JP2001247519A - 二酸化炭素とアルコールからの炭酸エステルの製造方法 - Google Patents

二酸化炭素とアルコールからの炭酸エステルの製造方法

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JP2001247519A JP2000062353A JP2000062353A JP2001247519A JP 2001247519 A JP2001247519 A JP 2001247519A JP 2000062353 A JP2000062353 A JP 2000062353A JP 2000062353 A JP2000062353 A JP 2000062353A JP 2001247519 A JP2001247519 A JP 2001247519A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】副生する水による触媒の分解反応や加水分解反
応(逆反応)を抑制し、高められた収率で所望の炭酸エ
ステルを得ることができると共に反応操作の制御・管理
の容易な均一系で反応が行える、工業的に有利な炭酸エ
ステルの製造方法を提供する。 【解決手段】(i)アルコールと二酸化炭素を金属触媒
の存在下で反応させて炭酸エステルを得る工程、(i
i)該反応工程から得られる反応液を冷却する工程(i
ii)該冷却工程によって冷却された反応液を脱水する
工程、(iv)該脱水工程によって脱水された反応液を
上記(i)の反応工程に循環させる工程、を組み合わせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素とアル
コールを用いて炭酸エステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸エステルは、ポリカーボネート製造
等の原料、オクタン価向上のためのガソリン添加剤、排
ガス中のパーティクルを減少させるためのディーゼル燃
料添加剤、アルキル化剤、カルボニル化剤、溶剤等とし
て有用な化合物である。
【0003】従来の炭酸エステルの製造方法としてはま
ず、ホスゲンをカルボニル化剤としてアルコールと反応
させる方法があげられるが、この方法では、極めて毒性
が強く腐食性も有するホスゲンを用いるため、その輸送
や貯蔵など取り扱いに注意が必要であり、製造設備の維
持管理や廃棄物処理、作業員の安全性確保などのために
多大なコストがかかっていた。
【0004】また、一酸化炭素をカルボニル化剤として
アルコール及び酸素と反応させる酸化的カルボニル化法
も知られているが、この方法においても猛毒の一酸化炭
素を高圧で用いるために作業員の安全性確保等のために
注意が必要であり、また、一酸化炭素が酸化して二酸化
炭素を生成するなどの副反応が起こる欠点があった。
【0005】この問題を解消するため、二酸化炭素をカ
ルボニル化剤とし、このものとアルコールを触媒(金属
アルコキシド)及び固体脱水剤等の存在下、150℃の
高温下で、バッチシステムで反応させる方法が提案され
ている(Applied Catalysis誌、1996年、142巻、
L1頁;Collect. Czech. Chem. Commun. 誌、1995
年、60巻、687頁等)。
【0006】この方法は、毒性・腐食性のない二酸化炭
素を有効に利用でき、安全で廉価な利点を有するもので
あるが、その後の本発明者らの追試によれば、次のよう
な問題点があることが判明した。 (1)目的物である炭酸ジメチルの収率が低い。 (2)ターンオーバー数が2〜3程度と触媒活性が極め
て低い。 (3)副生する水が触媒を分解して反応を阻害する。 (4)副生する水が蓄積し、加水分解反応(逆反応)が
惹起する。 (5)固体脱水剤が存在する固液不均一反応系となるた
め、撹拌操作や分離操作などの反応条件の制御管理が困
難となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
二酸化炭素とアルコールからの炭酸エステルの合成法に
みられる問題点を克服し、副生する水による触媒の分解
反応や逆反応を抑制し、高められた収率で所望の炭酸エ
ステルを得ることができると共に反応操作の制御・管理
の容易な均一系で反応が行える、工業的に有利な炭酸エ
ステルの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
