JP2001271145A - 鉄基合金磁石およびその製造方法 - Google Patents

鉄基合金磁石およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体超急冷法を用いて鉄基合金磁石を製造す
る際、原料合金溶湯の冷却ロール上への供給レートを安
定化させ、冷却速度の変動を抑制する。 【解決手段】 液体超急冷法によって鉄基合金(1原子
%以上7原子%以下の希土類元素Rおよび15原子%以
上20原子%以下の半金属元素Mを含有)を作製する
際、鉄基合金溶湯の酸素濃度を1000ppm以下に調
整し、原料合金溶湯の粘性係数ηを20mPa・sec
以下に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類元素Rおよ
び半金属元素Mを含む鉄基合金磁石であって、液体超急
冷法によって製造される鉄基合金磁石、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Fe−R−B(Feは鉄、RはYを含む
希土類元素、Bはボロン)系化合物の微結晶をハード磁
性相として含有する鉄基合金磁石は、溶融した原料合金
を液体超急冷法によって非晶質化した後、熱処理によっ
て微結晶を析出させるという方法を用いて製造される。
熱処理後、鉄基合金中に非晶質相が残っていても良い。
【0003】熱処理前の非晶質合金は、片ロール法など
のメルトスピニング技術やストリップキャスティング技
術を用いて作製されるのが一般的である。これらの技術
は、回転する冷却ロールの外周表面上に溶湯状原料合金
を定常的に供給し、原料合金溶湯を冷却ロールと短時間
だけ接触させることによって原料合金を急冷・凝固させ
るものである。この方法による場合、冷却速度の制御
は、冷却ロールの回転周速度などを調節することによっ
て行われる。凝固し、冷却ロールから離れた合金は、周
速度方向に薄く且つ長く延びたリボン(薄帯)形状にな
る。この合金薄帯は破断機によって破砕され薄片化した
のち、粉砕機によってより細かいサイズに粉砕されて粉
末化される。その後または途中に、結晶化のための熱処
理が行われる。この熱処理によって、R2Fe14B微結
晶等のハード磁性相が生成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の液体超急冷法に
よる場合、周囲環境に存在する酸素や窒素などの不純物
が高温の鉄基合金溶湯に吸収されていたため、鉄基合金
中の不純物濃度は高くなる傾向があり、また、不安定に
変動していた。本発明者は、液体超急冷法を用いて鉄基
合金磁石を製造する場合、合金溶湯に含まれる酸素濃度
の大きさが最終生産物である鉄基合金磁石の特性に強い
影響を及ぼすことを見出し、本発明を想到するに至っ
た。
【0005】液体超急冷法における急冷速度は、回転す
る冷却ロールへの溶湯供給レートを調節することによっ
て制御されている。通常、溶湯供給レートは、坩堝の傾
転角度を調整するか、またはノズルオリフィスの流量制
限によって行われている。
【0006】しかし、鉄基合金磁石の原料合金を溶解す
る工程で原料合金溶湯の酸化が進行すると、合金の融点
よりも充分に高い温度であっても、溶湯の粘性係数ηが
特定温度以下で急激に高くなる現象を本発明者は観察し
た。このような粘性係数ηの急激な増加が生じると、こ
れが原因となって原料合金溶湯の冷却ロール上への供給
レートの定常性が損なわれてしまう。その結果、冷却速
度の変動が生じ、急冷凝固合金の品質の安定性が損なわ
れてしまうことになる。
【0007】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、原料合金溶湯の冷却ロール上
への供給レートを安定化し、冷却速度の変動が抑制する
ことができる鉄基合金磁石の製造方法を提供することに
ある。
【0008】本発明の他の目的は、上記製造方法によっ
て品質が安定化された鉄基合金磁石を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による鉄基合金磁
石の製造方法は、液体超急冷法によって作製した鉄基合
金を用意する工程と、前記鉄基合金に対して結晶化熱処
理を施す工程と、を包含する鉄基合金磁石の製造方法で
あって、前記鉄基合金の酸素濃度を1000ppm以下
に制御することを特徴とする。
【0010】好ましい実施形態において、前記鉄基合金
は、1原子%以上7原子%以下の希土類元素Rおよび1
5原子%以上20原子%以下の半金属元素Mを含有し、
前記希土類元素RはPrおよびNdの少なくとも一方を
50原子%以上含む。
【0011】好ましい実施形態においては、前記液体超
急冷法によって前記鉄基合金が作製される際、原料合金
の溶湯の出湯経路出口における粘性係数ηが20mPa
・sec以下に調整されている。
【0012】好ましい実施形態においては、前記液体超
急冷法によって前記鉄基合金が作製される際、原料合金
の溶湯と接する雰囲気ガス中の酸素濃度が100ppm
以下に調整されている。
【0013】好ましい実施形態においては、前記液体超
急冷法によって前記鉄基合金が作製される際、原料合金
の溶湯と接する耐火酸化物構造物の表面がライニング材
で覆われており、前記原料合金の溶湯温度における前記
ライニング材の自由エネルギーは前記溶湯温度における
希土類元素Rの酸化物の自由エネルギーよりも低い。
【0014】好ましい実施形態において、前記液体超急
冷法によって作製した前記鉄基合金は、90体積%以上
の非晶質相を含んでいる。
【0015】前記結晶化熱処理を実行するとき、加熱空
間の温度を550℃以上750℃以下とし、加熱時間を
1時間以下とする。
【0016】好ましい実施形態においては、前記結晶化
熱処理を実行するとき、酸素含有率5%以下の窒素ガス
雰囲を用いて加熱空間内の酸素濃度を18%以上とし、
雰囲気温度が200℃以上の区間を被処理原料が通過す
