JP2001281905A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001281905A
JP2001281905A JP2000093570A JP2000093570A JP2001281905A JP 2001281905 A JP2001281905 A JP 2001281905A JP 2000093570 A JP2000093570 A JP 2000093570A JP 2000093570 A JP2000093570 A JP 2000093570A JP 2001281905 A JP2001281905 A JP 2001281905A
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JP2000093570A
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English (en)
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Yasuhiro Oda
康弘 織田
Yasuo Yamamoto
保夫 山本
Takayuki Yamashita
孝幸 山下
Yutaka Kiuchi
豊 木内
Yuka Nakayama
由香 中山
Yuichi Fukuda
雄一 福田
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写す
ると同時に定着する画像形成装置において、剥離ブリス
ターがなく、また、中濃度むらの発生もない、定着強度
に優れた高画質の画像を得る。 【解決手段】 中間転写ベルト5上のトナー像を、加熱
ロール8及び加圧ロール9により用紙Pに転写すると同
時に定着する画像形成装置において、トナーとして、ト
ナー溶融温度Tmからトナー溶融温度Tm+25℃まで
の間のトナー接触角の最小値が77゜以上であり、か
つ、トナー溶融温度Tmが130℃以下のものを用い
る。これにより、剥離ブリスターの発生が抑制できる程
度の転写定着エネルギーを用い、所望の定着強度を得る
ことができるとともに、中濃度むらの発生を抑制でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体や中間転写
体などのトナー像担持体上のトナー像を記録媒体上に転
写するとともに、その転写の際にトナー像を記録媒体上
に定着する転写定着同時方式を採用した、プリンタおよ
び複写機などの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、広く用いられている画像形成装置
では、たとえば、感光体上に静電潜像を形成し、それを
乾式トナーで現像してトナー像とした後、静電的にその
トナー像を記録媒体に転写し、これを加圧、加熱により
記録媒体に定着して画像を形成する。このような画像形
成技術においては、画像に濃度むらを生じたり、あるい
は、転写部において粉体トナーの飛散を生じ、解像力や
ドット再現性に劣るという問題がある。
【0003】この原因は主に、感光体上のトナー像を記
録媒体に静電的に移行させる転写プロセスに起因すると
ころが大きい。すなわち、静電転写方式を用いた転写方
式は、感光体上に形成されたトナー像を均一にかつ効率
よく転写することができない。トナー転写効率はトナー
層に印加される電界(以降Etと表す)に比例して上昇
するが、ある程度の電界になるといわゆるパッシェン放
電が生じ、Etが低下して転写効率が低下に転ずる。つ
まり、転写効率はあるEt値でピークを持つ。この転写
効率のピーク値も100%ではなく、最大で95%程度
と言われている(トナー像の静電転写、電子写真学会
誌、第19号、第1巻、25〜32ページ、(198
1)参照)。トナー層の転写効率はEtに依存するか
ら、トナー層厚や、紙で代表される記録媒体の凹凸,電
気物性ムラに依らずEtを一定にしないと、転写効率が
トナー層厚や記録媒体上の各転写位置で異なることにな
る。感光体上に形成されたトナー像が単色で層厚が薄い
場合は、主に記録媒体の凹凸,電気物性ムラによって画
像ムラが生じる。これは、感光体上にそれぞれ独立に形
成された単色のトナー像を記録媒体上に重ね転写すると
きも同様であり、記録媒体の凹凸,電気物性ムラによっ
て画像ムラが生じる。つまり、重ね転写する部分と重ね
転写せずに単色の転写をする部分の差は静電的に抑える
ことができるが、記録媒体の凹凸,電気物性ムラを補償
することは困難である。
【0004】一方、感光体上にそれぞれ独立に形成され
た単色のトナー像を、凹凸なく物性の管理された中間媒
体上に重ね転写するいわゆる中間体転写においては、中
間媒体上にはムラがなく、均一な画像が得られる。この
中間媒体上のトナー像は多色であって、多いところでは
各単色のトナーが3層以上重なり、少ないところでは1
層以下となる。これらのトナー層を紙で代表される記録
媒体に静電的に一括して均一に転写しようとしてもトナ
ー像の全領域にわたって一定の電界を印加することは困
難であり、Etはトナー像の各部分毎に不均一となる。
従って、静電転写方式では、中間媒体上で色重ねしたカ
ラー画像すべては記録媒体に転写されず、一部中間媒体
上に残留する。また、残留量は中間媒体上に形成された
トナー層厚で異なる。このため記録媒体上に形成される
カラー画像の色バランスがずれ、所望のカラー画像が得
られない。また、記録媒体である紙表面の凹凸のため
に、紙と中間媒体とが完全には密着せずに不均一なギャ
ップが生じ、転写電界が乱れたり、粉体トナー同士のク
ーロン反発力を招きトナーが飛散するために、画像の品
質が劣化する。
【0005】この問題に対して、特公昭46−4167
9号公報には、感光体に形成したトナー像を中間媒体に
粘着転写し、次いで、中間媒体から記録媒体にトナーを
溶融熱転写する方法が開示されている。この方法は、記
録媒体へのトナー像の転写を非静電的に行うので、上記
のような転写工程での画像品質の劣化が生じにくくなっ
ている。
【0006】また、例えば、特開平2−108072号
公報には、中間媒体に色の異なるトナー像を静電的に重
ね転写し、さらに中間媒体上で多色の多重トナー像を溶
融した後、記録媒体に、その溶融した多重トナー像を転
写するとともに定着してカラー画像を得るようにした技
術が開示されている。この方法によっても、記録媒体へ
のトナー像の転写を非静電的に行うので、前述したよう
な、画像品質の劣化が生じにくい。この方式を転写定着
同時方式と呼ぶことにする。
【0007】この転写定着同時方式を用いた画像形成装
置については、USP2990278号公報,特開平5
−19642号公報,特開平5−107950号公報,
特開平5−249798号公報に、中間媒体から記録媒
体へのトナー像の移行が完全に行われるように中間媒体
と記録媒体を密着加熱および加圧し、その後トナー間の
凝集力がトナーと中間媒体との接着力より大きくなるま
で冷却し、その冷却の後、記録媒体を中間媒体から剥離
する技術が開示されている。これによると、トナーの転
写効率が高く色バランスが良好で、高光沢度かつトナー
の透明性に優れた高画質の画像を得ることができる。
【0008】ところが、このような高画質な画像を得る
ためには、転写定着後の中間転写体又は感光体(中間媒
体)および記録媒体を密着状態に維持したまま冷却しな
ければならない。もし、トナーが冷却固化する前に中間
転写体とトナーが剥離してしまうと、トナーが中間転写
体または感光体の表面に沿って固化せずにその表面は凸
凹となり、光沢が低くなる。そのため、剥離した部分と
剥離しなかった部分とに光沢の差を生じ、画像全体とし
て光沢むらができるため画質が著しく悪化する。
【0009】特に、記録媒体が印刷用両面塗工紙のよう
に通気性が低い、すなわち透気度が高い場合に剥離が発
生する。それは、塗工紙中の水分が加熱によって気化膨
張し、塗工層を通って塗工紙外部に抜け出るが、そのう