法の問題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、反応
工程、冷却工程、脱水工程の各工程を順次結合し、かつ
反応液を循環させる連続システムが上記課題に対して有
効であることを知見し、この知見に基づき本発明をなす
に至った。すなわち、本発明によれば、アルコールと二
酸化炭素とから炭酸エステルを製造する方法において、
下記工程を組みあわせたことを特徴とする炭酸エステル
の製造方法が提供される。 (i)アルコールと二酸化炭素を金属触媒の存在下で反
応させて炭酸エステルを得る工程 (ii)上記反応工程から得られる反応液を冷却する工
程 (iii)上記冷却工程によって冷却された反応液を脱
水する工程 (iv)上記脱水工程によって脱水された反応液を上記
(i)の反応工程に循環させる工程
【0009】本発明者らは、二酸化炭素とアルコールを
高温下、バッチシステムで反応させて炭酸エステルを得
る従来法において、(1)生成する炭酸ジメチルの収率
が低い、(2)触媒活性が極めて低い、(3)副生する
水が触媒を分解して反応を阻害する、(4)副生する水
が蓄積し、加水分解反応(逆反応)が惹起する、固体脱
水剤が存在する固液不均一反応系となるため、撹拌操作
や分離操作などの反応条件の制御管理が困難となる、等
の不具合が生じる原因等について様々な観点から鋭意検
討を進めた結果、ほぼつぎのような推論を得た。 (a)このエステル化反応は通常150℃以上の高温
下、バッチシステムで行われ、また高温下ではその水分
吸収能が低下する脱水剤を使用している。このため、反
応の初期にあっては、副生する水分は脱水剤により充分
吸収されるものの、反応の進行に伴い、脱水剤の吸水能
が低下しはじめると、脱水剤と水分との間の吸収・脱離
反応が次第に平衡状態に近くなり、更に反応が進行する
と、脱水剤の水分吸収能がほぼ限界状態となる。その結
果、脱水剤に吸収されないフリーの副生水分が多量に反
応系に蓄積されてしまう。 (b)このため、使用する触媒が系中の水分により分解
されその触媒能が低下する。 (c)また、生成する炭酸エステルもこの水分により加
水分解を受けるようになる。 (d)系中の水分が多量に蓄積される結果、ルシャトリ
エの法則により、水分を減らす方向の反応すなわち逆反
応(加水分解反応)が生じるようになり、エステル化反
応が次第に阻害されるようになる。 (e)更に、固体の脱水剤を含む均一反応系であるため
十分な撹拌が行えない。 (f)その結果、従来の方法では炭酸エステルを高めら
れた収率で得ることができない。かかる知見を踏まえ、
本発明者らは、上記従来法の問題点を解消するための反
応システムについて更なる検討を進めた結果、従来のバ
ッチシステムに代え、反応工程、冷却工程、脱水工程の
各工程を順次結合すると共に反応液を循環させる連続シ
ステムが最も有効な手段であるとの結論に達し、本発明
を完成したのである。以下、本発明を更に詳細に説明す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の炭酸エステルの製造方法
は、前記したように、 (i)アルコールと二酸化炭素を金属触媒の存在下で反
応させて炭酸エステルを得る工程 (ii)該反応工程から得られる反応液を冷却する工程 (iii)該冷却工程により冷却された反応液を脱水す
る工程 (iv)該脱水工程により脱水された反応液を上記
(i)の反応工程に循環させる工程、 を巧みに組み合
わせたものである。
【0011】以下、本発明の各工程を順に説明する。 (i)アルコールと二酸化炭素を金属触媒の存在下で反
応させて炭酸エステルを得る工程 この反応工程は基本的には下記反応式で表わされる。 ROH + CO → RO(CO)OR +
O (式中、Rは炭化水素基を表す。) 本発明で用いることのできるアルコールは基本的には前
記一般式ROH で表される。一般式中、Rは脂肪族炭
化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等の炭
化水素基であり、好ましくは低級脂肪族炭化水素基であ
り、さらに好ましくは炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基
である。具体的には例えばメチル、エチル、n−プロピ
ル、n−ブチルなどが挙げられる。
【0012】このようなアルコールとしては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、
メチルシクロヘサノール、シクロヘサノールなどの脂環
