JP2001233955A - ポリアルキレングリコールエステルの製造方法 - Google Patents

ポリアルキレングリコールエステルの製造方法

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JP2001233955A
JP2001233955A JP2000044250A JP2000044250A JP2001233955A JP 2001233955 A JP2001233955 A JP 2001233955A JP 2000044250 A JP2000044250 A JP 2000044250A JP 2000044250 A JP2000044250 A JP 2000044250A JP 2001233955 A JP2001233955 A JP 2001233955A
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polyalkylene glycol
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glycol ether
antioxidant
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Haruyuki Sato
治之 佐藤
Toshinao Ukiana
俊直 浮穴
Seiya Minou
晴也 美納
Koji Koyanagi
幸司 小柳
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Kao Corp
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/26Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/2641Polyacrylates; Polymethacrylates
    • C04B24/2647Polyacrylates; Polymethacrylates containing polyether side chains

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメント等の分散剤、洗剤原料、金属イオン
封鎖剤、スケール防止剤、医薬、水処理剤、吸水剤、保
水剤、塗料用樹脂等に用いられるポリカルボン酸系共重
合体の原料として適したポリアルキレングリコールエス
テルを製造できる方法を提供する。 【解決手段】 ポリアルキレングリコールエーテルと抗
酸化剤とを含有するポリアルキレングリコールエーテル
組成物とカルボン酸系単量体とを反応させてポリアルキ
レングリコールエステルを製造し、該エステルからポリ
カルボン酸系共重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアルキレング
リコールエーテル組成物を用いたポリアルキレングリコ
ールエステル、更にポリカルボン酸系共重合体の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリア
ルキレングリコールエーテル等のアルコール類とカルボ
ン酸系単量体とのエステルは、顔料やセメント等の粉体
の分散剤、洗剤原料、金属イオン封鎖剤、スケール防止
剤、医薬、水処理剤、吸水剤、保水剤、塗料用樹脂等の
共重合体の原料として有用である。
【0003】しかし、ポリアルキレングリコールエーテ
ルを長期間保存した後に前記エステルの製造に供する
と、ゲル化することがあり、その場合にゲル分を除去し
て共重合体の製造原料として用いても十分な性能が得ら
れず、その改善が望まれていた。
【0004】そのため、アルコール類の過酸化物含量を
特定量以下とする方法(特開昭62-106053号)やアルキ
レングリコールエーテルを加熱処理する方法(特開昭59
-118738号)が報告されている。しかし、前者は常に過
酸化物価を測定し管理しなければならず、後者はポリア
ルキレングリコールの開裂による低分子量化を起すとい
う欠点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアルキレ
ングリコールエーテル(以下PAGと表記する)及び抗酸
化剤を含有するPAG組成物と、カルボン酸系単量体とを
反応させるPAGエステルの製造方法に関する。
【0006】また、本発明は、PAG及び抗酸化剤を含有
するPAG組成物と、カルボン酸系単量体とを反応させて
ポリアルキレングリコールエステルを得、該ポリアルキ
レングリコールエステルとカルボン酸系単量体とを共重
合させるポリカルボン酸系共重合体の製造方法に関す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】(1)PAG組成物 本発明に用いられるPAGは、ROH〔Rは、酸素原子で分断
されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基もしくはア
ルケニル基、フェニル基又は炭素数1〜9のアルキル基
を有するアルキルフェニル基を意味する。〕で表される
化合物(以下化合物(A)と表記する)とアルキレンオキ
シド(以下AOと表記する)とから製造されたものが好ま
しい。
【0008】この化合物(A)は、アルコール性又はフェ
ノール性水酸基を有する化合物であり、反応時に液状の
ものはそのまま用いることができ、また、適当な溶剤、
例えばトルエン、ベンゼン、キシレン等に溶解させた溶
液を用いることもできる。化合物(A)としては、前記式
中のRが酸素原子で分断されていてもよい炭素数1〜8
のアルキル基もしくはフェニル基のものが好ましく、な
