JP2004160997A - 感熱記録体 - Google Patents

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薫 濱田
Kenji Hirai
健二 平井
Takanori Otohata
隆範 乙幡
Takashi Date
隆 伊達
Junpei Natsui
純平 夏井
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Abstract

【課題】長期保存後にも発色画像が鮮明で、熱応答性が良く発色画像の保存安定性が優れている感熱記録媒体を提供する。
【解決手段】本発明は、支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ増感剤として下記一般式(2)で表される蓚酸エステル化合物を含有する。
Figure 2004160997

Figure 2004160997

【選択図】なし

Description

本発明は、塩基性無色染料と有機顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものでる。
一般に無色又は淡色の染料前駆体と染料前駆体と熱時反応して発色させる顕色剤とを主成分とする感熱記録層を有する感熱記録体は、広く実用化されている。この感熱記録体に記録を行うには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられるが、このような感熱記録法は、従来実用化された他の記録法に比べて、記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でありコンパクトである、得られた発色が非常に鮮明であるといった特徴から、情報産業の発展に伴い、ファクシミリやコンピューター分野、各種計測器、ラベル用等に広く使用されている。
そして、これらの記録装置の多様化、高性能化が進められるに伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものになってきている。発色感度については装置の小型化、記録の高速化が進められるに従って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像が得られることが要求されている。この要求を満たすために、例えば特許文献1には、新規な顕色剤を用いることによって発色感度を高める方法が記載されている。
特開2002−301873号公報
さらに感熱記録体には、使用用途の広がりに伴い熱や水、湿度、光等の自然環境や、手で取り扱う際の体脂、あるいは油、可塑剤、溶剤等に対する発色画像の保存安定性、並びに良好な地色が求められる。これらの要求品質の中でも、光に対する画像安定性を感熱記録体に付与することは、特に難しいものである。また、高い記録感度と高い耐熱性は相反する特性であり、両立することが非常に難しいものである。
発色画像の耐性について様々な改良が施され、長期保管や、過酷な保管条件(例えば、経時安定性、耐温湿度性、耐水性、耐薬品性、耐擦性等)での使用にも耐えられるものが実用化されてきている。その結果、その使用方法が単なる情報記録の域に留まらず、画像耐性が上がることで、情報保持が行え、記録体そのものが金券としても用いられるようになっている。
以上のような感熱記録体が、金券用途で利用される場合、人間の手の油や財布などに使用される合成皮革用の可塑剤などが接触することが多く、発色画像が著しく退色してしまうという欠陥があり、また、長期保存後にも発色画像が鮮明である必要があるため、熱応答性が良く発色画像の保存安定性が望まれる。しかしながら、従来の感熱記録媒体においては、光に対する画像安定性を付与することは特に難しいものであり、発色の感度並びに画像の保存性などのバランスが良い、十分な品質が得られていない。
上記課題は、本発明者らの鋭意検討の結果、無色ないし淡色の塩基性無色染料と特定の有機顕色剤とを主成分として含有し、さらに特定の増感剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において達成された。
即ち本発明の要旨は、感熱記録層が有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、さらに増感剤として下記一般式(2)で表される化合物を含有することによって達成された。
Figure 2004160997
〔式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表し、Aは1〜6の整数を表し、Bは0、1又は2を表し、m及びmは、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表す。但し、m及びmは同時に0ではない。R及びRは、それぞれ独立してニトロ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基又はC2〜C6のアルケニル基を表し、m及びmは、それぞれ独立して0、1又は2の整数を表し、m及びmがそれぞれ2のとき、R及びRはそれぞれ異なってもよく、Mは、CO又はNRCO(式中、Rは、水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)を表す。但し、MがCOの場合は、mは1であり、mが0でMがNRCOのとき、Bは0ではない。〕
Figure 2004160997
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシル基を表す。)
本発明において、優れた効果が得られる理由は明確には解明されていないが、本発明で規定する一般式(1)で表される顕色剤を用いた場合、染料と顕色剤との反応生成物である電荷移動錯体の光に対する安定性が高く、さらに増感剤として使用する一般式(2)と一般式(1)の顕色剤との相溶性が良好であり、十分な記録感度と耐熱性を併せ持った感熱記録体を得ることができる。
本発明の感熱記録体は、発色感度が高く、発色画像および地肌部の耐熱性が良好であるとともに、保護層を設けなくても、光や熱可塑剤などに対して優れた安定性を有している。従って、本発明の感熱記録体は、従来の感熱記録体の用途だけでなく、強い画像安定性などが求められる金券用途にも適し、極めて実用性が高い。
本発明の感熱記録体を得るには、例えば塩基性無色染料(染料前駆体)、前記一般式(1)で表わされる化合物、前記一般式(2)で表される化合物を、それぞれバインダーとともに分散した分散液を混合し、填料等その他必要な添加剤を加えて感熱記録層塗液を調製し、基材上に塗布乾燥して感熱記録層を形成することによって、本発明の感熱記録体を製造することができる。
本発明では、前記一般式(1)で表される化合物を顕色剤として用いる。これらの中でも、一般式(1)中、MがNRCOである化合物が好ましく、MがNHCOである化合物であるのがより好ましい。かかる化合物としては、例えば、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(2’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(3’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−3−ヒドロキシアニリン、N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、一般式(1)で表される化合物は、1種または2種以上を混合して用いることもできる。
特に、下記式(1−1)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、および(1−2)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンが好ましく用いられ、これらの1:1混合物がより好ましい。このような混合物は例えば、日本曹達(株)製商品名D−100として入手可能である。
Figure 2004160997
本発明においては、上記の顕色剤の他、本発明の効果を阻害しない範囲で従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知の顕色剤を使用することができる。本発明においては、前記一般式(2)で表される化合物を増感剤として使用することにより、十分な記録感度と耐熱性を併せ持った感熱記録体を得ることが出来る。一般式(2)中、Rは水素原子、塩素、臭素等のハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシル基を表し、アルキル基、アルコキシル基は炭素数1〜4が好ましい。一般式(2)で表される化合物の具体例としては、蓚酸ジベンジルエステル、蓚酸−ジ(p−クロロベンジル)エステル、蓚酸−ジ(p−メチルベンジル)エステル、蓚酸−ジ(p−メトキシベンジル)エステル等が挙げられ、中でも特に地肌部の耐熱性が良好であるという点で蓚酸−ジ(p−クロロベンジル)エステルが好ましい。
