JP2001238562A - 貝類中間育成篭 - Google Patents

貝類中間育成篭

Info

Publication number
JP2001238562A
JP2001238562A JP2000057843A JP2000057843A JP2001238562A JP 2001238562 A JP2001238562 A JP 2001238562A JP 2000057843 A JP2000057843 A JP 2000057843A JP 2000057843 A JP2000057843 A JP 2000057843A JP 2001238562 A JP2001238562 A JP 2001238562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape
mouth
lid
mesh bag
lid piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000057843A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Takekoshi
敬 竹越
Makoto Gamo
誠 蒲生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MORISHITA KK
Morishita Inc
Original Assignee
MORISHITA KK
Morishita Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MORISHITA KK, Morishita Inc filed Critical MORISHITA KK
Priority to JP2000057843A priority Critical patent/JP2001238562A/ja
Publication of JP2001238562A publication Critical patent/JP2001238562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貝類の収納、取り出し作業を簡単に、かつ迅
速に行うことができるようにする。 【解決手段】 四角錐状に形成され、稜部において口部
を開放可能に閉塞し得る蓋片16を有する網袋3と、正
方形状の外枠5を有し、網袋3の内側底部に挿入され、
網袋3の底部と連結される枠体2と、網袋3の底部中央
部と四角錐状部の頂部に挿通され、網袋3を吊下げるこ
とができる吊網4とを備える。蓋片16の長手方向に沿
って形状保持特性を有する形状保持用芯材18を設け
る。蓋片16を引張って口部を開放することにより、形
状保持用芯材18の形状保持力により口部を開放状態に
保持することができる。蓋片16を強制的に復元させて
口部を閉塞することにより、形状保持用芯材18の形状
保持力により口部を閉塞状態に保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホタテ貝、真珠を
養殖するアコヤ貝等の貝類を養殖の過程において中間育
成するために用いる中間育成篭に関する。
【0002】
【従来の技術】貝類、例えば、ホタテ貝の養殖に際し、
中間育成篭を用いてホタテ稚貝を効率良く育成するに
は、ホタテ稚貝の成長に伴い、中間育成篭の容積当りの
ホタテ稚貝の密度が高くなり過ぎないようにホタテ稚貝
を分散させて別の中間育成篭に移すことが重要である。
また、中間育成篭は潮通しを良くしてなるべく多くの餌
となるプランクトンが篭内を通るように大きい網目を用
いるのが好ましい。更に、ホタテ稚貝を定期的に中間育
成篭から取出してホタテ稚貝の表面に付着しているフジ
ツボ、ホヤ等の軟体動物、海藻等を定期的に取除くこと
により結果的に水揚げ量を増やすことができる。
【0003】このような理由によりホタテ稚貝を数mm
の大きさから6〜7mmの大きさに育成して出荷するま
での間に、春から秋にかけて2mm程度の大きさの網目
を有する中間育成篭から順次3.5mm、4mm、6m
m、9mm程度の大きさの網目を有する中間育成篭に分
散して移し替える。この作業を分散作業と称している。
【0004】ところで、従来の貝類中間育成篭として
