JP2001251475A - カラー原稿読取装置 - Google Patents

カラー原稿読取装置

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JP2001251475A
JP2001251475A JP2000062329A JP2000062329A JP2001251475A JP 2001251475 A JP2001251475 A JP 2001251475A JP 2000062329 A JP2000062329 A JP 2000062329A JP 2000062329 A JP2000062329 A JP 2000062329A JP 2001251475 A JP2001251475 A JP 2001251475A
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color
optical path
image
imaging lens
line sensor
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JP2000062329A
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Kiichiro Nishina
喜一朗 仁科
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色収差のある結像レンズを用いて良好なMT
F及び結像倍率を実現した低コスト且つコンパクトなカ
ラー原稿読取装置を提供する。 【解決手段】 原稿面からの反射光を形成する照明走査
系と、該照明走査系からの反射光を結像する結像レンズ
6と、該結像レンズ6による結像位置に配置されるライ
ンセンサとを備え、上記結像レンズ6が所望の色収差を
有し、該色収差に基づいて各色が同一の結像倍率を得る
ように、原稿面から結像レンズ6までの光路長FF、及
び結像レンズ6からラインセンサまでの光路長BFを、
色毎に変更可能な光路長可変手段を備えた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やファクシ
ミリ等に組み込まれ、照明された原稿画像をラインセン
サ上に結像させるとともに、色収差を生じる3原色を良
好に読み取るカラー原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、カラー原稿読取装置で
は、原稿を照明し反射光を得ることで原稿像を光情報に
変換し、この反射光を結像レンズによりラインセンサ上
に結像させ、縮小像として読み取る。カラー原稿を読み
取る方式としては主につぎのものが知られている。R,
G,Bの各色を発光する3種の光源を順次点灯させ色切
換を行って1つのラインセンサで3原色を読み取るも
の、原稿面からの反射光をプリズムやダイクロイックミ
ラーにより3原色に色分解し、結像レンズによりライン
センサに結像させ各色の原稿情報を読み取るもの、又
は、入射側に各色フィルタを一体的に形成した3本のC
CDラインセンサからなる、いわゆる3ラインセンサと
呼ばれる素子を使用するものである。
【0003】上記結像レンズによりラインセンサへ結像
する縮小像には、軸上の色収差に起因して各色にMTF
のばらつきが発生する。例えば、色収差を有する結像レ
ンズを使用する場合、上記3ラインセンサによる画像読
取では、ブルーの結像位置でMTFと倍率が良好になる
ようラインセンサを配置すれば、ブルーの位置では良好
なMTFが得られるものの、グリーンとレッドではピン
トぼけが生じ、良好なMTFが得られなくなると共に、
所望の倍率が得られなくなるという問題が生じる。この
問題への対処としては、結像レンズの色収差できる限り
小さく抑えるといった方向で種々が考案なされ、この結
果、色収差を良好に補正した読取専用のレンズ系が必要
とされてきた。また、この種のレンズ系の残存色収差低
減等についても種々の考案がなされている。
【0004】従来、上記レンズの残存色収差の影響を低
減する対策として、例えば、特開平4−65965号公
報には3ラインCCDを用いた光学系において、3ライ
ンCCDを副走査方向に傾ける手法が記載され、また、
特開平7−226825号或いは特開平9−15398
