JP2004160997A - 感熱記録体 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、これらの記録装置の多様化、高性能化が進められるに伴い、感熱記録体に対する要求品質もより高度なものになってきている。発色感度については装置の小型化、記録の高速化が進められるに従って、微小な熱エネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像が得られることが要求されている。この要求を満たすために、例えば特許文献1には、新規な顕色剤を用いることによって発色感度を高める方法が記載されている。
発色画像の耐性について様々な改良が施され、長期保管や、過酷な保管条件(例えば、経時安定性、耐温湿度性、耐水性、耐薬品性、耐擦性等)での使用にも耐えられるものが実用化されてきている。その結果、その使用方法が単なる情報記録の域に留まらず、画像耐性が上がることで、情報保持が行え、記録体そのものが金券としても用いられるようになっている。
即ち本発明の要旨は、感熱記録層が有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、さらに増感剤として下記一般式(2)で表される化合物を含有することによって達成された。
特に、下記式(1−1)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリン、および(1−2)で表されるN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンが好ましく用いられ、これらの1:1混合物がより好ましい。このような混合物は例えば、日本曹達(株)製商品名D−100として入手可能である。
これらの配合量は、一般式(1)の化合物に対して一般式(2)の化合物が少なすぎると記録感度向上効果が現れにくく、多すぎると耐熱性が低下、或いは印字カスが増加する傾向がある。本発明では、一般式(2)の化合物を一般式(1)の化合物1部に対し0.01部〜1.0部の割合で使用することが好ましい。特に0.16部以上であると、画像保存性が一層高まるためより好ましい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン
3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o、p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン
3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン
2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
3,6,6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕 3,6,6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3´−フタリド〕<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
また、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン(ODB−7)の場合は極性が高いため熱エネルギーによる反応の平衡が発色体側で安定すると考えられる。さらに3−位のアミノ基の置換基がエチル基であり、一般的に用いられる3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)等と比較して嵩高くないために、顕色剤との結合がより強くなり、安定した発色画像が得られると考えられる。従って、可塑剤などの物質に対する影響に強い画像が形成されて、非常に高い安定性を有した画像が得られると考えられる。
R1〜R6はそれぞれ独立にハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、q、r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時、R1〜R6は、それぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表す。〕
上記の安定剤の配合量は、一般式(1)で表される顕色剤に対して少なすぎると画像安定効果が現れにくく、多すぎると感度、耐熱性が低下する傾向がある。本発明では、これらの化合物を一般式(1)の化合物1部に対し0.01部〜0.9部の割合で使用することが好ましい。特に0.16部以上であると、可塑剤に対する画像保存性が高まるためにより好ましい。
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤及び染料の量、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、一般式(1)で表される顕色剤1部に対して、塩基性無色染料0.1〜2部、填料0.5〜4部を使用し、バインダーは全固形分中5〜25%が適当である。
さらに、保存性を高める目的で高分子物質等のオーバーコート層を感熱記録層上に設けることもできる。また、発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質等のアンダーコート層を感熱記録層の下に設けることもできる。
前述の有機顕色剤、塩基性無色染料並びに必要に応じて添加する材料はボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、バインダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコータ、カーテンコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択使用される。
染料、顕色剤及び増感剤の各材料は、あらかじめ以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<顕色剤分散液>
N−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリンとN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンとの1:1混合物(日本曹達(株)製:商品名D-100) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
<染料分散液>
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(ODB−2) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
<増感剤分散液>
蓚酸ジ(p−クロロベンジルエステル) 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
以下の配合の安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド
(SU−727) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
上記安定剤分散液を実施例1で作成した各分散液に下記の割合で加えて、以下の組成物を混合し、感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/m2の原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
以下の化学式(4)で示されるウレアウレタン安定剤(UUと略称)を配合した分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/m2の原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
以下の配合の安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホン(商品名:NTZ−95 日本曹達製)3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
上記安定剤分散液を実施例1で作成した各分散液に下記の割合で加えて、感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/m2の原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
