JP2001270254A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2001270254A
JP2001270254A JP2000086006A JP2000086006A JP2001270254A JP 2001270254 A JP2001270254 A JP 2001270254A JP 2000086006 A JP2000086006 A JP 2000086006A JP 2000086006 A JP2000086006 A JP 2000086006A JP 2001270254 A JP2001270254 A JP 2001270254A
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bis
hydroxyphenylsulfonyl
methyl
phenoxy
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Application number
JP2000086006A
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English (en)
Inventor
Hidenori Ogawa
秀憲 小川
Yoshimi Midorikawa
佳美 緑川
Chuichi Fukuchi
忠一 福地
Daisuke Imai
大介 今井
Yoshihide Kimura
義英 木村
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤等に対する高い安定性を有する感熱記
録体において、記録感度を大幅に向上させた感熱記録体
の提供。 【解決手段】 顕色剤として下記一般式(1)で表され
るジフェニルスルホン架橋型化合物を含有し、さらに増
感剤として少なくとも下記一般式(2)で表される化合
物を含有する感熱記録体。 【化1】 〔式中、X及びYは各々相異なってもよく直鎖または分
枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和、不飽和あるい
はエーテル結合を有してもよい炭化水素基を表し、また
は、 【化2】 もしくは、 【化3】 (Rはメチレン基またはエチレン基を表し、Tは水素原
子、C1〜C4のアルキル基を表す)を表す。R1〜R6
それぞれ独立にハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、
アルケニル基を示す。またm、n、p、q、r、tは0
〜4までの整数を表し、2以上の時はR1〜R6は、それ
ぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表
す。〕 【化4】 (式中、R7,R8は炭素数1〜6のアルキル基を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた発色画像の
保存安定性を有し、尚かつ発色感度にも優れた感熱記録
体に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に、感熱記録体は通常無色ないし淡色
の塩基性無色染料とフェノール性化合物等の有機顕色剤
とを、それぞれ微細な粒子に磨砕分散した後、両者を混
合し、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその
他の助剤を添加して得られた塗料を、紙、合成紙、フィ
ルム、プラスチック等の支持体に塗工したものであり、
サーマルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レーザー光
等の加熱による瞬時の化学反応により発色し、記録画像
が得られる。感熱記録体は、ファクシミリ、コンピュー
ターの端末プリンター、自動券売機、計測用レコーダー
等に広範囲に使用されている。近年、記録装置の多様化
や高性能化の進展に伴って高速印字及び高速の画像形成
も可能となってきており、感熱記録体の記録感度に対し
てより優れた品質が求められている。この要求を満たす
方法として、染料と顕色剤にさらに増感剤を併用するこ
とが提案されている。例えば顕色剤がビスフェノールA
に代表されるフェノール系化合物からなる場合、p−ベ
ンジルビフェニル(特開昭60−82382号)、p−
ベンジルオキシ安息香酸ベンジル(特開昭57−201
691号)、ベンジルナフチルエ−テル(特開昭58−
87094号)等が好適な増感剤として使用されてい
る。増感剤を用いた場合、加熱されるとまず増感剤が溶
融し、それが塩基性染料及び顕色剤を溶かし込むことに
よって両者が分子レベルで混じり合い発色反応が誘発さ
れるので、用いる増感剤と塩基性染料や顕色剤について
の検討が重要となる。
【0003】とりわけ増感剤等で記録感度を向上させた
場合、記録画像の保存安定性が維持できないことが多
い。具体的には、皮脂成分が付着したり、塩ビフィルム
等のラップフィルムに含まれる可塑剤(DOP、DOA
等)と接触すると画像濃度の著しい低下や消色が起こる
等の欠点が依然として残されていた。更に近年にいたっ
ては、記録画像に信頼性を必要とされるラベル等の分野
への使用が増加するに伴い、包装材等に含まれる可塑
剤、油脂類等に対して高い保存安定性を示す記録材料が
求められている。これまで、様々な染料、顕色剤、或い
は保存安定剤等種々の助剤を使用した感熱記録体の提案
がなされているが、充分に満足できるものは見出されて
いない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ジフ
ェニルスルホン架橋型化合物を顕色剤として用いること
で可塑剤等に対する高い安定性を有する感熱記録体にお
いて、記録感度を大幅に向上させた感熱記録体を提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記性能
を有する感熱記録体を開発するために鋭意検討を重ねた
結果、ジフェニルスルホン架橋型化合物を顕色剤として
用い、これにアシルアミノ基を有する芳香族化合物を増
感剤として用いることにより、記録感度を大幅に向上さ
せることに成功し本発明を完成させるに至った。すなわ
ち、本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無
色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱発色
層を設けた感熱記録体に於いて、該感熱発色層が有機顕
色剤として下記一般式(1)で表されるジフェニルスル
ホン架橋型化合物の少なくとも一種を含有し、さらに増
感剤として下記一般式(2)で表されるアシルアミノ基
を有する化合物を下記一般式(1)で表される顕色剤と
共に少なくとも1種類含有することにより達成された。
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、X及びYは各々相異なってもよく
直鎖または分枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和、
不飽和あるいはエーテル結合を有してもよい炭化水素基
を表し、または、
【0008】
【化6】
【0009】もしくは、
【0010】
【化7】
【0011】(Rはメチレン基またはエチレン基を表