る時間を10分以内とする。
【0017】本発明による磁石の製造方法は、上記の鉄
基合金磁石の製造方法によって作製された鉄基合金磁石
の粉末を用意する工程と、前記粉末を成形して永久磁石
を作製する工程とを包含する。
【0018】本発明による鉄基合金磁石は、1原子%以
上7原子%以下の希土類元素Rおよび15原子%以上2
0原子%以下の半金属元素Mを含有し、前記希土類元素
RはPrおよびNdの少なくとも一方を50原子%以上
含み、前記半金属元素Mはボロンを80%以上含む鉄基
合金磁石であって、鉄を主成分とする硼化鉄相、および
2Fe14B化合物相を含有し、結晶粒径が5nm以上
50nm以下、酸素濃度が1000ppm以下である。
【0019】好ましい実施形態において、鉄基合金磁石
中の窒素濃度は200ppm以下である。
【0020】好ましい実施形態においては、Al、S
i、Ti、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Ga、Zr、
Nb、Mo、Hf、Ta、W、Pt、Pb、Auおよび
Agからなる群から選択された一種以上の元素が添加さ
れている。
【0021】好ましい実施形態において、前記鉄基合金
磁石は液体超急冷法を用いて作製された合金を熱処理す
ることによって作製されたものである。
【0022】好ましい実施形態においては、ハード磁性
相とソフト磁性相とが交換相互作用によって結合してい
るナノコンポジット組織を有している。
【0023】本発明による鉄基合金磁石粉末は、上記鉄
基合金磁石から形成されたものである。
【0024】本発明による磁石は、上記鉄基合金磁石粉
末から形成された磁石。
【0025】本発明による鉄基合金用急冷凝固合金は、
1原子%以上7原子%以下の希土類元素Rおよび15原
子%以上20原子%以下の半金属元素Mを含有し、前記
希土類元素RはPrおよびNdの少なくとも一方を50
原子%以上含み、前記半金属元素Mはボロンを80%以
上含む鉄基合金磁石用急冷凝固合金であって、酸素濃度
が1000ppm以下である。
【0026】本発明による回転機は、上記磁石を備えて
いることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】鉄基合金磁石の原料合金溶湯を液
体超急冷法によって急冷凝固させることを工業的かつ定
常的に安定した状態で実行するには、回転している冷却
ロールに対して、単位時間あたり一定量の溶湯を安定的
に供給することが必要にある。そのためには、合金溶湯
の供給源とロール表面との間に溶湯の溜まりを安定的に
形成させることが好ましい。このような溶湯の溜まり
は、例えば融点以上に加熱したノズルオリフィスを通し
て一定範囲内の圧力で溶湯を整流化して噴射すれば形成
できる(第1の急冷凝固方法)。こうして形成した溶湯
の溜まりは、その形状が溶湯の表面張力によって維持さ
れ、通常、「パドル(paddle)」または「フット
(foot)」と称される。
【0028】半径R、長さLのノズルオリフィス内を単
位時間当たりに流れる溶湯の流量Vは、ハーゲン・ポア
ズイュの法則に基づいて下記式1で表現される。
【0029】 V = (πR4ΔP)/8Lη 式1 ここで、πは円周率、ΔPはノズルオリフィス両端の圧
力差、ηは溶湯の粘性係数である。
【0030】式1から明らかなように、原料合金溶湯の
粘性係数ηが変動すると溶湯の流量Vも変動する。溶湯
の流量Vは、冷却ロールなどの冷却手段に対する溶湯の
供給レートを規定するものであるため、その安定化を達
成しなければ、優れた磁気特性を有する磁粉を工業的に
安定して低コストで製造することはできない。
【0031】溶湯の溜まりを形成する方法は上記の方法
の他にもある。例えば、回転する冷却ロールの外周近傍
に耐火物を配置し、耐火物とロール表面との間に上方
(ロール表面の移動方向)に開放された空間を形成する。
この空間内に溶湯を注いで湯だまりを生成することによ
ってロール外周面に溶湯を接触させ、回転するロール外
周面上に溶湯の急冷凝固物を生成せしめる。この凝固物
をロール外周面と共に上方に移動させて、湯だまりから
引き上げる方法によっても達成される(第2の急冷凝固
方法)。
【0032】次に、第3の急冷凝固方法を説明する。ま
ず、一対のロールを外周面が対抗するようにして設置
し、両ロール間に狭い隙間を設定する。この隙間をロー
ル側面から挟み込むようにして耐火物壁を配置し、これ
らによって上方に解放された空間を形成する。この隙間
空間内に定常的に溶湯を注ぎ、回転するロール表面に溶
湯を接触させることによって急冷凝固物を生成する。こ
のとき、ロール間の隙間部分でロール表面が下方に向か
うようにロールを回転させ、ロール間の隙間から下方に
向けて急冷凝固物を排出する。第3の急冷凝固方法で
は、数対の回転ロールを更に下方に設け、多段で抜熱す
ることも可能である。
【0033】上記の各急冷方法に対し、溶湯溜まりの生
成を必要としない方法もある。それは、回転するロール
に向かって溶湯の噴霧流をぶつけ、急速に凝固させる方
法(第4の急冷凝固方法)である。しかしながら、この
ような方法では、ロール表面にたたきつけられる溶湯液
滴の体積及び速度に依存して急冷凝固速度が変化してし
まう。しかも、溶湯液滴の体積及び速度は数倍〜数十倍
の範囲で分布するため、前述した第1〜第3の急冷凝固
方法に比べて急冷速度の分布範囲が広くなる傾向があ
る。その結果、操業条件の設定を経験的に決める必要が
ある。
【0034】上記各液体超急冷法による合金溶湯の急冷
を行う場合、ノズルオリフィスの使用の有無にかかわら
ず、合金溶湯の粘性係数ηが変動すると、安定した急冷
凝固を実行できなくなる。
【0035】本発明者は、鉄基合金磁石の原料合金溶湯
中における酸素濃度が合金溶湯の粘性係数ηに強い影響
を及ぼす現象を見出し、合金溶湯の酸素濃度を所定範囲
に制御することによって溶湯の粘性係数ηを安定させる
ことに成功した。
