JP2001267885A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2001267885A
JP2001267885A JP2000077007A JP2000077007A JP2001267885A JP 2001267885 A JP2001267885 A JP 2001267885A JP 2000077007 A JP2000077007 A JP 2000077007A JP 2000077007 A JP2000077007 A JP 2000077007A JP 2001267885 A JP2001267885 A JP 2001267885A
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surface acoustic
wave device
filter
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JP2000077007A
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Takeshi Endo
剛 遠藤
Osamu Kawauchi
治 川内
Masanori Ueda
政則 上田
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Fujitsu Media Devices Ltd
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Fujitsu Media Devices Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は入出力のいずれか一方が平衡型ある
いは差動型と呼ばれる端子を有する弾性表面波フィルタ
に関し、不平衡−平衡変換機能を持たせると共にインピ
ーダンス変換機能を持たせることを課題とする。 【解決手段】圧電基板21と、IDT24〜26により
構成される第1の弾性表面波フィルタ22と、IDT2
7〜29により構成されると共に第1の弾性表面波フィ
ルタ22に対し出力位相が約180°異なる構成とされ
た第2の弾性表面波フィルタ23とを具備し、第1及び
第2の弾性表面波フィルタ22,23の入力用IDT2
4,27同士を接続配線32で接続すると共に、この接
続配線32から引き出した端子を不平衡端子34とす
る。また、第1の弾性表面波フィルタ22と第2の弾性
表面波フィルタ23間で接続されないIDT25,26
から端子35Aを引き出すと共に、同じく各弾性表面波
フィルタ22,23間で接続されないIDT28,29
から端子35Bを引き出し、この端子35A,35B間
を平衡端子対35とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィルタ
に関し、特に入出力のいずれか一方が平衡型あるいは差
動型と呼ばれる端子を有する弾性表面波フィルタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、弾性表面波装置は、携帯電話等
に代表される無線装置の高周波回路においてフィルタと
して広く用いられている。 図1は、弾性表面波装置を
受信及び送信フィルタ4,8として用いた、携帯電話の
高周波部のブロックダイヤグラムを示している。
【0003】受信側においては、アンテナ1から入った
信号は分波器2で所定周波数の信号が分波され、ローノ
イズアンプ3で増幅処理された後、弾性表面波装置より
なる受信フィルタ4に供給される。そして、受信フィル
タ4で帯域制限がされた信号は、ミキサーIC5Aで局
部発信器6が生成するキャリアと重畳された上で中間周
波数部へ送られる。一方、送信側においては、変調器か
らの送信信号はミキサーIC7で局部発信器6が生成す
るキャリアと重畳され、送信フィルタ8で帯域制限がさ
れる。その後、パワーアンプ9で増幅され、分波器2で
分波された後、アンテナ1から送信される。
【0004】ところで近年では、この無線装置の高周波
回路において、平衡あるいは差動入出力をもつミキサー
IC(以下、平衡型ミキサーICという)が使われてき
ている。図2は、平衡型ミキサーIC5Bを有した携帯
電話の高周波部のブロックダイヤグラムである。同図に
示すように、平衡型ミキサーIC5Bは一対の平衡入力
端子11A,11Bを有している。この平衡型ミキサー
IC5Bを用いた場合、ノイズの影響の低減及び出力の
安定化を図ることができるため、携帯電話の特性向上を
図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受信フ
ィルタ4を構成する従来の弾性表面波フィルタは、入出
力端子が不平衡(それぞれ単一の入出力端子)であった
ため、これを平衡型ミキサーIC5Bと接続するために
は、受信フィルタ4と平衡型ミキサーIC5Bとの間に
平衡−不平衡の変換を行なう平衡−不平衡変換トランス
10、若しくは個別部品から構成された変換回路が必要
となる。また、受信フィルタ4を構成する弾性表面波フ
ィルタは、通常50Ωのインピーダンスを持つのに対
し、平衡端子11A,11Bをもつ平衡型ミキサーIC
5Bのインピーダンスは、多くの場合100〜200Ω
程度と高い。このため、受信フィルタ4と平衡型ミキサ
ーIC5Bとを接続するためには、インピーダンス変換
回路も必要となる。
【0006】このため、平衡型ミキサーIC5Bを用い
た場合、携帯電話の特性向上を図ることができるもの
の、使用回路部品点数が増加してしまい、携帯電話に要
望されている小型化,軽量化,及び低コスト化に反する
という問題点が生じる。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、不平衡−平衡変換機能を有しかつインピーダンス
変換の機能を有する弾性表面波装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、次に述べ
る各手段を講じることにより解決することができる。
【0009】請求項1記載の発明は、圧電基板と、該圧
電基板上に形成され、少なくとも1つの入力用インター
デジタルトランスデューサと、少なくとも1つの出力用
インターデジタルトランスデューサとが前記圧電基板の
弾性表面波伝搬路上に交互に配置された第1の弾性表面
波フィルタと、前記圧電基板上に形成され、少なくとも
1つの入力用インターデジタルトランスデューサと、少
なくとも1つの出力用インターデジタルトランスデュー
サとが前記圧電基板の弾性表面波伝搬路上に交互に配置
されており、前記第1の弾性表面波フィルタに対し出力
位相が約180°異なる構成とされた第2の弾性表面波
フィルタとを具備し、前記第1及び第2の弾性表面波フ
ィルタの入力用インターデジタルトランスデューサ同士
または出力用インターデジタルトランスデューサ同士を
電気的に接続すると共に、該接続点から引き出した端子
を不平衡端子とし、前記第1または第2の弾性表面波フ
ィルタに設けられた前記インターデジタルトランスデュ
ーサの内、第1の弾性表面波フィルタと前記第2の弾性
表面波フィルタ間で接続されないインターデジタルトラ
ンスデューサからそれぞれ端子を引き出し、該端子間を
平衡端子対としたことを特徴とするものである。
【0010】上記発明によれば、第1及び第2の弾性表
面波フィルタの入力用インターデジタルトランスデュー
サ同士または出力用インターデジタルトランスデューサ
同士を電気的に接続し、この接続点から引き出した端子
を不平衡端子としている。
【0011】また、第1の弾性表面波フィルタと第2の
弾性表面波フィルタ間で接続されないインターデジタル
トランスデューサからそれぞれ端子を引き出すと共に、
第1の弾性表面波フィルタに対して第2の弾性表面波フ
ィルタの出力位相が約180°異なるよう構成すること
により、第1及び第2の弾性表面波フィルタ間で接続さ
れない各インターデジタルトランスデューサから引き出
された端子は、平衡端子対となる。
【0012】これにより、本発明の弾性表面波装置は、
入力側が不平衡端子となり、出力側が平衡端子(差動端
子)となる。従って、弾性表面波装置と別個に平衡−不
平衡変換を行なう回路及び部品は不要となり、弾性表面
波装置を搭載する電子機器(例えば、平衡型ミキサーI
Cを有する携帯電話)の部品点数の削減、小型化,軽量
化,及び低コスト化を図ることができる。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の弾性表面波装置において、前記第1及び第2の弾性
表面波フィルタの入力用インターデジタルトランスデュ
ーサ同士または出力用インターデジタルトランスデュー
サ同士を並列接続することにより、前記平衡端子のイン
ピーダンス(ROUT)が前記不平衡端子のインピーダ
ンス(RIN)より大きくなるよう構成したことを特徴
とするものである。
【0014】上記構成とされた弾性表面波装置では、不
平衡側端子は電気的に並列に接続されているため、第1
の弾性表面波フィルタ及び第2の弾性表面波フィルタの
入力インピーダンスが等しいとすると(各フィルタの入
力インピーダンスをR1とする)、不平衡端子のインピ
ーダンス(RIN)は各弾性表面波フィルタのインピー
ダンスの約半分となる(RIN≒R1/2)。
【0015】一方、平衡側端子は電気的に直列に見える
ため、第1の弾性表面波フィルタ及び第2の弾性表面波
フィルタの出力インピーダンスが等しいとすると(各弾
性表面波フィルタの出力インピーダンスをR2とす
る)、平衡端子のインピーダンス(ROUT)は、各弾
性表面波フィルタの出力インピーダンスの約2倍となる
(ROUT≒2×R2)。
【0016】ここで、第1及び第2の弾性表面波フィル
タの各入出力インピーダンスが1:1だと仮定すると
(即ち、R1=R2と仮定すると)、平衡端子のインピ
ーダンス(ROUT)は不平衡端子のインピーダンス
(RIN)と比較して約4倍となり(ROUT≒4×R
IN)、弾性表面波装置内においてインピーダンス変換
が実現される。
【0017】従って、弾性表面波装置と別個にインピー
ダンス変換を行なう回路及び部品は不要となり、これに
よっても弾性表面波装置を搭載する電子機器(例えば、
平衡型ミキサーICを有する携帯電話)の部品点数の削
減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図ることができ
る。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子
側に、弾性表面波並列共振器を設けたことを特徴とする
ものである。
【0019】弾性表面波並列共振器は、弾性表面波装置
の通過帯域において、特に低周波側の通過帯域近傍を急
峻に減衰することができる。よって、上記発明によれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
更に低周波側における通過帯域特性を向上させることが
できる。
【0020】また、請求項4記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子
側に、弾性表面波直列共振器を設けたことを特徴とする
ものである。
【0021】弾性表面波直列共振器は、弾性表面波装置
の通過帯域において、特に高周波側の通過帯域近傍を急
峻に減衰することができる。よって、上記発明によれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
更に高周波側における通過帯域特性を向上させることが
できる。
【0022】また、請求項5記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子
側に、ラダー型フィルタを設けたことを特徴とするもの
である。
【0023】ラダー型フィルタは、高周波側及び低周波
側の双方における通過帯域近傍を急峻に減衰することが
できる。よって、上記発明によれば、平衡接続及びイン
ピーダンス変換を可能としつつ、更に高周波側及び低周
波側の双方における通過帯域特性を向上させることがで
きる。
【0024】また、請求項6記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子
側に、2つの反射器に挟まれた3つのインターデジタル
トランスデューサから構成されるダブルモード型フィル
タを設けたことを特徴とするものである。
【0025】ダブルモード型フィルタは、通過帯域外に
おける減衰量(以下、帯域外減衰量という)を大きくと
ることができる。よって、上記発明によれば、平衡接続
及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に帯域外減
衰量が大きくなるため、通過帯域特性を向上させること
ができる。
【0026】また、請求項7記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子
側に、5つのインターデジタルトランスデューサからな
るIIDT(Interdigited Inter-digital Transduser)
型フィルタを設けたことを特徴とするものである。
【0027】IIDT型フィルタは、ダブルモード型フ
ィルタと同様に、通過帯域外における減衰量(帯域外減
衰量)を大きくとることができる。よって、上記発明に
よっても、平衡接続及びインピーダンス変換を可能とし
つつ、更に帯域外減衰量が大きくなるため、通過帯域特
性を向上させることができる。尚、IIDT型フィルタ
とダブルモード型フィルタは、良好な特性を示す周波数
帯域が異なるため、必要とする帯域に応じて、IIDT
型フィルタ或いはダブルモード型フィルタのいずれかを
選定すればよい。
【0028】また、請求項8記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の弾性表面波装置において、前記第1及び第
2の弾性表面波フィルタは、共に2つの反射器に挟まれ
た3つのインターデジタルトランスデューサから構成さ
れるダブルモード型フィルタであることを特徴とするも
のである。
【0029】第1及び第2のフィルタをダブルモード型
フィルタとすることにより、帯域外減衰量を大きくとる
ことができる。よって、上記発明によれば、平衡接続及
びインピーダンス変換を可能としつつ、更に帯域外減衰
量が大きくなるため、通過帯域特性を向上させることが
できる。
