JP2002132075A - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents

画像形成装置および定着装置

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JP2002132075A
JP2002132075A JP2000330984A JP2000330984A JP2002132075A JP 2002132075 A JP2002132075 A JP 2002132075A JP 2000330984 A JP2000330984 A JP 2000330984A JP 2000330984 A JP2000330984 A JP 2000330984A JP 2002132075 A JP2002132075 A JP 2002132075A
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toner
toner image
roll
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image
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JP2000330984A
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English (en)
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Takayuki Yamashita
孝幸 山下
Yutaka Kiuchi
豊 木内
Mitsuhiro Matsumoto
充博 松本
Kazuhiro Iwaoka
一浩 岩岡
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 像担持体上のトナー像を記録媒体上に転
写するとともに、その転写の際にトナー像を記録媒体上
に定着する転写定着同時方式を採用した画像形成装置で
あって、良好な定着強度が得られ、かつ、高光沢で色バ
ランスが良く、しかもトナーの透明性に優れた、高画質
の画像を得ることができる画像形成装置を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 表面にトナー像を担持して所定の方向に
移動するトナー像担持体と、前記トナー像担持体上に担
持されたトナー像を記録媒体上に転写すると同時に定着
する転写定着部材と、前記トナー像が転写定着された記
録媒体が冷却された後、当該記録媒体をトナー像担持体
から剥離する剥離部を備えた画像形成装置において、前
記剥離部での温度における前記トナー像担持体とトナー
像を形成するトナーとの付着力が20g以下であるよう
に設定して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真方式や
静電記録方式等を用いた複写機、プリンタ、ファクシミ
リなどの乾式トナーを利用した画像形成装置およびこれ
に用いる定着装置に係り、より詳細には、像担持体上の
トナー像を記録媒体上に転写するとともに、その転写の
際にトナー像を記録媒体上に定着する転写定着同時方式
を採用した画像形成装置、および記録媒体上の未定着ト
ナー像を加熱・加圧することにより当該記録媒体上に定
着させる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子写真方式や静電記録
方式等を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置にお
いては、感光体ドラム上に静電潜像を形成し、この感光
体ドラム上に形成された静電潜像を、乾式トナーで現像
した後、このトナー像を静電的に記録媒体上に転写し、
加熱および加圧することにより定着する画像形成方法が
広く用いられている。このような画像形成方法において
は、記録媒体である紙表面の凹凸のため、紙と感光体ド
ラムが完全に密着せず、両者の間に不均一なギャップが
生じて、転写電界が乱れたり、トナー同士のクーロン反
発力を招いたりするために画像が乱れるなどの問題があ
る。
【0003】この問題に対して、感光体ドラム上に形成
されたトナー像を直接記録媒体上に転写するのではな
く、感光体ドラム上に形成された色の異なる複数のトナ
ー像を、中間転写体上に互いに重ね合わせた状態で静電
的に転写し、さらに中間転写体上で多色の多重トナー像
を溶融した後、その溶融した多重トナー像を記録媒体上
に転写すると同時に定着し、カラーコピーを得るように
構成した画像形成方法や、無端ベルト状に形成された感
光体上のトナー像を溶融し、記録媒体上に転写定着して
画像を得るようにした画像形成方法が考案されている。
これらの方法では、記録媒体へのトナー像の転写を非静
電的に行うので、前述したような画像品質の劣化が生じ
にくくなるという利点を有している。
【0004】また、このような画像形成方法において
は、USP2990278号公報、特開平5−1964
2号公報、特開平5−107950号公報、特開平5−
249798号公報等に開示されているように、中間転
写体や感光体からのトナーの記録媒体への画像の転移を
良好なものとするため、密着加熱および加圧後、中間転
写体または感光体と、トナーおよび記録媒体を重ね合わ
せたまま、トナーを冷却固化し、その後中間転写体また
は感光体とトナーおよび記録媒体を剥離することが考案
されている。このような方法では、トナー間の凝集力が
トナーと記録媒体との接着力より大きくなった後、トナ
ーと中間転写体または感光体とを剥離するので、トナー
の一部が中間転写体または感光体上に残るいわゆるオフ
セットを防止することができ、中間転写体または感光体
にトナーの剥離を補助するためのオイルを塗布する必要
がなくなるので、オイルレス化が可能となり、またトナ
ーの転写効率が高いため色バランスが良好となる。さら
に、トナーが中間転写体または感光体の表面に沿って固
化するため、平滑な中間転写体または感光体を用いるこ
とによって、中間転写体または感光体の表面にならった
高光沢かつ均質な光沢感を持ち、しかもトナーの透明性
に優れた、高級感のある高画質な画像を得ることができ
る。
【0005】一方、記録媒体上に静電的な方法等によっ
て転写された未定着トナー像を、加熱および加圧して定
着する際に、ベルト状の定着部材を記録媒体上のトナー
像に密着させ、溶融したトナー層の凝集力が、トナーと
定着部材との付着力より大きくなるまで温度を下げてか
ら剥離する技術が知られており、たとえば特開平6−1
38785号公報や特開平11−174873号公報等
に開示されている。この定着方法により、定着時のオフ
セットを防止することができるとともに高光沢の良好な
画像を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、本発明者らの研究によれば、このような画像形
成方法によりトナーとの付着力が異なる種々の中間転写
体を用いて画像を形成すると、記録媒体に対する定着強
度が大きく変化する現象が生じ、中には定着強度が不十
分で定着不良が生じるという問題点があることがわかっ
た。さらに、この記録媒体に対する定着強度の変化は、
トナーと中間転写体との付着力が大きくなるに従って悪
くなっていた。
【0007】また、上記の画像形成方法または定着方法
においては、十分な低速では、画素の乱れがなく、また
光沢も均一な非常に良好な画像が得られるが、瞬間的に
転写定着がおこなわれる高速では、画像の乱れは無い
が、ピッチがおよそ0.3mm〜2mmの微小な光沢の
不均一が生じるという問題点があることがわかった。ま
た、このような光沢の不均一は、像担持体または定着部
材とトナーおよび記録媒体とを重ね合わせて加熱加圧し
た後、直ちに像担持体または定着部材からトナーおよび
記録媒体を剥離した場合には認められなかった。
【0008】このような光沢の不均一は、従来の定着技
術においては、一般的に「マイクログロスむら」として
知られている。この現象は、トナーに接触する定着ロー
ル表面の硬度が高く、トナーへの均一な加熱加圧が行な
われず、トナーの溶融が不均一になることにより生じる
ことが知られている。そして、上記「マイクログロスむ
ら」に対しては、定着ロール表面の硬度を低くすること
によって解決が図られている。
【0009】しかし、上記従来の画像形成方法または定
着方法において、トナーと接触する像担持体または定着
部材の表面弾性層の硬度を低下させると、前述した光沢
の不均一は、むしろ悪化することが認められた。
【0010】そこで、これらの定着方法に特有のマイク
ログロクむらを解決するため、特開平10−20725
9号公報においては、転写定着のニップ部が、一方のロ
ールが他方のロールから受ける圧力により凹形状がなさ
れたとし、凹形状がなされる側のロール径、ロール表面
層の材料と厚さを選定し、さらに、凸形状側のロール径
と、像担持体表面層の材料と厚さを選定するように構成
している。
【0011】ところで、これら画像形成方法または定着
方法により、紙に代表される記録媒体上に画像を形成す
ると、加熱加圧後の用紙上に、用紙の進行方向に対して
垂直な方向に多数のしわが発生してしまう現象が生じる
ことがある。このような現象が生じると、用紙がしわと
なるだけでなく、画質が著しく悪化する。すなわち、用
紙がしわとなった部分では、トナーが冷却固化する前に
像担持体または定着部材とトナーが剥離してしまう。そ
のため、トナーが像担持体または定着部材の表面に沿っ
て固化せずに、その部分のトナー表面は凹凸となり、光
沢が低くなり画質が著しく悪化するのである。
【0012】このことに対して、特開平10−1981
91号公報では、像担持体側のロールが凹形状となるよ
うにロール表面弾性層の材料を選定することで、用紙の
たるみからくるしわを抑制している。また、特開平10
−307486号公報においては、ニップ部における用
紙の通過経路を湾曲形状とし、その湾曲形状の曲げ方向
を途中で反転するように調整することや、この通過経路
を平板状に保つように調整することにより、用紙のしわ
が発生しないようにしている。このうち、望ましくは特
開平10−307486号公報の請求項の第2項目に記
載されているように、ニップ部における通過経路を平板
状に保つように調整することで、用紙のしわの発生を効
果的に抑制することができることがわかっている。
【0013】一方、ニップ部を平板状として、種類の異
なるいくつかの像担持体および定着部材により同一の構
成で画像を出力したところ、上記マイクログロスむらの
程度に差があるという現象が認められた。ただし、ニッ
プ部に凹形状がなされている場合にはこれらの差は見ら
れなかった。像担持体および定着部材の表面付着力を測
定したところ、ニップ部が平板状のときのマイクログロ
スむら発生のばらつきは、表面付着力の差に影響を受け
ていることがわかった。
【0014】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写
するとともに、その転写の際にトナー像を記録媒体上に