は、所謂ザブトン篭と称し、正方形状の外枠と、この外
枠の対向辺間に連結され、十字状に交叉された補強用桟
とから成る枠体の外側に四角錐状に形成された網袋を設
け、枠体に網袋の底面を取り付け、網袋の四角錐状部の
いずれかの稜に沿って形成された開閉可能なスリット状
の口部における両側縁部の網目に開閉用の口紐をかがる
ように挿通して閉じ、枠体の補強用桟における交叉部と
網袋の底面の中央部に吊綱を連結し、吊綱の上部を網袋
の四角錐状部の頂部に挿通させるとともに、頂部で連結
した構成が知られている。この貝類中間育成篭は吊綱に
より複数段に連結し、不使用時には吊綱を弛ませて扁平
状態に重ねておく。
【0005】上記のように構成された貝類中間育成篭を
使用するには、各段の中間育成篭の網袋の口部における
両側縁の網目に開閉用の口紐を手作業でかがるように挿
通して閉じ、口部の一部に漏斗の先端部を挿入し、この
漏斗を利用して所望数のホタテ稚貝を網袋内に投入す
る。そして、中間育成篭をこれに納めてあるホタテ稚貝
と共に海中に沈めて吊綱を海上に係留してある筏に連結
し、吊綱の下端に取付けた沈子により海中に垂直方向に
沈めた状態に支持し、この状態でホタテ稚貝を育成す
る。所望期間育成後、中間育成篭を海中から引き揚げ、
口紐を抜いて口部を解放し、中間育成篭をその口部が下
向きとなるように倒した状態で中間育成篭を揺すり、ホ
タテ稚貝の自重により口部を開放させてホタテ稚貝を落
下させる。その後、所望数のホタテ稚貝を分散させて上
記より網目の大きい中間育成篭に上記と同様に投入して
育成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の貝
類中間育成篭においては、ホタテ稚貝を投入する前に口
部の両側縁部の網目に口紐をかがるように挿通して閉
じ、ホタテ稚貝を取り出す際には口紐を網目から抜く必
要があり、これらの作業には多くの手間および人手を要
し、非能率的であるため、ホタテ稚貝の分散(移し替
え)作業能率向上のネックとなっていた。
【0007】特に、ホタテ稚貝が小さい時期には網目も
小さく、海藻の付着、汚れ等によって網目が詰まり、潮
通しが悪くなってホタテ稚貝の成長を阻害したり、ま
た、7月〜8月の水温の上昇期にはホタテ稚貝も急激に
大きくなるため、1潮毎に分散作業を行う必要がある。
この分散作業に際し、特に、気温の高い季節に長時間、
大気中に干出ししたり、狭い水槽などで畜養している
と、ホタテ稚貝が弱り、沖出しした際、成長が遅れるな
どの障害が出るおそれがあるため、分散作業を海上で行
うのが望ましい。しかしながら、上記のように分散作業
には手間がかかるため、人手が不足したり、海が荒れて
いる場合には海中から引き揚げた貝類中間育成篭をホタ
テ稚貝と共に港に持ち帰り、陸上で分散作業を行わざる
を得ず、上記のようなホタテ稚貝の成長遅れなどの問題
を解消することができない。
【0008】ところで、上記分散作業は、7月末から1
0月上旬にかけて約2箇月間に数回行うが、分散作業の
度に1枚の中間育成篭に収めるホタテ稚貝の枚数が少な
くなるのに伴い、使用する中間育成篭の使用枚数は増加
することになるため、口紐の挿通および抜き取りは大変
な作業となる。そこで、中間育成篭を次回に使用するた
めに口紐を網目に挿通する作業については外注に委ねる
必要があるなど、繰り返して使用する場合には、結果的
にランニングコストがかかることになる。そこで、簡単
な作業でホタテ稚貝の分散作業を行うことができる中間
育成篭の提供が要望されている。
【0009】そこで、本発明の目的は、稚貝の収納、取
り出し作業を簡単に、かつ迅速に行うことができ、結果
として養殖の作業能率の向上およびコストの低下を図る
ことができるようにした貝類中間育成篭を提供しようと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の貝類中間育成篭は、底部、この底部の上方に
続く四角錐状部、この四角錐状部の稜部において口部を
開放可能に閉塞し得る蓋片、上記蓋片に長手方向に沿っ
て設けられ、上記蓋片を引張って上記口部を開放するこ
とにより、自身の形状保持力により上記口部を開放状態
に保持し、上記蓋片を強制的に復元させて上記口部を閉
塞することにより、自身の形状保持力により上記口部を
