JP2002178645A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2002178645A
JP2002178645A JP2000376312A JP2000376312A JP2002178645A JP 2002178645 A JP2002178645 A JP 2002178645A JP 2000376312 A JP2000376312 A JP 2000376312A JP 2000376312 A JP2000376312 A JP 2000376312A JP 2002178645 A JP2002178645 A JP 2002178645A
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diethylamino
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JP2000376312A
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English (en)
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Chuichi Fukuchi
忠一 福地
Kaoru Hamada
薫 濱田
Yoshihide Kimura
義英 木村
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤等に対する高い安定性を有するととも
に、記録感度を大幅に向上させた感熱記録体の提供。 【解決手段】 支持体上に,無色ないし淡色の塩基性無
色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する記録層を
設けた感熱記録体において,該感熱記録層が有機顕色剤
として下記一般式(1)で表されるウレアウレタン化合
物を含有し,且つ下記一般式(2)で表される化合物を
少なくとも1種類含有することを特徴とする感熱記録
体。 【化1】 【化2】 (式中,R1は炭素数1〜4のアルキル基、アラルキル
基、フェニル基、或いは水素原子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,優れた発色画像の
保存安定性を有し,かつ発色感度にも優れた感熱記録体
に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に,感熱記録体は通常無色ないし淡色
の塩基性無色染料とフェノ−ル性化合物等の有機顕色剤
とを,それぞれ微細な粒子に磨砕分散した後,両者を混
合し,バインダ−,充填剤,感度向上剤,滑剤及びその
他の助剤を添加して得られた塗料を,紙,合成紙,フィ
ルム,プラスチック等の支持体に塗工したものであり,
サ−マルヘッド,ホットスタンプ,熱ペン,レ−ザ−光
等の加熱による瞬時の化学反応により発色し,記録画像
が得られる。感熱記録体は,ファクシミリ,コンピュ−
タ−の端末プリンタ−,自動券売機,計測用レコ−ダ−
等に広範囲に使用されている。近年,記録装置の多様化
や高性能化の進展に伴って高速印字及び高速の画像形成
も可能となってきており,感熱記録体の記録感度に対し
てより優れた品質が求められている。この要求を満たす
方法として,染料と顕色剤にさらに増感剤を併用するこ
とが提案されている。例えば顕色剤がビスフェノ−ルA
に代表されるフェノ−ル系化合物からなる場合,p−ベ
ンジルビフェニル(特開昭60−82382号),p−
ベンジルオキシ安息香酸ベンジル(特開昭57−201
691号),ベンジルナフチルエ−テル(特開昭58−
87094号)等が好適な増感剤として使用されてい
る。増感剤を用いた場合,加熱されるとまず増感剤が溶
融し,それが塩基性染料及び顕色剤を溶かし込むことに
よって両者が分子レベルで混じり合い発色反応が誘発さ
れるので,用いる増感剤と塩基性染料や顕色剤について
の検討が重要となる。とりわけ増感剤等で記録感度を向
上させた場合,記録画像の保存安定性が維持できないこ
とが多い。具体的には,皮脂成分が付着したり,塩ビフ
ィルム等のラップフィルムに含まれる可塑剤(DOP,
DOA等)と接触すると画像濃度の著しい低下や消色が
起こる等の欠点が依然として残されていた。更に近年に
いたっては,記録画像に信頼性を必要とされるラベル等
の分野への使用が増加するに伴い,包装材等に含まれる
可塑剤,油脂類等に対して高い保存安定性を示す記録材
料が求められている。これまで,様々な染料,顕色剤,
或いは保存安定剤等種々の助剤を使用した感熱記録体の
提案がなされているが,充分に満足できるものは見出さ
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,可塑
剤等に対する高い安定性を有するとともに,記録感度を
大幅に向上させた感熱記録体を提供しようとするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記性能
を有する感熱記録体を開発するために鋭意検討を重ねた
結果,ウレアウレタン化合物を顕色剤として用い,これ
にアミノスルホニル基(−SO2NH2)を有する芳香族
化合物を増感剤として用いることにより,記録感度を大
幅に向上させることに成功し本発明を完成させるに至っ
た。すなわち,本発明は,支持体上に,無色ないし淡色
の塩基性無色染料と有機顕色剤とを主成分として含有す
る感熱発色層を設けた感熱記録体において,該感熱発色
層が有機顕色剤として下記一般式(1)で表されるウレ
アウレタン化合物を含有し,かつ下記一般式(2)で表
される化合物を少なくとも1種類含有することにより達
成された。
【0005】
【化3】
【0006】
【化4】 (式中,R1は炭素数1〜4のアルキル基、アラルキル
基、フェニル基或いは水素原子を表す。) 一般式(1)で表される顕色剤に対して一般式(2)で
表される化合物が増感剤として有効であるのは、両者と
もにスルホニル基を有しているために相溶性が良く、さ
らに一般式(2)で表される化合物が熱によって融解し
た際の溶剤として作用することに起因しているものと推
察される。
【0007】
【発明の実施の形態】一般に感熱記録体は,無色ないし