定着する転写定着同時方式を採用した画像形成装置であ
って、良好な定着強度が得られ、かつ、高光沢で色バラ
ンスが良く、しかもトナーの透明性に優れた、高画質の
画像を得ることができる画像形成装置を提供することに
ある。
【0015】また、この発明の他の目的とするところ
は、ベルト状の像担持体を用いた転写定着同時方式の画
像形成装置、およびベルト状の定着部材を用いた定着装
置であって、それぞれの構成に対して、像担持体および
定着部材の表面付着力を調整することで、マイクログロ
スむら等の光沢むらがなく、色バランスが良く、かつト
ナーの透明性に優れた、高画質の画像を得ることができ
る画像形成装置および定着装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載された画像形成装置は、表面にト
ナー像を担持して所定の方向に移動するトナー像担持体
と、前記トナー像担持体上に担持されたトナー像を記録
媒体上に転写すると同時に定着する転写定着部材と、前
記トナー像が転写定着された記録媒体が冷却された後、
当該記録媒体をトナー像担持体から剥離する剥離部を備
えた画像形成装置において、前記剥離部での温度におけ
る前記トナー像担持体とトナー像を形成するトナーとの
付着力が20g以下であることを特徴とする。
【0017】また、請求項2に記載された画像形成装置
は、前記転写定着部材として、前記トナー像が担持され
た像担持体と記録媒体とを挟持した状態で互いに圧接す
る2本のロールを用いたことを特徴とする。
【0018】さらに、請求項3に記載された画像形成装
置は、前記トナーとして、離型剤を含有したトナーを用
いたことを特徴とする。
【0019】また更に、請求項4に記載された画像形成
装置は、表面にトナー像を担持して所定の方向に循環移
動する無端ベルト状のトナー像担持体と、前記トナー像
担持体上に担持されたトナー像を記録媒体上に転写する
と同時に定着するため、前記トナー像担持体と記録媒体
を互いに圧接した状態で挟持する第1および第2のロー
ルからなる転写定着手段と、前記トナー像が転写定着さ
れた記録媒体が冷却された後、当該記録媒体をトナー像
担持体から剥離する剥離部を備えた画像形成装置におい
て、前記第1および第2のロールがそれぞれ表面層を有
するとともに、前記トナー像担持体が前記記録媒体と接
触する側に表面層を有し、前記第1および第2のロール
が互いに圧接してなるニップ部において、当該ニップ部
が平板状となるように構成し、かつ、前記第2のロール
の外径をR2(mm)、前記第2のロールの表面層のタ
イプAデュロメータ硬さ試験による硬さをH2(度)、
厚さをD2(mm)、前記トナー像担持体の表面層のタ
イプAデュロメータ硬さ試験による硬さをHb(度)、
厚さをDb(mm)、前記ニップ部の前記トナー像担持
体の移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記ト
ナー像担持体とトナー像を形成するトナーとの表面付着
力をF(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすように構成したことを特徴とする。
【0020】さらに、請求項5に記載された画像形成装
置は、加熱源を有する第1のロールを含む複数のロール
により無端ベルト状の定着部材を回動可能に支持すると
ともに、前記第1のロールに無端ベルト状の定着部材を
介して第2のロールを圧接させ、前記無端ベルト状の定
着部材と第2のロールの圧接部を、無端ベルト状の定着
部材側に未定着トナー像が位置するように記録媒体を通
過させて、トナー像を加熱加圧することにより定着し、
前記無端ベルト状の定着部材が冷却された後、当該無端
ベルト状の定着部材から記録媒体を剥離する定着装置に
おいて、前記第1および第2のロールがそれぞれ表面層
を有するとともに、前記無端ベルト状の定着部材が前記
記録媒体と接触する側に表面層を有し、前記第1および
第2のロールが互いに圧接してなるニップ部において、
当該ニップ部が平板状となるように構成し、かつ、前記
第2のロールの外径をR2(mm)、前記第2のロール
の表面層のタイプAデュロメータ硬さ試験による硬さを
H2(度)、厚さをD2(mm)、前記定着部材の表面
層のタイプAデュロメータ硬さ試験による硬さをHb
(度)、厚さをDb(mm)、前記ニップ部の前記定着
部材の移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記
定着部材とトナー像を形成するトナーとの表面付着力を
F(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすように構成したことを特徴とする。
【0021】また、請求項6に記載された発明は、請求
項4または請求項5に記載の画像形成装置又は定着装置
において、前記第1のロールと前記第2のロールの各外
径、および、前記第1のロールと前記第2のロールの各
表面層の材料と厚さが、それぞれほぼ等しいものが選定
されてなることを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明者らは、トナー像担持体上のトナー像を
記録媒体上に転写するとともに、その転写の際にトナー
像を記録媒体上に定着する転写定着同時方式を採用した
画像形成装置において、良好な定着強度が得られ、か
つ、高光沢で色バランスが良く、しかもトナーの透明性
に優れた、高画質の画像を得るために、鋭意研究した結
果、良好な定着強度、および高い光沢性を得るために
は、剥離部での温度における前記トナー像担持体とトナ
ー像を形成するトナーとの付着力が大きく影響してお
り、前記剥離部での温度における前記トナー像担持体と
トナー像を形成するトナーとの付着力が20g以下であ
れば良いことがわかった。
【0023】また、 本発明者らは、ベルト状の像担持
体を用いた転写定着同時方式の画像形成装置、およびベ
ルト状の定着部材を用いた定着装置において、マイクロ
グロスむら等の光沢むらがなく、色バランスが良く、か
つトナーの透明性に優れた、高画質の画像を得るため
に、鋭意研究した結果、ベルト状の像担持体またはベル
ト状の定着部材とトナー像を形成するトナーとの表面付
着力Fが大きく影響していることがわかった。
【0024】ここでは、像担持体上のトナー像を中間転
写体上に一旦転写した後に、その中間転写体上のトナー
像を記録媒体上に転写同時定着する方式の画像形成装
置、すなわち、トナー像担持体が中間転写体である場合
の画像形成装置を中心に説明する。
【0025】転写定着部においては、中間転写体と、ト
ナー像と、記録媒体である用紙は、一体となって密着さ
れるとともに加熱され、粉体トナーが溶融状態となり個
々のトナーが融着して一つのフィルム状となる。このと
き、トナー像への効率的な熱伝達のために中間転写体と
用紙との密着が必要であり、これが実現できずところど
ころに空気が入ったりすると、空気のあるところとない
ところとでは、熱容量が変わり、トナー像が均一に溶融
せず、転写定着ムラやいわゆるオフセット現象が起こ
り、画像品質が劣化する。トナー像を挟み中間転写体と
用紙の密着をよくするために、中間転写体の表面、およ
び、第1のロールとしての加熱ロール、第2のロールと
しての加圧ロールの表面には弾性体層が設けられる。
【0026】前述のように中間転写体とトナーおよび用
紙を挟持し、加熱加圧後、中間転写体と用紙をただちに
剥離した場合には、マイクログロスむらは認められず、
中間転写体とトナーおよび用紙とを重ね合わせたままト
ナーを冷却固化し、その後中間転写体と用紙とを剥離し
た場合に、マイクログロスむらは顕著に発生した。加圧
中および加圧後に中間転写体や用紙がどのような挙動を
示すかを観察するために、用紙の代わりに透明シートを
用い、加圧ロールも透明体のロールに変更して、圧力に
よる中間転写体と用紙の密着状態を見たところ、加圧下
では中間転写体と用紙は均一に密着しているが、圧力が
解除されると中間転写体と用紙の密着が悪くなることが
確認され、ところどころ浮く部分が現れた。
【0027】図1に、ベルト状の中間転写体の表面に対
するトナーの表面付着力と、マイクログロスむらグレー
ドとの関係を示す。これは、中間転写体とトナーと記録
媒体とを重ね合わせたままトナーを冷却固化し、その後
中間転写体と記録媒体とを剥離した場合において、ベル
トの表面付着力を変化させてマイクログロスむらを官能
的にグレード評価したものである。グレードは、0.5
以下であれば、ほとんどマイクログロスむらを認識でき
ないレベルであり、1以下であれば、マイクログロスむ
らを認識できないことはないが、ほとんど気にならない
レベルである。この図1より、ベルトの表面付着力が小
さくなると、マイクログロスむらが悪化することがわか
る。ここでいう表面付着力とは、ベルト表面にトナー層
が付着する力を、剥離試験により測定した値を用いてお
り、測定法の詳細を以下に示す。
【0028】図2に示すような剥離試験機に、試験片で
あるベルトを全幅350mmに対し、8kgfの張力で
張架し、図示する矢印の方向に速度30mm/secで
循環移動させる。2つの定着ロールからなる定着部に、
濃度が異なる未定着の画像パッチが転写された用紙を挿
入し、加熱加圧後1秒以内の間に、この画像パッチと用
紙を加熱板上に移動させる。ベルトが加熱板によく密着
した状態で1分間放置した後、速度5mm/secで垂
直上方向に引き上げる。なお、加熱板の温度は、剥離部
の温度に設定されている。そして、ロードセルより出力
される信号(応力)を記録し、得られたチャートから剥
離時の平均応力(剥離力)を、図3のように、所期的な
立ち上がりはじめの部分を0秒とし、2秒後から4秒後
の部分(未定着画像パッチの10mmから20mmの部
分に対応)に対して求める。さらに、この測定を中間転
写体上の位置を変えて5回測定し、それらの平均をとっ
て表面付着力の値とする。ここで、2つの定着ロールと
は、実際の画像形成装置の転写定着部と同様のロールを
用い、加圧条件も実際の画像形成装置の転写定着部と等
しくなるようにする。加熱板はトナーの粘度が6×10
4 Poiseとなる温度に設定し、2つの定着ロールは
それぞれ、トナーの粘度が104 Poiseとなる温度
より20℃高い温度に設定する。なお、これらトナー粘
度は、島津製作所(株)製のフローテスターCFT−5
00型によって求める。すなわち、加圧成型器にて成型
した1.5gのトナーをフロテスターCFT−500型
を用い、荷重98N(10kgf)、ノズル直径0.5
mm、ノズル長さ1mm、昇温速度5℃/分の条件でノ
ズルから押し出し、各温度の流出量を55℃から150
℃まで3℃きざみで測定することにより求める。また、
未定着の画像パッチが転写された用紙とは、図4に示す
ように、サイズが縦40mm、横22mmの富士ゼロッ
クス(株)製JC紙上に、縦25mm、横20mmの未
定着画像パッチを、端からそれぞれ1mmの隙間をおい
て転写したものを用い、縦方向の隙間の広い側を、外れ
にくいクリップで挟み、伸びにくい糸、例えばデュポン
社製ケブラー糸で垂直上方に引き上げる。この未定着画
像パッチの作成に際しては、実際の画像形成装置と同様
のトナーを用い、画像濃度が100%、トナー量が0.