【0030】また、請求項9記載の発明は、請求項8記
載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側に、弾
性表面波並列共振器を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0031】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をダブルモード型フィルタとすることにより、帯域外減
衰量を大きくとることができる。また、弾性表面波並列
共振器を設けたことにより、低周波側の通過帯域近傍を
急峻に減衰することができる。よって、上記発明によれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
帯域外減衰量の増大及び低周波側における通過帯域特性
の向上を図ることができる。
【0032】また、請求項10記載の発明は、請求項8
記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側に、
弾性表面波直列共振器を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0033】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をダブルモード型フィルタとすることにより、帯域外減
衰量を大きくとることができる。また、弾性表面波直列
共振器を設けたことにより、高周波側の通過帯域近傍を
急峻に減衰することができる。よって、上記発明によれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
帯域外減衰量の増大及び高周波側における通過帯域特性
の向上を図ることができる。
【0034】また、請求項11記載の発明は、請求項8
記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側に、
ラダー型フィルタを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0035】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をダブルモード型フィルタとすることにより、帯域外減
衰量を大きくとることができる。また、ラダー型フィル
タを設けたことにより、高周波側及び低周波側の双方に
おける通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よ
って、上記発明によれば、平衡接続及びインピーダンス
変換を可能としつつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側
及び低周波側の双方において通過帯域特性の向上を図る
ことができる。
【0036】また、請求項12記載の発明は、請求項8
記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側に、
2つの反射器に挟まれた3つのインターデジタルトラン
スデューサから構成されるダブルモード型フィルタを設
けたことを特徴とするものである。
【0037】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をダブルモード型フィルタとすることにより、帯域外減
衰量を大きくとることができる。また、不平衡端子側に
ダブルモード型フィルタを設けたことにより、帯域外減
衰量を更に大きくすることができる。よって、上記発明
によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能とし
つつ、通過帯域外における減衰をより確実に行なうこと
が可能となる。
【0038】また、請求項13記載の発明は、請求項8
記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側に、
5つのインターデジタルトランスデューサからなるII
DT(Interdigited Inter-digital Transduser)型フィ
ルタを設けたことを特徴とするものである。
【0039】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をダブルモード型フィルタとすることにより、帯域外減
衰量を大きくとることができる。また、不平衡端子側に
IIDT型フィルタを設けたことにより、帯域外減衰量
を更に大きくすることができる。よって、上記発明によ
れば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつ
つ、通過帯域外における減衰をより確実に行なうことが
可能となる。
【0040】また、請求項14記載の発明は、請求項1
または2記載の弾性表面波装置において、前記第1及び
第2の弾性表面波フィルタは、共に5つのインターデジ
タルトランスデューサからなるIIDT(Interdigited
Inter-digital Transduser)型フィルタであることを特
徴とするものである。
【0041】第1及び第2のフィルタをIIDT型フィ
ルタとすることにより、帯域外減衰量を大きくとること
ができる。よって、上記発明によれば、平衡接続及びイ
ンピーダンス変換を可能としつつ、更に帯域外減衰量が
大きくなるため、通過帯域特性を向上させることができ
る。
【0042】また、請求項15記載の発明は、請求項1
4記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、弾性表面波並列共振器を設けたことを特徴とするも
のである。
【0043】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をIIDT型フィルタとすることにより、帯域外減衰量
を大きくとることができる。また、弾性表面波並列共振
器を設けたことにより、低周波側の通過帯域近傍を急峻
に減衰することができる。よって、上記発明によれば、
平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、帯域
外減衰量の増大及び低周波側における通過帯域特性の向
上を図ることができる。
【0044】また、請求項16記載の発明は、請求項1
4記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、弾性表面波直列共振器を設けたことを特徴とするも
のである。
【0045】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をIIDT型フィルタとすることにより、帯域外減衰量
を大きくとることができる。また、弾性表面波直列共振
器を設けたことにより、高周波側の通過帯域近傍を急峻
に減衰することができる。よって、上記発明によれば、
平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、帯域
外減衰量の増大及び高周波側における通過帯域特性の向
上を図ることができる。
【0046】また、請求項17記載の発明は、請求項1
4記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、ラダー型フィルタを設けたことを特徴とするもので
ある。
【0047】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をIIDT型フィルタとすることにより、帯域外減衰量
を大きくとることができる。また、ラダー型フィルタを
設けたことにより、高周波側及び低周波側の双方におけ
る通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よっ
て、上記発明によれば、平衡接続及びインピーダンス変
換を可能としつつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側及
び低周波側の双方において通過帯域特性の向上を図るこ
とができる。
【0048】また、請求項18記載の発明は、請求項1
4記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、2つの反射器に挟まれた3つのインターデジタルト
ランスデューサから構成されるダブルモード型フィルタ
を設けたことを特徴とするものである。
【0049】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をIIDT型フィルタとすることにより、帯域外減衰量
を大きくとることができる。また、不平衡端子側にダブ
ルモード型フィルタを設けたことにより、帯域外減衰量
を更に大きくすることができる。よって、上記発明によ
れば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつ
つ、通過帯域外における減衰をより確実に行なうことが
可能となる。
【0050】また、請求項19記載の発明は、請求項1
4記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、5つのインターデジタルトランスデューサからな
る、IIDT(Interdigited Inter-digital Transduse
r)型フィルタを設けたことを特徴とするものである。
【0051】本発明によれば、第1及び第2のフィルタ
をIIDT型フィルタとすることにより、帯域外減衰量
を大きくとることができる。また、不平衡端子側にもI
IDT型フィルタを設けたことにより、帯域外減衰量を
更に大きくすることができる。よって、上記発明によれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
通過帯域外における減衰をより確実に行なうことが可能
となる。
【0052】また、請求項20記載の発明は、圧電基板
と、該圧電基板の弾性表面波伝搬路上に配置された5つ
のインターデジタルトランスデューサとを具備する弾性
表面波装置であって、前記インターデジタルトランスデ
ューサの内、一端部から数えて奇数番目の入力側となる
インターデジタルトランスデューサを構成する片側の電
極をそれぞれ電気的に接続すると共に該接続点から引き
出した端子を不平衡端子とし、一端部から数えて偶数番
目の出力側となるインターデジタルトランスデューサを
構成する片側電極に対し他方側電極の出力位相が180
°異なるよう構成し、かつ、偶数番目のインターデジタ
ルトランスデューサを構成する片側電極をそれぞれ電気
的に接続すると共に該接続点から第1の端子を引き出
し、前記偶数番目のインターデジタルトランスデューサ
を構成する他方側電極をそれぞれ電気的に接続すると共
に該接続点から第2の端子を引き出し、前記第1の端子
と第2の端子間を平衡端子対としたことを特徴とするも
のである。
【0053】上記発明によれば、5つのインターデジタ
ルトランスデューサの内、一端部から数えて奇数番目の
入力側となるインターデジタルトランスデューサ(以
下、奇数番目IDTという)の片側電極をそれぞれ電気
的に接続し、この接続点から引き出した端子を不平衡端
子としている。
【0054】また、5つのインターデジタルトランスデ
ューサの内、一端部から数えて偶数番目の出力側となる
インターデジタルトランスデューサ(以下、偶数番目I
DTという)を構成する片側電極と他方側電極は、18
0°出力位相がことなるよう構成されている。よって、
片側電極から引き出された第1の端子と、他方側電極か
ら引き出された第2の他端子は、平衡端子対となる。
【0055】これにより、本発明の弾性表面波装置は、
入力側が不平衡端子となり、出力側が平衡端子(差動端
子)となる。従って、弾性表面波装置と別個に平衡−不
平衡変換を行なう回路及び部品は不要となり、弾性表面
波装置を搭載する電子機器(例えば、平衡型ミキサーI
Cを有する携帯電話)の部品点数の削減、小型化,軽量
化,及び低コスト化を図ることができる。
【0056】更に、上記構成とされた5つのインターデ
ジタルトランスデューサから構成される弾性表面波装置
(以下、この弾性表面波装置フィルタを5IDT型フィ
ルタという)は、広い通過帯域において安定した特性を
得ることができる。
【0057】また、請求項21記載の発明は、請求項2
0記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、弾性表面波並列共振器を設けたことを特徴とするも
のである。
【0058】本発明によれば、5IDT型フィルタを有
しているため、広い通過帯域において安定した特性を得
ることができる。また、弾性表面波並列共振器を設けた
ことにより、低周波側の通過帯域近傍を急峻に減衰する
ことができる。よって、上記発明によれば、平衡接続及
びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域における
特性向上、及び低周波側における通過帯域特性の向上を
図ることができる。
【0059】また、請求項22記載の発明は、請求項2
0記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、弾性表面波直列共振器を設けたことを特徴とするも
のである。
【0060】本発明によれば、5IDT型フィルタを有
しているため、広い通過帯域において安定した特性を得
ることができる。また、弾性表面波直列共振器を設けた
ことにより、高周波側の通過帯域近傍を急峻に減衰する
ことができる。よって、上記発明によれば、平衡接続及
びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域における
特性向上、及び高周波側における通過帯域特性の向上を
図ることができる。
【0061】また、請求項23記載の発明は、請求項2
0記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、ラダー型フィルタを設けたことを特徴とするもので
ある。本発明によれば、5IDT型フィルタを有してい
るため、広い通過帯域において安定した特性を得ること
ができる。また、ラダー型フィルタを設けたことによ
り、高周波側及び低周波側の双方における通過帯域近傍
を急峻に減衰することができる。よって、上記発明によ
れば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつ
つ、広帯域における特性向上、及び高周波側及び低周波
