JP2001288345A - ポリブチレンテレフタレート共重合体組成物の製造方法及びそれより得られるポリブチレンテレフタレート共重合体組成物 - Google Patents
ポリブチレンテレフタレート共重合体組成物の製造方法及びそれより得られるポリブチレンテレフタレート共重合体組成物Info
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Abstract
品にした際のブリードアウトが起こらず、耐熱老化性に
優れたPBT共重合体組成物の製造方法及び組成物を提
供する。 【解決手段】 1,4ーBGを主成分とし、特定の数平
均分子量のPTMGを共重合成分とするグリコール成分
とジメチルテレフタル酸を主成分とする二官能性カルボ
ン酸の低級アルキルエステル成分とを、重合触媒として
チタン化合物とマグネシウム化合物、またチオエーテル
系及びヒンダードフェノール系酸化防止剤とを存在させ
て反応させるにあたり、数平均分子量650〜2000
のPTMGの量(A)が3重量%以上7重量%以下であ
り、チオエーテル系酸化防止剤の量(B)及びヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤の量(C)がそれぞれ0.0
1重量%以上0.5重量%以下であり、かつ、これらが
特定の関係を満たすよう反応させる方法及び組成物。
Description
化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤とを反応
段階から存在させて反応を行うポリテトラメチレンエー
テルグリコールを共重合したポリブチレンテレフタレー
ト共重合組成物の製造方法及びそれより得られるポリブ
チレンテレフタレート共重合体組成物に関する。
「PBT」という。)は機械物性、電気特性及び耐熱性
等の物性バランスの優れた樹脂であり、コネクター、コ
イルボビン等の電気・電子部品およびディストリビュー
ターキャップ等の自動車部品として広く使用されてい
る。
ヒンジ部が薄肉である成型用途には、より良流動性の樹
脂が要求されていた。そのため、このような成型品の薄
肉部やヒンジ部にも割れや欠けが発生せず、低温条件下
での使用でも破損しない耐衝撃性と流動性に優れた樹脂
として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以
下、「PTMG」という。)を共重合したPBT共重合
体が知られていた。
T共重合体のPTMG成分は酸化劣化しやすいという問
題があり、それを防止するために酸化防止剤を添加して
使用することが必要であった。従来から、酸化防止剤を
配合するには、コンパウンドによる方法が採用されてい
る。しかしながら、コンパウンドによる方法では、工程
が増えることに加え、コンパウンド時の押出機中での熱
劣化のために機械的強度、特にIzod衝撃強度が低下
すると言う問題、また、成形品の使用中に成形品の表面
に酸化防止剤がブリードアウトするという問題があっ
た。加えて、酸化防止効果を充分に発揮させるために
は、多量の酸化防止剤を添加する必要があり、コスト的
にも高くなるという問題もあった。
ホモPBTに酸化防止剤を重合時に添加する方法が開示
されている。しかしながら、プラントでの製造スケール
での実施の場合、重合反応中に酸化防止剤が存在してい
ると、酸化防止剤の影響で重合反応が阻害され、重合性
が悪化して、実質的に高重合度化が困難な傾向があり、
PTMGを共重合したPBTでは、ホモPBTに比べて
反応総末端基数が少ないために、より反応阻害傾向は大
きいという問題があった。
問題点に鑑み、重合時に酸化防止剤を存在下させて反応
しても重合反応が阻害されることがなく、また、重合後
の後工程で添加剤のコンパウンド工程を行う必要がな
く、酸化防止剤の使用量もコンパウンド添加の使用量よ
り少量でも優れた耐熱老化性を有し、また成形板表面へ
のブリードアウトが起こらず、コンパウンド時の熱劣化
から生じる機械的強度の低下、特にIzod衝撃強度が
低下させることもない、結晶性で機械的物性においても
優れたポリブチレンテレフタレート共重合体組成物の製
造方法及びそれより得られるポリブチレンテレフタレー
ト共重合体組成物を提供する。
ンジオールを主成分とし、数平均分子量650〜200