閉塞状態に保持することができる形状保持特性を付与さ
れた形状保持用芯材を有する網袋と、正方形状の外枠を
有し、上記網袋の皿状の底部内側における底面部上に設
けられ、上記網袋の底面部と連結される枠体と、上記網
袋の底面部中央部と四角錐状部の頂部に挿通され、上記
網袋を吊下げることができる吊綱とを備えたものであ
る。
【0011】そして、上記構成において、網袋の底部
を、枠体の外枠に沿う底面部の外縁部から上方に至るに
従い、次第に外方へ傾斜するように起こして皿状に形成
することができる。
【0012】また、上記蓋片を重ねるようにして口部を
閉塞するように構成することができ、この場合、一方の
蓋片を他方の蓋片の内方へ潜らせるように構成すること
が好ましい。
【0013】上記のように網袋の底部を皿状に形成する
場合、網袋の底部の傾斜起立部における角部の両側面を
上記蓋片の外端部と共に三角形状に重ね合わせ、これら
重ね合わせ部の内縁を連結することができる。
【0014】また、形状保持用芯材を蓋片の外縁部に沿
って設けるのが好ましく、更には蓋片の内縁側の長手方
向に沿って補強用芯材を設けるのが好ましい。
【0015】上記のように構成された本発明によれば、
蓋片を両側に引張るだけで、蓋片および形状保持用芯材
を変形させて口部を開放することにより、形状保持用芯
材の有する形状保持力により口部を開放状態に保持する
ことができ、蓋片を形状保持用芯材と共に強制的に復元
させて口部を閉塞することにより、形状保持用芯材の有
する形状保持力により口部を閉塞状態に保持することが
でき、稚貝の収納、取り出し作業を簡単に、かつ迅速に
行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。まず、本発明の第1の実
施形態について説明する。図1ないし図5は本発明の第
1の実施形態における貝類中間育成篭を示し、図1は斜
視図、図2は平面図、図3は上部を切欠いた平面図、図
4は図2のA−A矢視断面図、図5は口部を開放した状
態の斜視図、図6(a)は同貝類中間育成篭の網袋に用
いる網地を示す一部平面図、同図(b)、(c)は同貝
類中間育成篭の網袋の蓋片に用いる形状保持用芯材の一
部を示す拡大斜視図、図7ないし図12は同貝類中間育
成篭の製造工程説明図である。
【0017】図1ないし図5に示すように、貝類中間育
成篭1は、補強用の枠体2と、網袋3と、吊綱4とから
構成されている。
【0018】枠体2は、金属製芯材の外周部に防水用被
覆体が設けられた骨組体から成る外枠5と、同様の骨組
材から成る補強用桟6とから構成される。外枠5は、骨
組材がほぼ正方形の枠状に曲げられ、両端のフック状部
7が互いに係止され、各辺の中央部には内方への凹入部
8が形成されている。補強用桟6は十字状に交叉され、
各補強用桟6の両端部がフック状に曲げられ、各フック
状部9が外枠5の凹入部8に係止され、補強用桟6が外
枠5に対してずれないように、かつ補強用桟6のフック
状部9が外枠5の外方へ突出しないように連結されてい
る。
【0019】網袋3は、図6に示す網地10から構成さ
れている。この網地10はポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ナイロン等の合成樹脂製で、潮通しを良くするため
になるべく細く、剛性を有する糸よりラッセル編で編織
されている。すなわち、経糸11により多数の鎖目が縦
方向に連続され、所望間隔に配置された緯糸12により
上記鎖目列13が横方向に所望間隔で多数列設されて所
望の大きさの角目となるように構成されている。網地1
0の網目の大きさは上記のように収納する貝類の大きさ
に適応するように設定される。網袋3は網地10により
皿状の底部と、この底部の上方に続く四角錐状部とが形
成されている。網袋3の底部は枠体2の外枠5に沿う底
面部の外縁部より上方に至るに従い、次第に外方へ傾斜
するように起こされて皿状に形成され、この底部内側に
おける底面部上に枠体2が設けられている。網袋3の底
面部は枠体2の補強用桟6に連結糸14により所望間隔
ごとに結ばれて連結されている。網袋3のいずれかの稜
に沿って口部15およびこの口部15を開放可能に閉塞
する蓋片16が設けられている。
【0020】蓋片16の長手方向に沿う外縁部と内縁部
