品を提供するものである。また上記(b)
金属化合物が一般式(1) R1 m M(OR2n ・・・・・(1) (式中、Mは金属原子、R1は同一または異なり、炭素
数1〜8の有機基、R2は同一または異なり、炭素数1
〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基もしく
はフェニル基を示し、mおよびnはそれぞれ0以上の整
数であり、m+nはMの原子価である)で表される化合
物である成型品を提供するものである。さらに本発明
は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成形品の表面
に積層される層が無機微粒子を含有していることを特徴
とする上記の成型品を提供するものである。また、本発
明は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成形品の表
面に、金属および/または無機化合物の蒸着層と、上記
いずれかの組成物からなる層とが積層されてなる成型品
を提供するものである。さらに上記(b)一般式(1)
の化合物が、金属アルコレート、該金属アルコレートの
加水分解物、該金属アルコレートの縮合物、該金属アル
コレートのキレート化合物、該キレート化合物の加水分
解物および金属アシレートの群から選ばれた少なくとも
1種である上記の成型品を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の成形品に用いられる熱可
塑性ノルボルネン系樹脂は、その繰り返し単位中にノル
ボルナン骨格を有するものである。例えば、この熱可塑
性樹脂としては、一般式(I)〜(IV)で表されるノルボ
ルナン骨格を含むものである。
【0007】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0008】(式中、A,B,CおよびDは、水素原子
または1価の有機基を示す。) 本発明で使用されるノルボルナン骨格を有する熱可塑性
樹脂は、充分な強度を得るために、その重量平均分子量
は5,000〜100万、好ましくは8,000〜20
万である。本発明において使用することのできるノルボ
ルナン骨格を有する熱可塑性樹脂としては、例えば特開
昭60−168708号公報、特開昭62−25240
6号公報、特開昭62−252407号公報、特開平2
−133413号公報、特開昭63−145324号公
報、特開昭63−264626号公報、特開平1−24
0517号公報、特公昭57−8815号公報などに記
載されている樹脂などを挙げることができる。
【0009】この熱可塑性ノルボルネン系樹脂の具体例
としては、下記一般式(V)で表される少なくとも1種
のテトラシクロドデセン誘導体または該テトラシクロド
デセンと共重合可能な不飽和環状化合物とをメタセシス
重合して得られる重合体を水素添加して得られる水添重
合体を挙げることができる。
【0010】
【化5】
【0011】(式中A〜Dは、上記に同じ。) 上記一般式(V)で表されるテトラシクロドデセン誘導
体において、A,B,CおよびDのうちに極性基を含む
ことが、耐熱性や気体遮蔽層との密着性の点から好まし
い。さらに、この極性基が−(CH2nCOOR(ここ
で、Rは炭素数1〜20の炭化水素基、nは0〜10の
整数を示す)で表される基であることが、得られる水添
重合体が高いガラス転移温度を有するものとなるので好
ましい。特に、この−(CH2nCOORで表される極
性置換基は、一般式(V)のテトラシクロドデセン誘導
体の1分子あたりに1個含有されることが好ましい。
【0012】上記一般式において、Rは炭素数1〜20
の炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得られる
水添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましいが、得
られる水添重合体のガラス転移温度とのバランスの点か
ら、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数5以上
の(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメ
チル基、エチル基、シクロヘキシル基であることが好ま
しい。さらに、カルボン酸エステル基が結合した炭素原
子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換基とし
て結合されている一般式(V)のテトラシクロドデセン
誘導体は、吸湿性を低下させるので好ましい。特に、こ
の置換基がメチル基またはエチル基である一般式(V)
のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容易な点
で好ましい。具体的には、8−メチル−8−メトキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,57,10]ド
デカ−8−エンが好ましい。
【0013】これらのテトラシクロドデセン誘導体、あ
るいはこれと共重合可能な不飽和環状化合物の混合物
は、例えば特開平4−77520号公報第4頁右上欄第
12行〜第6頁右下欄第6行に記載された方法によっ
て、メタセシス重合、水素添加され、本発明に使用され
る熱可塑性ノルボルネン系樹脂とすることができる。ま
た、上記水添重合体(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)
の、軟化温度は90℃以上、ガラス転移温度は100℃
以上であることが、耐熱性の点で好ましい。また、水添
重合体の水素添加率は、60MHz、 1H−NMRで測
定した値が50%以上、好ましくは90%以上、さらに
好ましくは98%以上である。水素添加率が高いほど、
熱や光に対する安定性が優れる。
【0014】なお、本発明のノルボルナン骨格を有する
熱可塑性樹脂(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)として使
用される水添重合体は、成形品表面の肌あれなどの不良
発生防止の面から、該水添重合体中に含まれるゲル含有
量が5重量%以下であることが好ましく、さらに1重量
%であることが好ましい。このようにして得られる熱可
塑性ノルボルネン系樹脂のASTM D1003にて測
定した全光線透過率は、85%以上、好ましくは90%
以上、さらに好ましくは92%以上である。
【0015】そのほか、本発明に用いられる熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂には、必要に応じて公知の酸化防止
剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル
−5,5′−ジメチルフェニルメタン、テトラキス[メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、1,3,5ートリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル−ベンゼン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル−5,
5′−ジエチルフェニルメタン、3,9−ビス[1,1
−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチ
ル]、2,4,8,10−テトラオキスピロ[5,5]
ウンデカン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライ
ルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイ
ト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイトを添加することができ
る。これらの酸化防止剤の添加量は、熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂100重量部に対して、通常、0.1〜3重
量部,好ましくは0.2〜2重量部である。酸化防止剤
の使用量が少なすぎる場合には、耐久性の改良効果が不
充分であり、一方多すぎる場合には、成形表面からブリ
ードしたり、透明性が低下するなどの問題点が生じ好ま
しくない。
【0016】本発明に用いられる熱可塑性ノルボルネン
系樹脂には、上記のような酸化防止剤のほかに、必要に
応じて紫外線吸収剤、例えばp−t−ブチルフェニルサ
リシレ−ト、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−
(2′−ジヒドロキシ−4′−m−オクトキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール;無機充填剤、例えば炭酸カル
シウム、カーボンファイバー、金属酸化物;安定剤、帯
電防止剤、染料、顔料、難燃剤、耐衝撃性改良用エラス
トマーなどを添加することができる。また、加工性を向
上させる目的で、滑剤などの添加剤を添加することもで
きる。さらに、上記樹脂を流延してキャストフィルムを
成形する場合は、レベリング剤を添加することができ
る。レベリング剤としては、例えばフッ素系ノニオン界
面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコー
ン系レベリング剤などを用いることができる。
【0017】次に、本発明の成形品に用いる気体遮蔽層
を形成する(a)成分であるエチレン・ビニルアルコー
ル共重合体は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体のケ
ン化物、すなわち、エチレン−酢酸ビニルランダム共重
合体をケン化して得られるものであり、酢酸基が数十モ
ル%残存している部分ケン化物から、酢酸基が数モル%
しか残存していないかまたは酢酸基が残存しない完全ケ
ン化物まで含み、特に限定されるものではないが、気体
遮蔽性の観点から好ましいケン化度は80モル%以上、
より好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95
モル%以上である。エチレン・ビニルアルコール共重合
体中のエチレンに由来する繰り返し単位の含量(以下
「エチレン含量」ともいう)は、通常、20〜50モル
%、好ましくは25〜45モル%である。上記エチレン
・ビニルアルコール共重合体の具体例としては、(株)
クラレ製、エバールEP−F101(エチレン含量;3
2モル%)、日本合成化学工業(株)製、ソアノールD
2908、D2935X(エチレン含量;29モル%)
などが挙げられる。
【0018】以上の(a)エチレン・ビニルアルコール
共重合体のメルトフローインデックスは、210℃、加
重21.168N条件下で、1〜50g/10分であ
る。これらの(a)エチレン・ビニルアルコール共重合
体は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を
混合して用いることもできる。
【0019】(a)成分を構成するエチレン・ビニルア
ルコール共重合体は、それら自体、気体遮蔽性、耐候
性、耐有機溶剤性、透明性、熱処理後の気体遮蔽性など
に優れる。加えて、エチレン・ビニルアルコール共重合
体は、本発明の組成物から得られる塗膜を硬化させる際
に、ポリビニルアルコールに由来する繰り返し単位中に
存在する水酸基が、後記(b)成分、(d)成分、金属
および/または無機化合物の蒸着層から選ばれる少なく
ともひとつと共縮合することにより、さらに優れた塗膜
性能、とりわけ高湿度下および/または熱処理後の気体
遮蔽性が特に優れた層が積層された成型品を得ることが
できる。
【0020】本発明のコーティング組成物における
(a)成分の割合は、後記(b)成分100重量部に対
し、10〜10,000重量部、好ましくは20〜5,
000重量部、さらに好ましくは100〜1,000重
量部である。10重量部未満では、得られる塗膜にクラ
ックが入りやすく、気体遮蔽性が低下し、一方、10,
000重量部を超えると、得られる塗膜が高湿度下およ
び/または熱処理後の気体遮蔽性が低下する場合があ
る。
【0021】(b)成分;本発明に用いられる(b)成
分は、金属化合物、多価金属、ホウ素およびホウ素化合
物から選ばれた少なくとも1種である。これらの中では
金属化合物が好ましい。かかる金属化合物としては、上
記一般式(1)で表される化合物が好ましい。これらの
具体例としては、金属アルコレート、該金属アルコレー
トの加水分解物、該金属アルコレートの縮合物、該金属
アルコレートのキレート化合物、該キレート化合物の加
水分解物および金属アシレートの群から選ばれた少なく
とも1種が挙げられる。
【0022】さらに、上記金属アルコレートのキレート
化合物は、金属アルコレートと、β−ジケトン類、β−
ケトエステル類、ヒドロキシカルボン酸、ヒドロキシカ
ルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸エステル、ケトアル
コールおよびアミノアルコールから選ばれる少なくとも
1種の化合物との反応で得られる。これらの化合物の中
でも、β−ジケトン類またはβ−ケトエステル類を用い
ることが好ましく、これらの具体例としては、アセチル
アセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセ
ト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−i−プロピル、ア
セト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−sec−ブチル、
アセト酢酸−t−ブチル、2,4−ヘキサン−ジオン、
2,4−ヘプタン−ジオン、3,5−ヘプタン−ジオ
ン、2,4−オクタン−ジオン、2,4−ノナン−ジオ
ン、5−メチル−ヘキサン−ジオンなどを挙げることが
できる。
【0023】ここで、上記金属アルコレートおよび上記
金属キレートの加水分解物は、金属アルコレートに含ま
れるOR2基がすべて加水分解されている必要はなく、
例えば1個だけが加水分解されているもの、2個以上が
加水分解されているもの、あるいはこれらの混合物であ
ってもよい。また、上記金属アルコレートの縮合物は、
金属アルコレートの加水分解物のM−OH基が縮合して
M−O−M結合を形成したものであるが、本発明では、
M−OH基がすべて縮合している必要はなく、僅かな一
部のM−OH基が縮合したもの、縮合の程度が異なって
いるものの混合物などをも包含した概念である。(b)
成分は、(a)成分、(d)成分、金属および/または
無機化合物からなる蒸着層成分から選ばれる少なくとも
ひとつとの共縮合体を形成する作用をなすものと考えら
れる。
【0024】上記一般式(1)における、Mで表される
金属原子としては、ジルコニウム、チタンおよびアルミ
