JP2001278954A - エポキシ樹脂用硬化剤及びこれを用いた半導体封止用組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂用硬化剤及びこれを用いた半導体封止用組成物

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JP2001278954A
JP2001278954A JP2000091710A JP2000091710A JP2001278954A JP 2001278954 A JP2001278954 A JP 2001278954A JP 2000091710 A JP2000091710 A JP 2000091710A JP 2000091710 A JP2000091710 A JP 2000091710A JP 2001278954 A JP2001278954 A JP 2001278954A
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oxazine
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JP2000091710A
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Yoshihisa Sone
嘉久 曽根
Yuko Ito
雄幸 伊藤
Masato Ohira
正人 大平
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Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘度、低吸湿性、高ガラス転移
点で、成形硬化性が良好な半導体封止用組成物を得るた
めのエポキシ樹脂用硬化剤及びこれを用いた半導体封止
用組成物の提供。 【解決手段】 (A)ベンゾオキサジン等、オキ
サジン環と芳香族炭化水素環とが縮合した単官能縮合多
環オキサジン化合物及び、(B)式(2)又は式(3)で表さ
れるフェノールアラルキル樹脂等のポリフェノール類か
らなる組成物をエポキシ樹脂用硬化剤として使用し、こ
れと、(C)エポキシ樹脂、(D)無機フィラー及び
(E)硬化促進剤を含有してなる組成物を半導体封止用
樹脂として用いる。 Ph(OH)-[HC(Ph)-(Ph)OH)]m[CH2-(Ph)-CH2-(Ph)OH]n-H………………(2) Ph(OH)-[CH2-(Ph)-(Ph)-CH2-(Ph)OH)]p-CH2-(Ph)-(Ph)-CH2-(Ph)OH)……(3) (式中Phは,フェニル、フェニレン等ベンゼン核残基で
あり、m≧0、n≧0で、m+n≧1、p≧0である)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低粘度、低吸湿
性、高Tg(ガラス転移点)で、硬化収縮率が小さく、
成形硬化性が良好な半導体封止用組成物を得るためのエ
ポキシ樹脂用硬化剤及びこれを用いた半導体封止用組成
物に関する。特に、高い半田耐熱性が必要な薄型表面実
装パッケージや、低ソリ、高流動性が必要なファインピ
ッチBGA、一括封止タイプのCSP(チップサイズパ
ッケージ)等の封止に適するエポキシ樹脂用硬化剤及び
これを用いた半導体封止用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の封止材料として、近年エポキシ
樹脂を用いる樹脂封止が広く用いられている。特にエポ
キシ樹脂とフェノールノボラックを硬化剤として用いた
エポキシ樹脂成形材料が多く用いられている。
【0003】しかし最近、電子部品の小型化やLSIの
高集積化、半導体素子の大型化に伴ない、高密度実装、
表面実装に適したQFP(クワッド・フラット・パッケ
ージ)などに移行しつつあるが、QFPなどのパッケー
ジは更に薄型化、多ピン化になり、表面実装時の半田耐
熱性がより強く求められている。
【0004】また、環境問題から、鉛フリー半田が使用
されるのに伴い、実装温度が上昇するため、封止樹脂に
はより優れた半田耐熱性が要求される。更にパッケージ
の構造も多種多様になり、多ピン化に伴い、従来のQF
P以外に、BGA(ボール・グリッド・アレイ)タイプ
も多くなってきた。
【0005】BGAも小型化、薄型化の傾向にあり、今
後ボール間隙が0.8mm以下のファインピッチBGAな
どのCSP(チップサイズパッケージ)が増えてくるこ
とが予想され、封止方法もMAP(マトリックス・アレ
イ・パッケージ)にみられるように、一度に多くのチッ
プを封止する方法が取られるようになり、封止材には低
ソリと、低粘度、高流動性、成形性が要求されている。
このような封止剤に求められる特性に対し、ベースレジ
ン(エポキシ樹脂及び硬化剤)の面からは下記の如き性
質が要求される。
【0006】(1)半田耐熱性→低吸水性、低粘度(無
機フィラーの多量配合可能)、高接着性、 (2)高流動性→ 低粘度、硬化反応の熱潜在性、 (3)低ソリ性→ 成型脱型時の硬度が高いこと、低熱