には形状保持用芯材18と補強用芯材19とが編み込ま
れるなどにより一体的に設けられている。形状保持用芯
材18は、その一例として、図6(b)に示すように、
熱可塑性樹脂、例えば、ビニル樹脂から成る一対の帯状
片18a、18bが固着されるとともに、これら帯状片
18a、18b間でその長手方向中央部に位置して針金
18cが固定状態に保持されている。そして、この形状
保持用芯材18は形状保持特性を有し、曲げられること
により、その状態に形状保持され、直線状に復元(矯
正)されることにより、その状態に形状保持されるよう
になっている。形状保持用芯材18は上記構成に限定さ
れるものではなく、例えば、他の例として、図6(c)
に示すように、ポリエチレンを主成分として帯状に形成
され、上記と同様に形状保持特性を有するもの(三井化
学株式会社製、商品名:テクノロート)が使用される。
補強用芯材19は、その一例として、合成樹脂製の紐等
が用られる。
【0021】蓋片16は四角錐状部において隣接する傾
斜した側面が延長され、一方が他方の内側へ潜り込むよ
うに、かつ一方が隣接側の側面の表側に重ね合わされ、
他方が隣接する側面の内側に重ね合わされるように形成
され、その底部の角部側が形状保持用芯材18および補
強用芯材19と共に糸17による縫着等により連結され
ている。
【0022】補強用桟6の中央交叉部には網袋3の底面
部中央部と共に合成樹脂製の吊綱4が結ばれて固定状態
に連結され、吊綱4の上部に網袋3の蓋片16を含む四
角錐状部の各側面の頂部(内端部)が形状保持用芯材1
8および補強用芯材19と共に糸21による縫着等によ
り固定状態に連結されている。網袋3および枠体2は必
要に応じて吊綱4に所望間隔で複数段に連結され、網袋
3はこれに挿通された吊綱4により吊下げられる。そし
て、最上段の網袋3の上部において吊綱4に結束等によ
り環状の吊部20が形成されている。
【0023】次に、上記構成の貝類中間育成篭1の製造
方法について説明する。上記のように図6(a)に示し
たラッセル編で編織された網地10を図7に示すように
方形状に形成する。この網地10は、中央部の鎖目列1
3aと、一方の端縁の鎖目列13bと、この端縁の鎖目
列13bから蓋片16となる間隔をおいた内方位置の鎖
目列13cと、他方の端縁の鎖目列13dと、鎖目列1
3a、13c間および13a、13d間で、それぞれや
や鎖目列13a側寄り位置の鎖目列13eおよび13f
を目印となるように原反の部分とは異なる着色糸を用い
るのが好ましい。例えば、原反の経糸11と緯糸12を
青色に着色し、鎖目列13a、13dの経糸11を赤色
に着色し、鎖目列13b、13c、13eおよび13f
を緑色に着色する。鎖目列13a、13b、13c、1
3dは上記網袋3を構成する際の目印として利用し、鎖
目列13e、13fは網袋3の底部を上記枠体2に連結
する際の目印として利用する。また、蓋片16の外側と
内側の長手縁、すなわち、鎖目列13bと鎖目列13c
の内側に沿って上記形状保持用芯材18と補強用芯材1
9を編み込んでいる。そして、網地10は、形状保持用
芯材18および補強用芯材19と平行な辺よりも、この
辺と直角方向の辺の方が蓋片16の幅だけ長くなるよう
に設定されている。
【0024】このように準備された網地10をまず、図
8(a)、(b)に示すように、中央部の鎖目列13a
部に沿って二つ折りに折り曲げ、鎖目列13dを鎖目列
13c上に位置させるとともに、鎖目列13fを鎖目列
13eの上に位置させ、蓋片16を側方に突出させる。
次に、図9に示すように、鎖目列13a部に沿った折り
曲げ部に対して直角方向の両側の短辺縁部を重ね合わせ
た状態で、糸22による縫着等により連結して袋体を形
成する。次に、この袋体を図10(a)、(b)に示す
ように裏返し、糸22による連結部の外方縁部を内側に
位置させて隠し、外観を向上させるとともに、取扱いに
際して指等を傷付けないようにする。
【0025】次に、上記のように裏返した袋体を図11
に示すように、上記二つ折りの折り曲げ部である鎖目列
13aが正方形状の底部の一方の対角線となるように拡
げる。続いて、四角錐状部の稜となる糸22による連結
部が上記対角線である鎖目列13a上に沿うように位置
させ、四角錐状部の陵となる鎖目列13dを他方の対角
