JP2001233121A - 車両用灯具の支持構造 - Google Patents

車両用灯具の支持構造

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JP2001233121A
JP2001233121A JP2000045375A JP2000045375A JP2001233121A JP 2001233121 A JP2001233121 A JP 2001233121A JP 2000045375 A JP2000045375 A JP 2000045375A JP 2000045375 A JP2000045375 A JP 2000045375A JP 2001233121 A JP2001233121 A JP 2001233121A
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vehicle
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cut
opening
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Taro Maeda
多朗 前田
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    • B60Q1/00—Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor
    • B60Q1/02—Arrangement of optical signalling or lighting devices, the mounting or supporting thereof or circuits therefor the devices being primarily intended to illuminate the way ahead or to illuminate other areas of way or environments
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    • B60Q1/0495—Frangible brackets

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  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】灯具のハウジングに設けた取付けブラケット
に、衝突時に切断される脆弱部を設ける一方、シュラウ
ドパネルには灯具の後方変位を許容する開口を形成する
ことで、車両が障害物に衝突した時、灯具を後方変位さ
せて障害物の衝撃を少なくすることができ、しかも、構
造が簡単で、安価に構成することができる車両用灯具の
支持構造の提供を目的とする。 【解決手段】車両用灯具５を車両前部に支持させた車両
用灯具の支持構造であって、上記灯具５のハウジング１
０に突出して設けられた車体への取付けブラケット７，
８，９に、車両衝突時に切断される脆弱部２１を設ける
一方、上記灯具５を支持するシュラウドパネル３には上
記取付けブラケット７，８，９が切断された灯具５の後
方変位を許容する開口２が形成されたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘッドランプユ
ニットのような車両用灯具を車両前部に支持させてなる
車両用灯具の支持構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、バンパおよび車両用灯具としての
ヘッドランプを備えた車両において、車両が障害物に衝
突した時、バンパを変形させて衝撃力を吸収すると共
に、ヘッドランプを後方に変位させて衝撃力を吸収すべ
く構成した車両用灯具の支持構造がある。
【０００３】すなわち、図１５に示すように、車体固定
部材９１にピン９１ａを介して傾動ステー９２を枢着
し、ヘッドランプ９３に一体的に形成されたブラケット
９４に段付ボルト９５をねじ止め固定し、この段付ボル
ト９５と傾動ステー９２のスリット９２ａとを係合させ
ると共に、上述のブラケット９４に設けた係合突部９６
を上記スリット９２ａに係合させ、また傾動ステー９２
に設けた爪９２ｂを車体固定部材９１に当接させて、車
両衝突時の外力によりヘッドランプ９３が後方に変位し
た時、所定荷重以上の入力で係合突部９６とスリット９
２ａとの係合を解除し、爪９２ｂが折曲して、傾動ステ
ー９２を傾動させ、ヘッドランプ９３に作用する衝撃力
を吸収し、さらに上記スリット９２ａから段付ボルト９
５を離脱させて、傾動ステー９２の傾動動作によりヘッ