側の双方において通過帯域特性の向上を図ることができ
る。
【0062】また、請求項24記載の発明は、請求項2
0記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、2つの反射器に挟まれた3つのインターデジタルト
ランスデューサから構成されるダブルモード型フィルタ
を設けたことを特徴とするものである。
【0063】本発明によれば、5IDT型フィルタを有
しているため、広い通過帯域において安定した特性を得
ることができる。また、不平衡端子側にダブルモード型
フィルタを設けたことにより、帯域外減衰量を更に大き
くすることができる。よって、上記発明によれば、平衡
接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域に
おける特性向上、及び通過帯域外における減衰を確実に
行なうことができる。
【0064】また、請求項25記載の発明は、請求項2
0記載の弾性表面波装置において、前記不平衡端子側
に、5つのインターデジタルトランスデューサからな
る、IIDT(Interdigited Inter-digital Transduse
r)型フィルタを設けたことを特徴とするものである。
【0065】本発明によれば、5IDT型フィルタを有
しているため、広い通過帯域において安定した特性を得
ることができる。また、不平衡端子側にIIDT型フィ
ルタを設けたことにより、帯域外減衰量を更に大きくす
ることができる。よって、上記発明によれば、平衡接続
及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域におけ
る特性向上、及び通過帯域外における減衰を確実に行な
うことができる。
【0066】また、請求項26記載の発明は、請求項1
乃至25のいずれかに記載の弾性表面波装置において、
前記圧電基板は、回転角を40°Y〜44°Yの範囲と
したLiTaO3 単結晶の回転Y板よりなることを特徴
とするものである。
【0067】上記構成とすることにより、スプリアスピ
ークの発生を抑制できると共に、GHz 帯域において表
面波の減衰が少なく、Qが高い弾性表面波装置を実現す
ることができる。
【0068】更に、請求項27記載の発明は、請求項1
乃至25のいずれかに記載の弾性表面波装置において、
前記圧電基板は、回転角を66°Y〜74°Yの範囲と
したLiNbO3 単結晶の回転Y板よりなることを特徴
とするものである。
【0069】上記構成とすることにより、スプリアスピ
ークの発生を抑制できると共に、GHz 帯域において表
面波の減衰が少なく、Qが高い弾性表面波装置を実現す
ることができる。
【0070】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面と共に説明する。
【0071】図3は本発明の第1実施例である弾性表面
波装置20Aを示している。本実施例に係る弾性表面波
装置20Aは、圧電基板21に第1の弾性表面波フィル
タ22及び第2の弾性表面波フィルタ23を併設した構
成とされている。
【0072】圧電基板21は、回転角を40°Y〜44
°Yの範囲としたLiTaO3 単結晶の回転Y板を用い
ている。これにより、スプリアスピークの発生を抑制で
きると共に、GHz 帯域において表面波の減衰が少な
く、Qが高い弾性表面波装置を実現することができる。
また、回転角を66°Y〜74°Yの範囲としたLiN
bO3 単結晶の回転Y板を用いても同様の効果を得るこ
とができる。
【0073】第1の弾性表面波フィルタ22は、1つの
入力インターデジタルトランスデューサ24と(以下、
インターデジタルトランスデューサをIDTと略称す
る)と、この入力用IDT22を挟むように配置された
2つの出力用IDT25,26とから構成されている。
各IDT24〜26は、弾性表面波の伝播方向(図中、
矢印Xで示す方向)に一列に配設された構成とされてい
る。
【0074】また、各IDT24〜26は、それぞれ櫛
歯形状とされた第1電極24A〜26Aと第2電極24
B〜26Bとにより構成されている。入力用IDT24
を構成する第1電極24Aは、接地されている。また、
入力用IDT24の第2電極24Bは、後述する第2の
弾性表面波フィルタ23に接続されている。また、出力
用IDT25の第1電極25Aは、接続配線30により
出力用IDT26の第1電極26Aに接続されている。
更に、各出力用IDT25,26の第2電極25B,2
6Bは、それぞれ接地されている。
【0075】一方、第2の弾性表面波フィルタ23は、
前記した第1の弾性表面波フィルタ22と略同等の構成
とされており、1つの入力用IDT27と、この入力用
IDT27を挟むように配置された2つの出力用IDT
28,29とから構成されている。各IDT27〜29
は、弾性表面波の伝播方向(図中、矢印Xで示す方向)
に一列に配設された構成とされている。
【0076】また、各IDT27〜29は、それぞれ櫛
歯形状とされた第1電極27A〜29Aと第2電極27
B〜29Bとにより構成されている。入力用IDT27
を構成する第1電極27Aは、接地されている。また、
入力用IDT27の第2電極27Bは、接続配線32に
より前記した第1の弾性表面波フィルタ22を構成する
入力用IDT24の第2電極24Bに接続されている。
また、出力用IDT28の第1電極28Aは、接続配線
31により出力用IDT29の第1電極29Aに接続さ
れている。更に、各出力用IDT28,29の第2電極
28B,29Bは、それぞれ接地されている。
【0077】前記したように、第1及び第2の弾性表面
波フィルタ22,23は略同等の構成とされているが、
各弾性表面波フィルタ22,23の入力用IDT24,
27に注目すると、入力用IDT24の第1及び第2電
極24A,24Bの向きと、入力用IDT27の第1及
び第2電極27A,27Bの向きは逆になっている。従
って、第1の弾性表面波フィルタ22と第2の弾性表面
波フィルタ23は、位相が約180°異なっている。
【0078】上記構成において、本実施例では各弾性表
面波フィルタ22,23の入力用IDT24,27同士
を電気的に接続する接続配線32に不平入力衡端子34
を設けた構成としている。具体的には、各入力用IDT
24,27を接続する接続配線32には入力配線36の
一端部が接続されており、この入力配線36の他端部を
入力端子34(以下、この入力端子を不平衡入力端子と
いう)としている。
【0079】一方、第1の弾性表面波フィルタ22を構
成する各IDT24〜26の内、第2の弾性表面波フィ
ルタ23と接続されない出力用IDT25,26の各第
1電極25A,26Aは、前記のように接続配線30に
より接続されている。この接続配線30には出力配線3
7Aの一端部が接続されており、この出力配線37Aの
他端部は出力端子35Aとされている。
【0080】また、第2の弾性表面波フィルタ23を構
成する各IDT27〜29の内、第1の弾性表面波フィ
ルタ22と接続されない出力用IDT28,29の各第
1電極28A,29Aは、前記のように接続配線31に
より接続されている。この接続配線31には出力配線3
7Bの一端部が接続されており、この出力配線37Bの
他端部は出力端子35Bとされている。
【0081】更に、前記したように本実施例に係る弾性
表面波装置20Aは、第1の弾性表面波フィルタ22に
対して第2の弾性表面波フィルタ23の出力位相が約1
80°異なるよう構成されている。従って、第1の弾性
表面波フィルタ22の各電極25A,26Aから引き出
された出力端子35Aと、第2の弾性表面波フィルタ2
3の各電極28A,29Aから引き出された出力端子3
5Bは、平衡端子対となる(以下、出力端子35A,3
5Bを平衡端子といい、この平衡端子35A,35Bの
対を平衡端子対というものとする)。
【0082】上記したように、本実施例に係る発明の弾
性表面波装置20Aは、入力側が不平入力衡端子34と
なり、出力側が平衡端子35A,35B(差動端子)と
なる。よって、例えば平衡型ミキサーICを有する携帯
電話に本実施例に係る発明の弾性表面波装置20Aを用
いた場合、従来必要とされた平衡−不平衡変換を行なう
回路及び部品は不要となり(図2参照)、弾性表面波装
置20Aを搭載する携帯電話の部品点数の削減、小型
化,軽量化,及び低コスト化を図ることができる。
【0083】続いて、上記構成とされた弾性表面波装置
20Aの動作及び電気的特性について、図3に加えて図
4を用いて説明する。尚、図4は弾性表面波装置20A
の回路図を示している。上記構成とされた弾性表面波装
置20Aにおいて、不平入力衡端子34から高周波信号
が入力されると、その信号は第1及び第2の弾性表面波
フィルタ22,23に半分ずつ分配される。第1の弾性
表面波フィルタ22に入力された信号は、入力用IDT
24により弾性表面波に変換され、圧電基板21上を櫛
歯と交差する方向(図中、矢印Xで示す方向)に伝搬し
ていく。この弾性表面波を両側2つの出力用IDT2
5,26で受信すると、弾性表面波は再び電気信号に変
換され、平衡出力端子35Aに出力される。
【0084】同様に、第2の弾性表面波フィルタ23に
入力された信号は、入力用IDT27により弾性表面波
に変換され、圧電基板21上を櫛歯と交差する方向(図
中、矢印Xで示す方向)に伝搬していく。この弾性表面
波を両側2つの出力用IDT28,29で受信すると、
弾性表面波は再び電気信号に変換され、平衡出力端子3
5Bに出力される。
【0085】ここで、出力用IDT25,26,28.
29の向きは第1及び第2の弾性表面波フィルタ22,
23で同じなのに対し、入力用IDT24,27の向き
が第1及び第2の弾性表面波フィルタ22,23で互い
に逆向きであるため、出力される2つの電気信号は位相
が互いに約180°異なるものとなり、平衡端子対35
が構成される。
【0086】また本実施例の構成では、図4に示すよう
に、不平衡側端子34は第1及び第2の弾性表面波フィ
ルタ22,23に対し電気的に並列に接続されている。
よって、第1の弾性表面波フィルタ22と第2の弾性表
面波フィルタ23の入力インピーダンスが等しいとする
と(各フィルタの入力インピーダンスをR1とする)、
不平入力衡端子34のインピーダンス(RIN)は各弾
性表面波フィルタ22,23のインピーダンスの約半分
となる(RIN≒R1/2)。
【0087】一方、平衡側端子35A,35Bは電気的
に直列に見えるため、第1の弾性表面波フィルタ22と
第2の弾性表面波フィルタ23の出力インピーダンスが
等しいとすると(各弾性表面波フィルタ22,23の出
力インピーダンスをR2とする)、平衡端子35A,3
5Bのインピーダンス(ROUT)は、各弾性表面波フ
ィルタの出力インピーダンスの約2倍となる(ROUT
≒2×R2)。
【0088】ここで、第1及び第2の弾性表面波フィル
タ22,23の各入出力インピーダンスが1:1だと仮
定すると(即ち、R1=R2と仮定すると)、平衡端子
35A,35Bのインピーダンス(ROUT)は不平入
力衡端子34のインピーダンス(RIN)と比較して約
4倍となり(ROUT≒4×RIN)、よって弾性表面
波装置20A内においてインピーダンス変換が実現され
る。このインピーダンス変換は、各弾性表面波フィルタ
22,23の各入出力インピーダンスを適宜選定するこ
とにより、また各IDT24〜29の接続の仕方を適宜
選定することにより、任意に行なうことが可能である。
【0089】従って、弾性表面波装置20Aの入力イン
ピーダンスと、この弾性表面波装置20Aと接続される
電子部品(例えば、図2に示した平衡型ミキサーIC5
A)のインピーダンスが異なっていても、別個にインピ
ーダンス変換を行なう回路及び部品は不要となり、これ
によっても弾性表面波装置20Aを搭載する電子機器の
部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図
ることができる。
【0090】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0091】図5は、本発明の第2実施例である弾性表
面波装置20Bを示している。尚、図5以降の各図にお
いて、図3に示した構成と同一構成については同一符号
を付してその説明を省略する。
【0092】図3に示した弾性表面波装置20Aを構成
する各弾性表面波フィルタ22,23は、ひとつのID
T24,27が入力用IDTとなり、残るふたつのID
T25,26及びIDT28,29が出力用IDTとな
る、いわゆる1入力2出力型の弾性表面波フィルタであ
った。これに対し、本実施例に係る弾性表面波装置20
Bは、2入力1出力型の弾性表面波フィルタ38,39
を用いたことを特徴とするものである。
【0093】このため、本実施例に係る弾性表面波装置
20Bは、第1の弾性表面波フィルタ38を構成する入
力用IDT25,26の第1電極25A,26A同士を
接続配線30で接続し、この接続配線30を入力配線3
6Aにより不平入力衡端子34に接続している。また、
第2の弾性表面波フィルタ39を構成する入力用IDT
28,29の第1電極28A,29A同士を接続配線3
1で接続し、この接続配線31を入力配線36Bにより
不平入力衡端子34に接続している。尚、各入力用ID
T25,26,28,29の第2電極25A,26A,
28A,29Aは接地されている。
【0094】一方、第1の弾性表面波フィルタ38を構
成する出力用IDT24と、第2の弾性表面波フィルタ
39を構成する出力用IDT27は、出力位相が180
°異なるよう構成されている。また、第1の弾性表面波
フィルタ38を構成する出力用IDT24の第2電極2
4Bは出力配線37Aにより平衡出力端子35Aに接続
されており、第2の弾性表面波フィルタ39を構成する
出力用IDT27の第2電極27Bは出力配線37Bに
より平衡出力端子35Bに接続されている。これによ
り、平衡出力端子35A,35Bは、平衡端子対35を
構成する。尚、各出力用IDT24,27の第1電極2
4A,27Aは接地されている。
【0095】上記のように、2入力1出力型の弾性表面
波フィルタ38,39を用いた弾性表面波装置20Bで
あっても、前記した第1実施例に係る弾性表面波装置2
0Aと同様に、入力側が不平入力衡端子34となり、出
力側が平衡端子35A,35B(差動端子)となる。こ
のため、平衡端子を有する電子部品(例えば、図2に示
す平衡型ミキサーIC5B)に弾性表面波装置20Bを
接続する際、平衡−不平衡変換を行なう回路及び部品は
