JP2001283639A - ビルドアップ基板用絶縁樹脂組成物 - Google Patents

ビルドアップ基板用絶縁樹脂組成物

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JP2001283639A
JP2001283639A JP2000094995A JP2000094995A JP2001283639A JP 2001283639 A JP2001283639 A JP 2001283639A JP 2000094995 A JP2000094995 A JP 2000094995A JP 2000094995 A JP2000094995 A JP 2000094995A JP 2001283639 A JP2001283639 A JP 2001283639A
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epoxy
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oxide
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Takeshi Ishizuka
剛 石塚
Koji Tsukamoto
浩司 塚本
Nawarage Florence Cooley
ナワラゲ フローレンス クーレイ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンフリーのビルドアップ基板用絶縁材
料であって、且つ、アルカリ及び酸に対する耐性に優
れ、また、破断伸度や破断強度などの機械的特性に優れ
たビルドアップ基板用絶縁樹脂組成物を提供しようとす
る。 【解決手段】成分A:2個以上のエポキシ基を有するエ
ポキシオリゴマ成分B:10−(2.5−ジヒドロキシ
フェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン−10−オキシド、または、ジヒドロ−3−
(6−オキシド−6H−ジベンズ(c,e)(1,2)
オキサフォスフォリン)−6−イル)メチル)−2,5
−フランジオンからなるエポキシ硬化剤を必須成分とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン系難燃剤
を使用することなく優れた難燃性をもち、破断伸度等の
機械的特性に優れ、長期に亙って特性が安定な難燃性の
ビルドアップ基板用絶縁樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子部品をコンパクトに電子機
器に組み込む為、プリント基板が多用されていて、その
プリント基板は、積層板に貼り合わせた銅箔を電子回路
パターンにエッチングしたものであって、高密度に電子
部品を実装することは困難であるが、コスト面では有利
であるとされてきた。
【0003】近年、電子機器に対する小型化、高性能
化、低価格化などが強く要求されていて、それに呼応
し、プリント基板に於ける電子回路の微細化、多層化、
電子部品の高密度実装化が急速に進み、プリント基板に
於けるビルドアップ多層配線構造が活発に検討されてい
る。
【0004】ビルドアップ基板用の絶縁膜は電子回路の
層間に形成されるものであって、上層の電子回路と接続
すべき箇所(ビア・ホール)を除いた全面に成膜される
ものである。
【0005】ビルドアップ基板用の絶縁膜材料として
は、近年、エポキシ樹脂等に代表される熱硬化性樹脂が
その優れた特性から広く用いられ、また、火災に対する
安全性を確保する為、難燃性が付与されている場合が多
い。
【0006】これ等の樹脂を難燃化する為には、従来、
臭素化エポキシ樹脂等の高い難燃性をもつハロゲン含有
化合物を用いるのが普通であるが、芳香族臭素化合物は
熱分解に依って腐食性がある臭素や臭化水素を分離する
だけでなく、低温で焼却した場合に毒性の高いポリブロ
ムジベンゾフラン、及び、ポリジブロモジベンゾダイオ
キシンを生成する可能性がある。
【0007】前記したような諸々の理由から、臭素含有
難燃剤に代わるハロゲンフリーの難燃剤の実現について
研究・開発がなされているところであるが、その一手段
としてリン化合物及び窒素化合物に依って難燃化するこ
とが提案されている。
【0008】難燃化する為に用いるリン化合物として
は、トリフェニルホスフェートやクレジルジフェニルフ
ォスフェートなどのリン酸エステル類が用いられてきた
が、これ等をエポキシ樹脂などに添加した場合、これ等
のリン酸エステル化合物は、アルカリに対する耐性が低
く、ビルドアップ基板を製造するプロセス中に於けるデ
スミアプロセス、或いは、粗化プロセスでリン酸化合物
が分解して材料成分が溶出する旨の問題があり、また、
これ等の化合物の可塑性に起因して、樹脂のガラス転移
点の低下、破断強度や破断伸度の低下などの問題を生ず
る。
【0009】これ等の問題に対する改善策として、リン
化合物をエポキシ樹脂骨格に共有結合で組み込めば、樹