淡色の塩基性染料と顕色剤とをバインダーと共に各々分
散し,必要に応じて増感剤や填料,紫外線吸収剤,耐水
化剤及び消泡剤等の助剤を添加して塗料を調製し,これ
を支持体上に塗布,乾燥することによって製造される。
本発明では,一般式(1)によって表される少なくとも
1種類のウレアウレタン化合物を有機顕色剤として用い
る。一般式(1)で表される化合物としては、具体的に
以下に例示することが出来る。
【0008】
【化5】 本発明では,増感剤として一般式(2)によって表され
る少なくとも1種類の化合物を用いる。一般式(2)に
おいて,R1は増感効果を阻害しないような置換基であ
ればよく,このような置換基としては炭素数1〜4のア
ルキル基、、アラルキル基、、フェニル基或いは水素原
子等が挙げられる。一般式(2)で表される化合物を具
体的に例示すると以下に示す(2−1)〜(2−11)
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0009】
【化6】
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】また,本発明では一般式(2)で表される
化合物の2種類以上を分子レベルで混合して用いること
も可能である。本発明でいう分子レベルでの混合とは、
両者の分散液を単に混合したり、あるいは分散時に両者
の粉体を混合分散するような、粒子レベルでの混合とは
異なる方法によって得られるものである。すなわち、本
発明における分子レベル混合物は、両者を熱溶融し混合
物を得る方法、溶剤に溶解させた後混合物を析出させ混
合物を得る方法、または一般式(2)の化合物の合成後
そのまま混合物を析出させる方法などによって調製され
る。例えば,本発明で使用される(2−2)の融点は約
154〜156℃であり、(2−4)の融点は約136
〜138℃である。そして両者の分子レベル混合物は共
融点効果によって溶融温度が低くなり、優れた増感効果
が得られる。溶融温度は両者の混合比によって変化し、
特に(2−2)と(2−4)との混合重量比が35:6
5〜45:55の範囲であると、これらの分子レベル混
合物の融解温度はおよそ100℃〜110℃近くまで下
がり、極めて高い増感効果が得られる。本発明におい
て,一般式(2)で表される増感剤の含有量は,一般式
(1)で表される顕色剤1部に対して少なすぎると増感
効果が充分ではなく,多すぎても充分な発色濃度が得ら
れない。本発明では,一般式(2)で表される増感剤
は,一般式(1)で表される顕色剤1部に対して0.0
1〜2部の割合で使用することが望ましい。本発明の感
熱記録体に使用する無色ないし淡色の塩基性染料として
は,従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは
全て使用可能であり,特に制限されるものではないが,
トリフェニルメタン系化合物,フルオラン系化合物,フ
ルオレン系,ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代
表的な無色ないし淡色の染料(染料前駆体)の具体例を
示す。また,これらの染料前駆体は単独または2種以上
混合して使用してもよい。
【0015】<トリフェニルメタン系ロイコ染料> 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラ
クトン〕 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド 〔別名マラカイトグリーンラクトン〕 <フルオラン系ロイコ染料> 3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルア
ミノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニ
リノフルオラン
【0016】3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メ
チルフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルア
ニリノ)フルオラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン 3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメ
チルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロア
ニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロ
アニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフル
オロメチルアニリノ)フルオラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン 3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオ
ラン 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニ
リノフルオラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン 3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フ
ルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−
クロロアニリノ)フルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリ
ノフルオラン 3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリ
ノ)フルオラン 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
【0017】3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン 3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−
