JP2007176971A - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物および樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1成分)51〜99重量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)1〜49重量部を含む芳香族ポリカーボネート樹脂組成物であって、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)におけるチタン化合物含有量が、チタン原子として1ppmを超えて75ppm以下で且つ、末端カルボキシル基濃度が39μeq/g以下であり、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1成分)とポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)との合計樹脂成分(A成分)50〜99重量部に対して、無機フィラー(B成分)を1〜50重量部含有することを特徴とする、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
更に無機フィラーの中でも良外観が得られる、珪酸塩系無機物の粉砕物等の殆どは、塩基性であり、配合する樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂の際には、樹脂の分解やエステル交換反応に伴う分解に起因した、滞留熱安定性の低下が生ずるという問題があった。
理タルク及び/又は表面処理マイカを用いた樹脂組成物(例えば特許文献4参照。)などが提案されている。しかしこれらの従来技術では、流動性、剛性、耐衝撃性、耐熱性、疲労特性、滞留熱安定性の諸物性於いてバランスが優れた、化学産業上の要求特性使用に耐えうる、満足できるものではなかった。
しかしながら、単に燐成分及びチタン成分を重縮合触媒として用いるだけでは十分な改良はなさていなかった。そして具体的に組成物として例示されているポリブチレンテレフタレート樹脂のチタン含有量も多く、芳香族ポリカーボネート樹脂との樹脂組成物にすると、流動性、剛性、耐熱性、耐衝撃性、疲労特性、滞留熱安定性のバランスにおいて十分満足できるものが得られないという問題があったではなかった。
このような特長を有する本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、幅広い分野に使用することが可能であり、電気・電子機器部品、OA機器、機械部品、車輌部品、建築部材、各種容器、レジャー用品・雑貨類などの各種用途に有用であり、特に車輌外装・外板部品、車輌内装部品への適用が期待できる。
車輌内装部品としては、インナードアハンドル、センターパネル、インストルメンタルパネル、コンソールボックス、ラゲッジフロアボード、カーナビゲーションなどのディスプレイハウジングなどが挙げられる。
基」は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、置換基を有していてもよいことを含む。
本発明に用いるA1成分である芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、「A1成分」と略記することがある。)は、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを、または、これらに併せて少量のポリヒドロキシ化合物等を反応させてなる、直鎖または分岐の熱可塑性の芳香族ポリカーボネート重合体または共重合体である。
ジフェニルエーテル等で例示されるジヒドロキシジアリールエーテル類;
メチルジフェニルスルフィド等で例示されるジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチ
ルジフェニルスルホキシド等で例示されるジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジメチルジ
フェニルスルホン等で例示されるジヒドロキシジアリールスルホン類;ハイドロキノン、レゾルシン、4,4'−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。
分子量調節剤としては、一価のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。一価のフェノール性水酸基を有する化合物としては、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノールおよびp−長鎖アルキル置換フェノールなどが挙げられる。
メチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
また、より積極的な調整方法としては、反応時に別途、末端停止剤を添加する方法が挙げられ、この際の末端停止剤としては、一価フェノール類、一価カルボン酸類、炭酸ジエステル類が挙げられる。