し、Tは水素原子、C1〜C4のアルキル基を表す)を表
す。R1〜R6はそれぞれ独立にハロゲン原子、C1〜C6
のアルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、
q、r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時はR
1〜R6は、それぞれ異なっていてもよい。aは0〜10
の整数を表す。〕
【0012】
【化8】
【0013】(式中、R7,R8は炭素数1〜6のアルキ
ル基を表す。) 本発明では、一般式(1)によって表される少なくとも
1種類のジフェニルスルホン架橋型化合物を有機顕色剤
として用いる。一般式(1)のジフェニルスルホン架橋
型化合物は、特開平10−29969号に記載されてい
るものである。一般式(1)において、X及びYで表さ
れる基を具体的に示すと以下のものが挙げられる。メチ
レン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチ
レン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチ
レン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、メチ
ルメチレン基、ジメチルメチレン基、メチルエチレン
基、メチレンエチレン基、エチルエチレン基、1、2−
ジメチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、1−
メチルテトラメチレン基、1、3−ジメチルトリメチレ
ン基、1−エチル−4−メチル−テトラメチレン基、ビ
ニレン基、プロペニレン基、2−ブテニレン基、、エチ
ニレン基、2−ブチニレン基、1−ビニルエチレン基、
エチレンオキシエチレン基、テトラメチレンオキシテト
ラメチレン基、エチレンオキシエチレンオキシエチレン
基、エチレンオキシメチレンオキシエチレン基、1、3
−ジオキサン−5、5−ビスメチレン基、1、2−キシ
リル基、1、3−キシリル基、1、4−キシリル基、2
−ヒドロキシトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−メ
チルトリメチレン基、2−ヒドロキシ−2−エチルトリ
メチレン基、2−ヒドロキシ−2−プロピルトリメチレ
ン基、2−ヒドロキシ−2−イソプロピルトリメチレン
基、2−ヒドロキシ−2−ブチルトリメチレン基等が挙
げられる。R1〜R6のアルキル基又は、アルケニル基
は、C1〜C6のアルキル基又は、C 1〜C6のアルケニル
基であり、具体的な例としては、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、
イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル
基、n−ヘキシル基、イソへキシル基、1−メチルペン
チル基、2−メチルペンチル基、ビニル基、アリル基、
イソプロペニル基、1−プロペニル基、2−ブテニル
基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−
メチル−2−プロペニル基等が挙げられる。また、ハロ
ゲン原子とは塩素、臭素、フッ素、ヨウ素を表す。
【0014】さらに本発明の感熱記録体においては、一
般式(1)で表されるジフェニルスルホン架橋型化合物
のa=1〜10の化合物と、a=0の化合物とを併用す
ると非常に効果的である。一般式(1)で表されるa=
1〜10のジフェニルスルホン架橋型化合物およびa=
0のジフェニルスルホン誘導体の含有比率は任意である
が、a=1〜10のジフェニルスルホン架橋型化合物は
0.05〜99重量%であることが好ましい。さらに、
1〜90重量%であること、詳細には5〜80重量%で
あることが特に好ましい。これらの混合方法は、粉体と
して混合しても、塗布液の調整分散時に添加しても、分
散液の状態で添加してもよい。また、これらを同時に含
有する組成物とするとより効果的である。
【0015】特に好ましい組成物は一般式(3)で表さ
れる化合物のbの値のみが異なる二種以上を含有するも
のである。
【0016】
【化9】
【0017】(式中、X、R1、mは前記と同じ) 一般式(1)で表される化合物としては、具体的に以下
に例示することが出来る。 (1−1)4,4′−ビス〔4−〔4−(4−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−
ブテニルオキシ〕ジフェニルスルホン (1−2)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフ
ェニルスルホン (1−3)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (1−4)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフ
ェニルスルホン (1−5)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4′−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−
3−プロピルオキシ〕ジフェニルスルホン (1−6)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕−4′−〔4−
(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ−
2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン (1−7)4−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕−4′−〔4
−(4−ヒドロキシフェニルスルフォニル)フェノキシ
−2−エチルオキシ〕ジフェニルスルホン (1−8)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−5−ペンチルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (1−9)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェノキシ−6−ヘキシルオキシ〕ジ
フェニルスルホン (1−10)4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニル
オキシ〕−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ−4−ブチルオキシ〕ジフェニルス
ルホン
【0018】(1−11)4−〔4−(4−ヒドロキシ
フェニルスルホニル)フェノキシ−2−トランス−ブテ
ニルオキシ〕−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ−3−プロピルオキシ〕ジフェ
ニルスルホン (1−12)4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルスルホニル)フェノキシ〕−2−トランス−ブテニル
オキシ〕−4′−〔4−(4−ヒドロキシフェニルスル
ホニル)フェノキシ−2−エチルオキシ〕ジフェニルス
