JP4671727B2 - エアバッグドアの開裂構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグドアの開裂構造に関し、更に詳細には、車両内装部材の基材に設けたドアパネルの外縁ラインに沿って薄肉に形成されたドア開裂予定線と、この基材の外側に所要厚の発泡層を介して配設された表皮に前記ドア開裂予定線に沿うよう薄肉に形成された表皮開裂予定線とからなり、エアバッグの押圧力により前記ドア開裂予定線および表皮開裂予定線を開裂させることで、ヒンジ部を中心として前記ドアパネルを開放させるようにしたエアバッグドアの開裂構造に関するものである。
近年生産される殆どの乗用車には、対向車との衝突事故の発生時に乗員保護を図るため、運転席エアバッグ装置および助手席エアバッグ装置が標準的に装備されている。ここで図9に例示するように、助手席用のエアバッグ装置10は、乗員室内の前方に組付けた車両内装部材であるインストルメントパネル20の内部に、乗員席側から見えないよう格納した状態で搭載されている。このためインストルメントパネル20には、エアバッグ装置10の搭載位置に対応してエアバッグドアAD1が設けられている。
図10は、図9に例示したインストルメントパネル20を、その構成部材を分離させた状態で示した部分斜視図である。このインストルメントパネル20は、所要形状に形成した合成樹脂製の基材22と、この基材22の外側に形成される所要厚の発泡層24と、この発泡層24の外側に配設される表皮26とからなる3層構造となっている。そして、基材22の所定部位に設けた設置部28には、TPO(オレフィン系の熱可塑性エラストマ)等の比較的軟質かつ柔軟性のある合成樹脂材料から形成された成形部材30が取付けられ、この成形部材30にエアバッグドアAD1が設けられている。ここで、図示のエアバッグドアAD1は四方開きタイプであって、成形部材30に両Y字形のドア開裂予定線34を延設してあることで、インストルメントパネル20の前後方向および左右方向へ開放する4枚のドアパネル32に分離可能となっている。
前述した3層構造のインストルメントパネル20では、基材22にエアバッグドアAD1が設けられていることに伴い、この基材22およびエアバッグドアAD1を被覆する表皮26には、ドア開裂予定線34に沿って延在する表皮開裂予定線36が形成されている。従ってエアバッグ装置が作動した際には、エアバッグ12の押圧力により、ドア開裂予定線34および表皮開裂予定線36が開裂することで、夫々のドアパネル32が対応のヒンジ部38を中心として開放するようになる。このようなエアバッグドアに関しては、例えば特許文献1に開示されている。
特開平8−58512号公報
ところで、前述した従来のエアバッグドアの開裂構造では、図11および図12に例示するように、表皮開裂予定線36の平面形状を、ドア開裂予定線34と同一(四方開きタイプでは両Y字形)に形成するのが一般的であった。すなわち、ドア開裂予定線34の端部34Aは、各ドアパネル32に設けたヒンジ部38に整合する位置まで延設されているため、表皮開裂予定線36の終端部36Aを該端部34Aと一致させてあった。ところが、エアバッグ12の押圧力によりドア開裂予定線34および表皮開裂予定線36が開裂して各ドアパネル32が開放した場合に、実際には表皮26の開裂が表皮開裂予定線36だけに留まらず、表皮開裂予定線36が形成されていない部位(図11および図12のE部分)まで開裂が及ぶ事例が多く発生していた。これは、エアバッグ装置10の高出力化に起因して、ドアパネル32に加わるエアバッグ12の押圧力が増大しているためと思われる。
このような表皮開裂予定線36をオーバーした表皮26の開裂は、表皮26の開裂方向や開裂長さが全く規制されないため、その部分の表皮26や発泡層24の飛散を発現させ易くなるばかりか、開裂に消費されるエネルギーがばらつくために各ドアパネル32の安定的な開放に影響を及ぼすおそれがあった。
また、表皮開裂予定線36の各終端部36Aは、図13に例示したように、略鉛直な端面となっていて、表皮26の厚さがこの部分で急激に変化している。このため、表皮開裂予定線36での開裂がE部分へ進行するに際して急激に抵抗が大きくなり、表皮26の開裂方向を不安定にさせていた。