65mg/cm2 となるように調整する。なお、この画
像濃度100%で、トナー量が0.65mg/cm2
なる場合を基準にして、画像濃度を種々異ならせて測定
を行なった。
【0029】図1には、画像濃度とマイクログロスむら
グレードとの関係も示した。これは、ベルト表面付着力
の場合と同様に、中間転写体とトナーと記録媒体を重ね
合わせたままトナーを冷却固化し、その後中間転写体と
記録媒体とを剥離した場合において、画像濃度を変化さ
せて、マイクログロスむらを官能的にグレード評価した
ものである。この図より、低画像濃度領域になるとマイ
クログロスむらの程度が悪化することがわかる。
【0030】マイクログロスむらの発生しているサンプ
ルの画像表面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察
した結果、光沢の高い所は平滑な表面をしており、一
方、光沢の低い所は、起伏のある表面をしていた。以上
の結果より、本発明者らは、このマイクログロスむらの
原因を以下のものであると推察した。
【0031】中間転写体とトナーと記録媒体とを挟持し
て加熱加圧する転写定着領域では、その圧力のため、中
間転写体の弾性層、およびトナーと用紙は変形し密着す
る。圧力開放後、弾性体である中間転写体の弾性層は、
弾性特性により復元することとなるが、その復元量は反
動の分も含めると、変形量と同程度以上の大きさとな
る。しかし、トナーは粘弾性体であるので、変形の一部
は永久ひずみとして残る。そのため、加圧下で大きく変
形すると、特に比較的高速の定着時において、圧力を開
放したときの中間転写体の弾性層と、トナーの復元量の
差は大きくなり、これらの間にギャップが生じる。特
に、変形量が大きくギャップが大きくなっている部分で
は、圧力が開放された後に密着が悪くなり浮きが生じや
すくなる。
【0032】圧力開放後に中間転写体と用紙とを接触し
たまま冷却する場合、両者の間にギャップができ、中間
転写体の弾性体と離れてしまったところでは、図6に示
すように、中間転写体の表面にならってトナーが固化す
ることなく、起伏をもった形状となる。一方、密着して
いる部分では中間転写体表面にならって固化し、平滑に
なる。このようにして、起伏をもった表面は低光沢に、
平滑な表面は高光沢となり、マイクログロクむらを生じ
ると考えられる。
【0033】また、ベルトの表面付着力が小さくなると
マイクログロスむらが顕著になる理由は、以下のように
推察される。中間転写体とトナー層の付着する力が大き
い場合、圧力を開放したときの中間転写体の弾性層の復
元力と、トナー層の復元力の差を吸収することができ、
密着が悪くなり浮くような部分がなくなる。これとは逆
に、中間転写体とトナー層の付着する力が小さい場合、
これらの復元力の差を吸収することができなくなり、中
間転写体と離れたしまったところは、起伏をもった形状
となるため、マイクログロスむらが顕著となる。
【0034】また、同様に、トナー量が少ない低濃度領
域では、中間転写体とトナー層の付着する力が小さいた
め、マイクログロスむらが生じやすい。
【0035】以上のように、マイクログロスむらは、転
写定着部通過後に中間転写体の弾性層とトナーの間にギ
ャップが生じることが原因であると推察される。つま
り、転写定着部で中間転写体の弾性層とトナー層が変形
し、転写定着部通過後に圧力が解放されたときの中間転
写体の弾性層とトナー層の復元量に差が生じることが原
因である。通常、転写定着部は、内部にハロゲンランプ
等の熱源を有する加熱ロールと、その加熱ロールとの間
に中間転写体、トナー像および用紙を挟持した状態で圧
接する加圧ロールで構成され、その加圧力は1×105
Pa〜1×106Paの範囲が望ましい。この範囲より
低い圧力では、中間転写体、トナー像および用紙の密着
が不十分であってトナーが用紙内に浸透せず、定着強度
が不足し画像品質が劣化する虞れがある。
【0036】一般に、転写定着部での圧力は、加熱ロー
ルおよび加圧ロールの表面弾性層のひずみ量と硬さに依
存する。転写定着部において、図5に示すように、2つ
のロールから形成されるニップ部が平板状となっている
場合、簡単な幾何を解くことにより、ロール表面弾性層
の変形量を求めることができる。ここでは、図5に示す
下側のロールが加圧ロールであるとすると、加圧ロール
の表面弾性層の変形量Δ2は、 Δ2=(R2/2)sin(N/R2)×tan(N/2R2) …(1) となる。
【0037】ここで、R2は加圧ロールの外径(m
m)、Nはニップ幅(mm)である。一般的に、加圧力
が1×105 Pa〜1×106 Paの範囲では、N/R
2≦0.15であるから、微小角度における近似式si
nθ=θ、tanθ=θをもちいて(1)式は、 Δ2=N2 /4R2 …(1’) となる。したがって、転写定着部での圧力Pは、フック
の法則より、 P∝H2×Δ2/D2∝N2 ×H2/(R2×D2) …(2) と表される。ここで、H2は加圧ロールの表面層の硬度
を示している。圧力Pは、ニップ部が平面状になるとい
う条件のもと、第1のロールである加熱ロールの外径、
硬度、厚さを用いて表すこともできるが、ここでは代表
的に、加圧ロールの外径、硬度、厚さを用いて圧力Pを
表した。尚、本発明では、JIS K 6253-1993
「加硫ゴム硬さ試験方法」にいう、タイプAデュロメー
タを使用したデュロメータ硬さ試験により測定された硬
度を採用している。
【0038】一方、トナー像担持体としての中間転写体
弾性層の変形量Δbは、やはりフックの法則により、転
写定着部の圧力Pと、中間転写体弾性層の硬度Hbと厚
さDbによって表される。(2)式を用いてΔbは、 Δb∝N2 ×H2×Db/(Hb×R2×D2) …(3) となる。
【0039】以上の考察を踏まえ、本発明者は、 N=5、7、9mm R1、R2=20、50、80mm H1、H2=30、45、60度 Hb=25、35、50度 D1、D2=1、2、3mm Db=0.03、0.05、0.07mm ベルト表面付着力=4、6、8、10、12g の各パラメータを組み合わせた画像形成装置を試作し
て、用紙にトナー像を転写同時定着する実験を行い、マ
イクログロスむらを、G0.5(ほとんど認識できない
レベル)、G1(認識できないことはないが、ほとんど
気にならないレベル)、G1.5(認識でき、気になる
レベル)、G2(認識でき、非常に気になるレベル)の
4段階で評価した。
【0040】これを、上記(3)式の関係からN2 ×H
2×Db/(Hb×D2×R2)と、ベルトの表面付着
力Fとの関係でプロットしたものが図7である。この結
果より、評価結果がG1.5からG1.0に推移する許
容ラインは、直線回帰とよく相関することを本発明者ら
は発見した。この回帰式は、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 であり、相関係数は0.982と非常に相関関係がよい
値となる。
【0041】同様に、評価結果が更に良好なG1.0か
らG0.5に推移する許容ラインの回帰式は、 F≧2.73×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)+1.47 であり、相関係数は0.986と非常に相関関係がよい
値となる。
【0042】そこで、請求項4に記載の画像形成装置で
は、第1のロールとしての加熱ロールおよび第2のロー
ルとしての加圧ロールの各外径、これら2つのロールの
各表面層の材料と厚さを、ニップ部が平板状となるよう
に選定し、さらに、加圧ロールの外径R2、加圧ロール
表面層の硬度H2、厚さD2、中間転写体表面層の硬度
Hb、厚さDb、ニップ幅N、中間転写体の表面付着力
Fとの関係を、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 を満たすように構成したものであり、このように設定す
ることによって、用紙のしわの発生がみられず、マイク
ログログむらが気にならない、均質でかつ高画質な画像
を得ることができる。
【0043】また、より望ましくは、 F≧2.73×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)+1.47 とすることによって、用紙のしわの発生がみられず、マ
イクログログむらが認識されない、均質でかつ高画質な
画像を得ることができる。
【0044】請求項5に記載の定着装置では、加熱ロー