線上に位置させ、二つ折りされた蓋片16の内側の鎖目
列13cが鎖目列13dの四角錐状部の稜となる延長対
角線上に位置し、二つ折りされた蓋片16が一方を他方
の内側に潜り込ませるように、かつ互いに側方へずれる
ように、その間の口部15(図5参照)を開放可能に閉
じた状態で底部上に四角錐状の各側面を重ねるように折
り畳む。
【0026】次に、図12に示すように、蓋片16を閉
じた状態で、外方の角部側を形状保持用芯材18および
補強用芯材19と共に糸17による縫着等により鎖目列
13cと直交方向となるように連結する。これととも
に、鎖目列13dおよび蓋片16の対角線側を開いて内
側に上記枠体2を挿入する(なお、糸17による連結の
前に枠体2を挿入してもよい。)。このとき、目印であ
る鎖目列13e、13fが枠体2における外枠5の凹入
部8と補強用桟6のフック状部9とによる連結部を通過
するように配置することにより、外枠2を正方形状に折
り畳んだ網地10の底部の真中に挿入することができ
る。
【0027】次に、図1ないし図4に示すように、網袋
3の底面部を枠体2の補強用桟6に糸14により所望間
隔ごとに連結する作業と、吊綱4を枠体2の補強用桟6
の中央交叉部に網袋3の底面部と共に結ぶ作業と、蓋片
16の延長側の開放端縁部である鎖目列13d部分同士
を糸23による縫着等により連結して閉じる作業と、中
央部に挿通させた吊綱4に四角錐状部の各側面および蓋
片16の上端部(内端部)を形状保持用芯材18および
補強用芯材19と共に糸21による縫着等により固定状
態に連結する作業とを任意の順序で行うことにより、枠
体2および吊綱4により四角錐状の網袋3を構成するこ
とができる。このとき、四角錐状の網袋3の底部は枠体
2の外形より大きくなるように形成しているので、吊綱
4により吊下げて網袋3を四角錐状に起立させた際、そ
の底部における枠体2の外方に位置する外縁部が上方に
至るに従い、次第に外方へ傾斜する皿状に形成すること
ができる。
【0028】網袋3および枠体2は必要に応じて吊綱4
に所望間隔で複数段に連結する。そして、最上段の網袋
3の上部において吊綱4に結束により環状の吊部20を
形成する。この貝類中間育成篭1は、不使用時には吊綱
4を弛ませて扁平状に重ねておくことができる。
【0029】以上のように構成された貝類中間育成篭1
を使用するには、図5に示すように、蓋片16の中間部
を両側に引張り、蓋片16および形状保持用芯材18を
湾曲形状、角形状等、所望の形状に変形させて口部15
を開放することにより、形状保持用芯材18の有する形
状保持力により自身は勿論のこと、蓋片16を引張った
状態、すなわち、口部15を開放した状態に保持するこ
とができる。したがって、開放状態に保持されている口
部15から貝類、例えば、ホタテ稚貝を適当数、網袋3
内に投入する。若しくは開放状態に保持されている口部
15に漏斗の先端部を挿入し、この漏斗を利用してホタ
テ稚貝を適当数、網袋3内に投入する。投入後、蓋片1
6を形状保持用芯材18と共に強制的に直線状に復元
(矯正)させ、図1ないし図3に示すように、蓋片16
を上下で左右に位置させて四角錐状部の側面に重なら
せ、口部15を閉塞することにより、形状保持用芯材1
8の有する形状保持力により自身は勿論のこと、蓋片1
6を四角錐状部の側面に重ならせた状態、すなわち、口
部15を閉塞した状態に保持することができる。このと
き、蓋片16には補強用芯材19を編み込んでいるの
で、口部15を更に一層、確実に閉じた状態に保持する
ことができる。
【0030】そして、貝類中間育成篭1を海中に沈め、
吊綱4の吊部20を海上に係留してある筏等に連結する
ことにより、吊綱4の下端に取り付けてある沈子により
貝類中間育成篭1を海中で垂直方向に保持することがで
き、この状態でホタテ稚貝を養殖する。ホタテ稚貝を一
定期間養殖した後、網目の大きい貝類中間育成篭1に移
し替える分散作業を行い、若しくは出荷する際には、貝
類中間育成篭1を海中から引き揚げる。そして、上記と
同様に、図5に示すように、蓋片16の中間部を両側に
引張って口部15を開放した状態に保持することによ
り、ホタテ稚貝を網袋3から取り出すことができる。
【0031】このように、蓋片16を両側に引張った
り、復元させることにより、口部15を開放状態に保持
