JP2001226753A - 鉄基合金軟磁性材料およびその製造方法 - Google Patents

鉄基合金軟磁性材料およびその製造方法

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JP2001226753A JP2000032833A JP2000032833A JP2001226753A JP 2001226753 A JP2001226753 A JP 2001226753A JP 2000032833 A JP2000032833 A JP 2000032833A JP 2000032833 A JP2000032833 A JP 2000032833A JP 2001226753 A JP2001226753 A JP 2001226753A
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soft magnetic
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iron
atomic
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Yoshikazu Murakami
嘉一 村上
Satoru Hirozawa
哲 広沢
Hirokazu Kanekiyo
裕和 金清
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非晶質状態にあっても粉砕しやすい鉄基合金
軟磁性材料を提供する。 【解決手段】 組成式がFe100-x-yxyM’z(Fe
は鉄、Rは希土類元素、MはSi、BおよびCからなる
群から選択された少なくとも1種の元素、M’はTi、
Hf、Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、M
n、Zn、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからなる
群から選択された少なくともむ1種の元素であり、組成
比x、y、およびzが0原子%<x≦9原子%、10原
子%<y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10原
子%の関係式を満足する。)で表現される合金の溶湯を
用意する工程と、この合金の溶湯を超急冷法によって冷
却し、アモルファス状態の急冷凝固合金を作製する冷却
工程とを包含する。凝固合金は粉砕され、その後、結晶
化のための熱処理が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギガヘルツ(GH
z)帯またはそれ以上の高周波帯域の電磁波を吸収し得
る鉄基合金軟磁性材料およびその製造方法に関する。ま
た、本発明は、上記鉄基合金軟磁性材料の粉末を用いて
作製した電磁波吸収体およびその製造方法にも関してい
る。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型軽量化、処理速度の高速
化が進展するに従い、高速動作に伴って発生するノイズ
の周波数も益々高くなってきている。特に、サーボモー
タに取り付けられている大電流スイッチング回路から放
射される高周波電磁ノイズは出力が大きく問題である。
このような高周波ノイズによる周辺機器の動作障害を防
止するためには、今後、GHz帯の高周波を吸収し得る
電磁波吸収体を低コストにて製造する技術の開発が強く
望まれる。
【0003】従来、電磁波吸収体用の磁性材料として、
スピネル型フェライトの粉末が広く用いられてきた。し
かし、フェライトは飽和磁化が低いため、GHz帯の高
周波に対して透磁率が著しく低下してしい、高い周波数
の電磁波吸収体には不適当であるという問題があった。
【0004】このため、GHz帯の電磁ノイズを吸収す
る材料として、FeやCoを主成分とする合金を超急冷
法によって凝固させた軟磁性合金材料の粉末を用いるこ
とが提案されている(特開平9−153405号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
軟磁性合金材料は、アモルファス(非晶質)状態での粉
砕性が非常に悪く、合金を粉末化するためには、粉砕前
の合金に対して熱処理を施し、結晶化のためのプロセス
を実行する必要があった。片ロール法等の超急冷法よっ
て作製した合金は、一方向に長く伸びる薄帯(リボン)
