JP2003283290A - 弾性表面波装置およびそれを有する通信装置 - Google Patents

弾性表面波装置およびそれを有する通信装置

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JP2003283290A
JP2003283290A JP2002348949A JP2002348949A JP2003283290A JP 2003283290 A JP2003283290 A JP 2003283290A JP 2002348949 A JP2002348949 A JP 2002348949A JP 2002348949 A JP2002348949 A JP 2002348949A JP 2003283290 A JP2003283290 A JP 2003283290A
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acoustic wave
idts
idt
signal terminal
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Yuichi Takamine
裕一 高峰
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 VSWRおよび通過帯域内の偏差が改善され
た弾性表面波装置およびそれを有する通信装置を提供す
る。 【解決手段】 圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿
って、少なくとも3つ以上の奇数個のIDTを含み、入
力信号に対する出力信号の位相が互いに約180度反転
している2つの弾性表面波フィルタ1・2を備え、平衡
−不平衡変換機能を有している。前記IDTの個数をN
個とした場合に、(N−1)/2+1個のIDTが不平
衡信号端子13に、弾性表面波フィルタ1・2毎の(N
−1)/2個のIDTが平衡信号端子14・15に接続
されている。各弾性表面波フィルタ1・2のIDTの総
電極指本数は、それぞれ71本以上であり、各弾性表面
波フィルタ1・2の不平衡信号端子14・15に接続さ
れているIDTの総電極指本数をN1、平衡信号端子に
接続されているIDTの総電極指本数をN2とした場合
に、N1>N2を満足している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平衡−不平衡変換
機能を有する弾性表面波装置、およびそれを有する通信
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、近年の携帯電話機等の通信装置の
小型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがあ
る。これを実現するための手段として、各構成部品の削
減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開
発も進んできた。
【0003】このような状況を背景に、携帯電話機のR
F段に使用する弾性表面波装置に平衡−不平衡変換機
能、いわゆるバラン(balun)の機能を付加したものも
近年盛んに研究され、GSM(Global System for Mobi
le communications)などを中心に使用されるようにな
ってきた。このような平衡−不平衡変換機能を持たせた
弾性表面波装置に関する特許も、いくつか出願されてい
る。
【0004】例えば、不平衡信号端子に対して平衡信号
端子のインピーダンスが約4倍異なる弾性表面波装置と
して、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用い
た弾性表面波装置を例に挙げる。この弾性表面波装置の
構成を図21に示す(従来例)。
【0005】上記弾性表面波装置は、図21に示すよう
に、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタ101・
102を備えている。縦結合共振子型弾性表面波フィル
タ101は、3つのすだれ電極部(Inter-Digital Tran
sducer、以下、IDTという)103・104・105
を有し、その両側に反射器(リフレクタ)106・10
7が設けられている。縦結合共振子型弾性表面波フィル
タ102は、同様に、3つのIDT108・109・1
10を有し、その両側に反射器(リフレクタ)111・
112が設けられている。各IDT103〜105、お
よび各IDT108〜110は、弾性表面波の伝搬方向
に沿って一列に配列されている。
【0006】上記弾性表面波装置では、縦結合共振子型
弾性表面波フィルタ101のIDT103・105に対
して、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ102のID
T108・110の向きが交叉幅方向に反転されてい
る。これにより、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1
02では、入力信号に対する出力信号の位相が縦結合共
振子型弾性表面波フィルタ101に対して約180度異
なるようになっている。
【0007】また、IDT104とIDT109とは、
信号端子113に接続されている。IDT103とID
T105とは、信号端子114に接続されている。そし
てIDT108とIDT110とは、信号端子115に
接続されている。
【0008】信号端子113を不平衡信号端子、信号端
