JP2001247781A - 機能性成形物および機能性複合成形物 - Google Patents

機能性成形物および機能性複合成形物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内添した機能性成分の成形時における揮散や
製品としてからのブリードが効果的に抑制され、水と接
触するような使い方をしてもその機能性が長期にわたり
持続するようにすることもでき、人体に接触するような
使い方をしても安全性が高く、また接合型(芯鞘接合型
やバイメタル接合型)の複合成形物とすることにより、
内添した機能性成分が成形性(紡糸性、製膜性等)、後
加工性(延伸性等)、物性(強度、寸法安定性等)に悪
影響を与えることがなく、しかもその機能性成分の内添
量を大きく減ずることができるのでコスト的にも有利で
あるような、機能性成形物および機能性複合成形物を提
供することを目的とする。 【解決手段】 溶媒に溶解または分散した高分子(P) か
ら成形された成形物または複合成形物であって、その成
形物またはその複合成形物の少なくとも外側成分Yに、
カテキン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物および
タンニン(酸)よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の機能性成分(A) またはこれとセラミックス成分(C) と
が内添されていることを特徴とする機能性成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消臭性、抗微生物
性等の機能性を有し、かつ溶液成形またはエマルジョン
成形により得た成形物(殊にフィラメントやシート)お
よび複合成形物(殊に芯鞘接合型やバイメタル接合型の
複合フィラメントやシート)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】〈繊維製品への抗菌性の付与〉衣類、シ
ーツ類などには汗や汚れがつきやすく、細菌やカビが発
育しやすい。そこで、繊維やその二次製品などの繊維製
品に抗菌性や防臭性を付与することが以前から行われて
いる。抗菌性や防臭性の付与は、多くの場合、オイリン
グ工程、糊付け工程、仕上げ工程、染色工程などの製造
工程、あるいは製品となってからの処理工程において、
繊維製品に抗菌剤や防臭剤を外的手段により付着ないし
浸透させることにより行われる。ここで抗菌剤や防臭剤
としては、合成系の抗菌剤や防臭剤、無機系の抗菌剤や
防臭剤などが主として使われるが、キチン・キトサン、
植物抽出物などの安全性の高い天然物系の抗菌剤や防臭
剤を使うこともある。
【0003】紡糸の際に抗菌剤などを内添(練り込み)
して紡糸に供することもある。たとえば特開平1−99
656号公報には、 0.1%以上の合成系抗菌剤(チアベ
ンダゾール)を練り込んだポリプロピレン繊維からなる
抗菌エレクトレットフィルタにつき言及がある。ここで
ポリプロピレンを用いているのは、ポリプロピレンはコ
スト的に有利でかつ成形性、機械的強度、耐水性、耐薬
品性などの特性がすぐれているため、従来より空調機や
空気清浄機に組み込むフィルタとして汎用されているか
らである。
【0004】同様に、特開平7−148407号公報に
は、茶の抽出成分を有効成分とするウィルス不活性剤を
フィルタ素材に練り込んだ抗ウィルスフィルタが示され
ている。その実施例には、茶の抽出成分をポリプロピレ
ンに混合して溶融してフィルム状に成形し、カッティン
グし、不織布化を行った例があげられている。茶の抽出
成分とは、カテキン類などの茶ポリフェノールである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】繊維製品に抗菌剤や防
臭剤を外的手段により付着ないし浸透させる方法、ある
いは紡糸の際に抗菌剤などを内添(練り込み)して紡糸
に供する方法において、抗菌剤や防臭剤として合成系の
抗菌剤や防臭剤を用いる方法は、たとえ抗菌性や防臭性
がすぐれていたとしても、安全性の点で、現在では回避
される傾向にある。無機系の抗菌剤や防臭剤を用いる方
法は、合成系のものに比しては安全であると見られてい
るが、銀や銅により抗菌防臭を図るものが多いため、ア
レルギー体質の人が多くなっている今日においては、衣
類やシーツ類のように身体に触れる用途に用いるにはた
めらいがある。
【0006】上に述べた特開平7−148407号公報
のフィルタにあっては、安全性の高い茶の抽出成分(カ
テキン類など)をポリプロピレンに混合して溶融成形し
ているが、ポリプロピレンの溶融成形は高温で行われる
こと、ポリプロピレンは非極性の樹脂であることなどに
起因して、成形時の有効成分の揮散や変成、有効成分の
フィラメント表面へのブリード、そのフィラメントを水
と接触する用途に使用したときの耐久性、得られるフィ
ラメントの物性などの点で、克服すべきいくつかの問題
点がある。
【0007】本発明は、このような背景下において、内
添した機能性成分の成形時における揮散や製品としてか
らのブリードが効果的に抑制され、水と接触するような
使い方をしてもその機能性が長期にわたり持続するよう
にすることもでき、人体に接触するような使い方をして
も安全性が高く、また接合型(芯鞘接合型やバイメタル
接合型)の複合成形物とすることにより、内添した機能
性成分が成形性(紡糸性、製膜性等)、後加工性(延伸
性等)、物性(強度、寸法安定性等)に悪影響を与える
ことがなく、しかもその機能性成分の内添量を大きく減
ずることができるのでコスト的にも有利であるような、
機能性成形物および機能性複合成形物を提供することを