粘度平均分子量は、より好ましくは12000〜40000であり、さらに好ましくは14000〜30000である。また、粘度平均分子量の異なる2種類以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合してもよい。もちろん、粘度平均分子量が上記好適範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂を混合してもよい。
末端水酸基濃度を10ppm以上とすることで、分子量の低下が抑制でき、樹脂組成物の機械的特性や疲労特性がより向上する傾向にある。また末端基水酸基濃度を1000ppm以下にすることで、樹脂組成物の耐熱性、滞留熱安定性が、より向上する傾向にあるので好ましい。
なお、末端水酸基濃度の単位は、芳香族ポリカーボネート樹脂重量に対する、末端水酸基の重量をppmで表示したものであり、測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)である。
本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(以下、「A2成分」と略記することがある。)とは、テレフタル酸単位および1,4−ブタンジオール単位がエステル結合した構造を有するポリエステルであり、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸単位から成り、ジオール単位の50モル%以上が1,4−ブタンジオール単位から成る高分子を言い、チタン化合物の含有量がチタン原子として1ppmを超えて75ppm以下であり、且つ末端カルボキシル基濃度が39μeq/g以下である、ポリブチレンテレフタレート樹脂である。
1,4−ブタンジオール単位の割合は、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上である。テレフタル酸単位または1,4−ブタンジオール単位を50モル%以上とすることによって、A2成分の結晶化速度の低下を抑制し、また成形性を良好なものとすることが出来る。
ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることが出来る。これらのジカルボン酸成分は、ジカルボン酸として、または、ジカルボン酸エステル、ジカルボン酸ハライド等のジカルボン酸誘導体を原料として、ポリマー骨格に導入できる。
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等の芳香族ジオール等を挙げることが出来る。
、中でも50ppm、特に45ppmであることが好ましい。チタンの含有量がチタン原子として1ppm未満では、ポリブチレンテレフタレート樹脂の重合反応速度が低下するため、高温、長時間で重合反応を進めざるを得なくなり、ポリブチレンテレフタレート樹脂の色調悪化や熱劣化反応が助長されるだけでなく、芳香族ポリカーボネートとの混練の際に反応が進行せずポリマーアロイの機械的物性や疲労特性の低下を招くので好ましくない。
一方、チタンの含有量がチタン原子として75ppmを超えると混練時や成形時のガスの発生や熱安定性の悪化を招くだけでなく、エステル交換反応の制御が困難となり、芳香族ポリカーボネートとのポリマーアロイの耐熱性、滞留熱安定性やリサイクル特性の悪化、更には機械的物性や色調の低下を招くので好ましくない。
マグネシウム化合物としては、具体的には例えば酢酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキサイド、燐酸水素マグネシウム等が挙げられる。中でも有機酸塩類が好ましく、特に酢酸マグネシウムが好ましい。
またポリブチレンテレフタレート樹脂における末端メトキシカルボニル基の量(濃度)は、樹脂成形時などにおいて、成型時に係る熱により、毒性のメタノール、ホルムアルデヒド、蟻酸等が発生する原因となり、例えば蟻酸は金属製の成形機器やこれに付随する真空関連機器などに影響を及ぼす恐れがある。よって本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)においては、末端メトキシカルボニル基濃度が0.5μeq/g以下であることが好ましく、中でも0.3μeq/g以下、更には0.2μeq/g以下、特に0.1μeq/g以下であることが好ましい。
ナー等が挙げられ、これらから得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
(THF)、ジヒドロフラン等の成分を含んでいる。従って、上記の留出物した1,4−ブタンジオールは、コンデンサ等で捕集した後、または、捕集しながら、水、アルコール、THF等の成分と分離、精製し、反応槽に戻すことが好ましい。
但し、一般的に、スズやスズ化合物はポリブチレンテレフタレート樹脂の色調を悪化させるため、本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂中におけるスズ化合物の含有量は低い方が好ましく、中でも、含有しないことが好ましい。具体的には、通常、スズ化合物の含有量が、スズ原子換算で200ppm以下、中でも100ppm以下、更には10ppm以下であることが好ましい。