の形状を持つため、熱処理を行うには、長い合金薄帯を
コイルに巻きつける等の面倒な工程が余分に必要であっ
た。このため、鉄基合金の軟磁性材料粉末は、その製造
コストを低減することが困難であり、安価なフェライト
軟磁性材料に比べて普及が遅れていた。
【0006】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、非晶質状態にあっても粉砕し
やすい鉄基合金軟磁性材料を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、そのような鉄基合金軟磁性材
料の粉末を用いてGHz帯の電磁波を吸収し得る電磁波
吸収体を安価に提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による鉄基合金軟
磁性材料は、組成式がT100-x-yxyM’z(TはF
e、またはFeおよびFeの一部を置換したCoもしく
はNi、Rは希土類元素、MはSi、BおよびCからな
る群から選択された少なくとも1種の元素、M’はT
i、Hf、Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、
Mn、Zn、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからな
る群から選択された少なくともむ1種の元素であり、組
成比x、y、およびzが0原子%<x≦9原子%、10
原子%<y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10
原子%の関係式を満足する。)で表現される合金の溶湯
を超急冷法によって急冷凝固したものである。
【0008】前記鉄基合金軟磁性材料は、非晶質状態も
しくは微細結晶状態、またはこれらの混合状態にあっも
てよい。
【0009】前記希土類元素RはLaを必ず含んでいる
ことが好ましい。
【0010】ある好ましい実施形態においては、前記鉄
基合金軟磁性材料が粉末状態にある。
【0011】ある好ましい実施形態においては、前記鉄
基合金軟磁性材料の粉砕される前の引っ張り強度が5×
108N/m2以下である。
【0012】本発明による電磁波吸収体は、上記の粉末
状態にある鉄基合金軟磁性材料と、前記鉄基合金軟磁性
材料を結合する樹脂とを備えていることを特徴とする。
【0013】本発明による鉄基合金軟磁性材料の製造方
法は、組成式がT100-x-yxyM’z(TはFe、また
はFeおよびFeの一部を置換したCoもしくはNi、
Rは希土類元素、MはSi、BおよびCからなる群から
選択された少なくとも1種の元素、M’はTi、Hf、
Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、Mn、Z
n、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからなる群から
選択された少なくともむ1種の元素であり、組成比x、
y、およびzが0原子%<x≦9原子%、10原子%<
y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10原子%の
関係式を満足する。)で表現される合金の溶湯を用意す
る工程と、前記合金の溶湯を超急冷法によって冷却し、
急冷凝固合金を作製する冷却工程とを包含する。
【0014】前記冷却工程において、合金温度が800
℃から400℃までの範囲を1ミリ秒未満の時間で降下
するように冷却速度を制御することが好ましい。
【0015】前記希土類元素RはLaを必ず含んでいる
ことが好ましい。
【0016】ある好ましい実施形態において、前記急冷
凝固合金の形成後、前記急冷凝固合金を粉砕する工程を
更に包含し、前記鉄基合金軟磁性材料は粉末化された状
態にある。
【0017】前記急冷凝固合金の粉砕工程は、前記合金
の溶湯を超急冷法によって冷却する装置に連結された粉
砕装置によって実行されてもよい。
【0018】前記急冷凝固合金は、粉砕するに際して非
晶質状態にあっても、微細結晶状態にあってもよい。
【0019】ある好ましい実施形態では、前記急冷凝固
合金に対して、400℃以上800℃以下の範囲の温度
で熱処理する工程を更に包含している。この熱処理は、
粉砕後に行うことが好ましいが、粉砕前に行っても良
い。
【0020】本発明による電磁波吸収体の製造方法は、
上記の鉄基合金軟磁性材料の製造方法によって得られた