ち中間転写体側に抜けた出たものが中間転写体と塗工紙
の中間転写体側塗工層との間にたまり、この水蒸気圧に
より中間転写体から塗工紙が剥離してしまうことによ
る。以下、この問題を剥離ブリスターと称することとす
る。
【0010】図13に剥離ブリスターの発生状況を簡単
に説明する。図13(a)は、剥離ブリスターが顕著に
発生する事例である。すなわち、剥離ブリスター101
はトナー画像102で囲まれたような非画像部(用紙
部)を中心に発生する。その発生メカニズムは、以下の
ようなものである。まず、用紙106は転写定着部にお
いて、トナー画像102を保持した中間転写体105と
ニップされ、加熱される。このとき、用紙106は加熱
され、用紙内部に含有される水分107は気化する(図
13(b))。次に、気化した水分(水蒸気)107
は、用紙106の内部から外部に抜けようとする。この
とき、透気度が小さい、すなわち、空気を通しやすい用
紙であれば、水蒸気107は用紙106の裏面より抜け
てしまうが、透気度が高い、たとえば印刷用両面塗工紙
の場合、水蒸気107は用紙の両面より比較的緩やかに
抜ける。このとき、中間転写体側に抜けた水蒸気107
は、特に、中間転写体との間のトナー画像102がない
領域を中心に溜まり、この水蒸気圧が大きくなると中間
転写体105から用紙106が剥離し、剥離ブリスター
となる(図13(c))。
【0011】類似した問題として、塗工紙からの水蒸気
が原因となる現象は、印刷や従来の定着方式においても
みられ、ペーパーブリスターと呼ばれている。それは塗
工層によって閉じ込められた水蒸気が塗工紙中にたま
り、用紙内部がふくれるために紙繊維が破壊されるもの
である。
【0012】この問題に対しては、特開昭62−198
876号公報、特公平5−82940号公報に記載され
るように、塗工層表面の中心線平均粗さを20μm以下
に調整し、かつ透気度を4000秒以下に調整したり、
また、特開平1−245265号公報に記載されるよう
に、特定の透気度を有する原紙の両面に、透湿度を50
〜500(g/m2×24時間)の範囲に調整した水蒸
気透過性の良好な塗工層を2〜5g/m2の範囲の塗工
量で設けるなど、用紙自体の透気度を調整することが提
案されている。
【0013】しかしながら、近年、電子写真方式の画像
形成装置に対して用紙の種類に依存しない適性が求めら
れており、特にオンデマンドパブリッシングをはじめと
する軽印刷分野への対応から、印刷用両面塗工紙への適
性が求められているため、上記手段を用いて問題解決の
手段とすることは適切な方策とはならない。
【0014】上述した問題に対して本発明者らは、中間
転写体上にてトナーを溶融状態にさせるための加熱手段
に投入するエネルギーを低減させ、記録媒体、すなわ
ち、印刷用両面塗工紙に与える熱を減らすことによっ
て、塗工紙内部から発生する水蒸気を低減させ、剥離ブ
リスターの発生を抑制することを検討した。しかし、加
熱手段に投入するエネルギーを低減させるに従い剥離ブ
リスターの程度は軽減されるものの、剥離ブリスターの
発生を完全に防止する前に、加熱エネルギー不足に伴う
画像の定着強度の低下が顕著となり、問題解決には至ら
なかった。
【0015】さらに、本発明者らは、上述した問題に対
して、溶融温度の低いトナーを用いることにより、中間
転写体上にてトナーを溶融状態にさせるための加熱手段
に投入するエネルギーを低減させ、印刷用両面塗工紙に
与える熱を減らすことによって、塗工紙内部から発生す
る水蒸気を低減させ、剥離ブリスターの発生を抑制する
ことを検討した。しかし、溶融温度の低いトナーを用い
ることにより、剥離ブリスターの程度は軽減されるもの
の、画像の中濃度部領域に画像むらが顕著になる画像欠
陥が発生した。この画像欠陥は、加熱溶融されたトナー
が冷却固化に至るまでの間に、中間転写体と記録媒体と
の間の微小間隙を不均一に流動することによってトナー
像の乱れが発生すると考えられており、特開平9−30
5033号公報に問題の詳細および解決策が示されてい
る。
【0016】この問題は、画像をディジタル信号として
扱い、網点構造や万線構造を用いた面積変調法によって
画像を形成する画像形成装置において、転写定着同時方
式を用いて画像形成したときに、中濃度部領域に発生す
る画像むらである。つまり、中濃度部領域の場所によっ
て、意図する画像構造からはかなり崩れたトナー像とな
り、およそ0.3mm〜2mmピッチの画像ムラとして
認識される。この問題の原因は、加熱領域通過後の中間
転写体と紙との間の微小な隙間を、まだ溶融状態にある
トナーが毛細管力で流動するためと考えられ、溶融時の
トナーの粘度が影響することが知られている。以下この
問題を中濃度むらと呼ぶこととする。
【0017】一方、特開平9−330006号公報に
は、転写定着部で密着加熱および加圧した後、中間転写
体とトナーおよび記録媒体を重ね合わせたまま、表面が
凸状に湾曲した冷却部材に中間転写体が摺接し、該冷却
部材に対向して配備された押し付け部材により中間転写
体とトナーおよび記録媒体を押し付けるようにした装置
が提案されている。つまり、中間転写体とトナーおよび
記録媒体を密着状態のまま冷却固化することで剥離を防
止することができる。この方法で剥離をおさえるために
は、中間転写体と記録媒体との間に抜き出た水蒸気を押
し付け、中間転写体と記録媒体とを密着状態に維持する
のに十分な圧力が必要であるが、中間転写体の循環移動
は冷却部材への摺接によるものであるため、負荷により
駆動制御ができなくなったり、また、中間転写体の摩耗
を発生させ長寿命化を妨げてしまう、などの問題が発生
する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、像担
持体上のトナー像を記録媒体上に転写するとともに、そ
の転写の際にトナー像を記録媒体上に定着する転写定着
同時方式を採用した画像形成装置であって、剥離ブリス
ターがなく、また、中濃度むらの発生もない、定着強度
に優れた高画質の画像を得ることができるプリンタ及び
複写機等の画像形成装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、 ディジタル信号に基
づいて網点構造や万線構造のトナー像を形成するトナー
像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を担持
して一定方向に周回移動するトナー像担持体と、 前記
トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間に挟
んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前記ト
ナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する転写
定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体とを接
触させた状態で冷却する冷却部と、 冷却後に前記トナ
ー像担持体から前記記録媒体を前記トナー像とともに剥
離する剥離部と、を有する画像形成装置において、
前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)としたとき
に、Tm(℃)からTm+25(℃)までの間のトナー
像担持体に対するトナー接触角の最小値が77°以上で
あり、かつ、Tmが130℃以下となっていること特徴
とする画像形成装置を提供する。
【0020】請求項2に記載の発明は、ディジタル信号
に基づいて網点構造や万線構造のトナー像を形成するト
ナー像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を
担持して一定方向に周回移動するトナー像担持体と、
前記トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間
に挟んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前
記トナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する
転写定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体と
を接触させた状態で冷却する冷却部と、 冷却後に前記
トナー像担持体から前記記録媒体を前記トナー像ととも
に剥離する剥離部と、を有する画像形成装置において、
前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)、動的
粘弾性特性である複素弾性率をG=G’+iG”とした
ときに、Tm(℃)からTm+50(℃)までの間の正
接損失tanδ(=G”/G’)の最大値が4以下であ
り、かつ、Tmが130℃以下となっていること特徴と
する画像形成装置を提供する。
【0021】請求項3に記載の発明は、ディジタル信号
に基づいて網点構造や万線構造のトナー像を形成するト
ナー像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を
担持して一定方向に周回移動するトナー像担持体と、
前記トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間
に挟んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前
記トナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する
転写定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体と
を接触させた状態で冷却する冷却部と、 冷却後に前記
トナー像担持体から前記記録媒体を前記トナー像ととも
に剥離する剥離部と、を有する画像形成装置において、
前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)、動的
粘弾性特性である複素弾性率をG=G’+iG”とした
ときに、Tm(℃)からTm+50(℃)までの間の正
接損失tanδ(=G”/G’)の最大値が4以下であ
り、 前記ベルト像担持体の熱容量X(J)と前記Tm
とが、 Tm ≦ 160−1000X の関係を満たし、かつ、X(J)が0.03以下となっ
ていることを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0022】図11は、本願発明の作用を説明するため
の転写定着装置の一例を示す図である。図11に示すよ
うに、トナー像担持体である中間転写体51は、無端状
に構成され、張力ロール54により一定の張力に張られ
ている。この中間転写体51は、感光体57上のトナー
を中間転写体上に転写する転写部T、中間転写体の裏面
に設置された加熱板56によりトナーを溶融する加熱部
A、中間転写体上のトナーを記録媒体である用紙Pに転
写すると同時に定着する転写定着部B、トナーを冷却固
化する冷却部C、用紙Pを中間転写体から剥離する剥離
部Dを循環する。
【0023】転写定着部Bは、加熱ロール52および加
圧ロール53からなり、この2本のロールを接触させ、
その間に中間転写体51と用紙Pを狭持することによ
り、加圧および加熱する。
【0024】転写定着部Bにおいては、中間転写体とト
ナー像と記録媒体である用紙とは一体となって密着され
るとともに加熱され、粉体トナーが溶融状態となり個々
のトナーが融着して一つのフィルム状となる。このと
き、トナー像への効率的な熱伝達のために中間転写体と
用紙との密着が必要であり、これが実現できずにところ
どころに空気が入った場合には、空気のあるところとな
いところで熱容量が変わり、トナー像が均一に溶融しな
い。このため、転写定着ムラやいわゆるオフセット現象
が起こり、画像品質が劣化する。トナー像を挟んで中間
転写体と用紙の密着をよくするために、中間転写体の表
面には弾性体層が設けられる。また、加熱ロールおよび
加圧ロールも均一な圧力を印加するするために、ロール
の表面に弾性体層が設けられる。
【0025】転写定着部Bにて記録媒体に転写定着され
たトナー像は、剥離部Dに搬送される間に冷却され、凝
集固化し、記録媒体との間に強い接着力が生じる。図示
していないが、転写定着部Bと剥離部Dの間に中間転写
体に沿って冷却装置を設けてもよい。冷却部Cにより冷
却された中間転写体51および用紙は、曲率半径の小さ
な剥離ロール55からなる剥離部Dに搬送され、用紙自
体の腰の強さにより用紙は中間転写体51からトナーと
ともに剥離されて出力画像が完成する。用紙に転写定着
されたトナー画像の表面は、中間転写体の表面にならい
平滑化され高光沢となる。
【0026】このとき、用紙Pが透気度の高い両面塗工
紙の場合に、転写定着部Bにて加熱された用紙中の水分
が気化膨張し、塗工層を通って用紙外部に抜け出るが、
そのうち中間転写体側に抜け出たものが中間転写体と用
紙の中間転写体側塗工層との間にたまり、この水蒸気圧
により中間転写体から用紙が剥離してしまい、画像に光
沢むらが発生する。この現象を防ぐためには、用紙中の
水分が気化膨張することを防いだり、もしくは、抑制す
ることが重要となる。すなわち、転写定着部Bにおい
て、用紙に与える熱量を低減することが重要となる。ま
た、これとともに、中濃度むらを発生させずに画像の定
着強度も満足させる必要がある。
【0027】そこで、本発明者らは、画像形成に用いる
トナーの溶融粘弾特性と、剥離ブリスターの発生度合
い、中濃度むらの発生度合いとの関係について鋭意検討
を重ねた結果、トナーの溶融温度Tmと、トナー接触角
との関係が重要な因子であることがわかった。
【0028】請求項1に記載の発明におけるトナー接触
角は、トナーが、トナー像担持体上で溶融したときの、
溶融トナー表面とトナー像担持体表面とのなす角であ
り、溶融トナーの内部にある角をいう。つまり、トナー
接触角は、中間転写体上で溶融状態のトナーと、接触す
る中間転写体との濡れ性であり、トナー接触角が小さい
と中間転写体表面に対して該溶融トナーが濡れやすく、
中間転写体表面上で広がりやすく、また、トナー接触角
が大きいと中間転写体表面に対して濡れにくく、該溶融
トナーが広がりにくいという特性がある。
【0029】従来からある一般的な電子写真装置では、
トナー画像は用紙に静電転写された後、ヒートロール、
プレッシャーロールからなるロール定着装置にて、トナ
ー画像の定着を行っている。このロール定着装置を用い
て、定着の要求機能である、トナーの溶融、用紙への投
錨、所望のグロスを得るトナー画像表面形成を満たすた
めには、トナーとして、短い時間に溶融し、流動変形す
る特性が要求される。すなわち、ポリマーの粘性成分を
重視した設計がなされる。この要求をポリマーの分子構
造に展開すると、たとえば、直鎖状の分子構造を有し、
分子量が小さく(短いセグメント長)、狭い分子量分布
を持つことが要求される。このようなポリマーを用いた
トナーは、セグメントが線状かつ短いため、セグメント
間で絡み合いがなく、ある温度を超えると、外部応力に
よりマクロ流動が加速的に起こる。
【0030】一方、図11に示す本願発明に係る画像形
成装置、すなわち、あらかじめトナー画像を中間転写体
上で加熱溶融させた後、用紙に転写定着を行い、冷却後
に中間転写体より用紙を剥離する画像形成装置において
は、トナー画像表面は、中間転写体表面により決まるた
め、トナーの流動性はそれほど重要ではないが、剥離ブ
リスターを抑制するためには、ある程度(用紙中の水分
の気化膨張を抑制できる)低い温度で粘性成分が現れる
こと、すなわち、溶融状態になることが重要である。ま
た、転写定着後に発生する中濃度むらに対しては、トナ
ーの流動を防止するためトナーの弾性成分が重要とな
る。すなわち、ポリマーとして粘性が低下しても、外部
応力に対して流動抑制の効く、弾性成分を重視した設計
がなされる。この要求をポリマーの分子構造に展開する