従って本発明は、表皮の開裂が適切になされるようにして、ドアパネルの安定的な開放を図るようにしたエアバッグドアの開裂構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に記載の発明は、
車両内装部材の基材に設けたドアパネルの外縁ラインに沿って薄肉に形成されたドア開裂予定線と、この基材の外側に所要厚の発泡層を介して配設された表皮に形成された表皮開裂予定線とからなり、エアバッグの押圧力により前記ドア開裂予定線および表皮開裂予定線を開裂させることで、前記ドアパネルの外縁ラインの一辺をヒンジ部してドアパネルを開放させるようにしたエアバッグドアの開裂構造において、
前記表皮開裂予定線は、前記ドア開裂予定線に沿うよう前記表皮を薄肉に形成した外縁開裂予定部と、前記外縁開裂予定部から前記ヒンジ部を越えてドアパネルの外側へ延長するように表皮に薄肉に形成した延長開裂予定部を有していることを特徴とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、ドアパネルの開放時に、表皮がヒンジ部を越えて延長開裂予定部に沿って開裂することが可能なので該表皮はこの延長開裂予定部に沿ってスムーズに開裂するようになり、ドアパネルの安定的な開放を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記延長開裂予定部前記外縁開裂予定部との接続部から終端部までの延在長が、前記発泡層の厚さ上に設定されていることを要旨とするものである。
従って、請求項2に係る発明によれば、表皮の開裂を延長開裂予定部の形成範囲内に適切に止めることができる。
請求項3に記載の発明は、前記延長開裂予定部は、前記表皮における溝を設けて薄肉化した部分であり、前記延長開裂予定部は、前記外縁開裂予定部側から該延長開裂予定部の終端部)に向けて厚さが漸増していることを要旨とするものである。
従って、請求項3に係る発明によれば、表皮の延長開裂予定部での開裂は、該延長開裂予定部の終端部に近づくにつれて開裂し難くなるから、この延長開裂予定部での表皮の開裂が不用意に長くなることを規制できる。
請求項4に記載の発明は、前記延長開裂予定部、前記外縁開裂予定部との接続部における第1位置および該第1位置から前記発泡層の厚さに相当する長さだけ外側へ離間した第2位置の間の位置から、該延長開裂予定部の終端部に向けて厚さが漸増し始めることを要旨とするものである。
従って、請求項4に係る発明によれば、延長開裂予定部での表皮の開裂長を適切に調整できると共に、表皮の開裂において急激に抵抗が大きくなることを防止できる。
請求項5に記載の発明は、前記延長開裂予定部は、前記外縁開裂予定部の延長線上に延在していることを要旨とするものである。
従って、請求項5に係る発明によれば、延長開裂予定部が外縁開裂予定部の延長線上に延在しているため、外縁開裂予定部から延長開裂予定部への表皮の開裂がスムーズに進行するようになる。
請求項6に記載の発明は、前記ドア開裂予定線は、直線状に延在する第1ドア開裂予定線と、この第1ドア開裂予定線の両端からV字状に分岐して前記ヒンジ部まで延在する第2ドア開裂予定線とからなって、異なる4方向へ開放する4枚の前記ドアパネルに分離可能とし、
前記表皮開裂予定線の前記外縁開裂予定部は、前記第1ドア開裂予定線に沿って延在する第1表皮開裂予定線と、該第1表皮開裂予定線の両端からV字状に分岐して前記第2ドア開裂予定線に沿って延在する第2表皮開裂予定線とからなり、
前記表皮開裂予定線の前記延長開裂予定部は、前記第2表皮開裂予定線から延長して設けられていることを要旨とする。
従って、請求項6に係る発明によれば、前記ドア開裂予定線の第1ドア開裂予定線および第2ドア開裂予定線が開裂すると共に、前記表皮開裂予定線の第1表皮開裂予定線および第2表皮開裂予定線からなる外縁開裂予定部で表皮が開裂することで、4枚の各ドアパネルが各々のヒンジ部により4方向へ開放する。そして、前記表皮開裂予定線の外縁開裂予定部で表皮が開裂した後に、更にヒンジ部を超えて延長開裂予定部で該表皮が開裂することで、各ドアパネルはスムーズに開放する。