0号公報に記載されたように結像レンズをテレセントリ
ックなレンズとする手法が開示されている。また、別の
方法として、特開平8−9101号公報に記載されてい
るように、ダイクロイック面を有する2色の色分解素子
を2組使用して、レンズの残存色収差を補正する手法も
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、3ライ
ンCCDを傾ける手法では、傾けることによって各色の
結像倍率が変化してしまうという欠点があり、また、テ
レセントリックな結像レンズを用いて結像倍率を一定化
するにしても、レンズ系に掛かるコストが非常に高いと
いった問題がある。特に、特開平8−9101号記載の
ものでは、色収差を補正した結像レンズと、結像レンズ
により補正しきれなかった残存色収差を補正するための
色分解素子が2組も必要となるため、非常にコストが掛
かる。
【0006】このように色収差の改善を目的とした種々
のレンズ系では、色収差補正のためにレンズの構成枚数
が増加したり、また、いわゆる異常分散ガラスのような
特殊な材料を使用するため、これがコストアップの要因
となる。また、理論的には、レンズの残存収差を完全に
除去することは不可能である。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、色収差のある結
像レンズをそのまま用いて色毎に良好なMTF及び結像
倍率を実現し、色収差補正を行う専用レンズや特殊な色
分解素子が不要で低コスト且つコンパクトなカラー原稿
読取装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のカラー原稿読取装置は、原稿面の被照明箇
所を移動しつつ原稿像からの反射光を形成する照明走査
系と、該照明走査系からの反射光を結像する結像レンズ
と、該結像レンズによる結像を受光して3原色の画像情
報信号に光電変換するラインセンサと、を備えたカラー
原稿読取装置において、上記結像レンズが所望の色収差
を有し、該色収差に基づいて各色が同一の結像倍率を得
るように、各色の走査毎に、上記原稿面から結像レンズ
までの光路長、及び結像レンズからラインセンサまでの
光路長を変更可能な光路長可変手段を備えたことを特徴
としている。
【0009】また、上記発明において、上記結像レンズ
のFナンバをFとし、上記ラインセンサの画素ピッチを
δとしたとき、上記3原色いずれかの上記結像レンズに
よる結像倍率をmとし、上記結像倍率mの原色を基準と
した他の2原色の各色収差αが、それぞれ条件式:δ×
F×(1+m)<|α|(但し、Fナンバδは無限時、結
像倍率m>0とする)を満足する構成が望ましい。
【0010】また、上記ラインセンサが3本のラインセ
ンサを用いた装置の場合、上記他の2原色を受光する2
本のラインセンサを、上記基準とした一色を受光するラ
インセンサから、各々の色収差量αに基づいて異った光
路長へ配置した構成とすることができる。
【0011】また、上記光路長可変手段は、照明走査系
が、上記反射光の光路中に1以上のミラーを備え、該ミ
ラーは、3原色の副走査方向の読取幅に対応する3つの
反射面間が、上記色収差αの距離で光軸方向に平行にず
れている構成により可能であある。
【0012】さらに、上記走査照明系が、上記反射光の
光路中に1以上のミラーを備え、該ミラーは、3原色の
副走査方向の読取幅に対応する3つの反射面間に傾斜を
付け、3原色の光軸を原稿面で1ラインへ近接又は一致
させた構成とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明を
一般的な3枚ミラー構成のカラー画像読取装置に適用し
た実施例を説明する。 [第1実施例]図1は本読取装置の概略構成の側面図、
図2は色別の光路長を平面に展開した模式図である。原
稿1は、コンタクトガラス2の上に配置される。照明走
査系3は、コンタクトガラス2の下部に配置され、原稿
面を照明する光源及び第1ミラー4aを有する第1走行
体4と、第2ミラー5a及び第3ミラー5bを有する第
2走行体5と、を水平方向に移動自在に備えている。最
終的に反射光は、第3ミラー5bを介して結像レンズ6
へ入射し、結像レンズ6を介してラインセンサ7上に導
かれるようになっている。ラインセンサ7は、主走査方