ルホン (1−13)1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トラン
ス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−シス−2−ブテン (1−14)1,4−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−トラン
ス−ブテニルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−トランス−2−ブテン (1−15)4,4′−ビス〔4−〔4−(2−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕
ジフェニルスルホン (1−16)4,4′−ビス〔4−〔2−(4−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ブチルオキシ〕
ジフェニルスルホン (1−17)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (1−18)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビス
メチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−19)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,3−フェニレンビス
メチレンオキシ〕ジフェニルスルホン
【0019】(1−20)4,4′−ビス〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−21)2,2′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチ
レンオキシエトキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕ジエチルエーテル (1−22)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,4−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−p−キシレン (1−23)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,3−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−m−キシレン (1−24)α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−
ヒドロキシフェニルスルホニル)フェニル−1,2−フ
ェニレンビスメチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フ
ェノキシ〕−o−キシレン (1−25)2,4′−ビス〔2−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (1−26)2,4′−ビス〔4−(2−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−エチレンオキシエ
トキシ〕ジフェニルスルホン (1−27)4,4′−ビス〔3、5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェ
ニルスルホン (1−28)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキ
シ−2−エチレンオキシエトキシ〕ジフェニルスルホン (1−29)4,4′−ビス〔3、5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,4−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン
【0020】(1−30)4,4′−ビス〔3,5−ジ
メチル−4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェ
ニルスルホニル)フェニル−1,3−フェニレンビスメ
チレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−31)4,4′−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェニル−1,2−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン (1−32)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,4−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−33)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,3−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−34)4,4′−ビス〔3−アリル−4−(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニルスルホニル)1,2−
フェニレンビスメチレンオキシ〕ジフェニルスルホン (1−35)4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロキシプロピ
ルオキシ〕ジフェニルスルホン (1−36)1,3−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ−2−ヒドロ
キシプロピルオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキ
シ〕−2−ヒドロキシプロパン
【0021】本発明で使用する一般式(3)で表される
化合物は、特開平7−149713号、国際公開WO9
3/06074、WO95/33714号に記載の化合
物であり、代表的には、 1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕−2−ヒドロキシプロパン 1,1−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕メタン 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕エタン 1,3−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕プロパン 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ブタン 1,5−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ペンタン 1,6−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕ヘキサン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−p−キシレン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−m−キシレン α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−o−キシレン 2,2′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル 4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕ジブチルエーテル 1,2−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕エチレン 1,4−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニ
ル)フェノキシ〕−2−ブテン が挙げられる。
【0022】一般式(1)で表される化合物は、国際公
開WO97/16420記載の方法により4,4′−ジ
ヒドロキシフェニルスルホン誘導体、或いは2,4′−
ジヒドロキシフェニルスルホン誘導体等を塩基性物質存
在下で反応させることで得られる。本発明に用いる顕色
剤は、上記の手段により合成された単独、或いは2種以
上のジフェニルスルホン架橋型化合物を含有するもので
あるが、中でも以下に示す合成例によって得られる化合
物が好ましい。
【0023】(合成例1)水 21.2g中に水酸化ナ
トリウム 16.0g(0.4モル)を加え、溶解後B
PS 50.0g(0.2モル)を加えた。次に105
℃にて、ビス(2−クロロエチル)エーテル 14.3
g(0.10モル)を加え、110℃〜115℃で5時
間反応させた。反応終了後、反応液に水 375mlを
加え、90℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、2
0%硫酸にて中和し析出晶を濾別、白色結晶 39.3
gを得た。ビス(2−クロロエチル)エーテルからの収
率は88%であった。高速液体クロマトグラフィーによ
り次のような組成であった。但し、カラムはMight
ysil RP−18(関東化学製)、移動相はCH3
CN:H2O:1%H3PO4 =700:300:5、U
V波長は260nmである。
【0024】
【化10】
【0025】 a=0:保持時間 1.9分:面積% 32.9 a=1:保持時間 2.3分:面積% 21.7 a=2:保持時間 2.7分:面積% 12.8 a=3:保持時間 3.4分:面積% 8.8 a=4:保持時間 4.2分:面積% 5.8 a=5:保持時間 5.4分:面積% 3.5 a=6:保持時間 7.0分:面積% 2.2 a=7:保持時間 9.0分:面積% 1.7 a=8:保持時間11.8分:面積% 1.3 a=9:保持時間15.4分:面積% 1.3
【0026】(合成例2〜4)合成例1において反応す
るBPSとビス(2−クロロエチル)エーテルのモル比
を1.5:1、2.5:1、3:1とすると以下のよう
な組成物を得ることができた。 1.5:1の時、a=0 20.8、a=1 33.0、a=2 14.2、 a=3 7.9、a=4 3.9 2.5:1の時、a=0 49.6、a=1 25.9、a=2 11.4、 a=3 5.3、a=4 2.4 3.0:1の時、a=0 56.9、a=1 24.9、a=2 9.6、 a=3 3.7、a=4 1.3
【0027】(合成例5)48%水酸化ナトリウム水溶
液 10.0g及びN,N′−ジメチルアセトアミド
155gの混合溶液中に、BPS 30.0g(0.1
2モル)を加えた。80℃に昇温溶解後、キシレン 1
5g中に溶解したα,α′−ジクロロ−p−キシレン
10.5g(0.06モル)をゆっくり滴下した。滴下
終了後、同温度で2時間熱熟成反応を行った。熟成後、
900mlの水に流し込み析出した結晶物を濾別した。
この粗結晶をメタノール洗浄し、濾過乾燥後、白色結晶
19.7gを得た。高速液体クロマトグラフィーで純
度を測定したところ主組成は次の通りであった。 α,α′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェノキシ〕−p−キシレン 59.1% 4,4′−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホ
ニル)フェニル−1、4−フェニレンビスメチレンオキ
シ〕ジフェニルスルホン 23.1% α,α′−ビス〔4−〔4−〔4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェニル−1,4−フェニレンビス
メチレンオキシ〕フェニルスルホニル〕フェノキシ〕−
p−キシレン 11.1%
【0028】本発明では、増感剤として一般式(2)に
よって表される少なくとも1種類の化合物を用いる。一
般式(2)において、R7は増感効果を阻害しないよう
な置換基であればよく、このような置換基としては炭素
数1〜6のアルキル基が挙げられる。一般式(2)で表
される化合物を具体的に例示すると以下に示す(2−
1)〜(2−7)が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。中でも合成例1で得られた顕色剤と使用
した時の効果が良好なことから(2−1)が好ましく用
いられる。
【0029】
【化11】
【0030】本発明において、一般式(2)で表される
増感剤の含有量は、一般式(1)で表される顕色剤に対
して少なすぎる場合は増感効果が充分ではなく、多すぎ
る場合も充分な発色濃度が得られない。本発明では、一
般式(2)で表される増感剤は、一般式(1)で表され
る顕色剤1部に対して0.01〜2部の割合で使用する
ことが望ましい。
【0031】
〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド 〔別名マラカイトグリーンラクトン〕 <フルオラン系ロイコ染料> 3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ミノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニ
リノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラ
ン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン
【0032】3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−クロロフルオラン 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン 3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン 3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−ク
ロロアニリノ)フルオラン 3−n−ジペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメ
チルアニリノ)フルオラン 3−n−ジペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノ
フルオラン 3−n−ジペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリ
ノ)フルオラン 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−