本発明に係るエアバッグドアの開裂構造によれば、表皮の開裂が適切になされるため、ドアパネルの安定的な開放を図り得る等の利点がある。
次に、本発明に係るエアバッグドアの開裂構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
本発明に係るエアバッグドアの開裂構造は、所要形状に形成された基材と、この基材の外側に配設される表皮と、これら基材と表皮との間に介在される所要厚の発泡層とからなる3層タイプの車両内装部材に配設されるエアバッグドアが対象とされる。そして、本発明に係るエアバッグドアの開裂構造は、1枚のドアパネルからなる片開きタイプ、2枚のドアパネルからなる両開きタイプ、4枚のドアパネルからなる四方開きタイプ等、種々タイプのエアバッグドアに実施可能である。そこで後述する実施例では、図9等に例示した従来の場合と同様に、車両内装部材としてインストルメントパネルを例示し、エアバッグドアとして四方開きタイプのものを例示する。従って、図9〜図13において既出の部材や部位と同一の部材、部位は、同一の符号を付して指示する。
図1は、好適実施例に係るエアバッグドアの開裂構造を、一部破断した状態で示すインストルメントパネル20の部分平面図である。本実施例の開裂構造が実施されるエアバッグドアADは、4枚のドアパネル32から構成されるため、基材22に取付けられた成形部材30には両Y字形のドア開裂予定線34が延設され、表皮26には両Y字形の表皮開裂予定線36が延設されている。なお、本実施例のエアバッグドアの開裂構造は、基材22とは別体に形成された成形部材30に設けられたエアバッグドアは勿論、基材22と一体的に形成されて開放前は該基材22の一部分を構成するタイプのエアバッグドアにも実施可能である。
ドア開裂予定線34は、従来からの変更はなく、略両Y字形の平面形状に延設されており、成形部材30の略中央部分で左右へ直線状に延在する所要長の第1ドア開裂予定線40と、この第1ドア開裂予定線40の両端部からV字状に分岐して延在する第2ドア開裂予定線42とからなる。夫々の第2ドア開裂予定線42は、ドアパネル32のヒンジ部38と整合する位置まで延在している。これにより各ドアパネル32は、第1ドア開裂予定線40が開裂すると共に各第2ドア開裂予定線42が開裂することで相互に分離し、ヒンジ部38を中心としたインストルメントパネル20の前後方向および左右方向への開放が許容される。
表皮26の裏面に形成された表皮開裂予定線36は、図1〜図4に例示するように、第1ドア開裂予定線40に沿って延在する所要長の第1表皮開裂予定線44と、この第1表皮開裂予定線44の両端部からV字状に分岐して夫々の第2ドア開裂予定線42に沿って延在する第2表皮開裂予定線46とから構成されている。そして、表皮開裂予定線36の各第2表皮開裂予定線46を、ヒンジ部38を越えてドアパネル32の外側まで延長形成したことを特徴としており、表皮開裂予定線36は、ヒンジ部38を越えてドアパネル32の外側へ延長する延長開裂予定部48を有している。
ここで、延長開裂予定部48の延在長L、すなわちヒンジ部38に対応した部位から終端部36Aまでの長さは、図3および図4に例示したように、少なくとも発泡層24の厚さWと略同一かそれ以上に設定するようになっている。また延長開裂予定部48は、終端部36Aに近づくに従って溝が浅くなるように形成してあり、よって該終端部36Aに向けて厚さが漸増している。そして、延長開裂予定部48の厚さが変化する厚さ漸増開始位置Pは、ヒンジ部38と略整合した第1位置P1および該ヒンジ部38から発泡層24の厚さWと略同一長だけ外側へ離間した第2位置P2の間の適宜位置に設定されるようになっている。但し、本願が規定する「ヒンジ部38と略整合」とは、第1位置P1がヒンジ部38とまさしく一致する場合は勿論、このヒンジ部38の内側方向および外側方向に多少ずれた場合(例えば±3mm程度)も含む。同様に、「発泡層24の厚さWと略整合」とは、第2位置P2がヒンジ部38からまさしくWだけ離間する場合は勿論、多少ずれた場合(例えばW±3mm程度)も含む。