膨張/収縮、低粘度(無機フィラーの多量配合が可能と
なるため、収縮膨張を小さく出来る)、高Tg、 (4)成形性 → 硬化速度が高い、硬化速度や流動性
の経時劣化が少ないこと。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のベース
レジンへの要求特性を同時に満足できるものは見つかっ
ていないのが現状である。例えば、低吸水性、低粘度に
するために官能基の数を減らし、分子量を小さくする
と、脱型時の硬度や硬化速度、Tgが下がる等の問題点
がある。一方、Tgや硬化性を上げるため多官能にする
と、吸水性が増加し、また粘度も高くなる。また封止用
樹脂としてエポキシ樹脂以外にも、ポリマレイミド樹脂
などの使用も検討されているが、靭性や接着性およびコ
スト面などで欠点がある。
【0008】本発明の発明者らはこれらの問題を解決
し、半田耐熱性と成形性に優れ、高流動性と低ソリを付
与するする方法として、ベンゾオキサジン等の縮合多環
オキサジン化合物に注目し、これと、特定のポリフェノ
ール類を必須成分としてエポキシ樹脂の硬化剤に用いる
ことを検討した。
【0009】ベンゼン核とオキサジン核との複素多環式
化合物であるベンゾオキサジン化合物は既に公知である
(例えば、特開昭49−47387)。またこのような
ベンゾオキサジン化合物のうち、熱硬化性である多官能
ベンゾオキサジン樹脂に関しては、難燃性や低吸水性を
生かして主にプリント基板への応用開発が提案されてき
たが、最近になってこれを半導体封止用組成物に用いる
ことも提案されている(特開H6−322121、特開
H11−140278、特開H11−140278)。
【0010】しかしながら、これら上記提案において
は、いずれも1分子中に複数個のオキサジン環を有する
多官能のベンゾオキサジンが用いられ、それ自身の熱硬
化物をベースレジンとして用いるものである。このよう
な多官能のベンゾオキサジンは、粘度が高く、封止材製
造時にそれ自身の反応により粘度が更に上昇するという
点で大きな欠点を有している。また硬化性も悪いため、
本発明の目的に適合する高性能の封止材料用途には全く
不充分である。
【0011】またこれらの特許出願において多官能のベ
ンゾオキサジン化合物を硬化性などの向上を目的として
フェノール樹脂やエポキシ樹脂と併用した例も記載され
ているが、この場合でもあくまで多官能性ベンゾオキサ
ジンの3次元硬化物がベースレジンであり、エポキシ樹
脂やフェノール樹脂は混合添加物又は共重合変性剤とし
て捉えられているため、配合比率もベンゾオキサジンの
比率が高く、エポキシ基に対するOH基比率を適正に保
つために、(ベンゾオキサジン+フェノール樹脂)/エ
ポキシ樹脂比率をコントロールするという考えで配合さ
れたものではないので、高流動性と速硬化性の両立が必
要な半導体封止材を得るという本発明の課題に対しては
全く不充分であり、本発明の目指す用途に用いても実用
性は期待できない。
【0012】またオキサジン環が1個のオキサジン化合
物、例えば6−メチルジヒドロベンゾオキサジンを中間
体として、フェノール化合物を合成し、これをエポキシ
樹脂等と組み合わせて半導体封止用途等に用いることも
提案されているが(特開平9‐59333)、この方法
においては、オキサジン化合物を一旦開環重合し、高分
子量(フェノール化合物の構造単位の数が少なくとも
3)の多官能フェノール樹脂を製造し、これをエポキシ
樹脂の硬化剤に用いるものである。このため硬化剤自体
が高粘度であり、高流動性が必要な半導体封止材用途に
は適さない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者らは、そ
れ自身では3次元ネットワークを作らず熱硬化性を有さ
ない単官能のタイプの縮合多環オキサジン化合物を用
い、これと特定のポリフェノール類を必須成分とする硬
化剤をエポキシ樹脂の硬化剤に用いることによりベース
樹脂に求められる前記特性を同時に満足し、半田耐熱性
と成形性に優れ、高流動性と低ソリを有する封止用組成
物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0014】即ち本発明の単官能縮合多環オキサジン化
合物は、低分子量であり、またOH基の水素結合もない
ので低粘度であり、そのため、これが配合された封止用
組成物には高流動性/低粘度が付与される。そしてこれ
を特定のポリフェノール類と組み合わせれば、単官能縮
合多環ベンゾオキサジン化合物は低粘度であるため、金
型内に容易に充填され、その後成形硬化時にはポリフェ
ノール類と、例えば式(4)の如き反応が速やかに起こ
り、OH基の数が増加した高分子化合物が生成し、これ
が硬化性、脱型性の優れたエポキシ樹脂の硬化剤として
働き、高Tgで低吸水性の硬化物が得られることが判明
した。しかも本発明の樹脂組成物は、成形硬化特性の経
時劣化も防止できる等、従来のオキサジン化合物につい