脂のガラス転移点の低下、デスミアプロセス、粗化プロ
セス時に於ける処理液へのリン化合物の溶出などの問題
を低減できると考えられている。
【0010】例えば、9,10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドのリ
ン化合物を使用することに依り、長期間に亙って樹脂組
成物やプリプレグの特性が変化しないプリント基板のコ
ア板用材料が提案されている(要すれば「特開平11−
124489号公報」を参照)。
【0011】ここで、9,10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドはエ
ポキシ基と反応性を有する為、エポキシ樹脂骨格に組み
込むことはできるが、該化合物は1官能性の化合物であ
って、1分子内に3個以上のエポキシ基をもつエポキシ
樹脂を用いなければ架橋密度が低下する旨の問題を生じ
るので、その1分子内に3個以上のエポキシ基をもつ成
分が70〔重量%〕以上であるエポキシ樹脂を用いるこ
とが提案されている。
【0012】然しながら、該化合物は1官能性である
為、エポキシ硬化物の重合度は低く、エポキシ重合物の
脆性化が問題となる。
【0013】そこで、9,10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドは、
ガラスクロスを有するコア材に対して難燃材として使用
する技術が提案されているが、ガラスクロスを含まない
ビルドアップ基板用絶縁材料の難燃剤として使用する場
合にはプロセス上及び機械的特性上で問題がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、ハロゲン
フリーのビルドアップ基板用絶縁材料であって、且つ、
アルカリ及び酸に対する耐性に優れ、また、破断伸度や
破断強度などの機械的特性に優れたビルドアップ基板用
絶縁樹脂組成物を提供しようとする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
には、2個以上のエポキシ基を有するエポキシオリゴ
マ、そして、2官能性のリン含有エポキシ硬化剤である
10−(2.5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9
−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキ
シド、或いは、ジヒドロ−3−((6−オキシド−6H
−ジベンズ(c,e)(1,2)オキサフォスフォリン
−6−イル)メチル)−2,5−フランジオン、或い
は、それ等の混合物を必須成分とするエポキシ硬化剤を
含む絶縁樹脂組成物を用いると良い。
【0016】更に、エポキシ硬化剤としては、p−キシ
リル変性フェノールノボラック、或いは、フェノールノ
ボラック、或いは、それ等の混合物を、そして、ビフェ
ニル構造を有するエポキシ樹脂を構成成分とすること
で、破断伸度が高く、且つ、鍍金などで使用するアルカ
リや酸に対する耐性が高い樹脂が得られる。
【0017】図1は本発明で用いるリン含有エポキシ硬
化剤の構造図であり、(A)は10−(2.5−ジヒド
ロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスフ
ァフェナントレン−10−オキシド、(B)はジヒドロ
−3−((6−オキシド−6H−ジベンズ(c,e)
(1,2)オキサフォスフォリン−6−イル)メチル)
−2,5−フランジオンである。
【0018】通常、10−(2.5−ジヒドロキシフェ
ニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナン
トレン−10−オキシド、或いは、ジヒドロ−3−
((6−オキシド−6H−ジベンズ(c,e)(1,
2)オキサフォスフォリン−6−イル)メチル)−2,
5−フランジオンは、2官能のエポキシ硬化剤として機
能する化合物であって、リンを含有していることから難
燃化に有効である。
【0019】前記したところから、本発明に依るビルド
アップ基板用絶縁樹脂組成物に於いては、 (1) 成分A:2個以上のエポキシ基を有するエポキシオリゴ
マ 成分B:10−(2.5−ジヒドロキシフェニル)−1
0H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−1
0−オキシドまたはジヒドロ−3−(6−オキシド−6
H−ジベンズ(c,e)(1,2)オキサフォスフォリ
ン)−6−イル)メチル)−2,5−フランジオンから
なるエポキシ硬化剤 を必須成分とすることを特徴とするか、或いは、
【0020】(2)前記(1)に於いて、前記成分Aの
エポキシオリゴマは、フェノールノボラック型エポキ
シ、クレゾールノボラック型エポキシ、ビスフェノール
A型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ビフェニ
ル構造を含有するエポキシの何れかであることを特徴と