0のポリテトラメチレンエーテルグリコールを共重合成
分とするグリコール成分とジメチルテレフタル酸を主成
分とする二官能性カルボン酸の低級アルキルエステル成
分とを、重合触媒としてチタン化合物とマグネシウム化
合物とを存在させ、かつ、チオエーテル系酸化防止剤と
ヒンダードフェノール系酸化防止剤とを存在させて反応
させるにあたり、数平均分子量650〜2000のポリ
テトラメチレンエーテルグリコールの量(A)が3重量
%以上7重量%以下であり、チオエーテル系酸化防止剤
の量(B)及びヒンダードフェノール系酸化防止剤の量
(C)がそれぞれ0.01重量%以上0.5重量%以下
であり、かつ、A、B及びCの関係が式1を満たすよう
に存在させ、反応させることを特徴とするポリブチレン
テレフタレート共重合体組成物の製造方法に関する。
る。本発明のポリブチレンテレフタレート共重合体組成
物を構成するグリコール成分としては、1,4ーブタン
ジオールを主成分とし、数平均分子量650〜2000
のポリテトラメチレンエーテルグリコールを共重合成分
とし、また二官能性カルボン酸の低級アルキルエステル
成分としては、ジメチルテレフタル酸を主成分とする。
数平均分子量650〜2000のポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールの量は3重量%以上7重量%以下で使
用する必要がある。この範囲で用いるとホモポリブチレ
ンテレフタレートと比較しても結晶性が劣らず、耐衝撃
性及び流動性に優れている。
ボン酸の低級アルキルエステル成分としては、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸等の芳香族のジカルボン酸の低級アルキルエステル、
アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、シュウ酸等の脂肪
族ジカルボン酸の低級アルキルエステルが挙げられる。
これらは1種、または2種以上を混合してもよく、目的
により任意に選ぶことができる。又、少量のトリメリッ
ト酸のような三官能性以上のカルボン酸またはカルボン
酸無水物を少量使用してもよい。
してはチタン化合物とマグネシウム化合物である。チタ
ン化合物としては、テトラアルキルチタネートが好まし
く、具体的には、テトラ−n−プロピルチタネート、テ
トライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタ
ネート、テトラ−t−ブチルチタネート、テトラフェニ
ルチタネート、テトラシクロヘキシルチタネート及びテ
トラベンジルチタネート、またははこれらの混合チタネ
ートが挙げられる。これらのうち特にテトラ−n−プロ
ピルチタネート、テトライソプロピルチタネート及びテ
トラ−n−ブチルチタネートが好ましい。これらのチタ
ン化合物は2種以上を併用して用いてもよい。 チタン
化合物の使用量は出来るだけ少ない方が良い。しかしな
がら重合性の点から金属のチタンの量として、生成する
ポリエステル樹脂に対して30〜200ppm、好まし
くは、40〜130ppm、特に好ましくは50〜11
0ppmの範囲で使用するのがよい。
マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキサイド及
び燐酸水素マグネシウム等が挙げられ、この内酢酸マグ
ネシウムおよび水酸化マグネシウムが好ましく、重合速
度や1,4−ブタンジオールへの溶解性(異物生成)等
の点で酢酸マグネシウムが特に好ましい。
タンに対してマグネシウムが0.5〜2.0モルの範囲
で使用される。この範囲で使用することにより重合時に
酸化防止剤を添加しても重合速度を低下することなく製
造することができる。この比が0.5未満であると、重
合速度の向上は小さくなる傾向があり、一方2.0を超
える場合は、重合速度が低下する傾向がある。好ましく
は、0.7〜1.8、より好ましくは0.85〜1.7
である。
化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤を存在さ
せて反応させる。チオエーテル系酸化防止剤としては、
分子構造にチオエーテル結合を有するものであればよ