安定剤としてジフェニルスルホン架橋型化合物(商品名:D−90、日本曹達製)を配合した安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
ジフェニルスルホン架橋型化合物(商品名:D−90、日本曹達製)
3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/m2の原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
安定剤としてエポキシ基を有する化合物であるグリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000,エポキシ当量300〜600,融点110℃以下 商品名:NER−064、ナガセ化成工業製)を配合した安定剤分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
<安定剤分散液>
エポキシ基を有する化合物(商品名:NER−064)3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 9.4部
水 5.6部
この安定剤分散液を、実施例1で作成した各分散液に以下の割合で混合して感熱記録層塗液を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
安定剤分散液 9.0部
カオリンクレー50%分散液 26.0部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 6.7部
この塗液を坪量80g/m2の原紙に表面に、乾燥後の塗布量が6g/m2となるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録体を得た。
実施例1の(ODB−2)染料分散液に代えて、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ETAC)の染料を使用し、実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<染料分散液>
(ETAC) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
この染料分散液を、実施例1に示されている染料分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の(ODB−2)染料分散液に代えて、染料として3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(メチルアニリノ)フルオラン(ODB−7)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<染料分散液>
(ODB−7) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
この染料分散液を、実施例1に示されている染料分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の増感剤である蓚酸ジ(p−クロロベンジル)エステル分散液に代えて、増感剤として蓚酸ジ(p−メチルベンジル)エステル(HS−3520)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<増感剤分散液>
蓚酸ジ(p−メチルベンジル)エステル 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
この増感剤分散液を、実施例1に示されている増感剤分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の増感剤である蓚酸ジ(p−クロロベンジル)エステル分散液に代えて、増感剤として蓚酸ジベンジルエステル(HS−2046)を使用して実施例1に示されている方法と同様の方法で下記の染料分散液をつくった。
<増感剤分散液>
蓚酸ジベンジルエステル 6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
この増感剤分散液を、実施例1に示されている増感剤分散液に代えて使用し、実施例1に示されている配合と同一の割合で混合して感熱記録層塗液を作成し、この感熱記録層塗液を実施例1の場合と同様にして感熱記録体を得た。
顕色剤、増感剤として表1の材料を使用した以外は、配合量等は実施例1と同様に行った。
上記実施例1〜10及び比較例1〜4で得た感熱記録体について、下記の方法により性能を評価した。
なお、表1の比較例における顕色剤、増感剤の略称は次の通りである。
2,4’−BPS:2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン
D−8:4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン
4,4’−BPS:4,4’ジヒドロキシジフェニルスルホン
DPS:ジフェニルスルホン
(発色感度)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行った。地肌部及び印字後の画像濃度はマクベス濃度計(アンバーフィルター使用)で測定した。結果欄では「印字部/地肌部」で示す。
(耐熱性試験)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行ったサンプルに関して、60℃24時間放置したのち、印字部及び地肌部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
(耐光性試験)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字したサンプルに関してアトラス社製Ci3000F型キセノンフェードメーターを用い、出力66W/m2で24時間処理を行った。処理後に印字部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
(耐可塑剤性試験)
紙管に塩ビラップ(三井東圧製ハイラップKMA)を一重に巻き付け、この上に大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行ったサンプル片を貼り付け、さらにこの上に塩ビラップを三重巻き付けたものを23℃の条件下で2時間放置した後、印字部及び地肌部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
得られた結果について表1にまとめて示す。
Claims (3)
- 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、有機顕色剤として下記一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ増感剤として下記一般式(2)で表される蓚酸エステル化合物を含有することを特徴とする感熱記録体。
- 前記感熱記録層が、更に画像安定剤として下記一般式(3)で表される3−{[(フェニルアミノ)カルボニル]アミノ}ベンゼンスルホンアミド、下記一般式(4)で表されるウレアウレタン化合物、下記一般式(5)で表されるエポキシ基含有ジフェニルスルホン化合物、下記一般式(6)で表されるジフェニルスルホン型オリゴマー化合物、グリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000、エポキシ当量300〜600、融点110℃以下)から選ばれる少なくとも1種のものを含有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録体。
R1〜R6はそれぞれ独立にハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、アルケニル基を示す。またm、n、p、q、r、tは0〜4までの整数を表し、2以上の時、R1〜R6は、それぞれ異なっていてもよい。aは0〜10の整数を表す。〕 - 前記塩基性無色染料として、3−(N−エチルトルイジド)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、または3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルアニリノ)フルオランから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1または2記載の感熱記録体。
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