このような設定条件に基づいた本実施例の開裂構造では、図4に例示したように、延長開裂予定部48の延在長Lを発泡層24の厚さWと同一に設定し、また厚さ漸増開始位置Pを第1位置P1に設定した場合を例示している。また延長開裂予定部48は、対応の第2表皮開裂予定線46の延長線上に延在していて、該第2表皮開裂予定線46および延長開裂予定部48は直線状となっている。
このような延長開裂予定部48を有した表皮開裂予定線36は、例えば図6に例示するような溝成形装置50を使用して形成される。この溝成形装置50は、表皮開裂予定線36の延在形状を前提とした両Y字形状の溝成形刃56を固定した支持体52と、この支持体52を昇降移動させるシリンダ54とから構成されている。そして溝成形刃56は、前述した延長開裂予定部48に対応して、その端部に傾斜状の刃部58が形成されている。このような溝成形刃56は、図示しないヒータや電磁誘導等により、表皮26の接触部分を軟化させる温度まで加熱されるようになっている。
図7は、図6に例示した溝成形装置50により、表皮26に表皮開裂予定線36を成形する状態を示した説明図である。裏面を上にした状態でセットテーブル60上に展張セットされた表皮26の該裏面に対し、所定温度まで加熱した溝成形刃56を押し付けることで所要深さの溝が形成され、これにより薄肉の表皮開裂予定線36が形成される。この際に、溝成形刃56に形成された傾斜状の刃部58により、表皮開裂予定線36の延長線上に前述した延長開裂予定部48が形成される。
このような溝成形装置50においては、溝成形刃56における刃部58の傾斜角度を設定変更することで、延長開裂予定部48の傾斜角度を容易に変更することができる。また、溝成形刃56の刃部58を湾曲形状や折曲形状とすれば、延長開裂予定部48の延在形態を、前述した直線状のみならず曲線状や折曲状に成形することも可能である。
また、延長開裂予定部48を有する表皮開裂予定線36は、前述した溝成形装置50を使用する成形方法以外の成形方法でも成形することができる。例えば、公知技術である超音波カッターを使用した方法や、コールドカッターを使用した方法等でも成形できる。
前述した構成の表皮開裂予定線36を備えた本実施例の開裂構造では、エアバッグ装置10の作動によりエアバッグ12の押圧力が各ドアパネル32の裏側に加わると、これによりドア開裂予定線34の第1ドア開裂予定線40の略中央部位から開裂が始まる。そして、この第1ドア開裂予定線40での開裂が完了すると、各第2ドア開裂予定線42に開裂が進行する。一方、表皮開裂予定線36では、第1ドア開裂予定線40の破断に伴って先ず第1表皮開裂予定線44で開裂が始まり、各第2表皮開裂予定線46へ開裂が進行するようになる。
そして、ドア開裂予定線34での開裂、表皮開裂予定線36での開裂、およびこれら開裂予定線34,36に沿った発泡層24の裂断が略同時に進行することで、相互に分離した4枚の各ドアパネル32が、インストルメントパネル20の前後方向および左右方向へ夫々開放するようになる。
ここで、3層構造のインストルメントパネル20に設けられているエアバッグドアADでは、図5に例示するように、各ドアパネル32が対応のヒンジ部38を中心にして開放変位するに際し、このヒンジ部38に隣接する発泡層24および表皮26が圧縮される。このような圧縮が発現される領域の幅は、ドアパネル32の開放角度および発泡層24の厚さWに依存されるが、ドアパネル32が最大角度に開放した際には概ね発泡層24の厚さWと略同程度となる。このため、この圧縮部位で表皮26に応力が加わるため、前述した開裂が起こるようになる。
しかしながら本実施例の開放構造では、前述したように、表皮開裂予定線36における延長開裂予定部48の延在長Lを、少なくとも発泡層24の厚さWと略同一またはそれ以上に設定してある。従って、発泡層24および表皮26の圧縮変形により該表皮26に応力が加わった場合には、この延長開裂予定部48がこの応力により開裂するようになるため、第2表皮開裂予定線46の開裂が延長開裂予定部48へそのまま連続的に移行するようになり、表皮26の開裂がスムーズに進行する。