く、例えばジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート及び3−ドデシルチオプロピ
オン酸等が挙げられる。この内、ペンタエリスリトール
テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)が特に
好ましい。
は、例えば2,4,6−トリ−第3ブチルフェノール及
び1,3,5−トリス−メチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロオキシ−ベンジ
ル)ベンゼンなどが挙げられる。この内、テトラキス
〔メチレン−3(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒドロオ
キシ−フェニル)プロピオネート〕メタンが特に好まし
い。
フェノール系酸化防止剤の使用量は、それぞれ0.01
重量%以上0.5重量%以下であり、かつ、ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体組成物中のポリテトラメチレ
ンエーテルグリコールの量(A)とチオエーテル系酸化
防止剤の量(B)及びヒンダードフェノール系酸化防止
剤の量(C)との関係が式1を満たす必要がある。
と、酸化防止剤としての効果が不十分であり、0.5重
量%を超えるとコスト的に好ましくない。また、式1の
関係式を満たさないと、耐熱老化性に劣り、機械強度も
低下するので好ましくない。
ールを主成分とし、数平均分子量650〜2000のポ
リテトラメチレンエーテルグリコールを共重合成分とす
るグリコール成分とジメチルテレフタル酸を主成分とす
る二官能性カルボン酸の低級アルキルエステル成分と
を、重合触媒としてチタン化合物とマグネシウム化合物
とを存在させ、かつ、チオエーテル系酸化防止剤とヒン
ダードフェノール系酸化防止剤とを存在させてエステル
交換反応工程とそれに続く重縮合反応工程を経由して製
造させる。製造条件は、従来より公知の条件が採用され
る。
のアルキレングリコール成分と二官能性カルボン酸の低
級アルキルエステル成分との原料モル比を2.0以下、
好ましくは1.0〜1.6の範囲で反応を行う。また、
エステル交換反応温度は、120〜245℃未満、好ま
しくは140〜240℃で、2〜4時間で行うことがで
きる。次いで行う重縮合反応は、通常、0.399Kp
a以下の減圧下で210〜245℃未満で行う。好まし
くは、230〜243.5℃、更に好ましくは230〜
240℃以下である。重縮合反応時間は、2〜5時間で
行うことができる。重縮合反応温度は、245℃未満で
あると、重合度が増大する重合後期における撹拌による
シェア発熱による樹脂の劣化を防止する上で好ましい。
重縮合反応温度が245℃以上であると、添加した酸化
防止剤が分解や揮散を起こしたり、また、添加量が多く
ても酸化防止能力が劣ってしまう傾向がある。また、末
端ビニル基が大幅に上昇し、そのため、更に重合度を高
めたり、低ガス化や、低オリゴマー化のために固相重合
を行う際に、固相重合速度が低く、生産性が低下してし
まうこともある。
は、エステル交換の開始時、エステル交換中、エステル
交換後及び重縮合反応時等に添加すればよい。この内、
エステル交換開始時と重縮合反応前に分割して添加する
のが好ましい。この際のチタン化合物の添加方法は、従
来公知の方法が採用できる。具体的には、そのまま直接
添加する、又は原料に使用する1,4ーブタンジオール
または適当な溶媒に希釈して添加することができる。
エステル交換の開始時、エステル交換中、エステル交換
後及び重縮合反応時等のうちいずれかで添加する。この
内、エステル交換終了時及び重合開始前に添加するのが
重合活性及び色調等の点で好ましい。この際のマグネシ
ウム化合物の添加方法は、従来公知の方法が採用でき
る。具体的には、そのまま直接添加する、又は原料に使
用する1,4ーブタンジオールまたは適当な溶媒に分散
させて、スラリーとしてまたは溶解して添加することが
できる。
ステル交換反応時または重縮合反応直前に添加する。好
ましくは、重縮合反応直前に添加するのが好ましい。こ
れらの酸化防止剤の添加方法は、特に限定されず、粉体
またはペレット等の固体状態で添加する方法、融点以上
に加熱して融液として添加する方法及び1,4ーブタン