鉄基合金軟磁性材料の粉末を用意する工程と、樹脂を前
記鉄基合金軟磁性材料と混練し、成形する工程とを包含
する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明による鉄基合金軟磁性材料
は、組成式がT100-x-yxyM’zで表現される合金の
溶湯を超急冷法(液体急冷法)によって凝固した鉄基合
金軟磁性材料である。ここで、TはFe、またはFeお
よびFeの一部を置換したCoもしくはNi、Rは希土
類元素、MはSi、BおよびCからなる群から選択され
た少なくとも1種の元素、M’はTi、Hf、Nb、
V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、Mn、Zn、G
a、Mo、W、Pt、およびPbからなる群から選択さ
れた少なくともむ1種の元素である。また、組成比x、
y、およびzは、0原子%<x≦9原子%、10原子%
<y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10原子%
の関係式を満足している。
【0022】本発明者は、鉄基合金軟磁性材料に希土類
元素Rを添加することによって、非晶質状態にあっても
粉砕されやすく、磁気特性に優れた鉄基合金軟磁性材料
を得ることができることを見出した。
【0023】本発明の組成式T100-x-yxyM’zによ
って表現される合金において、元素Mはアモルファス生
成能を高め、元素M’は微細結晶の状態で保磁力を低減
する機能を果たす。
【0024】本発明の軟磁性材料は、鉄の含有量が比較
的に多いため、高い磁化を発揮し、周波数の高い電磁波
に対しても透磁率の低下を抑制している。このため、G
Hz帯の電磁ノイズをも充分に吸収できる。
【0025】本発明によれば、前述のように希土類元素
Rの導入によってアモルファス状態における合金の粉砕
性が向上するため、粉砕前に熱処理によって合金を結晶
化する工程が必要なくなり、軟磁性合金粉末の製造プロ
セスを単純化し、製造コストを大いに低減することが可
能になる。急冷薄帯の粉砕性が向上するため、熱処理を
行う前の非晶質状態での粉砕が可能になり、熱処理工程
を粉砕後に行うことができるようになる。このように粉
末状態で熱処理を行うことができると、急冷薄帯のまま
熱処理を行う従来の場合に比較して、処理量/処理能率
が飛躍的に向上する。
【0026】以下、本発明による鉄基合金軟磁性材料の
製造方法を簡単に説明する。
【0027】まず、組成がT100-x-yxyM’z(F
e、またはFeおよびFeの一部を置換したCoもしく
はNi、Rは希土類元素、MはSi、BおよびCからな
る群から選択された少なくとも1種の元素、M’はT
i、Hf、Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、
Mn、Zn、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからな
る群から選択された少なくともむ1種の元素である)で
表現され、0原子%<x≦9原子%、10原子%<y≦
25原子%、および、0原子%≦z≦10原子%の関係
式を満足する合金の溶湯を作製する。
【0028】上記組成の合金溶湯をメルトクエンチング
(melt-quenching)法などの超急冷法によって冷却し、
全体積の80体積.%以上がアモルファス状態にある急
冷凝固合金を形成する。冷却速度は、合金温度が800
℃から400℃までの範囲を1ミリ秒未満の時間で降下
するように制御することが好ましい。
【0029】その後、急冷凝固合金を加熱することな
く、フェザーミルやピン・ディスクミルなどの粉砕装置
を用いて粉砕し、軟磁性合金粉末を作製する。
【0030】[組成限定理由]希土類元素Rは、非晶質
状態における粉砕性を高めるために必須の元素である。
Rの含有量(x)が9原子%を超えると、磁化が低下す
るためため、希土類元素Rの組成比xは、0原子%<x
≦9原子%を満足する必要がある。より好ましいxの範
囲は、0.5原子%≦x≦5原子%である。
【0031】Si、B、Cなどからなる元素Mは、アモ
ルファス生成能を高めるために必須の元素である。元素
Mの含有量(組成比y)が10原子%以下では、アモル
ファスを形成することが困難になる。また、25原子%
を超えると、磁化が下がるので好ましくない。このため
元素Mの組成比yは、10原子%<x≦25原子%を満
足する必要があり、13原子%≦y≦23原子%を満足
することがより好ましい。