向(図面に対する垂直方向)に長尺であり、原稿像主走
査領域の縮小像に対応している。上記照明走査系3の光
源部は図示されていないが、1本のラインセンサ7を用
いる本実施例の構成では、3原色を順次発光する光源又
はフィルタ等により色切換可能な光源が用いられる。こ
の照明走査系に用いる結像レンズ6には、所望以上の色
収差がある。この点は後に詳述する。
【0014】この装置の読取動作はつぎのようになる。
照明手段によりコンタクトガラス2を介して原稿像の主
走査領域が照明されると、原稿1からの反射光が、第1
走行体4の有する第1ミラー4a及び、第2走行体5の
2枚のミラー5a,5bで直角に反射し、結像レンズ6
へ入射する。原稿1の副走査方向を読み取る場合は、第
1走行体4が実線位置から鎖線位置まで、Vの速度で移
動する。これと同時に、第2走行体5が、実線位置から
鎖線位置まで、第1走行体4の半分の速度(1/2V)
で移動し、原稿1全体が読み取られる。この照明及び走
査によって原稿像から反射された画像光が、結像レンズ
6によりラインセンサ7上へ結像しつつ、光電変換素子
であるラインセンサ7から電気信号が取り出される。こ
うして原稿像の主走査領域が副走査方向に順次読み取ら
れ、この走査を色切換により3原色につき行えば、フル
カラー像を形成するための画像情報信号が得られる。
【0015】以上は従来の装置と同様のものであるが、
本発明に関わる画像読取装置には、図示しない光路長可
変手段が設けられている。この光路長可変手段により、
原稿面から結像レンズ6までの光路長と、結像レンズ6
からラインセンサ7までの光路長とがそれぞれ可変とな
っている。具体的には、原稿面と結像レンズ6間の調整
は、読み取る色毎に、第2走行体5の移動位置を光軸に
沿って図中の左右方向へ変更する位置調整機構によっ
て、また、結像レンズ6とラインセンサ7間の調整は、
結像レンズ6の位置を光軸に沿って図中の左右方向へ移
動する微動機構によって構成することができる。この光
路長の可変制御は照明動作における色切換えの制御に対
応しており、図示しない制御部によって、各色に応じた
所望の光路長が選択されるようになっている。
【0016】各色読取時に選択すべき光路長は、以下の
ようにして求めることができる。図2(a)に結像レン
ズ6の軸上の色収差を示す。この色収差に基づいて計算
される光路長は、模式的には図2(b)のように示され
る。ここで扱われる光路長とは、物体面から結像レンズ
6までの物体距離、及び結像レンズ6から結像までの像
距離であって、各色収差に起因して色毎に異なる位置で
共役となる共役距離に基づくものである。ここで、同図
(b)に示すように、結像レンズ6の物体距離をレッド
ならFF(R)、ブルーならFF(B)、グリーンなら
FF(G)とし、同様に、結像レンズ6の像距離をレッ
ドならBF(R)とし、グリーンならBF(G)、ブル
ーならBF(B)と表記して説明する。上記FF及びB
Fは、つぎの等式により求めることができる。
【式1】
【式2】
【0017】さらに計算例を用いて説明する。例えばグ
リーンを基準となる主波長とし、この主波長の結像レン
ズ6の焦点距離を30mmとし、倍率mを0.1倍とした
場合、主波長の光路長、つまりFF(G)を330.0
00、BF(G)を33.000mmとすれば、この基準
光路長では、ラインセンサ7にグリーンの光束が良好に
結像する。この場合において、図2(b)に示すよう
に、他の2原色(レッドとブルー)は、各々の色収差に
よって、グリーンとは異なった焦点位置で共役となる。
【0018】図示の例において、結像レンズ6に最も近
い位置に結像するブルーの色収差量α1を−0.1mm、
最も結像レンズ6から遠い位置に結像するレッドの色収
差量α2を+0.15mmとしたときの、ブルーの光路長
であるFF(B),BF(B)及び、レッドの光路長で
あるFF(R),BF(R)についての計算結果を、表
1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】ブルーとレッドの各色に所望な光路長は、
表1の結果から明らかである。例えば基準となる主波長
であるグリーンの合焦位置に光学系が配置されている状
態から、ブルーを読取る場合には、ブルーの物体距離は
329.091mmであるから、グリーンの状態から0.