ドランプ９３を図１５に仮想線で示す如く下方後方に移
動させて、障害物９７の衝撃を少なくしたものである
(特開平９−３０３２１号公報参照)。
【０００４】この従来構造においてはヘッドランプ９３
の変位により障害物９７に対する衝撃を小さくすること
ができる利点がある反面、可動部等を有する複雑な構造
となる関係上、部品点数および組付け工数も多く、コス
ト高となる問題点があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、灯具のハ
ウジングに設けた取付けブラケットに、衝突時に切断さ
れる脆弱部を設ける一方、シュラウドパネルには灯具の
後方変位を許容する開口を形成することで、車両が障害
物に衝突した時、灯具を後方変位させて障害物の衝撃を
少なくすることができ、しかも、構造が簡単で、安価に
構成することができる車両用灯具の支持構造の提供を目
的とする。
【０００６】この発明はまた、上述の脆弱部を取付けブ
ラケットに設けられた薄肉部で構成することにより、構
造のさらなる簡略化を図ることができる車両用灯具の支
持構造の提供を目的とする。
【０００７】この発明はさらに、上述のシュラウドパネ
ルには開口内へ突出して灯具の取付けブラケットを支持
する突出部を設けることで、衝突時の入力荷重により突
出部を屈曲させ、灯具側の取付けブラケットの切断を助
長し、これにより灯具の後方変位をさらに確実に行なう
ことができる車両用灯具の支持構造の提供を目的とす
る。
【０００８】この発明はさらに、灯具の左右両側部を上
下方向の支軸と介してシュラウドパネルに取付けるブラ
ケットを設けて、このブラケットには衝突時に切断され
る脆弱部を設ける一方、シュラウドパネル側には灯具の
後方変位を許容する開口を形成することで、車両が障害
物に衝突した時、灯具を後方変位させて障害物の衝撃を
少なくすることができ、特に灯具の左右オフセット位置
からの入力荷重により、支軸を支点として灯具を後方に
回動変位させることができ、しかも構造が簡単かつ安価
に構成することができる車両用灯具の支持構造の提供を
目的とする。
【０００９】この発明はさらに、灯具が取付けられるシ
ュラウドパネルの取付部には、衝突時に切断される脆弱
部を設けると共に、上述のパネルには灯具の後方変位を
許容する開口を形成することで、車両が障害物に衝突し
た時、灯具を後方変位させて障害物の衝撃を少なくする
ことができ、しかも構造が簡単で、安価に構成すること
ができる車両用灯具の支持構造の提供を目的とする。
【００１０】この発明はさらに、上述のシュラウドパネ
ルを樹脂シュラウドで形成すると共に、上述の脆弱部を
薄肉部で形成することにより、シュラウド全体が合成樹
脂により一体成形させる生産性のよい樹脂シュラウドに
適用することができると共に、薄肉による脆弱部の形成
にて、構造のさらなる簡略化を達成することができる車
両用灯具の支持構造の提供を目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】この発明による車両用灯
具の支持構造は、車両用灯具を車両前部に支持させた車
両用灯具の支持構造であって、上記灯具のハウジングに
突出して設けられた車体への取付けブラケットに、車両
衝突時に切断される脆弱部を設ける一方、上記灯具を支
持するシュラウドパネルには上記取付けブラケットが切
断された灯具の後方変位を許容する開口が形成されたも
のである。
【００１２】上記構成により、車両が障害物に衝突した
場合、灯具を介してその取付けブラケットに入力される
入力荷重により脆弱部が切断(破断)され、この脆弱部が
切断されることで灯具のシュラウドパネルに対する支持
がなくなり、灯具は上記開口により後方へ変位する。
【００１３】このように車両が障害物に衝突した時、灯
具を後方変位させて、障害物の衝撃を少なくすることが
でき、しかも取付けブラケットに脆弱部を設ける簡単な
構造であって、支持構造を安価に構成することができ
る。
【００１４】この発明の一実施態様においては、上記脆
弱部は上記取付けブラケットに設けられた薄肉部で構成
したものである。上記構成により、上述の脆弱部は薄肉
部で構成され、何等可動部を有する必要がないので、構
造のさらなる簡略化を図ることができる。
【００１５】この発明の一実施態様においては、上記シ
ュラウドパネルには上記開口内へ突出し、灯具の取付け
ブラケットを支持する突出部が設けられたものである。
上記構成により、衝突時にあってはその入力荷重により
突出部が後方へ屈曲して、この屈曲により灯具側の取付
けブラケットの切断が助長されるので、車両衝突時にお
ける灯具の後方変位をより一層確実に行なうことができ
る。
【００１６】この発明による車両用灯具の支持構造はま
た、車両用灯具を車両前部に支持させた車両用灯具の支