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の機能性成形物
は、溶媒に溶解または分散した高分子(P) から成形され
た成形物であって、その成形物に、カテキン類、サポニ
ン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタンニン(酸)より
なる群から選ばれた少なくとも1種の機能性成分(A) ま
たはこれとセラミックス成分(C) とが内添されているこ
とを特徴とするものである。
【0009】本発明の機能性複合成形物は、溶媒に溶解
または分散した高分子(P) から成形され、かつ内側成分
Xと外側成分Yとで構成された接合型の複合成形物であ
って、その複合成形物の少なくとも外側成分Yに、カテ
キン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタン
ニン(酸)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の機
能性成分(A) またはこれとセラミックス成分(C) とが内
添されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。な
お本明細書においては、「フィラメント」または「繊
維」の用語を互いに区別なく用いると共に、これらの
「フィラメント」または「繊維」の用語を、長繊維、短
繊維を含み、かつ超極細繊維から極太の線状物を含む最
広義の意味で用いている。「フィルム」の用語も、狭義
のフィルムのみならず、シート、トレイ、容器などを含
む最広義の意味で用いている。また「エマルジョン」の
用語は、ラテックスを含む意味で用いている。
【0011】〈成形物〉本発明の成形物は、溶媒に溶解
または分散した高分子(P) から成形された成形物であ
る。この成形物は、溶液成形またはエマルジョン成形に
より得られる。成形物の代表例は、フィラメントまたは
フィルムである。
【0012】溶液成形またはエマルジョン成形が可能な
高分子(P) およびその成形物の代表的なものとしては、
たとえば次のようなものがあげられるが、これらはあく
まで例示であり、溶液成形またはエマルジョン成形が可
能なものであれば種々の高分子を用いることができる。
【0013】(イ)セルロース系の成形物 ・ビスコースレーヨン(レーヨン):亜硫酸パルプやコ
ットンリンターパルプを原料として用い、アルカリ水溶
液に浸漬した後、圧搾して過剰のアルカリを絞り取り、
ついで粉砕してから熟成し、二硫化亜炭素を吹き付けて
化合させ、得られたザンテートに希薄アルカリ溶液を加
えて薄めたビスコースを熟成した後、凝固浴中に吐出し
て成形する。 ・アンモニアレーヨン(キュプラ):コットンリンター
や木材パルプを原料として用い、繊維素、銅、アンモニ
アを含む粘稠の水溶液を原液として成形する。 ・アセテート:木材パルプやコットンリンターを原料と
して用い、無水酢酸と氷酢酸の混合液でこね合わせ、硫
酸を触媒として化合させることにより三酢酸繊維素とな
し、これに水を加えて加水分解することにより二酢酸繊
維素とし、ついでこれをアセトンに溶解して成形する。
紡糸または製膜は乾式法により行うことが多いが、湿式
法を採用することもできる。 ・トリアセテート:上述のようにして得た三酢酸繊維素
をメチレンクロライドに溶解して成形する。紡糸または
製膜は乾式法により行うことが多いが、湿式法を採用す
ることもできる。
【0014】(ロ)アクリル系の成形物 ・アクリロニトリル系ポリマー(アクリロニトリルを主
体とする重合体)をジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシド等の溶剤に溶解して
湿式または乾式法にて成形する。無機系の溶剤を用いる
こともある。
【0015】(ハ)ポリウレタン系の成形物 ポリウレタン系のポリマーをジメチルホルムアミドなど
の溶剤に溶解して乾式または湿式で成形する。
【0016】(ニ)ポリビニルアルコール系の成形物 ・ポリビニルアルコールの水溶液を原液として用いて成
形する。成形後に熱処理して耐水性を上げることもでき
る。ポリビニルアルコールの水溶液を次に述べるポリ塩
化ビニルのエマルジョンと混合してエマルジョン成形す
ることもできる。
【0017】(ホ)ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビ
ニル系の成形物 ・塩化ビニリデンを主体とする共重合体のラテックスか
ら成形する。ポリ塩化ビニル系のポリマーを溶剤に溶解
し、主として乾式法により成形する。
【0018】〈複合成形物〉複合成形物は、内側成分X
と外側成分Yとで構成された接合型の複合構造物であ
る。このときの接合型としては、芯鞘接合型とバイメタ
ル(サイドバイサイド)接合型があげられる。芯鞘接合
型の場合は、内側成分Xが芯成分、外側成分Yが鞘成分
となり、このときの構造は、同心円芯鞘型、偏心芯鞘
型、多心芯鞘型、中空芯鞘型などのいずれであってもよ
い。バイメタル接合型の場合は、Y/X、Y/X/Y状
となる(Y/Xのときは、片方を内側成分X、他方を外
側成分Yとする)。
【0019】内側成分Xおよび外側成分Yにおける高分
子(P) は、同種であっても異種であってもよい。
【0020】複合成形物が芯鞘接合型であるとき、芯成
分である内側成分Xと鞘成分である外側成分Yとの重量
比は適宜に設定できるものの、たとえば30:70〜8
0:20、殊に35:65〜75:25とすることが好
ましい。鞘成分の割合が極端に少ないときには、機能性
成分(A) の割合が過小となるので所期の機能性が充分に