し、若しくは閉塞状態に保持することができるので、貝
類の収納、取出し作業を簡単に、かつ迅速に行うことが
でき、結果として養殖の作業能率の向上およびコストの
低下を図ることができる。
【0032】なお、上記実施形態においては蓋片16の
一方を他方の奥部まで深く潜り込むようにしているが、
蓋片16の一方を他方の裏側に重なるように浅く潜り込
ませても良く、潜り込ませる深さは任意に選択すること
ができる。
【0033】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図13ないし図15は本発明の第2の実施形態
における貝類中間育成篭を示し、図13は斜視図、図1
4は図11と同様の断面図、図15は口部を開放した状
態の斜視図である。
【0034】上記第1の実施形態においては、図12に
示すように、蓋片16の外方角部を鎖目列13cと直交
方向で糸17による縫着等により連結しているので、網
袋3を四角錐状に起こした際、皿状底部における糸17
による連結部側の角部に図4に示すようにポケット24
が形成される。このため、蓋片16を両側に引張って口
部15を開放した際、ポケット24がほぼそのままの状
態で残ってしまい、ホタテ稚貝がそのポケット24に納
まった状態で取り出し難い場合がある。そこで、本実施
の形態においては、蓋片16の外方角部を連結する際、
図13、図14に示すように、蓋片16同士および底部
の上方傾斜部の角部を形状保持用芯材18および補強用
芯材19と共に両側から閉塞するように三角形状に重ね
合わせ、これらの重ね合わせ部を角部の両側部が三角形
状に重なった状態でその内縁が垂直方向となるように、
糸17による縫着等により垂直方向に連結したものであ
る。
【0035】これにより、図15に示すように、開放し
た口部15の外端縁に糸17による連結部が続いて口部
15の外端縁の外方へポケットが生じないので、ホタテ
稚貝の取り出し作業を円滑に行うことができる。その他
の構成および製造方法については上記第1の実施形態と
同様である。
【0036】上記各実施形態においては、蓋片16を一
方が他方の内方へ潜るように構成しているが、本発明の
更に他の実施形態として、両側の蓋片16を中間部で係
合させるようにして頂部側(内端部側)と下部側(外端
部側)とで上下(表裏)が逆に入れ替わるように潜り込
ませることもできる。本発明の更に他の実施形態とし
て、蓋片16を四角錐状部の両側面から起立させるよう
に重ね合わせ、この重ね合わせ状態で四角錐状部の側面
上に重ねるように倒し、糸17、21による逢着等によ
り連結することもできる。本発明の更に他の実施形態と
して、蓋片16を四角錐状部の両側面から起立させるよ
うに重ね合わせ、この重ね合わせ状態で長手方向の中央
部において内方へ折り込んで四角錐状部の側面上に重ね
るように倒し、糸17、21による逢着等により連結す
ることもできる。本発明の更に他の実施形態として、上
記各実施形態のように蓋片を重ねることなく、口部15
を蓋片16の突き合わせたスリット状とすることもでき
る。これらのいずれの実施形態においても、形状保持用
芯材18を用いることにより、蓋片16を引張るだけで
蓋片16および形状保持用芯材16を変形させて口部1
5を開放することにより、形状保持用芯材18の有する
形状保持力により口部15を開放状態に保持することが
でき、蓋片16を形状保持用芯材18と共に強制的に復
元させて口部15を閉塞することにより、形状保持用芯
材18の有する形状保持力により口部15を閉塞状態に
保持することができる。したがって、稚貝の収納、取り
出し作業を簡単に、かつ迅速に行うことができる。
【0037】なお、上記各実施形態において、蓋片16
の補強用芯材19はなくてもよく、また、補強用芯材1
9に替えて増織によりその部分の網目を小さくして増強
することもできる。このほか、本発明は、その基本的技
術思想を逸脱しない範囲で種々設計変更することができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、蓋
片を両側に引張るだけで、蓋片および形状保持用芯材を
変形させて口部を開放することにより、形状保持用芯材
の有する形状保持力により口部を開放した状態に保持す
ることができ、蓋片を形状保持部材と共に強制的に復元