ニウムを好ましいものとして挙げることができ、特に好
ましくはチタンである。R1の炭素数1〜8の1価の有
機基は、一般式(1)で表される化合物が金属アルコレ
ートである場合と金属アシレートである場合とで異な
る。金属アルコレートである場合には、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾ
イル基、トリオイル基などのアシル基;ビニル基、アリ
ル基、シクロヘキシル基、フェニル基、グリシジル基、
(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フ
ルオロアセトアミド基、イソシアナート基などのほか、
これらの基の置換誘導体などを挙げることができる。R
1の置換誘導体における置換基としては、例えばハロゲ
ン原子、置換もしくは非置換のアミノ基、水酸基、メル
カプト基、イソシアナート基、グリシドキシ基、3,4
−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ
基、ウレイド基、アンモニウム塩基などを挙げることが
できる。ただし、これらの置換誘導体からなるR1の炭
素数は、置換基中の炭素原子を含めて8以下である。ま
た、金属アシレートである場合には、R1の炭素数1〜
8の1価の有機基としては、アセトキシル基、プロピオ
ニロキシル基、ブチリロキシル基、バレリロキシル基、
ベンゾイルオキシル基、トリオイルオキシル基などのア
シルオキシル基を挙げることができる。一般式(1)中
に、R1が2個存在するときは、相互に同一でも異なっ
てもよい。
【0025】また、R2の炭素数1〜5のアルキル基と
しては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
−ブチル基、n−ペンチル基などを挙げることができ、
炭素数1〜6のアシル基としては、例えばアセチル基、
プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル
基などを挙げることができる。一般式(1)中に複数個
存在するR2は、相互に同一でも異なってもよい。
【0026】これらの(b)成分のうち、金属アルコレ
ートおよび金属アルコレートのキレート化合物の具体例
としては、(イ)テトラ−n−ブトキシジルコニウム、
トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニ
ウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテー
ト)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセ
トアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピ
ルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセ
チルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エ
チルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウ
ム化合物;
【0027】(ロ)テトラ−i−プロポキシチタニウ
ム、テトラ−n−ブトキシチタニウム、テトラ−t−ブ
トキシチタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチル
アセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・
ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−i−プロ
ポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ
−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナート)チ
タニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタートチタニウ
ム、ジヒドロキシチタンラクテート、テトラキス(2−
エチルヘキシルオキシ)チタニウムなどのチタン化合
物;
【0028】(ハ)トリ−i−プロポキシアルミニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアル
ミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナート
アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトア
セテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセ
トアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセト
ナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビ
ス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアル
ミニウム化合物;などを挙げることができる。これらの
金属アルコレートおよび金属アルコレートのキレート化
合物のうち好ましいものとしては、トリ−n−ブトキシ
・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロ
ポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ
−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナート)チ
タニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタートチタニウ
ム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアル
ミニウムおよびトリス(エチルアセトアセテート)アル
ミニウムを挙げることができ、特に好ましい化合物はジ
−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタ
ニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミ
ナート)チタニウム、ジヒドロキシ・ビスラクテタート
チタニウムなどのチタン化合物である。
【0029】また、金属アシレートの具体例としては、
ジヒドロキシ・チタンジブチレート、ジ−i−プロポキ
シ・チタンジアセテート、ジ−i−プロポキシ・チタン
ジプロピオネート、ジ−i−プロポキシ・チタンジマロ
ニエート、ジ−i−プロポキシ・チタンジベンゾイレー
ト、ジ−n−ブトキシ・ジルコニウムジアセテート、ジ
−i−プロピルアルミニウムモノマロニエートなどを挙
げることができ、特に好ましい化合物はジヒドロキシ・
チタンジブチレート、ジ−i−プロポキシ・チタンジア
セテートなどのチタン化合物である。これらの(b)成
分は、1種単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0030】上記(b)成分としては、本発明の組成物
を成型品表面にコーティング等により積層する場合、コ
ーティング液の粘度経時変化がなく、扱いやすくなるた