は奏されない。一方、鞘成分の割合が極端に多いときに
は、相対的に芯成分の割合が過小になるため、成形性
(紡糸性、製膜性等)、延伸性、強度、寸法安定性など
の点で不満足となりやすい。
【0021】複合成形物がバイメタル接合型であるとき
は、内側成分Xと外側成分Yとの重量比(Y/X/Y状
の場合はXと片方のYとの重量比)は、たとえばB3
0:70〜95:5、殊に35:65〜90:10とい
うように、芯鞘接合型の場合よりは内側成分Xの割合を
多目にすることもできる。
【0022】複合成形物が芯鞘接合型であるときの代表
的な形状はフィラメント状であり、その断面は円形のみ
ならず非円形とすることもできる。場合により、中空状
とすることもできる。フィラメントの太さは、極細の繊
維状からモノフィラメント状まで(極細デニールから極
太デニールまで)、あるいはさらに太い棒状に近いもの
まで任意である。
【0023】複合成形物がバイメタル接合型であるとき
の代表的な形状は、フィルムである。それらを細巾にス
リットして線条とすることもできる。このフィルムをス
プリット(割繊)することもできる。なおフィルムの概
念には、先にも述べたように、シート、容器などを含
む。フィルムのほか、板状、各種部品形状などとするこ
ともできる。
【0024】〈機能性成分(A) 〉機能性成分(A) として
は、カテキン類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物お
よびタンニン(酸)よりなる群から選ばれた少なくとも
1種が用いられ、特にカテキン類が重要である。これら
は、消臭性(脱臭性、悪臭消去性、有害ガス成分除去性
等)、抗微生物性(抗菌性、殺菌性、静菌性、抗カビ
性、抗ウイルス性等)、生理活性(抗アレルギー性
等)、抗酸化性などの機能性を有する成分である。
【0025】このうちカテキン類としては、モノマー状
のものやオリゴマー状のものが用いられる(テアフラビ
ンも含まれる)。本発明において用いるカテキン類とし
て特に重要性の高いものは、カテキン類の濃度を高めた
茶由来のカテキン製剤である。茶カテキンの主たる成分
は、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エ
ピカテキン、エピカテキンガレートなどであるが、個々
の成分に単離する必要はないので、これらの混合物から
なる茶カテキンを濃厚に含む製剤(殊に20%以上、好
ましくは25%以上含むもの)をそのまま好適に用いる
ことができる。市販の茶由来のカテキン製剤には30%
品、50%品、60%品、70%品、80%品、90%
品などがあるので、その入手は容易である。なおカテキ
ン類は、阿仙薬をはじめ茶以外の多種の植物にも含まれ
ているので、それらの植物由来のカテキン類を用いるこ
ともできる。
【0026】サポニン類のうち茶サポニンは、有機溶剤
や水を用いて茶葉や茶の種子からサポニンを含む成分を
抽出し、ついでカラムクロマトなどの手段を用いて繰り
返し精製を行うことにより取得できる。茶サポニンに
は、ステロイド系サポニン、トリテルペノイド系サポニ
ンなどがあるが、本発明の目的にはこれらをいずれも使
用することができる。サポニン類は、茶以外の多種の植
物、たとえば、ニンジン、チクセツニンジン、ダイズ、
サイコ、アマチャヅル、ヘチマ、オンジ、キキョウ、セ
ネガ、バクモンドウ、モクツウ、チモ、ゴシツ、カンゾ
ウ、サンキライなどにも含まれているので、そのような
植物からのサポニン類を用いることもできる。
【0027】茶葉粉末または茶葉抽出物としては、一番
茶・二番茶・三番茶・深むし、かぶせなどの茶の粉末ま
たは抽出物を用いることができる。
【0028】タンニン(酸)としては、市販の精製され
たタンニン酸を用いることができ、また五倍子、没食子
などタンニン酸含有天然植物の抽出物またはその半精製
物をそのまま用いることもできる。
【0029】〈セラミックス成分(C) 〉セラミックス成
分(C) としては、種々のセラミックスが用いられる。こ
の場合、以下に詳述するように、含水ケイ酸ゲルを経て
得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝集剤を
組み合わせたもの、または、セラミックス粒子−無機質
焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたものが好適に用
いられる。これらを用いれば、凝集力を利用して機能性
成分(A) との複合化を図ることができる。
【0030】シリカゲルとしては、含水ケイ酸ゲルを経
て得られるシリカゲルが好適に用いられる。このときに
は、ケイ酸塩の水溶液を酸と混合することによりpHを
調整して含水ゲルとなし、さらにこの含水ゲルを水洗し
てイオンを除去してから乾燥することによりシリカゲル
を得る。ケイ酸塩としては、Na2O・n SiO2で表わされる
ケイ酸ナトリウムや、 K2O・n SiO2で表わされるケイ酸
カリウムが用いられ、特に前者のケイ酸ナトリウムが重
要である。ケイ酸塩の濃厚水溶液は一般に水ガラスと呼
ばれ、市販の代表的な水ガラスのSiO2含有量は22〜3
8重量%、Na2O含有量は5〜19重量%である。
【0031】無機質焼結助剤としては、リン酸、硫酸、
硝酸、炭酸などの無機酸の多価金属塩、アルカリ金属や
アルカリ土(類)金属のフッ化物やケイフッ化物があげ
られる。多価金属塩としては、アルミニウム、亜鉛、マ
グネシウム、カルシウム、マンガンなどが好適に用いら
れ、これらは通常は含水塩ないし水和物を水に溶解した
形で使用に供される。
【0032】無機質凝集剤としては、ゾル状または溶液
状の無機質凝集剤、殊に、ゾル状の無水ケイ酸または溶