これらの配合量は、一般式(1)の化合物に対して一般式(2)の化合物が少なすぎると記録感度向上効果が現れにくく、多すぎると耐熱性が低下、或いは印字カスが増加する傾向がある。本発明では、一般式(2)の化合物を一般式(1)の化合物1部に対し0.01部〜1.0部の割合で使用することが好ましい。特に0.16部以上であると、画像保存性が一層高まるためより好ましい。
本発明における無色ないし淡色の塩基性無色染料としては、ロイコ発色型の塩基性無色染料を使用する事が好ましい。ロイコ発色型の塩基性無色染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的なものの具体例を示す。また、これらの染料前駆体は単独または2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
<フルオレン系ロイコ染料>
3,6,6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕 3,6,6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
これら染料のうち、融点が200℃以上の塩基性無色染料が好ましく、特に3−N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(山田化学工業社製ETAC融点206〜208℃)或いは3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン(ODB−7)が好ましい。その理由は明らかではないが、融点が200℃以上の塩基性無色染料、特に3−(Nーエチル−pートルイジノ)−6−メチルー7−アニリノフルオラン(ETAC)の場合は光(紫外線)に曝されても染料が分解(脱アルキル化)して着色しにくいため、光に対する地肌安定性が高いためと推察され、一般式(1)で示される化合物を顕色剤として使用した場合には熱によって形成される発色体の光に対する安定性が極めて高く光によっても褪色することが少ない。
また、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン(ODB−7)の場合は極性が高いため熱エネルギーによる反応の平衡が発色体側で安定すると考えられる。さらに3−位のアミノ基の置換基がエチル基であり、一般的に用いられる3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)等と比較して嵩高くないために、顕色剤との結合がより強くなり、安定した発色画像が得られると考えられる。従って、可塑剤などの物質に対する影響に強い画像が形成されて、非常に高い安定性を有した画像が得られると考えられる。
また、本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、発色画像安定剤を添加することができる。画像安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することができるが、特に下記一般式(3)で表される3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド、下記一般式(4)で表されるウレアウレタン化合物、下記一般式(5)で表されるエポキシ基含有ジフェニルスルホン化合物、下記一般式(6)で表されるジフェニルスルホン型オリゴマー化合物、グリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000、エポキシ当量300〜600、融点110℃以下)から選ばれる少なくとも1種のものを含有することが好ましい。
Figure 2004160997
〔式中、X、Yは各々相異なってもよく直鎖または分枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和、不飽和あるいはエーテル結合を有してもよい炭化水素基を表す、または、
Figure 2004160997
もしくは、
Figure 2004160997
(Rはメチレン基またはエチレン基を表し、Tは水素原子、C〜Cのアルキル基を表す)を表す。
〜Rはそれぞれ独立にハロゲン原子、C〜Cのアルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、q、r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時、R〜Rは、それぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表す。〕
安定剤のうち、特に(3)〜(6)の構造を有する安定剤が好ましい理由は定かではないが、染料と、一般式(1)の顕色剤及び(2)の増感剤との反応生成物である電荷移動錯体(発色体)の光に対する安定性が高く、さらに一般式(3)の化合物は発色体に対してウレア基が作用するため画像が安定するものと推察される。一般式(4)の化合物は発色体に対してウレア基あるいはウレタン基が作用するため画像が安定するものと推察され、一般式(5)のようにエポキシ基を有する化合物は染料および顕色剤に作用して褪色しにくくし、発色画像を安定化するものと考えられ、一般式(6)の場合は分子量が大きいため発色体の可塑剤等への溶解度が低く、その結果可塑剤等に接しても画像が配色することがないものと推測される。
上記の安定剤の配合量は、一般式(1)で表される顕色剤に対して少なすぎると画像安定効果が現れにくく、多すぎると感度、耐熱性が低下する傾向がある。本発明では、これらの化合物を一般式(1)の化合物1部に対し0.01部〜0.9部の割合で使用することが好ましい。特に0.16部以上であると、可塑剤に対する画像保存性が高まるためにより好ましい。
本発明においては、上記課題に対する所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、飽和脂肪酸モノアミド、エチレンビス脂肪酸アミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、1,2−ジフェノキシエチレン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、パラトルエンスルホンアミド、オルトトルエンスルホンアミドを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。
本発明で使用するバインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラール、ポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
本発明で使用する填料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。このほかにワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤及び染料の量、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、一般式(1)で表される顕色剤1部に対して、塩基性無色染料0.1〜2部、填料0.5〜4部を使用し、バインダーは全固形分中5〜25%が適当である。
上記組成から成る塗液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
さらに、保存性を高める目的で高分子物質等のオーバーコート層を感熱記録層上に設けることもできる。また、発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱記録層の下に設けることもできる。
前述の有機顕色剤、塩基性無色染料並びに必要に応じて添加する材料はボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコータ、カーテンコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択使用される。
以下に本発明の感熱記録体を実施例によって説明する。尚、説明中、部及び%は、特に断らない限り、それぞれ重量部及び重量%を表す。
実施例1