持構造であって、上記灯具の左右両側部を上下方向の支
軸を介してシュラウドパネルに取付けるブラケットを設
け、該ブラケットには車両衝突時に切断される脆弱部を
設ける一方、上記灯具を支持するシュラウドパネルには
上記ブラケットが切断された灯具の後方変位を許容する
開口が形成されたものである。
【００１７】上記構成により車両が障害物に衝突した場
合、特に灯具の左右の何れかのオフセット位置における
障害物との衝突時、衝突荷重が入力される一側のブラケ
ットは上述の脆弱部の部分から切断されるので、灯具は
他側のブラケットにおける支軸を支点として後方に回動
変位する。このように灯具を後方へ回動変位させること
で、障害物の衝撃を少なくすることができ、しかも構造
が簡単であって、支持構造を安価に構成することができ
る。
【００１８】この発明による車両用灯具の支持構造はさ
らに、車両用灯具を車両前部に支持させた車両用灯具の
支持構造であって、上記灯具が取付けられるシュラウド
パネルの取付部には、車両衝突時に切断される脆弱部を
設けると共に、上記シュラウドパネルには脆弱部が切断
された時、上記灯具の後方変位を許容する開口が形成さ
れたものである。
【００１９】上記構成により、車両が障害物に衝突した
場合、灯具を介してシュラウドパネルの取付部に入力さ
れる入力荷重により、この取付部は脆弱部から切断さ
れ、脆弱部が切断されることで灯具のシュラウドパネル
に対する支持がなくなって、灯具は上記開口により後方
へ変位する。このように車両が障害物に衝突した時、灯
具を後方変位させて、障害物の衝撃を少なくすることが
でき、しかもシュラウドパネルの取付部に脆弱部を設け
る簡単な構造であって、支持構造を安価に構成すること
ができる。
【００２０】この発明の一実施態様においては、上記シ
ュラウドパネルを樹脂シュラウドで形成すると共に、上
記脆弱部を薄肉部で形成したものである。
【００２１】上記構成により、シュラウド全体が合成樹
脂により一体成形される生産性のよい樹脂シュラウドに
車両用灯具の支持構造を適用することができると共に、
薄肉部によって脆弱部を形成することで、構造のさらな
る簡略化を達成することができる。
【００２２】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は車両用灯具の支持構造を示し、図１、図
２においてシュラウドアッパメンバ１と、ランプ配設用
の開口部２が形成された左右のシュラウドサイドパネル
３，３とを供えたシュラウドパネル４(いわゆる鉄板シ
ュラウド)を設けている。
【００２３】このシュラウドパネル４はエンジンルーム
前部において車幅方向に配置されるもので、このシュラ
ウドパネル４の開口部２形成部位に図１の如く灯具とし
てのヘッドランプユニット５を支持させるように構成し
ている。
【００２４】上述のヘッドランプユニット５は図３に示
すように、前部に位置するランプレンズとしてのアウタ
レンズ６と、車体側に対する複数の取付けブラケット
７，８，９(図１参照)を有し、後部に位置する合成樹脂
製のランプハウジング１０とを備えている。
【００２５】上述のランプハウジング１０の略中央部に
はゴムカバー１１を用いて、バルブ１２とソケット１３
とから成るヘッドランプ１４(前照灯)を取付け、このヘ
ッドランプ１４を、上述のアウタレンズ６とランプハウ
ジング１０とで囲繞された灯室内へ臨設している。
【００２６】上述のヘッドランプ１４の光を車両前方へ
照射する反射鏡としてのリフレクタ１５を設け、このリ
フレクタ１５のランプ配設孔１６に上述のヘッドランプ
１４を配設すると共に、このランプ配設孔１６の口縁下
部に設けられた取付け部１７には、必要に応じてビス１
８(取付け部材)を用いてシェード１９を取付け得るよう
に構成している。また上述のアウタレンズ６とリフレク
タ１５との間には灯具内部の必要以上の透視を防止し、
かつ装飾効果を得る略筒状のベゼル２０を設けている。
【００２７】図１に示すように、上述のランプハウジン
グ１０から左右に突出して設けられた前述の取付けブラ
ケット７，８，９には、車両衝突時に切断(または破断)
される脆弱部２１…をそれぞれ設けている。
【００２８】この実施例では、上記各取付けブラケット
７，８，９の所定部(後述する突出部２４の内方端面よ
りも開口部２の内方寄りの部位)に上下方向に指向する
凹溝２２を形成し、この凹溝２２の形成によりその肉厚
が薄くなった薄肉部２３(図４参照)で上述の脆弱部２１
…を構成している。
【００２９】一方、上述のシュラウドサイドパネル３と
に開口形成された開口部２は、取付けブラケット７，
８，９が切断されたヘッドランプユニット５の後方変位
を許容する開口面積および開口形状を有し、また該シュ
ラウドサイドパネル３には上述の取付けブラケット７，