子114と信号端子115とを平衡信号端子として、平
衡−不平衡変換機能を有し、かつ不平衡信号端子に対し
て平衡信号端子のインピーダンスが約4倍異なる弾性表
面波装置が実現されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例の構成では、通過帯域の広く、周波数の高いDCS
用フィルタのような弾性表面波装置を実現しようとする
と、VSWR(VoltageStanding Wave Ratio)および通
過帯域内の偏差が悪いという問題があった。その理由
は、フィルタの周波数が高いために圧電基板上やパッケ
ージ内に発生する寄生容量の影響が大きくなり、特に、
通過帯域の広いフィルタ特性を実現しようとすると、イ
ンピーダンスが容量性となるためである。
【0010】平衡端子側のインピーダンスについては、
200Ωで実軸上にあることが要求されるが、接続され
るアンプやミキサとの間に整合回路が一般的に設けら
れ、容量性であることについては、それ程大きな問題に
はならない。これに対して、不平衡端子側のインピーダ
ンスについては、50Ωで実軸上にあることが求められ
るが、インピーダンス整合用の外部素子を付加できない
場合が多いため、大きな問題となる。
【0011】本発明の目的は、上記の課題を解決するた
めに、不平衡信号端子にはリアクタンス素子を付加する
ことなく、従来よりVSWRや通過帯域内の偏差が改善
された、平衡−不平衡変換機能を有し、かつ不平衡信号
端子に対して平衡信号端子のインピーダンスが約4倍異
なる弾性表面波装置および通信装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性表面波装置
は、上記の課題を解決するために、圧電基板上に弾性表
面波の伝搬方向に沿って、少なくとも3つ以上の奇数個
のIDTを含み、入力用IDTと出力用IDTとが交互
に配置されている2つの弾性表面波フィルタを備え、前
記2つの弾性表面波フィルタの入力信号に対する出力信
号の位相が互いに約180度反転して平衡−不平衡変換
機能を有する弾性表面波装置において、前記IDTの個
数をN個とした場合に、(N−1)/2+1個のIDT
が1つの不平衡信号端子に接続され、前記弾性表面波フ
ィルタ毎の(N−1)/2個のIDTが別々の平衡信号
端子に接続されており、かつ前記各弾性表面波フィルタ
のIDTの総電極指本数は、それぞれ71本以上であ
り、各弾性表面波フィルタの不平衡信号端子に接続され
ているIDTの総電極指本数をN1、平衡信号端子に接
続されているIDTの総電極指本数をN2とした場合
に、N1>N2を満足していることを特徴としている。
【0013】上記の構成によれば、圧電基板上に弾性表
面波の伝搬方向に沿って少なくとも3つ以上の奇数個の
IDTを有し、入力用IDTと出力用IDTとが交互に
配置されている2つの弾性表面波フィルタを用い、かつ
前記2つの弾性表面波フィルタは、入力信号に対する出
力信号の位相が約180度異なり、前記IDTの個数を
N個とした場合に(N−1)/2+1個のIDTを1つ
の不平衡信号端子に接続し、(N−1)/2個のIDT
をそれぞれ2つの弾性表面波フィルタ毎に別々の平衡信
号端子に接続し、かつ前記各弾性表面波フィルタのID
Tの総電極指本数をそれぞれ71本以上とし、かつ各弾
性表面波フィルタにおいて、前記不平衡信号端子に接続
されているIDTの総電極指本数をN1、前記平衡信号
端子に接続されているIDTの電極指本数をN2として
場合に、N1>N2を満足するように構成されているの
で、不平衡信号端子のインピーダンスを、より実軸上に
もち上げることができ、従来よりVSWRや通過帯域内
の偏差が改善された、平衡−不平衡変換機能を有し、か
つ不平衡信号端子に対して平衡信号端子のインピーダン
スが約4倍異なる弾性表面波装置を実現できる。
【0014】本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に
加えて、前記弾性表面波フィルタが、3つのIDTを有
する縦結合共振子型弾性表面波フィルタであることが好
ましい。これにより、圧電基板(チップ)上の引き回し
が少なく済み、パターンレイアウトを容易にすることが
できる。
【0015】本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に
加えて、中心周波数に対する通過帯域幅の割合が、約
4.3%以上であることが好ましい。これにより、より
好ましいVSWRを得ることができる。
【0016】本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に
加えて、不平衡信号端子に接続されている一方の弾性表
面波フィルタにおけるIDTの向きが、不平衡信号端子
に接続されている他方の弾性表面波フィルタにおけるI
DTの向きに対して交叉幅方向に反転していることが好
ましい。これにより、2つの弾性表面波フィルタにおけ
る入力信号に対する出力信号の位相を、平衡信号端子間
の平衡度および通過帯域の挿入損失等を悪化させること
なく、約180度異ならせることができる。
【0017】本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に
加えて、弾性表面波フィルタに、少なくとも1つ以上の
弾性表面波共振子を、直列、もしくは並列あるいはその
両方で接続していることが好ましい。これにより、入力
側の通過帯域内のインピーダンスが、実軸上により近づ
けることができるので、製造ばらつきによるVSWRの