ルおよび加圧ロールの各外径、これら2つのロールの各
表面層の材料と厚さを、ニップ部が平板状となるように
選定し、さらに、加圧ロールの外径R2、加圧ロール表
面層の硬度H2、厚さD2、中間転写体表面層の硬度H
b、厚さDb、ニップ幅N、中間転写体の表面付着力F
との関係を、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 とすることによって、用紙のしわの発生がみられず、マ
イクログログむらが気にならない、均質でかつ高画質な
画像を得ることができる。
【0045】また、より望ましくは、 F≧2.73×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)+1.47 とすることによって、用紙のしわの発生がみられず、マ
イクログログむらが認識されない、均質でかつ高画質な
画像を得ることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図示の実施例を参照して説明する。
【0047】実施例1 図8はこの発明の実施例1に係る画像形成装置を示す構
成図である。
【0048】図8において、符号50はトナー像担持体
としてのベルト状の中間転写体であり、この中間転写ベ
ルト50は、ロール51、52、53、54、および第
1のロールとしての加熱ロール55により支持されて、
図示する矢印方向に循環する。また、上記ロール53
は、中間転写ベルト50に一定のテンションを付与する
ように構成されている。加熱ロール55には、第2のロ
ールとしての加圧ロール56が対向して圧接するように
配置されている。加熱ロール55と加圧ロール56は、
逆の配置とすることもでき、また、加圧ロール56も内
部に熱源を持つ加熱ロールとしてもよい。なお、上記加
熱ロール55の表面温度は、例えば、160〜170℃
程度に設定される。
【0049】上記ロール51と加熱ロール55によって
平面状に保持された中間転写ベルト50の上部には、
黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー像を形
成する4つの画像形成ユニット10K、10Y、10
M、10Cが、一定の距離を隔てて並列的に配置されて
いる。これらの各画像形成ユニット10K、10Y、1
0M、10Cは、形成するトナー像の色のみが異なるほ
かは、すべての同様に構成されており、各画像形成ユニ
ット10K、10Y、10M、10Cには、感光体ドラ
ム11K、11Y、11M、11Cがそれぞれ配置され
ている。感光体ドラム11K、11Y、11M、11C
の表面は、一次帯電器12K、12Y、12M、12C
により一様に帯電された後、濃度信号に応じ光ビームパ
ルス幅変調装置40によってオンオフされる光ビーム走
査装置20により露光され、静電潜像が形成される。上
記濃度信号は、例えば、原稿の画像を読み取る画像読取
装置30や、図示しないパーソナルコンピュータ等から
送られる。感光体ドラム11K、11Y、11M、11
Cとしては、各種無機感光体(Se、a−Si、a−S
iC、CdS等)の他に、各種有機感光体(OPC)を
用いることができる。感光体ドラム60上の静電潜像
は、それぞれ、黒、イエロー、マゼンタ、シアン色のト
ナーが収容された現像器13K、13Y、13M、13
Cにより現像され、面積変調により濃度を表す、いわゆ
るデジタル画像の各色トナー像が感光体ドラム11K、
11Y、11M、11C上に形成される。
【0050】これら各色のトナー像は、順次、一次転写
器14K、14Y、14M、14Cによって、当該一次
転写器14K、14Y、14M、14Cが配置された一
次転写位置Tにおいて中間転写ベルト50上に転写さ
れ、中間転写ベルト50上に複数色のトナー像が形成さ
れる。
【0051】中間転写ベルト50上に形成されたトナー
像は、外径の大きな加熱ロール55と接触して移動する
領域Aを移動する間に、当該トナー像を構成するトナー
の融点以上の温度に加熱され、溶融する。加圧ロール5
6は、加熱ロール55に対して接離自在に配置されてお
り、給紙トレイ57からの記録媒体としての記録紙58
の給紙に同期して、加熱ロール55に圧接する。その
後、トナー像を保持した中間転写ベルト50と記録紙5
8が、タイミングを合わせて加熱ロール55および加圧
ロール56の間を移動し、加圧加熱される。溶融温度以
上に加熱されたトナーは、軟化・溶融し、記録紙58に
浸透し、その後固化することで転写定着が行われる。冷
却装置60は、加熱領域Bから一体となって搬送されて
くる中間転写ベルト50および記録紙58を冷却するも
ので、これによりトナーは凝集固化し、記録紙58との
間に強い接着力が生じる。冷却装置60としては、例え
ば、ヒートシンクやヒートパイプなどが用いられるが、
必ずしも冷却装置60を設ける必要はなく、自然冷却に
よってもよい。冷却装置60により冷却された中間転写
ドラム50および記録紙58は、さらに搬送され、曲率
半径の小さなロール54において、記録紙58は、当該
記録紙58自体の腰の強さ(曲げ硬さ)によって中間転
写ベルト50からトナーとともに分離され、記録紙58
上にカラー画像が形成される。記録紙58に転写・定着
されたトナー像の表面は、中間転写ベルト50の表面に
ならい平滑化され高光沢となる。
【0052】なお、剥離部の温度は、70℃であった。
また、剥離部の温度測定は、剥離ロール54の手前10
cmの位置を、赤外線温度計で用紙裏面、中間転写ベル
ト50裏面の温度を測定し、その平均温度とした。
【0053】トナーは、イエロー、マゼンタ、シアン等
の色素を含有した熱可塑性のバインダで構成され、公知
の材料を用いることができる。本実施例では、重量平均
分離量(Mw)54000、溶融温度(Tm)120
℃、溶融温度での粘土(η)4000(Pa)、帯電量
−22C/gのポリエステル負帯電トナーが使用されて
いる。なお、トナーの平均粒径は7μmのものを用い
た。また、各色の記録紙58上のトナー量は、その色素
の含有量によりおよそ0.4mg/cm2 〜0.7mg
/cm2 になるように前記露光条件または現像条件が設
定される。本実施例では、0.55mg/cm2 に設定
した。
【0054】中間転写ベルト50としては、例えば、ベ
ース層と表面層の2層構造のものが用いられる。ベース
層には、カーボンブラックを添加した厚さ70μmのポ
リイミドフィルムが用いられる。本実施例では、トナー
像を感光体ドラム11から中間転写ベルト50に、静電
的にしかも画像乱れなく転写するために、ベース層の体
積抵抗率は、カーボンブラックの添加量を変化させるこ
とにより、1010Ωcmに調整されている。なお、ベー
ス層としては、例えば厚さ10〜300μmの耐熱性の
高いシートを使用することが可能であり、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド、ポリアミドなどのポリマーシー
ト等を用いることが可能である。
【0055】また、表面層は、トナー像を感光体ドラム
11から中間転写ベルト50に静電的にしかも画像乱れ
なく転写するために、その体積抵抗率が1014Ωcmに
調整され、また、中間転写ベルト50から記録紙58へ
の転写同時定着を行うときに、トナー像を介して中間転
写ベルト50と記録紙58の密着をよくするために、シ
リコーン共重合体が用いられる。シリコーン共重合体
は、弾性を持ちその表面が常温でトナーに対して粘着性
を示し、さらに、記録媒体58へトナーを効率的に移行
させるために、溶融して流動化したトナーを離しやすく
する特性を有しているため、表面層には最適である。ま
た、表面層については、シリコーン共重合体のほかに、
フッ素ゴム、フッ素樹脂などを用いても良い。本実施例
では、ゴム硬度30度、厚さ50μmの信越シリコーン
製、KE4895シリコーン共重合体を用いている。
【0056】一次転写器14K、14Y、14M、14
Cは、感光体ドラム11K、11Y、11M、11C上
のトナーが効率よく中間転写ベルト50へ転写されるよ
う、中間転写ベルト50の裏面に電荷を与えるために調
節される。本実施例では、コロトロンを用い、315μ
C/m2 の電荷密度を与えるようにコロトロンワイアへ
の印加電圧が調整されている。
【0057】加熱および加圧ロール55、56として
は、金属ロール、又は、金属ロール上にシリコーンゴム
等の耐熱性弾性層を有したものを用いることができる。
加熱ロール55の内部には熱源が配置され、その加熱温
