JP2001270395A - エアバッグドアを有するインストルメントパネル - Google Patents

エアバッグドアを有するインストルメントパネル

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Toshiyuki Ono
俊之 大野
Koji Ito
孝二 伊藤
Takahiro Yamaguchi
孝弘 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インストルメントパネルの表皮がエアバッグ
展開時に要求される種々の特性に合致し、しかもこの表
皮を含むインストルメントパネルの全体を経済的に製造
する。 【解決手段】 芯材11に、エアバッグを膨出させる開
口部15を形成するエアバッグドア16が設けられ、芯
材11及びエアバッグドア16に対して少なくとも表皮
13が一体的に積層されてなるインストルメントパネル
1において、特にその表皮13が、外層13bと開口部
15に対応する部分に設けられた内層13cとの部分的
な2層構造で形成される。また、2層構造の外層13b
の厚みt2を1層構造の外層13aの厚みt1より薄く
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯材に、エアバッ
グを膨出させるエアバッグドアが設けられ、前記芯材及
びエアバッグドアに対して少なくとも表皮が一体的に積
層されてなるエアバッグドアを有するインストルメント
パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突時の衝撃から助手席の乗員
を保護するものとしては、エアバッグ等が知られてい
る。このエアバッグは、自動車のフロントガラス側に装
備されたインストルメントパネル内に収納され、自動車
の衝突時に膨張される。そして、エアバッグの膨張によ
る力により、インストルメントパネルのエアバッグドア
を開成し、エアバッグを車室内に膨出させる。
【0003】このようにエアバッグドアを開成させるも
のでは、インストルメントパネルの意匠面となる表皮
に、エアバッグドアの展開時の起点となる破断線若しく
は破断見切り線(以下、ティアラインという)が設けら
れる。このティアラインが表皮の表面に現れると、外観
が他の部分と異なるようになり、インストルメントパネ
ルの外観品質が低下する。そこで、表皮の裏面側に、表
面にまで現れない凹部を形成し、インビジブルなティア
ラインとすることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表皮に
インビジブルなティアラインを設ける場合、表皮の表面
が連続しているため、表皮を構成する材質及び展開時の
温度によっては、ティアラインに沿って表皮が破断せ
ず、表皮が延びきったり、或いは飛散したりして、エア
バッグの展開に良くない影響を与える恐れがある。特
に、表皮をポリ塩化ビニルで形成すると、長期間にわた
って熱や光に晒されることにより、可塑剤の揮発や脱塩
酸による変色又は基礎物性の低下が生じる。この場合、
低温時には伸び性が殆どなくなり、この状態で低温時に
エアバッグを展開させると、表皮が飛び散る恐れがあ
る。
【0005】そのため、インビジブルなティアラインを
表皮に形成する場合、表皮の材質として、耐劣化特性に
優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂(TP
O)又はウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂(TP
U)が使用される。また、特開平11−227542に
は、表皮の全体を外層と内層の2層構造とし、内層の材
質を選定することによりエアバッグの展開を確実にする
ものが提案されている。
【0006】ところが、表皮の全体をTPO或いはTP
Uで形成すると、インストルメントパネルの表面の全体
が広いことから、過剰な品質となって不経済になるとい
う問題点がある。また、特開平11−227542のよ
うに表皮の全体を2層構造にしても、大部分の場所では
2層構造にする必要がなく、依然として不経済になると
いう問題点がある。
【0007】そこで、本発明は上記問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、インストルメン
トパネルの表皮がエアバッグ展開時に要求される種々の
特性に合致し、しかもこの表皮を含むインストルメント
パネルの全体を経済的に製造することがてきるエアバッ
グドアを有するインストルメントパネルを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する請求
項1に記載の発明は、芯材に、エアバッグを膨出させる
エアバッグドアが設けられ、前記芯材及びエアバッグド
アに対して少なくとも表皮が一体的に積層されてなるイ