不要となり、弾性表面波装置20Bを搭載する電子機器
(例えば、携帯電話)の部品点数の削減、小型化,軽量
化,及び低コスト化を図ることができる。
【0096】また、第1実施例で説明したと同様の理由
により、弾性表面波装置20Bの入力インピーダンス
と、この弾性表面波装置20Bと接続される電子部品
(例えば、図2に示した平衡型ミキサーIC5A)のイ
ンピーダンスが異なっていても、別個にインピーダンス
変換を行なう回路及び部品は不要となる。従って、これ
によっても弾性表面波装置20Bを搭載する電子機器の
部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図
ることができる。
【0097】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。
【0098】図6は、本発明の第3実施例である弾性表
面波装置20Cを示している。本実施例に係る弾性表面
波装置20Cは、図5に示した第2実施例に係る弾性表
面波装置20Bと類似した構成を有しているが、各出力
用IDT24,27の第2電極を接続配線32により接
続すると共に、出力用IDT24の第1電極24Aを出
力配線37Aにより平衡出力端子35Aに接続し、出力
用IDT27の第1電極27Aを出力配線37Bにより
平衡出力端子35Bに接続した構成としたことを特徴と
するものである。
【0099】本実施例に係る弾性表面波装置20Cによ
れば、出力用IDT24,27を構成する各電極24
A,24B,27A,27Bがいずれも接地されない構
成となる。このため、入力用IDT25,26,28,
29の内、接地配線(図示せず)に接続された電極25
B,26B,28B,29Bに外乱等により変動(電圧
変動)があったとしても、これが出力用IDT24,2
7に影響を及ぼすことを防止することができ、安定した
出力を得ることができる。
【0100】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。
【0101】図7は、本発明の第4実施例である弾性表
面波装置20Dを示している。本実施例に係る弾性表面
波装置20Dは、図3に示した第1実施例に係る弾性表
面波装置20Aと類似した構成を有している。しかしな
がら、本実施例に係る弾性表面波装置20Dは、不平衡
端子側に弾性表面波並列共振器40を設けたことを特徴
とするものである。
【0102】この弾性表面波並列共振器40は、ひとつ
のIDT41と、これを挟むよう配設された一対の反射
器42,43とにより構成されている。IDT41は櫛
歯状の第1電極41Aと第2電極41Bとにより構成さ
れており、第1電極41は圧電基板21上にパターン形
成された接続配線45により接続配線32を介して入力
用IDT24,27の第2電極24B,27Bに接続さ
れている。また、IDT41の第1電極41Aは、入力
配線36により不平入力衡端子34に接続されている。
更に、IDT41の第2電極41Bは、接地された構成
となっている。
【0103】上記構成とされた弾性表面波並列共振器4
0は、弾性表面波装置の通過帯域において、特に低周波
側の通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。即
ち、図8に示す帯域特性を用いて例示すると、図中矢印
A1で示されるように、低周波側の通過帯域近傍を急峻
に減衰することができる。
【0104】よって、本実施例に係る弾性表面波装置2
0Dによれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能
としつつ、更に低周波側における通過帯域特性を向上さ
せることができる。
【0105】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。
【0106】図9は、本発明の第5実施例である弾性表
面波装置20Eを示している。本実施例に係る弾性表面
波装置20Eも、図3に示した第1実施例に係る弾性表
面波装置20Aと類似した構成を有している。しかしな
がら、本実施例に係る弾性表面波装置20Eは、不平衡
端子側に弾性表面波直列共振器50を設けたことを特徴
とするものである。
【0107】この弾性表面波直列共振器50は、ひとつ
のIDT51と、これを挟むよう配設された一対の反射
器52,53とにより構成されている。このIDT51
は、櫛歯状の第1電極51Aと第2電極51Bとにより
構成されている。第2電極51Bは、圧電基板21上に
パターン形成された接続配線45により、接続配線32
を介して入力用IDT24,27の第2電極24B,2
7Bと接続されている。また、IDT41の第1電極4
1Aは、入力配線36により不平入力衡端子34に接続
されている。
【0108】上記構成とされた弾性表面波直列共振器5
0は、弾性表面波装置の通過帯域において、特に高周波
側の通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。即
ち、図8に示す帯域特性を用いて例示すると、図中矢印
A2で示されるように、高周波側の通過帯域近傍を急峻
に減衰することができる。よって、本実施例に係る弾性
表面波装置20Eによれば、平衡接続及びインピーダン
ス変換を可能としつつ、更に高周波側における通過帯域
特性を向上させることができる。
【0109】次に、本発明の第6実施例について説明す
る。
【0110】図10は、本発明の第6実施例である弾性
表面波装置20Fを示している。本実施例に係る弾性表
面波装置20Fも、図3に示した第1実施例に係る弾性
表面波装置20Aと類似した構成を有している。しかし
ながら、本実施例に係る弾性表面波装置20Eは、不平
衡端子側にラダー型フィルタ60を設けたことを特徴と
するものである。
【0111】ラダー型フィルタ60は、第1及び第2の
IDT61,62と、4個の反射器63〜66により構
成されている。第1のIDT61は一対の反射器63,
64に挟まれた構成とされており、同様に第2のIDT
62は一対の反射器65,66に挟まれた構成とされて
いる。また、第1のIDT61は櫛歯状の第1電極61
Aと第2電極61Bとにより構成されており、同様に第
2のIDT62は櫛歯状の第1電極62Aと第2電極6
2Bとにより構成されている。
【0112】第1のIDT61の第2電極61Bは、接
続配線67により第2電極62の第2電極62Bと接続
されている。この接続配線67は、圧電基板21上にパ
ターン形成された接続配線45により、接続配線32を
介して入力用IDT24,27の第2電極24B,27
Bと接続されている。また、第2のIDT62の第1電
極62Aは接地され、更に第1のIDT61の第1電極
61Aは入力配線36により不平入力衡端子34に接続
されている。
【0113】上記構成とされたラダー型フィルタ60
は、高周波側及び低周波側の双方における通過帯域近傍
を急峻に減衰することができる。即ち、図8に示す帯域
特性を用いて例示すると、図中矢印A1,A2で示され
るように、高周波側及び低周波側の双方において通過帯
域近傍を急峻に減衰することができる。よって、本実施
例に係る弾性表面波装置20Fによれば、平衡接続及び
インピーダンス変換を可能としつつ、更に高周波側及び
低周波側の双方における通過帯域特性を向上させること
ができる。
【0114】次に、本発明の第7実施例について説明す
る。
【0115】図11は、本発明の第7実施例である弾性
表面波装置20Gを示している。本実施例に係る弾性表
面波装置20Gも、図3に示した第1実施例に係る弾性
表面波装置20Aと類似した構成を有している。しかし
ながら、本実施例に係る弾性表面波装置20Gは、不平
衡端子側にダブルモード型フィルタ70を設けたことを
特徴とするものである。
【0116】ダブルモード型フィルタ70は、2つの反
射器74,75と、この反射器74,75間に挟まれた
3つのIDT71〜73から構成されている。この反射
器74,75及びIDT71〜73は、弾性表面波の伝
播方向(図中、矢印Xで示す方向)に一列に配設された
構成とされている。
【0117】3つのIDT71〜73は、それぞれ櫛歯
状とされた第1電極71A〜73Aと第2電極71B〜
73Bとにより構成されている。この3つのIDT71
〜73の内、出力用となるIDT73の第1電極73A
は、圧電基板21上にパターン形成された接続配線45
により、接続配線32を介して入力用IDT24,27
の第2電極24B,27Bと接続されている。また、出
力用IDT73の第2電極73Bは、接地されている。
【0118】また、この出力用IDT73を挟むよう配
設された一対の入力用IDT71,72は、それぞれの
第1電極71A,72A同士が接続配線76により接続
されており、またそれぞれの第2電極71B,72Bは
接地された構成となっている。この第1電極71A,7
2A同士を接続する接続配線76は、入力配線36によ
り不平入力衡端子34に接続されている。
【0119】上記構成とされたダブルモード型フィルタ
70は、通過帯域外における減衰量(以下、帯域外減衰
量という)を大きくとることができる。即ち、図8に示
す帯域特性を用いて例示すると、図中矢印B1,B2で
示されるように、帯域外減衰量を大きく取ることができ
る。よって、本実施例に係る弾性表面波装置20Gによ
れば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつ
つ、更に帯域外減衰量が大きくなるため、通過帯域特性
を向上させることができる。
【0120】次に、本発明の第8実施例について説明す
る。
【0121】図12は、本発明の第8実施例である弾性
表面波装置20Hを示している。本実施例に係る弾性表
面波装置20Hも、図3に示した第1実施例に係る弾性
表面波装置20Aと類似した構成を有している。しかし
ながら、本実施例に係る弾性表面波装置20Hは、不平
衡端子側に5つのIDT81〜85からなるIIDT(I
nterdigited Inter-digital Transduser)型フィルタ8
0を設けたことを特徴とするものである。
【0122】IIDT型フィルタ80は、2つの反射器
86,87と、この反射器86,87間に挟まれた5つ
のIDT81〜85から構成されている。この反射器8
6,87及びIDT81〜85は、弾性表面波の伝播方
向(図中、矢印Xで示す方向)に一列に配設された構成
とされている。
【0123】5つのIDT81〜85は、それぞれ櫛歯
状とされた第1電極81A〜85Aと第2電極81B〜
85Bとにより構成されている。この5つのIDT71
〜73の内、一端部(例えば、左端部)から数えて奇数
番目のIDT83〜85の第1電極83A〜85Aは、
圧電基板21上にパターン形成された接続配線45によ
り、接続配線32を介して入力用IDT24,27の第
2電極24B,27Bと接続されている。また、IDT
83〜85の第2電極83B〜85Bは、それぞれ接地
された構成とされている。
【0124】一方、一端部(例えば、左端部)から数え
て偶数番目のIDT81,82の第1電極81A,82
Aは接続配線88により接続されており、この第1電極
81A,82A同士を接続する接続配線88は、入力配
線36により不平入力衡端子34に接続されている。ま
た、IDT81,82の第2電極81B,82Bは、そ
れぞれ接地された構成とされている。
【0125】上記構成とされたIIDT型フィルタ80
は、前記したダブルモード型フィルタ70と同様に、通
過帯域外における減衰量(帯域外減衰量)を大きくとる
ことができる。よって、本実施例に係る弾性表面波装置
20Hによっても、平衡接続及びインピーダンス変換を
可能としつつ、更に帯域外減衰量が大きくなるため、通
過帯域特性を向上させることができる。尚、IIDT型
フィルタ80とダブルモード型フィルタ70は、良好な
特性を示す周波数帯域が異なるため、必要とする帯域に
応じて、IIDT型フィルタ80或いはダブルモード型
フィルタ70のいずれかを選定すればよい。
【0126】次に、本発明の第9実施例について説明す
る。
【0127】図13は、本発明の第9実施例である弾性
表面波装置90Aを示している。本実施例に係る弾性表
面波装置90Aも、図3に示した第1実施例に係る弾性
表面波装置20Aと同様に、圧電基板91上に第1及び
第2の弾性表面波フィルタ92,93を併設した構成と
している。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装
置90Aは、第1及び第2の弾性表面波フィルタ92,
93をダブルモード型フィルタにより構成したことを特
徴とするものである。
【0128】第1の弾性表面波フィルタ92は、2つの
反射器100,101と、この反射器100,101間
に挟まれた3つのIDT94〜96から構成されてい
る。この反射器100,101及びIDT94〜96
は、弾性表面波の伝播方向(図中、矢印Xで示す方向)
に一列に配設された構成とされている。
【0129】3つのIDT94〜96は、それぞれ櫛歯
状とされた第1電極94A〜96Aと第2電極94B〜
94Bとにより構成されている。この3つのIDT94
〜96の内、入力用となるIDT94の第2電極94B
は、圧電基板91上にパターン形成された接続配線32
により、後述する第2の弾性表面波フィルタ93に接続
されている。また、入力用IDT94の第1電極94A
は、接地されている。
【0130】また、この入力用IDT94を挟むよう配
設された一対の出力用IDT95,96は、それぞれの
第1電極95A,95A同士が接続配線30により接続
されており、またそれぞれの第2電極95B,96Bは
接地された構成となっている。
【0131】一方、第2の弾性表面波フィルタ93は、
2つの反射器102,103と、この反射器102,1
03間に挟まれた3つのIDT97〜99から構成され
ている。この反射器102,103及びIDT97〜9
9は、弾性表面波の伝播方向(図中、矢印Xで示す方
向)に一列に配設された構成とされている。
【0132】3つのIDT97〜99は、それぞれ櫛歯
状とされた第1電極97A〜99Aと第2電極97B〜
99Bとにより構成されている。この3つのIDT97
〜99の内、入力用となるIDT97の第2電極97B
は、接続配線32により第1の弾性表面波フィルタ92
を構成する入力用IDT94の第2電極94Bに接続さ
れている。また、入力用IDT97の第1電極97A
は、接地されている。
【0133】また、この入力用IDT97を挟むよう配