式アルコールおよびフェノールなどのフェノール類など
が挙げられる。本発明においては、前記の一価のアルコ
ールの他にジオールなどの多価アルコールを用いてもよ
い。
【0013】(i)アルコールと二酸化炭素とのエステ
ル反応の反応温度は特に制限はないが、室温〜300℃、
好ましくは80〜200℃である。反応圧力は特に制限な
く、反応に使用する耐圧装置の製造コストなどによって
定められるが、収率向上の観点からできるだけ高圧下で
行うのが好ましい。反応時間は用いる原料アルコールの
種類、反応温度、反応圧力など諸条件により異なるが、
1〜100時間で充分である。
【0014】本発明においては、上記エステル化反応
は、金属触媒の存在下で行われる。金属触媒としては、
従来この種の反応に使用される公知の金属触媒が全て使
用できる。また、金属触媒の金属原子に特に制限はない
が、周期律表第4族(チタン、ジルコニウム、ハフニウ
ム等)及び第14族(ゲルマニウム、スズ、鉛等)に含
まれる金属原子が好ましく、更に好ましくは第14族金
属原子、特にスズが好ましい。
【0015】金属触媒の化合物形態に特に制約はない
が、有機金属アルコキシド、有機金属酸化物として用い
るのが好ましい。有機金属アルコキシドとしては一般式
3−mM(OR)1+mで表わされるものが好適に
用いられる。(式中、Rはアルキル基、アラルキル
基、アルケニル基又はアリール基を表わし、Rはアル
キル基を表わし、Mは前記金属原子を表わし、mは0〜
3の整数を表わす。) Rで表わされるアルキル基は、鎖状、環状のいずれで
もよく、直鎖でも分枝鎖でもよいが、好ましくは低級ア
ルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4である。
具体的には例えば、メチル、エチル、n−ブチル、イソ
プロピル、ヘキシル、シクロヘキシルなどが挙げられ
る。Rで表わされるアラルキル基は好ましくは炭素数
7〜12であり、具体的にはベンジル、フェネチル、ナ
フチルメチル、2−ナフチルエチルなどが挙げらる。R
で表わされるアルケニル基は好ましくは炭素数2〜1
0であり、鎖状、環状のいずれでもよい。具体的には例
えばシクロペンタジエニル、ペンダメチルシクロペンタ
ジエニル、インデニル、ビニル、アリルなどが挙げられ
る。Rで表わされるアリール基は、好ましくは炭素数
6〜14であり、例えばフェニル、トリル、アニシル、
ナフチルなどが挙げられる。Rで表わされるアルキル
基は好ましくは低級アルキル基であり、さらに好ましく
は炭素数1〜4である。具体的には例えばメチル、エチ
ル、n−ブチル、イソプロピル、ヘキシル、シクロヘキ
シルなどが挙げられる。Mで表わされる金属原子として
は、特に制限はないが、スズが好ましい。また、これら
の金属化合物は上記構造を単位とする会合体であっても
よい。有機金属アルコキシドの具体例としては、ジメチ
ルスズジメトキサイド、ジエチルスズジメトキサイド、
ジイソプロピルスズジメトキサイド、ジブチルスズジメ
トキサイド、ジフェニルスズジメトキサイド等が挙げら
れるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】有機金属酸化物としては、一般式(R
MOで表わされるものが好適に用いられる。(式中、
はアルキル基、アラルキル基、アルケニル基又はア
リール基を表わし、Mは金属原子を表わす。) Rで表わされるアルキル基は、鎖状、環状のいずれで
もよく、直鎖でも分枝鎖でもよいが、好ましくは低級ア
ルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜4である。
具体的には例えば、メチル、エチル、n−ブチル、イソ
プロピル、ヘキシル、シクロヘキシルなどが挙げられ
る。Rで表わされるアラルキル基は好ましくは炭素数
7〜12であり、具体的にはベンジル、フェネチル、ナ
フチルメチル、2−ナフチルエチルなどが挙げらる。R
で表わされるアルケニル基は好ましくは炭素数2〜1
0であり、鎖状、環状のいずれでもよい。具体的には例
えばシクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル、インデニル、ビニル、アリルなどが挙げられ
る。Rで表わされるアリール基は、好ましくは炭素数
6〜14であり、例えばフェニル、トリル、アニシル、
ナフチルなどが挙げられる。Mで表わされる金属原子と
しては、特に制限はないが、スズが好ましい。また、こ