かでもメタノール、エタノール、フェノール、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテルが、特にはメタノール
が好ましい。化合物(A)は2種以上を用いることができ
る。
【0009】また、AOの付加モル数は限定されないが、
平均で1〜300、更に2〜200、特に6〜150から選択で
きる。AOとしては、エチレンオキシド(以下EOと表記す
る)、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレ
ンオキシドが挙げられ、好ましくはEOである。化合物
(A)とAOの反応温度や反応時間は公知の方法に準ずる。
【0010】化合物(A)とAOとの反応に用いられる触媒
としては、アルカリ金属又はその水酸化物もしくは水素
化物もしくはアルコキサイドが好ましい。アルカリ金属
としてはリチウム、ナトリウム、カリウムが、アルカリ
金属その水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムが、アルカリ金属の水素化物
としては水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムが、アルカリ金属のアルコキサイドとしては、炭
素数1〜18のアルコール又はフェノール類、好ましくは
炭素数1〜3のアルコール類とリチウム、ナトリウム又
はカリウムのアルコキサイドが挙げられる。触媒は2種
以上を用いることができる。工業的スケールでの操作上
からアルカリ金属アルコキサイドが好ましい。好ましく
はメタノール、エタノールのナトリウム、カリウムのア
ルコキサイド、特に好ましくはナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラートである。使用する触媒量は原料中
の化合物(A)に対し0.1〜30モル%、好ましくは0.2〜20
モル%であり、付加するAOの種類、組み合わせや目的と
する付加モル数により決定を行う。
【0011】また、抗酸化剤としては、フェノール系、
ベンゾフェノン系、サリシレート系、リン系、硫黄系等
が挙げられ、フェノール系、ベンゾフェノン系及び、サ
リシレート系から選ばれる一種以上が好ましく、水溶
性、油溶性等から選ぶことができ、好ましくはフェノー
ル系抗酸化剤から選ばれ、より好ましくは2,6−t−ブ
チル−4−メチルフェノール、ヒドロキノン、4−メト
キシフェノール、2−t−ブチルヒドロキノンが挙げら
れ、更に好ましくは2,6−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、ヒドロキノンが挙げられ、特に好ましくはヒド
ロキノンが挙げられる。本発明のPAG組成物は、抗酸化
剤を、PAGに対し、好ましくは1〜10000mg/kg、より好
ましくは5〜8000mg/kg、更に好ましくは50〜5000mg/
kg含有する。なお、PAG組成物が室温で固体のものは、
融点以上で高温保存されるため添加量は多くなる。
【0012】(2)PAGエステルの製造方法(エステル
化工程) 本工程で用いられるカルボン酸系単量体としては、下記
一般式(1)で表される化合物の中から選ばれる一種類以
上の化合物が好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、 R1〜R3:水素原子、メチル基又はX(CO)(CH2)m1-であ
り、X(CO)(CH2)m1-はCOX又は他のX(CO)(CH2)m1-と無水
物を形成していてもよい。 X:-OY(Yは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基)
又はハロゲン m1:0〜2の整数 を表す。)。
【0015】一般式(1)で表される単量体としては、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系
単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカル
ボン酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは酸ハライ
ド、低級(炭素数1〜4)アルキルエステル、好ましく
は(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸又
はこれらのメチルエステルであり、更に好ましくは(メ
タ)アクリル酸である。
【0016】エステル化工程におけるカルボン酸系単量
体の比率は、PAG組成物中のPAGに対して、0.7〜200モル
倍、更に0.8〜100モル倍、特に0.9〜50モル倍が好まし
い。
【0017】エステル化工程は、回分式でも連続式でも
行うことができ、上記特定のPAG組成物を用いる以外は
公知の方法に準じて行うことができ、ベンゼン、キシレ
ン、トルエン等の溶媒を用いてもよい。反応温度は0〜
160℃、更に40〜140℃、特に80〜120℃が好ましく、パ
ラトルエンスルホン酸等のエステル化触媒や公知のエス
テル交換触媒を用いてもよい。過剰に用いたカルボン酸
系単量体は減圧留去してもよいし、そのまま次の共重合
工程に用いてもよく、製造効率からは後者が好ましい。
また、PAGのエステル化度は必ずしも100%とする必要は
なく、90%以上、更に95%以上、特に98%とすることが
好ましい。
【0018】(3)共重合体の製造方法 上記により得られたPAGエステルは、カルボン酸系単量
体と共重合する工程(共重合工程)に供される。本工程
に用いられるカルボン酸系単量体としては、下記一般式
(2)で表されるものが挙げられる。
【0019】
【化3】
【0020】(式中、 R1〜R3:水素原子、メチル基又はM2O(CO)(CH2)m1-であ