ジオール等の適当な溶媒に分散させスラリーとして添加
する方法等通常の方法が採用される。
び2種の酸化防止剤のほかに、他の添加剤を少量存在さ
せて反応を行っても良い。他の添加剤としては離型剤と
してのマイクロクリスタリンワックス等の炭化水素化合
物、核剤としてのタルク、カオリン等のケイ酸塩化合
物、靱性改良剤としてのコアシェル型ゴム、充填剤・補
強剤としての炭カル、ガラス繊維等が挙げられる。
レンテレフタレート共重合体組成物は、引き続き従来公
知の方法に従って固相重合して最終製品とすることもで
きる。具体的な固相重合の条件は、通常、減圧下180
〜220℃の温度で、3〜20時間程度で行うことがで
きる。本発明の製造方法により得られるポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物は、耐熱老化性の色調変化
△Eが7未満であることが好ましい。色調変化△Eと
は、得られるポリブチレンテレフタレート共重合体組成
物の色調のL0値、a0値およびb0値と、該ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体組成物を150℃で、200
時間加熱した後の色調のL値、a値およびb値の値から
式2より求めた値である。
良好であり、また例えば、自動車等のエンジン周りに使
用される部品やコネクター類の薄肉部やヒンジ部を有す
る成形品などの劣化による割れや欠けが発生し難いので
好ましい。他方、△Eが7以上であると色味的にも茶色
味が強く成形に使用する際に不向きであり、また、例え
ば、自動車等のエンジン周りに使用される部品やコネク
ター類の薄肉部やヒンジ部を有する成形品は、劣化によ
る割れや欠けが発生し易くなり好ましくない。
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら
の実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び
比較例における各測定方法を次に示す。 〈極限粘度(η)〉実施例及び比較例により得られた共
重合体組成物をフェノールと1,1,2,2−テトラク
ロロエタンとを重量比1対1の割合で混合した混合溶液
に、1g/dlの濃度に溶解し、ウベローデ粘度計を使
用して、30℃の温度で測定した。また、溶媒のみの落
下秒数を測定し、式3より極限粘度(η)を求めた。
り得られた共重合体組成物チップの色調を日本電色工業
(株)製の「測色色差計」にてL値、a値及びb値を測
定し、その測定値をそれぞれ、L0、a0及びb0とし
た。
加熱し、200時間空気乾燥したチップの色調L値、a
値及びb値を測定し、その測定値をそれぞれ、L、a及
びbとした。これらの値から式2より△Eを求めた。
共重合体組成物を射出成形法により150mm×150
mm×3mmの平板を成形した。この平板を、ギヤーオ
ーブン中で150℃に加熱し、200時間空気乾燥した
平板の表面にブリードアウトした成分をd化クロロホル
ムに溶解し、反応中に添加した2種の酸化防止剤の有無
を1H−NMRで確認した。
ノッチ付き試験片を使用して、ASTM D256に準
拠して測定した。 〈曲げ弾性率〉1/4インチ厚みの試験片を支点間距離
100mm、またロードセルの速度を3mm/minと
して、ASTM D790で準拠して測定した。
1,4−ブタンジオールを添加しテトラブチルチタネー
トを33ppm(チタン金属としてポリマー量に対し
て)を加え、150〜215℃で3時間エステル交換反
応を行った。エステル交換反応中に最終的に得られるブ
チレンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリ
エステルに対して、数平均分子量が1000のPTMG
を5重量%添加し、エステル交換反応終了15分前に、
酢酸マグネシウム・四水塩48ppm(マグネシウム金
属としてポリマー量に対して)を1,4−ブタンジオー
ルに溶解して添加し、さらに最終的に得られるポリマー
量に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤〔チバ
・ガイギー(株)製、Irganox1010:テトラ
キス〔メチレン−3(3,5−ジ第3ブチル−4−ヒド
ロオキシ−フェニル)プロピオネート〕メタン〕を0.