設された一対の出力用IDT98,99は、それぞれの
第1電極98A,99A同士が接続配線31により接続
されており、またそれぞれの第2電極98B,99Bは
接地された構成となっている。
【0134】ここで、各弾性表面波フィルタ92,93
の出力用IDT95.96,98,99に注目すると、
第1の弾性表面波フィルタ92を構成するIDT95,
96の各電極95A,95B,96A,96Bの向き
と、第2の弾性表面波フィルタ93を構成するIDT9
8,99の各電極98A,98B,99A,99Bの向
きは、それぞれ逆になっている。従って、第1の弾性表
面波フィルタ92と第2の弾性表面波フィルタ93は、
位相が約180°異なっている。
【0135】上記構成において、本実施例では各弾性表
面波フィルタ92,93の入力用IDT94,97同士
を電気的に接続する接続配線32に不平入力衡端子34
を設けた構成としている。具体的には、接続配線32に
は入力配線36の一端部が接続されており、この入力配
線36の他端部を不平入力衡端子34としている。
【0136】一方、第1の弾性表面波フィルタ22を構
成する各IDT94〜96の内、第2の弾性表面波フィ
ルタ93と接続されない出力用IDT95,96の各第
1電極95A,96Aは、前記のように接続配線30に
より接続されている。この接続配線30には出力配線3
7Aの一端部が接続されており、この出力配線37Aの
他端部は出力端子35Aとされている。
【0137】また、第2の弾性表面波フィルタ93を構
成する各IDT97〜99の内、第1の弾性表面波フィ
ルタ92と接続されない出力用IDT98,99の各第
1電極98A,99Aは、前記のように接続配線31に
より接続されている。この接続配線31には出力配線3
7Bの一端部が接続されており、この出力配線37Bの
他端部は出力端子35Bとされている。従って、第1の
弾性表面波フィルタ92から引き出された出力端子35
A(平衡端子35A)と、第2の弾性表面波フィルタ9
3から引き出された出力端子35B(平衡端子35B)
は、平衡端子対35を構成する。
【0138】これにより、例えば平衡型ミキサーICを
有する携帯電話に本実施例に係る発明の弾性表面波装置
90Aを用いても、前記した各実施例と同様に従来必要
とされた平衡−不平衡変換を行なう回路及び部品は不要
となり、弾性表面波装置90Aを搭載する携帯電話の部
品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図る
ことができる。
【0139】また本実施例に係る弾性表面波装置90A
は、回路構成で示すと図4に示す回路と等価となり、よ
って前述したように、不平入力衡端子34のインピーダ
ンス(RIN)は各弾性表面波フィルタ92,93のイ
ンピーダンスの約半分となり(RIN≒R1/2)、か
つ平衡端子35A,35Bのインピーダンス
(ROU )は、各弾性表面波フィルタの出力インピー
ダンスの約2倍となる(ROUT≒2×R2)。従っ
て、第1及び第2の弾性表面波フィルタ92,93の各
入出力インピーダンスが1:1だと仮定すると(即ち、
R1=R2と仮定すると)、平衡端子35A,35Bの
インピーダンス(ROUT)は不平入力衡端子34のイ
ンピーダンス(RIN)と比較して約4倍となり(R
OUT≒4×RIN)、よって本実施例における弾性表
面波装置90A内においてもインピーダンス変換が実現
される。
【0140】従って、弾性表面波装置90Aの入力イン
ピーダンスと、この弾性表面波装置90Aと接続される
電子部品(例えば、図2に示した平衡型ミキサーIC5
A)のインピーダンスが異なっていても、別個にインピ
ーダンス変換を行なう回路及び部品は不要となり、これ
によっても弾性表面波装置90Aを搭載する電子機器の
部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図
ることができる。
【0141】更に、前述したように、第1及び第2のフ
ィルタ92,93はダブルモード型フィルタとされてい
るため、帯域外減衰量を大きくとることができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置90Aによれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に帯
域外減衰量が大きくなるため、通過帯域特性を向上させ
ることができる。
【0142】次に、本発明の第10実施例について説明
する。
【0143】図14は、本発明の第10実施例である弾
性表面波装置90Bを示している。尚、図14及びこれ
から説明する図15乃至図18において、先に説明した
図3乃至図13に示した構成と同一構成については、同
一符号を付してその説明を省略するものとする。
【0144】本実施例に係る弾性表面波装置90Bは、
図13に示した第9実施例に係る弾性表面波装置90A
と類似した構成を有している。しかしながら、本実施例
に係る弾性表面波装置90Bは、不平衡端子側に弾性表
面波並列共振器40を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0145】前記したように、第1及び第2のフィルタ
92,93をダブルモード型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、弾
性表面波並列共振器40を設けたことにより、低周波側
の通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置90Bによれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、帯域外
減衰量の増大及び低周波側における通過帯域特性の向上
を図ることができる。
【0146】次に、本発明の第11実施例について説明
する。
【0147】図15は、本発明の第11実施例である弾
性表面波装置90Cを示している。本実施例に係る弾性
表面波装置90Cも、図13に示した第9実施例に係る
弾性表面波装置90Aと類似した構成を有している。し
かしながら、本実施例に係る弾性表面波装置90Cは、
不平衡端子側に弾性表面波直列共振器50を設けたこと
を特徴とするものである。
【0148】本実施例によれば、第1及び第2のフィル
タ92,93をダブルモード型フィルタとすることによ
り帯域外減衰量を大きくとることができ、かつ弾性表面
波直列共振器50を設けたことにより高周波側の通過帯
域近傍を急峻に減衰することができる。よって、本実施
例に係る弾性表面波装置90Cによれば、平衡接続及び
インピーダンス変換を可能としつつ、帯域外減衰量の増
大及び高周波側における通過帯域特性の向上を図ること
ができる。
【0149】次に、本発明の第12実施例について説明
する。
【0150】図16は、本発明の第12実施例である弾
性表面波装置90Dを示している。本実施例に係る弾性
表面波装置90Dも、図13に示した第9実施例に係る
弾性表面波装置90Aと類似した構成を有している。し
かしながら、本実施例に係る弾性表面波装置90Dは、
不平衡端子側にラダー型フィルタ60を設けたことを特
徴とするものである。
【0151】本実施例によれば、第1及び第2のフィル
タ92,93をダブルモード型フィルタとすることによ
り帯域外減衰量を大きくとることができ、かつラダー型
フィルタ60を設けたことにより、高周波側及び低周波
側の双方における通過帯域近傍を急峻に減衰することが
できる。よって、本実施例に係る弾性表面波装置90D
によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能とし
つつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側及び低周波側の
双方において通過帯域特性の向上を図ることができる。
【0152】次に、本発明の第13実施例について説明
する。
【0153】図17は、本発明の第13実施例である弾
性表面波装置90Eを示している。本実施例に係る弾性
表面波装置90Eも、図13に示した第9実施例に係る
弾性表面波装置90Aと類似した構成を有している。し
かしながら、本実施例に係る弾性表面波装置90Eは、
不平衡端子側に2つの反射器74,75に挟まれた3つ
のIDT71〜73から構成されるダブルモード型フィ
ルタ70を設けたことを特徴とするものである。
【0154】本実施例によれば、第1及び第2のフィル
タ92,93をダブルモード型フィルタとすることによ
り帯域外減衰量を大きくとることができ、かつダブルモ
ード型フィルタ70を設けたことにより、帯域外減衰量
を更に大きくすることができる。よって、本実施例に係
る弾性表面波装置90Eによれば、平衡接続及びインピ
ーダンス変換を可能としつつ、通過帯域外における減衰
をより確実に行なうことが可能となる。
【0155】次に、本発明の第14実施例について説明
する。
【0156】図18は、本発明の第14実施例である弾
性表面波装置90Fを示している。本実施例に係る弾性
表面波装置90Fも、図13に示した第9実施例に係る
弾性表面波装置90Aと類似した構成を有している。し
かしながら、本実施例に係る弾性表面波装置90Fは、
不平衡端子側に5つのIDT81〜85からなるIID
T型フィルタ80を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0157】本実施例によれば、第1及び第2のフィル
タ92,93をダブルモード型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、不
平衡端子側にIIDT型フィルタ80を設けたことによ
り、帯域外減衰量を更に大きくすることができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置90Eによれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、通過帯
域外における減衰をより確実に行なうことが可能とな
る。
【0158】次に、本発明の第15実施例について説明
する。
【0159】図19は、本発明の第15実施例である弾
性表面波装置110Aを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置110Aも、図3に示した第1実施例に係
る弾性表面波装置20Aと同様に、圧電基板111上に
第1及び第2の弾性表面波フィルタ112,113を併
設した構成としている。しかしながら、本実施例に係る
弾性表面波装置110Aは、第1及び第2の弾性表面波
フィルタ112,113をIIDT型フィルタにより構
成したことを特徴とするものである。
【0160】第1の弾性表面波フィルタ112は、2つ
の反射器124,125と、この反射器124,125
間に挟まれた5つのIDT114〜118から構成され
ている。この反射器124,125及びIDT114〜
118は、弾性表面波の伝播方向(図中、矢印Xで示す
方向)に一列に配設された構成とされている。
【0161】5つのIDT114〜118は、それぞれ
櫛歯状とされた第1電極114A〜118Aと第2電極
114B〜118Bとにより構成されている。この5つ
のIDT114〜118の内、入力用となる3つのID
T114〜116の第1電極114A〜116Aは、圧
電基板91上にパターン形成された接続配線32により
接続されると共に、後述する第2の弾性表面波フィルタ
93にも接続されている。また、各入力用IDT114
〜116の第2電極114B〜116Bは、接地されて
いる。更に、出力用IDT117,118は、それぞれ
の第1電極117A,118A同士が接続配線128に
より接続されており、またそれぞれの第2電極117
B,118Bは接地された構成となっている。
【0162】一方、第2の弾性表面波フィルタ113
は、2つの反射器126,127と、この反射器12
6,127間に挟まれた5つのIDT119〜123か
ら構成されている。この反射器126,127及びID
T119〜123は、弾性表面波の伝播方向(図中、矢
印Xで示す方向)に一列に配設された構成とされてい
る。
【0163】5つのIDT119〜123は、それぞれ
櫛歯状とされた第1電極119A〜123Aと第2電極
119B〜123Bとにより構成されている。この5つ
のIDT119〜123の内、入力用となる3つのID
T119〜121の第1電極119A〜121Aは、圧
電基板91上にパターン形成された接続配線32により
接続されると共に、前記した第1の弾性表面波フィルタ
112の入力用IDT114〜116(具体的には、入
力用IDT114〜116の第1電極114A〜116
A)に接続されている。
【0164】また、各入力用IDT119〜121の第
2電極119B〜121Bは、接地されている。更に、
出力用IDT122,123は、それぞれの第1電極1
22A,123A同士が接続配線129により接続され
ており、またそれぞれの第2電極122B,123Bは
接地された構成となっている。
【0165】ここで、各弾性表面波フィルタ112,1
13の出力用IDT117.118,122,123に
注目すると、第1の弾性表面波フィルタ92を構成する
IDT117,118の各電極117A,117B,1
18A,118Bの向きと、第2の弾性表面波フィルタ
113を構成するIDT122,123の各電極122
A,122B,123A,123Bの向きは、それぞれ
逆になっている。従って、第1の弾性表面波フィルタ1
12と第2の弾性表面波フィルタ113は、位相が約1
80°異なっている。
【0166】上記構成において、本実施例では各弾性表
面波フィルタ112,113の各入力用IDT114〜
116,119〜121(具体的には、IDT114〜
116,119〜121の第1電極114A〜116
A,119A〜121A)同士を電気的に接続する接続
配線32に不平入力衡端子34を設けた構成としてい
る。具体的には、接続配線32には入力配線36の一端
部が接続されており、この入力配線36の他端部を不平
入力衡端子34としている。
【0167】一方、第1の弾性表面波フィルタ112を
構成する各IDT114〜118の内、第2の弾性表面
波フィルタ113と接続されない出力用IDT117,
118の各第1電極117A,118Aは、接続配線1
28により接続されている。この接続配線128には出
力配線37Aの一端部が接続されており、この出力配線
37Aの他端部は出力端子35Aとされている。