め、後述の親水性溶媒中に記載されている水または水と
親水性有機溶媒を含む混合溶媒中で加水分解したものを
用いることが好ましい。この場合、水の使用量は、R1 m
M(OR2n 1モルに対し、0.1〜1000モル、
好ましくは0.5〜500モルである。また、混合溶媒
の場合、水と親水性有機溶媒の配合割合は、水/親水性
有機溶媒=10〜90/90〜10(重量比)、好まし
くは20〜80/80〜20、さらに好ましくは30〜
70/70〜30である。
【0031】本発明の組成物に使用される多価金属とし
ては、周期律表II〜VIII族の金属が挙げられ、好ましく
はCa,Zn,Al,Cr,Fe,Coなどを挙げるこ
とができる。また本発明で使用する組成物は、必要に応
じてホウ素またはホウ素化合物が添加される。ホウ素化
合物としては、ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ砂などが挙げ
られる。これらのホウ素化合物としては、特にホウ酸が
好ましい。ホウ素またはホウ素化合物成分の本発明の組
成物中の割合は、(a)成分100重量部に対し、好ま
しくは、20重量部以下、特に好ましくは10重量部以
下である。20重量部を超えると、得られる塗膜が白化
する可能性があり好ましくない。
【0032】(c)成分;本発明で使用する成型品表面
に積層される組成物(以下、コーティング組成物とい
う)は、必要に応じて(c)成分である含窒素化合物を
含有することが好ましい。(c)成分の含窒素化合物と
しては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N−
メチルピロリドン、ピリジンなどの親水性含窒素有機溶
媒;チミン、グリシン、シトシン、グアニンなどの核酸
塩基類;ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、
ポリメタクリルアミドなどの親水性含窒素ポリマーおよ
びこれらの成分が共重合された共重合体等が上げられ
る。これらの中でN,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミドおよびポリビニルピロリドン
が好ましい。(c)成分を混合することにより、薄膜で
のコーティングにおいて外観がより透明で良好な塗膜が
得られるとともに、無機粒子および/または無機の積層
体と縮合する際の触媒効果を発揮する。上記含窒素化合
物の使用割合は、溶媒全量中に、通常、70重量%以
下、好ましくは50重量%以下である。
【0033】(d)成分;本発明で使用するコーティン
グ組成物は、必要に応じて(d)成分である無機微粒子
を含有することが好ましい。上記無機微粒子は、平均粒
子径が0.2μm以下の実質的に炭素原子を含まない粒
子状無機物質であり、金属酸化物またはケイ素酸化物、
金属窒化物またはケイ素窒化物、金属ホウ化物が挙げら
れる。無機微粒子の製造方法は、例えば酸化ケイ素を得
るには四塩化ケイ素を酸素と水素の炎中での加水分解に
より得る気相法、ケイ酸ソーダのイオン交換により得る
液相法、シリカゲルのミルなどによる粉砕より得る固相
法などの製造方法が挙げられるが、これらの方法に限定
されるものではない。
【0034】具体的な化合物例としては、SiO2、A
23、TiO2、WO3、Fe23、ZnO、NiO、
RuO2 、CdO、SnO2、Bi23、3Al23
2SiO2、Sn−In23、Sb−In23、CoF
eOxなどの酸化物、Si3 4、Fe4N、AlN、T
iN、ZrN、TaNなどの窒化物、Ti2B、Zr
2、TaB2 、W2 Bなどのホウ化物が挙げられる。
また、無機微粒子の形態は、粉体、水または有機溶剤に
分散したコロイドもしくはゾルが挙げられるが、これら
は限定されるものではない。これらの中で、(a)成分
および/または(b)成分と共縮合することで優れた塗
膜性能を得るために、好ましくは、コロイダルシリカ、
コロイダルアルミナ、アルミナゾル、スズゾル、ジルコ
ニウムゾル、五酸化アンチモンゾル、酸化セリウムゾ
ル、酸化亜鉛ゾル、酸化チタンゾルなの粒子表面に水酸
基が存在するコロイド状酸化物が用いられる。無機微粒
子の平均粒子径は、0.2μm以下、好ましくは0.1
μm以下であり、平均粒径が0.2μmを超えると、膜
の緻密性の観点から気体遮蔽性が劣る場合がある。
【0035】(d)成分の本発明の組成物中の割合は、
(a)成分および(b)成分の合計量100重量部に対
し、好ましくは、900重量部以下、特に好ましくは4
00重量部以下である。900重量部を超えると、得ら
れる塗膜の気体遮蔽性が低下する場合がある。
【0036】任意成分;本発明の組成物をより速く硬化
させる目的と、(a)成分と(b)成分との共縮合体を
形成させ易くする目的で(e)硬化促進剤を使用しても
よく、比較的低い温度での硬化と、より緻密な塗膜を得
るためにこの(e)硬化促進剤を併用する方が効果的で
ある。
【0037】この(e)硬化促進剤としては、塩酸など
の無機酸;ナフテン酸、オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、
アルミン酸、炭酸などのアルカリ金属塩;水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性化合物;アルキ
ルチタン酸、リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、フタル酸、コハク酸、グルタル酸、シュウ
酸、マロン酸などの酸性化合物;エチレンジアミン、ヘ
キサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、
ピペラジン、メタフェニレンジアミン、エタノールアミ
ン、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用
いられる各種変性アミン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプ
ロピルトリメトキシシランなどのアミン系化合物などが
使用される。これらの(e)硬化促進剤の組成物中にお
ける割合は、コーティング組成物の固形分100重量部
に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量
部以下の量で用いられる。
【0038】さらに、本発明で使用するコーティング組
成物には、安定性向上剤として、先に挙げたβ−ジケト
ン類および/またはβ−ケトエステル類を添加すること
ができる。すなわち、上記(b)成分として組成物中に
存在する上記金属アルコレート中の金属原子に配位する
ことにより、(a)成分と(b)成分との縮合反応をコ
ントロールする作用をし、得られる組成物の保存安定性
を向上させる作用をなすものと考えられる。β−ジケト
ン類および/またはβ−ケトエステル類の使用量は、上
記(b)成分における金属原子1モルに対し、好ましく
は2モル以上、さらに好ましくは3〜20モルである。
【0039】本発明で使用するコーティング組成物は、
通常、上記(a)〜(b)成分および場合により上記任
意成分を、水および/または親水性有機溶媒中で溶解、
分散することによって得られる。ここで、親水性有機溶
媒の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、i−プロパノール、n−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどの
炭素数1〜8の飽和脂肪族の1価アルコールまたは2価
アルコール;エチレングリコールモノブチルエーテル、
酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルなどの炭素
数1〜8の飽和脂肪族のエーテル化合物;エチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノエーテルアセテート、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテートなどの炭素数1〜8の飽和脂
肪族の2価アルコールのエステル化合物;ジメチルスル
ホキシドなどの含硫黄化合物;乳酸、乳酸メチル、乳酸
エチル、サリチル酸、サリチル酸メチルなどのヒドロキ
シカルボン酸またはヒドロキシカルボン酸エステルなど
を挙げることができる。これらのうち、好ましいものと
しては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
i−プロパノール、n−ブチルアルコール、sec−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭
素数1〜8の飽和脂肪族の1価アルコールを挙げること
ができる。また、(c)成分として例示した親水性含窒
素有機溶媒を、親水性有機溶媒の一部または全部として
用いても良い。
【0040】これらの水および/または親水性有機溶媒
は、水と親水性有機溶媒とを混合して用いられることが
より好ましい。
【0041】水および/または親水性有機溶媒の使用量
は、組成物の全固形分濃度が好ましくは60重量%以下
となるように用いられる。例えば、薄膜形成を目的に用
いられる場合には、通常、1〜40重量%、好ましくは
2〜30重量%であり、また厚膜形成を目的に使用する
場合には、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜4
0重量%である。組成物の全固形分濃度が60重量%を
超えると、組成物の保存安定性が低下する傾向にある。
【0042】なお、有機溶媒としては、上記の水および
/または親水性有機溶媒が好ましいが、親水性有機溶媒
以外に、例えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類など
も使用できる。
【0043】このように、本発明のコーティング組成物
は、上記(a)〜(b)成分および場合により上記任意
(c)〜(f)成分を、水および/または親水性有機溶
媒中で混合することによって得られ、好ましくは上記
(a)成分と(b)成分、必要に応じて(c)〜(e)
成分を加えて、水および/または親水性有機溶媒中で、
(b)成分を加水分解および/または(共)縮合するこ
とによって得られる。この際、反応条件は、温度は5〜
100℃、好ましくは20〜90℃、時間は0.005
〜20時間、好ましくは0.1〜10時間である。得ら
れる組成物の重量平均分子量は、一般的なGPC法によ
るポリメチルメタクリレート換算値で、通常、500〜
100万、好ましくは1,000〜30万である。この
重量平均分子量の測定方法の詳細は、実施例で示されて
いる。
【0044】なお、本発明で使用するコーティング組成
物には、得られる塗膜の着色、厚膜化、下地への紫外線
透過防止、防蝕性の付与、耐熱性などの諸特性を発現さ
せるために、別途、充填材を添加・分散させることも可
能である。ただし、充填材は、上記(c)〜(d)成分
を除く。充填材としては、例えば有機顔料、無機顔料な
どの非水溶性の顔料または顔料以外の、粒子状、繊維状
もしくは鱗片状の金属および合金ならびにこれらの酸化
物、水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物などが挙げられ
る。この充填材の具体例としては、粒子状、繊維状もし
くは鱗片状の、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、
亜鉛、フェライト、カーボンブラック、ステンレス鋼、
二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ク
ロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化
コバルト、合成ムライト、水酸化アルミニウム、水酸化
鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケ
イソウ土、消石灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベント
ナイト、雲母、亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジ
アン、ギネー緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑
土、マンガン緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピ
グメントグリーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブ
ルー、ホウ酸銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、
マルス紫、マンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸
化鉛、鉛酸カルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム
黄、黄土、カドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン
黄、リサージ、ピグメントイエロー、亜酸化銅、カドミ
ウム赤、セレン赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜
鉛白、アンチモン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポ
ン、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、タングステン白、鉛亜鉛
華、バンチソン白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、
黒鉛、ボーン黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミッ
ク黒、植物性黒、チタン酸カリウムウィスカー、二硫化
モリブデンなどが挙げられる。
【0045】これらの充填材の平均粒径または平均長さ
は、通常、50〜50,000nm、好ましくは100
〜5,000nmである。充填材の組成物中の割合は、
充填材以外の成分の全固形分100重量部に対し、好ま
しくは0〜300重量部、さらに好ましくは0〜200
重量部である。
【0046】なお、本発明で使用するコーティング組成
物には、そのほかオルトギ酸メチル、オルト酢酸メチ
ル、テトラエトキシシランなどの公知の脱水剤、各種界
面活性剤、上記以外の、シランカップリング剤、チタン
カップリング剤、染料、分散剤、増粘剤、レベリング剤
などの添加剤を配合することもできる。
【0047】本発明で使用するコーティング組成物を調
製するに際しては、上記(a)〜(b)成分、もしくは
(a)〜(c)成分、もしくは(a)〜(b)と(d)