【0032】元素M’(Ti、Hf、Nb、V、Ta、
Cu、Ag、Au、Cr、Mn、Zn、Ga、Mo、
W、Pt、およびPbからなる群から選択された少なく
ともむ1種の元素)は、必須の添加元素ではないが、元
素M’を添加することによって磁気特性を更に改善する
ことができる。元素M’の添加は、微結晶状態で合金の
保磁力を低くする効果がある。ただし、元素M’の含有
量が大きくなり過ぎると、磁化が低下するため、添加元
素Mの組成比zは、0原子%<z≦10原子%を満足す
る必要があり、0.5原子%≦z≦4原子%を満足する
ことが好ましい。
【0033】上記元素の残余は、T、すなわち、Fe、
またはFeおよびFeの一部を置換したCoもしくはN
iで占められる。したがって、Tの組成比率は、100
−x−y−zの関係を満足する。ここで、Coは、Fe
の一部と置換し、キュリー温度を向上させることによっ
て磁気特性の温度変化依存性を減少させ、その結果、磁
気特性を安定化させるという機能を発揮する。また、合
金溶湯の粘性を改善するという機能もあり、溶湯流下レ
ートの安定化にも寄与する。Coに代えて、あるいはC
oとともにNiでFeの一部を置換してもよい。T全体
に対するCoおよびNiの存在比率は、0原子%以上5
0原子%であることが好ましく、0.01原子%以上3
0原子%以下であることがより好ましい。
【0034】次に、図面を参照しながら、本発明の好ま
しい実施形態を詳細に説明する。
【0035】本実施形態では、例えば、図1に示すメル
トスピニング装置を用いて原料合金を製造する。酸化し
やすい希土類元素Rを含む原料合金の酸化を防ぐため、
不活性ガス雰囲気中で合金製造工程を実行する。不活性
ガスとしては、ヘリウムまたはアルゴン等の希ガスや窒
素を用いることが好ましい。なお、窒素は希土類元素R
と反応しやすいため、ヘリウムまたはアルゴンなどの希
ガスを用いることがより好ましい。
【0036】[急冷装置]図1の装置は、真空または不
活性ガス雰囲気を保持し、その圧力を調整することが可
能な原料合金の溶解室1および急冷室2を備えている。
【0037】溶解室1は、所望の磁石合金組成になるよ
うに配合された原料20を高温にて溶解する溶解炉3
と、底部に出湯ノズル5を有する貯湯容器4と、大気の
進入を抑制しつつ配合原料を溶解炉3内に供給するため
の配合原料供給装置8とを備えている。貯湯容器4は原
料合金の溶湯21を貯え、その出湯温度を所定のレベル
に維持できる加熱装置(不図示)を有している。
【0038】急冷室2は、出湯ノズル5から出た溶湯2
1を急冷凝固するための回転冷却ロール7を備えてい
る。
【0039】この装置においては、溶解室1および急冷
室2内の雰囲気およびその圧力が所定の範囲に制御され
る。そのために、雰囲気ガス供給口1b、2b、および
8bとガス排気口1a、2a、および8aとが装置の適
切な箇所に設けられている。特にガス排気口2aは、急
冷室2内の絶対圧を真空〜50kPaの範囲内に制御す
るため、ポンプに接続されている。
【0040】溶解炉3は傾動可能であり、ロート6を介
して溶湯21を貯湯容器4内に適宜注ぎ込む。溶湯21
は貯湯容器4内において不図示の加熱装置によって加熱
される。
【0041】貯湯容器4の出湯ノズル5は、溶解室1と
急冷室2との隔壁に配置され、貯湯容器4内の溶湯21
を下方に位置する冷却ロール7の表面に流下させる。出
湯ノズル5のオリフィス径は、例えば0.8mmであ
る。溶湯21の粘性が大きい場合、溶湯21は出湯ノズ
ル5内を流れにくくなるが、本実施形態では急冷室2を
溶解室1よりも低い圧力状態に保持するため、溶解室1
と急冷室2との間に圧力差が形成され、溶湯21の出湯
がスムーズに実行される。
【0042】冷却ロール7は、Cu、Fe、またはCu
やFeを含む合金から形成することが好ましい。Cuや
Fe以外の材料で冷却ロールを作製すると、急冷合金の
冷却ロールに対する剥離性が悪くなるため、急冷合金が
ロールに巻き付くおそれがあり好ましくない。冷却ロー
ル7の直径は例えば250〜400mmである。冷却ロ
ール7内に設けた水冷装置の水冷能力は、単位時間あた
りの凝固潜熱と出湯量とに応じて算出し、調節される。
【0043】図1に示す装置によれば、例えば合計10
kgの原料合金を10〜20分間で急冷凝固させること
ができる。こうして形成した急冷合金は、厚さ:0.0
2mm〜0.2mm、幅:0.5mm〜8mmの合金薄
帯(リボン)22となる。
【0044】[急冷方法]まず、前述の組成式で表現さ