染料、顕色剤及び増感剤の各材料は、あらかじめ以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<顕色剤分散液>
N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリンとN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンとの1:1混合物(日本曹達(株)製:商品名D-100) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<染料分散液>
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(ODB−2) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
<増感剤分散液>
蓚酸ジ(p−クロロベンジルエステル) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
上記各分散液を以下の割合で混合した組成物を作成し、感熱記録層塗液を得た。この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
実施例2
以下の配合の安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド
(SU−727) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
上記安定剤分散液を実施例1で作成した各分散液に下記の割合で加えて、以下の組成物を混合し、感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例3
以下の化学式(4)で示されるウレアウレタン安定剤(UUと略称)を配合した分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
Figure 2004160997
(UU) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例4
以下の配合の安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホン(商品名:NTZ−95 日本曹達製)3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
上記安定剤分散液を実施例1で作成した各分散液に下記の割合で加えて、感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例5
安定剤としてジフェニルスルホン架橋型化合物(商品名:D−90、日本曹達製)を配合した安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
ジフェニルスルホン架橋型化合物(商品名:D−90、日本曹達製)
3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例6
安定剤としてエポキシ基を有する化合物であるグリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000,エポキシ当量300〜600,融点110℃以下 商品名:NER−064、ナガセ化成工業製)を配合した安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
エポキシ基を有する化合物(商品名:NER−064)3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/mの原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例7
実施例1の(ODB−2)染料分散液に代えて、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ETAC)の染料を使用し、実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<染料分散液>
(ETAC) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
この染料分散液を、実施例1に示されている染料分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例8
実施例1の(ODB−2)染料分散液に代えて、染料として3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(メチルアニリノ)フルオラン(ODB−7)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<染料分散液>
(ODB−7) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
この染料分散液を、実施例1に示されている染料分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例9
実施例1の増感剤である蓚酸ジ(p−クロロベンジル)エステル分散液に代えて、増感剤として蓚酸ジ(p−メチルベンジル)エステル(HS−3520)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<増感剤分散液>
蓚酸ジ(p−メチルベンジル)エステル 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
この増感剤分散液を、実施例1に示されている増感剤分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例10
実施例1の増感剤である蓚酸ジ(p−クロロベンジル)エステル分散液に代えて、増感剤として蓚酸ジベンジルエステル(HS−2046)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<増感剤分散液>
蓚酸ジベンジルエステル 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
この増感剤分散液を、実施例1に示されている増感剤分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1〜4
顕色剤、増感剤として表1の材料を使用した以外は、配合量等は実施例1と同様に行った。
上記実施例1〜10及び比較例1〜4で得た感熱記録体について、下記の方法により性能を評価した。
なお、表1の比較例における顕色剤、増感剤の略称は次の通りである。
2,4’−BPS:2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
D−8:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン
4,4’−BPS:4,4’ジヒドロキシジフェニルスルホン
DPS:ジフェニルスルホン
[感熱記録適性評価]
(発色感度)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行った。地肌部及び印字後の画像濃度はマクベス濃度計(アンバーフィルター使用)で測定した。結果欄では「印字部/地肌部」で示す。
(耐熱性試験)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行ったサンプルに関して、60℃24時間放置したのち、印字部及び地肌部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
(耐光性試験)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字したサンプルに関してアトラス社製Ci3000F型キセノンフェードメーターを用い、出力66W/mで24時間処理を行った。処理後に印字部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
(耐可塑剤性試験)
紙管に塩ビラップ(三井東圧製ハイラップKMA)を一重に巻き付け、この上に大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行ったサンプル片を貼り付け、さらにこの上に塩ビラップを三重巻き付けたものを23℃の条件下で2時間放置した後、印字部及び地肌部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
得られた結果について表1にまとめて示す。
Figure 2004160997