06重量%、チオエーテル系酸化防止剤〔シプロ化成
(株)製、Seenox412S:(ペンタエリスリト
ール−テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネー
ト))〕を0.2重量%及び離型剤マイクロクリスタリ
ンワックス〔日本精蝋(株)製、HNP−0190〕を
0.3重量%となるように加え、引き続き、テトラブチ
ルチタネートを25ppm(チタン金属としてポリマー
量に対して)を添加し、重縮合反応を行った。
で85分かけて徐々に減圧し、240℃まで昇温し、そ
の温度のまま、0.399Kpaで3時間21分重縮合
反応し、その後ペレット化してポリブチレンテレフタレ
ート共重合体組成物を製造した。得られたポリブチレン
テレフタレート共重合体組成物の極限粘度は、0.84
7であった。
合体組成物ペレットを200℃、減圧下(0.133K
pa以下)で固相重合を行って、極限粘度1.04のポ
リブチレンテレフタレート共重合体組成物を得た。得ら
れたポリブチレンテレフタレート共重合体組成物のIz
od衝撃強度、耐熱老化性(色調変化△E)、ブリード
アウト性および曲げ弾性率を表1に示す。
〔チバ・ガイギー(株)製、Irganox1010〕
の添加量を0.12重量%に代え、重縮合反応時間を3
時間24分に代えた他は、実施例1と同様な方法で反応
を行ない、極限粘度、0.853のポリブチレンテレフ
タレート共重合体組成物ペレットを得た。 次に、該ペ
レットを実施例1と同様な方法で固相重合を行い、極限
粘度1.04のポリブチレンテレフタレート共重合体組
成物を得た。得られたポリブチレンテレフタレート共重
合体組成物のIzod衝撃強度、耐熱老化性(色調変化
△E)、ブリードアウト性および曲げ弾性率を表1に示
す。
〔チバ・ガイギー(株)製、Irganox1010〕
の添加量を0.2重量%に代え、重縮合反応時間を3時
間24分に代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を
行ない、極限粘度、0.843のポリブチレンテレフタ
レート共重合体組成物ペレットを得た。
で固相重合を行い、極限粘度1.04のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物を得た。得られたポリブチ
レンテレフタレート共重合体組成物のIzod衝撃強
度、耐熱老化性(色調変化△E)、ブリードアウト性お
よび曲げ弾性率を表1に示す。 比較例1 実施例1において、エステル交換反応に入る前に添加す
るテトラブチルチタネートの量を58ppm(チタン金
属としてポリマー量に対して)に代え、エステル交換反
応終了15分前に添加するマグネシウムに代え次亜リン
酸ナトリウム2水和物を100ppm(化合物としてポ
リマー量に対して)を添加し、また、重縮合反応に入る
前に添加するテトラブチルチタネートの量を35ppm
(チタン金属としてポリマー量に対して)に代え、更に
重縮合反応温度を245℃、重縮合反応時間を3時間1
4分に代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行な
い、極限粘度、0.618のポリブチレンテレフタレー
ト共重合体組成物ペレットを得た。
で固相重合を行い、極限粘度1.04のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物を得た。得られたポリブチ
レンテレフタレート共重合体組成物の耐熱老化性(色調
変化△E)及びブリードアウト性を表1に示す。 比較例2 実施例1において、エステル交換反応に入る前に添加す
るテトラブチルチタネートの量を58ppm(チタン金
属としてポリマー量に対して)に代え、重縮合反応に入
る前に添加するテトラブチルチタネートの量を35pp
m(チタン金属としてポリマー量に対して)に代え、ま
た、チオエーテル系酸化防止剤(シプロ化成(株)製、
Seenox412S)を添加しないこと、更に、重縮
合反応温度を238℃、重縮合反応時間を3時間25分
に代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行ない、
極限粘度、0.844のポリブチレンテレフタレート共
重合体組成物ペレットを得た。
で固相重合を行い、極限粘度1.04のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物を得た。得られたポリブチ
レンテレフタレート共重合体組成物の耐熱老化性(色調
変化△E)及びブリードアウト性を表1に示す。 比較例3 実施例1において、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
〔チバ・ガイギー(株)製、Irganox1010〕
の添加量を0.12重量%に代え、チオエーテル系酸化
防止剤(シプロ化成(株)製、Seenox412S)
の添加量を0.1重量%に代え、また、重縮合反応時間
を3時間25分に代えた他は、実施例1と同様な方法で
反応を行ない、極限粘度、0.844のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物ペレットを得た。