れる原料合金の溶湯21を作製し、図1の溶解室1の貯
湯容器4に貯える。次に、この溶湯21は出湯ノズル5
から減圧Ar雰囲気中の水冷ロール7上に出湯され、水
冷ロール7との接触によって急冷され、凝固する。急冷
凝固方法としては、冷却速度の高精度の制御が可能な方
法を用いる必要がある。
【0045】本実施形態では、溶湯21の冷却凝固に際
して、冷却速度を104〜106℃/秒とする。
【0046】合金の溶湯21が冷却ロール7によって冷
却される時間は、回転する冷却ロール7の外周表面ら合
金が接触してから離れるまでの時間に相当する。その間
に、合金の温度は低下し、凝固する。その後、凝固した
合金は冷却ロール7から離れ、不活性雰囲気中を飛行す
る。合金は薄帯状で飛行している間に雰囲気ガスに熱を
奪われる結果、その温度は更に低下する。
【0047】なお、急冷室2内の雰囲気は減圧状態にす
る。雰囲気は、絶対圧力がkPa以下の不活性ガスから
構成することが好ましい。なお、雰囲気ガスの圧力が8
0kPaを超える場合は、回転ロールと合金溶湯との間
に雰囲気ガスが巻き込まれることの影響が顕著になるた
め、均一な組織が得られないおそれが強まるので好まし
くない。
【0048】本実施形態では、ロール表面速度を10m
/秒以上20m/秒以下の範囲内に調節することによっ
て、アモルファス状態または微細結晶状態にある急冷合
金薄帯を作製している。ロール表面周速度が5m/秒未
満では、結晶粒が大きく成長するため、目的とする軟磁
性が得られなくなるので好ましくない。一方、ロール表
面周速度が20m/秒を超えると、合金溶湯が飛散しや
すくなるので好ましくない。
【0049】本実施形態では、ロール表面速度が10m
/秒以上であるため、急冷合金薄帯の厚さが0.2mm
以下に薄くなる。このため、後の粉砕工程では、合金薄
帯は、ロール接触面にほぼ垂直な方向(合金薄帯の厚さ
方向)に沿って破断しやすくなる。その結果、急冷合金
薄帯は扁平な形状に割れやすくなり、得られた粉末粒子
の長軸方向サイズに対する短軸方向サイズの比は0.0
5以下の扁平な形状を持ちやすい。軟磁性粉末の粒子
は、扁平な形状を持つほど、電磁波吸収体にとって好適
である。
【0050】なお、本発明で用いる合金溶湯の急冷法
は、上述の片ロール法に限定されず、双ロール法、ガス
アトマイズ法、ストリップキャスト法、更には、ロール
法とガスアトマイズ法とを組み合わせた冷却法などであ
ってもよい。
【0051】[粉砕工程の説明]本発明の合金は、急冷
凝固状態にあっても粉砕性が優れているため、粉砕前に
熱処理を施す必要が無い。そのため、急冷凝固後、超急
冷法によって合金溶湯を冷却する装置に連結された状態
に粉砕装置を用いて速やかに粉砕することができる。
【0052】合金粉末を電磁波吸収体として使用する場
合は、粉末粒子の平均粒径が1μm以上500μm以下
となるような条件で粉砕を実行することが好ましい。更
に望ましい平均粒径の範囲は、10μm以上100μm
以下である。
【0053】[熱処理の説明]本発明の場合、急冷凝固
合金の粉砕処理前に熱処理を行う必要はないので、好ま
しい実施形態では粉砕処理後に熱処理を行う。この熱処
理は、400℃以上800℃以下の温度にて1分以上6
0分以下の時間、合金を保持することが好ましい。熱処
理の雰囲気は真空またはアルゴンガスであることが好ま
しい。このような熱処理によって急冷凝固合金中の非晶
質相内に微細結晶粒が析出・成長し、所望の磁気特性が
発揮されることになる。
【0054】この熱処理工程は、所望の磁気特性を発揮
させる上で不可欠の工程というわけではない。合金溶湯
の急冷凝固に際し、その冷却速度を調整すれば、熱処理
工程を経ずに軟磁性を発揮し得る組織を形成することが
可能である。冷却速度が、例えば5×105〜1×106
K/秒の範囲にあれば、熱処理工程を省略することが可
能である。
【0055】なお、本発明の場合、急冷凝固合金の粉砕
処理前に熱処理を行う必要がないが、粉砕処理前または
粉砕処理の前後に熱処理工程を行っても良い。
【0056】[電磁波吸収体の製造方法の説明]まず、
前述のようにして得られた合金軟磁性材料の粉末に、合
成ゴムや塩素化ポリエチレンなどの樹脂を加え、混練す
る。その後、公知の方法を用いてこれを種々の形状に成
形し、電波吸収体を作製する。
【0057】本発明の鉄基合金軟磁性材料は、電磁波吸
収体に好適に用いられるが、その用途はこれに限定され
るものではない。本発明の鉄基合金軟磁性材料は、例え