液状のケイ酸塩(ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム)
が好適に用いられる。ゾル状の無水ケイ酸には、水を媒
体とする通常のコロイダルシリカのほか、アルコール等
の有機溶媒を媒体とするオルガノシリカゾルがある。
【0033】セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機
質凝集剤におけるセラミックス粒子としては、各種の粘
土鉱物、酸化物、水酸化物、複合酸化物、窒化物、炭化
物、ケイ化物、ホウ化物、ゼオライト、クリストバライ
ト、ケイ藻土、ケイ酸の多価金属塩などがあげられる。
粘土鉱物としては、カオリン、ろう石、セリサイト、ベ
ントナイトなどがあげられる。酸化物としては、アルミ
ナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、マグネシア、酸化
亜鉛などがあげられる。水酸化物としては、アルミニウ
ム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、マンガンの水酸
化物などがあげられる。複合酸化物の例はミョウバンで
ある。窒化物の例は、窒化ケイ素、窒化ホウ素などであ
る。炭化物の例は、炭化ケイ素、炭化ホウ素などであ
る。ケイ酸の多価金属塩としては、アルミニウム塩、亜
鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩など
があげられる。
【0034】各成分の割合は、無機質焼結助剤−無機質
凝集剤の組み合わせにあっては、無機質焼結助剤の固形
分100重量部に対し、無機質凝集剤が固形分で100
〜300重量部程度あるいはそれ以上とすることが多
い。セラミックス粒子−無機質焼結助剤−無機質凝集剤
の組み合わせにあっては、セラミックス粒子を主体と
し、無機質焼結助剤および無機質凝集剤はそれぞれの役
割を発揮する量とするが、セラミックス粒子100重量
部に対し、無機質焼結助剤が固形分で 0.5〜20重量部
程度、無機質凝集剤が固形分で 0.5〜25重量部程度と
することが多い。
【0035】セラミックス成分(C) としては、そのほ
か、水を吸って膨潤する性質を有する粘土鉱物、たとえ
ば、セピオライト、バーミキュライト、ベントナイト、
セリサイト粘土、水膨潤性グレードのマイカなどを用い
ることも好ましい。これらの中では、特異な繊維状構造
を有するセピオライトが特に重要である。
【0036】また、セラミックス成分(C) としては、シ
リカ、アルミナ、チタニアなどのセラミックス粒子の微
粉をそのまま用いることもできる。
【0037】〈機能性成分(A) とセラミックス成分(C)
との複合体粒子〉先にも述べたように、内側成分Xは樹
脂(R) で形成され、外側成分Yは機能性成分(A) とセラ
ミックス成分(C) とが配合された樹脂(R) で形成され
る。このうち外側成分Yにおいては、機能性成分(A) と
セラミックス成分(C) とを樹脂(R)にそれぞれ配合して
もよいが、予め機能性成分(A) とセラミックス成分(C)
の複合体粒子を製造しておいてから、その複合体粒子
を、成形に供する高分子(P) の溶液やエマルジョンに配
合することが好ましい。
【0038】複合体粒子を製造する場合、セラミックス
成分(C) が含水ケイ酸ゲルを経て得られるシリカゲルで
あるときは、ケイ酸塩水溶液と酸との混合前、混合時ま
たは混合後のゲル化反応完了前に機能性成分(A) を添加
して、その機能性成分(A) をシリカゲル中に含有させる
ことが望ましい。このようにすると、機能性成分(A)を
含有する状態でセラミックスを凝集させることができ
る。
【0039】セラミックス成分(C) が無機質焼結助剤−
無機質凝集剤を組み合わせたものである場合、機能性成
分(A) を含有する状態でセラミックスを凝集させること
が好ましい。例をあげると、無機質焼結助剤の一例とし
てのリン酸アルミニウムの水溶液に機能性成分(A) を粉
末であるいは水溶液またはアルコール溶液として混合
し、pHを3〜4に調整して、無機質凝集剤の一例とし
てのコロイダルシリカのコロイド液を混合して系のpH
を中性程度にもっていくと、凝集が起こるので、その凝
集物をルツボや蒸発皿に移し、乾燥器または電気炉にて
乾燥するまで加熱処理する。
【0040】セラミックス成分(C) がセラミックス粒子
−無機質焼結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもので
あるときも、機能性成分(A) を含有する状態でセラミッ
クスを凝集させることが好ましい。例をあげると、ケイ
酸アルミニウム、アルミナ、チタニア等のセラミックス
粒子に無機質焼結助剤の一例としてのリン酸アルミニウ
ムの水溶液を硬練りペースト程度の粘度になるように加
えて混練し、続いて機能性成分(A) を粉末であるいは水
溶液またはアルコール溶液として混合し(あるいはセラ
ミックス粒子に機能性成分(A) を混合しておいてから無
機質焼結助剤を混練し)、また必要に応じてリン酸アル
ミニウムの水溶液を追加混合し、pHを3〜4に調整し
て、無機質凝集剤の一例としてのコロイダルシリカのコ
ロイド液を混合して系のpHを中性程度にもっていく
と、凝集が起こるので、その凝集物をルツボや蒸発皿に
移し、乾燥器または電気炉にて乾燥するまで加熱処理す
る。
【0041】〈各成分の割合〉成形物に占める機能性成
分(A) の割合または複合成形物の少なくとも外側成分Y
に占める機能性成分(A) の割合は、広い範囲に設定でき
るものの、高分子(P)100重量部に対し、たとえば 0.