0重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上である。
また、この場合、原料であるテレフタル酸や、チタン触媒と共に供給してもよいし、独立して供給してもよい。中でも、触媒の安定性の観点からはテレフタル酸やチタン触媒とは独立して、且つ、反応液気相部から反応液上面に供給することが好ましい。2族金属触媒の供給方法としては、例えば2族触媒が常温で固体の場合には、個体のまま反応液へ供給することも出来るが、供給量を安定化させ、熱による変性などの悪影響を軽減するためには、水、1,4−ブタンジオール等の溶媒に溶解し、溶液として供給することが好ましい。この溶液中の2属金属触媒の濃度は、通常0.01重量%以上、中でも0.05重量%以上、特に0.08重量%以上であることが好ましく、その上限は20重量%以下、中でも10重量%以下、特に8重量%以下であることが好ましい。
の底部からポリマー抜き出しダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら又は水冷後、カッターで切断され、ペレット状、チップ状などの粒状体とされる。
B/TPA=1.1〜5.0(mol/mol)
(但し、上記式において、Bは、単位時間当たりのエステル化反応槽に外部から供給される1,4−ブタンジオールのモル数、TPAは、単位時間当たりにエステル化反応槽に外部から供給されるテレフタル酸のモル数である。)
B/DAT=1.1〜2.5(mol/mol)
(但し、上記式において、Bは、単位時間当たりのエステル化反応槽に外部から供給される1,4−ブタンジオールのモル数、DATは、単位時間当たりにエステル化反応槽に外部から供給されるテレフタル酸ジアルキルのモル数である。)
され、原料がテレフタル酸ジアルキルの場合は、通常溶融した状態で反応槽(A)に供給される。一方、チタン触媒は、好ましくは触媒調整槽(図示せず)で1,4−ブタンジオールの溶液とした後、触媒供給ライン(3)から供給される。図1では再循環1,4−ブタンジオールの再循環ライン(2)に触媒供給ライン(3)を連結し、両者を混合した後、反応槽(A)の液相部に供給する態様を示した。
1族、及び/または2族金属触媒の添加が必要な場合は、調製槽(図示せず)でこれらの触媒を1,4−ブタンジオール等の溶媒で希釈し所定濃度に調製した後、ライン(L7)を経て、1,4−ブタンジオールの供給ライン(L8)に連結し、1,4−ブタンジオールでさらに希釈した後、オリゴマーの抜出ライン(4)に供給する。これは、図3においても同様である。
第3縮合反応器(k)で得られたポリマーは、抜出用ギヤポンプ(m)及び抜出ライン(L5)を経てダイスヘッド(g)から溶融したストランドの形態で抜き出され、水などで冷却された後、回転式カッター(h)で切断されてペレットとなる。
尚、図2、3における符号(L2)、(L4)、(L6)は、各重縮合反応槽(a)、(d)、(k)のベントラインである。
本発明のB成分である無機フィラー(以下、「B成分」と略記することがある。)は、固形の無機化合物である。固体の形態(形状)は任意であって、例えば球状、板状、針状、繊維状、不定形等のいずれであってもよく、最終的に得られる樹脂組成物の寸法安定性、剛性を向上させるためには、中でも板状、針状、繊維状のものが好ましい。
尚、本発明に用いる無機フィラーの形状においては、以下の様に球状、板状、針状、繊維状を区別する。球状とは、真球状だけでなく、ある程度断面楕円状や略長円状のものも含み、好ましくはアスペクト比が1に近いものであり、具体的なアスペクト比としては、0.5を超えて2未満のものを示す。
針状無機フィラーとしてはウォラストナイト等の珪酸カルシウム、モスハイジ、ゾノトライト、チタン酸カルシウム、硼酸アルミニウム、針状炭酸カルシウム、針状酸化チタン、テトラポット型酸化亜鉛等が挙げられ、また繊維状無機フィラーとしてはガラス繊維、炭素繊維等が挙げられる。
また、本発明に用いる無機フィラー(B成分)が繊維状無機フィラーの場合、その平均繊維径は、適宜選択して決定すればよいが、1〜20μmであることが好ましく、更には2〜17μm、特に3〜15μmであることが好ましい。繊維径が1μm未満では補強効果が不充分となり易く、15μmを超えると製品外観に悪影響を与えやすいのでいずれも好ましくない。なお、繊維状フィラーの繊維径は、電子顕微鏡写真により容易に測定することができる。
くとも金属酸化物成分とSiO2成分とからなるものであり、オルトシリケート、ジシリケート、環状シリケート、鎖状シリケート、層状シリケート等のいずれの形態であってもよい。また本発明に用いる珪酸塩化合物は、結晶状態を取るものであり、該珪酸塩化合物が取り得るいずれの形態であってもよく、結晶形状についても、繊維状、板状等、各種の形状から適宜選択して決定すればよい。更に本発明に用いる珪酸塩化合物は、天然鉱物および人工合成物のいずれも使用することができ、人工合成物としては、従来公知の各種の方法から得られた珪酸塩化合物が利用できる。また前記珪酸塩化合物は、粉砕および分級により、所望の粒径、繊維長にして使用することができる。