ば、コモンモードチョークコイルやパルストランスにに
好適に用いられる。
【0058】(実施例1)以下、本発明の実施例を説明
する。
【0059】実施例No.1〜No.6の各々につい
て、純度99.5%以上の材料を用いて秤量し、石英る
つぼ内に投入した。各実施例No.1〜No.6の組成
は表1に示す通りとした。石英るつぼは、底部に直径
0.8mmのオリフィスを有しているため、上記原料は
石英るつぼ内で溶解された後、合金溶湯となってオリフ
ィスから下方に滴下することになる。原料の溶解は、圧
力が133Paのアルゴン雰囲気下において高周波加熱
法を用いて行った。本実施例では、溶解温度を1300
℃に設定した。
【0060】
【表1】
【0061】表1において、例えば「M」と表示してい
る欄の「B18.5」はBを18.5原子%添加したこ
とを示しており、「Si3B10」はSiを3原子%、
Bを10原子%添加したことを示している。
【0062】このようにして作製した合金の溶湯湯面を
Arガスで加圧することによって、オリフィスの下方
0.7mmの位置にある銅製ロールの外周面に対し溶湯
を噴出させた。ロールは、その外周面の温度が室温程度
に維持されるように内部が冷却されながら高速で回転す
る。このため、オリフィスから滴下した合金溶湯はロー
ル周面に接触して熱を奪われつつ、周速度方向に飛ばさ
れることになる。合金溶湯はオリフィスを介して連続的
にロール周面上に滴下されるため、急冷によって凝固し
た合金は薄帯状に長く延びたリボン(幅:2〜3mm、
厚さ:0.05〜0.2mm)の形態を持つことにな
る。
【0063】本実施例で採用する回転ロール法(単ロー
ル法)の場合、冷却速度はロール周速度および単位時間
当たりの溶湯流下量によって規定される。なお、流下量
はオリフィス径(断面積)と溶湯圧力とに依存し、実施
例ではオリフィスは直径0.8mm、溶湯噴射圧は20
kPaとし、流下レートは約10g/秒であった。本実
施例ではロール表面速度Vsを20m/秒に設定した。
【0064】アモルファス相が50体積%以上を占める
急冷凝固合金とするためには、冷却速度は104℃/秒
以上であることが好ましく、この範囲の冷却速度を達成
するには、ロール周速度を10m/秒以上に設定するこ
とが好ましい。
【0065】こうして得た急冷合金の薄帯に対し、Cu
Kαの特性X線による分析を行った。実施例の急冷凝固
合金は、何れも、非晶質組織を多く含む金属組織を有し
ていることがわかった。
【0066】次に、得られた急冷合金薄帯を小型粉砕器
にいれて、30秒間の粉砕工程を2回繰り返した。その
後、600μm、425μm、250μm、75μmの
メッシュでふるいをかけ、粉砕後の粉末について、その
粒度分布を測定した。測定結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】(比較例2)表1の試料No.7〜8は、
上記実施例について説明した工程と同様の工程によって
作製した比較例である。実施例との相違点は、希土類元
素RとしてLaを添加していない点にある。これらの比
較例についても、実施例と同様の条件で粉砕を行い、粒
度分布を測定した。測定結果を表1に示す。
【0069】比較例の場合、粉砕後、600μm以上の
サイズを持つ粉砕粉が大部分を占めており、粉砕性が実
施例に比較して著しく劣っていることがわかる。
【0070】これに対して、実施例では、250μm以
下のサイズを持つ粉砕粉が全体の50%以上を占めてお
り、粉砕性が良好であることがわかる。
【0071】(実施例2)表3の実施例No.9〜20
は、上記実施例1について説明した工程と同様の工程に
よって作製した。実施例1との相違点は、急冷凝固合金
薄帯に対して、真空中またはAr雰囲気中で熱処理を行
った点にある。熱処理工程は、速度20K/秒で昇温
し、450℃から700℃の温度で10分間保持して行
った。その後、室温まで冷却し、VSMによって飽和磁
化Jsを測定した。測定結果を表3に示す。
【0072】
【表3】
【0073】(比較例2)表3の比較例No.21〜2
2は、上記実施例2について説明した工程と同様の工程
によって作製した。実施例2との相違点は、試料No.
21においてLaの添加量を多くした点と、試料No.
22においてMの添加量を多くした点にある。実施例2
と同様の熱処理を行った後、VSMによって飽和磁化J
sを測定した。測定結果を表3に示す。
【0074】表3からわかるように、実施例2では1.
