JP2001292854A - ヘッドレスト構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ヘッドレスト本体の前面に形成す
る開口穴の位置に自由度を持たせることができるヘッド
レスト構造を提供する。 【解決手段】 本発明は、ヘッドレスト本体６に開口穴
４を形成し、該開口穴４の周囲のヘッドレスト本体６の
内部に補強フレーム部９を通して、ヘッドレスト本体６
の下部から両端部の取付用脚部９ｂを外部に突出させた
ヘッドレストスティ７を設けたヘッドレスト構造におい
て、上記ヘッドレストスティ７の取付用脚部９ｂの基端
部を連結杆１０を介して互いに連結し、該連結杆１０を
上記補強フレーム部９よりも前方側に突出させたことに
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドレスト本体
の前面に開口穴を形成したヘッドレスト構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、図８に示すように自動車等の車
両用シート１００は、シートクッション１０１とシート
バック１０２で構成されており、シートバック１０２の
上部にヘッドレスト１０３が設けられている。このヘッ
ドレスト１０３には、デザイン面、および機能面から種
々の構造のものが知られているが、近年では、ヘッドレ
スト本体の中央部に開口穴を形成したものが広く採用さ
れている。

【０００３】図９は、従来のこの種のヘッドレスト１０
３を示したもので、ヘッドレスト１０３は、中央部に開
口穴１０４を形成したヘッドレスト本体１０５と、この
ヘッドレスト本体１０５をシートバック１０２に取り付
けるヘッドレストスティ１０６とで構成されている。ヘ
ッドレスト本体１０５は、クッション材の表面を表皮材
で覆ったもので、このクッション材の内部にヘッドレス
トスティ１０６の上端部が挿通されて組み付けられてい
る。ヘッドレストスティ１０６は、逆Ｕ字状に形成した
フレーム１０７の上端部を、上記開口穴１０４を囲むよ
うにしてヘッドレスト本体１０５内に配設し、両端部を
ヘッドレスト本体１０５の下部から突設させて、シート
バック１０２に取り付ける取付用脚部１０８を形成して
いる。取付用脚部１０８の上端部には、連結棒１０９が
掛け渡されて取付用脚部１０８相互を連結している。

【０００４】ヘッドレスト１０３は、取付用脚部１０８
を、シートバック１０２の上端部に形成された取付孔１
１０に挿入してシートバック１０２に組み付けられてい
る。取付用脚部１０８には、複数の係合凹部が所定間隔
で形成されて、シートバック１０２の取付孔１１０に設
けられた係止爪に係合してその位置を保持するように構
成されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によると、一定の強度を満足するためには、開口
穴１０４の上部側の幅Ｌが一定幅必要で、開口穴１０４
の位置が自ずから限定されていた。

【０００６】本発明は上記課題を解決し、ヘッドレスト
本体の前面に形成する開口穴の位置に自由度を持たせる
ことができるヘッドレスト構造を提供することを目的と
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ヘッドレスト本体に開口穴を形成し、該開口
穴の周囲のヘッドレスト本体の内部に補強フレーム部を
通して、ヘッドレスト本体の下部から両端部の取付用脚
部を外部に突出させたヘッドレストスティを設けたヘッ
ドレスト構造において、上記ヘッドレストスティの取付
用脚部の基端部を連結杆を介して互いに連結し、該連結
杆を上記補強フレーム部よりも前方側に突出させたこと
にある。また、本発明は、連結杆の突出部を略水平方向
に形成したことにある。さらに、本発明は、連結杆の突
出部を前方斜め上方に向けて突設したことにある。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。

【０００９】図１および図２において、１は車両用シー
トで、これは、シートクッション２とシートバック３で
構成されている。シートバック３の上端部には、中央部
に開口穴４を形成したヘッドレスト５が装着されてい
る。ヘッドレスト５は、図３および図４に示すように、
前面の略中央部に開口穴４を貫通して形成したヘッドレ
スト本体６と、このヘッドレスト本体６をシートバック
３上端部に設けられた一対の取付孔３ａに挿入して取り
付けるヘッドレストスティ７とで構成されている。