と、たとえば、分岐(架橋)構造を有し、分子量が比較
的大きく(長いセグメント長)、小さい分子量成分も含
んだ上で広い分子量分布を持つことが要求される。この
ようなポリマーを用いたトナーは、溶融温度が低いが、
分岐・架橋構造およびセグメントに起因する絡み合い作
用があるため、外部応力による流動が加速度的には起こ
らない。
【0031】なお、本願発明に言うトナーの溶融温度T
mとは、溶融状態にあるトナーの粘度が1×104ポイ
ズになる温度と定義する。要求される画像の定着強度を
得るためには、転写定着部で十分にトナーを溶融状態に
する必要があり、そのために与える熱量は、トナーの溶
融温度Tmが低いほうが熱量を低減することができる。
【0032】トナーの溶融温度Tmを下げるには、一般
的には、トナーを構成する樹脂の分子量を単純に下げて
いく方法があるが、分子量分布が低分子量成分に偏りす
ぎると、前述したように、ある温度を境にして、急激に
粘度が低下してしまう。このようなトナーを使用する
と、前述した中濃度むらの発生を引き起こす。この特性
は、トナー接触角として捕らえることができ、急激な粘
度低下のあるトナーでは、トナー接触角の値は小さくな
る。
【0033】請求項1に記載の発明では、トナー接触角
の値をトナーの溶融温度TmとTm+25℃との間で規
定しているが、これはトナーの予備加熱から加熱溶融時
に、トナーが熱を受けて上昇する温度の範囲を意味して
いる。これについては、特開平11−231690号公
報に示されているように、複数層からなるトナー層を溶
融一体化させるにはトナーの溶融温度以上に加熱する必
要があり、トナー溶融温度よりも10〜25℃高い温度
にまで加熱するのが通常である。よって、この温度の範
囲のなかで、トナー接触角の値が規定値よりも大きいこ
と(77°以上であること)が肝要となる。
【0034】すなわち、請求項1に記載の発明の意図す
るところは、転写定着後の中間転写体および記録媒体を
密着状態に維持したまま冷却し、トナーが凝集固化した
状態で剥離する画像形成装置において、剥離ブリスター
の発生が抑制される程度の転写定着エネルギーで、トナ
ー画像の定着強度が得られるようにトナーの溶融温度T
mを下げ、かつ、中濃度むらを抑制するようにトナー接
触角が小さくならないトナーを用いることによって達成
される。
【0035】また、本発明者らは、画像形成に用いるト
ナーの溶融粘弾特性と、剥離ブリスターの発生度合い、
中濃度むらの発生度合いとの関係については、トナーの
溶融温度Tmと、tanδとの関係が重要な因子である
ことがわかった。
【0036】tanδは、粘弾性体の損失弾性率G”と
貯蔵弾性率G’の比であり、粘弾性体の性質を特徴づ
ける指標である。粘弾性体が完全弾性体ある場合、ta
nδは0となり、また、粘弾性体が完全粘性体である場
合、tanδは無限大となる。すなわち、tanδの値
が大きくなると粘性体としての振る舞いが顕著になり、
逆に、tanδの値が小さくなると弾性体としての振る
舞いが顕著となる。
【0037】前述したように、トナーの溶融温度Tmを
下げるには、トナーを構成する樹脂の分子量を単純に下
げていく方法が一般的であるが、分子量分布が低分子量
成分に偏りすぎると、ある温度を境にして、急激に粘度
が低下してしまい、中濃度むらの発生を引き起こす。こ
の特性は、tanδとして捕らえることができ、tan
δの値が大きいほど、急激な粘度低下が顕著となる。
【0038】請求項2に記載の発明では、tanδの値
をトナーの溶融温度TmとTm+50℃との間で規定し
ているが、これはトナーの加熱溶融時、特に加熱部出口
で、トナーが熱を受けて上昇する温度の範囲を意味す
る。この温度の範囲のなかで、tanδの値が規定値よ
りも小さいことが肝要である。
【0039】すなわち、請求項2に記載の発明の意図す
るところは、転写定着後の中間転写体および記録媒体を
密着状態に維持したまま冷却し、トナーが凝集固化した
状態で剥離する画像形成装置において、剥離ブリスター
の発生が抑制される程度の転写定着エネルギーで、トナ
ー画像の定着強度が得られるようにトナーの溶融温度T
mを下げ、かつ、中濃度むらを抑制するようにtanδ
が大きくならないトナーを用いることによって達成され
る。
【0040】また、画像形成に用いるトナーの溶融粘弾
特性に加え、中間転写体の熱容量についても鋭意検討を
重ねた結果、トナーの溶融温度Tmと中間転写体の熱容
量との関係が、剥離ブリスターの発生度合いの重要な因
子であることがわかった。すなわち、中間転写体の熱容
量が小さければ、転写定着時に投入する熱量を低減する
ことができ、これによって用紙にかかる熱量が低減さ
れ、剥離ブリスター発生が抑制されることとなる。一
方、中間転写体の熱容量が大きければ、転写定着時に投
入する熱量が多く必要とされ、これによって用紙にかか
る熱量が多くなり、さらに、転写定着部を通過した後も
用紙は中間転写体に蓄積された熱を多く受けることによ
り剥離ブリスターの発生が顕著になる。
【0041】よって、請求項3に記載の発明の意図する
ところは、転写定着後の中間転写体および記録媒体を密
着状態に維持したまま冷却し、トナーが凝集固化した状
態で剥離する画像形成装置において、中濃度むらを抑制
するようにtanδが大きくならないトナーを用いつ
つ、ブリスターの発生を抑制するために、中間転写体の
熱容量とトナーの溶融温度Tmとの関係を規定し、用紙
にかかる熱量を制限することによって達成される。
【0042】また、本願発明は、画像をディジタル信号
として扱い、網点構造や万線構造のトナー画像を形成す
る際に、画像の中濃度域における画像むらを効果的に低
減することができる。以下、このようなトナー画像形成
手段について説明をおこなう。たとえば、プリンタや複
写機においては、高速かつ高品質画像を提供できる方式
として、ディジタル電子写真方式が広く採用されてい
る。この方式においては、結像光学系で所定サイズのス
ポット径に調整された光ビームを用いて感光体上に光走
査を行い、パルス幅変調手段で決定された画像信号に応
じた光ビームのオンオフ時間によって感光体上に画像信
号に対応した面積変調の静電潜像が形成される。この静
電潜像はトナーにより顕像化され、画像形成が行われ
る。なお、本願発明において、トナー像を形成する画像
形成工程は、上記の電子写真方式に限るものではなく、
たとえば、所定のトナー像保持体上に、ディジタル処理
された画像データに基づいてトナーを直接飛翔させるこ
とにより、トナー像保持体上にトナー像を形成する工程
であってもよい。また、画像形成工程が、所定のトナー
像保持体上に、ディジタル処理された画像データに基づ
いて磁気潜像を形成し、その磁気潜像に基づいてトナー
像がトナー像保持体上に形成される工程であってもよ
い。さらにまた、画像形成工程が、所定のトナー像保持
体上に、ディジタル処理された画像データに基づいて電
荷像を直接書き込むことによって静電潜像を形成し、そ
の静電潜像に基づいてトナー像がトナー像保持体上に形
成される工程であってもよい。
【0043】本願発明においては、網点構造や万線構造
のスクリーン線数に関しては、視覚に認識されないため
には図12に示した視覚関数(VTF)の図より、少な
くとも150線/インチ[lpi](5.9線/mm)
以上が必要とされる。ここでは、その線数を維持した状
態で、少なくとも50階調以上の階調を再現する画像の
形成を目標とし、ここでは、この条件を満足する画像を
中間調画像と称する。また、上記トナー像保持体上のト
ナー像は、画像面積率100%でのトナー部反射率と非
トナー部反射率のコントラストを1としたときに、画像
面積率50%でのトナー部反射率と非トナー部反射率の
コントラストが0.5以上となる画像形成条件で形成さ
れたものであることが好ましく、この場合、ハイライト
領域においてもトナーが集合した画素をつくり、中間濃
度領域の各画素もトナー飛散がなく鮮鋭な画像となって
いる。
【0044】このようにして形成された鮮鋭なトナー像