1〜30重量部程度、好ましくは1〜25重量部程度と
することが多い。機能性成分(A) の割合が極端に少ない
ときは所期の消臭性、抗微生物性、生理活性、抗酸化性
などの機能性が充分には発揮されず、一方その割合が極
端に多いときは、コスト高になる上、成形物や複合成形
物の強度や風合が低下して、実用性を欠くようになるか
らである。
【0042】機能性成分(A) と共にセラミックス成分
(C) を併用するときは、成形物に占める高分子(P) 、機
能性成分(A) 、セラミックス成分(C) の割合、または複
合成形物の少なくとも外側成分Yに占める高分子(P) 、
機能性成分(A) 、セラミックス成分(C) の割合は、広い
範囲に設定できるものの、たとえば高分子(P) 100重
量部に対して機能性成分(A) およびセラミックス成分
(C) の合計量が1〜40重量部(好ましくは2〜30重
量部)となるようにすることが望ましい。後者の合計量
が余りに少ないときは所期の消臭性、抗微生物性、生理
活性、抗酸化性などの機能性が充分には発揮されず、一
方後者の合計量が余りに多くしても、機能性は一定以上
には上がらないばかりでなく、フィラメントやフィルム
などの形状の複合成形物の生産性が低下したり、強度や
風合が低下したりするというマイナス面が目立つように
なるからである。
【0043】またこのときの機能性成分(A) とセラミッ
クス成分(C) との間の関係においては、セラミックス成
分(C) 100重量部に対し機能性成分(A) をたとえば1
〜300重量部(好ましくは2〜200重量部、さらに
好ましくは3〜150重量部)とすることが望ましい。
機能性成分(A) の割合が余りに少ないときには所期の消
臭性、抗微生物性、生理活性、抗酸化性などの機能性が
不足し、機能性成分(A) の割合が余りに多いときには、
セラミックス成分(C) に対するバランスを崩し、コスト
的にも不利となる。
【0044】〈成形物、複合成形物の製造法〉上記の成
形物は、高分子(P) を溶剤に溶解した溶液あるいは高分
子(P) のエマルジョン(ラテックス)中に機能性成分
(A) またはこれとセラミックス成分(C)とを内添(配
合)して、線状やフィルム状などに成形することにより
製造することができる。成形は、湿式法、乾式法のいず
れであってもよい。
【0045】また上記の複合成形物は、高分子(P) を溶
剤に溶解した溶液あるいは高分子(P) のエマルジョン
(ラテックス)中に機能性成分(A) またはこれとセラミ
ックス成分(C) とを内添(配合)したものが少なくとも
外側成分Yとなるようにして、芯鞘型やバイメタル型の
複合成形物に成形することにより製造することができ
る。このときの成形も、湿式法、乾式法のいずれであっ
てもよい。
【0046】上記いずれの場合も、原液中に酸化防止
剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、艶消し
剤、流動性改善剤、可塑剤、難燃剤などの助剤や添加剤
を必要に応じ添加しておくことができる。特に機能性成
分(A) とセラミックス成分(C)とを配合した高分子(P)
の溶液やエマルジョン側には、酸化防止剤等の安定剤と
共に、金属石鹸をはじめとする凝集防止性ないし分散性
の向上に有効な成形助剤を併用配合して、機能性成分
(A) およびセラミックス成分(C) (殊にこれら両者から
なる複合体粒子)の均一分散を確保することが好まし
く、また機能性成分(A) の担持性を向上させるため、銅
塩、鉄塩、カルシウム塩、チタン塩、アルミニウム塩、
銀塩、スズ塩、亜鉛塩、クロム塩、コバルト塩などの金
属イオン源を適当量共存させておくこともできる。
【0047】成形後には、延伸、その他の二次加工を行
うことも多い。
【0048】〈応用、用途〉本発明の成形物または複合
成形物がフィラメント状であるときは、そのフィラメン
トまたは複合フィラメントから、糸、パイル、綿(ワ
タ)状物、ネット、ロープ、ベルト、織布、不織布、編
布などの二次製品を得ることも自在である。この複合フ
ィラメントまたはその二次製品を、天然繊維(木綿、
麻、絹、羊毛等)、合成樹脂(ポリエステル、アクリ
ル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ビニロ
ン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ン等)系の繊維やモノフィラメント、半合成繊維(アセ
テート等)、再生繊維(レーヨン等)、無機繊維(ガラ
ス繊維、炭素繊維等)などの繊維やモノフィラメントあ
るいはそれらの二次製品と組み合わせて用いることもで
きる。本発明の成形物または複合成形物がフィルム、シ
ート、容器などであるときは、それを積層したりするな
どして、二次製品を得ることもできる。
【0049】本発明の複合成形物またはその二次製品の
用途の例は、衣料材料、寝具、乗り物の内装材(シート
クロス、天井材、床材)、室内の内装材(壁用シート、
床材等)、室内や乗り物の敷物材(マット、カーペット
等)、フィルタ(空調機、空気清浄機、真空掃除機等の
フィルタ)、履物材料、産業資材、衛生材料、医療用
品、日用品、台所用品、トイレタリー用品、包装材料な
どである。
【0050】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。「部」、「%」とあるのは重量基準で表わしたもの
である。
【0051】〈材料の準備〉高分子(P) の溶液またはエ
マルジョンとして、次のものを準備した。 ・(P1): コットンリンターを原料とし、繊維素、銅、ア