【0036】以下、図面を参照しながら、本発明の実施
形態を説明する。
【0037】[急冷凝固合金およびその粉末の製造方
法]本実施形態では、図1(a)および(b)に示す装
置を用いて急冷凝固合金を製造する。酸化しやすい希土
類元素を含む原料合金の酸化を防ぐため、不活性ガス雰
囲気中で合金製造工程を実行する。不活性ガスとして
は、ヘリウムまたはアルゴン等の希ガスを用いることが
好ましい。本実施形態では、雰囲気中の酸素濃度を10
0ppm以下に設定している。
【0038】図1(a)の装置は、真空または不活性ガ
ス雰囲気を保持し、その圧力を調整することが可能な原
料合金の溶解室1および急冷室2を備えている。
【0039】溶解室1は、所望の磁石合金組成になるよ
うに配合された原料20を高温にて溶解する溶解炉3
と、底部に出湯ノズル5を有する貯湯容器4と、大気の
進入を抑制しつつ配合原料を溶解炉3内に供給するため
の配合原料供給装置8とを備えている。貯湯容器4は原
料合金の溶湯21を貯え、その出湯温度を所定のレベル
に維持できる加熱装置(不図示)を有している。
【0040】急冷室2は、出湯ノズル5から出た溶湯2
1を急冷凝固するための回転冷却ロール7と、これによ
って急冷凝固された原料合金を急冷室2内で破砕する破
断機10とを備えている。この装置によれば、溶解、出
湯、急冷凝固、破断等を連続かつ平行して実行すること
ができる。このような装置は、例えば特開平8−277
403号公報に詳しく記載されている。
【0041】この装置においては、溶解室1および急冷
室2内の雰囲気およびその圧力が所定の範囲に制御され
る。そのために、雰囲気ガス供給口1b、2b、8b、
および9bとガス排気口1a、2a、8a、および9a
とが装置の適切な箇所に設けられている。
【0042】溶解炉3は傾動可能であり、ロート6を介
して溶湯21を貯湯容器4内に適宜注ぎ込む。溶湯21
は貯湯容器4内において不図示の加熱装置によって加熱
される。
【0043】溶解炉3および貯湯容器4は、耐火酸化物
から形成されており、これらの原料合金溶湯に接触する
面はライニング材でコートされている。ライニング材と
しては、希土類を含有する1200℃以上の合金溶湯と
の反応性が小さい材料が選択される。耐火酸化物を用い
る場合は、Nd23よりも低いギブスの生成自由エネル
ギーを示す材料を選択することが好ましい。このような
材料を選択すれば、ライニング材中の酸素が溶湯中に取
り込まれることを防止できるからである。ライニング材
中の酸素が溶湯中のNdと反応してNd23を生成する
と、溶湯中に酸素が取り込まれることになってしまう。
【0044】ライニング材料として用いられ得る耐火酸
化物の酸素ポテンシャルΔG0の値を下記の表1に示
す。この表1に掲げられている酸化物の中では、ライニ
ング材としてはイットリアが最良であり、マグネシアも
使用可能である。耐火酸化物以外の材料としては、BN
がライニング材料として好ましい。
【0045】
【表1】
【0046】実験によれば、希土類合金溶湯の粘性係数
ηは20mPa・sec以下であることが好ましい。溶
湯合金の粘性係数ηが20mPa・secを超えると、
冷却ロール周面上への溶湯供給が安定せず、体積比率で
90%以上の非晶質相を含む合金を安定して製造するこ
とが難しくなるからである。本実施形態では、原料合金
溶湯の酸素濃度を1000ppm以下に制御する。この
酸素濃度が1000ppmを越えると、溶湯温度の低下
と共に溶湯粘性ηが急激に上昇し、20mPa・sec
を超えため、溶湯の流動性が失われる現象が発生するか
らである。
【0047】前述したように、本実施形態では溶解室2
内における溶解雰囲気中の酸素濃度を100ppm以下
に設定している。溶解雰囲気の酸素濃度が100ppm
を越えると、合金溶湯中の酸素濃度を1000ppm以
下に保つことが困難になるからである。
【0048】貯湯容器4の出湯ノズル5は、溶解室1と
急冷室2との隔壁に配置され、貯湯容器4内の溶湯21
を下方に位置する冷却ロール7の表面に流下させる。出
湯ノズル5のオリフィス径は、例えば0.5〜2.0m
mである。溶湯21の粘性が大きい場合、溶湯21は出
湯ノズル5内を流れにくくなるが、溶解室1と急冷室2
との間に適当な大きさの圧力差を形成することによっ
て、溶湯21の出湯をスムーズに実行するこができる。
【0049】冷却ロール7の表面は例えばクロムめっき
層で覆われており、冷却ロール7の直径は例えば300
〜500mmである。冷却ロール7内に設けた水冷装置
の水冷能力は、単位時間あたりの凝固潜熱と出湯量とに
応じて算出し、調節される。
【0050】本装置によれば、例えば合計20kgの原
料合金を10〜40分間で急冷凝固させることができ
る。こうして形成した合金は、破断前においては、厚
さ:70〜150μm、幅:1.5〜6mmの合金薄帯
(合金リボン)22であるが、破断装置10によって長
さ2〜150mm程度の合金薄片23に破砕されたの
ち、回収機構部9によって回収される。図示している装
置例では、回収機構部9に圧縮機11を備え付けてお
り、それによって薄片23を圧縮することができる。
【0051】次に、図1の装置を用いた急冷凝固合金の
製造方法を説明する。
【0052】まず、図1の溶解室1において、1原子%
以上7原子%以下の希土類元素Rおよび15原子%以上
20原子%以下の半金属元素Mを含有する原料合金の溶
湯21を作製する。ここで、希土類元素RはPrおよび
Ndの少なくとも一方を50原子%以上含む。また、半
金属元素Mはボロンを80%以上含むものである。
【0053】磁気特性を向上させるため、上記原料合金
には、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Ni、C
u、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Pt、
Pb、AuおよびAgからなる群から選択された一種以