するか、或いは、
【0021】(3)前記(1)に於いて、前記成分Bの
エポキシ硬化剤は、更に、p−キシリル変性フェノール
ノボラック、又は、フェノールノボラックを含有するこ
とを特徴とする。
【0022】本発明に於けるエポキシ硬化剤は2官能性
であることから、従来の技術で用いられている9,10
−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレ
ン−10−オキシドがペンダント型付加構造となるのに
対して、高分子量化することが可能であり、従って、ビ
ルドアップ配線基板、及び、それを製造する上で重要な
特性である破断伸度や破断強度などの機械的特性を向上
することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に依るビルドアップ基板用
絶縁樹脂組成物に於けるエポキシ樹脂は、2個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシオリゴマであり、ビスフェノ
ールA型エポキシ、或いは、ビスフェノールF型エポキ
シ、或いは、ビスフェノールS型エポキシ、或いは、フ
ェノールノボラックエポキシ、或いは、クレゾールノボ
ラックエポキシ、或いはNC−3000P(商品名 日
本化薬製)などのビフェニル構造を含むエポキシ、或い
は、これ等の混合物などを用いることができる。
【0024】また、エポキシには、ゴム変性エポキシを
添加しても良く、例えば、エポリードPB3600(商
品名 ダイセル化学)、エポリードPB4700(商品
名ダイセル化学)などを用いてよい。
【0025】エポキシ硬化剤は難燃性である2官能エポ
キシ硬化剤であり、10−(2.5−ジヒドロキシフェ
ニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナン
トレン−10−オキシド、或いは、ジヒドロ−3−
((6−オキシド−6H−ジベンズ(c,e)(1,
2)オキサフォスフォリン−6−イル)メチル)−2,
5−フランジオン、或いは、これ等の混合物が必須成分
であって、更に、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック、p−キシリル変性フェノールノボラック等を
併用することで、機械的特性が高い材料を製造すること
ができる。
【0026】更に、硬化剤として酸無水物、アミンなど
を併用しても良く、具体的には、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、m−フェニレンジアミン、4、4′−ジア
ミノジフェニレンスルホンなどを用いることができる。
【0027】溶媒を例示すると、ケトン類、エステル
類、トルエン、キシレン、エチレングリコールモノエー
テル類、アセテート類、シクロヘキサンノンの有機溶剤
を挙げることができる。尚、硬化の前段階で液状の成分
を使用する場合には、特に溶媒を用いる必要はない場合
もある。
【0028】更にまた、エポキシ化合物の硬化促進を目
的として、トリフェニルホスフィンやイミダゾールなど
の硬化促進剤を添加しても良い。
【0029】更にまた、必要とする難燃性に応じ、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃性を有
する無機化合物を添加しても良い。
【0030】更にまた、必要に応じて種々な添加剤、例
えばシリカ、アルミナ、アエロジルなどの無機添加剤、
フタロシアニンなどの着色顔料、シリコーン及びフッ素
系化合物からなる消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤な
どを添加することができる。
【0031】前記した本発明に依るビルドアップ基板用
絶縁樹脂組成物を用いて多層回路基板を作成する場合に
ついて説明する。
【0032】(1) 本発明に係る樹脂組成物のワニス
をプリント回路基板上にスクリーン印刷、カーテン・コ
ート、ロール・コート、スピン・コートなどの方法を適
用し、所望の厚さ、例えば、30〔μm〕の厚さになる
よう被膜を形成する。
【0033】(2) 次いで、前記樹脂組成物からなる
被膜の耐熱性を向上する目的で、適切な温度、例えば、
100〔℃〕乃至200〔℃〕の温度で加熱する。
【0034】(3) 次いで、後に形成すべき上層の電
子回路と接続すべき箇所、即ち、ビア・ホール形成予定
部分に適当な露光量のレーザ光を照射してビア・ホール
を形成する。尚、この場合のレーザ光としては、炭酸ガ
ス・レーザ、エキシマ・レーザ、YAGレーザなどレー
ザ光を選択することができる。
【0035】(4) 次いで、過マンガン酸塩水溶液な
どのアルカリ性液体で被膜表面をエッチングし、適当な
孔を形成する。
【0036】(5) 次いで、無電解鍍金、或いは、電
解鍍金を施してから導体層を形成し、この導体層をパタ
ーニングして回路パターンを形成する。
【0037】(6) この後、前記樹脂組成物の成膜か