成分、もしくは(a)〜(d)成分を含有する組成物を
調製すればよいが、好ましくは、上記(b)成分を水ま
たは水と親水性有機溶媒を含む混合溶媒中で加水分解し
たのち、(a)成分と混合する。このようにすると、コ
ーティング組成物の経時的な粘度変化がなく、取り扱い
性に優れたコーティング組成物が得られる。
【0048】(c)成分を用いる場合の本発明で使用す
るコーティング組成物の調製方法の具体例としては、例
えば下記〜が挙げられる。これらの調製方法におい
て用いられる(b)成分は、水または水と親水性有機溶
媒を含む混合溶媒中であらかじめ加水分解したものを用
いてもよい。 水および/または親水性有機溶剤に溶解させた(a)
成分に(c)成分を添加したのち、(b)成分を添加す
る方法。 水および/または親水性有機溶剤に溶解させた(a)
成分に(c)成分を添加したのち、(b)成分を添加
し、加水分解および/または縮合する方法。 水および/または親水性有機溶剤に溶解させた(b)
成分に、(c)成分を添加し、加水分解および/または
縮合を行ない、そののちに(a)成分を添加する方法。 水および/または親水性有機溶剤に(a)〜(c)成
分を一括添加し、溶解・分散する方法。または、そのの
ちに加水分解および/または縮合を行う方法。
【0049】また、(d)成分を用いる場合の本発明で
使用するコーティング組成物の調製方法の具体例として
は、あらかじめ水および/または親水性有機溶剤を含む
混合溶媒中に溶解させた(d)成分を水および/または
親水性有機溶剤を含む混合溶媒中に溶解させた(a)成
分中に加えるか、あるいは(a)〜(b)、または
(a)〜(c)のコーティング組成物を調製した後に水
および/または親水性有機溶剤を含む混合溶媒中に溶解
させた(d)成分を加える方法が一般的であるが、これ
に限定されるものではない。
【0050】本発明の成形品を得る形態としては特に制
限はないが、熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形品と気体
遮蔽層を、直接、積層することもできるし、気体遮蔽層
を他のポリマー層や接着層と介して熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂成形品と積層することもできる。あるいは気体
遮蔽層が積層された熱可塑性ノルボルネン系樹脂からな
る成型品の表面上に、金属および/または無機化合物の
蒸着層と気体遮蔽層からなる塗膜層を積層することによ
り気体遮蔽層の密着性が向上し、気体遮蔽性に優れた形
成体が得られる。気体遮蔽層は、単層で用いてもよい
し、複層構造としてもよい。マイクログラビアコーター
などのロールコート、スプレーコート、スピンコート、
ディッピング、刷毛、バーコード、アプリケーターなど
の塗装手段により、1回あるいは複数回の塗装で、乾燥
膜厚が0.01〜30μm、好ましくは0.1〜10μ
mの本発明の塗膜を形成することができ、通常の環境
下、50〜300℃、好ましくは70〜200℃の温度
で、0.005〜60分間、好ましくは0.01〜10
分間、加熱・乾燥することにより、縮合が行われ、本発
明の塗膜を形成することが可能である。
【0051】ここで、熱可塑性ノルボルネン系樹脂から
なる成形品は、公知の成形方法、例えば射出成形、押出
成形、圧縮成形などの方法により所望の成形品、たとえ
ば、フィルム状、ファイバー状またはシート状とするこ
とができる。
【0052】またここで、気体遮蔽層を他のポリマー層
を介して熱可塑性ノルボルネン系樹脂成型品と積層する
場合、他のポリマー層としては、シート状またはフィル
ム状のものであって、ポリエチレン、ポリプロピレンな
どのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン4,6、ナイロン12などのポリアミ
ドや、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、芳香族
ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、
ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリアリレート、ポリフェニレンサルファイド、
ポリフェニレンオキサイド、テトラフルオロエチレン、
一塩化三フッ化エチレン、フッ化エチレン−プロピレン
共重合体、ポリイミドなどの包装材料として用いられる
シートあるいはフィルムが使用可能である。これらの合
成樹脂フィルムは、必要に応じて、二軸延伸フィルムを
使用することもできる。また、上記合成樹脂フィルムに
は、例えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、
着色剤などの添加剤を配合することができる。
【0053】さらに、合成樹脂フィルムの塗膜形成面に
は、コロナ放電処理、プラズマ活性化処理、グロー放電
処理、逆スパッタ処理、粗面化処理などの公知の表面活
性化処理を行ったり、エチレンイミン系、アミン系、エ
ポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系などのプライマ
ー剤でプライマー処理することも可能である。上記合成
樹脂フィルムの厚さは特に限定されないが、通常、5〜
100μm、好ましくは10〜50μmである。また、
気体遮蔽層を他のポリマー層を介して熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂成型品と積層する場合、他のポリマー層上
に、金属および/または無機化合物の蒸着層(以下「蒸
着層」ともいう)を積層することも可能である。この蒸
着層を設けることによって気体遮蔽層の密着性が向上
し、さらに気体遮蔽性が良好となる。ここで、上記蒸着
層には、アルミニウム、ケイ素、チタン、亜鉛、ジルコ
ニウム、マグネシウム、スズ、銅、鉄などの金属や、こ
れらの金属の酸化物、チッ化物、硫化物、フッ化物な
ど、例えば酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、
硫化亜鉛、フッ化マグネシウムなどが用いられる。
【0054】蒸着層の形成方法は、真空蒸着、イオンプ
レーティング、スパッタリングなどの蒸着法が用いられ
るが、真空蒸着、イオンプレーティングが生産効率の点
から好ましい。蒸着装置内は、内部を2×10-6〜8×
10-3Torr、好ましくは8×10 -6〜8×10-5
orrまで真空に引いたのち、蒸着処理を行う。この蒸
着層は、酸素、水蒸気に対して気体遮蔽性を示すが、特
にアルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどは
気体遮蔽性に優れる。蒸着層の膜厚は、10〜5,00
0オングストローム、好ましくは30〜3,000オン
グストロームであり、10オングストローム未満では、
ガスバリア性が充分でない場合があり、一方、5,00
0オングストロームを超えると、蒸着層の柔軟性が損な
われ、クラックやピンホールが発生しやすくなり、いず
れも気体遮蔽性が劣る。上記蒸着層は、複数の蒸着材料
を併用してもよく、また2層以上の複層としてもよい。
本発明の成形品における気体遮蔽層の厚さは、その気体
遮蔽効果を充分に持たせるために0.01μm以上、さ
らに好ましくは0.05〜300μmの範囲であること
が好ましい。
【0055】合成樹脂フィルムなどの基体(以下「基
体」ともいう)上に、本発明のコーティング組成物から