xMO・ySiO2・zH2O
(ここでxおよびyは自然数を示し、zは0以上の整数を示し、またMOは金属酸化物成分を示し、MOは複数の金属酸化物を含んでいてもよい。)
本発明においてB成分として用いるウォラストナイトは、針状結晶をもつ天然白色鉱物であり、化学式はCaO・SiO2で表される。通常SiO2が約50重量%、CaOが約46重量%、その他Fe2O3、Al2O3等を含有しており、比重は2.9である。また平均アスペクト比は3以上のものが好ましい。この様なウォラストナイトとしては例えば、川鉄鉱業社製PH330、PH450、ナイコミネラルズ社製ナイグロス4、ナイグロス5、キンセイマテック社製SH1250、SH1800が挙げられる。
本発明においてB成分として用いるタルクは、層状構造を持つ含水ケイ酸マグネシウムであって、化学式は4SiO2・3MgO・H2Oで示され、通常SiO2を58〜66重量%、MgOを28〜35重量%、H2Oを約5重量%含み、その他少量成分としてFe2O3が0.03〜1.2重量%、Al2O3が0.05〜1.5重量%、CaOが0.05〜1.2重量%、K2Oが0.2重量%以下、Na2Oが0.2重量%以下等、含有しており比重は約2.7である。タルクの平均粒子径は0.3〜15μmであることが好ましく、中でも0.5〜10μmであることが好ましい。
本発明においてB成分として用いるマイカは、アルミニウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄、等を含んだケイ酸塩鉱物の粉砕物である。具体的には例えば、白雲母(マスコバイト、化学式:K(AlSi3O10)(OH)2Al4(OH)2(AlSi3O10)K)、金雲母(フロゴパイト、化学式:K(AlSi3O10)(OH)2Mg6(OH)2(AlSi3O10)K)、黒雲母(バイオタイト、化学式:K(AlSi3O10)(OH)2(Mg,Fe)6(OH)2(AlSi3O10)K)、人造雲母(フッ素金雲母、化学式:K(AlSi3O10)(OH)2F2Mg6F2(Al
Si3O10)K)等が挙げられる。本発明においては、従来公知の任意のマイカを使用できるが、中でも白雲母を用いることが好ましい。またマイカの粉砕法としては乾式粉砕法および湿式粉砕法のいずれで製造されたものであってもよいが、湿式粉砕法の方がマイカをより薄く細かく粉砕するのに有効であり、その結果樹脂組成物の補強効果がより高くなるので好ましい。
本発明においては、樹脂組成物の耐衝撃性を改良する目的で、更にC成分としてゴム性重合体(以下、「C成分」と略記することがある。)を含有することが好ましい。本発明に用いるゴム性重合体は、ガラス転移温度が0℃以下、中でも−20℃以下のものを示し、ゴム性重合体にこれと共重合可能な単量体成分とを共重合した重合体をも含む。本発明に用いるC成分は、一般にポリカーボネート樹脂組成物等に配合されて、その機械的特性を改良し得る、従来公知の任意のものを使用できる。
リル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPNゴム)重合体等を挙げることができる。このようなゴム性重合体は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(A1成分)を51重量部以上とすることで耐衝撃性が向上する傾向にあり、99重量部未満にすることで流動性や耐薬品性が向上する傾向にある。
更に(C成分)は、(A成分)及び(B成分)の合計100重量部に対して、1〜30重量部であることが好ましく、中でも3〜25重量部、特に5〜20重量部であることが好ましい。(C成分)を1重量部以上配合することで耐衝撃性が良好となり、30重量部以下にすることで剛性や耐熱性、疲労特性が向上する傾向にある。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において耐熱性や滞留熱安定性を向上するためにリン系化合物を含有させることが好ましい。リン系化合物としては、各種公知のものを使用することができ、具体的には、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族または第2B族金属のリン酸塩、有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物、有機ホスホナイト化合物などを挙げることができる。これらの中で、下記一般式(I)で表される有機ホスフェート化合物及び/又は下記一般式(II)で表される有機ホスファイト化合物が好ましい。
(一般式(I)中、Rはアルキル基またはアリール基であり、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。mは0〜2の整数である。)
素原子数6〜30のアリール基であり、より好ましくは、炭素原子数2〜25のアルキル基である。また、mは、好ましくは1及び/又は2である。
また、上記一般式(II)中、R'は、好ましくは、炭素原子数1〜30のアルキル基