て知られている知見からは予測できない驚くべき効果を
奏することがわかった。
【0015】
【化4】
【0016】本発明は、(A)式(1)で表される単官能
縮合多環オキサジン化合物
【化5】 (式中[Aro]は隣接する炭素原子をオキサジン核と共
有して縮合環を形成する単環又は縮合多環芳香族炭化水
素環を表し、R1はフェニル基、炭素数1〜4のアルキ
ル基、またはシクロヘキシル基であり、R2は炭素数1
〜4のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はフェノ
キシ基であり、n≧0である。)及び(B)式(2)及び
(3)から選ばれるポリフェノール類
【化6】 (式中m≧0、n≧0で、m+n≧1である。)
【化7】 (式中p≧0である。)からなるエポキシ樹脂用硬化剤
である。
【0017】また本発明は上記(A)(B)からなる硬
化剤と、(C)エポキシ樹脂、(D)無機フィラー及び
(E)硬化促進剤を含有してなる半導体封止用樹脂組成
物である。
【0018】
【発明の実施の形態】(単官能縮合多環オキサジン化合
物(A))本発明で用いられる単官能縮合多環オキサジ
ン化合物(A)(以下、これを「単官能オキサジン化合
物」、あるいは「オキサジン化合物」と呼ぶことがあ
る。)は、式(1)で示され、オキサジン核と、ベンゼン核
あるいはナフタレン核、アントラセン核のような単環又
は縮合多環芳香族炭化水素核とが縮合した複素多環式化
合物である。このようなオキサジン化合物の例として、
オキサジン核とベンゼン核が縮合した式(5)のベンゾオ
キサジン化合物やナフタレン核が縮合した式(6)のナフ
トオキサジン化合物等を例示することができる。より具
体的には、式(5)のベンゾオキサジン化合物の例とし
て、3-フェニル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オ
キサジン、3-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,
3]オキサジン、6-ターシャリブチル-3-フェニル-3,4-ジ
ヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン、6-ターシャリ
ーブチル-3-シクロヘキシル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ
[e][1,3]オキサジン、3-6-ジフェニル-3,4-ジヒドロ-
2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン、6-ベンジル-3-ナフチ
ル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン、6-
ベンジル-3-フェニル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,
3]オキサジン等、式(6)のナフトオキサジン化合物の例
として、3-フェニル-3,4-ジヒドロ-2H-ナフト[2,1-e]
[1,3]オキサジン、2-シクロヘキシル-2,3-ジヒドロ-1H
-ナフト[1,2-e][1,3]オキサジン等が挙げられる。こ
れらの縮合多環オキサジン化合物は、分子内に1個のオ
キサジン核を有し、オキサジン核内に原料の1価フェノ
ールに由来する1個の-O-結合があるが、その他にはフ
ェノール性水酸基を持たない単官能性化合物である。
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】 (式中R1,R2,nは式(1)での定義と同じ)
【0021】これまで封止材としての使用が提案されて
いた多官能型のオキサジン樹脂は、単官能のモノオキサ
ジン化合物に比べ溶融粘度が高い上、封止用樹脂に用い
た場合、混練中の反応により、封止材料としての粘度が
さらに上昇し、高流動性、低粘度という点については、
大きな欠点を有している。また、これらの多官能型のオ
キサジン樹脂からなる組成物では、硬化性がまだ不十分
であり、脱型性が悪くなったり、BGAパッケージのソ
リが大きくなったりして、実用性があるとは言い難い。
【0022】本発明において用いる単官能オキサジン化
合物は、フェノール性水酸基を1分子中に1個有し、水
酸基に対してオルト位の少なくとも1つが置換されてい
ない単環又は縮合多環フェノール類(a),ホルムアルデヒ
ド(b)及びアミノ基を1分子中に1個有する1級アミン
(c)から、公知の方法で合成することができ、上記フェ
ノール類(a)及び1級アミン(c)の選択により、式(1)の
1、R2及びnの異なる各種のオキサジン化合物を得る
ことができる。
【0023】原料のフェノール類(a)としては、フェノ
ール、p-クレゾール、m-クレゾール、o-クレゾー
ル、p-ターシャリ−ブチルフェノール、m-ターシャリ
−ブチルフェノール、o-ターシャリ−ブチルフェノー
ル、p-フェニルフェノール、m-フェニルフェノール、
o-フェニルフェノール、p-ベンジルフェノール、m-