7−(p−クロロアニリノ)フルオラン 3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロ
ロ−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン 3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン 2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミ
ノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン
【0018】2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルア
ミノフェニル)アミノアニリノフルオラン 2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニ
ル)アミノアニリノフルオラン 3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)
アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフ
ェニル)アミノアニリノフルオラン 2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニ
リノ〕−フルオラン <フルオレン系ロイコ染料> 3,6,6´−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9,3´−フタリド〕 3,6,6´−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フル
オレン−9,3´−フタリド〕 <ジビニル系ロイコ染料> 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,
6,7−テトラブロモフタリド 3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)
−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド 3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブ
ロモフタリド 3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド
【0019】<その他> 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)−4−アザフタリド 3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アザフタリド 3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3
´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4
´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2",2"−テトラキス−
(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2
−ジニトリルエタン 1,1−ビス−〔2´,2´,2",2"−テトラキス−
(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β
−ナフトイルエタン 1,1−ビス−〔2´,2´,2",2"−テトラキス−
(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2
−ジアセチルエタン ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジ
メチルエステル
【0020】本発明においては,上記課題に対する所望
の効果を阻害しない範囲で,無色ないし淡色の塩基性染
料を発色させる従来公知の顕色剤を併用することができ
る。ただし,極めて少量の添加が望ましく,一般式
(1)で表される化合物に対し従来公知の顕色剤は0.
01〜0.9部程度である。かかる顕色剤としては,例
えば,特開平3−207688号,特開平5−2436
6号公報等に記載のビスフェノールA類,4−ヒドロキ
シ安息香酸エステル類,4−ヒドロキシフタル酸ジエス
テル類,フタル酸モノエステル類,ビス−(ヒドロキシ
フェニル)スルフィド類,4−ヒドロキシフェニルアリ
ールスルホン類,4−ヒドロキシフェニルアリールスル
ホナート類,1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)
−2−プロピル]−ベンゼン類,4−ヒドロキシベンゾ
イルオキシ安息香酸エステル,ビスフェノールスルホン
類が例示される。本発明においては,上記課題に対する
所望の効果を阻害しない範囲で,従来公知の増感剤を使
用することができる。かかる増感剤としては,ステアリ
ン酸アミド,パルミチン酸アミド等の脂肪酸アマイド,
エチレンビスアミド,モンタン酸ワックス,ポリエチレ
ンワックス,1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エ
タン,p−ベンジルビフェニル,β−ベンジルオキシナ
フタレン,4−ビフェニル−p−トリルエーテル,m−
ターフェニル,1,2−ジフェノキシエタン,4,4′
−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステ
ル,ジベンゾイルオキシメタン,1,2−ジ(3−メチ
ルフェノキシ)エチレン,1,2−ジフェノキシエチレ
ン,ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕
エーテル,p−ニトロ安息香酸メチル,シュウ酸ジベン
ジル,シュウ酸ジ(p−クロロベンジル),シュウ酸ジ
(p−メチルベンジル),テレフタル酸ジベンジル,p
−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル,ジ−p−トリルカ