は、一旦、中間転写体上に一次転写した後、記録媒体上
に、転写と同時に定着を行ってもよい。その場合、その
中間転写体が本願発明にいうトナー像担持体に相当す
る。以下に、電子写真方式に基づいて、トナー像を中間
転写体上に静電転写した後、記録媒体上に、転写と同時
に定着を行う方式について説明する。
【0045】中間転写体は、紙のように、環境(温湿
度)の影響を受けにくく、表面性、抵抗値など物性的に
安定している材料で構成することができるので、感光体
と中間転写体とを密着させて静電転写を行うことがで
き、したがって、適切な物性値を与えてやれば、前述し
たような転写電界の乱れなどによるトナー像の乱れやム
ラはほとんど生じない。静電転写時において中間転写体
に要求される重要な因子は、その表面抵抗率Rs(Ω/
□)と体積抵抗率Rv(Ω・cm)であり、Rsは10
8 <Rs<1016の範囲にあることが望ましく、また、
Rvは107 <Rv<1015の範囲にあることが望まし
い。Rs,Rvがこれらの範囲より小さいと電荷が広が
ってしまい、これらの範囲よりも大きいと電荷がたまり
過ぎてしまう結果となるからである。
【0046】中間転写体上に静電転写されたトナー像
は、トナーが集合された画素である網点や万線構造によ
り形成されており、その面積率によって画像濃度を得る
ようにしている。図11に示す装置では、このトナー像
が転写定着部にて記録媒体に転写定着される。転写定着
部においては、中間転写体と、トナー像と、記録媒体で
ある紙とが一体となって密着されるとともに加熱され、
粉体トナーが溶融状態となり個々のトナーが融着して一
枚のフィルム状となる。このとき、トナー像への効率的
な熱伝達のために中間転写体と紙の密着が必要であり、
これが実現できずところどころに空気が入ったりする
と、空気のあるところとないところで熱容量が変わりト
ナー像が均一に溶融せず、転写定着ムラやいわゆるオフ
セット現象が起こり画像品質が劣化する。トナー像を挟
み中間転写体と紙の密着をよくするために、中間転写体
の表面には弾性体層が設けられるのが一般的で、その硬
度はゴム硬度10度〜70度、厚さは30μm〜100
μmが望ましい。また、通常、転写定着部は、内部にハ
ロゲンランプ等の熱源を有する加熱ロールと、その加熱
ロールに対向して中間転写体,トナー像および紙を挟み
圧接する加圧ロールとで構成され、そのニップ圧は1×
105 Pa〜1×106 Paの範囲が望ましい。この範
囲より低い圧力では中間転写体,トナー像および紙の密
着が不十分で上記のような不具合が発生しやすく、この
範囲より高い圧力では中間転写体,紙への応力が強くな
って、しわが発生したり、高圧力を支えるための機構,
装置が複雑になるという障害が起こる。上記の加熱ロー
ルに代えて、耐熱性支持体の上に通電発熱体を設け表面
に耐熱,耐磨耗性層を被覆した固定の発熱部材を用いて
もよい。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は、請求項1に記載の発明の
一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図であ
る。この画像形成装置は、周面が周回可能に支持された
無端ベルト状の中間転写体5を備えており、この中間転
写体5と対向する位置に、ブラック、イエロー、マゼン
タ、シアンのトナー像を形成する4つの画像形成ユニッ
ト10a、10b、10c、10dが配設されている。
各画像形成ユニット10a、10b、10c、10d
は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム1を有し
ており、各感光体ドラム1の周囲に、該感光体ドラムの
表面をほぼ一様に帯電する帯電装置2と、感光体ドラム
表面にレーザー光を走査して静電潜像を書き込む光走査
装置3と、感光体ドラム上に形成された潜像にトナーを
選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置4と、
感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体5上に一次転
写する転写帯電器6とを備えている。
【0048】上記中間転写体5の内側には、駆動ロール
21と、支持ロール22と、剥離ロール24と、位置制
御ロール12と、中間転写体5上のトナー像を加熱溶融
するとともに記録紙Pに二次転写する加熱ロール8とが
配置され、中間転写体5はこれらに張架されることによ
って、図中に示す矢印方向に周回移動するようになって
いる。加熱ロール8と中間転写体5を介して対向する位
置には、記録紙Pを加熱ロール8側に押圧する加圧ロー
ル9が配置されている。また中間転写体5の外周面側に
は、中間転写体5を所定の張力で張架するテンションロ
ール23が配置されている。さらに、中間転写体5の周
回方向における加熱ロール8の上流側には、中間転写体
上のトナー像を加熱する加熱板7が、該中間転写体5の
裏面側に沿って湾曲して設けられている。
【0049】さらに装置内には、記録紙Pを収容するト
レイ13と、このトレイ13から記録紙Pを一枚ずつ送
り出すフィードローラ14と、記録紙Pを加熱ロール8
と加圧ロール9との間に搬送する搬送ロール15と、中
間転写体5から剥離された記録紙Pを搬送する搬送ベル
ト16とを備えている。
【0050】上記感光体ドラム1は、ドラム表面にS
e、a−Si、a−SiC、CdS等の各種無機感光体
層を有するものの他、各種有機感光体層を有するものを
用いることができる。
【0051】光走査装置3で用いる光ビームの径は、4
5μmとし、スクリーンは垂直万線を用い、線数は20
0線/インチ(約7.9線/mm)でおこなった。ここ
でいう光ビームの径とは、光ビーム最大エネルギーの1
/e2となる光ビームエネルギーでの直径を指す。
【0052】上記中間転写体5は、ベース層と表面層の
2層構造のものを用いている。ベース層には、カーボン
ブラックを添加した厚さ70μmのポリイミドフィルム
を用いている。本実施形態では、トナー像を感光体ドラ
ム1から中間転写体5へ静電的に画像乱れなく転写する
ために、ベース層の体積抵抗率はカーボンブラックの添
加量を変化させて1010Ωcmに調整した。なお、ベース
層としては、例えば、厚さが10〜300μmの耐熱性
の高いシートを使用することが可能であり、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド、ポリアミドなどのポリマーシー
ト等を用いることが可能である。
【0053】また、表面層は、トナー像を感光体ドラム
1から中間転写体5に、静電的に画像乱れなく転写する
ために、その体積抵抗率を1014Ωcmに調整する。ま
た、トナー像を中間転写体5から記録紙Pへ転写すると
同時に定着させるときに、トナー像を挟んで中間転写体
と記録紙とを良好に密着させるために、シリコーン共重
合体を用いている。シリコーン共重合体は、弾性を持ち
その表面が常温でトナーに対して粘着性を示し、さら
に、記録紙へトナーを効率的に転移させるために、溶融
して流動化したトナーを離しやすくする特性を有してい
るため、表面層には最適である。本実施形態では、表面
層としてゴム硬度30度、厚さ50μmの東レダウシリ
コーン製、DX35−547A/Bシリコーン共重合体
を用いた。
【0054】上記加熱板7としては、厚さが2mmで、中
間転写体5の循環方向における長さが220mmのアルミ
ニウム板の裏に、シリコンラバーヒーターをつけたもの
を用いている。加熱温度は、中間転写体5が記録紙と接
する領域で、トナー温度がトナー溶融温度(Tm)以上とな
るように設定、制御されている。加熱板7としては、こ
の他に、セラミックヒーターなども用いることができ
る。
【0055】上記加熱ロール8および加圧ロール9とし
ては、金属ロール、または、金属ロール上にシリコーン
ゴム等の耐熱弾性層を設けたものを用いることができ
る。加熱ロール8の内部には熱源が配置され、その加熱