ベンジルフェノール、o-ベンジルフェノール、p-フェ
ノキシフェノール、m-フェノキシフェノール、o-フェ
ノキシフェノール、p-ブロモフェノール、m-ブロモフ
ェノール、o-ブロモフェノールなどの一置換フェノー
ル、1−ナフトール、2−ナフトール及びその置換体、
ヒドロキシアントラセンやヒドロキシフェナントレン及
びその置換体などのフェノール性水酸基を一分子中に一
個有する縮合多環フェノール類が用いられるが、特にフ
ェノール、p-クレゾール、p-ターシャリ−ブチルフェ
ノール、pフェニルフェノール、1−ナフトール、2−
ナフトールが好ましい。
【0024】フェノールノボラック樹脂や各種ビスフェ
ノール類、トリスフェノール類、テトラフェノール類な
どのポリフェノール類を原料として用いたベンゾオキサ
ジンは、粘度が相対的に高く、また複合化の混練中に反
応し、増粘しやすいため、使用できない。
【0025】ホルムアルデヒドは、その水溶液であるホ
ルマリンや、重合体のパラホルム、トリオキサンなどが
用いられる。
【0026】アミノ基を1分子中に1個有する1級アミ
ン(b)としては、アニリン、置換アニリン、ナフチルア
ミンなどの芳香族アミン、シクロヘキシルアミン、メチ
ルアミンなどの脂肪族アミンが用いられるが、芳香族ア
ミンを用いて得られたオキサジン化合物は脂肪族アミン
を用いた場合に比べ、もう一方の硬化剤成分であるポリ
フェノールと混練中に反応しにくいため、低粘度化には
有利で好ましい。金型内での硬化性とのバランスで、芳
香族アミンに、脂肪族アミンを併用することも可能であ
る。
【0027】(単官能縮合多環オキサジン化合物の合
成)単官能縮合多環オキサジン化合物(A)は上記諸原
料から公知の方法(例えば特開昭49−47387)に
より合成することができる。即ち、ジオキサン、トルエ
ン、メタノール、エチレングリコールジメチルエーテル
などの適当な溶剤にフェノール類を溶解させ、またはフ
ェノール類を加熱により溶融させ、1級アミンとホルム
アルデヒドをその中に添加する。または、フェノール類
と1級アミンを上記溶剤に溶解あるいは加熱により溶融
させ、ホルムアルデヒドをその中に添加する。または、
フェノール類を溶剤に溶解あるいは加熱により溶融さ
せ、1級アミンとホルムアルデヒドを予め反応させたも
のをその中に添加するなど、任意の方法が使用できる。
通常は無触媒で反応を進行させるが、触媒としてアルカ
リ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、3級アミンなど
を用いることもできる。原料の仕込み比は通常フェノー
ル類/1級アミン/ホルムアルデヒド=1/1/2(モ
ル比)とし、反応条件は通常、温度60〜120℃で2
〜24時間程度反応させる。反応生成物である有機層
と、反応で生成した縮合水とを分離させ、又は蒸留によ
り縮合水を系外へ除去し、有機層を取り出すことで目的
とするオキサジン化合物が得られる。または沈殿したオ
キサジン化合物を濾過などで分離し取り出す。
【0028】上記反応で得られたオキサジン化合物には
通常不純物として、オキサジン化合物の開環により生成
するオリゴマー、例えば下記式(7)の構造を繰り返し単
位とするポリヒドロキシ化合物が含まれるが、この開環
オリゴマーが多いと、高粘度となるので、本発明の半導
体封止用組成物として用いる縮合多環オキサジン化合物
は、上記不純物が50%未満であることが望ましい。オ
キサジン化合物合成の反応条件、例えば反応温度や反応
溶媒の選択により上記開環オリゴマーの生成を抑制する
ことができる。
【0029】
【化10】
【0030】その他の不純物として未反応のモノヒドロ
キシ化合物2%以下、1級アミン2%以下、1級アミン
とホルムアルデヒドのみの反応生成物10%以下である
ことが望ましい。
【0031】必要に応じてオキサジン化合物をアルカリ
金属の水酸化物の水溶液及び純水で繰り返し洗浄した
後、残存する水と溶媒を減圧下で乾燥除去するなどの方
法で、上記のオリゴマーや不純物を低減させることが出
来る。
【0032】(ポリフェノール類(B))エポキシ樹脂
の硬化剤として用いられるポリフェノール類(B)は、
式(2)で示されるフェノールアラルキル及び/又はトリ
フェニルメタン構造単位を有するフェノール樹脂及び、
式(3)で示されるビフェニル構造単位を有するフェノー
ルアラルキル樹脂であり、これらを単独もしくは併用し
て使用する。式(2)において、m≧0、n≧0で、m+
n≧1、式(3)においてp≧0であり、通常分子量の異
なる化合物の混合物として使用されるが、好ましくは平
均値として(m+n)は5以下、pは4以下である。
(m+n)及びpがこの範囲より大きい高分子量のフェ
ノール樹脂になると粘度が上昇し、流動性を損なうため
好ましくない。
【0033】上記ポリフェノール類は、フェノールと、
各々対応するジアルコキシメチル体またはジハロメチル
体、グリコール体及び/またはベンズアルデヒドとを反
応させることにより得られる。