ばらつきが小さい弾性表面波装置を提供することができ
る。
【0018】本発明の弾性表面波装置は、上記の構成に
加えて、前記圧電基板を収納するパッケージと前記圧電
基板との導通がフリップチップ工法によって取られてい
ることが好ましい。これにより、インダクタンス成分が
付加されることがなく、インピーダンスが容量性となる
ので、パッケージにVSWRや通過帯域内の偏差が改善
し、パッケージに収納された弾性表面波装置を提供する
ことができる。
【0019】本発明の通信装置は、前記課題を解決する
ために、上記弾性表面波装置のいずれかを有することを
特徴としている。上記の構成によれば、VSWRや通過
帯域内の偏差が改善された弾性表面波装置を有すること
で、VSWRや通過帯域内の偏差が改善された通信装置
を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図15に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。本実施の形態では、DCS(di
gital communication system)受信用の弾性表面波装置
を例にとって説明する。
【0021】図1に、本実施の形態の弾性表面波装置の
要部の構成を示す。上記弾性表面波装置は、圧電基板
(図示せず)上に、Al電極により形成されている2つ
の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1・2を備えてい
る。このように、本実施の形態における弾性表面波装置
は、2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1・2を
用いて実現される。本実施の形態では、圧電基板とし
て、40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板を用い
ている。
【0022】縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1の構
成は、IDT4(出力用IDT)を挟みこむようにID
T3・5(入力用IDT)が形成され、その両側に反射
器6・7が形成されている。図1に示すように、互いに
隣り合うIDT3とIDT4との間、およびIDT4と
IDT5との間の数本の電極指は、IDTの他の部分よ
りもピッチが小さくなっている(狭ピッチ電極指部17
・18)。
【0023】縦結合共振子型弾性表面波フィルタ2の構
成は、IDT9(出力用IDT)を挟みこむようにID
T8・10(入力用IDT)が形成され、その両側に反
射器11・12が形成されている。また、縦結合共振子
型弾性表面波フィルタ1と同様に、IDT8とIDT9
との間、およびIDT9とIDT10との間では、狭ピ
ッチ電極指部18・19が設けられている。縦結合共振
子型弾性表面波フィルタ2のIDT8とIDT10との
向きは、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1のIDT
3とIDT5とに対して、交叉幅方向に反転させてい
る。これにより、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ2
における入力信号に対する出力信号の位相は、縦結合共
振子型弾性表面波フィルタ1に対して約180度反転さ
れている。
【0024】また、本実施の形態においては、縦結合共
振子型弾性表面波フィルタ1・2における、中央に位置
するIDT4・9をそれぞれ挟みこんでいるIDT3・
5およびIDT8・10が不平衡信号端子13に接続さ
れている。さらに、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
1・2における3つのIDTのうち中央に位置するID
T4・9が、それぞれ不平衡信号端子14・15に接続
されている。
【0025】これに対して図2に比較例の構成を示す。
この比較例は、従来例で示した弾性表面波装置の平衡信
号端子間に、インダクタンス素子116を付加した構成
である。つまり、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1
01・102においては、3つのIDTのうち中央に位
置するIDT104・109が、不平衡信号端子113
に接続され、中央に位置するIDTを挟みこんでいるI
DT103・105およびIDT108・110が、そ
れぞれ別の平衡信号端子114・115に接続されてい
る構成である。
【0026】上記のように、本実施の形態の弾性表面波
装置は、比較例の弾性表面波装置において3つのIDT
のうち中央に位置するIDT104・109が不平衡信
号端子に接続され、中央に位置するIDTを挟み込んで
いるIDT103・105およびIDT108・110
がそれぞれ別の平衡信号端子に接続されていたのに対
し、3つのIDTのうち中央に位置するIDTを挟み込
んでいるIDT3・5およびIDT810が不平衡信号
端子に接続され、中央に位置するIDT4・9がそれぞ
れ異なる平衡信号端子に接続されている点で異なってい
る。
【0027】つまり、本実施の形態では、IDTの個数
をN個とした場合に、(N−1)/2+1個のIDTを
1つの不平衡信号端子に接続し、(N−1)/2個のI
DTをそれぞれ2つの縦結合共振子型弾性表面波フィル
タ毎に別々の平衡信号端子に接続するという構成となっ
ている。
【0028】また、平衡信号端子14と平衡信号端子1
5との間には、インダクタンス素子(リアクタンス)1
6が付加されている。ちなみに本実施の形態では、イン