温度は、加熱領域でのトナー温度がトナー溶融温度(Tm)
以上となるように設定、制御されている。本実施形態に
おいては、加熱ロール8および加圧ロール9として、ア
ルミニウムの中空ロール上に硬度30度のシリコーンゴ
ムを厚さ2mmで積層した、外径50mmのロールを用
いた。また、加熱ロール8内部の熱源にはハロゲンラン
プを使用した。また、加熱ロール8と加圧ロール9とに
よる挟持幅は、7.5mmになるように、加圧ロールの
押し付け力を変化させて調節した。なお、上記構成で
は、加熱ロール8に加圧ロール9が対向して配置されて
いるが、加熱ロール8と加圧ロール9とは逆の配置とす
ることもでき、また、加圧ロール9を内部に熱源を持つ
加熱ロールとしてもよい。
【0056】上記転写帯電器6は、感光体ドラム1上の
トナーが効率よく中間転写体5へ転写されるように、中
間転写体5の裏面に電荷を与えるように調節されてい
る。本実施形態では、コロトロンを用い、315μC/
の電荷密度を与えるようにコロトロンワイアーへの
印可電圧を調整した。
【0057】次に、上記画像形成装置の動作について説
明する。中間転写体5の周辺には4つの画像形成ユニッ
ト10a、10b、10c、10dが配置されており、
各画像形成ユニット内で、感光体ドラム1がそれぞれ帯
電装置2によりほぼ一様に帯電された後、濃度信号に基
づき光ビームパルス幅変調装置によってオンオフされる
光走査装置3によって露光され、静電潜像が形成され
る。各感光体ドラム1上の静電潜像は、それぞれ、黒、
イエロー、マゼンタ、シアン色のトナーが入った現像装
置4により現像され、面積変調により濃度を表す、いわ
ゆるディジタル画像の各色トナー像が各感光体ドラム1
上に形成される。この各色トナー像は、順次、転写帯電
器6により中間転写体5上へ重ね合わせて転写され、中
間転写体5上に複数色のトナー像が形成される。中間転
写体5上に形成された複数色のトナー像は、中間転写体
5が加熱板7と接触する位置を通過する際に加熱されて
溶融する。
【0058】一方、トレイ13から記録紙Pが一枚ずつ
取り出され、搬送ロール15によって搬送される。この
記録紙Pの送紙に伴い、加圧ロール9が加熱ロール8に
圧接される。その後、前記複数色のトナー像を保持した
中間転写体5と記録紙Pとが、タイミングを合わせて加
熱ロール8と加圧ロール9との間を移動し、加圧及び加
熱される。溶融温度以上に加熱されたトナーは軟化、溶
融し、記録紙Pに浸透する。このトナー像は、中間転写
体5により搬送される間に沸点以下の温度に冷却される
ため、水蒸気の発生は抑えられ、中間転写体5とトナー
像および記録紙Pの密着状態は維持される。
【0059】また、これと同時にトナーは、溶融温度以
下に冷却されることで凝集固化し、記録紙Pとの間に強
い接着力が生じる。そのため、曲率半径の小さな剥離ロ
ール24が配置された位置において、記録紙Pが記録紙
自体の腰の強さによって中間転写体5からトナーととも
に分離され、カラー画像が形成される。記録紙Pに転
写、定着されたトナー像の表面は、中間転写体5の表面
にならい平滑化され、高光沢となる。
【0060】次に、上記画像形成装置による転写定着時
の画質劣化を確認するため、カラー画像を出力する実験
を行った結果について説明する。記録紙Pは、印刷用両
面塗工紙としてSD Warren製社 Lustro
Gloss、王子製紙社製OKトップコート、Dons
ide Paper社製Consort Royal
Silkを用いた。Lustro Glossの十点平
均厚さの測定値はおおよそ100μm、透気度は152
60秒、坪量は122g/m2 であった。OKトップコ
ートの十点平均厚さの測定値はおおよそ136μm、透
気度は44070秒、坪量は157g/m2 であった。
Consort Royal Silkの十点平均厚さ
の測定値はおおよそ159μm、透気度は13910
秒、坪量は170g/m2 であった。
【0061】また、普通紙として富士ゼロックス(株)
製J紙を用い、表面平滑紙としては富士ゼロックス
(株)製Jコート紙を用いた。J紙の十点平均厚さの測
定値はおおよそ96μm、透気度は9秒、坪量は82g
/m2 であった。Jコート紙の十点平均厚さの測定値は
おおよそ102μm、透気度は367秒、坪量は95g
/m2 であった。
【0062】トナーはイエロー、マゼンタ、シアン等の
色素を含有した熱可塑性のバインダで構成され、公知の
材料を用いることができる。ここでは、実験評価を行な
うにあたり、図2に対温度粘度特性を示す4種のポリエ
ステルトナーA,B,C,Dを用いた。
【0063】なお、図2に示すトナーの粘度は、島津製
作所(株)製フローテスターCFT500Cを用い、開
始温度80℃、最高温度170℃、昇温速度3℃/mi
n,予熱時間300sec、シリンダー圧力10kgf
/cm2 、ダイ寸法=1.0mm×1.0mmの条件で
測定した値である。
【0064】表1に、トナーA,B,C,Dの溶融温度
Tmと溶融温度TmとTm+25℃の範囲でのトナー接
触角の最小値を示す。図3に、4種のポリエステルトナ
ーA,B,C,Dの加熱温度とトナー接触角との関係を
示す。なお、図3に示すトナー接触角は、(株)協和界
面科学製FACE自動表面張力計CBVP−Vを用い、
平均粒径7μmのトナーをおよそφ1.6mm、深さ3
mmの円筒形の型に充填し、加圧して高さ0.7mm程
度まで圧縮した円柱状トナー塊を、ベルト上に置き、所
定温度で3分間加熱して十分溶融させ、その状態を保持
するように冷却固化させたものを測定した値である。
【0065】
【表1】
【0066】なお、トナーは、平均粒径は7μmのもの
を用い、また、記録紙上の各色のトナー量は、その色素
の含有量によりおよそ0.4mg/cm2 〜0.7mg
/cm2 になるように露光条件または現像条件が設定さ
れる。ここでは、各色0.65mg/cm2 に設定し
た。
【0067】ここで、表2を参照にして、上述のトナー
A,B,C,Dの製造方法を説明する。
【表2】
【0068】表2に示した原料組成の多価アルコール
と、多価カルボン酸をステンレススチール製攪拌機、ガ
ラス製窒素ガス導入管及び硫化式コンデンサをもつ1リ
ットル容量の4つ口丸底フラスコ中に入れ、このフラス
コをマントルヒータにセットした。次いで、ガス導入管
から窒素ガスを導入し、フラスコ内を不活性ガス雰囲気
に保ちながら昇温した。その後、0.05のジブチルス
ズオキシドを加えて、反応物の温度を200℃に保ち、
所定の時間反応させてトナーA,B,C,Dに用いるポ
リエステル樹脂A,B,C,Dを得た。ポリエステル
B,C,Dは、反応時間を変えることによって分子量の
異なる樹脂とした。
【0069】得られたポリエステル樹脂Aの重量平均分
子量(Mw)は10000、ポリエステル樹脂Bの重量
平均分子量(Mw)は39000、ポリエステル樹脂C
の重量平均分子量(Mw)は46000、ポリエステル
樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は92000であっ
た。
【0070】得られたポリエステル樹脂A、100重量
部に対して、イエロー顔料6重量部を、ポリエステル樹
脂A、100重量部に対してマゼンタ顔料4.5重量部
を、ポリエステル樹脂A、100重量部に対してシアン
顔料4.5重量部を、ポリエステル樹脂A、100重量
部に対してカーボンブラック4重量部をそれぞれ混合
し、エクストリューダーにより溶融し、混練した後、冷
却して、ジェットミルにより粉砕し、粉砕物を分級して
体積平均直径7μmのイエロー、マゼンタ、シアン、黒
のトナーセットA(トナーAと称する。)を得た。同様
の方法により、ポリエステル樹脂Bを用いて、トナーセ
ットB(トナーBと称する。)、ポリエステル樹脂Cを
用いて、トナーセットC(トナーCと称する。)、ポリ
エステル樹脂Dを用いて、トナーセットD(トナーDと
称する。)を得た。
【0071】上記構成で、中間転写体5のトナー画像の
搬送速度(転写定着速度)が260mm/sで、加熱ロー