909mmだけ短くするとともに、その像距離は32.9
0mmであるから、グリーンの状態から0.091mmだけ
短くする。また、レッドを読取る場合には、レッドの物
体距離は331.364mmであるから、グリーンの状態
から0.136mmだけ長くし、その像距離は33.13
6mmであるから、グリーンの状態から0.136mmだけ
長くする。このように読取動作では、上記計算結果に基
づいて、各色の照明及び走査毎に上記光路長可変手段を
駆動すれば、3原色総てにばらつきのない良好なMTF
が得られ、且つラインセンサ7上の縮小倍率が同一とな
るようにした所望の光路長が形成されるのである。な
お、ブルーからレッドの読取状態へ変更は、ブルーとレ
ッド間のFF及びBFの差をとって行うとしてもよい。
【0021】本発明に使用する結像レンズ6は、好適に
は、所定の色収差が必要である。つまり各色の色収差が
小さすぎると任意の色を読取っている時に他の色が完全
にぼけないので、良好なMTFを得られないおそれがあ
る。このため、つぎのように各諸元を定め、主波長であ
るグリーンを基準とし、レッドとブルーの軸上の各色収
差量が、下記の式3及び式4を満足するような結像レン
ズ6を使用している。 δ : ラインセンサ7の画素ピッチ F : 結像レンズ6のFナンバ(無限時) m : グリーンについての結像倍率(m>0とする) α1 : レッドの色収差量 α2 : ブルーの色収差量
【0022】
【式3】δ×F×(1+m)<|α1|
【式4】δ×F×(1+m)<|α2| このように充分な色収差量を有する結像レンズ6を用い
れば、任意の色について読取を行っている時に、他の色
の影響をほとんど受けることなく、色分解精度が向上
し、良好なMTFを得ることができる。なお、主波長は
グリーンに限らず、レッドでもブルーでもよく、また、
α1とα2の値は、互いに同符号でも異符号でも構わな
い。
【0023】また、上記光路長可変手段は、本実施例の
ように第2走行体5と結像レンズ6を移動させる構成に
限らず、第1走行体4やラインセンサ7を移動させる構
成としてもよい。この場合、移動箇所の組合せは、FF
及びBFを可変とする少なくとも2つ以上であればよ
い。また、照明走査系のミラーの配置や枚数は、光学系
のタイプ等によって異なり、本発明の構成を限定するも
のではない。また、本発明は、照明系、結像系及びライ
ンセンサ7が一体となって移動して原稿面走査を行う方
式にも適用可能である。また、各色の読取を行う時に原
稿面からラインセンサ7の光路中にR,G,Bの色フィ
ルタを挿入したり、または、3種類の光源を順次点灯す
る手法と併用することによって、色分解精度の向上を図
ってもよい。
【0024】[第2実施例]上記第1実施例は1つのラ
インセンサ7を用いたものであるため、3原色について
原稿情報を読取るために3回の原稿面走査が必要であ
る。そこで、1回の原稿面走査でR,G,Bの原稿情報
を得ることのできる3ラインセンサ方式の装置に本発明
を適用したものを、第2実施例として説明する。
【0025】図3に示すように、基本的な構成は第1実
施例と同様であり3枚ミラー構成となっている。異なる
点は、原稿1の副走査方向の被照明幅に対応した読取幅
をもち、この読取幅からの反射光が、副走査方向に並べ
た3本のラインセンサ8に入射し、所定のピッチに離間
した3ラインにて読み取られる。こうして原稿面の副走
査方向で異なる位置が3本のラインセンサ8a,8b,
8c上に結像するとともに、ラインごとに色分解が行わ
れて3色が同時に読まれるようになっている。
【0026】上記3ラインセンサ8を用いた構成におい
て、結像レンズ6に所望の色収差があれば、各色の共役
な焦点距離、つまり各色のFF及びBFは、第1実施例
で説明した式1及び式2により同様にして求めることが
できる。また、所望の色収差についても式3及び式4に
より同様にして求めることができる。こうして得られた
FF及びBFは、本実施例の3ラインセンサ方式では図
4のように示される。図4に示すように、この場合、光