ダクタンス素子16における値を、22nHに設定して
いる。比較例では、同様にインダクタンス素子116に
おける値を22nHに設定している。
【0029】このような不平衡型−平衡型変換機能を有
する弾性表面波フィルタを備えた弾性表面波装置は、近
年、圧電基板に形成されている弾性表面波フィルタをセ
ラミック製のパッケージ内に収納して封止する形態が一
般的になってきている。
【0030】次に、本実施の形態におけるパッケージに
収納されている弾性表面波装置の断面図を図3に示す。
上記弾性表面波装置は、パッケージと弾性表面波フィル
タが形成されている圧電基板305との導通を、バンプ
ボンディング306によって取るフリップチップ工法に
より作られた構造である。
【0031】上記パッケージは2層構造となっており、
底板部301、側壁部302、およびキャップ303を
備えている。この底板部301は例えば長方形状であ
り、この底板部301の四周辺部からそれぞれ側壁部3
02が立設されている。キャップ部303は、この各側
壁部302により形成される開口を覆って塞いでいる。
この底板部301の上面(内表面)には、圧電基板30
5との導通を取るダイアタッチ部304が形成されてい
る。圧電基板305とダイアタッチ部304は、バンプ
306によって結合されている。また、底板部301の
外表面(内表面の反対面)上には、図示しないが、配線
パターンにスルーホール等を介して接続される外部端子
が形成されている。
【0032】上記縦結合共振子型弾性表面波フィルタ1
の詳細な設計の一例については、以下の通りである。
【0033】狭ピッチ電極指のピッチ(狭ピッチ電極指
部217・218)で決まる波長をλI2、その他の電
極指のピッチで決まる波長をλI1とすると、 交叉幅W:46.6λI1 IDT本数(IDT3、IDT4、IDT5の順):2
5/33/25本 IDT波長λI1:2.148μm、λI2:1.94
2μm 反射器波長λR:2.470μm 反射器本数:150本 IDT−IDT間隔:0.500λI2 IDT−反射器間隔:2.170μm duty:0.63(IDT)、0.57(反射器) 電極膜厚:0.094λI1 上記の「間隔」とは、互いに隣り合う2本の電極指の中
心間距離である。
【0034】縦結合共振子型弾性表面波フィルタ2の詳
細な設計の一例は、IDT8とIDT10との向きを逆
にしている以外は、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
1と全て同じである。
【0035】本実施の形態の弾性表面波装置における、
周波数に対する伝送特性を図4、入力側(不平衡信号端
子側)のVSWRを図5に、出力側(平衡信号端子側)
のVSWRを図6に示す。
【0036】また、比較例は、不平衡信号端子113に
各弾性表面波フィルタ101・102の中央に位置する
IDT104・109を接続し、中央に位置するIDT
104・109を挟み込んでいるIDT103・105
およびIDT108110をそれぞれ2つの平衡信号端
子114・115に接続した点と、インピーダンスを調
整するために各IDTの波長λI1を2.153μm、
λI2を1.935μmに変更した点以外、本実施の形
態のIDTに対応する各IDTは同じ構成である。この
比較例の弾性表面波装置における、周波数に対する伝送
特性を図7、入力側のVSWRを図8、出力側のVSW
Rを図9に示す。
【0037】なお、図4、図7では、上側の曲線を左側
の目盛で読むようになっており、下側の曲線は上側の曲
線を拡大したものであり、右側の目盛で読むようになっ
ている。
【0038】DCS受信用フィルタにおける通過帯域の
周波数範囲は、1805〜1880MHzである。この
範囲において通過帯域の偏差を比較すると、比較例で
は、約1.0dBであるのに対して、本実施の形態で
は、約0.7dBと、約0.3dB改善している。ま
た、通過帯域内の最大挿入損失も、比較例では、約2.
5dBであるのに対し、本実施の形態では約2.2dB
と、約0.3dB改善している。
【0039】次に、VSWRを比較すると、比較例で
は、入力側、出力側ともVSWRが約2.2であったの
に対し、本実施の形態では、入力側で約1.8、出力側
で約1.7と、それぞれ約0.4、約0.5改善してい
る。つまり、本実施の形態では、比較例に対し、通過帯
域内の偏差、最大挿入損失、およびVSWRのすべてが
改善されていることになる。
【0040】本実施の形態の効果が得られた理由を、以
下に説明する。比較例の反射特性をスミスチャートで表
示した図を図10、本実施の形態の場合を図11に示
す。比較例の入力側(不平衡信号端子側)の反射特性に
対して本実施の形態の反射特性は、共振A、Bともに誘
導性の方にシフトしていることがわかる。これは比較例
のように中央に位置するIDTではなく、中央に位置す
るIDTを挟み込んでいる2つのIDTを不平衡信号端
子側に接続した効果である。
【0041】比較例や本実施の形態のように、2つの縦
合共振子型弾性表面波フィルタを使って不平衡−平衡変
換機能を有する弾性表面波装置を形成すると、2つの平
衡信号端子に接続されているIDTは、アース電位を介
して、直列に接続される形となる。そのため、特にDC
S用フィルタのように周波数の高いフィルタにおいては
寄生容量の影響が大きくなり、平衡信号端子側のインピ
ーダンスは大きく容量性となる。したがって、周波数が
高く、通過帯域幅が広い弾性表面波装置においては、平
衡信号端子間にインダクタンス素子などのリアクタンス
素子を付加することが必須となる。