【0168】また、第2の弾性表面波フィルタ113を
構成する各IDT119〜123の内、第1の弾性表面
波フィルタ112と接続されない出力用IDT122,
123の各第1電極122A,123Aは、接続配線1
29により接続されている。この接続配線129には出
力配線37Bの一端部が接続されており、この出力配線
37Bの他端部は出力端子35Bとされている。従っ
て、第1の弾性表面波フィルタ112から引き出された
出力端子35A(平衡端子35A)と、第2の弾性表面
波フィルタ113から引き出された出力端子35B(平
衡端子35B)は、平衡端子対35を構成する。
【0169】これにより、例えば平衡型ミキサーICを
有する携帯電話に本実施例に係る発明の弾性表面波装置
110Aを用いても、前記した各実施例と同様に従来必
要とされた平衡−不平衡変換を行なう回路及び部品は不
要となり、弾性表面波装置110Aを搭載する携帯電話
の部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を
図ることができる。
【0170】また本実施例に係る弾性表面波装置110
Aも、回路構成で示すと図4に示す回路と等価となり、
よって前述したように、不平入力衡端子34のインピー
ダンス(RIN)は各弾性表面波フィルタ112,11
3のインピーダンスの約半分となり(RIN≒R1/
2)、かつ平衡端子35A,35Bのインピーダンス
(ROUT)は、各弾性表面波フィルタの出力インピー
ダンスの約2倍となる(R OUT≒2×R2)。従っ
て、第1及び第2の弾性表面波フィルタ112,113
の各入出力インピーダンスが1:1だと仮定すると(即
ち、R1=R2と仮定すると)、平衡端子35A,35
Bのインピーダンス(ROUT)は不平入力衡端子34
のインピーダンス(RIN)と比較して約4倍となり
(ROUT≒4×RIN)、よって本実施例における弾
性表面波装置90A内においてもインピーダンス変換が
実現される。
【0171】従って、弾性表面波装置110Aの入力イ
ンピーダンスと、この弾性表面波装置110Aと接続さ
れる電子部品(例えば、図2に示した平衡型ミキサーI
C5A)のインピーダンスが異なっていても、別個にイ
ンピーダンス変換を行なう回路及び部品は不要となり、
これによっても弾性表面波装置110Aを搭載する電子
機器の部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト
化を図ることができる。
【0172】更に、前述したように、第1及び第2のフ
ィルタ112,113はIIDT型フィルタとされてい
るため、帯域外減衰量を大きくとることができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置110Aによれば、
平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に
帯域外減衰量が大きくなるため、通過帯域特性を向上さ
せることが可能となる。
【0173】次に、本発明の第16実施例について説明
する。
【0174】図20は、本発明の第16実施例である弾
性表面波装置110Bを示している。尚、図20及びこ
れから説明する図21乃至図24において、先に説明し
た図3乃至図13及び図19に示した構成と同一構成に
ついては、同一符号を付してその説明を省略するものと
する。
【0175】本実施例に係る弾性表面波装置110B
は、図19に示した第15実施例に係る弾性表面波装置
110Aと類似した構成を有している。しかしながら、
本実施例に係る弾性表面波装置110Bは、不平衡端子
側に弾性表面波並列共振器40を設けたことを特徴とす
るものである。
【0176】前記したように、第1及び第2のフィルタ
112,113をIIDT型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、弾
性表面波並列共振器40を設けたことにより、低周波側
の通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置110Bによれば、
平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、帯域
外減衰量の増大及び低周波側における通過帯域特性の向
上を図ることができる。
【0177】次に、本発明の第17実施例について説明
する。
【0178】図21は、本発明の第17実施例である弾
性表面波装置110Cを示している。 本実施例に係る
弾性表面波装置110Cも、図19に示した第15実施
例に係る弾性表面波装置110Aと類似した構成を有し
ている。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置
110Cは、不平衡端子側に弾性表面波直列共振器50
を設けたことを特徴とするものである。
【0179】前記したように、第1及び第2のフィルタ
112,113をIIDT型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、弾
性表面波直列共振器50を設けたことにより、高周波側
の通過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よっ
て、本実施例に係る弾性表面波装置110Cによれば、
平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、帯域
外減衰量の増大及び高周波側における通過帯域特性の向
上を図ることができる。
【0180】次に、本発明の第18実施例について説明
する。
【0181】図22は、本発明の第18実施例である弾
性表面波装置110Dを示している。 本実施例に係る
弾性表面波装置110Dも、図19に示した第15実施
例に係る弾性表面波装置110Aと類似した構成を有し
ている。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置
110Dは、不平衡端子側にラダー型フィルタ60を設
けたことを特徴とするものである。
【0182】前記したように、第1及び第2のフィルタ
112,113をIIDT型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、ラ
ダー型フィルタ60を設けたことにより、高周波側及び
低周波側の双方における通過帯域近傍を急峻に減衰する
ことができる。よって、本実施例に係る弾性表面波装置
110Dによれば、平衡接続及びインピーダンス変換を
可能としつつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側及び低
周波側の双方において通過帯域特性の向上を図ることが
できる。
【0183】次に、本発明の第19実施例について説明
する。
【0184】図23は、本発明の第19実施例である弾
性表面波装置110Eを示している。 本実施例に係る
弾性表面波装置110Eも、図19に示した第15実施
例に係る弾性表面波装置110Aと類似した構成を有し
ている。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置
110Eは、不平衡端子側にダブルモード型フィルタ7
0を設けたことを特徴とするものである。
【0185】前記したように、第1及び第2のフィルタ
112,113をIIDT型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、不
平衡端子側にダブルモード型フィルタ70を設けたこと
により、帯域外減衰量を更に大きくすることができる。
よって、本実施例に係る弾性表面波装置110Eによれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
通過帯域外における減衰をより確実に行なうことが可能
となる。
【0186】次に、本発明の第20実施例について説明
する。
【0187】図24は、本発明の第20実施例である弾
性表面波装置110Fを示している。 本実施例に係る
弾性表面波装置110Fも、図19に示した第15実施
例に係る弾性表面波装置110Aと類似した構成を有し
ている。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置
110Fは、不平衡端子側にIIDT型フィルタ80を
設けたことを特徴とするものである。
【0188】前記したように、第1及び第2のフィルタ
112,113をIIDT型フィルタとすることによ
り、帯域外減衰量を大きくとることができる。また、不
平衡端子側にもIIDT型フィルタ80を設けたことに
より、帯域外減衰量を更に大きくすることができる。よ
って、本実施例に係る弾性表面波装置110Fによれ
ば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、
通過帯域外における減衰をより確実に行なうことが可能
となる。
【0189】次に、本発明の第21実施例について説明
する。
【0190】図25は、本発明の第21実施例である弾
性表面波装置130Aを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置130Aは、圧電基板131と、この圧電
基板131の弾性表面波伝搬路上に配置された5つのI
DT134-1〜134-5と、IDT134-1〜134-5
の両側部に配設された一対の反射器139,140等に
より構成されている。
【0191】この各IDT134-1〜134-5は、それ
ぞれ櫛歯状とされた第1電極134-1A〜134-5Aと
第2電極134-1B〜134-5Bとにより構成されてい
る。また、上記の5つのIDT134-1〜134-5の
内、一端部(例えば、左端部)から数えて奇数番目に配
置された入力側となるIDT134-1,134-3,13
4-5の第1電極134-1A,134-3A,134-5A
は、それぞれ圧電基板131にパターン形成された接続
配線141により接続されている。また、各入力用ID
T134-1,134-3,134-5の第2電極134-1
B,134-3B,134-5Bは、それぞれ接地された構
成とされている。
【0192】一方、一端部(左端部)から数えて偶数番
目の出力側となるIDT134-2,134-4の第1電極
134-2A,134-4Aは接続配線142により接続さ
れており、また出力用IDT134-2,134-4の第2
電極134-2B,134-4Bは接続配線143により接
続されている。
【0193】上記構成において、本実施例では一端部
(左端部)から数えて奇数番目に配置された入力用ID
T134-1,134-3,134-5(具体的には、第1電
極134-1A,134-3A,134-5A)同士を電気的
に接続する接続配線141に不平入力衡端子34を設け
た構成としている。具体的には、接続配線141には入
力配線36の一端部が接続されており、この入力配線3
6の他端部を不平入力衡端子34としている。
【0194】一方、一端部(左端部)から数えて偶数番
目の出力用IDT134-2,134-4の第1電極134
-2A,134-4Aは、前記のように接続配線142によ
り接続されている。この接続配線142には出力配線3
7Aの一端部が接続されており、この出力配線37Aの
他端部は出力端子35Aとされている。また、出力用I
DT134-2,134-4の第2電極134-2B,134
-4Bは、前記のように接続配線143により接続されて
いる。この接続配線143には出力配線37Bの一端部
が接続されており、この出力配線37Bの他端部は出力
端子35Aとされている。
【0195】第1電極134-2A,134-4Aと第2電
極134-2B,134-4Bは、位相が180°異なって
いる。従って、出力用IDT134-2,134-4から引
き出された出力端子35A(平衡端子35A)と、第2
の弾性表面波フィルタ113から引き出された出力端子
35B(平衡端子35B)は、平衡端子対35を構成す
る。
【0196】これにより、例えば平衡型ミキサーICを
有する携帯電話に本実施例に係る発明の弾性表面波装置
130Aを用いても、前記した各実施例と同様に従来必
要とされた平衡−不平衡変換を行なう回路及び部品は不
要となり、弾性表面波装置130Aを搭載する携帯電話
の部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を
図ることができる。また、上記構成とされた5つのID
T134-1〜134-5から構成される弾性表面波装置1
30A(以下、この構成の弾性表面波装置フィルタを5
IDT型フィルタという)は、広い通過帯域において安
定した特性を得ることができる。更に、本実施例に係る
弾性表面波装置130Aは、入力用IDT134-1,1
34-3,134-5及び出力用IDT134-2,134-4
が、いずれも並列的に接続された構成であるため、弾性
表面波装置130A全体としてのインピーダンスを低減
することができる。
【0197】ところで、本実施例に係る弾性表面波装置
130Aでは、これをインピーダンスの異なる電子部品
(例えば、図2に示す平衡型ミキサーIC5B)に接続
しようとした場合、インピーダンスの整合が問題とな
る。しかしながら、弾性表面波装置130Aの同一圧電
基板131上において、平衡側の端子35または不平衡
側の端子34に、それぞれ固有のインピーダンスを有す
る各種共振器或いは各種フィルタを単数或いは複数個接
続することにより、容易にインピーダンス整合を行なう
ことができる。以下、この構成を採用した各種実施例に
ついて説明する。
【0198】次に、本発明の第22実施例について説明
する。
【0199】図26は、本発明の第22実施例である弾
性表面波装置130Bを示している。尚、図26及びこ
れから説明する図22乃至図30において、先に説明し
た図3乃至図13及び図25に示した構成と同一構成に
ついては、同一符号を付してその説明を省略するものと
する。
【0200】本実施例に係る弾性表面波装置130B
は、図25に示した第21実施例に係る弾性表面波装置
130Aと類似した構成を有している。しかしながら、
本実施例に係る弾性表面波装置130Bは、不平衡端子
側に弾性表面波並列共振器40を設けたことを特徴とす
るものである。
【0201】前記したように、5IDT型フィルタを設
けることにより、広い通過帯域において安定した特性を
得ることができる。また、本実施例では不平衡端子側に