れらの有機金属酸化物は上記構造を単位とする会合体で
あってもよい。有機金属酸化物の具体例としては、ジメ
チルスズオキサイド、ジエチルスズオキサイド、ジイソ
プロピルスズオキサイド、ジブチルスズオキサイド、ジ
フェニルスズオキサイド等が挙げられるが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0017】また、本発明においては、助触媒としてハ
ロゲン化物を用いることもできるが、本発明においては
これは必ずしも必要ではない。このようなハロゲン化物
の例としては、四級ホスホニウム塩、四級アンモニウム
塩、アルカリ金属塩又はビス(トリフェニルホスホラニ
リデン)アンモニウム塩が挙げられる。四級ホスホニウ
ム塩としては、テトラアルキルホスホニウム塩、テトラ
アリールホスホニウム塩などを用いることができ、具体
的には例えば、テトラブチルホスホニウム塩、テトラオ
クチルホスホニウム塩などが挙げられる。四級アンモニ
ウム塩としてはテトラアルキルアンモニウム塩、テトラ
アリールアンモニウム塩などを用いることができ、具体
的には例えば、テトラブチルアンモニウム塩、テトラオ
クチルアンモニウム塩、ミリスチルトリメチルアンモニ
ウム塩などが挙げられる。アルカリ金属塩としては、例
えばカリウム塩、ナトリウム塩などが挙げられる。この
ようなハロゲン化物のハロゲン原子としては、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子などがあげられるが、ヨウ素
原子が好ましい。ハロゲン化物としてアルカリ金属塩を
用いる場合は、溶解度が低いので、ホスト化合物として
クラウンエーテル化合物、クリブタンド等を共存させる
ことが好ましく、クラウンエーテル化合物を共存させる
ことがさらに好ましい。クラウンエーテル化合物として
は、例えば9−クラウン−3、12−クラウン−4、15−ク
ラウン−5、18−クラウン−6などが挙げられ、置換基を
有してもよい。また、このようなクラウンエーテル化合
物とリチウム、ナトリウム、カリウムなどとの錯化合物
を用いることもできる。クリブタンドについては、具体
的には例えば[2。2。1]−クリブタンド、[2。2。
2]−クリブタンドなどが挙げられ、これらの金属イオ
ンとの錯体を用いることもできる。
【0018】(ii)該反応工程から得られる反応液を
冷却する工程 本発明においては、後記脱水工程における脱水剤の吸水
効率が低下しないように予め、上記反応工程(i)で得
られる反応液を冷却工程に付す。冷却温度は通常、0〜
100℃である。冷却装置としては、従来公知の冷却装
置が全て適用できる。
【0019】(iii)該冷却工程から得られる反応液
を脱水する工程 本発明においては、反応液中からの効率的な水分の除去
をを目的とし、上記冷却工程(ii)で冷却された反応
液を脱水工程に付す。脱水装置としては、従来公知の脱
水装置が全て適用でき、例えば脱水剤を充填した脱水塔
等使用できる。
【0020】脱水剤としては、従来公知の脱水剤が全て
使用でき、これらの具体例としては、例えば、モレキュ
ラーシーブ(3A)、モレキュラーシーブ(4A)等のゼ
オライト類、塩化カルシウム(無水)、硫酸カルシウム
(無水)、塩化マグネシウム(無水)、硫酸マグネシウ
ム(無水)、炭酸カリウム(無水)、硫化カリウム(無
水)、亜硫化カリウム(無水)、硫酸ナトリウム(無
水)、亜硫酸ナトリウム(無水)、硫酸銅(無水)など
の無機無水塩類等が挙げられる。本発明で好ましく使用
される脱水剤はモレキュラーシーブ(3A)、モレキュラ
ーシーブ(4A)等のゼオライト類、塩化カルシウム
(無水)、硫酸カルシウム(無水)、塩化マグネシウム
(無水)、硫酸マグネシウム(無水)、炭酸カリウム
(無水)、硫化カリウム(無水)、亜硫化カリウム(無
水)、硫酸ナトリウム(無水)、亜硫酸ナトリウム(無
水)、硫酸銅(無水)などの無機無水塩である。
【0021】本発明の脱水工程は、前記従来法とは異な
り、高温下にある反応液でなく、冷却された反応液を対
象とすることから、脱水剤の脱水機能が充分に発現さ
れ、それに含まれる水分が効率よく脱水される。このた
めかかる脱水後の反応液を前記(i)の反応工程に循環
すると、上記反応式における、正反応(エステル化反
応)が進行し、また触媒分解反応および逆反応(加水分
解反応)が抑制できるので、所望とする炭酸エステルの
収率が従来法の比し著しく向上する。
【0022】(iv)該脱水工程によって脱水された反