【0034】ポリフェノール類として、式(2)〜(3)で示
されるポリフェノール類(B)の他に、ナフトールアラ
ルキル樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹
脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂、ビスフェノールA,ビスフェノールFなどのフェ
ノール樹脂を本発明の樹脂組成物の特性に影響が出ない
範囲で併用することもできる。
【0035】(エポキシ樹脂(C))本発明の硬化剤に
より硬化させるエポキシ樹脂(C)としては、1分子中
に2個以上のエポキシ基を持つ任意のエポキシ樹脂が使
用できる。例えば、4,4′−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(2,3−エ
ポキシプロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチ
ルビフェニルなどのビフェニル型エポキシ樹脂、4,
4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
3′,5,5′−テトラメチル−α−メチルスチルベ
ン、4,4′−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−
α−メチルスチルベンなどのスチルベン型エポキシ樹
脂、1,5−ジ(2,3−エポキシプロポキシ)−ナフ
タリン、1,6−ジ(2,3−エポキシプロポキシ)−
ナフタリン、2,7−ジ(2,3−エポキシプロポキ
シ)−ナフタリン、ナフトールホルムアルデヒド縮合物
のグリシジルエーテル化樹脂、ナフトールアラルキル樹
脂のグリシジルエーテル化樹脂などのナフタリン型エポ
キシ樹脂、1,3−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−2,4メチルベンゼンなどのハイドロキノン型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA又はF型
エポキシ樹脂などを挙げることができるが、低吸湿、低
粘度という観点から好ましいのは、ビフェニル型エポキ
シ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポ
キシ樹脂である。
【0036】(オキサジン化合物/ポリフェノール類/
エポキシ樹脂の組成比)本発明のオキサジン化合物とポ
リフェノール化合物は、エポキシ樹脂の硬化剤として作
用するが、これら硬化剤の2成分であるオキサジン化合
物(A)/ポリフェノール化合物(B)の配合比は、重
量比で、5/95〜30/70が好ましい。この比が5
/95未満では、オキサジン化合物を使用する効果(低
粘度化、高流動性、低吸水性、高Tg、低硬化収縮な
ど)が、十分に発揮できない。またこの比が30/70
を越えると、硬化速度が低下し、成形性が劣ったり、エ
ポキシ樹脂や無機フィラー、硬化促進剤などと複合して
製造された封止材組成物が、コールドフローを起こしや
すくなったりする場合がある。
【0037】また、硬化剤成分((A)+(B))とエ
ポキシ樹脂(C)との配合比は、エポキシ基/(オキサ
ジン環+水酸基)の当量比で、1.5/1〜1/1.2
の範囲になるようにするのが好ましい。この比が1.5
/1を越えると、エポキシ基同士が反応し、また1/
1.2未満の場合、未反応の水酸基が硬化物中に残存
し、吸水率の上昇などを引き起こす。また硬化速度もや
や低下する傾向がある。
【0038】(無機フィラー(D))本発明の半導体封
止用樹脂組成物には、無機フィラーが必須成分として配
合される。無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、
チタンホワイト、窒化ケイ素、炭化珪素、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、マグネシ
ア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタンな
どが挙げられる。この中で、好ましいのは、シリカ、ア
ルミナである。形状は球状或いは破砕状の何れも使用可
能であるが、球状で細密充填が可能な粒度分布を持つも
のがより好ましい。
【0039】無機フィラーの充填量は、半導体封止用樹
脂組成物全量中の70〜95重量%、特に80〜93重
量%とするのが好ましい。無機フィラーの充填量が70
%未満の場合、耐湿性に劣り、半田耐熱性やソリにも悪
影響を与える。また、これが95%を越えると流動性が
無くなり、あるいは粘度が大幅に上昇し、成形性が悪く
なる。成形性(溶融粘度、流動性)を損なわない限りに
おいては、低応力性、低吸湿性の点から無機充填材量は
多い方が好ましい。
【0040】(硬化促進剤(E))硬化促進剤(E)と
しては、エポキシ樹脂をフェノール系硬化剤で硬化させ
るための公知の硬化促進剤を用いることが出来る。これ