1テスラ以上のJsが観察されたが、比較例のJsは何
れも1.0テスラを下回った。このように、希土類元素
Rの含有量(x)が9原子%を超えたり、Si、B、C
などからなる元素Mの含有量(y)が25原子%を超え
ると、磁化が低下するので好ましくない。
【0075】(実施例3)La3Fe8110Si3Nb2
Cu1の組成を持つ急冷合金薄帯を、実施例1と同様に
して作製し、CuKαの特性X線による分析を行った。
結果を図2に示す。図2のグラフの横軸はブラッグ反射
角θを示し、縦軸はX線回折強度(intensity)を示し
ている。
【0076】(比較例3)La3Fe85.510Zr1.5
組成を持つ急冷合金薄帯を、実施例1と同様にして作製
し、CuKαの特性X線による分析を行った。結果を図
3に示す。
【0077】図2および図3を比較してわかるように、
比較例3のX線回折パターンでは、急峻なピークが観測
されており、アモルファス相が充分に形成されていな
い。比較例では、Si、B、C等からなる元素Mが10
原子%を超えておらず、アモルファス生成能が不充分で
ある。これに対し、実施例3のX線回折パターンでは、
ピークのすそ野部分が大きく広がっており、アモルファ
ス相が充分な割合で形成されていることがわかる。
【0078】(実施例4)表4に示す組成を持つ試料N
o.23〜29を、上記実施例1について説明した工程
と同様の工程によって作製した。その後、実施例2と同
様の熱処理を施した後、VSMによって飽和磁化Js
測定し、BHトレーサによって保磁力Hcjを測定した。
測定結果を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】(比較例4)表4に示す組成を持つ試料N
o.30〜35は、上記実施例4と同様にして作製した
試料である。この試料の飽和磁化JsをVSMによって
測定した。測定結果を表4に示す。
【0081】試料No.30〜31のようにM’を含有
しない組成の場合、保磁力が10×103A/m以上で
あり、軟磁性材料としては高すぎる。一方、試料No.
32〜35のようにM’が多すぎる組成の場合は、飽和
磁化Jsが1Tを下回り、低すぎる。
【0082】(実施例5)本発明による鉄基合金軟磁性
材料の場合、熱処理を行わなくても粉砕性か優れている
理由は、La等の希土類元素を添加したことによって鉄
基合金軟磁性材料の引っ張り強度が低下するためと考え
られる。そこで、急冷凝固合金薄帯の引っ張り強度を評
価した。
【0083】表5の試料No36〜39の実施例は、実
施例1について説明した工程と同様の工程によって作製
したものである。ただし、試料(急冷凝固合金薄帯)の
厚さは20〜100μmとした。これらの試料につい
て、熱処理前に測定した引っ張り強度を表5の最右欄に
示す。
【0084】
【表5】
【0085】(比較例5)表5の試料No40〜41の
比較例は、実施例5と同様の工程によって作製した。こ
れらの試料について熱処理前に測定した引っ張り強度を
表5の最右欄に示す。
【0086】表5から明らかなように、Laを添加した
実施例の引っ張り強度は5×108N/m2以下の値に低
下し、比較例の引っ張り強度に対して30%以下の小さ
な値を示した。
【0087】このように、本発明によれば、引っ張り強
度の低い鉄基急冷凝固合金を作製することができ、粉末
化してから熱処理工程を実行でき、製造工程を簡単化す
ることが可能になり、製造コストを低減できる。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、非晶質状態にあっても
粉砕しやすい鉄基合金軟磁性材料が提供される。また、
そのような鉄基合金軟磁性材料の粉末を用いれば、GH
z帯の電磁波を吸収し得る電磁波吸収体を安価に提供す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明による微細結晶型鉄基合金磁
石のための急冷合金を製造する方法に用いる装置の全体
構成例を示す断面図であり、(b)は急冷凝固が行われ
る部分の拡大図である。
【図2】La3Fe8110Si3Nb2Cu1の組成を持つ
急冷合金薄帯(実施例)についてのX線回折パターンを
示すグラフである。
【図3】La3Fe85.510Zr1.5の組成を持つ急冷合
金薄帯(比較例)についてのX線回折パターンを示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1b、2b、8b、および9b 雰囲気ガス供給口 1a、2a、8a、および9a ガス排気口 1 溶解室 2 急冷室 3 溶解炉 4 貯湯容器 5 出湯ノズル 6 ロート 7 回転冷却ロール 21 溶湯 22 合金薄帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22F 9/04 B22F 9/04 E 9/10 9/10 C21D 6/00 C21D 6/00 C C22C 45/02 C22C 45/02 A H01F 1/00 H01F 1/00 C 1/14 1/14 Z (72)発明者 金清 裕和 大阪府三島郡島本町江川2丁目15番17号 住友特殊金属株式会社山崎製作所内 Fターム(参考) 4E004 DB02 DB20 TA01 TA02 TA03 TB02 4K017 AA04 BA06 BB01 BB02 BB04 BB05 BB06 BB07 BB08 BB09 BB12 BB16 BB18 CA03 CA07 DA02 EA03 ED01 FA21 FB02 4K018 AA27 BB06 BB07 BC01 BD04 GA04 KA43 5E040 AA03 AA04 AA19 BB03 BD03 CA13 HB11 HB17 NN01 NN06 NN17 NN18 5E041 AA11 AA19 BB03 BD03 CA06 HB11 HB17 NN01 NN06 NN17 NN18

