JP2001243536A - 自動販売機の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品の高さ寸法に応じてバケットの最適な商
品収容位置を制御できる自動販売機の制御方法を提供す
ること。 【解決手段】 フック揺動装置によって払い出される商
品をバケット８に収容するために、Ｘ−Ｙ搬送機構７を
当該フック３８の揺動箇所に移動し、当該フックに吊り
下げられた商品３８の高さ情報（Ｙｈ）に基づいて当該
Ｘ−Ｙ搬送機構７の位置を調節した後、当該商品の払い
出しを行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動販売機の制
御方法に関し、さらに詳しくは、コンベヤラックもしく
はスパイラルラック等のラックからバケットへの商品の
払い出し動作を、迅速かつ確実に行うことができ、該商
品およびその販売動作を透視できる自動販売機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、商品の購入意欲をより喚起できる
ことから、庫内の商品およびその販売動作を透視できる
自動販売機が提供されている。かかる自動販売機とし
て、収容した商品をコンベヤやスパイラルによって搬送
し、商品取出口に搬送するためのバケットに払い出すよ
うに構成したコンベヤラックやスパイラルラックを備え
たものが知られている。

【０００３】また、バケットは、上記ラックの前面をＸ
Ｙ座標面としたＸ−Ｙ搬送機構によって当該座標面を移
動自在に形成されており、当該ラックから払い出された
商品を検知するセンサ手段と、収容された商品を商品取
出口に搬出するコンベヤ機構とを備えている。

【０００４】上記ラックにより払い出された商品は、バ
ケットに収容される。そして、商品の収容を上記センサ
手段により検知した後、バケットはＸ−Ｙ搬送機構によ
って商品取出口に搬送され、そのコンベヤ機構を動作さ
せることによって当該商品を当該商品取出口に搬出す
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
パイラルラックやコンベヤラック、プッシャ式ラック
は、形状や大きさが揃っている同種の商品を販売する場
合には適しているものの、これらが異なる多種多様な商
品の販売には適していないという問題点があった。そこ
で、本願出願人は、多種多様な商品を販売できる吊り下
げラックを備えた自動販売機を提供するに至った（特願
２０００−０３４２５３、特願２０００−０３４２５４
等）。

【０００６】かかる吊り下げラックにより収容される多
種多様な商品は、その高さ寸法もまちまちであり、払い
出される商品を収容するために、その下方で待ち受ける
バケットの位置制御方法の提供が望まれていた。

【０００７】この発明は、上記に鑑みてなされたもので
あって、商品の高さ寸法に応じてバケットの最適な商品
収容位置を制御できる自動販売機の制御方法を提供する
ことを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、この発明にかかる自動販売機の制御方法は、フッ
ク揺動装置によって払い出される商品をバケットに収容
するために、Ｘ−Ｙ搬送機構を当該フックの揺動箇所に
移動し、当該フックに吊り下げられた商品の高さ情報に
基づいて当該Ｘ−Ｙ搬送機構の位置を調節した後、当該
商品の払い出しを行うようにしたものである。これによ
り、バケットを最適な商品収容位置に配置でき、迅速か
つ確実な商品収容・搬出ができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる自動販売
機の制御方法の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細
に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限
定されるものではない。

【００１０】図１は、この発明の実施の形態にかかる自
動販売機の要部を示すブロック図、図２は、自動販売機
の制御動作を示すフローチャート、図３は、自動販売機
を模式的に示す正面図、図４は、自動販売機の外扉を開
いた状態を示す斜視図、図５は、Ｘ−Ｙ搬送機構を示す
斜視図、図６は、吊り下げラックの要部を示す斜視図で
ある。

【００１１】まず、自動販売機の全体構成について図３
および図４に基づいて説明する。本体ケース１は、商品
を収納保存し必要に応じてこれを搬出するものであり、
透明板２ａを有した外扉２と、透明板３ａを有した内扉
３とを開閉自在に備えている。また、本体ケース１は、
上部内壁面１ａに吊り下げラック４を２つ備えるととも
に、その下方にスパイラルラック５およびコンベヤラッ
ク６を備えている。スパイラルラック５およびコンベヤ
ラック６は、本体ケース１に設けられたラック支持板１
ｂによって支持されており、設置位置を互いに変更でき
るように構成されている。