ーボネート,フェニル−α−ナフチルカーボネート,
1,4−ジエトキシナフタレン,1−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸フェニルエステル,o−キシレン−ビス−
(フェニルエーテル),4−(m−メチルフェノキシメ
チル)ビフェニルを例示することができるが,特にこれ
らに制限されるものではない。これらの増感剤は,単独
または2種以上混合して使用してもよい。
【0021】本発明で使用するバインダーとしては,重
合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコ
ール,部分ケン化ポリビニルアルコール,カルボキシ変
性ポリビニルアルコール,アマイド変性ポリビニルアル
コール,スルホン酸変性ポリビニルアルコール,ブチラ
ール変性ポリビニルアルコール,その他の変性ポリビニ
ルアルコール,ヒドロキシエチルセルロース,メチルセ
ルロース,カルボキシメチルセルロース,スチレン−無
水マレイン酸共重合体,スチレン−ブタジエン共重合体
並びにエチルセルロール,アセチルセルロースのような
セルロース誘導体,ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニル,
ポリアクリルアミド,ポリアクリル酸エステル,ポリビ
ニルブチルラールポリスチロースおよびそれらの共重合
体,ポリアミド樹脂,シリコン樹脂,石油樹脂,テルペ
ン樹脂,ケトン樹脂,クマロ樹脂を例示することができ
る。これらの高分子物質は水,アルコール,ケトン,エ
ステル,炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか,水
又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で
使用し,要求品質に応じて併用することも出来る。ま
た,本発明においては,上記課題に対する所望の効果を
阻害しない範囲で,記録画像の耐油性効果等を示す画像
安定剤として, 4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール) 2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,
4′−スルホニルジフェノール 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン 等を添加することもできる。
【0022】本発明で使用する填料としては,シリカ,
炭酸カルシウム,カオリン,焼成カオリン,ケイソウ
土,タルク,酸化チタン,水酸化アルミニウムなどの無
機または有機充填剤などが挙げられる。このほかに脂肪
酸金属塩などの離型剤,ワックス類などの滑剤,ベンゾ
フェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤,グリオキ
ザールなどの耐水化剤,分散剤,消泡剤,酸化防止剤,
蛍光染料等を使用することができる。本発明の感熱記録
体に使用する顕色剤及び染料の量,その他の各種成分の
種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定
され,特に限定されるものではないが,通常,一般式
(1)で表される顕色剤1部に対して,塩基性無色染料
0.1〜2部,一般式(2)で表される化合物0.01
〜2部,填料0.5〜4部を使用し,バインダーは全固
形分中5〜25%が適当である。上記組成から成る塗液
を紙,合成紙,フィルム,プラスチック等任意の支持体
に塗布することによって目的とする感熱記録シートが得
られる。さらに,保存性を高める目的で高分子物質等の
オーバーコート層を感熱発色層上に設けることもでき
る。前述の有機顕色剤,塩基性無色染料並びに必要に応
じて添加する材料はボールミル,アトライター,サンド
グライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によっ
て数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し,バイン
ダー及び目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とす
る。さらに,発色感度を高める目的で填料を含有した高
分子物質等のアンダーコート層を感熱層下に設けること
もできる。
【0023】
【実施例】以下に本発明の感熱記録体を実施例によって
説明する。尚、説明中、部及び%は、特に断らない限
り、それぞれ重量部及び重量%を表す。
【0024】実施例1、2 実施例1、2は、本発明の感熱記録体に、顕色剤として
化合物(1−1)または(1−2)、塩基性無色染料と
して3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン(ODB−2)、増感剤として化合物(2−
2)を使用した例である。下記配合の顕色剤の分散液
(A液)と塩基性無色染料分散液(B液)及び増感剤分
散液(C液)をそれぞれ別にサンドグラインダーで平均
粒子径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。 A液(顕色剤分散液) 顕色剤 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 B液(塩基性無色染料分散液) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2) 2.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 C液(増感剤分散液) 化合物(2−2) 4.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 次いで下記の割合で分散液を混合、攪拌し、塗布液を調製した。 A液(顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料[ODB−2]分散液) 9.2部 C液(増感剤[化合物(2−2)]分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0025】実施例3 実施例3は、顕色剤として化合物(1−1)、塩基性無