上の元素が添加されていることが好ましい。
【0054】次に、溶湯21は出湯ノズル5から水冷ロ
ール7上に出湯され、水冷ロール7との接触によって急
冷され、凝固する。急冷凝固方法としては、冷却速度の
高精度の制御が可能な方法を用いる必要があり、本実施
形態では液体超急冷法の一つである片ロール法を用いて
いる。
【0055】本実施形態では、溶湯21の冷却凝固に際
して、冷却速度を5×104〜5×106K/秒とする。
この冷却速度で合金の温度を△T1だけ低い温度に低下
させる。急冷前の合金溶湯21の温度は融点Tmに近い
温度(例えば1200〜1300℃)にあるため、合金
の温度は冷却ロール7上でTmから(Tm−△T1)にま
で低下する。本願発明者の実験によれば、最終的な磁石
特性を向上させるという観点から△T1は400〜80
0℃の範囲内にあることが好ましい。
【0056】合金の溶湯21が冷却ロール7によって冷
却される時間は、回転する冷却ロール7の外周表面に合
金が接触してから離れるまでの時間に相当し、本実施形
態の場合は0.5〜2ミリ秒である。その間に、合金の
温度は更に△T2だけ低下し、凝固する。その後、凝固
した合金は冷却ロール7から離れ、不活性雰囲気中を飛
行する。合金は薄帯状で飛行している間に雰囲気ガスに
熱を奪われる結果、その温度は(Tm−△T1−△T2
に低下する。△T2は、装置のサイズや雰囲気ガスの圧
力によって変化するが、約100℃またはそれ以上であ
る。
【0057】本実施形態では、合金薄帯22の温度が
(Tm−△T1−△T2)になった段階で装置内で速やか
に破砕工程を実行し、その場で合金薄片23を作製す
る。そのため、(Tm−△T1−△T2)が合金のガラス
化温度Tgよりも低くなるように(△T1+△T2)の大
きさを調整することが好ましい。もし、(Tm−△T1
△T 2)≧Tgであれば、合金が軟化した状態にあり、そ
の破断が困難になるからである。凝固合金の破断・粉砕
工程を他の装置で別途実行する場合は、合金温度が室温
程度に低下するため、(△T1+△T2)の大きさを考慮
する必要はない。
【0058】なお、急冷室2内の絶対圧力は、50kP
a以下に設定することが好ましく、2〜30kPaの範
囲内に設定することがより好ましく、3〜10kPaの
範囲内に設定することが更に好ましい。このような減圧
状態で溶湯21を冷却ローラ7上に流下すれば、溶湯2
1とローラ7の表面との間に雰囲気ガスがまき込まれる
おそれがなくなり、溶湯21の冷却速度を従来より低く
しても、冷却状態が均一化され、表面形状の優れた合金
薄帯22が得られるからである。これに対して、常圧雰
囲気中において、本実施形態のように遅い周速度で回転
する冷却ローラ上に溶湯21を流下すると、合金薄帯2
2の表面形状が劣化してしまうおそれがある。
【0059】急冷室の絶対圧は50kPa以下にするこ
とが好ましく、30kPa以下にすることがより好まし
い。絶対圧力の好ましい範囲の下限は1kPa程度であ
る。雰囲気ガスの巻き込み防止のためには、これ以上に
低い圧力にセットする意義はほとんどないからである。
【0060】また、本実施形態のように、急冷凝固工程
に引き続いて破砕装置による凝固合金の破砕工程を速や
かに実行すれば、長い合金リボンとして冷却ロールから
吐き出された急冷合金を比較的に狭い空間内でコンパク
トに回収することができる。急冷凝固装置と破砕装置と
を別構成にすると、いったん急冷合金を長い薄帯とし
て、かさばった状態で収納する必要が生じる。
【0061】破断装置によって破砕された合金薄片を公
知の機械的粉砕装置によって更に粉砕すれば、熱処理工
程やその後の成形工程に適した大きさの合金粉末を作製
することができる。本実施形態では、パワーミル装置で
約850μm以下となるまで合金の粗粉砕を行った後、
ピンディスクミル装置によって粒度が約150μm以下
となるまで粉砕する。
【0062】本実施形態の液体超急冷法によれば、非晶
質相が90体積%以上を占める合金薄帯または合金フレ
ークが得られる。このような非晶質相が大半を占める合
金(非晶質合金)は、このままでは充分な磁石特性を発
揮しないため、熱処理によってハード磁性相を生成する
必要がある。本実施形態では、以下に説明する熱処理に
よって、結晶粒径が5nm以上50nm以下の微細なR
2Fe14B系化合物相を形成する。
【0063】[結晶化熱処理]以下に、図2を参照しな
がら、上記急冷凝固合金の粉末に対して行う熱処理方法
を説明する。
【0064】図2は、フープベルトを用いた粉末焼成炉
装置を示している。この装置は、本体28によって回転
可能に支持された回転ロール24および25と、それら
の回転ロール24および25の回転によって一方向に所
定速度で駆動されるフープベルト26とを備えている。
原料合金の粉末はフープベルト26上の原料フィード位
置Aに供給され、図中左方に運搬される。フープベルト
26上に供給された粉末は、摺切板27によって均さ
れ、それによって粉末の高さが一定レベル以下(例えば
高さ2〜4mm)に調整される。その後、粉末は金属チ
ューブに囲まれた加熱ゾーンに入り、そこで微結晶化の
ための熱処理を受ける。加熱ゾーン(例えば長さ110
0mm)内には、例えば3ゾーンにわけて不図示のヒー
タが配置されている(1ゾーンの長さは例えば300m
m)。粉末は加熱ゾーン内を移動しながら、熱処理を受
けることになる。加熱ゾーンの後段には、例えば長さ8
00mmの冷却ゾーンCが存在し、粉末は水冷された金
属筒内を通過することによって冷却される。冷却された
粉末は、回転ローラ25の左下方で不図示の回収装置に
よって回収される。
【0065】この熱処理装置によれば、与えられた加熱
ゾーンの長さに対して、フープベルト26の移動速度を
調整することによって熱処理工程を制御することができ
る。
【0066】熱処理工程としては、例えば、昇温レート
100〜150℃/分にて熱処理温度550℃以上75