形成される塗膜層(以下「本発明の塗膜」ともいう)を
積層するには、基体の表面に、このようにして得られる
本発明のコーティングフィルムは、多湿条件下でも気体
遮蔽性に優れるため、食品、煙草、トイレタリー分野な
どの包装材料に有用であるばかりか、太陽電池、保護
膜、防湿フィルムなどの用途に用いられる。
【0056】本発明の成形品の用途としては、液晶ディ
スプレイ用フィルム、導光板、位相差板、光ファイバ
ー、自動車用ランプのレンズ、ムービーライト用レンズ
などの各種レンズ、医薬品などの容器、医療用器具、食
品包装用材料などに使用できる。
【0057】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ないかぎり、重量基準である。また、実施例中の重量平
均分子量、酸素透過度は、下記に従って測定した。
【0058】重量平均分子量 ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し
た。すなわち、下記条件において、得られた組成物(固
形分)1gを100ccの1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2−プロパノールに添加し十分攪拌した
のち、これを0.45μmのメンブランフィルターでろ
過したろ液を試料とした。また、標準メチルメタクリレ
ートは、米国プレッシャーケミカル社製の標準メチルメ
タクリレートを使用した。 装置;米国ウオーターズ社製、高温高速ゲル浸透クロマ
トグラム(モデル150−C、ALC/GPC) カラム;昭和電工(株)製、SHODEX GPC H
FIP−805(1本)、HFIP−803(1本)、
02(1本)、長さ各30cm、 測定温度;40℃ 流速;1cc/分
【0059】酸素透過度 モダンコントロール社製、MOCON OXTRAN2
/20を用い、温度25℃、湿度90RH%雰囲気下で
測定した。コーティング液の粘度 B型粘度計にて液温25℃での粘度を測定した。粘度測
定は、コーティング組成物作製直後および24時間後に
行った。
【0060】膜密着性 成形品の気体遮蔽層に、1mm×1mmのマス目100
個をカッターで刻み、セロハンテープ剥離試験を行なっ
て、以下の評価基準に従って密着性を評価した。 ○:剥離された目の数が0のもの △:剥離された目の数が1〜10個のもの ×:剥離された目の数が10個を超えるもの
【0061】合成例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .1 7,10]ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、上記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して4時間撹拌を行った。
【0062】得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキ
シエタンとシクロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶
媒を加えて重合体/溶媒が1/10(重量比)にしたの
ち、トリエタノールアミン20gを加えて10分間撹拌
した。この重合溶液に、メタノール500gを加えて3
0分間撹拌して静置した。2層に分離した上層を除き、
再びメタノールを加えて撹拌、静置後、上層を除いた。
同様の操作をさらに2回行い、得られた下層をシクロヘ
キサン、1,2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合
体濃度が10%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシ
エタン溶液を得た。
【0063】この溶液に、20gのパラジウム/シリカ
マグネシア〔日揮化学(株)製、パラジウム量=5%〕
を加えて、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2
として165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ
過によって取り除き、水添重合体溶液を得た。また、こ
の水添重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリ
チル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を、水添重合
体に対して0.1%加えてから380℃で減圧化に脱溶
媒を行なった。次いで、溶融した樹脂を窒素下雰囲気で
押し出し機によりペレット化し、重量平均分子量7.0
×104、水添率99.5%、ガラス転移温度168℃
の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を得た。この熱可塑性ノ
ルボルネン系樹脂を押出機にて押出して熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂成形品を得た。この成形品の厚みを測定し
たところ、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる層部分
が50μmであった。
【0064】合成例2(チタンキレート化合物の調製) 還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、テトラ―i―プ
ロポキシチタン100部、アセチルアセトン70部を加
え、60℃で30分間攪拌し、チタンキレート化合物を
得た。この反応生成物の純度は75%であった。
【0065】参考例1 (a)成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
〔ケン化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、
メルトフローインデックス;35g/10分〕の10%
水/n−プロピルアルコール溶液(水/n−プロピルア
ルコール重量比=4/6)100部および(b)成分と
して合成例2で調製したチタンキレート化合物10部を
混合し、コーティング組成物(A)を得た。
【0066】参考例2 (a)成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
〔ケン化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、
メルトフローインデックス;8g/10分〕の10%水
/n−プロピルアルコール/N,N−ジメチルホルムア
ミド溶液(水/n−プロピルアルコール/N,N−ジメ
チルホルムアミド重量比=6/3/1)100部および
(b)成分として合成例2で調製したチタンキレート化
合物10部を混合し、コーティング組成物(B)を得
た。
【0067】参考例3 参考例1において、さらに(d)成分としてコロイダル
シリカ〔日産化学工業(株)製、スノーテックスIPA
−ST、分散媒;イソプロピルアルコール、平均粒子
径;10nm、固形分濃度;30%〕30部を添加した
以外は、参考例1と同様にして、本発明のコーティング
組成物(C)を得た。
【0068】参考例4 参考例1と同様に(a)成分および(b)成分を混合
し、さらに(e)成分としてホウ酸を5部添加し、本発
明のコーティング組成物(D)を得た。
【0069】参考例5 (a)成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