色染料として実施例1と同じ3−ジブチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2) 、増
感剤として化合物(2−5)を使用した例である。実施
例1と同様にして化合物(1−1)の顕色剤分散液及び
化合物(2−5)の増感剤分散液を処理した。塩基性無
色染料分散液(B)は、それぞれ別々にサンドグライン
ダーで平均粒径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行っ
た。 B液(塩基性無色染料分散液) 前記の塩基性無色染料 2.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 次いで下記の割合で分散液を混合、攪拌し、塗布液を調製した。 A液(化合物(1−1)の顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料分散液) 9.2部 D液(増感剤[化合物(2−5)]分散液) 34.0 部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0 部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0026】実施例4 実施例4は、顕色剤として化合物(1−1)、塩基性無
色染料としてODB−2、増感剤として化合物(2−
6)を使用した例である。実施例1と同様にして化合物
(1−1)の顕色剤分散液及びODB−2分散液を処理
し、化合物(2−6)は化合物(2−2)と同様にして
分散液(E液)を得た。次いで下記の割合で分散液を混
合、攪拌し、塗布液を調製した。 A液(化合物(1−1)の顕色剤分散液) 36.0部 B液(塩基性無色染料[ODB−2]分散液) 9.2部 E液(増感剤分散液) 34.0部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記各塗布液を50g/m2の基紙の片面に塗布した
後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平
滑度が500〜600秒になるように処理し、塗布量
6.0g/m2の感熱記録体を得た。
【0027】比較例1 実施例1と同様の操作を行った。但し、発色層の形成に
おいて、実施例1〜4で用いた分散液Cを混合しなかっ
た。
【0028】比較例2 実施例1と同様の操作を行った。但し、分散液Cの調製
に当たり、化合物(2−2)の代わりにp−ベンジルビ
フェニル(PBB)を用いた。
【0029】
【表1】
【0030】<感熱記録体の評価>作製した感熱記録体
について、大倉電気社製のTH−PMD(感熱記録紙印
字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、
印加エネルギー0.38mj/dotで印字した。記録
部の記録濃度は、マクベス濃度計(RD−914、アン
バーフィルター使用)で測定した(表1及び表2参
照)。
【0031】<耐可塑剤性の評価>紙管に塩ビラップ
(三井東圧製ハイラップKMA)を1重に巻き付け、こ
の上に前記プリンター(0.38mj/dot)により
記録した感熱記録体を貼り付け、更にこの上に塩ビラッ
プを3重に巻き付けたものを40℃24時間放置した
後、画像部のマクベス濃度を測定した。これらの評価結
果を表2に示す。
【0032】
【表2】 前記の表1及び表2から明らかなように、一般式(1)
で表される化合物を顕色剤とする場合、一般式(2)で
表される化合物を併用すると高い記録感度が示される。
一方、他の増感剤を用いた比較例2では、充分な発色能
力が得られておらず、一般式(2)で表される化合物が
顕著な増感効果を有することがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、耐可塑剤性など
の画像安定性に優れるとともに、発色感度が高く記録画
像が良好なものとなっている。従って、微小なエネルギ
ーでも高感度で鮮明な画像が得られるので高速印刷や印
加エネルギーの小さい機器にも適し実用性が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 義英 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社商品研究所内 Fターム(参考) 2H026 AA07 BB24 DD02 DD45

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に,無色ないし淡色の塩基性無
    色染料と有機顕色剤とを主成分として含有する記録層を
    設けた感熱記録体において,該感熱記録層が有機顕色剤
    として下記一般式(1)で表されるウレアウレタン化合
    物を含有し,且つ下記一般式(2)で表される化合物を
    少なくとも1種類含有することを特徴とする感熱記録
    体。 【化1】 【化2】 (式中,R1は炭素数1〜4のアルキル基、アラルキル
    基、フェニル基或いは水素原子を表す。)
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004004204A1 (de) * 2004-01-27 2005-08-11 Mitsubishi Hitec Paper Bielefeld Gmbh Wärmeempfindliches Aufzeichnungsmaterial
EP3312018A4 (en) * 2015-06-16 2019-03-06 Nippon Paper Industries Co., Ltd. THERMAL RECORDING MATERIAL
US10464362B2 (en) 2015-10-23 2019-11-05 Nippon Paper Industries Co., Ltd. Thermosensitive recording medium
KR20230017888A (ko) 2020-07-27 2023-02-06 닛폰세이시가부시키가이샤 감열 기록체

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