ンストルメントパネルであって、前記表皮が、外層と前
記エアバッグドアに対応する部分に設けられた内層との
部分的な2層構造で形成されている。この構成による
と、エアバッグドアに対応する部分だけ、内層を設ける
2層構造にし、この内層の材質を適切にすることによ
り、エアバッグ展開時の表皮のティアラインに沿った破
断を確実にする。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記内層の低温脆性が前記外層の低温
脆性より優れ、前記内層にティアラインが形成されてい
る。この構成によると、内層のティアラインにより、テ
ィアラインが表面に浮き出ることがなく、また、内層の
低温脆性を高めることにより、低温時の表皮のティアラ
インに沿った破断が確保される。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記ティアラインは、レーザ加工さ
れ、前記内層に至り前記外層を貫通しない孔を列状に配
列して形成されている。この構成によると、レーザ加工
によって微小な孔を密に並べたティアラインが形成でき
るため、外層の表面にティアラインが浮き出ることがな
く、ティアラインの破断性能も確保できる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明において、前記2層構造における
前記外層の厚みが、2層構造でない部分の前記外層の厚
みより薄い。この構成によると、2層構造の厚みが他の
部分より厚くなる程度を抑えることができ、同時に内層
の厚みを確保できるため、所定特性を発揮できる程度の
内層を配置できる。また、表皮は2層構造の部分だけ薄
くなって窪むため、この部分に対する内層の積層が均一
厚みで成形できる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明において、前記外層に相当する部
分がポリ塩化ビニルで形成され、前記内層がウレタン系
熱可塑性樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー樹
脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂とポリ塩化ビ
ニルのブレンドのいずれかで形成されている。上記構成
によると、表皮の外層に相当する部分の全体を汎用的な
ポリ塩化ビニルで形成し、部分的な内層にポリ塩化ビニ
ルより低温脆性や劣化特性に優れたウレタン系熱可塑性
エラストマー樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー
樹脂、ウレタン系熱可塑性エラストマー樹脂とポリ塩化
ビニルのブレンドのいずれかを選択できる。特に、ウレ
タン系熱可塑性エラストマー樹脂とポリ塩化ビニルのブ
レンドは、ポリ塩化ビニルに対する接着性が良いため好
ましい。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記外層は、スラッシュ成形され、前
記内層は、前記外層のうち前記開口部に対応する部分を
仕切りで区切り、前記外層の上に更にスラッシュ形成さ
れたものである。上記構成によると、一回目のスラッシ
ュ成形で外層を形成し、この外層を仕切りで区切った二
回目のスラッシュ形成で内層を形成するというダブルス
ラッシュ成形により、所定部分だけが2層構造となった
表皮を製造できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態におけるエアバ
ッグドア一体型のインストルメントパネルについて、図
1〜図4を参照しつつ説明する。まず、図1は、図4の
A−A線の拡大断面図であり、図4は、インストルメン
トパネルの全体の斜視図である。
【0015】図4において、インストルメントパネル1
は、自動車のフロントガラス側に装備され、助手席側の
インストルメントパネル1のインビジブルなティアライ
ン17の裏側にエアバッグ装置が配設されている。図1
に示されるように、このインストルメントパネル1は、
芯材11、クッション層12、表皮13の順に積層形成
して構成される。芯材11にはエアバッグを膨出させる
開口部15が設けられ、この開口部15に対してエアバ
ッグドア16が適宜な手段(ボルト止め、一体成形な
ど)により一体的に取り付けられる。
【0016】インストルメントパネル1の基礎となる芯
材11は、ポリプロピレンコンパウンド(PPC)など
の樹脂製であって、射出成形機により成形される。芯材
11の開口部15に設けられるエアバッグドア16は、
オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂(TPO)によ
る射出成形品、鉄板のプレス成形及び溶接構造物、或い
は芯材11と一体となるようなダブル射出成形品などで
形成される。図示のエアバッグドア16は、前側エアバ
ッグリッド21と、後側エアバッグリッド22と、開裂