【００１０】ヘッドレスト本体６は、略中央部に開口穴
を形成するようにして型成形されたクッション材（図示
せず）の表面を表皮材８で覆って縫製したもので、この
クッション材の内部にヘッドレストスティ７の上端部が
挿通されて組み付けられている。上記ヘッドレストステ
ィ７は、図５および図６に示すように、フレーム９を逆
Ｕ字状に形成し、このフレーム９の上端部を、開口穴４
の周囲、上辺、左右の側辺を囲むように湾曲部９ａを形
成して湾曲され、かつ両端部を垂下させて、一対の取付
用脚部９ｂを形成したものである。これら取付用脚部９
ｂの基端部、すなわちヘッドレスト本体６内に配設され
た上端部相互間には、連結杆としての連結バー１０が両
端部１０ａを溶接されて取り付けられており、この連結
バー１０によって開口穴４の下辺側を補強するように構
成している。この連結バー１０は、フレーム９よりも前
方に突出するように形成されており、この連結バー１０
の突出部１０ｂは、両端部１０ａに対して前方斜め上方
に向けて突設されている。

【００１１】上記構成によると、連結バー１０は、突出
部１０ｂが、両端部１０ａに対して前方斜め上方に向け
て突設されているので、ヘッドレスト本体６の下部側
を、上下方向および前後方向に亘って広範囲に補強する
ことができる。

【００１２】なお、上記の実施の形態では、連結バー１
０は、前方斜め上方に向けて突設したが、図７に示すよ
うに前方側に略水平方向に突出させることもできる。ま
た、連結バー１０の突出部１０ｂは、上下方向に波状に
湾曲させることも可能である。さらに、連結バー１０
は、１本に限らず、複数本用いることもできる。等、そ
の他、本発明の要旨を変更しない範囲内で、適宜、変更
して実施し得ることができることは言うまでもない。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によるヘッド
レスト構造によれば次のような効果を奏することができ
る。ヘッドレスト本体に開口穴を形成し、該開口穴の周
囲のヘッドレスト本体の内部に補強フレーム部を通し
て、ヘッドレスト本体の下部から両端部の取付用脚部を
外部に突出させたヘッドレストスティを設けたヘッドレ
スト構造において、上記ヘッドレストスティの取付用脚
部の基端部を連結杆を介して互いに連結し、該連結杆を
上記補強フレーム部よりも前方側に突出させたので、ヘ
ッドレスト本体の下部側を、前後方向に亘って広範囲に
補強することができる。よって、ヘッドレスト本体の前
面に形成する開口穴の位置に自由度を持たせることがで
きる。また、本発明は、連結杆の突出部を略水平方向に
形成したので、ヘッドレスト本体の下部側を、前後方向
に亘って広範囲に補強することができる。さらに、本発
明は、連結杆の突出部を前方斜め上方に向けて突設した
ので、ヘッドレスト本体の下部側を、前後方向に亘って
広範囲に補強することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】車両用シートに適用した本発明のヘッドレスト
構造の実施の形態を示す正面図である。

【図２】車両用シートに適用した本発明のヘッドレスト
構造の実施の形態を示す側面図である。

【図３】図１のヘッドレストを示す正面図である。

【図４】図３の側面図である。

【図５】図３のヘッドレストスティを示す正面図であ
る。

【図６】図５の側面図である。

【図７】本発明のヘッドレストスティの変形例を示す側
面図である。

【図８】従来のヘッドレスト構造を示す側面図である。

【図９】従来のヘッドレストを示す正面図である。

【符号の説明】

１ 車両用シート ２ シートクッション ３ シートバック ４ 開口穴 ５ ヘッドレスト ６ ヘッドレスト本体 ７ ヘッドレストスティ ８ 表皮材 ９ フレーム（補強フレーム部） １０ 連結バー（連結杆） ９ｂ 取付用脚部 １０ａ 両端部 １０ｂ 突出部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘッドレスト本体に開口穴を形成し、該
   開口穴の周囲のヘッドレスト本体の内部に補強フレーム
   部を通して、ヘッドレスト本体の下部から両端部の取付
   用脚部を外部に突出させたヘッドレストスティを設けた
   ヘッドレスト構造において、上記ヘッドレストスティの
   取付用脚部の基端部を連結杆を介して互いに連結し、該
   連結杆を上記補強フレーム部よりも前方側に突出させた
   ことを特徴とするヘッドレスト構造。
2. 【請求項２】 上記連結杆の突出部を略水平方向に形成
   したことを特徴とする請求項１に記載のヘッドレスト構
   造。
3. 【請求項３】 上記連結杆の突出部を前方斜め上方に向
   けて突設したことを特徴とする請求項１に記載のヘッド
   レスト構造。