【0042】このとき比較例のように中央に位置するI
DTを不平衡信号端子側に接続すると、中央に位置する
IDTの電極指のほうが、中央に位置するIDTを挟み
込んでいる2つのIDTの電極指本数を足した本数より
少ないので、不平衡信号端子側のインピーダンスも容量
性となってしまう。そこで、本実施の形態では、電極指
本数の総数が多い中央IDTを挟み込んでいるIDTを
不平衡信号端子に接続することで不平衡信号端子のイン
ピーダンスをより誘導性とし、さらに平衡信号端子側に
インダクタンス素子を付加することで誘導性とすること
で、比較例よりも通過帯域内の偏差、およびVSWRが
改善されたものである。
【0043】また、本実施の形態では、平衡端子間の平
衡度や通過帯域外の減衰量を大きくする目的で、縦結合
共振子型弾性表面波フィルタ1と縦結合共振子型弾性表
面波フィルタ2との設計を異ならせてもよい。この場合
においても、本発明の効果が同様に得られる。
【0044】本実施の形態において、中央に位置するI
DTを挟み込んでいる2つのIDTを不平衡信号端子に
接続する他に偏差、およびVSWRが改善される要素と
して、各縦結合共振子型弾性表面波フィルタの総電極指
本数と、中央に位置するIDTとそれを挟み込んでいる
IDTの総電極指本数の比、つまり不平衡信号端子と平
衡信号端子に接続する総電極指本数の比が挙げられる。
【0045】各縦結合共振子型弾性表面波フィルタのI
DTの総電極指本数に注目し、比較例の弾性表面波装置
より良好なVSWRが得られる総電極指本数を調査し
た。その結果を、図12に示す。横軸はIDT3・8、
IDT4・9、IDT5・10の電極指本数を順番に記
載し、カッコ内は総電極指本数を示している。調査の方
法は、各縦結合共振子型弾性表面波フィルタのIDTの
電極指本数を減らしていき、その際、狭ピッチ電極指の
ピッチやIDT−IDT間隔などの設計パラメータを調
整して各電極指本数の場合に最も良好なVSWRが得ら
れる条件を探し、それによって得られたVSWRの値を
プロットした。その結果、VSWRの値が比較例で得ら
れた2.2以上になるのは、IDTの電極指本数が71
本未満となった場合であることがわかる。すなわち、比
較例より良好なVSWRを得るためには、各縦結合共振
子型弾性表面波フィルタそれぞれのIDTの総電極指本
数を71本以上とする必要があることがわかる。
【0046】次に、不平衡信号端子と平衡信端子とに接
続する各縦結合共振子型弾性表面波フィルタにおけるI
DTの総電極指本数の比について調査した。その結果
を、図13に示す。このとき、IDTの総電極指本数
は、83本に固定して行った。横軸は、IDT3・8、
IDT4・9、IDT5・10の電極指の本数を順番に
記載している。調査の方法は、上記IDTの総電極指本
数の比(25/33/25)から、平衡信号端子14・
15に接続される電極指本数を増やしていき、その際、
狭ピッチ電極指のピッチやIDT−IDT間隔などの設
計パラメータを調整して各電極指本数の比の場合に最も
良好なVSWRが得られる条件を探した。上記のように
して得られたVSWRの値をプロットした。その結果、
IDT3・8、IDT4・9、IDT5・10における
電極指の本数が23/37/23、つまり不平衡信号端
子に接続するIDTの総電極指本数が46本、平衡信号
端子に接続される電極指本数が37本までは、比較例で
得られた2.2より良好なVSWRが得られた。また、
各IDTの電極指本数が21/41/21、つまり不平
衡信号端子に接続するIDTの総電極指本数が42本、
平衡信号端子に接続する総電極指本数が41本では、比
較例と同等のVSWRが得られた。しかしながら、平衡
信号端子に接続する総電極指本数が41本より多くなる
と、比較例よりVSWRが悪化している。つまり、不平
衡信号端子に接続するIDTの総電極指本数と平衡信号
端子に接続する総電極指本数は、平衡信号端子に接続す
るほうが多くなることで、VSWRが悪化している。す
なわち、良好なVSWRを得るためには、不平衡信号端
子に接続するIDTの総電極指本数を平衡信号端子に接
続する総電極指本数より多くしておく必要があると言え
る。
【0047】本発明は、特に通過帯域幅の広い弾性表面
波装置にて、効果を奏する。そこで、どの程度の通過帯
域幅を有する弾性表面波装置まで、本発明が有効となる
かについて調査した。調査は、比較例の構成から電極指
本数などの設計パラメータを変えていき、いくつかの通
過帯域幅を有する弾性表面波装置を作成した。その際、
本実施の形態で得られた1.8というVSWRの値が、
どれだけの通過帯域幅とすれば比較例でも得られるかを
調査した。
【0048】図14に、通過帯域幅に対するVSWRの
値の変化を示す。通過帯域幅は、フィルタとして要求さ
れる挿入損失の、スルーレベルに対するレベル(本実施
形態では4dB)における通過帯域幅/中心周波数で示
される、比帯域で表示している。図14より、VSWR
が1.8以下となるのは比帯域が4.3%未満の場合で
あることがわかる。つまり、比帯域4.3%以上の弾性
表面波装置を構成する場合は、本発明が有効であると言
える。
【0049】以上説明したように、上記では、圧電基板
上に弾性表面波の伝搬方向に沿って3つのIDTを有
し、入力用IDTと出力用IDTとが交互に配置されて
いる2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用い、
かつ前記2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタは、
入力信号に対する出力信号の位相が約180度異なる構