路長可変手段のうち、像距離を変更する手段は、3ライ
ンセンサ8を副走査方向に傾けて配置することにより構
成可能である。また、物体距離を変更する手段は、例え
ば、ミラーの反射面形状を変化させるなどにより構成可
能である。
【0027】図5は、反射面形状による光路長可変手段
の形態例を示す。第1ミラー4aには2つの段差があ
り、これらの段差は、R,G,Bの光軸各々が入射する
3つの反射面4a,4b,4c間に設けられている。グ
リーンの入射する反射面4cは、図中鎖線位置からGの
光軸に沿って平行に降ろし、これによりグリーンの光路
長がΔFF(G)だけ長くなる。また、ブルーの入射す
る反射面4dは、グリーンの反射面4cよりもさらに降
ろし、これによりブルーの光路長がグリーンよりΔFF
(B)だけ長くなっている。レッドの反射面4aは、主
波長グリーンが長くなった関係で、−ΔFF(G)とな
る。こうして被読取体側の光路長を各色につき所望値に
形成する本構成によれば、特に各ミラーや結像レンズ6
の駆動系やその制御を必要とする第1実施例と比較して
コストアップが無く、また、そのような位置制御が不要
なので読取装置の高速化に耐えるものとなる。
【0028】図6は、光路長可変手段の他の形態例であ
る。光路長を異ならしめるには、上記のような反射面形
状に限らず、例えば任意の波長のみを反射する反射面4
e,4f,5b,5cを利用する。この特性を利用すれ
ば、図6に示すように、任意の光路長をミラーの光軸方
向厚み分によって変更可能である。図示の例では、第1
ミラー4aは、Rの光線を表面4eで反射し、G,Bの
光線は表面を透過し裏面4fで反射する特性を有してい
る。また、第2ミラー5bは、R,Gの光線を表面5c
で反射し、Bの光線は表面を透過し裏面5bで反射す
る。このような特性ミラーの組み合わせにより、Gの光
路長は、第1ミラー4aで反射される際にRに対しΔF
F(G)′だけ長くなり、また、Bの光路長は、第1ミ
ラー4aで反射される際にRに対しΔFF(B)′だけ
長くなるとともに、Gの光線に対しは第2ミラー5bで
反射される際にΔFF(B)″だけ長くなる。
【0029】つぎに、上記3ラインセンサ方式であって
も1ラインでの読取を可能とする形態例を説明する。図
7は、読取幅に対応する3つの反射面間4b,4c,4
dに傾斜を付けた第1ミラー4aを示している。上記の
3ラインセンサ8では、副走査方向に色分解可能な3本
の読取ラインA,B,Cが設定され、原稿1の同一箇所
は、僅かな時間差ではあるがラインA,B,Cの同時移
動により順次に読み取られるため、ラインセンサ8a〜
8c間にバッファメモリが必要となる。この場合、先行
して読んだ情報を遅延させ同時に同一箇所が読まれるよ
うにデジタル補正を行うが、この補正のためには高速メ
モリや制御用回路にコストが掛かり、この点で安価な製
品を提供するには不利が生じていた。
【0030】そこで、図7に示すように、反射面4cは
そのままにして、反射面4bと反射面4を適度に傾け
る。こうして、第1ミラー4aの副走査方向の両端部分
に適宜な傾斜を付けることにより、ラインAを読んでい
た光軸及び、ラインCを読んでいた光軸が、それぞれラ
インBに近接する方向に移動させられる。図示の例で
は、この適宜な傾斜を設けることにより、読取ライン3
本がラインB上で一致するように構成されている。こう
して、ミラーのほぼ全面の光軸が原稿面に対する1ライ
ンBで反射し上記3ラインセンサ8に入射して色分解さ
れるようになっている。こうして、傾き無しの状態(図
中鎖線)では、原稿1の異なる位置(A,B,C)を読ん
でいた光軸総てが同一の位置Bを同時に読み取る。勿論
のこと、第1のミラー4aに上記傾斜を設ける構成にあ
っても、上述の光路長変更用のミラーを併用し同時に光
路長変更を行うことは可能である。
【0031】以上の説明では、原稿面から結像レンズ6
間の光路調整について、第1ミラー4aと第2ミラー5
bを組み合わた形態例を示したが、その使用ミラーの枚
数や配置は、特に限定されるものではない。原稿1から