弾性表面波並列共振器40を設けているため、弾性表面
波装置130B全体としてのインピーダンス整合を行な
うと共に、低周波側の通過帯域近傍を急峻に減衰するこ
とができる。よって、本実施例に係る弾性表面波装置1
30Bによれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可
能としつつ、広帯域における特性向上、及び低周波側に
おける通過帯域特性の向上を図ることができる。
【0202】次に、本発明の第23実施例について説明
する。
【0203】図27は、本発明の第23実施例である弾
性表面波装置130Cを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置130も、図25に示した第21実施例に
係る弾性表面波装置130Aと類似した構成を有してい
る。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置13
0Cは、不平衡端子側に弾性表面波直列共振器50を設
けたことを特徴とするものである。
【0204】前記のように、5IDT型フィルタを設け
ることにより、広い通過帯域において安定した特性を得
ることが可能となる。また、弾性表面波直列共振器50
を設けたことにより、弾性表面波装置130C全体とし
てのインピーダンス整合を行なうと共に、高周波側の通
過帯域近傍を急峻に減衰することができる。よって、本
実施例に係る弾性表面波装置130Cによれば、平衡接
続及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域にお
ける特性向上、及び高周波側における通過帯域特性の向
上を図ることができる。
【0205】次に、本発明の第24実施例について説明
する。
【0206】図28は、本発明の第24実施例である弾
性表面波装置130Dを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置130Dも、図25に示した第21実施例
に係る弾性表面波装置130Aと類似した構成を有して
いる。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置1
30Dは、不平衡端子側にラダー型フィルタ60を設け
たことを特徴とするものである。
【0207】前記のように、5IDT型フィルタを設け
ることにより、広い通過帯域において安定した特性を得
ることが可能となる。また、ラダー型フィルタ60を設
けたことにより、弾性表面波装置130D全体としての
インピーダンス整合を行なうと共に、高周波側及び低周
波側の双方における通過帯域近傍を急峻に減衰すること
ができる。よって、本実施例に係る弾性表面波装置13
0Dによれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能
としつつ、広帯域における特性向上、及び高周波側及び
低周波側の双方において通過帯域特性の向上を図ること
ができる。
【0208】次に、本発明の第25実施例について説明
する。
【0209】図29は、本発明の第25実施例である弾
性表面波装置130Eを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置130Eも、図25に示した第21実施例
に係る弾性表面波装置130Aと類似した構成を有して
いる。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置1
30Eは、不平衡端子側にダブルモード型フィルタ70
を設けたことを特徴とするものである。
【0210】前記のように、5IDT型フィルタを設け
ることにより、広い通過帯域において安定した特性を得
ることが可能となる。また、ダブルモード型フィルタ7
0を設けたことにより、弾性表面波装置130D全体と
してのインピーダンス整合を行なうと共に、帯域外減衰
量を更に大きくすることができる。よって、本実施例に
係る弾性表面波装置130Dによれば、平衡接続及びイ
ンピーダンス変換を可能としつつ、広帯域における特性
向上、及び通過帯域外における減衰を確実に行なうこと
ができる。
【0211】次に、本発明の第26実施例について説明
する。
【0212】図30は、本発明の第26実施例である弾
性表面波装置130Fを示している。本実施例に係る弾
性表面波装置130Fも、図25に示した第21実施例
に係る弾性表面波装置130Aと類似した構成を有して
いる。しかしながら、本実施例に係る弾性表面波装置1
30Fは、不平衡端子側にIIDT型フィルタ80を設
けたことを特徴とするものである。
【0213】前記のように、5IDT型フィルタを設け
ることにより、広い通過帯域において安定した特性を得
ることが可能となる。また、IIDT型フィルタ80を
設けたことにより、弾性表面波装置130D全体として
のインピーダンス整合を行なうと共に、帯域外減衰量を
更に大きくすることができる。よって、本実施例に係る
弾性表面波装置130Fによれば、平衡接続及びインピ
ーダンス変換を可能としつつ、広帯域における特性向
上、及び通過帯域外における減衰を確実に行なうことが
できる。
【0214】尚、上記した第22乃至第26実施例で
は、圧電基板131に1個の弾性表面波並列共振器4
0、弾性表面波直列共振器50、ラダー型フィルタ6
0、ダブルモード型フィルタ70、IIDT型フィルタ
80のみを配設した構成を示したが、各共振器40,5
0及びフィルタ60〜80の配設個数は単数に限定され
るものではなく、接続される電子部品とのインピーダン
ス整合を図るために複数個配設しても、またこれらを組
み合わせて配設する構成としてもよい。
【0215】次に、本発明の第27実施例について説明
する。
【0216】図31は、本発明の第27実施例である弾
性表面波装置150を示している。尚、図31におい
て、図3に示した第1実施例に係る弾性表面波装置20
Aの構成と同一構成については同一符号を付してその説
明を省略する。
【0217】本実施例に係る弾性表面波装置150は、
一つの圧電基板151上に、第1実施例に係る弾性表面
波装置20Aをふたつ配設した構造とされている。尚、
以下の説明において、弾性表面波装置20Aに対応する
ふたつのフィルタを第1の弾性表面波フィルタ20A-
1,第2の弾性表面波フィルタ20A-2というものとす
る。
【0218】第1の弾性表面波フィルタ20A-1と第2
の弾性表面波フィルタ20A-2は、圧電基板21上に対
象形状となるよう配設されている。また、各弾性表面波
フィルタ20A-1,20A-2の接続配線32同士は、カ
スケード接続線32により接続された構成とされてい
る。即ち、本実施例に係る弾性表面波装置150は、第
1の弾性表面波フィルタ20A-1と第2の弾性表面波フ
ィルタ20A-2が、カスケード接続線32によりカスケ
ード接続された構成とされている。
【0219】従って、第2の弾性表面波フィルタ20A
-2から引き出された2本の入力配線36A,36Bの端
部に設けられた端子153A,153Bは、平衡端子対
153を形成する。また、第1の弾性表面波フィルタ2
0A-1から引き出された2本の出力配線37A,37B
の端部に設けられた端子153A,153Bも平衡端子
対53を形成する。即ち、本実施例に係る弾性表面波装
置150は、平衡入力平衡出力型の弾性表面波フィルタ
を構成する。
【0220】また、本実施例に係る弾性表面波装置15
0は、上記したように第1及び第2の弾性表面波フィル
タ20A-1,20A-2がカスケード接続された構成であ
るため、その帯域特性としては、図8に矢印Cで示すよ
うに、個々の弾性表面波フィルタ20A-1,20A-2で
得られる特性に対して高い減衰特性(略個々の弾性表面
波フィルタ20A-1,20A-2で得られる特性2倍)を
得ることが可能となる。
【0221】尚、上記した各実施例において、弾性表面
波並列共振器40、弾性表面波直列共振器50、ラダー
型フィルタ60、ダブルモード型フィルタ70、或いは
IIDT型フィルタ80を配設する場合、不平衡側にの
み設けた構成を示した。しかしながら、各共振器40,
50及びフィルタ60〜80を平衡側に配設することも
可能である。
【0222】この場合、平衡側はふたつの平衡出力端子
35A,35Bに接続されるようそれぞれに各共振器4
0,50及びフィルタ60〜80を配設する必要があ
る。この構成では、弾性表面波装置が大型化してしまう
おそれがある。よって、上記した各実施例のように、各
共振器40,50及びフィルタ60〜80は不平衡側に
配設した方が利益が大である。
【0223】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、次に述べる
種々の効果を実現することができる。
【0224】請求項1記載の発明によれば、弾性表面波
装置と別個に平衡−不平衡変換を行なう回路及び部品は
不要となり、弾性表面波装置を搭載する電子機器(例え
ば、平衡型ミキサーICを有する携帯電話)の部品点数
の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図ることが
できる。
【0225】また、請求項2記載の発明によれば、弾性
表面波装置内においてインピーダンス変換が実現される
ため、弾性表面波装置と別個にインピーダンス変換を行
なう回路及び部品は不要となり、弾性表面波装置を搭載
する電子機器(例えば、平衡型ミキサーICを有する携
帯電話)の部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コ
スト化を図ることができる。
【0226】また、請求項3記載の発明によれば、平衡
接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に低周
波側における通過帯域特性を向上させることができる。
【0227】また、請求項4記載の発明によれば、平衡
接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に高周
波側における通過帯域特性を向上させることができる。
【0228】また、請求項5記載の発明によれば、平衡
接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、更に高周
波側及び低周波側の双方における通過帯域特性を向上さ
せることができる。
【0229】また、請求項6及び請求項7記載の発明に
よれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能としつ
つ、更に帯域外減衰量が大きくなるため、通過帯域特性
を向上させることができる。
【0230】また、請求項8及び請求項14記載の発明
によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能とし
つつ、更に帯域外減衰量が大きくなるため通過帯域特性
を向上させることができる。
【0231】また、請求項9及び請求項15記載の発明
によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能とし
つつ、帯域外減衰量の増大及び低周波側における通過帯
域特性の向上を図ることができる。
【0232】また、請求項10及び請求項16記載の発
明によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能と
しつつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側における通過
帯域特性の向上を図ることができる。
【0233】また、請求項11及び請求項17記載の発
明によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能と
しつつ、帯域外減衰量の増大及び高周波側及び低周波側
の双方において通過帯域特性の向上を図ることができ
る。
【0234】また、請求項12、請求項13、請求項1
8、及び請求項19記載の発明によれば、平衡接続及び
インピーダンス変換を可能としつつ、通過帯域外におけ
る減衰をより確実に行なうことが可能となる。
【0235】また、請求項20記載の発明によれば、弾
性表面波装置と別個に平衡−不平衡変換を行なう回路及
び部品は不要となり、弾性表面波装置を搭載する電子機
器(例えば、平衡型ミキサーICを有する携帯電話)の
部品点数の削減、小型化,軽量化,及び低コスト化を図
ることができると共に、広い通過帯域において安定した
特性を得ることができる。
【0236】また、請求項21記載の発明によれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域
における特性向上、及び低周波側における通過帯域特性
の向上を図ることができる。
【0237】また、請求項22記載の発明によれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域
における特性向上、及び高周波側における通過帯域特性
の向上を図ることができる。
【0238】また、請求項23記載の発明によれば、平
衡接続及びインピーダンス変換を可能としつつ、広帯域
における特性向上、及び高周波側及び低周波側の双方に
おいて通過帯域特性の向上を図ることができる。
【0239】また、請求項24及び請求項25記載の発
明によれば、平衡接続及びインピーダンス変換を可能と
しつつ、広帯域における特性向上、及び通過帯域外にお
ける減衰を確実に行なうことができる。
【0240】更に、請求項26及び請求項27記載の発
明によれば、スプリアスピークの発生を抑制できると共
に、GHz 帯域において表面波の減衰が少なく、Qが高
い弾性表面波装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一例である弾性表面波装置を用いた携帯
端末の回路ブロック図である。
【図2】従来の一例である弾性表面波装置を用いた携帯
端末の回路ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例である弾性表面波装置を示
す図である。
【図4】本発明に係る弾性表面波装置の回路図である。
【図5】本発明の第2実施例である弾性表面波装置を示
す図である。
【図6】本発明の第3実施例である弾性表面波装置を示
す図である。
【図7】本発明の第4実施例である弾性表面波装置を示
す図である。
【図8】本発明に係る弾性表面波装置の特性を説明する