0℃以下の範囲に上昇させ、その状態を5〜15分程度
のあいだ保持すればよい。その後、合金温度を降温レー
ト100〜150℃/分にて室温レベルまで低下させ
る。
【0067】結晶化熱処理を長時間実行すると、雰囲気
に含まれる僅かの酸素によって鉄基合金の酸化が進行す
る。鉄基合金の酸素濃度が1000ppmを越えると、
最終製品である磁石の磁気特性(特に磁気エネルギー
積)が低下してしまう。実験によると、熱処理雰囲気ガ
ス中の酸素濃度が5%を越えた場合に鉄基合金の磁気特
性が低下してしまう。この場合、特に減磁曲線の第2象
限のBr点近傍において、印加磁界の増加ととも磁化が
階段状に減少する現象が認められ、(BH)maxが低く
なる。そこで、本実施形態では、酸素含有率5%以下の
窒素ガス雰囲を用い、加熱空間内の酸素濃度が18%以
上で雰囲気温度が200℃以上の区間を被処理原料が通
過する時間を10分以内とする。
【0068】窒素ガス雰囲気中で長時間の熱処理を実行
する場合、金属組織粗大化による磁気特性の低下と窒素
濃度の上昇とが付随して発生し、窒素濃度が200pp
mを越える場合に磁気特性の劣化が顕著になる。このた
め、最終的な鉄基合金の窒素濃度が200ppm以下と
なるように工程管理を実行することが好ましい。本実施
形態では、熱処理時間を1時間以下に制限している。熱
処理時間が1時間を越えると、金属組織の粗大化に伴い
磁気特性が低下し、また、鉄基合金の窒素濃度は200
ppmを越えるからである。
【0069】このような結晶化熱処理によって、鉄を主
成分とする硼化鉄相、およびR2Fe14B化合物相を含
有し、結晶粒径が5nm以上50nm以下、酸素濃度が
1000ppm以下である鉄基合金磁石が作製される。
【0070】熱処理の処理粉末量を増大させるには、フ
ープベルト26の幅を広くし、フープベルト26の単位
長さ当たりの粉末供給量を大きくする一方、加熱ゾーン
の長さを長くし、回転ローラ24および25の回転周速
度を早くすればよい。本発明による合金粉末によれば、
熱処理に際して急激に大きな結晶化反応熱が生成されな
いため、熱処理工程における合金粉末の温度制御が容易
である。その結果、粉末供給量を増加しても、安定した
磁気特性を持つ磁石粉末を作製できる。
【0071】上記熱処理装置による熱処理を受けた原料
粉末は、前述したように微結晶組織を持った磁石として
の特性を発揮できるようになる。こうして、熱処理前に
おいては非晶質相が多く、硬質磁性材料としての特性を
示さなかった原料合金が、熱処理によって磁気特性に優
れた鉄基合金磁石に変化する。
【0072】本実施形態では、熱処理工程で窒素雰囲気
を使用し、かつ磁粉中の窒素濃度を200ppm以下と
することにより、アルゴン雰囲気を使用して熱処理した
場合と同等の磁石特性を有する磁粉を従来よりも廉価に
製造できる。
【0073】なお、熱処理方法および熱処理装置は上記
したものに限定されない。例えば、回転する炉芯管を傾
斜させて設置し、炉芯管内で原料粉末を攪拌しながら定
常的に熱処理する方法を用いても良い。この方法も量産
に適している。
【0074】[磁石体の製造方法]以下、上記磁石粉末
から種々の形状を持った磁石を製造する方法を説明す
る。
【0075】まず、前述のようにして得られた磁石合金
粉末にエポキシ樹脂からなるバインダーと添加剤とを加
え、混練することによってコンパウンドを作製する。次
に、コンパウドの所望形状の成形空間を持つ成形装置に
よってプレス成形した後、加熱硬化工程、洗浄工程、コ
ーティング工程、検査工程、着磁工程を経て、最終的な
ボンド磁石を得ることができる。
【0076】成形加工は、上述の圧縮成形に限定される
わけではなく、公知の押出成形、射出成形、または圧延
成形によってもよい。磁石粉末は、採用する成形法の種
類に応じてブラスチック樹脂やゴムと混練されることに
なる。
【0077】なお、射出成形による場合、樹脂として広
く使用されているポリイミド(ナイロン)の他、PPS
のように高軟化点樹脂を使用することができる。これ
は、本発明の磁石粉末が低希土類合金から形成されてい
るため、酸化されにくく、比較的に高い温度で射出成形
を行っても磁石特性が劣化しないからである。
【0078】また、本発明の磁石は酸化されにくいた
め、最終的な磁石体の表面を樹脂膜でコートする必要も
ない。従って、例えば、複雑な形状のスロットを持つ部
品のスロット内に射出成形によって本発明の磁石粉末お
よび溶融樹脂を圧入し、それによって複雑な形状の磁石
を一体的に備えた部品を製造することも可能である。
【0079】[モータ]本実施形態では、前述の製造方
法によって作製したボンド磁石を、IPM(Inner Perm
anent Magnet)型モータの一体型ロータ用磁石として用
いる。
【0080】このモータは、本発明の磁石を内蔵したロ
ータコアと、このロータコアを囲むステータとを備えて
いる。ロータコアには複数のスロットが形成されてお
り、そのスロット内に本発明のボンド磁石が位置してい
る。このボンド磁石は、前述した方法によって作製され
た鉄基合金磁石粉末のコンパウンドを溶融し、ロータコ
アのスロット内へ直接に充填し、モールドしたものであ
る。
【0081】なお、本発明の磁石は、この種のモータ以
外にも、他の種類のモータやアクチュエータにも好適に
用いられることは言うまでもない。
【0082】
【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を説明
する。
【0083】本実施例では、Nd4.5%、Fe73
%、B18.5%、Co2%、およびCr2%の合金A
と、Nd4%、Fe73.8%、B18.5%、Co3
%、およびCr0.7%の合金B(濃度はいずれも原子
パーセント)をBN粉末で内壁をコーティングしたアル
ミナ坩堝内で溶解し、合金溶湯を形成した。
【0084】合金溶湯の粘性係数ηを坩堝回転振動法に
よって測定したところ、1200℃における粘性係数η