【００１２】内扉３の内側には、各ラック４，５，６の
前面をＸＹ座標面とした、Ｘ−Ｙ搬送機構７が設けられ
ている。このＸ−Ｙ搬送機構７は、図５に示すように、
各ラック４，５，６に対し水平方向に移動するX軸搬送
部（図１においては、Ｘメカと記す）７ａと、垂直方向
に移動するY軸搬送部（図１においては、Ｙメカと記
す）７ｂとから構成されている。X軸搬送部７ａには、
商品を受容するバケット８が設けられている。このバケ
ット８は、タイミングベルト９に固定され、減速機構１
０を介したX軸モータ１１によって駆動される。また、
バケット８には、各ラック４，５，６から商品を受容す
るための開口部が設けられており、その底面には搬出扉
１６を介して商品取出口１７に商品を搬出するコンベヤ
（図示せず）が設けられている。

【００１３】また、Ｙ軸搬送部７ｂは、X軸搬送部７ａ
を摺動支持するレール部１２と、レール部１２の頂部に
渡した回転軸１３と、この回転軸１３を回転させるＹ軸
モータ１４とを有する。Ｘ軸搬送部７ａは、タイミング
ベルト１５に固定され、Ｙ軸モータ１４によって昇降駆
動される。X軸モータ１１およびＹ軸モータ１４は、メ
カ制御部８６によって制御される。

【００１４】また、外扉２の前面には、商品を選択する
テンキーボタン１８、表示器１９、紙幣挿入口２０、硬
貨投入口２１、硬貨返却レバー２２、硬貨返却口２３、
購入希望商品を確認するために吊り下げラック４の商品
を移動させる吊り下げラック回転ボタン２４、搬出扉１
６と連通する商品取出口１７などが設けられている。一
方、外扉２の裏面には、挿入された紙幣を識別し収納す
るビルバリデータ（図示せず）、硬貨を識別し収納する
硬貨処理機構２５、硬貨回収用のキャッシュボックス２
６、後述する主制御部８０への入力操作を行うキーボー
ド２７などを備えている。

【００１５】つぎに、吊り下げラック４について説明す
る。吊り下げラック４は、平面形状がほぼ台形の本体
と、この本体の四隅に回転自在に配設されたスプロケッ
トと、当該スプロケットによって本体の周囲に沿って回
転する無端状のチェーン３４と、スプロケットに駆動力
を与えてチェーン３４を正・逆回転させるチェーン駆動
機構と、チェーン３４に対して所定ピッチで着脱自在か
つ揺動自在に配設され、商品を吊り下げるためのフック
３８と、当該フック３８を揺動させて商品を落下させる
フック揺動機構とを備えている。フック３８の当て板３
８ｄは商品の姿勢を安定させるとともに、商品情報を表
示可能に形成され、突片３８ｅはセンサによりフック３
８の跳ね上げ状態を検知できるように形成されている
（図６参照）。

【００１６】以上のように構成された自動販売機の制御
ブロック図は、図１に示す通りである。同図において、
すでに説明した部材には、同一符号を付してある。主制
御部８０は、キーボード２７によって入力された種々の
データ（例えば、各商品の高さデータ等）に基づいて、
メカ制御部８６のほか、自動販売機全体を制御するため
のものである。

【００１７】メカ制御部８６は、主制御部８０からの送
信データに基づいて、吊り下げラック４やＸメカ７ａ、
Ｙメカ７ｂ、バケット８を制御する。また、メカ制御部
８６からの制御情報（たとえば、コラム番号ごとのアド
レスカウントＸｃ，Ｙｃや商品高さ補正Ｙｈ等）は、メ
モリ手段に保存できるようになっている。

【００１８】Y軸搬送部（図１においては、Ｙメカと記
す）７ｂに設けられている停止位置検知センサ９０は、
モータ１４の出力を停止させるためのカウント数を検知
するためのものであり、停止位置確認センサ９１は、モ
ータ１４の出力停止時におけるＹメカ７ｂの位置が正し
いか否かを判断するためのものである。