7−(p−クロロアニリノ)フルオラン 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロ
ロ−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
【0033】2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミ
ノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルア
ミノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニ
リノ〕−フルオラン <フルオレン系ロイコ染料> 3,6,6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9,3´−フタリド〕 3,6,6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9,3´−フタリド〕 <ジビニル系ロイコ染料> 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,
6,7−テトラブロモフタリド 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド 3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブ
ロモフタリド 3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド
【0034】<その他> 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4−アザフタリド 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アザフタリド 3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3
´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4
´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,
2−ジニトリルエタン 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−
β−ナフトイルエタン 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス
−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,
2−ジアセチルエタン ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジ
メチルエステル
【0035】本発明においては、上記課題に対する所望
の効果を阻害しない範囲で、無色ないし淡色の塩基性染
料を発色させる従来公知の顕色剤を併用することができ
る。かかる顕色剤としては、例えば、特開平3−207
688号、特開平5−24366号公報等に記載のビス
フェノールA類、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、
4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、フタル酸モノエ
ステル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド
類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類、4−
ヒドロキシフェニルアリールスルホナート類、1,3−
ジ〔2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕−ベ
ンゼン類、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エ
ステル、ビスフェノールスルホン類が例示される。
【0036】本発明においては、上記課題に対する所望
の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用す
ることができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸
アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド、エチ
レンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワ
ックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタ
ン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフ
タレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−タ
ーフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、4,4′−
エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステ
ル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチ
ルフェノキシ)エチレン、1,2−ジフェノキシエチレ
ン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕
エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、シュウ酸ジベン
ジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ
(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p
−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカ
ーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、
1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−
(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメ
チル)ビフェニルを例示することができるが、特にこれ
らに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独
または2種以上混合して使用してもよい。
【0037】本発明で使用するバインダーとしては、重
合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコ
ール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変
性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアル
コール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラ
ール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無
水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体
並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのような
セルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビ
ニルブチルラール、ポリスチロースおよびそれらの共重
合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テル
ペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することがで
きる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、
エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、
水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態
で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
【0038】また、本発明においては、上記課題に対す
る所望の効果を阻害しない範囲で、記録画像の耐油性効
果等を示す画像安定剤として、4,4′−ブチリデン
(6−t−ブチル−3−メチルフェノール) 2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,
4′−スルホニルジフェノール 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン 等を添加することもできる。本発明で使用する填料とし
ては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリ
ン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニ
ウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。こ
のほかに脂肪酸金属塩などの離型剤、ワックス類などの
滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収
剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、
酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。本発
明の感熱記録体に使用する顕色剤及び染料の量、その他
の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性
に従って決定され、特に限定されるものではないが、通
常、一般式(1)で表される顕色剤1部に対して、塩基
性無色染料0.1〜2部、一般式(2)で表される化合
物0.01〜2部、填料0.5〜4部を使用し、バイン
ダーは全固形分中5〜25%が適当である。
【0039】上記組成から成る塗液を紙、再生紙、合成
紙、フィルム、プラスチック等任意の支持体に塗布する
ことによって目的とする感熱記録シートが得られる。さ
らに、保存性を高める目的で高分子物質等のオーバーコ
ート層を感熱発色層上に設けることもできる。前述の有
機顕色剤、塩基性無色染料並びに必要に応じて添加する
材料はボールミル、アトライター、サンドグライダーな
どの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン
以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的
に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。さらに、
発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質等の
アンダーコート層を感熱層下に設けることもできる。
【0040】
【実施例】以下に本発明の感熱記録体を実施例によって
説明する。尚、説明中、部及び%は、特に断らない限
り、それぞれ重量部及び重量%を表す。 〔実施例1〜4〕実施例1〜4は、本発明の感熱記録体
に、顕色剤として化合物(1−1)、(1−2)、(1
−13)、又は(1−17)、塩基性無色染料として3
−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン(ODB−2)、増感剤として化合物(2−1)を使
用した例である。下記配合の顕色剤の分散液(A液)と
塩基性無色染料分散液(B液)及び増感剤分散液(C
液)をそれぞれ別にサンドグラインダーで平均粒子径1
ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 A液(顕色剤分散液) 顕色剤 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 B液(塩基性無色染料分散液) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 2.0部 (ODB−2) 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 C液(増感剤分散液) 化合物(2−1) 4.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 次いで下記の割合で分散液を混合、攪拌し、塗布液を調製した。 A液(顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料〔ODB−2〕分散液) 9.2部 C液(増感剤〔化合物(2−1)〕分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0% 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0041】〔実施例5〜9〕実施例5〜9は、顕色剤
として合成例1〜5により得られた化合物、塩基性無色
染料としてODB−2、増感剤として化合物(2−1)
を使用した例である。実施例1〜4と同様にして塩基性
無色染料分散液及び増感剤分散液を処理した。合成例1
〜5により得られた顕色剤分散液(D液)は、それぞれ
別々にサンドグラインダーで平均粒径1ミクロンになる
まで湿式磨砕を行った。D液(合成例1〜5により得ら
れた顕色剤分散液) 前記の顕色剤 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 次いで下記の割合で分散液を混合、攪拌し、塗布液を調
製した。 D液(合成例1〜5により得られた顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料〔ODB−2〕分散液) 9.2部 C液(増感剤〔化合物(2−1)〕分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0042】〔実施例10〜12〕実施例10〜12
は、顕色剤として合成例1で得られた化合物、塩基性無
色染料としてODB−2以外の下記に示す塩基性無色染