は20mPa・sec(ミリパスカル・秒)、1500
℃における粘性係数ηは5mPa・secであった。合
金Aの酸素濃度および合金Bの酸素濃度は、それぞれ、
800ppmおよび700ppmであった。これらの酸
素濃度は、合金Aおよび合金Bを凝固させた後に、IC
P法によって測定したものである。
【0085】本実施例では、図1のメルトスピニング装
置を用いて20kgの合金に対して超急冷処理を施し、
ほぼ非晶質となった合金を作製した。メルトスピニング
装置のタンディッシュ(貯湯容器)内に注がれた溶湯の
出湯経路出口またはタンディッシュ底部における温度は
傾注直後で1350℃であったが、その後、徐々に低下
した。全ての溶湯がロール上に供給された時点での溶湯
の温度は1200℃であった。
【0086】急冷によって凝固した非晶質合金はフレー
ク形状を有していた。合金フレークの厚さを無作為に取
り出した試料について測定すると、ほぼ正規分布を示し
た。厚さの平均値は120μm、標準偏差は30μmで
あった。
【0087】これらの非晶質合金フレークを粉砕し、粉
末X線回折法で検査した。得られた回折パターンは、F
236相に帰着できる回折ピークと、非晶質相に帰着
できるブロードなハローパターンとが重なり合ったもの
であった。両者の強度比から、非晶質相が少なくとも体
積比で95%存在していることがわかった。また、この
合金の酸素濃度をICP法によって測定したところ、A
合金の酸素濃度は700ppm、B合金の酸素濃度は5
00ppmであった。この後、非晶質合金を850μm
以下のサイズに粗粉砕し、非晶質合金粉末を作製した。
【0088】この粉末に対して結晶化のための熱処理を
施した。熱処理は、図2の装置と同様の装置を用いて行
った。
【0089】まず、熱処理装置のステンレスフォイル製
ベルト(厚さ:53μm)上に、不図示のスクリューフ
ィーダを用いて合金粉末を定速供給した。ステンレスフ
ォイル製ベルトは、分速10cmで移動している。その
後、合金粉末は、その積み高さが3mmになるようにベ
ルト上で拡げられ。その状態で、窒素流気した熱処理炉
に入り、結晶化熱処理を受けた。この時の炉内の酸素濃
度は、以下の通りであった。
【0090】 炉の入口から20cm以内の部分: 18%以上 粉末温度が200℃以上の部分: 18%以下 粉末温度が500℃以上の部分: 0.8%以下 炉の出口から20cm以内の部分: 18%以上 熱処理後、合金Aの粉末(磁粉)の窒素濃度は70pp
m、合金Bの磁粉の窒素濃度は65ppmであった。磁
粉の磁気特性を下記表1に示す。表1に示す磁気特性
は、試料振動型磁力計を用いて測定したものである。
【0091】
【表2】
【0092】(比較例)上記の実施例で用いた原料合金
と同一組成の原料合金をアルミナ坩堝に入れて溶解し
た。ただし、本比較例では、表面がBNコートされてい
ない坩堝を用いた。回転振動法を用いて測定した合金溶
湯の粘性係数ηは、溶湯温度が1250℃以上で10m
Pa・sec以下であったが、1250℃未満では非常
に大きい値となり、測定不能であった。坩堝内で凝固し
た合金の酸素濃度をICP法によって測定したところ、
酸素濃度は1200ppmであった。
【0093】上記実施例で用いたメルトスピニング装置
と同一の装置を用いて、酸素濃度が300ppmの雰囲
気中で合金を溶解し、超急冷合金を製造した。タンディ
ッシュ内の溶湯温度が1250℃になった時点で、ノズ
ルオリフィスが閉塞し、工程が中断された。その結果、
タンディッシュ内に8kgの溶湯が残留した。得られた
非晶質合金の酸素濃度は約1100ppmであった。
【0094】さらに、BNコートを施さないアルミナ坩
堝を用い、合金溶湯の粘性係数ηを坩堝回転振動方によ
り測定したところ、1250℃未満で粘性係数ηの値が
温度の低下と共の急激に上昇し、100mPa・sec
(ミリパスカル・秒)を超えてしまうことがわかった。
【0095】このように、合金溶湯の酸素濃度が約10
00ppmを超える場合は、溶湯温度が或る特定の温度
(例えば1250℃)を下回ると、溶湯が急激に流動性
を失い、安定した超急冷工程の操業ができないことが確
認された。したがって、比較例の場合、溶湯温度を実施
例の場合の溶湯温度よりも遥かに高いレベル(例えば1
400℃)に保持しなければならないことがわかった。
【0096】次に、実施例と同様にして、比較例の非晶
質合金を粗粉砕し、結晶化熱処理を行った。用いた熱処
理装置および熱処理条件は、実施例のものと同一であっ
た。
【0097】熱処理後における磁石粉末の酸素濃度は1
200ppmであった。また、その磁気特性を表2に示
す。比較例については、その減磁曲線の第2象限におい
て、Br点近傍に印加磁界の増加と共に磁化が階段状に
減少する現象が認められ、(BH)maxが低いことがわ
かった。
【0098】
【表3】
【0099】[組成限定理由]最後に、合金組成の限定
理由を説明する。
【0100】希土類元素Rは、ハード磁性相であるR2
Fe14B型化合物に必須の元素である。本発明における
希土類元素Rは、PrおよびNdの一方または両方の元
素を50原子%以上含有し、残部が他のランタン系列元
素またはYの一種以上の元素を0%以上50%未満含有
する。PrおよびNdの何れか一方の元素は、一軸結晶
磁気異方性を持つR2Fe14Bを生成するために不可欠
である。PrおよびNd以外の希土類元素は、適宜任意
に選択される。希土類元素Rの組成比は、1原子%を下
回ると保磁力発生の効果が少なすぎるので好ましくな
い。一方、Rの組成比が7原子%を超えると、Fe3
相およびR2Fe14B相が生成されず、α−Fe相が主
相となってしまうため、保磁力が著しく低下してしまう
おそれがある。以上のことから、希土類元素Rの組成比
xについては、1≦x≦7であることが好ましい。
【0101】半金属元素Mは、非晶質生成能を高める機
能と硼化物R2Fe14Bを生成させる機能とを果たす元