結像レンズ6までの光路中に配置してあるミラーであれ
ば、どのミラーに適用しても同じ効果が得られ、また、
1〜2枚に限らず3枚以上の複数枚のミラーを用いて光
路長を変更することができるのは勿論である。また、ミ
ラーの形状に関しても、ミラー面に曲率を付けたり、厚
みを変更して光路を変更することもできる。
【0032】なお、本発明を適用する装置では、原稿面
とラインセンサ間の任意の箇所に例えばフィルタのよう
な色分解素子を配置することで、色分解性能の向上を狙
ってもよい。これにより、色収差のある安価なレンズ系
を用いているにも拘わらず、非常に精度の高い色分解読
取が可能となる。また、3ラインセンサ8の配置等は、
装置のスペースやレイアウトに合わせた任意な構成であ
って、例えば、図8に示すように、2つのミラーで光路
を折り曲げたり、或いは、ミラーの代わりプリズムによ
って光路を折り曲げた構成であっても本発明の適用は妨
げられない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカラー原
稿読取装置は、原稿面の被照明箇所を移動しつつ原稿像
からの反射光を形成する照明走査系と、該照明走査系か
らの反射光を結像する結像レンズと、該結像レンズによ
る結像を受光して3原色の画像情報信号に光電変換する
ラインセンサと、を備えたカラー原稿読取装置におい
て、上記結像レンズが所望の色収差を有し、該色収差に
基づいて各色が同一の結像倍率を得るように、各色の走
査毎に、上記原稿面から結像レンズまでの光路長、及び
結像レンズからラインセンサまでの光路長を変更可能な
光路長可変手段を備えた構成なので、色収差の補正され
ていない安価な結像レンズを使用して、色分解に必要な
素子や駆動系、または複数の光源を用いずに原稿のカラ
ー画像情報を得ることができるため、非常に低コスト、
且つコンパクトなカラー原稿読取装置を提供できる。
【0034】また、上記結像レンズのFナンバをFと
し、上記ラインセンサの画素ピッチをδとしたとき、上
記3原色いずれかの上記結像レンズによる結像倍率をm
とし、上記結像倍率mの原色を基準とした他の2原色の
各色収差αが、それぞれ条件式:δ×F×(1+m)<|
α|(但し、Fナンバδは無限時、結像倍率m>0とす
る)を満足する構成によれば、充分な色分解精度を確保
できる。
【0035】また、上記ラインセンサが、3本のライン
センサを用いたものであり、上記他の2原色を受光する
2本のラインセンサを、上記基準とした一色を受光する
ラインセンサから、各々の色収差量αに基づいて異った
光路長へ配置した構成によれば、各色対応のラインセン
サの配置をずらすだけで簡易に光路長の変更が施され、
1回の走査で3原色を読み取る3ラインセンサの方式に
おいても、色収差の補正されていない安価な結像レンズ
を使用して、色分解に必要な素子や駆動系、または複数
の光源を用いずに原稿のカラー画像情報を得ることがで
きる。
【0036】また、上記照明走査系が、上記反射光の光
路中に1以上のミラーを備え、該ミラーは、3原色の副
走査方向の読取幅に対応する3つの反射面間が、上記色
収差αの距離で光軸方向に平行にずれている構成によれ
ば、既存のミラー部品を用いて原稿面から結像レンズま
での光路長の変更が施され、高速対応可能である。この
ように光路長の変更に新規な部品を用いずに低コスト、
コンパクトなカラー原稿読取装置を提供できる。
【0037】また、上記走査照明系が、上記反射光の光
路中に1以上のミラーを備え、該ミラーは、3原色の副
走査方向の読取幅に対応する3つの反射面間に傾斜を付
け、3原色の光軸を原稿面で1ラインへ近接又は一致さ
せた構成によれば、従来のように3ラインで同一箇所の
各色を順次に読み取る際に必要とされたライン間のバッ
ファメモリが不要となり、さらに低コストなカラー原稿
読取装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1の光路長を説明する模式図で、(a)は色