させて口部を閉塞することにより、形状保持用芯材の有
する保持力により口部を閉塞状態に保持することがで
き、稚貝の収納、取り出し作業を簡単に、かつ迅速に行
うことができる。したがって、結果として養殖の作業能
率の向上およびコストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による貝類中間育成篭
を示す斜視図である。
【図2】同貝類中間育成篭を示す平面図ある。
【図3】同貝類中間育成篭を示す一部破断平面図であ
る。
【図4】同貝類中間育成篭を示し、図2のA−A矢視断
面図である。
【図5】同貝類中間育成篭を示し、口部を開放した状態
の斜視図である。
【図6】(a)は同貝類中間育成篭の網袋に用いる網地
を示す一部拡大図、(b)、(c)はそれぞれ網地に編
み込む形状保持用芯材の一部を示す拡大斜視図である。
【図7】同貝類中間育成篭の製造方法を示す製造工程説
明用の平面図である。
【図8】(a)、(b)はそれぞれ同製造方法を示す製
造工程説明用の平面図、正面図である。
【図9】同製造方法を示す製造工程説明用の平面図であ
る。
【図10】(a)、(b)はそれぞれ同製造方法を示す
製造工程説明用の平面図、正面図である。
【図11】同製造方法を示す製造工程説明用の斜視図で
ある。
【図12】同製造方法を示す製造工程説明用の平面図で
ある。
【図13】本発明の第2の実施形態による貝類中間育成
篭を示す斜視図である。
【図14】同貝類中間育成篭を示し、図4と同様の断面
図である。
【図15】同貝類中間育成篭を示し、口部を開放した状
態の斜視図である。
【符号の説明】
1 貝類中間育成篭 2 枠体 3 網袋 4 吊綱 10 網地 15 口部 16 蓋片 18 形状保持用芯材 19 補強用芯材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部、この底部の上方に続く四角錐状
    部、この四角錐状部の稜部において口部を開放可能に閉
    塞し得る蓋片、上記蓋片に長手方向に沿って設けられ、
    上記蓋片を引張って上記口部を開放することにより、自
    身の形状保持力により上記口部を開放状態に保持し、上
    記蓋片を強制的に復元させて上記口部を閉塞することに
    より、自身の形状保持力により上記口部を閉塞状態に保
    持することができる形状保持特性を付与された形状保持
    用芯材を有する網袋と、正方形状の外枠を有し、上記網
    袋の皿状の底部内側における底面部上に設けられ、上記
    網袋の底面部と連結される枠体と、上記網袋の底面部中
    央部と四角錐状部の頂部に挿通され、上記網袋を吊下げ
    ることができる吊綱とを備えた貝類中間育成篭。
  2. 【請求項2】 網袋の底部が、枠体の外枠に沿う底面部
    の外縁部から上方に至るに従い、次第に外方へ傾斜する
    ように起こされて皿状に形成された請求項1記載の貝類
    中間育成篭。
  3. 【請求項3】 蓋片が重ねられるようにして口部を閉塞
    するように構成された請求項1または2記載の貝類中間
    育成篭。
  4. 【請求項4】 蓋片が、一方を他方の内方へ潜らせるよ
    うに構成された請求項3記載の貝類中間育成篭。
  5. 【請求項5】 網袋の底部の傾斜起立部における角部の
    両側面が蓋片の外端部と共に三角形状に重ね合わされ、
    これら重ね合わせ部の内縁が連結された請求項1ないし
    4のいずれかに記載の貝類中間育成篭。
  6. 【請求項6】 形状保持用芯材が蓋片の外縁部に沿って
    設けられた請求項1ないし5のいずれかに記載の貝類中
    間育成篭。
  7. 【請求項7】 蓋片が内縁側の長手方向に沿って補強用
    芯材を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の貝類
    中間育成篭。
JP2000057843A 2000-03-02 2000-03-02 貝類中間育成篭 Pending JP2001238562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000057843A JP2001238562A (ja) 2000-03-02 2000-03-02 貝類中間育成篭