り、M2O(CO)(CH2)m1-はCOOM1又は他のM2O(CO)(CH2)m1-
と無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基
のM1、M2は存在しない。 M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、水酸基が置換されていてもよいモノ、
ジ、トリアルキルアンモニウム m1:0〜2の整数 を表す。)。
【0021】一般式(2)で表される単量体としては、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系
単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカル
ボン酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは塩、具体
的にはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリ
アルキル(炭素数2〜6が好ましい)アンモニウム塩が
好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸又はこれらのアルカリ金属塩であ
り、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又はこれらのア
ルカリ金属塩である。
【0022】共重合工程において、PAGエステル(A)と、
カルボン酸系単量体(B)との共重合比率は、流動性、流
動保持性、セメントの粘性の観点から、モル比で(A)/
(B)=90/10〜3/97が好ましく、より好ましくは70/3
0〜5/95である。なお、PAGのAO付加モル数の異なる2
種以上の混合物を使用してもよい。
【0023】更に、カルボン酸系単量体と共に使用可能
な単量体を使用できる。例えば、アクリロニトリル、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、水酸基が
置換していてもよい炭素数1〜4のアルキル(メタ)ア
クリル酸エステル、スチレンスルホン酸、メタリルスル
ホン酸又はこれらの金属塩等が挙げられる。しかしなが
ら、本発明のPAGエステルとカルボン酸系単量体が全単
量体中の50重量%以上、特に80重量%以上を占めること
が好ましい。特に好ましくは、実質的に本発明のPAGエ
ステルとカルボン酸系単量体とを用いることである。
【0024】PAGエステルと単量体との共重合反応は、
公知の方法に準じて行うことができ、回分式でも連続式
でも行うことができる。これら単量体は、重合開始剤と
共に反応装置に滴下することが好ましい。その際の反応
温度は40〜150℃が好ましい。
【0025】PAGエステルとカルボン酸系単量体との共
重合反応では、重合開始剤や要すれば連鎖移動剤を使用
する。重合開始剤としては、有機過酸化物、無機過酸化
物、ニトリル系化合物、アゾ系化合物、ジアゾ系化合
物、スルフィン酸系化合物等が挙げられ、少なくとも1
種が過硫酸塩またはアゾ化合物であることが好ましい。
重合開始剤の添加量は、全単量体に対して0.1〜50モル
%が好ましい。また、連鎖移動剤としては、低級アルキ
ルメルカプタン、低級メルカプト脂肪酸、チオグリセリ
ン、チオリンゴ酸、2−メルカプトエタノール等のチオ
ール類が挙げられ、チオール類が好ましい。連鎖移動剤
の添加量は、全単量体に対して0.1〜30モル%が好まし
い。
【0026】上記の方法により得られた共重合体として
は、下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
【0027】
【化4】
【0028】〔式中、 R31:炭素数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル
基、フェニル基又は炭素数1〜9のアルキル基を有する
アルキルフェニル基 R32,R33:水素原子又はメチル基 A2O:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
チレン基を表し、2種以上の場合はランダム、ブロック
付加でも良い n:2〜300の数 M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウム基又は水酸基が置換してもよいモノ、ジもしく
はトリアルキルアンモニウム基 l、m:l/m=3/97〜90/10となる数 を意味する。〕。
【0029】共重合体の分子量は、重量平均分子量とし
て1万〜20万、更に2万〜15万、特に3万〜10万が好ま
しい(測定方法は後述の実施例4記載の方法による)。
【0030】本発明の製造方法により得られる共重合体
は、ポルトランドセメント、アルミナセメント、各種混
合セメント等の水硬セメント、石膏等のセメント以外の
水硬材料等の分散剤として用いることができる。その
際、該共重合体は、酸型のままでもセメント用分散剤と
して適用することができるが、酸性によるエステルの加
水分解を抑制する観点から、アルカリによる中和によっ
て塩の形にすることが好ましい。このアルカリとして
は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、ア
ンモニア、モノ、ジ又はトリアルキル(炭素数2〜6が
好ましい。)アミン、モノ、ジ又はトリアルカノール
(炭素数2〜6が好ましい。)アミン等を挙げることが
できる。共重合体をセメント用分散剤として使用する場
合は、中和によりpHを5〜9にすることが好ましい。
【0031】
【実施例】実施例1(A−1、A−4、A−5の製造) 攪拌機、温度計、圧力計、窒素導入ラインの付いた耐圧