収差を、(b)は図1の装置について計算された光路長
を示す図である。
【図3】第2実施例の全体構成を示す側面図である。
【図4】図1の装置について計算した光路長を示す模式
図である。
【図5】光路長可変手段の形態例を示す側面図である。
【図6】光路長可変手段の他の形態例を示す側面図であ
る。
【図7】1ライン読取可能な形態例を示す側面図であ
る。
【図8】3ラインセンサ配置について他の形態例を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 原稿 3 照明走査系 4a、5a、5b ミラー 4b,4c,4d 3つの反射面 6 結像レンズ 7,8 ラインセンサ 8,8b,8c 3本のラインセンサ FF 原稿面から結像レンズまでの光路長(物体距離) FB 結像レンズからラインセンサまでの光路長(像距
離) B 一致させた1ライン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿面の被照明箇所を移動しつつ原稿像
    からの反射光を形成する照明走査系と、該照明走査系か
    らの反射光を結像する結像レンズと、該結像レンズによ
    る結像を受光して3原色の画像情報信号に光電変換する
    ラインセンサと、を備えたカラー原稿読取装置におい
    て、 上記結像レンズが所望の色収差を有し、該色収差に基づ
    いて各色が同一の結像倍率を得るように、各色の走査毎
    に、上記原稿面から結像レンズまでの光路長、及び結像
    レンズからラインセンサまでの光路長を変更可能な光路
    長可変手段を備えたことを特徴とするカラー原稿読取装
    置。
  2. 【請求項2】 上記結像レンズのFナンバをFとし、上
    記ラインセンサの画素ピッチをδとしたとき、上記3原
    色いずれかの上記結像レンズによる結像倍率をmとし、
    上記結像倍率mの原色を基準とした他の2原色の各色収
    差αが、それぞれ条件式 δ×F×(1+m)<|α| (但し、Fナンバδは無限時、結像倍率m>0とする)
    を満足することを特徴とする請求項1記載のカラー原稿
    読取装置。
  3. 【請求項3】 上記ラインセンサが、3本のラインセン
    サを用いたものであり、上記他の2原色を受光する2本
    のラインセンサを、上記基準とした一色を受光するライ
    ンセンサから、各々の色収差量αに基づいて異った光路
    長へ配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のカ
    ラー原稿読取装置。
  4. 【請求項4】 上記照明走査系が、上記反射光の光路中
    に1以上のミラーを備え、該ミラーは、3原色の副走査
    方向の読取幅に対応する3つの反射面間が、上記色収差
    αの距離で光軸方向に平行にずれていることを特徴とす
    る請求項3記載のカラー原稿読取装置。
  5. 【請求項5】 上記走査照明系が、上記反射光の光路中
    に1以上のミラーを備え、該ミラーは、3原色の副走査
    方向の読取幅に対応する3つの反射面間に傾斜を付け、
    3原色の光軸を原稿面で1ラインへ近接又は一致させた
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のカラー原稿読取
    装置。
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US7734224B2 (en) 2006-06-06 2010-06-08 Ricoh Company, Ltd. Image reading apparatus with a mirror having a curved surface to reduce defocusing during image scanning

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