しかも延長開裂予定部48は、終端部36Aへ近づくに従って厚さが漸増しているため、開裂が進行する程に漸次抵抗が大きくなって開裂し難くなるため、表皮26の開裂が不用意に進行することが好適に規制され、延長開裂予定部48を逸脱して更に開裂が進行することが好適に防止される。これにより、表皮26の破片や発泡層24の破片が発生し難くなり、よってこれら破片の飛散を抑制することができる。
前述した本実施例のエアバッグドアの開裂構造では、次のような効果を奏する。先ず第1に、表皮開裂予定線36に延長開裂予定部48を延長して設けたことにより、表皮26がヒンジ部38を越えて更に開裂する場合、この延長開裂予定部48に沿ってスムーズに開裂するようになり、ドアパネル32の安定的な開放を図ることができる。第2に、延長開裂予定部48の延在長Lを、発泡層24の厚さWと略同一かそれ以上に設定してあるため、表皮26の開裂を延長開裂予定部48の形成範囲内に適切に止めることができる。第3に、延長開裂予定部48の厚さがその終端部36Aに向けて漸増しているため、この延長開裂予定部48での表皮26の開裂が不用意に長くなることを規制できる。第4に、延長開裂予定部48の厚さ漸増開始位置P1が、ヒンジ部38と略整合した第1位置P1および該ヒンジ部38から発泡層24の厚さWと略同一長だけ外側へ離間した第2位置P2の間に位置しているため、延長開裂予定部48での表皮26の開裂長を適切に調整できると共に、表皮26の開裂において急激に抵抗が大きくなることを防止でき、表皮26の開裂方向が安定するようになる。第5に、延長開裂予定部48が第2表皮開裂予定線46の延長線上に延在しているため、第2表皮開裂予定線46から延長開裂予定部48への開裂がスムーズに進行するようになる。
更に第6に、表皮開裂予定線36および延長開裂予定部48は、この延長開裂予定部48を形成するための刃部58を有する溝成形刃56で成形されるため、表皮開裂予定線36の成形と同時に延長開裂予定部48も形成され、成形工程が増加しないので成形コストが嵩むことがない。しかも、刃部58が傾斜しているため、溝成形に際して溝成形刃56の刃先全体が表皮26の裏面へ完全に食い込むことがなく、溝成形完了後に溝成形刃56を上昇させる際に表皮26から容易に分離するようになり、表皮26の変形や裂け等の発生を好適に回避できる。
本願のエアバッグドアの開裂構造は、前述した条件(延在長L、厚さ漸増開始位置Pの位置)に基づき、延長開裂予定部48の態様を様々に変更することが可能である。例えば図8(a)は、延長開裂予定部48の延在長Lを発泡層24の厚さWと同一としたもとで、厚さ漸増開始位置Pを第1位置P1と第2位置P2との中間程度に設定した場合を例示している。また図8(b)は、延長開裂予定部48の延在長Lを発泡層24の厚さWより大きく(2倍程度)設定したもとで、厚さ漸増開始位置Pを第2位置P2に設定した場合を例示している。延長開裂予定部48の態様をこのように変更したとしても、前述した実施例の場合と同様の作用効果を得ることができる。なお、延長開裂予定部48の態様は、前述した条件を満たしていれば、これ以外の形状であってもよい。
また、延長開裂予定部48の漸増形態は、前述した実施例および各変更例のような傾斜直線状に限定されるものではなく、例えば凹曲面状に漸増する形態や、凸曲面状に漸増する形態等であってもよい。更には、直線傾斜状と凹曲面状との組み合わせ、直線傾斜状と凸曲面状との組み合わせ、凹曲面状と凸曲面状との組み合わせ等、様々な形態とすることも可能である。
本発明に係るエアバッグドアの開裂構造は、3層構造をなす車両内装部材に設けられるものが対象とされ、エアバッグ装置を搭載した種々自動車等に装備されたエアバッグドアへ好適に実施可能である。
好適実施例に係るエアバッグドアの開裂構造を、一部破断した状態で示すインストルメントパネルの部分平面図。 延長開裂予定部を含む表皮開裂予定線を示した表皮裏面の部分平面図。 図2のIII−III線断面図。 図1のIV−IV線断面図。 ドアパネルが開放した際の表皮の状態を示した部分断面図。 表皮開裂予定線を成形するための溝成形装置を示した概略斜視図。 溝成形装置により表皮に表皮開裂予定線を成形する状態を示した部分断面図。 延長開裂予定部の別形態例を例示した部分断面図。 基材、発泡層および表皮からなる3層構造のインストルメントパネルに実施されたエアバッグドアを示した部分断面図。 3層構造のインストルメントパネルを、各構成部材を分離させた状態で示した斜視図。 従来のエアバッグドアの開裂構造を、一部破断した状態で示すインストルメントパネルの部分平面図。 図11のXI−XI線断面図。 表皮に形成された表皮開裂予定線の端部形状を示した断面図。