製反応容器に中にメタノール(和光純薬工業製)300重
量部、24%ナトリウムメチラート(東ソー製:SM-24)2
2.5重量部を仕込み攪拌後、水分の測定を行ったところ
0.2モル%(対メタノール)であった。次いで窒素置換
を行い、90℃〜135℃、圧力0.01〜0.4MPa条件下、エチ
レンオキサイド(三菱化学製)3965重量部を240分で注
入後、30分間135℃にて熟成した。90℃まで冷却し減圧
下にて残存ずるエチレンオキサイドを除去し、50%パラ
トルエンスルホン酸水溶液34.4重量部で触媒を中和し、
表1に示すPAG−1を得た。PAG−1の水酸基価は130.9m
gKOH/gであった。このPAG−1に、速やかに表1のよ
うに抗酸化剤を添加し、PAG組成物A−1、A−4を得
た。なお、PAG−1(抗酸化剤無添加)を30日室温で保
存したものをPAG組成物A−5とした。
【0032】A−1、A−5は室温で30日、A−4は80
℃で30日保存したものを、後述のPAGエステルの製造に
用いた。
【0033】実施例2(A−2、A−3、A−6の製
造) 実施例1と同様の容器にジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル(MDG)110.5重量部、ナトリウムメチラート
(BASF製)4.3重量部を仕込み水分量の測定を行ったと
ころ0.5モル%(対MDG)であった。エチレンオキサイド
5345重量部、50%パラトルエンスルホン酸水溶液27.6重
量部とした以外は実施例1と同様の操作にて表1に示す
PAG−2を得た。PAG−2の水酸基価は10.6mgKOH/gで
あった。このPAG−2に、表1のように抗酸化剤を添加
し、PAG組成物A−2、A−3を得た。なお、PAG−2
(抗酸化剤無添加)を30日室温で保存したものをPAG組
成物A−6とした。
【0034】A−2、A−6は室温で30日、A−3は80
℃で30日保存したものを、後述のPAGエステルの製造に
用いた。
【0035】実施例3 ガラス製反応容器に、A−1 1000重量部、ハイドロキ
ノン3重量部、パラトルエンスルホン酸一水和物45重量
部を仕込み、次いで空気を反応液中に、窒素を反応器気
相部に通気しながらメタクリル酸1000重量部を投入し加
熱及び反応器内の減圧を開始26.7〜5.3kPa、100℃〜110
℃でエステル化反応を7時間行った。反応中、系内は透
明液体であった。反応終了後、48%水酸化ナトリウム水
溶液で触媒のパラトルエンスルホン酸を中和し、130℃
以下で真空蒸留法により未反応のメタクリル酸を回収
後、80℃まで冷却しトルエン1100重量部を加えさらに48
%水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて精製し真空
蒸留法によりトルエンを留去して表1に示すE−1を得
た。
【0036】また、A−1をA−2〜A−4に変更した
以外は同様の操作にて表1に示すE−2〜E−4を得
た。
【0037】1H-NMRによるエステル化度の分析の結果、
E−1〜E−4は全て98%以上であった。なお、図1に
E−1の1H-NMR分析チャートを示す。
【0038】比較例1 実施例3と同様の反応容器に、A−5 1000重量部、ハ
イドロキノン3重量部、パラトルエンスルホン酸一水和
物45重量部を仕込み、次いで空気を反応液中に、窒素を
反応器気相部に通気しながらメタクリル酸1000重量部を
投入し加熱及び反応器内の減圧を開始26.7〜5.3kPa、10
0℃〜110℃でエステル化反応を開始した。反応開始より
系内にゲルが生成し、系全体に付着し撹拌が困難なため
反応を2時間で終了し、得られた反応液をガーゼでろ過
し、ろ液1000重量部を48%水酸化ナトリウム水溶液で触
媒のパラトルエンスルホン酸を中和し、130℃以下で真
空蒸留法により未反応のメタクリル酸を回収後、80℃ま
で冷却しトルエン1100重量部を加えさらに48%水酸化ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水にて精製し真空蒸留法によ
りトルエンを留去して表1に示すE−5を得た。
【0039】また、A−5をA−6に変更した以外は同
様の操作を行ったが、E−5同様反応中にゲルが生成し
たため、反応2時間のところでガーゼによりゲル化物を
ろ過し、E−5と同様の操作で表1に示すE−6を得
た。
【0040】1H-NMRによるエステル化度の分析の結果、
E−5が69%、E−6が63%であった。
【0041】
【表1】
【0042】BHT:2,6−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノール HQ:ヒドロキノン MeHQ:4−メトキシフェノール。
【0043】実施例4(セメント分散剤用共重合体の製
造) 温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却
器を備えたガラス製反応容器に水520重量部を仕込み、
窒素雰囲気下53℃で、E−1を284重量部、メタクリル
酸84重量部の混合液と15%3−メルカプトプロピオン酸
水溶液19.7重量部と15%過硫酸アンモニウム水溶液23.5
重量部の3液を同時に90分かけて、次に15%過硫酸アン
モニウム水溶液6重量部を30分かけて滴下し、53℃で2
時間熟成させた。さらに、48%水酸化ナトリウム水溶液
57重量部を加えて中和した後、35%過酸化水素水5重量
部を添加し90℃で1時間保持した後冷却し、表2に示す
セメント分散剤用共重合体1を得た。
【0044】また、E−1をE−4、E−5に変えた以
外は上記と同じ操作で表2に示すセメント分散剤用共重
合体4及び比較セメント分散剤用共重合体1を得た。