８，９に対応して該開口部２の内方へ突出する突出部２
４…が一体形成されている。
【００３０】而して、図１、図４に示すようにヘッドラ
ンプユニット５の取付けブラケット７，８，９をシュラ
ウドサイドパネル３側の突出部２４前面に当接して、ボ
ルト２５、ナット２６の締結によりヘッドランプユニッ
ト５を突出部２４に取付け支持させたものである。
【００３１】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。走行中の車両が障害物と前面
衝突すると、ヘッドランプユニット５のアウタレンズ６
および合成樹脂製のランプハウジング１０を介して、そ
の取付けブラケット７，８，９には衝撃荷重が入力さ
れ、この荷重入力により、まず図５に示すようにシュラ
ウドサイドパネル３側の突出部２４が開口部２の口縁相
当部位から後方へ向けて屈曲され、この突出部２４の屈
曲により取付けブラケット７，８，９の脆弱部２１には
決断力が作用するので、脆弱部２１が切断される。
【００３２】上述の脆弱部２１が切断されると、ヘッド
ランプユニット５のシュラウドサイドパネル３に対する
支持がなくなるので、ヘッドランプユニット５は開口部
２を介して後方へ移動する。したがって、障害物に対す
る衝撃力を小さくすることができる。
【００３３】以上要するに図１〜図５で示した実施例の
車両用灯具の支持構造は、ヘッドランプユニット５を車
両前部に支持させたものにおいて、上述のヘッドランプ
ユニット５のランプハウジング１０に突出して設けられ
た車体への取付けブラケット７，８，９に、車両衝突時
に切断される脆弱部２１をそれぞれ設ける一方、上述の
ヘッドランプユニット５を支持するシュラウドパネル４
には上述の取付けブラケット７，８，９が脆弱部２１か
ら切断されたヘッドランプユニット５の後方変位を許容
する開口部２が形成されたものである。
【００３４】このため、車両が障害物に前面衝突した場
合、ヘッドランプユニット５を介してその取付けブラケ
ット７，８，９に入力される入力荷重により脆弱部２１
が切断(破断)され、この脆弱部２１が切断されることで
ヘッドランプユニット５のシュラウドパネル４に対する
支持がなくなり、ヘッドランプユニット５は上述の開口
部２により後方へ変位する。
【００３５】このように車両が障害物に衝突した時、ヘ
ッドランプユニット５を後方変位させることができるの
で、障害物の衝撃を少なくすることができ、しかも取付
けブラケット７，８，９に脆弱部２１を設ける簡単な構
造であって、車両用灯具の支持構造を安価に構成するこ
とができる。
【００３６】また、上述の脆弱部２１は上述の取付けブ
ラケット７，８，９に設けられた薄肉部２３(図４参照)
で構成したものであるから、何等可動部を有する必要が
なく、このため、構造のさらなる簡略化を図ることがで
きる。
【００３７】さらに、上述のシュラウドパネル４には上
述の開口部２内方へ突出し、ヘッドランプユニット５の
取付けブラケット７，８，９を支持する突出部２４が設
けられたものであるから、衝突時にあってはその入力荷
重により突出部２４がまず後方へ屈曲して、この屈曲に
よりヘッドランプユニット５側の取付けブラケット７，
８，９の切断が助長されるので、車両衝突時におけるヘ
ッドランプユニット５の後方変位をより一層確実に行な
うことができる。
【００３８】図６、図７、図８は車両用灯具の支持構造
の他の実施例を示す。先の図１〜図５の実施例において
は所謂鉄板シュラウド(金属製のシュラウドパネル４)に
対する支持構造を示したが、図６〜図８の実施例におい
ては樹脂シュラウド３０に対する支持構造を示してい
る。
【００３９】すなわち、上述の樹脂シュラウド３０は、
図７に示すようにファンカウリング３１と、左右のシュ
ラウドサイド部３２，３３と、このシュラウドサイド部
３２に開口形成されたランプ配設用の開口部３３と、フ
ロントサイドフレーム(図示せず)に対するフレーム取付
部３４，３４とを有し、鉄板シュラウドに対して部品点
数の削減、軽量化および生産性の向上を図るものであ
る。
【００４０】上述の樹脂シュラウド３０の開口部３３形
成部位に図６の如く灯具としてのヘッドランプユニット
５を支持させるように構成している。つまり、樹脂シュ
ラウド３０のシュラウドサイド部３２には図６、図７に
示す如くヘッドランプユニット５側の取付ブラケット
７，８，９(但し先の実施例と異なり凹溝２２を有さな
い)に対応して開口部３３の口縁部分にランプ取付部３
５…を設定し、このランプ取付部３５には車両衝突時に
切断される脆弱部３６(図８参照)を設けている。
【００４１】この実施例では、ランプ取付部３５を略コ
字状に囲繞する凹溝３７を形成し、この凹溝３７の形成
によりその肉厚が薄くなった薄肉部３８で上述の脆弱部