成において、中央に位置するIDTを平衡信号端子に、
中央に位置するIDTを挟み込んでいる2つのIDTを
不平衡信号端子に接続し、かつ不平衡信号端子にインダ
クタンス素子を付加することなく、通過帯域内の偏差、
最大挿入損失、およびVSWRが従来より改善された弾
性表面波装置が得られる。
【0050】上記弾性表面波装置では、3つのIDTを
有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いた弾性
表面波装置の例を示した。しかしながら、図15に示す
ように、5つのIDT23〜27を有する縦結合共振子
型弾性表面波装置21と、5つのIDT30〜34を有
する縦結合共振子型弾性表面波装置22とを有する弾性
表面波装置を用いてもよい。
【0051】さらに上記の個数以上の奇数個のIDTを
有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタを用いた弾性
表面波装置においても、IDTの個数をN個とした場合
に(N−1)/2+1個のIDTを1つの不平衡信号端
子に接続し、(N−1)/2個のIDTをそれぞれ2つ
の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ毎に別々の平衡信
号端子に接続し、かつ2つの平衡信号端子間にインダク
タンス素子を付加することで、通過帯域内の偏差、VS
WRが従来より改善された、弾性表面波装置が得られ
る。しかし、多電極型弾性表面波フィルタを用いた場
合、圧電基板(チップ)上の引き回しが多くなり、パタ
ーンレイアウトが複雑になるというデメリットがある。
そのため、上記で説明したように3IDT型の縦結合共
振子型弾性表面波フィルタを用いることが望ましい。
【0052】本実施の形態では、IDT3・5に対し
て、IDT8・10の向きを交叉幅方向に反転させるこ
とで、入力信号に対する出力信号の位相を約180度反
転させたが、位相を約180度反転する方法はこの方法
に限定されるものではない。例えば、IDT4とIDT
9との向きを交叉幅方向で反転させることにより、位相
を約180度反転させてもよい。さらにIDT−IDT
間隔を2つの縦結合共振子型弾性表面波フィルタで0.
5λI1異ならせることにより、位相を約180度反転
させてもよい。
【0053】しかし、平衡信号端子に接続されているI
DTを反転させる方法では、平衡信号端子間の平衡度が
悪化する。また、IDT−IDT間隔を0.5λI1異
ならせる方法では、IDT−IDT間隔を0.5λI1
大きくした方の弾性表面波フィルタで弾性表面波がバル
ク波に変換することで生じる損失が大きくなるために、
通過帯域の挿入損失が悪化するという欠点がある。故
に、望ましくは上記のように、不平衡信号端子に接続し
ているIDTの向きを交叉幅方向に反転することで位相
を約180度反転させる方法を用いる方がより好まし
い。
【0054】上記ではパッケージと圧電基板との導通
を、バンプボンディングによって取るフリップチップ工
法により作られた構造で説明した。フリップチップ工法
ではなく、ワイヤボンドによりパッケージと圧電基板と
の導通を取る構造においては、ワイヤのインダクタンス
成分によりインピーダンスが誘導性となり易い。これに
対して、フリップチップ工法による構造では、上記ワイ
ヤのインダクタンス成分がなくなるのでインピーダンス
が容量性となりやすい。そのため、特にフリップチップ
工法により作られた構造では、大きな効果が得られる。
【0055】上記では、2つの平衡信号端子間にインダ
クタンス素子を接続しているが、これは例えば2つの平
衡信号端子それぞれに直列に接続したキャパシタンス素
子など、本実施の形態とは別のリアクタンス素子を用い
てもよい。また、インダクタンス素子は、平衡信号端子
間でマッチングを取る必要がない場合等に、接続しなく
てもよい。
【0056】上記では、40±5°YcutX伝搬Li
TaO3基板を用いたが、効果が得られる原理からもわ
かる通り、本発明はこの基板に限らず64〜74°Yc
utX伝搬LiTaO3基板、41°YcutX伝搬L
iTaO3基板等の基板でも同様の効果が得られる。
【0057】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図16ないし図20に基づいて説明すれば、以
下の通りである。なお、説明の便宜上、前記実施の形態
1にて示した各部材と同一の機能を有する部材には、同
一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0058】本実施の形態における弾性表面波装置の構
成を、図16に示す。本実施の形態では、実施の形態1
における構成に加えて、弾性表面波共振子40・41
を、それぞれ不平衡信号端子13とIDT3・5との
間、ならびに不平衡信号端子13とIDT8・10との
間に設けている。つまり、弾性表面波共振子40・41
が、不平衡信号端子13と縦結合共振子型弾性表面波フ
ィルタ1・2の間にそれぞれ直列に接続されている構成
である。このとき、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
1・2は、実施の形態1と同じ設計である。また、弾性
表面波共振子40・41は、IDT42・45を弾性表
面波の伝搬方向に沿って反射器43・46と反射器44
・47で挟んでいる構成である。
【0059】弾性表面波共振子40・41の詳細な設計