料、増感剤として化合物(2−1)を使用した例であ
る。 (塩基性無色染料) ODB:3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン S−205:3−(N−エチル−N−イソアミルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン Black−100:3−ジエチルアミノ−7−(m−
トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン 実施例1〜4と同様にして合成例1で得られた顕色剤分
散液及び化合物(2−1)の増感剤分散液を処理した。
ODB−2以外の塩基性無色染料分散液(E液)は、そ
れぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒径1ミクロン
になるまで湿式磨砕を行った。 E液(ODB−2以外の塩基性無色染料分散液) 前記の塩基性無色染料 2.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 次いで下記の割合で分散液を混合、攪拌し、塗布液を調製した。 D液(合成例1により得られた顕色剤分散液) 36.0部 E液(ODB−2以外の塩基性無色染料分散液) 9.2部 C液(増感剤〔化合物(2−1)〕分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0043】〔実施例13〕実施例13は、顕色剤とし
て合成例1で得られた化合物、塩基性無色染料としてO
DB−2及びS−205、増感剤として化合物(2−
1)を使用した例である。実施例1〜4と同様にして、
合成例1で得られた化合物の顕色剤分散液、ODB−2
分散液及びS−205分散液、化合物(2−1)の増感
剤分散液を処理した。次いで下記の割合で分散液を混
合、攪拌し、塗布液を調製した。 D液(合成例1で得られた顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料〔ODB−2〕分散液) 4.6部 E液(塩基性無色染料〔S−205〕分散液) 4.6部 C液(増感剤〔化合物(2−1)〕分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0044】〔比較例1〕実施例5と同様の操作を行っ
た。但し、発色層の形成において分散液Cを混合しなか
った。 〔比較例2〕実施例5と同様の操作を行った。但し、分
散液Cの調製に当たり、化合物(2−1)の代わりにp
−ベンジルビフェニル(PBB)を用いた。 〔比較例3、4〕比較例3、4は、実施例5の顕色剤を
下記の顕色剤に置き換えた例である。 比較例3:4,4’−イソプロピリデンジフェノール
(別名:BPA) 比較例4:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフ
ェニルスルホン(別名:D−8)
【0045】<感熱記録体の評価>作製した感熱記録体
について、大倉電気社製のTH−PMD(感熱記録紙印
字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、
印加エネルギー0.30及び0.38mj/dotで印
字した。記録部の記録濃度は、マクベス濃度計(RD−
914、アンバーフィルター使用)で測定した(表1及
び表2参照)。 <耐可塑剤性の評価>紙管に塩ビラップ(三井東圧製ハ
イラップKMA)を1重に巻き付け、この上に前記プリ
ンター(0.38mj/dot)により記録した感熱記
録体を貼り付け、更にこの上に塩ビラップを3重に巻き
付けたものを40℃24時間放置した後、画像部及び地
色部のマクベス濃度を測定した(表1及び表2参照)。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】前記の表1及び表2から明らかなように、
一般式(1)で表される化合物を顕色剤とする場合、一
般式(2)で表される化合物を併用すると高い記録感度
が示される。一方、他の増感剤を用いた比較例2では、
充分な発色能力が得られておらず、一般式(2)で表さ
れる化合物が顕著な増感効果を有することがわかる。ま
た、他の顕色剤を用いた比較例3及び4で見られる、塩
ビラップに含有される可塑剤に接触による記録画像の劣
化は、一般式(1)で表される化合物を顕色剤とした場
合、殆ど見られない。
【0049】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、顕色剤として前
記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン架橋型化
合物を用いた場合に、前記一般式(2)で表される化合
物を増感剤として含有することによって、一般式(1)
で表される化合物の特徴である可塑剤性などの画像安定
性を維持しつつ、発色感度が高く記録画像が良好なもの
となっている。従って、微小なエネルギーでも高感度で
鮮明な画像が得られるので高速印刷や印加エネルギーの
小さい機器にも適し実用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福地 忠一 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 今井 大介 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 木村 義英 東京都新宿区上落合1丁目30番6号 日本 製紙株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 2H026 BB28 DD02 DD12 DD45

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無
    色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する記録層を
    設けた感熱記録体において、該感熱記録層が有機顕色剤
    として下記一般式(1)で表されるジフェニルスルホン
    架橋型化合物の少なくとも一種を含有し、さらに増感剤
    として下記一般式(2)で表される化合物を少なくとも
    1種類含有することを特徴とする感熱記録体。 【化1】 〔式中,X及びYは各々相異なってもよく直鎖または分
    枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和,不飽和あるい
    はエーテル結合を有してもよい炭化水素基を表し、また
    は、 【化2】 もしくは、 【化3】 (Rはメチレン基またはエチレン基を表し、Tは水素原
    子、C1〜C4のアルキル基を表す)を表す。R1〜R6
    それぞれ独立にハロゲン原子,C1〜C6のアルキル基,
    アルケニル基を示す。またm,n,p,q,r,tは0
    〜4までの整数を表し,2以上の時はR1〜R6は,それ
    ぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表
    す。〕 【化4】 (式中、R7,R8は炭素数1〜6のアルキル基を表
    す。)
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