ら導体層からなる回路パターンの形成までの工程を所要
回数繰り返して多層回路基板を完成させる。
【0038】〔実施例1〕クレゾールノボラックエポキ
シ(商品名 EOCN1020 日本化薬製)35重量
部、ビフェニル構造含有エポキシ(商品名 NC−30
00P 日本化薬製)50重量部、3官能エポキシ(商
品名 VG3101 三井化学製)15重量部、10−
(2.5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキ
サ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシド
40重量部、フェノールノボラック(商品名 PSM−
4300 群栄化学製)20重量部、p−キシリル変性
フェノールノボラック(商品名 ダイロックXLC−L
L 三井化学製)20重量部、2−メチル−4−エチル
−イミダゾール(四国化成製)1重量部、水酸化アルミ
ニウム 15重量部、シリカ粉 5重量部のそれぞれを
プロピリングリコールモノエーテル 35重量部とME
K 15重量部に溶解して樹脂組成物塗液を調製する。
【0039】前記調製した樹脂組成物塗液を銅箔基板上
に70〔μm〕の厚さに塗布し、次に、120〔℃〕で
20〔分〕間の加熱乾燥を行い、170〔℃〕で60
〔分〕間加熱してから室温まで放冷する。
【0040】前記樹脂組成物膜を形成した銅箔基板を6
0〔℃〕にした前処理剤(シプレー社製のコンディショ
ナー)に10〔分〕間、温度70〔℃〕でPH=11で
ある酸化剤(シプレー社製のプロモーター)に10
〔分〕間、温度60〔℃〕にした中和剤(シプレー社製
のニュートライザー)に10〔分〕間、順次浸漬した。
【0041】前記銅箔基板上の樹脂組成物膜に無電解銅
鍍金及び電解銅鍍金を施し、厚さが25〔μm〕の導体
層を形成した。尚、導体のピール強度は0.95〔kg
/cm〕であった。
【0042】また、前記調製した樹脂組成物塗液をアル
ミニウム基板上に塗布し、次に、120〔℃〕で20
〔分〕間の加熱乾燥を行い、170〔℃〕で60〔分〕
間加熱して硬化した後、アルミニウム基板から樹脂組成
物膜を剥離して厚さが70〔μm〕のフィルムを作成
し、引っ張り試験機で測定した結果、破断伸度は平均し
て6〔%〕、破断強度は65〔MPa〕であった。
【0043】また、ハロゲンフリーコア基板(銅をエッ
チングした0.4t東芝製コアー基板)の両面に硬化後
の膜厚が70〔μm〕となるように前記調製した樹脂組
成物塗液を塗布し、100〔℃〕の温度で20〔分〕間
の加熱乾燥を行ってから、170〔℃〕の温度で60
〔分〕間の加熱をした後放冷する。
【0044】125〔mm〕×13〔mm〕の大きさの
前記基板をUL94難燃試験に準じて難燃性を評価した
結果、難燃性はV−0相当であった。
【0045】〔実施例2〕クレゾールノボラックエポキ
シ(商品名 EOCN1020 日本化薬製)35重量
部、ビフェニル構造含有エポキシ(商品名 NC−30
00P 日本化薬製)50重量部、3官能エポキシ(商
品名 VG3101 三井化学製)15重量部、ジヒド
ロ−3−((6−オキシド−6H−ジベンズ(c,e)
(1,2)オキサフォスフォリン−6−イル)メチル)
−2,5−フランジオン 40重量部、フェノールノボ
ラック(商品名 PSM−4300 群栄化学製)20
重量部、p−キシリル変性フェノールノボラック(商品
名 ザイロックXLC−LL三井化学製)20重量部、
2−メチル−4−エチル−イミダゾール(四国化成製)
1重量部、水酸化アルミニウム 15重量部、シリカ粉
5重量部のそれぞれをプロピリングリコールモノエー
テル 35重量部とMEK 15重量部に溶解して樹脂
組成物塗液を調製する。
【0046】この樹脂組成物塗液を用い、且つ、実施例
1と同様にして、厚さ70〔μm〕のフィルムを作成
し、また、実施例1と同様にして、破綻伸度を評価した
結果、破断伸度は平均5〔%〕、破断強度は65〔MP
a〕であった。
【0047】また、実施例1と同様にして、UL94難
燃試験に準じて難燃性について評価した結果、V−0相
当であった。更にまた、実施例1と同様にして、銅箔基
板を覆った樹脂組成物膜上に導体層を形成して、ピール
強度を測定した結果、1.0〔kg/cm〕であった。
【0048】〔比較例〕クレゾールノボラックエポキシ
(商品名 EOCN1020 日本化薬製)35重量
部、ビフェニル構造含有エポキシ(商品名 NC−30
00P 日本化薬製)50重量部、3官能エポキシ(商
品名 VG3101 三井化学製)15重量部、9,1
0−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナント
レン−10−オキシド 32重量部、フェノールノボラ
ック(商品名 PSM−4300群栄化学製)20重量
部、p−キシリル変性フェノールノボラック(商品名
ザイロックXLC−LL 三井化学製)20重量部、2
−メチル−4−エチル−イミダゾール(四国化成製)1
重量部、水酸化アルミニウム 15重量部、シリカ粉