ための図である。
【図9】本発明の第5実施例である弾性表面波装置を示
す図である。
【図10】本発明の第6実施例である弾性表面波装置を
示す図である。
【図11】本発明の第7実施例である弾性表面波装置を
示す図である。
【図12】本発明の第8実施例である弾性表面波装置を
示す図である。
【図13】本発明の第9実施例である弾性表面波装置を
示す図である。
【図14】本発明の第10実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図15】本発明の第11実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図16】本発明の第12実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図17】本発明の第13実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図18】本発明の第14実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図19】本発明の第15実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図20】本発明の第16実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図21】本発明の第17実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図22】本発明の第18実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図23】本発明の第19実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図24】本発明の第20実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図25】本発明の第21実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図26】本発明の第22実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図27】本発明の第23実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図28】本発明の第24実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図29】本発明の第25実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図30】本発明の第26実施例である弾性表面波装置
を示す図である。
【図31】第27実施例である弾性表面波装置を示す図
である。
【符号の説明】
20A〜20H,90A〜90F,110A〜110
F,130A〜130F,150 弾性表面波装置 21,91,111,131,151 圧電基板 22,38,92,112 第1の弾性表面波フィルタ 23,39,93,113 第2弾性表面波のフィルタ 24〜29,94〜99,114〜123,134-1〜
134-5 IDT(インターデジタルトランスデュー
サ) 24A〜29A,94A〜99A,114A〜123
A,134-1A〜134-5A 第1電極 24B〜29B,94B〜99B,114B〜123
B,134-1B〜134-5B 第2電極 30〜32,88,128,129,141〜143
接続配線 34,153A,153B 不平衡端子 35 平衡出力端子対 35A,35B 平衡出力端子 36,36A,36B 入力配線 37A,37B 出力配線 40 弾性表面波並列共振器 50 弾性表面波直列共振器 60 ラダー型フィルタ 70 ダブルモード型フィルタ 80 IIDT型フィルタ 100〜103,124〜127,139,140 反
射器 152 カスケード接続線 153 平衡入力端子対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 政則 長野県須坂市大字小山460番地 富士通メ ディアデバイス株式会社内 Fターム(参考) 5J097 AA11 AA14 AA16 BB11 CC01 DD25 GG03 GG04

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、 該圧電基板上に形成され、少なくとも1つの入力用イン
    ターデジタルトランスデューサと、少なくとも1つの出
    力用インターデジタルトランスデューサとが前記圧電基
    板の弾性表面波伝搬路上に交互に配置された第1の弾性
    表面波フィルタと、 前記圧電基板上に形成され、少なくとも1つの入力用イ
    ンターデジタルトランスデューサと、少なくとも1つの
    出力用インターデジタルトランスデューサとが前記圧電
    基板の弾性表面波伝搬路上に交互に配置されており、前
    記第1の弾性表面波フィルタに対し出力位相が約180
    °異なる構成とされた第2の弾性表面波フィルタとを具
    備し、 前記第1及び第2の弾性表面波フィルタの入力用インタ
    ーデジタルトランスデューサ同士または出力用インター
    デジタルトランスデューサ同士を電気的に接続すると共
    に、該接続点から引き出した端子を不平衡端子とし、 前記第1または第2の弾性表面波フィルタに設けられた
    前記インターデジタルトランスデューサの内、第1の弾
    性表面波フィルタと前記第2の弾性表面波フィルタ間で
    接続されないインターデジタルトランスデューサからそ
    れぞれ端子を引き出し、該端子間を平衡端子対としたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記第1及び第2の弾性表面波フィルタの入力用インタ
    ーデジタルトランスデューサ同士または出力用インター
    デジタルトランスデューサ同士を並列接続することによ
    り、 前記平衡端子のインピーダンス(ROUT)が、前記不
    平衡端子のインピーダンス(RIN)より大きくなるよ
    う構成したことを特徴とする弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記不平衡端子側に、弾性表面波並列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記不平衡端子側に、弾性表面波直列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記不平衡端子側に、ラダー型フィルタを設けたことを
    特徴とする弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記不平衡端子側に、2つの反射器に挟まれた3つのイ
    ンターデジタルトランスデューサから構成されるダブル
    モード型フィルタを設けたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記不平衡端子側に、5つのインターデジタルトランス
    デューサからなるIIDT(Interdigited Inter-digita
    l Transduser)型フィルタを設けたことを特徴とする弾
    性表面波装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の弾性表面波装置
    において、 前記第1及び第2の弾性表面波フィルタは、共に2つの
    反射器に挟まれた3つのインターデジタルトランスデュ
    ーサから構成されるダブルモード型フィルタであること
    を特徴とする弾性表面波装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記不平衡端子側に、弾性表面波並列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記不平衡端子側に、弾性表面波直列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記不平衡端子側に、ラダー型フィルタを設けたことを
    特徴とする弾性表面波装置。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記不平衡端子側に、2つの反射器に挟まれた3つのイ
    ンターデジタルトランスデューサから構成されるダブル
    モード型フィルタを設けたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の弾性表面波装置におい
    て、 前記不平衡端子側に、5つのインターデジタルトランス
    デューサからなるIIDT(Interdigited Inter-digita
    l Transduser)型フィルタを設けたことを特徴とする弾
    性表面波装置。
  14. 【請求項14】 請求項1または2記載の弾性表面波装
    置において、 前記第1及び第2の弾性表面波フィルタは、共に5つの
    インターデジタルトランスデューサからなるIIDT(I
    nterdigited Inter-digital Transduser)型フィルタで
    あることを特徴とする弾性表面波装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、弾性表面波並列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  16. 【請求項16】 請求項14記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、弾性表面波直列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  17. 【請求項17】 請求項14記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、ラダー型フィルタを設けたことを
    特徴とする弾性表面波装置。
  18. 【請求項18】 請求項14記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、2つの反射器に挟まれた3つのイ
    ンターデジタルトランスデューサから構成されるダブル
    モード型フィルタを設けたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項14記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、5つのインターデジタルトランス
    デューサからなる、IIDT(Interdigited Inter-digi
    tal Transduser)型フィルタを設けたことを特徴とする
    弾性表面波装置。
  20. 【請求項20】 圧電基板と、 該圧電基板の弾性表面波伝搬路上に配置された5つのイ
    ンターデジタルトランスデューサとを具備する弾性表面
    波装置であって、 前記インターデジタルトランスデューサの内、一端部か
    ら数えて奇数番目の入力側となるインターデジタルトラ
    ンスデューサを構成する片側の電極をそれぞれ電気的に
    接続すると共に該接続点から引き出した端子を不平衡端
    子とし、 一端部から数えて偶数番目となる出力側インターデジタ
    ルトランスデューサを構成する片側電極に対し他方側電
    極の出力位相が180°異なるよう構成し、 かつ、偶数番目のインターデジタルトランスデューサを
    構成する片側電極をそれぞれ電気的に接続すると共に該
    接続点から第1の端子を引き出し、前記偶数番目のイン
    ターデジタルトランスデューサを構成する他方側電極を
    それぞれ電気的に接続すると共に該接続点から第2の端
    子を引き出し、前記第1の端子と第2の端子間を平衡端
    子対としたことを特徴とする弾性表面波装置。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、弾性表面波並列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  22. 【請求項22】 請求項20記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、弾性表面波直列共振器を設けたこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  23. 【請求項23】 請求項20記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、ラダー型フィルタを設けたことを
    特徴とする弾性表面波装置。
  24. 【請求項24】 請求項20記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、2つの反射器に挟まれた3つのイ
    ンターデジタルトランスデューサから構成されるダブル
    モード型フィルタを設けたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  25. 【請求項25】 請求項20記載の弾性表面波装置にお
    いて、 前記不平衡端子側に、5つのインターデジタルトランス
    デューサからなる、IIDT(Interdigited Inter-digi
    tal Transduser)型フィルタを設けたことを特徴とする
    弾性表面波装置。
  26. 【請求項26】 請求項1乃至25のいずれかに記載の
    弾性表面波装置において、 前記圧電基板は、回転角を40°Y〜44°Yの範囲と
    したLiTaO3 単結晶の回転Y板よりなることを特徴
    とする弾性表面波装置。
  27. 【請求項27】 請求項1乃至25のいずれかに記載の
    弾性表面波装置において、 前記圧電基板は、回転角を66°Y〜74°Yの範囲と
    したLiNbO3 単結晶の回転Y板よりなることを特徴
    とする弾性表面波装置。
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