らの硬化促進剤は、式(4)に示したオキサジン化合物と
フェノール樹脂との開環重合反応も促進する。このよう
な硬化促進剤としては例えばトリブチルアミン、トリエ
チルアミン、1,8−ジアザビシクロ(540)ウンデ
セン−7、トリエチルアミンなどの3級アミン、塩化ベ
ンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメ
チルアンモニウム、トリエチルアンモニウムテトラフェ
ニルボレートなどの4級アンモニウム塩、2−メチルイ
ミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2エチル
4メチルイミダゾール、2フェニルイミダゾール、2フ
ェニル4メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、2
エチル4メチルイミダゾールテトラフェニルボレートな
どのイミダゾール類とのテトラフェニルボロン塩、トリ
フェニルホスフィンや、テトラフェニルホスフォニウム
テトラフェニルボレート、などの有機フォスフィン化合
物およびそのボロン塩などを挙げることができるが、こ
の中でも、硬化性や耐湿性の点から、1,8−ジアザビ
シクロ(540)ウンデセン−7(DBU)及びイミダ
ゾール類が好ましい。また、より高流動性にするために
は、加熱により活性が発現する熱潜在性の硬化促進剤が
より好ましく、テトラフェニルホスフォニウム・テトラ
フェニルボレートや、テトラ置換ホスフォニウム有機酸
塩、例えばテトラフェニルホスフォニウム・テトラキス
(ナフタレンカルボキシレート)ボレートなどが好まし
い。
【0041】(その他添加剤)本発明の半導体封止用組
成物には、必要に応じて、離型剤として天然ワックス、
合成ワックス、高級脂肪酸およびその金属塩類、パラフ
ィン等、着色剤としてカーボンブラックなど、カップリ
ング剤としてシランカップリング剤、チタネートカップ
リング剤など、難燃剤としてブロム化エポキシ樹脂、リ
ン化合物、三酸化アンチモン、メラミンなどを配合して
も良い・また低応力剤としてポリブタジエン、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、シリコーンゴム、シリ
コーンオイルなどの各種エラストマーを、添加または予
め反応して用いることができる。これらの添加剤の使用
量は、従来の半導体封止用エポキシ樹脂組成物における
使用量と同様でよい。
【0042】(混合方法)本発明のエポキシ樹脂組成物
は、前述のオキサジン化合物(A)、ポリフェノール類
(B)、エポキシ樹脂(C)、無機フィラー(D)、硬
化促進剤(E)およびその他の添加剤を、ミキサー等に
よって十分均一に混合した後、さらに熱ロール、ニーダ
ー、押出機などにより混練処理を行い、次いで冷却固化
させ適当な大きさに粉砕することにより得られる。
【0043】
【発明の効果】本発明で用いた単官能縮合多環ベンゾオ
キサジン化合物は低粘度であるため、それを含む封止材
は低粘度/高流動性が付与される。更に成形硬化時には
ポリフェノール類と速やかに反応し、分子量が上がると
共に水酸基が生成するので、硬化性、脱型性の優れたエ
ポキシ樹脂の硬化剤として働き、高Tgで低吸水性の硬
化物を与える。この様に特定の低粘度モノオキサジン化
合物と特定のポリフェノール類を本発明の組成割合で配
合することにより、反応が速やかに進行し、高流動性と
速硬化性、低吸水性、高Tgを同時に高次元で満足する
実用的な封止用樹脂組成物が得られるのである。さら
に、本発明の樹脂組成物は、成形硬化特性の経時劣化も
少なく、高密度実装、表面実装に適した半導体封止材と
して極めて有用である。
【0044】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお実施例において使用した原料化合物の種類、
封止剤の物性評価方法等は下記のとおりである。
【0045】1.原料 (1)縮合多環オキサジン化合物 (1)ベンゾオキサジン(B.O):下記製造例1によ
り合成した。 (2)ベンゾオキサジン(B.O):下記製造例2によ
り合成した。 (3)多官能縮合多環オキサジン化合物:下記製造例3に
より合成した。 (4)モノベンゾオキサジン重合物:下記製造例4により
合成した。
【0046】(2)ポリフェノール類 下記3種のポリフェノールを使用した。
【表1】
【0047】(3)エポキシ樹脂 (1)エポキシ樹脂:4,4′−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビ
フェニル (2)エポキシ樹脂:4,4′−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチル−
α−メチルスチルベン
【0048】2.物性評価方法 [封止材料の物性] (1)溶融粘度:フローテスターにより175℃におけ
る粘度を測定。 (2)スパイラルフロー:トランスファー成形によりス
パイラルフローを測定 (3)キュラストメーター硬化性:175℃での硬化に