溝23と、2つのヒンジ部24a,24bと、各エアバ
ッグリッド21、22の下方に延在する脚部25とを一
体的に備えてなる形状である。
【0017】開裂溝23は、前側エアバッグリッド21
と後側エアバッグリッド22との間で形成されている。
開裂溝23の形状は、脚部25の側に開口した断面V字
状となっている。各ヒンジ部24a,24bは、それぞ
れ一方のエアバッグリッド21と他方のエアバッグリッ
ド22と一体形成されるもので、各エアバッグリッド2
1、22の両端部を回転自在に支持している。これらエ
アバッグリッド21、22のヒンジ部24a,24b側
から四角筒状の脚部25が一体に設けられている。この
脚部25には、エアバッグやガス発生器が収納された図
示されないエアバッグケースがリベット等の任意の方法
で接合される。エアバッグが展開すると、開裂溝23が
破れ、各エアバッグリッド21、22がヒンジ部24
a,24bを支点にして両開き状に開く。
【0018】クッション層12は、芯材11及びエアバ
ッグドア16と表皮13との間に充填される。このクッ
ション層12の材質には、塩化ビニール、TPO、スチ
レン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラ
ストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどに
発泡剤を添加することで発泡する発泡材が用いられる。
【0019】表皮13は、クッション層12を介して芯
材11及びエアバッグドア16を覆う。この表皮13の
うち、特に芯材11の開口部15即ちエアバッグドア1
6に相当する部分は、外層13bと内層13cの2層構
造になっており、その他の部分は外層13aだけの1層
構造となっている。外層13a,13bは、ポリ塩化ビ
ニル(PVC)製であるが、内層13bは、外層13
a,13bのPVCより低温脆性や劣化特性に優れたウ
レタン系熱可塑性エラストマー樹脂(TPU)、TP
O、TPUとPVCをブレンドしたもののいずれかが用
いられる。
【0020】1層構造の外層13aの厚みt1は、0.
6〜1.4mmの範囲内とすることが好ましい。2層構
造の外層13bの厚みt2は、1層構造の外層13aの
厚みt1より薄くし、0.3〜1.4mmの範囲内とす
ることが好ましい。また、2層構造の内層13cの厚み
t3は、0.2〜1.0mmの範囲内とすることが好ま
しい。外層13a,13bにPVCを用い、スラッシュ
成形する場合には、0.3mm未満に厚みを制御するこ
とが困難になり、耐久性及び耐候性が低下する。最も好
ましい2層構造は、t1=t2+t3の厚みになること
であるが、図示のように、t2+t3がt1より大きく
なったり、t1=t2となって内層13cが載っている
だけであってもよい。
【0021】内層13cの内側には、外層13bを貫通
しないティアライン17が設けられている。図2に示す
ように、ティアライン17は、開裂溝23(図1参照)
に沿ったライン17aの両側からヒンジ部24a,24
bに繋がるようにT字状に延びるライン17b,17c
からなる。このティアライン17に沿って表皮13(図
1参照)が破断することにより、エアバッグドア16の
エアバッグリッド21、22がヒンジ部24a,24b
を支点にして両開き状に開く。また、ティアライン17
は、レーザ加工による孔18を互いに重ならないように
列状に配列して形成されるものが好ましい。この孔18
の深さは、図1のように、外層13bに達しないか、又
は貫通しない程度が好ましい。
【0022】図3は、部分的に2層構造となった表皮1
3のパウダースラッシュ成形による製法例を示す。図3
(a)のように、表皮13の外層13a,13bを一回
目のパウダースラッシュ成形により成形する。例えば、
外層13bに相当する部分にパウダーが積もりにくくす
る邪魔板を設けることなどにより、外層13bの厚みt
2を外層13aの厚みt1に比べて薄く成形することが
可能である。
【0023】つぎに、図3(b)のように、厚みの薄い
外層13bを囲うように、外層13aに仕切り31を当
て、この仕切り31の内部にパウダーが入るようにす
る。そして、2回目のパウダースラッシュ成形により内
層13cを外層13bの上に積層させる。外層13bに
対する内層13cの密着性を良くするため、外層13b
をPVC製にした場合、内層13bはTPUとPVCを
3:1〜1:3の比率でブレンドしたものを用いること
が好ましい。
【0024】また、パウダースラッシュ成形により成形
され、表皮の薄くなった外層13aの部分に、熱硬化性
ウレタンのような樹脂を塗布して加熱硬化することによ
っても、部分的な2層構造を形成できる。
【0025】このように芯材11、エアバッグドア16
及び表皮13を別々に成形し、図示を省略するモールド
内にてエアバッグドア16を芯材11に装着すること
で、エアバッグドア16により芯材11の開口部15を