素である。非晶質生成能を高めるには、原子半径の比が
30%以上異なる3元素を組み合わせることが有効であ
る。Feの原子半径1.26オングストロームよりも小
さな1オングストローム以下の半径を有するB(ボロ
ン)やC(カーボン)等が非晶質生成能を高める元素と
して有効である。また、半金属元素であるSiもこの機
能を有する。R2Fe14B型化合物のBの一部または全
部はCで置換されていてもよい。しかし、R2Fe14
型化合物と共存する化合物が硼化鉄化合物である場合に
良好な磁気特性が得られるため、Mの主体はBであるこ
とが好ましい。したがって、M中のB含有量は80%以
上であることが好ましい。
【0102】なお、半金属元素Mの組成比yが15〜2
0原子%の範囲から外れると所要の保磁力が発揮されな
いため、Mの組成比yについては15≦y≦20である
ことが好ましい。更に、Bがこの組成範囲を外れると、
融点が上昇し、溶解温度および貯湯容器の保温温度を高
める必要が生じ、また、非晶質生成能も低下するので所
望の急冷合金組織が得られにくくなる。
【0103】鉄は、残余を占める。なお、鉄の一部がC
oによって置換されていても良い。Coは、キュリー温
度を向上させることによって磁気特性の温度変化依存性
を減少させ、その結果、磁気特性を安定化させるという
機能を持つ。また、合金溶湯の粘性を改善するという機
能もあり、溶湯流下レートの安定化にも寄与する。Co
の添加割合が0.02原子%を下回ると上記機能が充分
に発揮されず、7原子%を超えると磁化特性が低下し始
める。Coの添加は、これらの機能を発揮させたい場合
に行えば良く、本発明の効果を得る上でCoの添加が不
可欠であるわけではない。
【0104】以上、オリフィスノズルを用いて液体超急
冷を行う例について本発明の実施形態を説明してきた
が、本発明はこれに限定されない。原料合金溶湯の粘性
を安定化させれば、ノズルを用いずに合金溶湯を急冷凝
固させる場合においても、冷却速度の安定化という効果
が得られるからである。
【0105】本発明による合金溶湯の粘性制御は、ハー
ド磁性相とソフト磁性相とが交換相互作用で結合したナ
ノコンポジット組織を持つ磁石(スプリング磁石)を製
造する場合に特に顕著な効果を発揮する。スプリング磁
石に高い特性を発揮させるには、結晶化熱処理前の急冷
凝固合金の組織を再現性良く安定的に形成すること必要
であり、そのためには、急冷速度の安定化が重要になっ
てくるからである。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、不純物ガスの鉄基合金
磁石中における濃度の上限値を規定することによって、
鉄基合金磁石の製造における工程管理能力を向上させる
ことが可能である。
【0107】また、液体超急冷のために合金を溶解する
際の雰囲気中の酸素濃度の上限を規定することによっ
て、合金溶湯に解け込む酸素の量を制限し、それによっ
て、ノズルオリフィスによる溶湯の定常供給を可能にす
る。
【0108】さらに、合金溶解工程で溶湯が接触する酸
化物構造体をライニング層で覆うことにより、酸化物構
造体から溶湯への酸素の溶け混みを低減することができ
る。
【0109】熱処理の雰囲気として窒素ガスを用いた場
合においても、酸素濃度上限値を規定し、さらに、酸素
濃度が18%以上の区間の温度上限値と通過する時間と
を制限することにより、窒素ガス下での熱処理を可能に
する。その結果、アルゴン雰囲気中にて熱処理を行った
場合に得られる磁石特性と同様の特性を有する磁粉を従
来よりも廉価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明による鉄基合金磁石を製造す
る場合に好適に用いられる液体超急冷装置の全体構成を
示す断面図であり、(b)は急冷凝固が行われる部分の
拡大図である。
【図2】本発明による鉄基合金磁石を製造する場合に好
適に用いられる熱処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1b、2b、8b、および9b 雰囲気ガス供給口 1a、2a、8a、および9a ガス排気口 1 溶解室 2 急冷室 3 溶解炉 4 貯湯容器 5 出湯ノズル 6 ロート 7 回転冷却ロール 10 破断機10 11 圧縮機 21 溶湯 22 合金薄帯 23 合金薄片 28 本体 24 回転ロール 25 回転ロール 26 フープベルト 27 摺切板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21D 1/78 C21D 1/78 5E062 6/00 6/00 B 5H622 C22C 33/02 C22C 33/02 G 45/02 45/02 A F27D 1/00 F27D 1/00 N H01F 1/053 H01F 41/02 G 1/06 H02K 15/03 A 41/02 C H02K 15/03 B22F 9/08 C H01F 1/04 A // B22F 9/08 1/06 A Fターム(参考) 4E004 DB02 DB18 DB20 TA01 TA03 TB04 4K017 AA04 BA06 BB01 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07 BB08 BB09 BB12 BB16 BB18 DA02 DA05 ED01 ED10 FA01 FA29 4K018 AA27 BB07 BC01 BD01 GA01 KA45 4K051 AA06 BB06 5E040 AA11 AC01 HB11 HB17 5E062 CC05 CD04 CE01 CG01 5H622 AA03 QA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体超急冷法によって作製した鉄基合金
    を用意する工程と、 前記鉄基合金に対して結晶化熱処理を施す工程と、を包