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成式がT100-x-y-zxyM’z(Tは
    Fe、またはFeおよびFeの一部を置換したCoもし
    くはNi、Rは希土類元素、MはSi、BおよびCから
    なる群から選択された少なくとも1種の元素、M’はT
    i、Hf、Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、
    Mn、Zn、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからな
    る群から選択された少なくともむ1種の元素であり、組
    成比x、y、およびzが0原子%<x≦9原子%、10
    原子%<y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10
    原子%の関係式を満足する。)で表現される合金の溶湯
    を超急冷法によって急冷凝固した鉄基合金軟磁性材料。
  2. 【請求項2】 非晶質状態もしくは微細結晶状態、また
    はこれらが混合した状態にある請求項1に記載の軟磁性
    材料。
  3. 【請求項3】 前記希土類元素RがLaを必ず含んでい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄基合金
    軟磁性材料。
  4. 【請求項4】 粉末状態にある請求項1から3の何れか
    に記載の鉄基合金軟磁性材料。
  5. 【請求項5】 粉砕される前の引っ張り強度が5×10
    8N/m2以下であることを特徴とする請求項1から3の
    何れかに記載の軟磁性材料。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の粉末状態にある鉄基合
    金軟磁性材料と、前記鉄基合金軟磁性材料を結合する樹
    脂とを備えた電磁波吸収体。
  7. 【請求項7】 組成式がT100-x-yxyM’z(TはF
    e、またはFeおよびFeの一部を置換したCoもしく
    はNi、Rは希土類元素、MはSi、BおよびCからな
    る群から選択された少なくとも1種の元素、M’はT
    i、Hf、Nb、V、Ta、Cu、Ag、Au、Cr、
    Mn、Zn、Ga、Mo、W、Pt、およびPbからな
    る群から選択された少なくともむ1種の元素であり、組
    成比x、y、およびzが0原子%<x≦9原子%、10
    原子%<y≦25原子%、および、0原子%≦z≦10
    原子%の関係式を満足する。)で表現される合金の溶湯
    を用意する工程と、 前記合金の溶湯を超急冷法によって冷却し、急冷凝固合
    金を作製する冷却工程とを包含する鉄基合金軟磁性材料
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記冷却工程において、合金温度が80
    0℃から400℃までの範囲を1ミリ秒未満の時間で降
    下するように冷却速度を制御することを特徴とする請求
    項7に記載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記希土類元素RがLaを必ず含んでい
    ることを特徴とする請求項7または8に記載の鉄基合金
    軟磁性材料の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記急冷凝固合金の形成後、前記急冷
    凝固合金を粉砕する工程を更に包含し、粉末化された状
    態にあることを特徴とする請求項7から9の何れかに記
    載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記急冷凝固合金の粉砕工程は、前記
    合金の溶湯を超急冷法によって冷却する装置に連結され
    た粉砕装置によって実行されることを特徴とする請求項
    10に記載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記急冷凝固合金は、粉砕するに際し
    て、非晶質状態もしくは微細結晶状態、またはこれらが
    混合した状態にあることを特徴とする請求項10または
    11に記載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記急冷凝固合金に対して、400℃
    以上800℃以下の範囲の温度で熱処理する工程を更に
    包含している請求項7から9の何れかに記載の鉄基合金
    軟磁性材料の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記急冷凝固合金に対して、粉砕前ま
    たは粉砕後に、400℃以上700℃以下の範囲の温度
    で熱処理する工程を更に包含している請求項10から1
    2の何れかに記載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項10から12および14の何れ
    かに記載の鉄基合金軟磁性材料の製造方法によって粉末
    化された鉄基合金軟磁性材料を用意する工程と、 樹脂を前記鉄基合金軟磁性材料と混練し、成形する工程
    とを包含する電磁波吸収体の製造方法。
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