ル8と加圧ロール9とが対向する加熱領域でのトナー温
度をトナー溶融温度+25℃まで加熱し、上述の4種類
のトナーを用い、Lustro Gloss、OKトッ
プコート、Consort Royal Silk、普
通紙(J紙)および表面平滑紙(Jコート紙)に画像を
出力し、剥離ブリスター、中濃度むらの評価を行った。
その結果を図4および図5に示す。
【0072】図4で示したように、透気度が10000
以上の印刷用両面塗工紙を用いた場合、Tmが130℃
以下であり、かつ、TmからTm+25℃の範囲でのト
ナー接触角が77°以上である場合に限り、剥離ブリス
ター、中濃度むらの発生が抑制され、良好な画像が得ら
れた。
【0073】一方、図5で示すように、用紙として透気
度の小さい普通紙、表面平滑紙を用いた場合は、Tmが
高くても剥離ブリスターは発生しなかった。ただし、ト
ナー接触角が75°以下のトナーを用いると中濃度むら
が発生した。
【0074】次に、請求項2に記載の発明の一実施形態
である画像形成装置について説明する。この画像形成装
置は、図1に示す画像形成装置とほぼ同じ構成である
が、各現像装置4内に収容するトナーとして、以下のも
のを用いている。トナーはイエロー、マゼンタ、シアン
等の色素を含有した熱可塑性のバインダで構成されてお
り、ここでは、実験評価を行なうにあたり、図6に対温
度粘度特性を示す5種のポリエステルトナーA,B,
C,D,Eを用いた。
【0075】表3に、トナーA,B,C,D,Eの溶融
温度Tmと、溶融温度TmとTm+50℃の範囲でのt
anδの最大値を示す。図7に5種のポリエステルトナ
ーA,B,C,D,Eの対温度tanδ特性を示す。な
お、図7に示すトナーのtanδは、(株)ユービーエ
ム社製スリットせん断式粘弾性測定装置Rheolog
el−E4000を用い、開始温度50℃、最高温度1
70℃、昇温速度3℃/min、加振周波数1Hz、歪
み2〜10μm(自動調整)、試料形状は、幅13m
m、深さ間10mm、間隔0.25mm(スリット板
0.3mm)の条件で測定した値である。
【0076】
【表3】
【0077】なお、トナーは、平均粒径は7μmのもの
用い、また、記録紙上の各色のトナー量は、その色素の
含有量によりおよそ0.4mg/cm2〜0.7mg/
cm2になるように露光条件または現像条件が設定され
る。ここでは、各色0.65mg/cm2 に設定した。
【0078】ここで、表4を参照にして、上述のトナー
A,B,C,D,Eの製造方法を説明する。
【表4】
【0079】表4に示した原料組成の多価アルコール
と、多価カルボン酸をステンレススチール製攪拌機、ガ
ラス製窒素ガス導入管及び硫化式コンデンサをもつ1リ
ットル容量の4つ口丸底フラスコ中に入れ、このフラス
コをマントルヒータにセットした。次いで、ガス導入管
から窒素ガスを導入し、フラスコ内を不活性ガス雰囲気
に保ちながら昇温した。その後、0.05のジブチルス
ズオキシドを加えて、反応物の温度を200℃に保ち、
所定の時間反応させてトナーA,B,C,D,Eに用い
るポリエステル樹脂A,B,C,D、Eを得た。ポリエ
ステルB,C,Dは、反応時間を変えることによって分
子量の異なる樹脂とした。
【0080】得られたポリエステル樹脂Aの重量平均分
子量(Mw)は10000、ポリエステル樹脂Bの重量
平均分子量(Mw)は39000、ポリエステル樹脂C
の重量平均分子量(Mw)は46000、ポリエステル
樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は92000、ポリエ
ステル樹脂Eの重量平均分子量(Mw)は110000
であった。
【0081】得られたポリエステル樹脂A、100重量
部に対して、イエロー顔料6重量部を、ポリエステル樹
脂A、100重量部に対してマゼンタ顔料4.5重量部
を、ポリエステル樹脂A、100重量部に対してシアン
顔料4.5重量部を、ポリエステル樹脂A、100重量
部に対してカーボンブラック4重量部をそれぞれ混合
し、エクストリューダーにより溶融し、混練した後、冷
却して、ジェットミルにより粉砕し、粉砕物を分級して
体積平均直径7μmのイエロー、マゼンタ、シアン、黒
のトナーセットA(トナーAと称する。)を得た。同様
の方法により、ポリエステル樹脂Bを用いて、トナーセ
ットB(トナーBと称する。)、ポリエステル樹脂Cを
用いて、トナーセットC(トナーCと称する。)、ポリ
エステル樹脂Dを用いて、トナーセットD(トナーDと
称する。)、ポリエステル樹脂Eを用いて、トナーセッ
トE(トナーEと称する。)を得た。
【0082】上記構成で、中間転写体のトナー画像の搬
送速度(転写定着速度)が260mm/sで、加熱ロール
と加圧ロールとが対向する加熱領域でのトナー温度をト
ナー溶融温度まで加熱し、上述の5種類のトナーを用
い、Lustro Gloss、OKトップコート、C
onsort Royal Silk、普通紙(J紙)
および表面平滑紙(Jコート紙)に画像を出力し、剥離
ブリスター、中濃度むらの評価を行った。結果を図8お
よび図9に示す。
【0083】図8で示したように、透気度が10000
以上の印刷用両面塗工紙を用いた場合、Tmが130℃
以下であり、かつ、TmからTm+50℃の範囲でのt
anδの最大値が4以下である場合に限り、剥離ブリス
ター、中濃度むらの発生が抑制され、良好な画像が得ら
れた。
【0084】一方、図9で示すように、用紙として透気
度の小さい普通紙、表面平滑紙を用いた場合は、Tmが
高くても剥離ブリスターは発生しなかった。ただし、t
anδが4より大きいトナーを用いると中濃度むらが発
生した。
【0085】次に、請求項3に記載の発明の一実施形態
である画像形成装置について説明する。この画像形成装
置は、図1に示す画像形成装置とほぼ同じ構成である
が、各現像装置4内に収容するトナーとして、前述した
トナーB,C,Dを用い、中間転写体として、ベース層
厚さ、表面層厚さを適宜変えた中間転写体ベルトを用
い、画像形成を実施した。使用した中間転写体ベルトの
条件および、1cm2 あたりの熱容量について表5にま
とめる。
【0086】
【表5】
【0087】なお、使用した中間転写体ベルトのベース
層は、カーボンブラックを添加したポリイミドフィルム
を用いた。本実施形態では、トナー像を感光体ドラムか
ら中間転写体に静電的に、画像乱れなく転写するため
に、ベース層の体積抵抗率はカーボンブラックの添加量
を変化させ、1010Ω・cmに調整した。また、表面層
は、トナー像を感光体ドラムから中間転写体に静電的に
画像乱れなく転写するために、その体積抵抗率を1014
Ω・cmに調整し、また、中間転写体から用紙へ転写と
同時に定着を行うときに、トナー像を挟み中間転写体と
用紙の密着をよくするために、シリコーン共重合体を用
いた。本実施形態では、ゴム硬度30度の東レダウシリ
コーン製、DX35−547A/Bシリコーン共重合体
を用いた。なお、この画像形成装置の他の構成は図1に
示す画像形成装置と同じである。
【0088】上記構成で、中間転写体のトナー画像の搬
送速度(転写定着速度)が260mm/sで、加熱ロール
と加圧ロールとが対向する加熱領域でのトナー温度をト
ナー溶融温度まで加熱し、上述の3種類のトナーを用
い、Lustro Gloss、OKトップコートおよ
びConsort Royal Silkに画像を出力
し、ブリスター、中濃度むらの評価を行った。その結果
を図10示す。
【0089】図10に示すように、中間転写体ベルトの
1cm2 あたりの熱容量X(J)が0.03以下であ
り、使用したトナーの溶融温度Tmが(160−100
0X)以下である場合に限り、剥離ブリスター、中濃度
むらの発生が抑制され、良好な画像が得られた。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る画
像形成装置によれば、転写定着時に塗工紙内部から発生
する水蒸気に起因する画像の光沢むらや、加熱領域を通
過した後のトナー流動に起因する中濃度部の画像構造の