で固相重合を行い、極限粘度1.04のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物を得た。得られたポリブチ
レンテレフタレート共重合体組成物の耐熱老化性(色調
変化△E)及びブリードアウト性を表1に示す。 比較例4 実施例1において、数平均分子量が1000のPTMG
を7重量%に代え、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
〔チバ・ガイギー(株)製、Irganox1010)
を0.42重量%、またチオエーテル系酸化防止剤〔シ
プロ化成(株)製、Seenox412S)を0.42
重量%に代え、更に、重縮合反応時間を3時間35分に
代えた他は、実施例1と同様な方法で反応を行ない、極
限粘度、0.829のポリブチレンテレフタレート共重
合体組成物ペレットを得た。
で固相重合を行い、極限粘度1.04のポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物を得た。得られたポリブチ
レンテレフタレート共重合体組成物の耐熱老化性(色調
変化△E)及びブリードアウト性を表1に示す。 比較例5 実施例1において、ヒンダードフェノール系酸化防止
剤、チオエーテル系酸化防止剤及び離型剤マイクロクリ
スタリンワックスを添加せず、また、重縮合反応時間を
3時間26分に代えた他は、実施例1と同様な方法で反
応を行ない、極限粘度、0.859のポリブチレンテレ
フタレート共重合体ペレットを得た。次に、該ペレット
を実施例1と同様な方法で固相重合を行い、極限粘度
1.04のポリブチレンテレフタレート共重合体を得
た。
合体に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤〔チ
バ・ガイギー(株)製,Irganox1010〕を
0.3重量%、チオエーテル系酸化防止剤〔Seeno
x412S〕を0.3重量%及び離型剤マイクロクリス
タリンワックス〔HNP−0190〕を0.3重量%添
加して二軸混練機で混練して、コンパウンド品のペレッ
トを得た。得られたペレットのIzod衝撃強度、耐熱
老化性(色調変化△E)、ブリードアウト性および曲げ
弾性率を表1に示す。
熱老化性(色調変化△E)が優れていることが分かる。
また、比較例1の製造方法によると耐熱老化性(色調変
化△E)も劣っている上に、重縮合反応温度が高くても
重合性が悪いことが分かる。更に比較例5の2種の酸化
防止剤をコンパウンドしたものは、酸化防止剤の量が多
いにもかかわらず、耐熱老化性(色調変化△E)が劣
り、ブリードアウトも起こり、更に混練の熱劣化により
Izod衝撃強度が低下することが分かる。
うことなく、酸化防止剤が存在しても重合性を悪化させ
ることなく、ポリブチレンテレフタレート共重合体組成
物を製造することができる。また、得られたポリブチレ
ンテレフタレート共重合体組成物は、ホモポリブチレン
テレフタレートに比較しても結晶性が劣らず耐衝撃性、
流動性、耐熱老化性(色調変化△E)が7未満と優れて
おり、更に、酸化防止剤のブリードアウトがない優れた
共重合体組成物である。
Claims (4)
- 【請求項1】 1,4ーブタンジオールを主成分とし、
数平均分子量650〜2000のポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールを共重合成分とするグリコール成分と
ジメチルテレフタル酸を主成分とする二官能性カルボン
酸の低級アルキルエステル成分とを、重合触媒としてチ
タン化合物とマグネシウム化合物とを存在させ、かつ、
チオエーテル系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸
化防止剤とを存在させて反応させるにあたり、数平均分
子量650〜2000のポリテトラメチレンエーテルグ
リコールの量(A)が3重量%以上7重量%以下であ
り、チオエーテル系酸化防止剤の量(B)及びヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤の量(C)がそれぞれ0.0
1重量%以上0.5重量%以下であり、かつ、A、B及
びCの関係が式1を満たすように存在させ、反応させる
ことを特徴とするポリブチレンテレフタレート共重合体
組成物の製造方法。 【数1】 9<A/(B+C)< 20 ・・・(式1) - 【請求項2】 重合触媒としてチタン化合物とマグネシ
ウム化合物との割合がチタン化合物のチタンに対しマグ
ネシウムとして0.5〜2.0モル倍で存在させること
を特徴とする請求項1記載のポリブチレンテレフタレー
ト共重合体組成物の製造方法。 - 【請求項3】 245℃未満で反応すること特徴とする
請求項1または2記載のポリブチレンテレフタレート共
重合体組成物の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または3のいずれかに記載の製
造方法により得られる共重合体組成物であり、耐熱老化
性△Eが7未満であることを特徴とするポリブチレンテ
レフタレート共重合体組成物。
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