度は、加熱領域でのトナー温度がトナー溶融温度(T
m)以上となるように設定・制御される。本実施例にお
いては、アルミニウムの中空ロール上に硬度30度のシ
リコーンゴムを厚さ2mmで積層した、外径50mmの
ロールを、加熱ロール55及び加圧ロール56として用
い、加熱ロール55内部の熱源には、ハロゲンランプが
使用されている。また、2つのロールによる挟持幅(ニ
ップ幅)Nは、7.5mmになるように、加熱、加圧ロ
ール55、56の押圧力を変化させ調節した。
【0058】ところで、本発明者らは、上記の如く構成
される画像形成装置の定着性について、鋭意研究した結
果、剥離部での温度における前記像担持体としての中間
転写ベルト50と、トナー像を形成するトナーとの付着
力が、記録媒体上へのトナー像の定着性に大きく影響し
ていることが分かった。
【0059】そこで、本発明者らは、図8に示すような
画像形成装置を試作し、剥離部での温度における中間転
写ベルト50と、トナー像を形成するトナーとの付着力
と、記録媒体上へのトナー像の定着性との関係を調べる
実験を行なった。
【0060】定着強度の評価は、画像部を折り、約30
0gの力で折り目をつけ、折り目部分の画像の用紙から
のはがれ具合を目視で観察し、グレード付けをすること
によりおこなった。G0は、折り目部分のトナーの用紙
からのはがれなし、G1は、少しあるが許容範囲、G2
は、はがれがあり、許容範囲外である場合である。
【0061】また、剥離部での温度における中間転写ベ
ルト50に対するトナーの付着力の測定は、以下の方法
により行った。図2に示すような90度剥離試験機に、
試験片である中間転写ベルトを全幅350mmに対し、
8kgfの張力で張架し、図示する矢印の方向に速度3
0mm/secで循環させる。2つの定着ロールからな
る定着部に、未定着の画像パッチ(濃度100%)が転
写された用紙を挿入し、加熱加圧後1秒以内の間に、こ
の画像パッチと用紙を加熱板上に移動させる。中間転写
ベルトが加熱板によく密着した状態で1分間放置した
後、用紙を速度5mm/secで垂直上方向に引き上げ
る。加熱板の温度は、図7に示す画像形成装置の剥離部
における中間転写ベルト50の温度に設定されている。
【0062】未定着の画像パッチが転写された用紙と
は、図4に示すように、サイズが縦40mm、横22m
mの富士ゼロックス(株)製JC紙上に、縦25mm、
横20mmの未定着画像パッチを、端からそれぞれ1m
mの隙間をおいて転写したものを用い、縦方向の隙間の
広い側を、外れにくいクリップで挟み、伸びにくい糸、
例えばデュポン社製ケブラー糸で垂直上方に引き上げ
る。この未定着画像パッチの作成に際しては、実際の画
像形成装置と同様のトナーを用い、画像濃度が100
%、トナー量が0.55mg/cm2 となるように調整
する。
【0063】そして、ロードセルより出力される信号
(応力)を記録し、得られたチャートから剥離時の平均
応力(剥離力)を、図3のように、所期的な立ち上がり
はじめの部分を0秒とし、2秒後から4秒後の部分(未
定着画像パッチの10mmから20mmの部分に対応)
に対して求める。さらに、この測定を中間転写体上の位
置を変えて5回測定し、それらの平均をとって表面付着
力の値とする。ここで、2つの定着ロールとは、実際の
画像形成装置の転写定着部と同様のロールを用い、加圧
条件も実際の画像形成装置の転写定着部と等しくなるよ
うにする。加熱板は前述した方法で測定した剥離部の温
度に設定し、2つの定着ロールはそれぞれ、トナーの粘
度が104 Poiseとなる温度より20℃高い温度に
設定する。なお、これらトナー粘度は、島津製作所
(株)製のフローテスターCFT−500型によって求
める。すなわち、加圧成型器にて成型した1.5gのト
ナーをフロテスターCFT−500型を用い、荷重98
N(10kgf)、ノズル直径0.5mm、ノズル長さ
1mm、昇温速度5℃/分の条件でノズルから押し出
し、各温度の流出量を55℃から150℃まで3℃きざ
みで測定することにより求める。
【0064】また、中間転写ベルト50としては、上記
の如く測定したトナーとの付着力が異なるものを6種類
用意して実験を行なった。なお、中間転写ベルト50と
トナーとの付着力を異ならせるためには、1)コロトロン
等での放電暴露による、中間転写ベルト50の表面状態
の変化、2)用紙との接触による、中間転写ベルト50の
表面状態の変化の2つの方法が挙げられる。これら2つ
の方法は、実際の画像形成プロセスの一部として行われ
るものである。1)の表面状態の変化は、放電生成物の付
着や、シリコーンゴムの酸化などが挙げられる。また、
2)の表面状態の変化は、表面粗さの変化や、シリコーン
ゴムに含まれるトナーとの離型成分である低分子成分の
抜けなどによると考えられる。
【0065】なお、定着強度の評価は、図8に示す構成
の画像形成装置において、中間転写ベルト、トナー像の
搬送速度(転写定着速度)が260mm/sで、画像を
出力し、出力された画像の定着強度を上述した方法によ
り評価した。
【0066】図9は上記実験の結果を示すグラフであ
る。
【0067】この図9から明らかなように、中間転写ベ
ルト50とトナーとの付着力が、20gを越える場合に
は、定着強度のグレードが、はがれがあり、許容範囲外
であるG2であるのに対して、中間転写ベルト50とト
ナーとの付着力が、20g以下の場合には、定着強度の
グレードが、折り目部分のトナーの用紙からのはがれが
少しあるが許容範囲であるG1か、折り目部分のトナー
の用紙からのはがれがないG0であることがわかる。
【0068】実施例2 図10は、この発明の実施例2に係る画像形成装置を示
す構成図である。
【0069】図10において、符号1は像担持体として
のベルト状の感光体であり、この感光体ベルト1は、ロ
ール51、52、53、54、湾曲した形状に形成され
た加熱板61、中間転写体位置制御ロール62及び加熱
ロール55により支持されて、図示する矢印方向に循環
する。加熱ロール55には、加圧ロール56が対向して
配置されている。加熱ロール55と加圧ロール56は、
逆の配置とすることもでき、また、加圧ロール56も内
部に熱源を持つ加熱ロールとしてもよい。加熱板61
は、熱源をもつ板で構成される。
【0070】感光体ベルト1の表面は、一次帯電器63
により一様に帯電された後、濃度信号に応じ光ビームパ
ルス幅変調装置40によってオンオフされる光ビーム走
査装置20により露光され、静電潜像が形成される。感
光体ベルト1としては、耐熱性を有する各種感光体(S
e、a−Si、a−SiC、CdS等)等を用いること
ができる。感光体ドラム1上に順次形成される各色に対
応した静電潜像は、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの
各色のトナーを用いた現像器64K、64Y、64M、
64Cにより現像され、面積変調により濃度を表す、い
わゆるデジタル画像のトナー像が感光体ベルト1上に形
成される。
【0071】感光体ベルト1上に形成されたトナー像
は、加熱板61と接触して移動する領域Aを移動する間
に加熱され、溶融する。加圧ロール56は、加熱ロール
55に対して接離自在に配置されており、給紙トレイ5
7からの記録紙58の給紙に同期して、加熱ロール55
に圧接する。その後、トナー像を保持した感光体ベルト
1と記録紙68が、タイミングを合わせて加熱ロール5
5および加圧ロール56の間を移動し、加圧加熱され
る。溶融温度以上に加熱されたトナーは、軟化・溶融
し、記録紙58に浸透し、その後固化することで転写定
着が行われる。冷却装置60は、加熱領域Bから一体と
なって搬送されてくる感光体ベルト1および記録紙58
を冷却するもので、これによりトナーは凝集固化し、記
録紙58との間に強い接着力が生じる。冷却装置60に
より冷却された感光体ベルト1および記録紙58は、さ
らに搬送され、曲率半径の小さなロール54において、
記録紙58は、記録紙58自体の腰の強さ(曲げ硬さ)
によって感光体ベルト1からトナーとともに分離され、
記録紙58上にカラー画像が形成される。記録紙58に
転写・定着されたトナー像の表面は、感光体ベルト1の
表面にならい平滑化され高光沢となる。なお、本実施例
での剥離部での温度は、67℃であった。
【0072】トナーは、実施例1のものに離型剤として
カルナバワックスを重量比で2.5%含有したものを用
い、各色の記録紙上のトナー量は、実施例1と同じ0.