5重量部のそれぞれをプロピリングリコールモノエーテ
ル 35重量部とMEK 15重量部に溶解して樹脂組
成物塗液を調製する。
【0049】この樹脂組成物塗液を用い、且つ、実施例
1と同様にして、厚さ70〔μm〕のフィルムを作成
し、また、実施例1と同様にして、破綻伸度を評価した
結果、破断伸度は平均3〔%〕、破断強度は55〔MP
a〕であった。
【0050】本発明に於いて、特許請求の範囲に記載し
た各請求項以外にその特徴とするところを列挙すると次
の通りである。
【0051】(1)特許請求の範囲に記載した成分Aの
エポキシオリゴマは、ゴム変性エポキシを含有するこ
と。
【0052】(2)エポキシ硬化促進剤として、イミダ
ゾール化合物を添加すること。
【0053】(3)特許請求の範囲に記載したビルドア
ップ用樹脂組成物に更に無機化合物を添加すること。
【0054】(4)前記無機化合物は、平均粒径5〔μ
m〕以下、好ましくは平均粒径1〔μm〕以下の水酸化
アルミニウムか水酸化マグネシウムであること。
【0055】(5)前記無機化合物は、コロイダルシリ
カを含有すること。
【0056】(6)前記絶縁樹脂組成物層は一層以上成
膜されてなること。
【0057】
【発明の効果】本発明に依るビルドアップ基板用絶縁樹
脂組成物に於いては、 成分A:2個以上のエポキシ基を有するエポキシオリゴ
マ 成分B:10−(2.5−ジヒドロキシフェニル)−1
0H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−1
0−オキシドまたはジヒドロ−3−(6−オキシド−6
H−ジベンズ(c,e)(1,2)オキサフォスフォリ
ン)−6−イル)メチル)−2,5−フランジオンから
なるエポキシ硬化剤 を必須成分としている。
【0058】本発明に於けるエポキシ硬化剤は2官能性
であることから、従来の技術で用いられている9,10
−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレ
ン−10−オキシドがペンダント型付加構造となるのに
対して、高分子量化することが可能であり、従って、ビ
ルドアップ配線基板、及び、それを製造する上で重要な
特性である破断伸度や破断強度などの機械的特性を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エポキシ硬化剤の構造図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クーレイ ナワラゲ フローレンス 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 4J036 AD07 AD08 AF06 AF08 DA05 DA06 DA07 DC41 DD07 FA01 FA05 FB06 FB08 JA08 KA01 5E346 AA12 BB01 CC09 CC16 CC60 DD03 DD22 EE31 EE33 FF04 GG15 GG17 HH11 HH13 HH16 5G305 AA07 AA11 AB15 AB25 AB31 BA09 CA15 CA16 CA17 CB05 CB07 CB23 CD08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分A:2個以上のエポキシ基を有するエ
    ポキシオリゴマ 成分B:10−(2.5−ジヒドロキシフェニル)−1
    0H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−1
    0−オキシドまたはジヒドロ−3−(6−オキシド−6
    H−ジベンズ(c,e)(1,2)オキサフォスフォリ
    ン)−6−イル)メチル)−2,5−フランジオンから
    なるエポキシ硬化剤 を必須成分とすることを特徴とするビルドアップ基板用
    絶縁樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記成分Aのエポキシオリゴマは、フェノ
    ールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エ
    ポキシ、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノール
    F型エポキシ、ビフェニル構造を含有するエポキシの何
    れかであることを特徴とする請求項1記載のビルドアッ
    プ基板用絶縁樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記成分Bのエポキシ硬化剤は、更に、p
    −キシリル変性フェノールノボラック、又は、フェノー
    ルノボラックを含有することを特徴とする請求項1記載
    のビルドアップ基板用絶縁樹脂組成物。
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