よるトルク上昇スピードをキュラストメーターで測定
し、60秒、90秒及び120秒のトルクを読み取る。 (4)脱型性:175℃、120秒のトランスファー成
形を行なった際の脱型性を、変形の有無、熱間剛性など
から書き3段階で評価した。 ○:良好 △:やや劣る ×劣る
【0049】[封止材料硬化物の物性]175℃、120
秒のトランスファー成形した後、180℃−6時間のポ
ストキュアーを行ない、硬化物を作成し、下記方法によ
り評価した。 (4)Tg:TMAで線膨張係数の変曲点よりTgを求
めた。 (5)吸水率:直径50mm、厚さ3mmの円板を85
℃、湿度85%の空気中に放置したときの24時間、7
2時間、168時間後の重量増加より求めた。
【0050】[製造例1](ベンゾオキサジンの合
成) フェノール50重量部をジオキサン溶媒25部中に溶解
し、90℃に加温した。49.5部のアニリンと86.2部
のホルムアルデヒドを交互に2時間かけて滴下した。還
流温度(102℃)まで昇温し、その状態で4時間保持
した。反応終了後、縮合水及びホルマリン中の水を有機
層から除去し、その後有機層中のフェノールをKOH水
溶液で除き、更に数回水洗・分液した。水洗後減圧条件
下40〜60℃で、ジオキサン、未反応モノマーなどを
除去して89.5部のベンゾオキサジン(3-フェニル-3,4
-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オキサジン)を得た。
得られたベンゾオキサジンの性状は下記のとおりであ
る。 純度 81% フェノール 0.1% アニリン 0.2% アニリンホルムアルデヒド重合物 5.5% 開環重合物 13% 粘度(30℃) 2.5 poise オキサジン環の当量(開環したものも含めて計算) 224g/eq
【0051】[製造例2](ベンゾオキサジンの製造) p−ターシャリーブチルフェノール150重量部をメタ
ノール溶媒80部中に溶解した。別にシクロヘキシルア
ミン99部、パラホルムアルデヒド80部、KOH0.58
部をメタノール溶媒80部中に溶解し、攪拌しながら2
0時間反応させた。した。反応液から析出した沈殿物を
濾過し、メタノールでリンスした後、減圧乾燥して25
0部のベンゾオキサジン(6-ターシャリーブチル-3-
シクロヘキシル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[e][1,3]オ
キサジン)を得た。得られたベンゾオキサジンは白色
結晶、融点93〜94℃、オキサジン環当量(開環した
ものも含めて計算)273g/eqであった。
【0052】[製造例3](多官能ベンゾオキサジンの
製造) ビスフェノールA、アニリン、ホルムアルデヒドから製
造例1と同様の方法により6,6−(1メチルエチリデ
ン)ビス(3,4−ジヒドロー3−フェニル-2H-1,3-ベ
ンゾオキサジン)を合成した。
【0053】[製造例4](モノベンゾオキサジン重合
物の製造) 製造例1で得られたベンゾオキサジン20gにフェノ
ール1gを添加し、MIBK中で100℃、300分間
熱処理を行ない、分子量2500相当の高分子量重合物
を得た。
【0054】[実施例1〜9]縮合多環オキサジン化合物
として製造例1〜2で得られたベンゾオキサジン及び
、ポリフェノールとしてポリフェノール〜、エポ
キシ樹脂としてエポキシ樹脂及び、硬化促進剤とし
て1,8−ジアザビシクロ(540)ウンデセン−7
(DBU)、又はテトラフェニルホスフォニウム・テト
ラフェニルボレート(TPH・TPB)、無機フィラーとして
シランカップリング剤で処理されたシリカ、離型剤とし
てカルナバワックスを表1記載の配合比で使用した。先
ず縮合多環オキサジン化合物と硬化促進剤を溶融させた
ポリフェノール及びエポキシ樹脂を計り取り、ミキサー
で充分に粉砕混合した。更にシランカップリング剤で処
理されたシリカ、及びカルナバワックスと混合しミキサ
ーで充分に混合した。これらの混合物を80℃の2本ロ
ール混練機で3〜6分混練した後、カッターミルで6m
mアンダーに粉砕して封止材料サンプルを作成し、その
物性を測定した。結果を表2〜3に示す。
【0055】[比較例1]実施例1において、縮合多環オ
キサジン化合物を用いず、ポリフェノールのみをエポ
キシ樹脂硬化剤として表1記載の配合比で配合し実施例
1と同様にして封止材料サンプルを作成し、その物性を
測定した。結果を表3に示す。
【0056】[比較例2]比較例1において、ポリフェノ
ールの代わりにポリフェノールを用い、表1記載の
配合比で配合し実施例1と同様にして封止材料サンプル
を作成し、その物性を測定した。結果を表3に示す。
【0057】[比較例3]実施例1において、ベンゾオキ
サジンの代わりに製造例3で得られた多官能縮合多環
オキサジン化合物を用い表1記載の配合比で配合し実施
例1と同様にして封止材料サンプルを作成し、その物性
を測定した。結果を表4に示す。
【0058】[比較例4]比較例3において、ポリフェノ