【0045】なお表2の重量平均分子量はゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー法により測定した。その条
件は、 標準:ポリエチレングリコール標準品(GLサイエンス社
製)(高分子量はポリエチレンオキサイド標準品(東ソ
ー(株)製)) カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー(株)製) 溶離液:0.2Mリン酸緩衝液/アセトニトリル=7/3
(体積比) カラム温度:40℃ 流量:1.0ml/分 とした。
【0046】このようにして得られたセメント分散剤の
セメント分散性能を下記の方法により評価した。結果を
表2に示す。
【0047】(分散性能試験)セメントとして普通ポル
トランドセメント(太平洋セメント株式会社製)900g、
細骨材として千葉県君津産山砂(比重2.61、FM2.70)16
36g、セメント分散剤1.6g(固形分)を含む水315gを
用いて、JIS R5201に準拠しモルタルを調製しタッピン
グなしでのモルタルの広がりをモルタルフロー値(mm)
とした。
【0048】実施例5 実施例4と同様の容器に水305重量部を仕込み、窒素雰
囲気下80℃で、60%E−2水溶液を602重量部、メタク
リル酸23重量部の混合液と15%2−メルカプトエタノー
ル水溶液13.1重量部と15%過硫酸アンモニウム水溶液2
5.5重量部の3液を同時に90分かけて、次に15%過硫酸
アンモニウム水溶液10.2重量部を30分かけて滴下し、80
℃で2時間熟成させた。さらに、前記と同様に中和、過
酸化水素処理を行い、表2に示すセメント分散剤用共重
合体2を得た。
【0049】また、E−2をE−3、E−6に変えた以
外は上記と同じ操作で表2に示すセメント分散剤用共重
合体3及び比較セメント分散剤用共重合体2を得た。
【0050】これらについて、実施例4と同様の評価を
行った。結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で製造したPAGエステルE−1の1H-NMR
チャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 290/06 C08F 290/06 // C04B 103:40 C04B 103:40 (72)発明者 美納 晴也 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 小柳 幸司 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BA53 BB11 BD20 KA06 4J005 AA04 BB01 BD02 BD03 4J027 AC06 BA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレングリコールエーテル及び
    抗酸化剤を含有するポリアルキレングリコールエーテル
    組成物と、カルボン酸系単量体とを反応させるポリアル
    キレングリコールエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリアルキレングリコールエーテル及び
    抗酸化剤を含有するポリアルキレングリコールエーテル
    組成物と、カルボン酸系単量体とを反応させてポリアル
    キレングリコールエステルを得、該ポリアルキレングリ
    コールエステルとカルボン酸系単量体とを共重合させる
    ポリカルボン酸系共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリカルボン酸系共重合体がセメント分
    散剤用である請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ポリカルボン酸系共重合体が下記一般式
    (3)で表される構造を有する請求項2又は3記載の製造
    方法。 【化1】 〔式中、 R31:炭素数1〜18のアルキル基もしくはアルケニル
    基、フェニル基又は炭素数1〜9のアルキル基を有する
    アルキルフェニル基 R32,R33:水素原子又はメチル基 A2O:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
    チレン基を表し、2種以上の場合はランダム、ブロック
    付加でも良い n:2〜300の数 M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
    モニウム基又は水酸基が置換してもよいモノ、ジもしく
    はトリアルキルアンモニウム基 l、m:l/m=3/97〜90/10となる数 を意味する。〕
  5. 【請求項5】 抗酸化剤がフェノール系抗酸化剤、ベン
    ゾフェノン系抗酸化剤及びサリシレート系抗酸化剤から
    選ばれる一種以上である請求項1〜4の何れか1項記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリアルキレングリコールエーテル組成
    物が、抗酸化剤をポリアルキレングリコールエーテルに
    対し1〜10000mg/kg含有する請求項1〜5の何れか1
    項記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026842A1 (ja) * 2005-08-31 2007-03-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. ポリアルキレングリコール類
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