は、以下の通りである。 交叉幅W:13.8λ IDT本数:241本 波長λ:2.167μm(IDT、反射器共) 反射器本数:30本 IDT−反射器間隔:0.500λ duty:0.60 電極膜厚:0.095λ 上記の「間隔」とは、2本の電極指の中心間距離のこと
である。
【0060】本実施の形態の弾性表面波装置の反射特性
をスミスチャートで表示した図を図17、入力側のVS
WRを図18、出力側のVSWRを図19に示す。不平
衡信号端子13とIDT3・5との間、ならびに不平衡
信号端子13とIDT8・10との間に弾性表面波共振
子40・41を設けた効果により、入力側の通過帯域内
のインピーダンスが、実施の形態1におけるより実軸上
にあることで、製造ばらつきによるVSWRのばらつき
が小さい弾性表面波装置が得られる。また、弾性表面波
共振子40・41を直列に接続しているので、通過帯域
より高周波側の減衰量が大きい、弾性表面波装置が得ら
れる。
【0061】本実施の形態では弾性表面波共振子40・
41を弾性表面波フィルタ1・2と不平衡信号端子13
との間に直列に接続した構成で説明したが、弾性表面波
共振子が並列に接続された構成や、直列、並列の両方に
接続されている構成であっても本発明の効果が得られ
る。
【0062】次に、上記実施の形態に記載の弾性表面波
装置(SAWデバイス)を用いた通信装置について図2
0に基づき説明する。上記通信装置600は、受信を行
うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ601、アン
テナ共用部/RFTopフィルタ602、アンプ60
3、Rx段間フィルタ604、ミキサ605、1stI
Fフィルタ606、ミキサ607、2ndIFフィルタ
608、1st+2ndローカルシンセサイザ611、
TCXO(temperature compensated crystal oscillat
or(温度補償型水晶発振器))612、デバイダ61
3、ローカルフィルタ614を備えて構成されている。
【0063】Rx段間フィルタ604からミキサ605
へは、図20に二本線で示したように、バランス性を確
保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
【0064】また、上記通信装置600は、送信を行う
トランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ601
及び上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ602を
共用するとともに、TxIFフィルタ621、ミキサ6
22、Tx段間フィルタ623、アンプ624、カプラ
625、アイソレータ626、APC(automatic powe
r control (自動出力制御))627を備えて構成され
ている。
【0065】そして、上記のRx段間フィルタ604に
は、上述した本実施の形態に記載のSAWデバイスが好
適に利用できる。
【0066】本発明にかかるSAWデバイスは、フィル
タ機能と共に不平衡型−平衡型変換機能を備えることが
でき、その上、VSWRおよび通過帯域内の偏差が改善
されているという優れた特性を有するものである。よっ
て、上記SAWデバイスを有する本発明の通信装置は、
伝送特性を向上できるものとなっている。
【0067】
【発明の効果】本発明の弾性表面波装置は、以上のよう
に、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って、少な
くとも3つ以上の奇数個のIDTを含み、入力用IDT
と出力用IDTとが交互に配置されている2つの弾性表
面波フィルタを備え、前記2つの弾性表面波フィルタの
入力信号に対する出力信号の位相が互いに約180度反
転して平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波装置に
おいて、前記IDTの個数をN個とした場合に、(N−
1)/2+1個のIDTが1つの不平衡信号端子に接続
され、前記弾性表面波フィルタ毎の(N−1)/2個の
IDTが別々の平衡信号端子に接続されており、かつ前
記各弾性表面波フィルタのIDTの総電極指本数は、そ
れぞれ71本以上であり、各弾性表面波フィルタの不平
衡信号端子に接続されているIDTの総電極指本数をN
1、平衡信号端子に接続されているIDTの総電極指本
数をN2とした場合に、N1>N2を満足している構成
である。
【0068】上記の構成によれば、圧電基板上に弾性表
面波の伝搬方向に沿って少なくとも3つ以上の奇数個の
IDTを有し、入力用IDTと出力用IDTとが交互に
配置されている2つの弾性表面波フィルタを用い、かつ
前記2つの弾性表面波フィルタは、入力信号に対する出
力信号の位相が約180度異なり、前記IDTの個数を
N個とした場合に(N−1)/2+1個のIDTを1つ
の不平衡信号端子に接続し、(N−1)/2個のIDT
をそれぞれ2つの弾性表面波フィルタ毎に別々の平衡信
号端子に接続し、かつ前記各弾性表面波フィルタのID
Tの総電極指本数をそれぞれ71本以上とし、かつ各弾
性表面波フィルタにおいて、前記不平衡信号端子に接続
されているIDTの総電極指本数をN1、前記平衡信号
端子に接続されているIDTの電極指本数をN2として
場合に、N1>N2を満足するように構成されているの
で、不平衡信号端子のインピーダンスを、より誘導性と
することができ、従来よりVSWRや通過帯域内の偏差
が改善された、平衡−不平衡変換機能を有し、かつ不平
衡信号端子に対して平衡信号端子のインピーダンスが約