Claims (3)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ増感剤として下記一般式(2)で表される蓚酸エステル化合物を含有することを特徴とする感熱記録体。
    Figure 2004160997
    〔式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表し、Aは1〜6の整数を表し、Bは0、1又は2を表し、m及びmは、それぞれ独立して0又は1〜3の整数を表す。但し、m及びmは同時に0ではない。R及びRは、それぞれ独立してニトロ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基又はC2〜C6のアルケニル基を表し、m及びmは、それぞれ独立して0、1又は2の整数を表し、m及びmがそれぞれ2のとき、R及びRはそれぞれ異なってもよく、Mは、CO又はNRCO(式中、Rは、水素原子又はC1〜C6のアルキル基を表す。)を表す。但し、MがCOの場合は、mは1であり、mが0でMがNRCOのとき、Bは0ではない。〕
    Figure 2004160997
    (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシル基を表す。)
  2. 前記感熱記録層が、更に画像安定剤として下記一般式(3)で表される3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド、下記一般式(4)で表されるウレアウレタン化合物、下記一般式(5)で表されるエポキシ基含有ジフェニルスルホン化合物、下記一般式(6)で表されるジフェニルスルホン型オリゴマー化合物、グリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000、エポキシ当量300〜600、融点110℃以下)から選ばれる少なくとも1種のものを含有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
    Figure 2004160997
    Figure 2004160997
    Figure 2004160997
    Figure 2004160997
    〔式中、X、Yは各々相異なってもよく直鎖または分枝を有してもよい炭素数1〜12の飽和、不飽和あるいはエーテル結合を有してもよい炭化水素基を表す、または、
    Figure 2004160997
    もしくは、
    Figure 2004160997
    (Rはメチレン基またはエチレン基を表し、Tは水素原子、C〜Cのアルキル基を表す)を表す。
    〜Rはそれぞれ独立にハロゲン原子、C〜Cのアルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、q、r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時、R〜Rは、それぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表す。〕
  3. 前記塩基性無色染料として、3−(N−エチルトルイジド)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、または3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオランから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1または2記載の感熱記録体。



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