符号の説明
12 エアバッグ,22 基材,24 発泡層,26 表皮,32 ドアパネル
34 ドア開裂予定線,36 表皮開裂予定線,36A 終端部,38 ヒンジ部
40 第1ドア開裂予定線,42 第2ドア開裂予定線
44 第1表皮開裂予定線(外縁開裂予定部),46 第2表皮開裂予定線(外縁開裂予定部)
48 延長開裂予定部L 延在長P1 第1位置,P2 第2位置,W 厚さ

Claims (6)

  1. 車両内装部材の基材(22)に設けたドアパネル(32)の外縁ラインに沿って薄肉に形成されたドア開裂予定線(34)と、この基材(22)の外側に所要厚の発泡層(24)を介して配設された表皮(26)に形成された表皮開裂予定線(36)とからなり、エアバッグ(12)の押圧力により前記ドア開裂予定線(34)および表皮開裂予定線(36)を開裂させることで、前記ドアパネル(32)の外縁ラインの一辺をヒンジ部(38)としてドアパネル(32)を開放させるようにしたエアバッグドアの開裂構造において、
    前記表皮開裂予定線(36)は、前記ドア開裂予定線(34)に沿うよう前記表皮(26)を薄肉に形成した外縁開裂予定部(44,46)と、前記外縁開裂予定部(44,46)から前記ヒンジ部(38)を越えてドアパネル(32)の外側へ延長するように表皮(26)に薄肉に形成した延長開裂予定部(48)を有している
    ことを特徴とするエアバッグドアの開裂構造。
  2. 前記延長開裂予定部(48)は前記外縁開裂予定部(44,46)との接続部から終端部(36A)までの延在長(L)が、前記発泡層(24)の厚さ(W)以上に設定されている請求項1記載のエアバッグドアの開裂構造。
  3. 前記延長開裂予定部(48)は、前記表皮(26)における溝を設けて薄肉化した部分であり、前記延長開裂予定部(48)は、前記外縁開裂予定部(44,46)側から該延長開裂予定部(48)の終端部(36A)に向けて厚さが漸増している請求項1または2記載のエアバッグドアの開裂構造。
  4. 前記延長開裂予定部(48)は、前記外縁開裂予定部(44,46)との接続部における第1位置(P1)および該第1位置(P1)から前記発泡層(24)の厚さ(W)に相当する長さだけ外側へ離間した第2位置(P2)の間の位置から、該延長開裂予定部(48)の終端部(36A)に向けて厚さが漸増し始める請求項1〜の何れか一項に記載のエアバッグドアの開裂構造。
  5. 前記延長開裂予定部(48)は、前記外縁開裂予定部(44,46)の延長線上に延在している請求項1〜4の何れか一項に記載のエアバッグドアの開裂構造。
  6. 前記ドア開裂予定線(34)は、直線状に延在する第1ドア開裂予定線(40)と、この第1ドア開裂予定線(40)の両端からV字状に分岐して前記ヒンジ部(38)まで延在する第2ドア開裂予定線(42)とからなって、異なる4方向へ開放する4枚の前記ドアパネル(32)に分離可能とし、
    前記表皮開裂予定線(36)の前記外縁開裂予定部は、前記第1ドア開裂予定線(40)に沿って延在する第1表皮開裂予定線(44)と、該第1表皮開裂予定線(44)の両端からV字状に分岐して前記第2ドア開裂予定線(42)に沿って延在する第2表皮開裂予定線(46)とからなり、
    前記表皮開裂予定線(36)の前記延長開裂予定部(48)は、前記第2表皮開裂予定線(46)から延長して設けられている請求項1〜5の何れか一項に記載のエアバッグドアの開裂構造。
JP2005089225A 2005-03-25 2005-03-25 エアバッグドアの開裂構造 Active JP4671727B2 (ja)

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