4倍異なる弾性表面波装置を実現できるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる弾性表面波装置
の概略構成図である。
【図2】比較例の弾性表面波装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかる弾性表面波装置
の断面図である。
【図4】図1の弾性表面波装置の周波数−伝送特性を示
すグラフである。
【図5】図1の弾性表面波装置の入力側(不平衡信号端
子側)のVSWRを示すグラフである。
【図6】図1の弾性表面波装置の出力側(平衡信号端子
側)のVSWRを示すグラフである。
【図7】図2の弾性表面波装置の周波数−伝送特性を示
すグラフである。
【図8】図2の弾性表面波装置の入力側(不平衡信号端
子側)のVSWRを示すグラフである。
【図9】図2の弾性表面波装置の出力側(平衡信号端子
側)のVSWRを示すグラフである。
【図10】図2の弾性表面波装置の反射特性をスミスチ
ャートで表示した図である。
【図11】図1の弾性表面波装置の反射特性をスミスチ
ャートで表示した図である。
【図12】図1の弾性表面波装置におけるIDTの総電
極指本数に対するVSWRの変化を示すのグラフであ
る。
【図13】図1の弾性表面波装置におけるIDTの電極
指本数比によるVSWRの変化を示すグラフである。
【図14】図1の弾性表面波装置の比帯域に対するVS
WRの変化を示すグラフである。
【図15】弾性表面波装置の一変形例を示す概略構成図
である。
【図16】本実施の他の形態にかかる弾性表面波装置の
概略構成図である。
【図17】図16の弾性表面波装置の反射特性をスミス
チャートで表示した図である。
【図18】図16の弾性表面波装置の入力側(不平衡信
号端子側)のVSWRを示すグラフである。
【図19】図16の弾性表面波装置の出力側(平衡信号
端子側)のVSWRを示すグラフである。
【図20】上記実施の形態の弾性表面波装置を用いた通
信装置の要部ブロック図である。
【図21】従来の弾性表面波装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 共振子型フィルタ(SAWフィルタ) 2 共振子型フィルタ(SAWフィルタ) 3 IDT(入力用IDT) 4 IDT(出力用IDT) 5 IDT(入力用IDT) 8 IDT(入力用IDT) 9 IDT(出力用IDT) 10 IDT(入力用IDT) 13 不平衡信号用端子 14 平衡信号用端子 15 平衡信号用端子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿っ
    て、少なくとも3つ以上の奇数個のIDTを含み、入力
    用IDTと出力用IDTとが交互に配置されている2つ
    の弾性表面波フィルタを備え、前記2つの弾性表面波フ
    ィルタの入力信号に対する出力信号の位相が互いに約1
    80度反転して平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面
    波装置において、 前記IDTの個数をN個とした場合に、(N−1)/2
    +1個のIDTが1つの不平衡信号端子に接続され、前
    記弾性表面波フィルタ毎の(N−1)/2個のIDTが
    別々の平衡信号端子に接続されており、 かつ前記各弾性表面波フィルタのIDTの総電極指本数
    は、それぞれ71本以上であり、 各弾性表面波フィルタの不平衡信号端子に接続されてい
    るIDTの総電極指本数をN1、平衡信号端子に接続さ
    れているIDTの総電極指本数をN2とした場合に、 N1>N2 を満足していることを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】前記弾性表面波フィルタが、3つのIDT
    を有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタであること
    を特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】中心周波数に対する通過帯域幅の割合が、
    約4.3%以上であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】不平衡信号端子に接続されている一方の弾
    性表面波フィルタにおけるIDTの向きが、不平衡信号
    端子に接続されている他方の弾性表面波フィルタにおけ
    るIDTの向きに対して交叉幅方向に反転していること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】前記弾性表面波フィルタに、少なくとも1
    つ以上の弾性表面波共振子を、直列、もしくは並列ある
    いはその両方で接続していることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1項に記載の弾性表面波装置。
  6. 【請求項6】前記圧電基板を収納するパッケージと上記
    圧電基板上との導通がフリップチップ工法によって取ら
    れていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1
    項に記載の弾性表面波装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    弾性表面波装置を有することを特徴とする通信装置。
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