ンモニアを含む粘稠な水溶液を原液として用いた。 ・(P2): アクリロニトリル系共重合体のジメチルホルム
アミド溶液を原液として用いた。 ・(P3): ポリウレタンのジメチルホルムアミド溶液を原
液として用いた。 ・(P4): 塩化ビニル含量が15%の塩化ビニリデン−塩
化ビニル共重合体のラテックスを原液として用いた。
【0052】機能性成分(A) として、次のものを準備し
た。 ・(A1): 茶カテキン30%品(エピガロカテキン、エピ
ガロカテキンガレート、エピカテキンおよびエピカテキ
ンガレートの合計量が約30%の茶由来のカテキン製
剤) ・(A2): 純度70%の茶サポニン ・(A3): 緑茶粉末 ・(A4): 緑茶の熱水抽出物を乾燥した粉末 ・(A5): 純度85%のタンニン酸
【0053】セラミックス成分(C) の原料として、次の
ものを準備した。 ・(C1): ケイ酸塩(水ガラス) ・(C2): リン酸アルミニウムおよびコロイダルシリカ ・(C3): シリカ、リン酸アルミニウムおよびコロイダル
シリカ ・(C4): セピオライト
【0054】〈機能性成分(A) −セラミックス成分(C)
複合体粒子の準備〉次のようにして、機能性成分(A) と
セラミックス成分(C) との複合体粒子を製造した。
【0055】(その1)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C1)については、これを0℃に保った1N硫酸溶液
に機能性成分(A) を添加し、また別途1N水ガラス号溶
液を調製した。ついで、機能性成分(A) を含有する1N
硫酸溶液を激しく撹拌しながら、数分かけて1N水ガラ
ス号溶液を滴下した。このときの反応液は5〜7℃とな
った。混合液を流水にて1日洗浄してから、水分をよく
切り、ついで細かく砕き、50〜60℃の温度をかけな
がら乾燥器中で真空乾燥し、粉末状の複合物を得た。
【0056】(その2)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C2)については、濃度25%のリン酸アルミニウム
水溶液200部に機能性成分(A) を混合し、pHを3〜
4に調整して、コロイダルシリカのコロイド液(固形分
40%)の130部を加えて混合し、pHを中性にもっ
ていった。スラリーは徐々に凝集していったので、ハン
ドリングが可能なうちに蒸発皿(またはルツボ)に移
し、恒温乾燥器または電気炉で加熱し、100〜300
℃で乾燥し、加熱処理した。これにより硬い不定形の凝
集体が得られたので、それを自動乳鉢(またはボールミ
ル)で微粉砕し、篩で分級して100〜325メッシュ
の粒度のものを取得した。ついでこの凝集体の粒子を恒
温乾燥器または電気炉で加熱処理した。
【0057】(その3)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C3)については、平均粒径325メッシュアンダー
のシリカ400部と、機能性成分(A) 130部とを乾式
混合した後、濃度25%のリン酸アルミニウム水溶液2
00部を添加しながら硬めに混練してペーストを得、こ
のペーストにコロイダルシリカのコロイド液(固形分4
0%)50部を混合して、pHを中性にもっていった。
この時点で徐々に凝集が起きてくるので、ハンドリング
できるうちにルツボに移し、乾燥後、100〜300℃
で脱水、加水分解させた。これを微粉砕した。
【0058】(その4)セラミックス成分(C) の原料の
うち(C4)については、(A1)を水に溶解ないし分散させ、
そこに(C4)を投入して混合してから、乾燥させた。
【0059】実施例1〜6 高分子(P) のうち(P1)の原液に、上記(その1)、(そ
の2)、(その3)の方法で得た機能性成分(A) 担持セ
ラミックス成分(C) を混合し、ロート状の紡糸設備に注
入して、多数のノズルから吐出し、未だ粘りのあるうち
に積み重なるようにして、シート状の不織布を得た。こ
れを水洗し、乾燥し、ついで定尺に裁断して原反となし
た。
【0060】〈試験〉上記で作製した不織布を常温の水
中に3時間浸漬してから一旦取り出して自然乾燥した
後、もう一度水中に3時間浸漬してから取り出して自然
乾燥し、最初の水浸漬の前および2回目の水浸漬の後の
機能性成分(A) の量を示差熱重量分析計による熱分析
(電気炉中で5℃/minの速度で昇温し、加熱過程におけ
る試料の熱収支(吸熱/発熱)とそれに伴う重量の増減
を解析)により測定した。そして、水洗前および後の不
織布につき、消臭試験および抗微生物性試験を下記の条
件にて行った。結果を表1に示す。
【0061】(消臭試験)1m3の容器内には外部から操
作できる空気清浄機、内部には上記で作製した不織布を
設置し、容器の中でタバコ5本を吸煙機に装着して着火
し、最初の1本が燃え尽きた時点で吸煙機を停止し、最
後のタバコが燃え尽きた時点で空気清浄機の運転を開始
し、運転5分後および30分後にガス検知管を用いてア
ンモニア濃度を測定し、5分後の濃度(初期濃度)に比
し30分後の濃度がどの程度減少しているかで脱臭率を
求めた。
【0062】(抗微生物性試験)下記の条件により、各
試料の抗菌性を調べた。 ・試験項目:菌数減少率試験 ・試験菌: Staphylococcus aureus ATCC 6538P ・試験方法:統一試験方法による。 ・試験結果: 植菌数[A] 1.0×105 log A = 5.0 無加工布菌数[B] 1.6×107 log B = 7.2 (無加工布は標準綿布を使用) log B - log A = 2.2 > 1.5 (試験は有効) 増減値 = log C - log A 増減値差 = (log B - log A) - (log C - log A)