閉成する。続いて、上記モールド内にて、表皮13を芯
材11、エアバッグドア16に対峙させ、これらの隙間
内にクッション層12を充填することによりインストル
メントパネル1を成形する。なお、芯材11とエアバッ
グドア16を二段階成形などにより一体的に成形した場
合、モールド内にて、表皮13を芯材11及びエアバッ
グドア16に対峙させ、これらの隙間内にクッション層
12を充填することによりインストルメントパネル1を
成形する。
【0026】つぎに、図1のような断面構造を有するイ
ンストルメントパネル1を成形したあと、レーザ加工3
2により、開裂溝23の底から内層13cに至り、外層
13bを貫通しない孔の多数を所定間隔で列設する。所
定間隔は孔同志が連続しない程度である。これにより、
図2のような全体としてH状となったティアライン17
を形成する。また、図1の開裂溝23の底とクッション
層12にも多数の孔が列設されることにより、エアバッ
グドア16の展開も容易且つ確実になる。
【0027】次に、本実施形態に係るエアバッグ一体型
インストルメントパネル1の開成作動を図1により説明
する。自動車が衝突すると、ガス発生器から放出される
ガスにより図示されないエアバッグがエアバッグリッド
21、22に向けて膨張する。そして、エアバッグリッ
ド21、22が、エアバッグの膨張による力を受ける
と、開裂溝23に沿って開裂し、さらにクッション層1
2及び表皮13がティアライン17に沿って破断する。
これと同時に、エアバッグリッド21、22は、各ヒン
ジ部24a、24bによって略90°回転して、インス
トルメントパネル1の前後側に両開きされる。このよう
に、エアバッグドア16、クッション層12及び表皮1
3が連続的に破断、展開される。特に、表皮13の内層
13cが低温脆性に優れるため、低温時のエアバッグの
展開時でも、表皮13が内層13cのティアライン17
を起点にして破断し、外層13bは内層13cとともに
破断する。そのため、外層13bの低温脆性が低くて
も、小破片に飛散することがなる、エアバッグが開口部
15から自動車の車室内に膨出される。
【0028】つぎに、上述した実施形態の効果を以下に
説明する。 (1)エアバッグドア16の開成に伴って確実に破断す
ることが要求される表皮13の部分だけ、外層13bと
内層13cの2層構造とするため、表皮13の外層13
a,13bをPVCのような汎用材料で成形し、内層1
3cをTPU又はTPO又はTPUとPVCのブレンド
品で成形するという使い分けが可能になる。その結果、
表皮の性能を維持したまま製作コストを下げることがで
き、インストルメントパネル1の全体を経済的に製作す
ることがでる。また、エアバッグドアに相当する部分の
表皮の厚みを厚くしたり薄くしたりするという部分的な
厚みの制御も可能になり、エアバッグドア16の開成に
必要なティアライン17も容易に設けることも可能にな
る。
【0029】(2)表皮13の2層構造に相当する外層
13bを1層構造に相当する外層13aより薄くするこ
とにより、スラッシュ成形時の内層13cに対する熱伝
達が良くなる。そのため、内層13cの流れ性が良くな
り、均一な厚みの内層13cをスラッシュ成形すること
が可能になる。そのため、表皮13の表面から見ても2
層構造の部分を特定することができず、外観性を損なう
ことがない。
【0030】(3)表皮13のティアライン17を内層
13cに形成し、ティライン17が外層13bを貫通し
ないようになっているため、ティアライン17が表皮1
3の表面から特定できないインビジブルになる。特に、
このティアライン17をレーザ加工による孔18を互い
に繋がらないように密に配設して形成することにより、
前記インビジブル性と破断性の両方をバランス良く確保
することができる。
【0031】なお、実施の形態は上述したものに限られ
ず、例えば、次のように具体化してもよい。 (1)エアバッグドア16は、両開き状のものに限られ
ない。片開き状のエアバッグドアであってもよい。この
場合、エアバッグドアのヒンジは一か所になる。また、
表皮13のティアラインは、片開きのエアバッグドアに
対応して、コ字状に設けられる。 (2)表皮13の2層構造は、エアバッグドア16の大
きさに対応する部分に設けられるものに限られない。エ
アバッグドア16の脚部25の範囲の狭い部分が2層構
造となるなど、少なくともティアライン17が設けられ
る部分が2層構造になっておればよい。 (3)インストルメントパネル1は、芯材11、クッシ
ョン層12及び表皮13の3層の積層に限られず、芯材
11及び表皮13の少なくとも2層の積層構造であって
もよい。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
請求項1の発明によると、インストルメントパネルを構
成する表皮が部分的に2層構造となっており、2層構造
の部分に設けられたティアラインがエアバッグドアの開
成に伴って破断するようにしたので、ティアラインに沿