    含する鉄基合金磁石の製造方法であって、 前記鉄基合金の酸素濃度を1000ppm以下に制御す
    ることを特徴とする鉄基合金磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記鉄基合金は、1原子%以上7原子%
    以下の希土類元素Rおよび15原子%以上20原子%以
    下の半金属元素Mを含有し、前記希土類元素RはPrお
    よびNdの少なくとも一方を50原子%以上含む請求項
    1に記載の鉄基合金磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記液体超急冷法によって前記鉄基合金
    が作製される際、原料合金の溶湯の出湯経路出口におけ
    る粘性係数ηが20mPa・sec以下に調整されてい
    ることを特徴する請求項1または2に記載の鉄基合金磁
    石の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記液体超急冷法によって前記鉄基合金
    が作製される際、原料合金の溶湯と接する雰囲気ガス中
    の酸素濃度が100ppm以下に調整されていることを
    特徴とする請求項1から3の何れかに記載の鉄基合金磁
    石の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記液体超急冷法によって前記鉄基合金
    が作製される際、原料合金の溶湯と接する耐火酸化物構
    造物の表面がライニング材で覆われており、前記原料合
    金の溶湯温度における前記ライニング材の自由エネルギ
    ーが前記溶湯温度における希土類元素Rの酸化物の自由
    エネルギーよりも低いことを特徴とする請求項1から4
    の何れかに記載の鉄基合金磁石の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記液体超急冷法によって作製した前記
    鉄基合金は、90体積%以上の非晶質相を含んでいるこ
    とを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の鉄基合
    金磁石の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記結晶化熱処理を実行するとき、加熱
    空間の温度を550℃以上750℃以下とし、加熱時間
    を1時間以下とする請求項1から6の何れかに記載の鉄
    基合金磁石の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記結晶化熱処理を実行するとき、酸素
    含有率5%以下の窒素ガス雰囲を用いて加熱空間内の酸
    素濃度を18%以上とし、 雰囲気温度が200℃以上の区間を被処理原料が通過す
    る時間を10分以内とする請求項1から7の何れかに記
    載の鉄基合金磁石の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8の何れかに記載の鉄基合
    金磁石の製造方法によって作製された鉄基合金磁石の粉
    末を用意する工程と、 前記粉末を成形して永久磁石を作製する工程と、を包含
    する磁石の製造方法。
  10. 【請求項10】 1原子%以上7原子%以下の希土類元
    素Rおよび15原子%以上20原子%以下の半金属元素
    Mを含有し、前記希土類元素RはPrおよびNdの少な
    くとも一方を50原子%以上含み、前記半金属元素Mは
    ボロンを80%以上含む鉄基合金磁石であって、 鉄を主成分とする硼化鉄相およびR2Fe14B化合物相
    を含有し、 結晶粒径が5nm以上50nm以下、酸素濃度が100
    0ppm以下である鉄基合金磁石。
  11. 【請求項11】 窒素濃度が200ppm以下である請
    求項10に記載の鉄基合金磁石。
  12. 【請求項12】 Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、
    Ni、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、
    W、Pt、Pb、AuおよびAgからなる群から選択さ
    れた一種以上の元素が添加されている請求項10または
    11に記載の鉄基合金磁石。
  13. 【請求項13】 液体超急冷法を用いて作製された非晶
    質合金を熱処理することによって作製された請求項10
    から12の何れかに記載の鉄基合金磁石。
  14. 【請求項14】 ハード磁性相とソフト磁性相とが交換
    相互作用によって結合しているナノコンポジット組織を
    有している請求項10から13の何れかに記載の鉄基合
    金磁石。
  15. 【請求項15】 請求項10から14の何れかに記載の
    鉄基合金磁石から形成された鉄基合金磁石粉末。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の鉄基合金磁石粉末
    から形成された磁石。
  17. 【請求項17】 1原子%以上7原子%以下の希土類元
    素Rおよび15原子%以上20原子%以下の半金属元素
    Mを含有し、前記希土類元素RはPrおよびNdの少な
    くとも一方を50原子%以上含み、前記半金属元素Mは
    ボロンを80%以上含む鉄基合金磁石用急冷凝固合金で
    あって、 酸素濃度が1000ppm以下である鉄基合金用急冷凝
    固合金。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載された磁石を備えた
    回転機。
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