ールの代わりにポリフェノールを用い、エポキシ樹
脂をエポキシ樹脂に代え、表1記載の配合比で配合
し実施例1と同様にして封止材料サンプルを作成し、そ
の物性を測定した。結果を表4に示す。
【0059】[比較例5]比較例4において、エポキシ樹
脂をエポキシ樹脂に代え、表1記載の配合比で配合
し実施例1と同様にして封止材料サンプルを作成し、そ
の物性を測定した。結果を表4に示す。
【0060】[比較例6]製造例4で得られたベンゾオキ
サジンの重合物のみを硬化剤として、表1記載の配合
比で配合し実施例1と同様にしてエポキシ樹脂を硬化
させ、封止材料サンプルを作成し、その物性を測定し
た。結果を表4に示す。
【0061】[比較例7]ベンゾオキサジンの重合物と
ポリフェノールとからなる硬化剤により実施例1と同
様にしてエポキシ樹脂を硬化させ、封止材料サンプル
を作成し、その物性を測定した。結果を表4に示す。
【0062】
【表2】 DBU:1,8−ジアザビシクロ(540)ウンデセン
−7
【0063】
【表3】 DBU:1,8−ジアザビシクロ(540)ウンデセン
−7 TPP・TPB:テトラフェニルホスフォニウム・テトラフェ
ニルボレート
【0064】
【表4】 DBU:1,8−ジアザビシクロ(540)ウンデセン
−7
【0065】本発明の単官能縮合多環オキサジン化合物
と、ポリフェノール類からなる硬化剤を用いて硬化させ
た各実施例のエポキシ樹脂は、いずれも低粘度、速硬化
性、成形性、Tg、低吸水性等の物性のバランスが取れ
ており、封止用成形材料として優れている。これに対し
て、単官能縮合多環オキサジン化合物を用いない比較例
ではいずれも、溶融粘度が高く、流動性が不充分であ
る。このうち、ベンゾオキサジン化合物として、多官能
ベンゾオキサジンを用いた比較例3及び4の結果では、
溶融粘度が上昇しており、流動性にも乏しい。フェノー
ル樹脂を用いず、上記多官能ベンゾオキサジン化合物の
みでエポキシ樹脂を硬化させた比較例5の結果において
も、硬化性が著しく低い上、耐吸水性も劣っている。更
に本発明で使用した単官能ベンゾオキサジン化合物をあ
らかじめ重合させた高分子重合物(多官能性ポリフェノ
ール)を硬化剤に用いた比較例6では溶融粘度が著しく
増加し、また耐吸水性にも劣る結果となっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大平 正人 茨城県鹿嶋市大字光3番地 住金ケミカル 株式会社開発研究所内 Fターム(参考) 4J036 AD07 AD10 DA06 DC05 DC06 DC41 DC46 DC48 FA01 FA02 FA05 FB06 FB08 GA06 JA07 4M109 AA01 CA21 EA02 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB19 EC01 EC14 EC20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式(1)で表される単官能縮合多環
    オキサジン化合物 【化1】 (式中[Aro]は隣接する炭素原子をオキサジン核と共有
    して縮合環を形成する単環又は縮合多環芳香族炭化水素
    環を表し、R1はフェニル基、炭素数1〜4のアルキル
    基、またはシクロヘキシル基であり、R2は炭素数1〜
    4のアルキル基、フェニル基、ベンジル基又はフェノキ
    シ基であり、n≧0である。)及び(B)式(2)及び(3)
    から選ばれるポリフェノール類 【化2】 (式中m≧0、n≧0で、m+n≧1である。) 【化3】 (式中p≧0である。)からなるエポキシ樹脂用硬化剤
  2. 【請求項2】式(1)の単官能縮合多環オキサジン化合物
    (A)と式(2)〜(3)のポリフェノール化合物(B)の重
    量比(A)/(B)が、5/95〜30/70である請
    求項1記載のエポキシ樹脂用硬化剤。
  3. 【請求項3】(A)請求項1記載の縮合多環オキサジン
    化合物 (B)請求項1記載のポリフェノール類 (C)エポキシ樹脂、 (D)無機フィラー及び (E)硬化促進剤 を含有してなる半導体封止用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ樹脂がビフェニル型エポキシ樹脂
    またはスチルベン型エポキシ樹脂である請求項3記載の
    半導体封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】縮合多環オキサジン化合物(A)及びポリ
    フェノール化合物(B)のエポキシ樹脂(C)に対する
    配合比が、エポキシ基/(縮合多環オキサジン化合物の
    オキサジン環+ポリフェノール類の水酸基)の当量比
    で、1.5/1〜1/1.2である請求項3または4に
    記載の半導体封止用樹脂組成物。
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