った破断を確実にするとともに、表皮即ちインストルメ
ントパネルの全体を経済的に製造することができる。
【0033】請求項2の発明によると、内層の低温脆性
を高め、外層に低温脆性が低い材料を使用しても、低温
時のエアバッグ展開時に、内層に積層された外層の飛び
散りが発生しない。
【0034】請求項3の発明によると、レーザ加工によ
る孔を密に並べたティアラインを内層に設け、この孔が
外層を貫通しないようにするため、表皮のティアライン
のインビジブル性が確保されるとともに、エアバッグド
ア開成時の表皮のティアラインからの破断の確保が両立
できる。
【0035】請求項4の発明によると、内層を均一厚み
に形成することができ、2層構造でありながら、表皮の
厚みを抑えることが可能にする。
【0036】請求項5,6の発明によると、表皮の外層
を汎用的なPVCとし、部分的な内層を高級品としなが
ら、スラッシュ成形により、表皮を経済的に製作するこ
とを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインストルメントパ
ネルの要部の断面図であり、図4のA−A線に沿った断
面図である。
【図2】表皮の裏側のティアラインの配置を示す平面図
である。
【図3】2層構造の表皮の製法例を示す工程図である。
【図4】エアバッグドアが両開きするインストルメント
パネルを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インストルメントパネル 11 芯材 12 クッション層 13 表皮 13a 1層構造の外層 13b 2層構造の外層 13c 2層構造の内層 15 開口部 16 エアバッグドア 17 ティアライン 18 孔 21 前側エアバッグリッド 22 後側エアバッグリッド 23 開裂溝 24a,24b ヒンジ部 25 脚部 31 仕切り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 孝二 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目21番 三 ツ星ベルト株式会社内 (72)発明者 山口 孝弘 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目21番 三 ツ星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BC01 BD29 BE06 BE31 3D044 BA01 BA03 BA07 BA16 BB01 BC03 BC04 BC07 BC13 3D054 AA03 AA07 BB09 BB30 FF17 FF18

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材に、エアバッグを膨出させるエアバ
    ッグドアが設けられ、前記芯材及びエアバッグドアに対
    して少なくとも表皮が一体的に積層されてなるインスト
    ルメントパネルであって、前記表皮が、外層と前記エア
    バッグドアに対応する部分に設けられた内層との部分的
    な2層構造で形成されているエアバッグドアを有するイ
    ンストルメントパネル。
  2. 【請求項2】 前記内層の低温脆性が前記外層の低温脆
    性より優れ、前記内層にティアラインが形成されている
    請求項1に記載のエアバッグドアを有するインストルメ
    ントパネル。
  3. 【請求項3】 前記ティアラインは、レーザ加工され、
    前記内層に至り前記外層を貫通しない孔を列状に配列し
    て形成されている請求項2に記載のエアバッグドアを有
    するインストルメントパネル。
  4. 【請求項4】 前記2層構造における前記外層の厚み
    が、2層構造でない部分の前記外層の厚みより薄い請求
    項1〜3のいずれかに記載のエアバッグドアを有するイ
    ンストルメントパネル。
  5. 【請求項5】 前記外層に相当する部分がポリ塩化ビニ
    ルで形成され、前記内層がウレタン系熱可塑性エラスト
    マー樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー樹脂、ウ
    レタン系熱可塑性エラストマー樹脂とポリ塩化ビニルの
    ブレンドのいずれかで形成された請求項1〜4のいずれ
    かに記載のエアバッグドアを有するインストルメントパ
    ネル。
  6. 【請求項6】 前記外層は、スラッシュ成形され、前記
    内層は、前記外層のうち前記エアバッグドアに対応する
    部分を仕切りで区切り、前記外層の上に更にスラッシュ
    形成されたものである請求項5に記載のエアバッグドア
    を有するインストルメントパネル。
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