乱れが防止され、高画質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態である画像形成装置を示
す概略構成図である。
【図2】本願発明の一実施形態である画像形成装置に使
用されるトナーの加熱温度とトナー粘度との関係を示す
図である。
【図3】図2に示すトナーの加熱温度とトナー接触角と
の関係を示す図である。
【図4】図3に示すトナーを使用した場合のトナー溶融
温度とトナー接触角との関係を示す図である。
【図5】図3に示すトナーを使用した場合のトナー溶融
温度とトナー接触角との関係を示す図である。
【図6】本願発明の他の実施形態である画像形成装置に
使用されるトナーの加熱温度とトナー粘度との関係を示
す図である。
【図7】図6に示すトナーの加熱温度とトナーtanδ
との関係を示す図である。
【図8】図7に示すトナーを使用した場合のトナー溶融
温度とトナーtanδとの関係を示す図である。
【図9】図7に示すトナーを使用した場合のトナー溶融
温度とトナーtanδとの関係を示す図である。
【図10】図7に示すトナーを使用した場合のトナーの
熱容量とトナー溶融温度との関係を示す図である。
【図11】本願発明の一実施形態である画像形成装置の
作用を説明するための図である。
【図12】空間周波数に対する、人間の視覚の視認度合
いを表す図である。
【図13】従来の画像形成装置における問題点を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電装置 3 光走査装置 4 現像装置 5 中間転写体 6 転写帯電器 7 加熱ロール 8 加圧ロール 9 ベルト加熱板 10 画像形成ユニット 12 位置制御ロール 13 トレイ 14 フィードローラ 15 搬送ロール 16 搬送ベルト 21 駆動ロール 22 支持ロール 23 テンションロール 24 剥離ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 孝幸 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 木内 豊 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 中山 由香 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 福田 雄一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H005 EA03 EA10 FB01 FB06 2H032 AA14 BA09 BA21 DA11 DA30 2H033 AA09 AA21 BA11 BA15 BA20 BA29 BA58 BB34 BE09 CA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル信号に基づいて網点構造や
    万線構造のトナー像を形成するトナー像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を担持して一定方向に周
    回移動するトナー像担持体と、 前記トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間
    に挟んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前
    記トナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する
    転写定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体とを接触させた状態
    で冷却する冷却部と、冷却後に前記トナー像担持体から
    前記記録媒体を前記トナー像とともに剥離する剥離部
    と、を有する画像形成装置において、 前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)としたとき
    に、Tm(℃)からTm+25(℃)までの間のトナー
    像担持体に対するトナー接触角の最小値が77°以上で
    あり、かつ、Tmが130℃以下となっていること特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 ディジタル信号に基づいて網点構造や
    万線構造のトナー像を形成するトナー像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を担持して一定方向に周
    回移動するトナー像担持体と、 前記トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間
    に挟んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前
    記トナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する
    転写定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体とを接触させた状態
    で冷却する冷却部と、 冷却後に前記トナー像担持体から前記記録媒体を前記ト
    ナー像とともに剥離する剥離部と、を有する画像形成装
    置において、 前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)、動的粘弾
    性特性である複素弾性率をG=G’+iG”としたとき
    に、Tm(℃)からTm+50(℃)までの間の正接損
    失tanδ(=G”/G’)の最大値が4以下であり、
    かつ、Tmが130℃以下となっていること特徴とする
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】 ディジタル信号に基づいて網点構造や
    万線構造のトナー像を形成するトナー像形成手段と、 無端状の周面上に前記トナー像を担持して一定方向に周
    回移動するトナー像担持体と、 前記トナー像担持体と記録媒体とを、前記トナー像を間
    に挟んで重ね合わせ、加熱及び加圧することにより、前
    記トナー像を前記記録媒体に転写するとともに定着する
    転写定着部と、 前記トナー像担持体と前記記録媒体とを接触させた状態
    で冷却する冷却部と、 冷却後に前記トナー像担持体から前記記録媒体を前記ト
    ナー像とともに剥離する剥離部と、を有する画像形成装
    置において、 前記トナーは、トナー溶融温度をTm(℃)、動的粘弾
    性特性である複素弾性率をG=G’+iG”としたとき
    に、Tm(℃)からTm+50(℃)までの間の正接損
    失tanδ(=G”/G’)の最大値が4以下であり、 前記ベルト像担持体の熱容量X(J)と前記Tmとが、 Tm ≦ 160−1000X の関係を満たし、かつ、X(J)が0.03以下となっ
    ていることを特徴とする画像形成装置。
JP2000093570A 2000-03-30 2000-03-30 画像形成装置 Withdrawn JP2001281905A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2005203721B2 (en) * 2004-09-21 2007-02-15 Fujifilm Business Innovation Corp. Electrostatic image developing toner, developer and method of producing the electrostatic image developing toner

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