【００１９】つぎに、バケット８の制御方法について図
２に基づいて説明する。まず、Ｘ−Ｙ搬送機構７を吊り
下げラック４の下部（フック３８の揺動箇所）に移動さ
せる（ステップＳ１０）。そして、吊り下げラック４の
チェーン３４を回転させ、該当フック３８を前記揺動箇
所に移動する（ステップＳ１１）。つぎに、バケット
（キャッチャーメカ）８に商品を払い出す（ステップＳ
１２）。払い出した商品はバケット８に収容されるの
で、当該バケット８はＸ−Ｙ搬送機構７により、商品取
出口１７に移動し（ステップＳ１３）、上記商品を払い
出して（ステップＳ１４）して待機状態とする（ステッ
プＳ１５）。

【００２０】上記ステップＳ１０におけるＸ−Ｙ搬送機
構７の動作において、Ｙメカ７ｂの位置は予め入力され
ている商品の高さデータにより補正されている（ステッ
プＳ２０）。すなわち、図中の表に示すように、各コラ
ムごとに商品の高さ補正に基づくカウント数が求めら
れ、該当コラムのカウント数にセットされる（ステップ
Ｓ２１）。そして、モータ１４の出力をＯＮにし（ステ
ップＳ２２）、停止位置検知センサ９０の入力があるか
否かを判断する（ステップＳ２３）。当該入力があれ
ば、モータ１４の出力をＯＦＦにし（ステップＳ２
５）、待機状態とする（ステップＳ２６）。

【００２１】以上のように、この実施の形態にかかる自
動販売機の制御方法によれば、商品の高さ寸法に応じて
Ｙ軸モータ１４を制御することにより、バケット８を最
適な商品収容位置に配置でき、迅速かつ確実な商品収容
・搬出ができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、この発明にかかる
自動販売機の制御方法によれば、フック揺動装置によっ
て払い出される商品をバケットに収容するために、Ｘ−
Ｙ搬送機構を当該フックの揺動箇所に移動し、当該フッ
クに吊り下げられた商品の高さ情報に基づいて当該Ｘ−
Ｙ搬送機構の位置を調節した後、当該商品の払い出しを
行うようにしたので、バケットを最適な商品収容位置に
配置でき、迅速かつ確実な商品収容・搬出ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態にかかる自動販売機の要
部を示すブロック図である。

【図２】自動販売機の制御動作を示すフローチャートで
ある。

【図３】自動販売機を模式的に示す正面図である。

【図４】自動販売機の外扉を開いた状態を示す斜視図で
ある。

【図５】Ｘ−Ｙ搬送機構を示す斜視図である。

【図６】吊り下げラックの要部を示す斜視図である。

【符号の説明】

４ 吊り下げラック ７ Ｘ−Ｙ搬送機構 ７ａ Ｘ軸搬送部 ７ｂ Ｙ軸搬送部 ８ バケット Ｇ 商品 ２７ キーボード ８０ 主制御部 ８６ メカ制御部 ９０ 停止位置検知センサ ９１ 停止位置確認センサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 武史 神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号 富士電機株式会社内 (72)発明者 川上 浩二 神奈川県川崎市川崎区田辺新田１番１号 富士電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3E046 BB01 CB02 CB06 CD02 CD06 DA03 EA11 EA12 EB01 FA04 3F022 AA09 CC03 CC05 FF07 FF12 FF33 JJ11 JJ19 LL31 MM35 NN05 QQ01

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を吊り下げるフックを揺動自在に保
   持する無端状の搬送体と、 前記搬送体を駆動する搬送体駆動装置と、 前記搬送体に保持された任意のフックを当該フックの位
   置情報および姿勢情報に基づいて揺動させ、吊り下げら
   れた商品を落下させるフック揺動装置と、 を有した吊り下げラックと、 前記払い出された商品を収容するバケットと、 前記吊り下げラックの前面をＸＹ座標面として移動自在
   に形成され前記バケットを搬送するＸ−Ｙ搬送機構と、 を備えた自動販売機の制御方法において、 前記フック揺動装置によって払い出される商品を前記バ
   ケットに収容するために、前記Ｘ−Ｙ搬送機構を当該フ
   ックの揺動箇所に移動し、当該フックに吊り下げられた
   商品の高さ情報に基づいて当該Ｘ−Ｙ搬送機構の位置を
   調節した後、当該商品の払い出しを行うようにしたこと
   を特徴とする自動販売機の制御方法。