55mg/cm2 に設定した。
【0073】本発明者らは、上記の如く構成された画像
形成装置を試作し、実施例1と同様に、剥離部での温度
における感光体ベルト1と、トナー像を形成するトナー
との付着力と、記録媒体上へのトナー像の定着性との関
係を調べる実験を行なった。
【0074】本実施例での感光体ベルト1とトナーの剥
離部温度67℃での付着力は、3gと大幅に小さな値で
あった。
【0075】加熱、加圧ロール55、56は、外径50
mmのものを用い、被覆層のゴム硬度が30で厚さ2m
mのものを用いた。
【0076】記録紙は、富士ゼロックス(株)製J紙を
用いた。
【0077】なお、定着強度の評価は、図10に示す構
成の画像形成装置において、中間転写ベルト、トナー像
の搬送速度(転写定着速度)が260mm/sで、画像
を出力し、出力された画像の定着強度を上述した方法に
より評価した。
【0078】その結果、定着強度は、G0で非常に良好
であった。
【0079】その他の構成及び作用は、前記実施例と同
様であるので、その説明を省略する。
【0080】実施例3 図11はこの発明の実施例3を示すものであり、前記実
施例1及び2と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施例3では、表面にトナー像を担持して
所定の方向に循環移動する無端ベルト状のトナー像担持
体と、前記トナー像担持体上に担持されたトナー像を記
録媒体上に転写すると同時に定着するため、前記トナー
像担持体と記録媒体を互いに圧接した状態で挟持する第
1および第2のロールからなる転写定着手段と、前記ト
ナー像が転写定着された記録媒体が冷却された後、当該
記録媒体をトナー像担持体から剥離する剥離部を備えた
画像形成装置において、前記第1および第2のロールが
それぞれ表面層を有するとともに、前記トナー像担持体
が前記記録媒体と接触する側に表面層を有し、前記第1
および第2のロールが互いに圧接してなるニップ部にお
いて、当該ニップ部が平板状となるように構成し、か
つ、前記第2のロールの外径をR2(mm)、前記第2
のロールの表面層のタイプAデュロメータ硬さ試験によ
る硬さをH2(度)、厚さをD2(mm)、前記トナー
像担持体の表面層のタイプAデュロメータ硬さ試験によ
る硬さをHb(度)、厚さをDb(mm)、前記ニップ
部の前記トナー像担持体の移動方向の幅であるニップ幅
をN(mm)、前記トナー像担持体とトナー像を形成す
るトナーとの表面付着力をF(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすように構成したものである。
【0081】図11はこの発明の実施例3に係る画像形
成装置を示す構成図である。
【0082】図11において、符号50は像担持体とし
てのベルト状の中間転写体であり、この中間転写ベルト
50は、ロール51、52、53、54、湾曲した形状
に形成された加熱板61、中間転写体位置制御ロール6
2及び加熱ロール55により支持されて、図示する矢印
方向に循環する。加熱ロール55には、加圧ロール56
が対向して圧接するように配置されている。加熱ロール
55と加圧ロール56は、逆の配置とすることもでき、
また、加圧ロール56も内部に熱源を持つ加熱ロールと
してもよい。加熱板61は、熱源をもつ板で構成され
る。
【0083】上記ロール51と加熱ロール55によって
平面状に保持された中間転写ベルト50の上部には、
黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のトナー像を形
成する4つの画像形成ユニット10K、10Y、10
M、10Cが、一定の距離を隔てて並列的に配置されて
いる。これらの各画像形成ユニット10K、10Y、1
0M、10Cは、形成するトナー像の色のみが異なるほ
かは、すべて同様に構成されており、各画像形成ユニッ
ト10K、10Y、10M、10Cには、それぞれ感光
体ドラム11K、11Y、11M、11Cが配置されて
いる。感光体ドラム11K、11Y、11M、11Cの
表面は、一次帯電器12K、12Y、12M、12Cに
より一様に帯電された後、濃度信号に応じ光ビームパル
ス幅変調装置40によってオンオフされる光ビーム走査
装置20により露光され、静電潜像が形成される。濃度
信号は、例えば、原稿の画像を読み取る画像読取装置3
0や、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られ
る。感光体ドラム11K、11Y、11M、11Cとし
ては、各種無機感光体(Se、a−Si、a−SiC、
CdS等)の他に、各種有機感光体(OPC)を用いる
ことができる。各感光体ドラム11K、11Y、11
M、11C上の静電潜像は、それぞれ、黒、イエロー、
マゼンタ、シアン色のトナーが収容された現像器13
K、13Y、13M、13Cにより現像され、面積変調
により濃度を表す、いわゆるデジタル画像の各色トナー
像が感光体ドラム11K、11Y、11M、11C上に
形成される。
【0084】これら各色のトナー像は、順次、転写帯電
器14K、14Y、14M、14Cによって、当該転写
帯電器14K、14Y、14M、14Cが配置された一
次転写位置Tにおいて中間転写ベルト50上に転写さ
れ、中間転写ベルト50上に複数色のトナー像が多重に
形成される。
【0085】中間転写ベルト50上に形成されたトナー
像は、加熱板61と接触して移動する領域Aを移動する
間に加熱され、溶融する。加圧ロール56は、加熱ロー
ル55に対して接離自在に配置されており、給紙トレイ
57からの記録紙58の給紙に同期して、加熱ロール5
5に圧接する。その後、トナー像を保持した中間転写ベ
ルト50と記録紙58が、タイミングを合わせて加熱ロ
ール55および加圧ロール56の間を移動し、加圧加熱
される。溶融温度以上に加熱されたトナーは、軟化・溶
融し、記録紙58に浸透し、その後固化することで転写
定着が行われる。冷却装置60は、加熱領域Bから一体
となって搬送されてくる中間転写ベルト50および記録
紙58を冷却するもので、これによりトナーは凝集固化
し、記録紙58との間に強い接着力が生じる。冷却装置
60としては、例えば、ヒートシンクやヒートパイプな
どが用いられるが、必ずしも冷却装置60を設ける必要
はなく、自然冷却によってもよい。冷却装置60により
冷却された中間転写ドラム50および記録紙58は、さ
らに搬送され、曲率半径の小さなロール54において、
記録紙58は、当該記録紙58自体の腰の強さ(曲げ硬
さ)によって中間転写ベルト50からトナーとともに分
離され、記録紙58上にカラー画像が形成される。記録
紙58に転写・定着されたトナー像の表面は、中間転写
ベルト50の表面にならい平滑化され高光沢となる。
【0086】なお、剥離部の温度は、70℃であった。
また、剥離部の温度測定は、剥離ロール54の手前10
cmの位置を、赤外線温度計で用紙裏面、中間転写ベル
ト50裏面の温度を測定し、その平均温度とした。
【0087】トナーは、イエロー、マゼンタ、シアン等
の色素を含有した熱可塑性のバインダで構成され、公知
の材料を用いることができる。本実施例では、重量平均
分離量(Mw)54000、溶融温度(Tm)120
℃、溶融温度での粘土(η)4000(Pa)、帯電量
−22C/gのポリエステル負帯電トナーが使用されて
いる。なお、トナーの平均粒径は7μmのものを用い
た。また、各色の記録紙58上のトナー量は、その色素
の含有量によりおよそ0.4mg/cm2 〜0.7mg
/cm2 になるように前記露光条件または現像条件が設
定される。本実施例では、0.55mg/cm2 に設定
した。
【0088】中間転写ベルト50としては、例えば、ベ
ース層と表面層の2層構造のものが用いられる。ベース
層には、カーボンブラックを添加した厚さ70μmのポ
リイミドフィルムが用いられる。本実施例では、トナー
像を感光体ドラム11から中間転写ベルト50に、静電
的にしかも画像乱れなく転写するために、ベース層の体
積抵抗率は、カーボンブラックの添加量を変化させるこ
とにより、1010Ωcmに調整されている。なお、ベー
ス層としては、例えば厚さ10〜300μmの耐熱性の
高いシートを使用することが可能であり、ポリエステ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド、ポリアミドなどのポリマーシー
ト等を用いることが可能である。
【0089】また、表面層は、トナー像を感光体ドラム
11から中間転写ベルト50に静電的にしかも画像乱れ
なく転写するために、その体積抵抗率が1014Ωcmに
調整され、また、中間転写ベルト50から記録紙58へ
の転写同時定着を行うときに、トナー像を介して中間転
写ベルト50と記録紙58の密着をよくするために、シ
リコーン共重合体が用いられる。シリコーン共重合体
は、弾性を持ちその表面が常温でトナーに対して粘着性
を示し、さらに、記録媒体58へトナーを効率的に移行
させるために、溶融して流動化したトナーを離しやすく
する特性を有しているため、表面層には最適である。ま
た、表面層については、シリコーン共重合体のほかに、
フッ素ゴム、フッ素樹脂などを用いても良い。本実施例
では、ゴム硬度35度の東レダウシリコーン製、DX3
5−547A/Bシリコーン共重合体を、厚さ0.05
mmとして用いた。また、ベルト表面に放電ストレスを
与え、表面付着力が6gとなるものと8gとなるものを
用意した。
【0090】転写帯電器14K、14Y、14M、14
Cは、感光体ドラム11K、11Y、11M、11C上
のトナーが効率よく中間転写ベルト50へ転写されるよ
う、中間転写ベルト50の裏面に電荷を与えるために調
節される。本実施例では、コロトロンを用い、315μ
C/m2 の電荷密度を与えるようにコロトロンワイアへ
の印加電圧が調整されている。
【0091】加熱板61としては、厚さ2mm、中間転
写ベルト50の循環方向の長さ220mmのアルミニウ
ム板の裏にシリコンラバーヒーターを付けたものを用い