または炭素原子数6〜30のアリール基である。上記一般式(II)で表される亜リン酸エステルの好ましい具体例としては、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトを挙げることできる。
他の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂などのポリブチレンテレフタレート樹脂以外のポリエステル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン樹脂等のスチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリメタクリレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
例えば、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、前記A〜B成分および必要に応じて配合されるC成分及びその他添加成分を、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどで溶融混練することによって樹脂組成物を製造することができる。また、各成分を予め混合せずに、または、一部の成分のみ予め混合してフィダーを用いて押出機に供給して溶融混練して樹脂組成物を製造することもできる。さらに、B成分が溶融混練により破壊しやすい無機フィラーであるときは、B成分以外を上流部分に一括投入し、中流以降でB成分を添加し樹脂成分と溶融混練する方法も、得られる樹脂組成物の機械物性の点から好ましい。
製品などのリサイクル原料をバージン材料と混合してリサイクル、いわゆるマテリアルリサイクルすることができる。この際、リサイクル原料は、粉砕して使用することが成形品を製造する際に不具合を少なくできるので好ましい。
リサイクル原料の含有比率は、リサイクル原料とバージン原料の合計100重量%中、70重量%以下であることが好ましく、より好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。
<A1成分:芳香族ポリカーボネート樹脂>
PC−1:界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンS−3000FN」、粘度平均分子量22500、末端水酸基濃度=150ppm)
PC−2:界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンE−2000FN」、粘度平均分子量28000、末端水酸基濃度=150ppm)
PC−3:界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製「ユーピロンH−4000FN」、粘度平均分子量15500、末端水酸基濃度=150ppm)
PBT−1:製造例1
図1に示すエステル化工程と図3に示す重縮合工程を通し、次の要領でポリブチレンテレフタレート樹脂の製造を行った。先ずテレフタル酸1.00モルに対して、1,4−ブタンジオール1.80モルの割合で混合した60℃のスラリーをスラリー調製槽から原料供給ライン(1)を通じ、予め、エステル化率99%のポリブチレンテレフタレートオリゴマーを充填したスクリュー型攪拌機を有するエステル化のための反応槽(A)に、40.0kg/hとなる様に連続的に供給した。
7.4%であった。
(1)エステル化率:
下記式によって酸価およびケン化価から算出した。酸価は、ジメチルホルムアミドにオリゴマーを溶解させ、0.1NのKOH/メタノール溶液を使用して滴定により求めた。ケン化価は0.5NのKOH/エタノール溶液でオリゴマーを加水分解し、0.5Nの塩酸で滴定し求めた。
エステル化率 =((ケン化価−酸価)/ケン化価)×100
(2)ポリブチレンテレフタレート樹脂中のチタン原子及び1族、2族金属原子濃度:
電子工業用高純度硫酸および硝酸でポリブチレンテレフタレート樹脂を湿式分解し、高分解能ICP(Inductively Coupled Plasma)−MS(MassSpectrometer)(サーモクエスト社製)を使用して測定した。
ウベローデ型粘度計を使用し次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において、濃度1.0g/dLのポリマー溶液および溶媒のみの落下秒数を測定し、下記式より求めた。
IV=((1+4KHηsp)0.5−1)/(2KHC)
(但し、ηsp=η/η0−1であり、ηはポリマー溶液落下秒数、η0は溶媒の落下秒数、Cはポリマー溶液濃度(g/dL)、KHはハギンズの定数であり0.33とした。)
ベンジルアルコール25mLにポリブチレンテレフタレート樹脂0.5gを溶解し、水酸化ナトリウムの0.01モル/Lベンジルアルコール溶液を使用して滴定した。
(5)ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端メトキシカルボニル基濃度:
重クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール=7/3(体積比)の混合溶媒1mLにポリブチレンテレフタレート樹脂約100mgを溶解させ、重ピリジン36μLを添加し、50℃で1H−NMRを測定し求めた。NMR装置には日本電子社製「α−400」又は「AL−400」を使用した。
反応器(A)でのエステル化工程はPBT−1と同様に行い、重縮合工程は図2に示す工程を用いて行った。第1重縮合反応槽(a)での反応条件はPBT−1と同様とし、第2重縮合反応槽(d)の内温は241℃、圧力150Pa、滞留時間が70分としてペレ
ットを得た。このPBTペレット50kgをダブルコニカル型ブレンダー(内容量100L)にて、195℃、減圧下(0.133kPa以下)で固相重合処理を実施し、経時的に取り出し固有粘度をチェックしながら、所定の固有粘度になったところで冷却して重合を停止させた。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例2で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−2と記す。
PBT−1においてスラリーを41kg/hとなる様に供給し、再循環ライン(2)から精留塔(C)の塔底成分を17.2kg/hで供給し、触媒供給ライン(3)から触媒として65℃のテトラブチルチタネートの6.0重量%1,4−ブタンジオール溶液を97g/hで供給した(理論ポリマー収量に対し30ppm)した他は、PBT−1と同様にしてエステル化反応を行った。
さらに第1重縮合反応槽(a)の圧力を2.1kPaとし、第2重縮合反応槽(d)の圧力を130Pa、滞留時間を90分、第3重縮合反応槽(k)の内温を240℃、圧力を130Pa、滞留時間を60分とした以外はPBT−1と同様に行った。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例3で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−3と記す。
重縮合工程を図2に示す工程で実施し、第3重縮合反応槽(k)を用いなかった他はPBT−3と同様に行った。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例4で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−4と記す。
反応器(A)でのエステル化工程はPBT−1と同様に行った。 酢酸マグネシウム4水塩を、純水に溶解させた後、1,4−ブタンジオールを添加し、酢酸マグネシウム4水塩、純水、1,4−ブタンジオールがそれぞれ、5重量%、20重量%、75重量%になるように、調製槽(図示せず)で調製した。この時の温度は、25℃であった。この溶液を、供給ライン(L7)を通じて、1,4−ブタンジオールのライン(L8)に供給し、さらに濃度の低い溶液としてオリゴマーの抜出ライン(4)に所定量を供給した。
第1重縮合反応器(a)の内温は246℃、圧力2.4kPa、滞留時間120分とし、第2重縮合反応器(d)の内温は239℃、圧力150Pa、滞留時間130分、第3重縮合反応器(k)の内温は238℃、圧力130Pa、滞留時間は70分とした。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例5で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−5と記す。
反応器(A)でのエステル化工程はPBT−1と同様に行い、重縮合工程は図2に示す工程を用いて行った。酢酸マグネシウム4水塩の添加方法及び第1重縮合反応槽(a)での反応条件はPBT−5と同様とし、第2重縮合反応槽(d)の内温は238℃、圧力200Pa、滞留時間が140分としてペレットを得た。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例で6得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−6と記す。
反応器(A)でのエステル化工程はPBT−1と同様に行った。PBT−5の酢酸マグネシウム4水塩に換えて、酢酸リチウム2水塩、純水、1,4−ブタンジオールがそれぞれ、2.5重量%、20重量%、77.5重量%になるように、調製槽(図示せず)で調製し、この溶液を、供給ライン(L7)を通じて、1,4−ブタンジオールのライン(L8)に供給し、さらに濃度の低い溶液としてオリゴマーの抜出ライン(4)に所定量を供
給した。第1重縮合反応器(a)の条件はPBT−5と同様に行い、第2重縮合反応器(d)の内温を241℃、第3重縮合反応器(k)の内温を242℃にした他はPBT−5と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例7で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−7と記す。