〔ケン化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、
メルトフローインデックス;35g/10分〕の5%水
/n−プロピルアルコール/i−プロピルアルコール溶
液(水/n−プロピルアルコール/i−プロピルアルコ
ール重量比=38/41/21)100部および、参考
例2で調製したチタンキレート化合物2部とn−プロピ
ルアルコール6.6部、i−プロピルアルコール3.3
部、水6部、およびN,N−ジメチルホルムアミド1
2.1部を混合して50℃で4時間加水分解した(b)
を室温で混合して本発明のコーティング組成物(E)を
得た。
【0070】参考例6 (a)成分としてエチレン・ビニルアルコール共重合体
〔ケン化度;98%以上、エチレン含量;29モル%、
メルトフローインデックス;35g/10分〕の5%水
/n−プロピルアルコール溶液(水/n−プロピルアル
コール重量比40/60)100部および、参考例2で
調製したチタンキレート化合物2部とn−プロピルアル
コール16.8部、および水11.2部を混合して55
℃で4時間加水分解した(b)成分、および(d)成分
としてコロイダルシリカ〔日産化学工業(株)製、スノ
ーテックスIPA−ST、分散媒;イソプロピルアルコ
ール、平均粒子径;10nm、固形分濃度;30%〕1
0部を80℃で混合して2時間攪拌しコーティング組成
物(F)を得た。
【0071】参考例7 合成例1で用いたエチレン−ビニルアルコール共重合体
の10%水/n−プロピルアルコール溶液(水/n−プ
ロピルアルコール重量比=4/6)を、比較用のコーテ
ィング組成物(G)とした。
【0072】実施例1〜6、比較例1 合成例1で得られた膜厚50μmのポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムをコロナ放電処理し、参考
例1〜7で得られたコーティング組成物をバーコーター
により塗布し、熱風乾燥機により100℃で10分間乾
燥させて膜厚2.0μmの塗膜を形成し、コーティング
フィルムを得た。得られたコート材の気体遮蔽性を、酸
素透過度測定装置(モダンコントロール社製、MOCO
N OXTRAN2/20)を用い、室温で、湿度0%
条件と90%条件にて測定した。また、目視観察により
塗膜の透明性について評価した。結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】*2)酸素透過度の単位は、cc/m2
atm・24hr
【0075】実施例7〜12、比較例2 合成例1で合成した熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィル
ム(膜厚50μm)上に、二酸化ケイ素を蒸着源として
真空蒸着法により、膜厚400オングストロームの無機
化合物蒸着層を形成した。この上に参考例1〜7で得ら
れた組成物をバーコーターにより塗布し、熱風乾燥機に
より140℃で1分間乾燥させて膜厚0.5μmの塗膜
を形成し、コーティングフィルムを得た。得られたコー
ティングフィルムについて、実施例1〜6と同様に評価
を行った。結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】*3)酸素透過度の単位は、cc/m2
atm・24hr
【0078】
【発明の効果】本発明の成形品は、熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂からなる成形品の上に特定のエチレン・ビニル
アルコール共重合体に金属化合物等を複合化した層を積
層したものであり、高い気体遮蔽性を維持しつつ、層間
の膜密着性にも優れているもので、熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂の吸水性も押さえることができる。従って、液
晶ディスプレイ用途のような高い透明性、耐熱性、気体
遮蔽性が同時に求められる用途にも好適に用いることが
できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 Z 129/04 129/04 S 185/00 185/00 // C08L 65:00 C08L 65:00 Fターム(参考) 4F006 AA31 AB20 AB54 AB55 AB64 AB68 AB73 AB74 AB75 BA05 BA07 CA00 CA08 DA01 4F100 AA01B AA01C AA01H AA14B AA14H AA17B AA17H AA20 AA36B AA36H AB01B AB01C AB01H AH02B AH02H AH08B AH08H AK02A AK69B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CA30B EH66C GB41 JB16A JD03 JD15 JJ03 JK06 JN01 4J038 CE031 CE032 DM021 DM022 JA23 JC38 NA07 NA08 NA12 PB03 PB08 PC02 PC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる
    成形品の表面に、(a)エチレン・ビニルアルコール共
    重合体ならびに(b)金属化合物、多価金属、ホウ素お
    よびホウ素化合物から選ばれた少なくとも1種を含有し
    てなる組成物を積層してなる成型品。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成
    形品の表面に、(a)エチレン・ビニルアルコール共重
    合体および(b)金属化合物を含有してなる組成物を積
    層してなる成型品。
  3. 【請求項3】 (b)金属化合物が一般式(1) R1 m M(OR2n・・・・・(1) (式中、Mは金属原子、R1は同一または異なり、炭素
    数1〜8の有機基、R2は同一または異なり、炭素数1
    〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基もしく
    はフェニル基を示し、mおよびnはそれぞれ0以上の整
    数であり、m+nはMの原子価である)で表される化合
    物である請求項1または2に記載の成型品。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成
    形品の表面に積層される組成物が無機微粒子を含有して
    いることを特徴とする請求項1、2または3記載の成型
    品。
  5. 【請求項5】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる成
    形品の表面に、金属および/または無機化合物の蒸着層
    と、請求項1〜4いずれか1項記載の組成物からなる層
    とが積層されてなる成型品。
  6. 【請求項6】(b)一般式(1)の化合物が、金属アル
    コレート、該金属アルコレートの加水分解物、該金属ア
    ルコレートの縮合物、該金属アルコレートのキレート化
    合物、該キレート化合物の加水分解物および金属アシレ
    ートの群から選ばれた少なくとも1種である請求項3記
    載の成型品。
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