た。加熱温度は、中間転写ベルト50と用紙が接する領
域でのトナー温度がトナー溶融温度(Tm)以上となる
ように設定、制御される。加熱板61としては、この外
に、ゼラミックヒーターなども用いることができる。
【0092】加熱および加圧ロール55、56として
は、金属ロール上に表面層としてシリコーンゴム等の耐
熱性弾性層を有したものを用いることができる。加熱ロ
ール55の内部には熱源が配置され、その加熱温度は、
加熱領域でのトナー温度がトナー溶融温度(Tm)以上
となるように設定・制御される。本実施例においては、
アルミニウムの中空ロール上に硬度30度のシリコーン
ゴムを厚さ2mmで積層した、外径50mmのロール
を、加熱ロール55及び加圧ロール56として用い、加
熱ロール55内部の熱源には、ハロゲンランプが使用さ
れている。また、加熱ロール55及び加圧ロール56の
外径、表面弾性層の硬度、厚さを、ニップ部が平板状に
なるように選定し、2つのロールによる挟持幅(ニップ
幅)Nは、7mmになるように荷重を変化させ調節し
た。
【0093】記録紙58は、普通紙として富士ゼロック
ス(株)製J紙を、薄紙として富士ゼロックス(株)製
S紙を、コート紙として富士ゼロックス(株)製Jコー
ト紙を用い、また、厚紙として大昭和製紙製の白老紙を
用いた。J紙の十点平均厚さの測定値は、おおよそ96
μmであり、S紙の十点平均厚さの測定値は、おおよそ
76μmであり、Jコート紙の十点平均厚さの測定値
は、おおよそ102μm、白老紙の十点平均厚さの測定
値は、おおよそ210μmであった。
【0094】濃度信号に応じ光ビームパルス幅変調装置
40によってオンオフされる光ビーム走査装置20によ
り画像露光を行なうスクリーンとしては、垂直万線スク
リーンを用い、線数は200線/inchでおこなっ
た。
【0095】また、中間転写ベルト50、トナー像の搬
送速度(転写定着速度)は260mm/sとした。
【0096】ここで、上記加圧ロール56の外径をR2
(mm)、前記加圧ロール56の表面層のタイプAデュ
ロメータ硬さ試験による硬さをH2(度)、厚さをD2
(mm)、前記中間転写ベルト50の表面層のタイプA
デュロメータ硬さ試験による硬さをHb(度)、厚さを
Db(mm)、前記ニップ部の前記中間転写ベルト50
の移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記中間
転写ベルト50とトナー像を形成するトナーとの表面付
着力をF(g)としたとき、この表面付着力Fが、図7
に示すように、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすことにより、用紙のしわの発生がみられ
ず、マイクログログむらが認識されない、均質でかつ高
画質な画像を得ることができる。
【0097】そこで、本発明者らは、上記構成で各用紙
に対してそれぞれ100枚ずつ画像出力した。このと
き、 N2 ×H2×Db/(Hb×D2×R2)=72 ×30
×0.05/(35×2×50)=0.0210 で、F=6のとき、 F ≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×
D2×R2)−0.99(=4.6) の関係を満たし、用紙のしわの発生がみられず、マイク
ログロスむらが気にならない、均質でかつ高画質な画像
を得ることができた。
【0098】また、F=8のとき、 F ≧2.73×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×
D2×R2)+1.47(=7.2) の関係を満たし、用紙のしわの発生がみられず、マイク
ログロスむらが気にならない、均質でかつ高画質な画像
を得ることができた。
【0099】実施例4 図12はこの発明の実施例4を示すものであり、前記実
施例1及び2と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この実施例4では、加熱源を有する第1のロー
ルを含む複数のロールにより無端ベルト状の定着部材を
回動可能に支持するとともに、前記第1のロールに無端
ベルト状の定着部材を介して第2のロールを圧接させ、
前記無端ベルト状の定着部材と第2のロールの圧接部
を、無端ベルト状の定着部材側に未定着トナー像が位置
するように記録媒体を通過させて、トナー像を加熱加圧
することにより定着し、前記無端ベルト状の定着部材が
冷却された後、当該無端ベルト状の定着部材から記録媒
体を剥離する定着装置において、前記第1および第2の
ロールがそれぞれ表面層を有するとともに、前記無端ベ
ルト状の定着部材が前記記録媒体と接触する側に表面層
を有し、前記第1および第2のロールが互いに圧接して
なるニップ部において、当該ニップ部が平板状となるよ
うに構成し、かつ、前記第2のロールの外径をR2(m
m)、前記第2のロールの表面層のタイプAデュロメー
タ硬さ試験による硬さをH2(度)、厚さをD2(m
m)、前記定着部材の表面層のタイプAデュロメータ硬
さ試験による硬さをHb(度)、厚さをDb(mm)、
前記ニップ部の前記定着部材の移動方向の幅であるニッ
プ幅をN(mm)、前記定着部材とトナー像を形成する
トナーとの表面付着力をF(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすように構成したものである。
【0100】図12は、この発明の実施例4に係る画像
形成装置に適用される定着装置の構成を示す図である。
【0101】記録紙P上には、図示しない周知の電子写
真等の画像形成工程において、トナー像Tが形成されて
いる。符号70は、ベルト状の定着部材としての定着ベ
ルトであり、この定着ベルト70は、第1のロールとし
ての加熱ロール71と記録紙剥離部ロール72に懸架さ
れ、矢印方向に循環移動する。加熱ロール71に対向し
て加圧ロール73が配置され、定着ベルト70とトナー
像を担持した記録紙Pを挟み、加熱ロール71に押圧す
るものである。定着ベルト70は、全幅320mmに対
し6kgfの張力で張架している。本実施例では、定着
ベルト70は、ベース層と表面層の2層構造のものを用
いている。ベース層は厚さ50μmのポリイミドフィル
ムを用い、表面層はゴム硬度が35度の東レダウシリコ
ーン製、DX35−547A/Bシリコーン共重合体
を、厚さを0.03mmとして用いた。また、ベルト表
面に放電ストレスを与え、表面付着力が6gとなるもの
と8gとなるものを用意した。なお、ベース層として
は、たとえば厚さ10〜100μmの耐熱性の高いシー
トを使用することが可能であり、表面層としては離型性
の高い樹脂層を使用することが可能である。
【0102】加熱ロール71、及び加圧ロール73とし
ては、金属ロール上に表面層としてシリコーンゴム等の
耐熱弾性層を有したものを用い、加熱ロール71、加圧
ロール73の内部には熱源を配置している。本実施例で
は、アルミニウムの中空ロール上に硬度45度のシリコ
ーンゴムを、厚さ2mmで積層した外径50mmのロー
ルを、加熱ロール71、及び加圧ロール73として用い
た。ロール内部の熱源としては、ハロゲンランプを使用
した。また、加熱ロール71、及び加圧ロール73の外
径、表面弾性層の硬度、厚さを、ニップ部が平板状とな
るように選定し、2つのロール71、73による挟持幅
(ニップ幅)Nが7mmになるように荷重を変化させ調
節した。
【0103】本実施例では、加圧ニップ部を通過したト
ナー像を担持した記録紙Pと一体となっている定着ベル
ト70の裏面に接触して、定着ベルト70とトナー像を
担持した記録紙Pの形状を略平面または曲面状に保ちな
がら冷却するフィン付冷却部材74を適用し、剥離部で
のトナー温度をそのガラス転移温度程度まで下げるよう
にしている。冷却部材74が定着ベルト70と接触して
いる長さは、定着ベルト70の移動方向で100mmで
あり、ベルト幅方向は全幅にわたって接触している。冷
却部材74のフィンに送風することで、フィンからの放
熱を促進し、冷却効果を高めることができる。なお、フ
ィン付冷却部材74の材質は熱伝導の良いものがよく、
本実施例ではアルミニウムを使用し、定着ベルト70の
温度が冷却部材の直後でおよそ80℃となるように送
風、制御した。図8で符号75は断熱材である。
【0104】本実施例では、ガラス転移温度70℃、溶
融温度128℃のトナーを用い、160mm/sの定着
ベルト70の移動速度で、A4サイズの記録紙Pへ毎分
40枚のトナー画像定着を行った。加熱ロール71と加
圧ロール73の表面温度は、155℃を維持するよう
に、ロール内部のハロゲンランプの出力を調整した。
【0105】なお、本実施例において特に記していない
部材構成および条件は、実施例1と同じであり、改めて
の記述を省略する。
【0106】ここで、上記加圧ロール73の外径をR2
(mm)、前記加圧ロール73の表面層のタイプAデュ
ロメータ硬さ試験による硬さをH2(度)、厚さをD2
(mm)、前記中間転写ベルト50の表面層のタイプA
デュロメータ硬さ試験による硬さをHb(度)、厚さを
Db(mm)、前記ニップ部の前記中間転写ベルト50
の移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記中間
転写ベルト50とトナー像を形成するトナーとの表面付
着力をF(g)としたとき、この表面付着力Fが、図7
に示すように、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすことにより、用紙のしわの発生がみられ
ず、マイクログログむらが認識されない、均質でかつ高
画質な画像を得ることができる。
【0107】上記構成において、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99 の関係を満たすように構成し、上記構成で各用紙に対し
てそれぞれ100枚ずつ画像出力したところ、用紙のし
わの発生がみられず、マイクログロスむらが認識されな