【0063】
【表1】 実 施 例 1 2 3 4 5 6 原液 (P1) (P1) (P1) (P1) (P1) (P1) 有効成分(A) 種類 (A1) (A2) (A4) (A1) (A3) (A5) 複合体粒子製造法 その1 その1 その1 その2 その2 その3 1回目の水浸漬前 (A) 含有量 (%) 2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 2回目の水浸漬後 (A) 含有量 (%) 2.4 2.4 2.4 2.4 2.5 2.3 NH3 脱臭率 (%) 74 73 74 74 71 72 抗菌性 菌数 log C 3.8 4.0 3.8 3.9 4.2 4.2 増減値 -1.2 -1.0 -1.2 -1.1 -0.8 -0.8 増減値差 3.4 3.2 3.4 3.3 3.0 3.0 (抗菌性試験の試料は 0.2gを採取)
【0064】実施例7〜9 有効成分(A) をセラミックス成分(C) と複合することな
く原液に内添したほかは、実施例1〜3を繰り返した。
【0065】このときには、不織布の水洗過程である程
度の量が流出し、2回の水浸漬後にはかなりの量が流出
して失われたが、水浸漬前の不織布のNH3 脱臭率は実施
例1〜3の場合よりも高く、また水浸漬前の不織布の抗
菌性は実施例1〜3の場合よりもすぐれており、水と接
触する使い方をするとき以外は好ましい結果が得られ
た。これは、有効成分(A) が外に出やすいので、徐放性
の点ではマイナスとなるものの、速効性が示されるため
と理解される。
【0066】実施例10〜15 高分子(P) のうち(P2)〜(P4)の原液に、上記(その
1)、(その2)、(その3)の方法で得た機能性成分
(A) 担持セラミックス成分(C) を混合して紡糸を行って
フィラメントを得、ついでそのフィラメントから不織布
を製造した。
【0067】得られた不織布を用い、実施例1〜6の場
合と同様にして一連の試験を行った。結果を表2に示
す。
【0068】
【表2】 実 施 例 10 11 12 13 14 15 原液 (P2) (P2) (P3) (P3) (P4) (P4) 有効成分(A) 種類 (A1) (A2) (A1) (A4) (A1) (A4) 複合体粒子製造法 その1 その3 その1 その2 その4 その4 1回目の水浸漬前 (A) 含有量 (%) 2.8 2.8 2.8 2.8 2.4 2.4 2回目の水浸漬後 (A) 含有量 (%) 2.6 2.6 2.6 2.7 2.1 2.1 NH3 脱臭率 (%) 76 75 75 76 67 68 抗菌性 菌数 log C 3.6 3.7 3.7 3.6 4.3 4.3 増減値 -1.4 -1.3 -1.3 -1.4 -0.7 -0.7 増減値差 3.6 3.5 3.5 3.6 2.9 2.9 (抗菌性試験の試料は 0.2gを採取)
【0069】実施例16〜20 高分子(P) のうち(P2)および(P3)の原液と、その原液に
上記(その1)、(その2)、(その3)の方法で得た
機能性成分(A) 担持セラミックス成分(C) を混合したも
のを用い、複合ダイを用いて紡糸を行って、内側成分X
(芯成分)が50%、外側成分Y(鞘成分)が50%の
芯鞘接合型の複合フィラメントを得、ついでその複合フ
ィラメントから不織布を製造した。
【0070】得られた不織布を用い、実施例1〜6の場
合と同様にして一連の試験を行った。条件を表3に、結
果を表4に示す。表中の(P) の重量は、溶媒を除外した
高分子の重量である。
【0071】
【表3】 内側成分X 外側成分Y 複合体 (P) (A) (P) (A) (C) 粒子 実施例16 (P2)50部 - (P2)35部 (A1) 3部 (C1)12部 その1 実施例17 (P2)50部 - (P2)35部 (A2) 3部 (C2)12部 その2 実施例18 (P2)50部 - (P2)35部 (A4) 3部 (C3)12部 その3 実施例19 (P3)50部 - (P1)35部 (A1) 3部 (C1)12部 その1 実施例20 (P3)50部 - (P1)35部 (A2) 3部 (C2)12部 その2
【0072】
【表4】 実 施 例 16 17 18 19 20 1回目の水浸漬前 (A) 含有量 (%) 2.7 2.7 2.7 2.6 2.6 2回目の水浸漬後 (A) 含有量 (%) 2.5 2.5 2.4 2.3 2.4 NH3 脱臭率 (%) 74 73 72 70 72 抗菌性 菌数 log C 3.5 3.5 3.6 3.6 3.6 増減値 -1.5 -1.5 -1.4 -1.4 -1.4 増減値差 3.7 3.7 3.6 3.6 3.6 (抗菌性試験の試料は 0.2gを採取)
【0073】〈抗ウィルス性試験〉実施例1,10,1
9のフィラメントおよび複合フィラメントから作製した
不織布からなる検体に、インフルエンザウィルス浮遊液
0.2mlを滴下し、25℃に保存した。保存24時間後に
検体上のウィルスを洗い出し、洗い出し液中のウィルス
感染価(1ml当りの50%組織培養感染量(TCID50)の対
数値を測定した。結果を表5に示す。
【0074】
【表5】
【0075】実施例21 高分子(P) のうち(P2)の原液を用いてポリエステルフィ
ルム上で流延製膜を行い、それが半乾燥の状態におい
て、その上から上記の(P2)の原液に(その2)の方法で