応液を上記(i)の反応工程に循環させる工程 本発明においては、炭酸エステルの更なる収率の向上を
目的とし、上記冷却工程(iii)で脱水された反応液
を(i)の脱水工程に循環する。循環装置としては、従
来公知の循環装置が全て適用できる。かかる循環工程を
経ることにより、上記したように、正反応(エステル化
反応)が進行し、所望とする炭酸エステルの収率が従来
法に比し著しく向上する。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0024】実施例1(連続システム) 撹洋装置を具備した20m1容の窓付きオートクレーブに、
メタノール4ml及びジブチルスズオキシド(触媒)を
メタノールに対して2モル%仕込んだ。ついで炭酸ガス
ボンベから液化炭酸ガスを充填して内圧を60kg/cm2に調
整した。その後、オートクレーブ内を撹枠しつつ180℃
に加熱し、内圧を300気圧に昇圧後、反応液を冷却装置
で20℃に冷却した後、モレキュラーシーブ3A(脱水
剤)12gを充填した脱水塔に導入し24時間循環させ
た。冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物を
ガスクロマトグラフィーにより分析した。炭酸ジメチル
の収率は仕込みのメタノール基準で12%であった。
【0025】比較例1(バッチシステム) 撹洋装置を具備した20m1容の窓付きオートクレーブに、
メタノール4ml及びジブチルスズオキシド(触媒)を
メタノールに対して2モル%及びモレキュラーシーブ3
A(脱水剤)12gを仕込んだ。ついで炭酸ガスボンベ
から液化炭酸ガスを充填して内圧を60kg/cm2に調整し
た。その後、オートクレーブ内を撹枠しつつ180℃に加
熱し、内圧を300気圧に昇圧後、12時間反応させた。得
られた反応液を冷却後、残存する炭酸ガスを放出し、反
応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。炭
酸ジメチルの収率は仕込みのメタノール基準で0.8%であ
った。
【0026】
【発明の効果】本発明方法によれば、上記二酸化炭素と
アルコールからの炭酸エステルの従来の合成法にみられ
れる問題点が逐一克服され、均一反応系で炭酸ジメチル
を高収率で得ることができる。すなわち、本発明方法は
上記特有な連続システムを採用したことから、副生する
水による触媒の分解反応や逆反応を抑制することがで
き、高められた収率で所望の炭酸エステルを得ることが
できると共に攪拌操作の制御・管理の容易な均一系で反
応が行えるなどの多くの利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD17 BA10 BA11 BA32 BA71 BD32 BD52 KA54 4H039 CA66 CF30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコールと二酸化炭素とから炭酸エステ
    ルを製造する方法において、下記工程を組みあわせたこ
    とを特徴とする炭酸エステルの製造方法。 (i)アルコールと二酸化炭素を金属触媒の存在下で反
    応させて炭酸エステルを得る工程 (ii)上記反応工程から得られる反応液を冷却する工
    程 (iii)上記冷却工程によって冷却された反応液を脱
    水する工程 (iv)上記脱水工程によって脱水された反応液を上記
    (i)の反応工程に循環させる工程
  2. 【請求項2】上記(i)の反応工程で用いる金属触媒
    が、周期律表第4族又は第14族の金属触媒であること
    を特徴とする請求項1記載の炭酸エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】周期律表第14族の金属触媒が、有機スズ
    アルコキシド又は有機スズオキサイドであることを特徴
    とする請求項3記載の炭酸エステルの製造方法。
  4. 【請求項4】上記(iii)の脱水工程において、脱水
    剤を使用することを特徴とする請求項1乃至3何れか記
    載の炭酸エステルの製造方法。
  5. 【請求項5】脱水剤がモレキュラーシーブであることを
    特徴とする請求項4記載の炭酸エステルの製造方法。
  6. 【請求項6】脱水剤が脱水塔に充填されていることを特
    徴とする請求項4又は5記載の炭酸エステルの製造方
    法。
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