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000057843A JP2001238562A (ja) 2000-03-02 2000-03-02 貝類中間育成篭

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001238562A true JP2001238562A (ja) 2001-09-04

Family

ID=18578535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000057843A Pending JP2001238562A (ja) 2000-03-02 2000-03-02 貝類中間育成篭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001238562A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009044968A (ja) * 2007-08-14 2009-03-05 Sasaki Shoko Kk 貝類の養殖篭
JP2009159898A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Sasaki Shoko Kk 貝類の養殖篭
JP7448265B2 (ja) 2019-11-18 2024-03-12 株式会社東北総合研究社 貝類養殖方法及び貝類養殖篭

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009044968A (ja) * 2007-08-14 2009-03-05 Sasaki Shoko Kk 貝類の養殖篭
JP4629708B2 (ja) * 2007-08-14 2011-02-09 佐々木商工株式会社 貝類の養殖篭
JP2009159898A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Sasaki Shoko Kk 貝類の養殖篭
JP4686554B2 (ja) * 2008-01-08 2011-05-25 佐々木商工株式会社 貝類の養殖篭
JP7448265B2 (ja) 2019-11-18 2024-03-12 株式会社東北総合研究社 貝類養殖方法及び貝類養殖篭

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6074731B1 (ja) ホタテ用養殖篭及びホタテの養殖方法
JP6742614B2 (ja) 水産物養殖用トレー及びそれを積層した水産物養殖用トレー積層体
JP4686554B2 (ja) 貝類の養殖篭
JP2012157294A (ja) 埋在性二枚貝の養殖方法及びその養殖具
JP4861457B2 (ja) 貝類の養殖篭
KR100877074B1 (ko) 지퍼를 형성한 어패류 육성망
JP4385041B2 (ja) 貝類の養殖篭
JP5016694B2 (ja) 貝類養殖篭
JP3053799B2 (ja) 貝類中間育成篭の製造方法
JP4629708B2 (ja) 貝類の養殖篭
JP2001238562A (ja) 貝類中間育成篭
JP2000004700A (ja) 海藻養殖場造成用袋体と海藻養殖場を造成する方法
JP3380865B2 (ja) 連段養殖かご
JP3222107B2 (ja) 貝類中間育成篭
JP3111273U (ja) 貝類養殖篭
JP2000032868A (ja) 貝類中間育成篭
JP3527428B2 (ja) 帆立貝の育成篭
JP3520195B2 (ja) 帆立貝の中間育成篭
JP4242237B2 (ja) 養殖かご
JP4626921B2 (ja) 育成部材の取り扱い方法
JP3197020U (ja) 口を縫わずに貝の出し入れを容易にした貝類の円筒状養殖篭
JP3043790U (ja) ホタテ稚貝の中間育成篭
JP2005087178A (ja) 連段養殖かご
JP3037450U (ja) 貝類の連段養殖かご
JP3201075U (ja) 牡蠣類の掛止具