い、均質でかつ高画質な画像を得ることができた。
【0108】上記構成で各用紙に対してそれぞれ100
枚ずつ画像出力した。このとき、 N2 ×H2×Db/(Hb×D2×R2)=72 ×45
×0.03/(35×3×50)=0.0189 でF=6のとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)−0.99(=4.0) の関係を満たし、用紙のしわの発生がみられず、マイク
ログロスむらが気にならない、均質でかつ高画質な画像
を得ることができた。
【0109】また、F=8のとき、 F≧2.73×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
2×R2)+1.47(=6.6) の関係を満たし、用紙のしわの発生がみられず、マイク
ログロスむらが認識されない、均質でかつ高画質な画像
を得ることができた。
【0110】その他の構成及び作用は、前記実施の形態
と同様であるので、その説明を省略する。
【0111】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、像担持体上のトナー像を記録媒体上に転写す
るとともに、その転写の際にトナー像を記録媒体上に定
着する転写定着同時方式を採用した画像形成装置であっ
て、良好な定着強度が得られ、かつ、高光沢で色バラン
スが良く、しかもトナーの透明性に優れた、高画質の画
像を得ることができる画像形成装置を提供することがで
きる。
【0112】また、この発明によれば、ベルト状の像担
持体を用いた転写定着同時方式の画像形成装置、および
ベルト状の定着部材を用いた定着装置であって、それぞ
れの構成に対して、像担持体および定着部材の表面付着
力を調整することで、マイクログロスむら等の光沢むら
がなく、色バランスが良く、かつトナーの透明性に優れ
た、高画質の画像を得ることができる画像形成装置およ
び定着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る画像形成装置のトナー
像担持体とトナーの付着力とマイクログロスむらとの関
係を示すグラフである。
【図2】 図2はこの発明に係る画像形成装置のトナー
像担持体とトナーの付着力を測定する測定装置を示す構
成図である。
【図3】 図3は測定結果を示すグラフである。
【図4】 図4はこの発明に係る画像形成装置のトナー
像担持体とトナーの付着力を測定する試験片を示す説明
図である。
【図5】 図5はこの発明に係る画像形成装置の第1お
よび第2のロールの圧接状態を示す模式図である。
【図6】 図6はこの発明に係る画像形成装置のトナー
像担持体と用紙との圧接状態を示す説明図である。
【図7】 図7はこの発明に係る画像形成装置のベルト
状のトナー像担持体と第2ロールのパラメータとベルト
付着力との関係を示すグラフである。
【図8】 図8はこの発明の実施例1に係る画像形成装
置としてのタンデム型のカラー画像形成装置を示す構成
図である。
【図9】 図9は中間転写体とトナーの付着力と定着強
度のグレードとの関係を示すグラフである。
【図10】 図10はこの発明の実施例2に係る画像形
成装置としてのタンデム型のカラー画像形成装置を示す
構成図である。
【図11】 図11はこの発明の実施例3に係る画像形
成装置としてのタンデム型のカラー画像形成装置を示す
構成図である。
【図12】 図12はこの発明の実施例3に係る画像形
成装置の定着装置を示す構成図である。
【符号の説明】
50:中間転写ベルト(トナー像担持体)、55:加熱
ロール(第1のロール)、56:加熱ロール(第2のロ
ール)、58:記録紙(記録媒体)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 充博 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 岩岡 一浩 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA14 BA09 BA21 BA23 CA01 DA11 2H033 AA01 BA11 BB13 BB14 BB30 BB33 BB38 BE09 2H078 AA01 BB01 BB12 CC06 DD51 DD57 EE27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にトナー像を担持して所定の方向に
    移動するトナー像担持体と、前記トナー像担持体上に担
    持されたトナー像を記録媒体上に転写すると同時に定着
    する転写定着部材と、前記トナー像が転写定着された記
    録媒体が冷却された後、当該記録媒体をトナー像担持体
    から剥離する剥離部を備えた画像形成装置において、 前記剥離部での温度における前記トナー像担持体とトナ
    ー像を形成するトナーとの付着力が20g以下であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写定着部材として、前記トナー像
    が担持された像担持体と記録媒体とを挟持した状態で互
    いに圧接する2本のロールを用いたことを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記トナーとして、離型剤を含有したト
    ナーを用いたことを特徴とする請求項1記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 表面にトナー像を担持して所定の方向に
    循環移動する無端ベルト状のトナー像担持体と、前記ト
    ナー像担持体上に担持されたトナー像を記録媒体上に転
    写すると同時に定着するため、前記トナー像担持体と記
    録媒体を互いに圧接した状態で挟持する第1および第2
    のロールからなる転写定着手段と、前記トナー像が転写
    定着された記録媒体が冷却された後、当該記録媒体をト
    ナー像担持体から剥離する剥離部を備えた画像形成装置
    において、 前記第1および第2のロールがそれぞれ表面層を有する
    とともに、前記トナー像担持体が前記記録媒体と接触す
    る側に表面層を有し、前記第1および第2のロールが互
    いに圧接してなるニップ部において、当該ニップ部が平
    板状となるように構成し、かつ、前記第2のロールの外
    径をR2(mm)、前記第2のロールの表面層のタイプ
    Aデュロメータ硬さ試験による硬さをH2(度)、厚さ
    をD2(mm)、前記トナー像担持体の表面層のタイプ
    Aデュロメータ硬さ試験による硬さをHb(度)、厚さ
    をDb(mm)、前記ニップ部の前記トナー像担持体の
    移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記トナー
    像担持体とトナー像を形成するトナーとの表面付着力を
    F(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
    2×R2)−0.99の関係を満たすように構成したこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 加熱源を有する第1のロールを含む複数
    のロールにより無端ベルト状の定着部材を回動可能に支
    持するとともに、前記第1のロールに無端ベルト状の定
    着部材を介して第2のロールを圧接させ、前記無端ベル
    ト状の定着部材と第2のロールの圧接部を、無端ベルト
    状の定着部材側に未定着トナー像が位置するように記録
    媒体を通過させて、トナー像を加熱加圧することにより
    定着し、前記無端ベルト状の定着部材が冷却された後、
    当該無端ベルト状の定着部材から記録媒体を剥離する定
    着装置において、 前記第1および第2のロールがそれぞれ表面層を有する
    とともに、前記無端ベルト状の定着部材が前記記録媒体
    と接触する側に表面層を有し、前記第1および第2のロ
    ールが互いに圧接してなるニップ部において、当該ニッ
    プ部が平板状となるように構成し、かつ、前記第2のロ
    ールの外径をR2(mm)、前記第2のロールの表面層
    のタイプAデュロメータ硬さ試験による硬さをH2
    (度)、厚さをD2(mm)、前記定着部材の表面層の
    タイプAデュロメータ硬さ試験による硬さをHb
    (度)、厚さをDb(mm)、前記ニップ部の前記定着
    部材の移動方向の幅であるニップ幅をN(mm)、前記
    定着部材とトナー像を形成するトナーとの表面付着力を
    F(g)としたとき、 F≧2.65×102 ×N2 ×H2×Db/(Hb×D
    2×R2)−0.99の関係を満たすように構成したこ
    とを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の画像形
    成装置又は定着装置において、前記第1のロールと前記
    第2のロールの各外径、および、前記第1のロールと前
    記第2のロールの各表面層の材料と厚さが、それぞれほ
    ぼ等しいものが選定されてなることを特徴とする画像形
    成装置または定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7643784B2 (en) 2005-02-28 2010-01-05 Ricoh Company, Ltd. Fixing apparatus, fixing member used in the fixing apparatus, and image forming apparatus having the fixing apparatus

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