得た機能性成分(A1)担持セラミックス成分(C2)を混合し
て流延製膜を行い、それが半乾燥の状態において、さら
にその上から最初の(P1)の原液を用いて流延製膜を行
い、乾燥した。これにより、重量で50%の内側成分X
と重量で各25%の外側成分Y,YとからなるY/X/
Y状のバイメタル接合型の複合フィルムが得られた。そ
れぞれの外側成分Y(各25%)のうち、高分子(P2)、
機能性成分(A2)、セラミックス成分(C2)の割合は、25
%、 1.5%、6%であった。
【0076】この複合フィルムまたはそれを細巾にスリ
ットしたスリット糸は、実施例17の複合繊維と同様
に、好ましいNH3 脱臭率および抗菌性を有していた。
【0077】
【発明の効果】本発明の機能性成形物および機能性複合
成形物にあっては、内添した機能性成分(A) により、消
臭性、抗微生物性、生理活性、抗酸化性などの機能性が
得られ、人体に接触するような使い方をしても安全性が
高い。
【0078】特に、機能性成分(A) をセラミックス成分
(C) と併用したときは(殊に両者の複合体粒子の形で内
添したとき)は、機能性成分(A) が容易には失われない
ので、成形時における溶出や製品としてからのブリード
が効果的に抑制され、水と接触するような使い方をして
もその機能性が長期にわたり持続するようにする。
【0079】また接合型(芯鞘接合型やバイメタル接合
型)の複合成形物としたときは、上記の効果に加えて、
内添した機能性成分(A) が成形性(紡糸性等)、後加工
性(延伸性等)、物性(強度、寸法安定性等)に悪影響
を与えることがなく、しかも表面側の外側成分Yに機能
性成分(A) が存在するだけでよいので、その機能性成分
の内添量を大きく減ずることができ、経済的にも有利と
なる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 99/00 C08L 99/00 D01F 1/10 D01F 1/10 8/02 8/02 8/08 8/08 Z 8/16 8/16 (72)発明者 宮松 宏樹 静岡県浜松市寺島町631番地 (72)発明者 吉田 貴美 静岡県浜松市龍禅寺町536番地 Fターム(参考) 4F071 AA09 AA24 AA25 AA29 AA34 AA53 AA74 AB26 AB29 AH04 AH05 BC01 BC04 4J002 AB021 AJ002 BD041 BD101 BE021 BG101 CK021 DJ006 DJ016 GG01 GG02 GK01 4L035 BB08 BB11 EE11 EE20 FF05 JJ05 JJ09 JJ11 JJ17 KK03 KK05 4L041 BA21 CA33 CA48 CA57 CB11 CB13 CB28 DD01 DD14 DD21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒に溶解または分散した高分子(P) から
    成形された成形物であって、その成形物に、カテキン
    類、サポニン類、茶葉粉末、茶葉抽出物およびタンニン
    (酸)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の機能性
    成分(A) またはこれとセラミックス成分(C) とが内添さ
    れていることを特徴とする機能性成形物。
  2. 【請求項2】セラミックス成分(C) が、含水ケイ酸ゲル
    を経て得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝
    集剤を組み合わせたもの、セラミックス粒子−無機質焼
    結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもの、または水膨
    潤性粘土鉱物である請求項1記載の機能性成形物。
  3. 【請求項3】機能性成分(A) とセラミックス成分(C) と
    が、両者の複合体粒子の形態で高分子(P) に内添されて
    いる請求項1記載の機能性成形物。
  4. 【請求項4】溶媒に溶解または分散した高分子(P) から
    成形され、かつ内側成分Xと外側成分Yとで構成された
    接合型の複合成形物であって、その複合成形物の少なく
    とも外側成分Yに、カテキン類、サポニン類、茶葉粉
    末、茶葉抽出物およびタンニン(酸)よりなる群から選
    ばれた少なくとも1種の機能性成分(A) またはこれとセ
    ラミックス成分(C) とが内添されていることを特徴とす
    る機能性複合成形物。
  5. 【請求項5】芯成分である内側成分Xと鞘成分である外
    側成分Yとからなる芯鞘接合型の複合成形物、または内
    側成分Xと外側成分Yとで構成されたY/XまたはY/
    X/Y状のバイメタル接合型の複合成形物である請求項
    4記載の機能性複合成形物。
  6. 【請求項6】セラミックス成分(C) が、含水ケイ酸ゲル
    を経て得られるシリカゲル、無機質焼結助剤−無機質凝
    集剤を組み合わせたもの、セラミックス粒子−無機質焼
    結助剤−無機質凝集剤を組み合わせたもの、または水膨
    潤性粘土鉱物である請求項4記載の機能性複合成形物。
  7. 【請求項7】機能性成分(A) とセラミックス成分(C) と
    が、両者の複合体粒子の形態で高分子(P) に内添されて
    いる請求項4記載の機能性複合成形物。
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