反応器(A)でのエステル化工程、第1重縮合反応槽(a)での初期重縮合工程はPBT−1と同様に行い、第2重縮合反応器(d)の圧力を200Pa、第3重縮合反応器(k)の圧力を650Pa、滞留時間を70分とした以外は、PBT−1と同様に行った。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例8で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−8と記す。
第1重縮合反応槽(a)の内温を247℃、圧力を6.0kPa、第2重縮合反応器(d)の圧力を250Pa、第3重縮合反応器(k)の内温を245℃、滞留時間を70分とした以外は、PBT−1と同様に行った。得られたPBTの分析値はまとめて表1に示した。以下、製造例9で得られたポリブチレンテレフタレート樹脂をPBT−9と記す。
タービン型攪拌翼を具備した内容積200Lのステンレス製反応容器に、テレフタル酸ジメチル(DMT)272.9mol、1,4−ブタンジオール327.5mol、テト
ラブチルチタネート0.126モル(チタン量として理論収量ポリマー当たり100ppm)を仕込み十分窒素置換させた。続いて系を昇温し、60分後に温度210℃、窒素下大気圧で、生成するメタノール、1,4−ブタンジオール、THFを系外に留出させなが
ら、2時間エステル交換反応させた(反応開始時間は、所定温度に達した時点とした)。
B−1:ウォラストナイト(ナイコミネラルズ社製「ナイグロス4」、平均粒子径3.4μm)
B−2:タルク(林化成社製「UPN HST0.5」、一次平均粒子径2μm、脱気圧縮品)
<C成分:ゴム性重合体>
C−1:ポリブタジエン(コア)/アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合物(シェル)からなるコア/シェル型グラフト共重合体(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製「EXL2603」)
C−2:ポリアクリル酸アルキル(コア)/アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合物(シェル)からなるコア/シェル型グラフト共重合体(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製「EXL2315」)
リン系化合物:
化学式O=P(OH)n'(OC18H37)3−n' (n'=1及び2の混合物)、
旭電化工業社製「アデカスタブAX−71」
PET:
ポリエチレンテレフタレート樹脂(三菱化学社製「ノバペックスGG500」、温度30℃のフェノールとテトラクロロエタンとの1対1(重量比)混合液に1重量%の濃度に溶解して測定した固有粘度が0.76dl/g)
実施例1〜11及び比較例1〜6
A1成分、A2成分(またはA2成分以外)及びC成分、その他成分を、表2〜4に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX30XCT、L/D=42、バレル数12)を用いて、シリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmにてバレル1より押出機にフィードして溶融混練した。更にバレル7よりB成分を表2〜4に示す割合にて押出機に途中フィードして溶融混練することにより、樹脂組成物のペレットを作製した。
A1成分、A2成分、B成分及びC成分、その他成分を表4に示す割合にてタンブラーミキサーで均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX30XCT、L/D=42、バレル数12)を用いて、シリンダー温度270℃、スクリュー回転数250rpmにてバレル1より押出機にフィードし、溶融混練することにより樹脂組成物のペレットを作製した。
上記の方法で得られたペレットを、110℃で4時間以上乾燥した後、名機製作所製のM150AII−SJ型射出成形機を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃、成形サイクル55秒の条件で、ASTM試験片(通常成形品)を作成した。また、滞留成形を1サイクル4分で成形を行い、それぞれ5ショット目以降の滞留成形品について評価を行った。
(1)流動性(Q値)
高荷式フローテスターを用いて、280℃、荷重160kgf/cm2の条件下で組成物の単位時間あたりの流出量Q値(単位:cc/s)を測定し、流動性を評価した。なお、オリフィスは直径1mm×長さ10mmのものを使用した。Q値が高いほど、流動性に優れている。
ASTM D790に準拠して、厚さ6.4mmの試験片を用いて、23℃において測定した。
a.Izod衝撃強度
ASTM D256に準拠して、厚み3.2mmのノッチ付き試験片を用いて、23℃においてIzod衝撃強度(単位:J/m)を測定した。
b.引張破断伸度
ASTM D638に準拠して、厚み3.2mmの試験片を用いて、23℃において引張試験(速度20mm/min.)を行う、引張破断伸度(単位:%)を測定した。
ASTM D648に準拠して、0.45MPaにて熱変形温度(単位:℃)を測定した。
ASTM D671に準拠して、TypeA試験片を用い、23℃、実応力19MPaで試験を行い、破壊に至る回数で評価した。
a.外観
前記通常成形品と比較して、目視にて滞留成形品の色相変化及びシルバーストリークによる肌荒れのほとんどないものを○、色相変化又はシルバーストリークによる肌荒れのあるものを×として評価した。
a.耐熱性(熱変形温度:DTUL)
ASTM D648に準拠して、0.45MPaにて滞留成形品の熱変形温度(単位:℃)を測定し、評価した。
表2〜4に記載の各々の樹脂組成物を製造し、上述の方法により評価した。結果を表2〜4に示す。
逆に、比較例1及び4の組成物は、A2成分のチタン原子含有量が本特許規定の範囲外であり、実施例の組成物と比較して耐熱性、滞留熱安定性に劣る。
2:再循環ライン
3:触媒供給ライン
4:抜出ライン
5:留出ライン
6:抜出ライン
7:循環ライン
8:抜出ライン
9:ガス抜出ライン
10:凝縮液ライン
11:抜出ライン
12:循環ライン
13:抜出ライン
14:ベントライン
A:反応槽
B:抜出ポンプ
C:精留塔
D、E:ポンプ
F:タンク
G:コンデンサ
L1:抜出ライン
L3、L5:抜出ライン
L2、L4、L6:ベントライン
L7:1族/2族金属化合物触媒供給ライン
L8:1,4−ブタンジオール供給ライン
a:第1重縮合反応槽
d:第2重縮合反応槽
k:第3重縮合反応槽
c、e:抜出用ギヤポンプ
g:ダイスヘッド
h:回転式カッター
Claims (12)
- 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1成分)51〜99重量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)1〜49重量部を含む芳香族ポリカーボネート樹脂組成物であって、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)におけるチタン化合物含有量が、チタン原子として1ppmを超えて75ppm以下で且つ、末端カルボキシル基濃度が39μeq/g以下であり、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1成分)とポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)との合計樹脂成分(A成分)50〜99重量部に対して、無機フィラー(B成分)を1〜50重量部含有することを特徴とする、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)が、更に1族金属化合物及び/または2族金属化合物を含有し、1族金属化合物及び/または2族金属化合物の含有量が、その金属原子換算で1ppmを超えて50ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)の末端メトキシカルボニル基濃度が0.5μeq/g以下であることを特徴とする請求項1または2記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 更に、ゴム性重合体(C成分)を、A、B成分の合計100重量部に対して1〜30重量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)のチタン化合物の含有量が、チタン原子として20ppmを超えて50ppm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)の末端カルボキシル基濃度が10〜30μeq/gであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ポリブチレンテレフタレート樹脂(A2成分)が2族金属化合物としてマグネシウム化合物を含有することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 無機フィラー(B成分)が、珪酸塩化合物及び/又はガラス系フィラーであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 無機フィラー(B成分)が、ウォラストナイト、タルク、マイカ、カオリナイトからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項8に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- ゴム性重合体(C成分)が、コア/シェル型グラフト共重合体であることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- A1成分とA2成分との含有比が、A1成分とA2成分の合計100重量部中、A1成分55〜90重量部、A2成分10〜45重量部であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
- 請求項1乃至11のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる樹脂成形品。
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