３６を構成している。また上述の凹溝３７はその端部が
開口部３３に至るように形成されている。
【００４２】一方、上述の樹脂シュラウド３０のシュラ
ウドサイド部３２に開口形成された開口部３３は、脆弱
部３６が切断された時、ヘッドランプユニット５の後方
変位を許容する開口面積および開口形状を有するもので
ある。
【００４３】而して、図６、図８に示すようにヘッドラ
ンプユニット５のランプハウジング１０から左右に突出
して設けられた前述の取付けブラケット７，８，９をシ
ュラウドサイド部３２側のランプ取付部３５前面に当接
して、ボルト２５、ナット２６の締結によりヘッドラン
プユニット５をランプ取付部３５に締結支持させたもの
である。
【００４４】このように構成した車両用灯具の支持構造
の作用を、以下に説明する。走行中の車両が障害物と前
面衝突すると、ヘッドランプユニット５のアウタレンズ
６、合成樹脂製のランプハウジング１０、およびその取
付けブラケット７，８，９を介して樹脂シュラウド３０
のランプ取付部３５には衝撃荷重が入力され、この荷重
入力によりランプ取付部３５の脆弱部３６には切断力が
作用するので、図９に示す如く該脆弱部３６が切断され
て、ランプ取付部３５はシュラウドサイド部３２から切
り離される。
【００４５】上述のランプ取付部３５がシュラウドサイ
ド部３２から切り離されると、ヘッドランプユニット５
のシュラウドサイド部３２に対する支持がなくなるの
で、ヘッドランプユニット５は開口部３３を介して後方
へ移動する。したがって、障害物に対する衝撃力を小さ
くすることができる。
【００４６】以上要するに図６〜図９で示した実施例の
車両用灯具の支持構造は、ヘッドランプユニット５を車
両前部に支持させたものにおいて、上述のヘッドランプ
ユニット５が取付けられるシュラウドパネル(樹脂シュ
ラウド３０参照)の取付部(ランプ取付部３５参照)に
は、車両衝突時に切断される脆弱部３６を設けると共
に、上述のシュラウドパネル(樹脂シュラウド３０参照)
には脆弱部３６が切断された時、上述のヘッドランプユ
ニット５の後方変位を許容する開口部３３が形成された
ものである。
【００４７】このため、車両が前面障害物に衝突した場
合、ヘッドランプユニット５を介してシュラウドパネル
(樹脂シュラウド３０参照)の取付部(ランプ取付部３５
参照)に入力される入力荷重により、この取付部(ランプ
取付部３５参照)は脆弱部３６から切断され、脆弱部３
６が切断されることでヘッドランプユニット５のシュラ
ウドパネル(樹脂シュラウド３０参照)に対する支持がな
くなって、ヘッドランプユニット５は上記開口部３３に
より後方へ変位する。このように車両が障害物に衝突し
た時、ヘッドランプユニット５を後方変位させて、障害
物の衝撃を少なくすることができ、しかもシュラウドパ
ネル(樹脂シュラウド３０参照)の取付部(ランプ取付部
３５参照)に脆弱部３６を設ける簡単な構造であって、
車両用灯具の支持構造を安価に構成することができる。
【００４８】また、上述のシュラウドパネルを樹脂シュ
ラウド３０で形成すると共に、上述の脆弱部３６を薄肉
部３８で形成したものであるから、シュラウド全体が合
成樹脂により一体成形される生産性のよい樹脂シュラウ
ド３０に車両用灯具の支持構造を適用することができる
と共に、薄肉部３８によって脆弱部３６を形成すること
で、構造のさらなる簡略化を達成することができる。
【００４９】図１０、図１１は車両用灯具のさらに他の
実施例を示し、この実施例では樹脂シュラウド３０(前
図参照)のシュラウドサイド部３２に設定されたランプ
取付部３５の全面を薄肉部３９で形成し、この薄肉部３
９により脆弱部３６を構成している。
【００５０】また上述の薄肉部３９は、衝突荷重の入力
時における適切な切断を確保するため、シュラウドサイ
ド部３２に対して段差を有し、かつヘッドランプユニッ
ト５側の取付けブラケット７，８，９に対応するように
フラット形状に構成されている。
【００５１】このように構成しても、車両と障害物との
衝突時には、図１１に示す如く脆弱部３６が切断され、
ランプ取付部３５がシュラウドサイド部３２から切り離
されるので、ヘッドランプユニット５は開口部３３(前
図参照)を介して後方へ移動し、この結果障害物に対す
る衝撃力を小さくすることができる。
【００５２】なお、図１０、図１１に示すこの実施例に
おいても、その他の構成、作用、効果に付いては図６〜
図９の実施例と同様であるから、図１０、図１１におい
て前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい
説明を省略する。
【００５３】図１２、図１３、図１４は車両用灯具の支
持構造のさらに他の実施例を示す。この実施例では、ラ
ンプハウジング１０の上下両面における左側と右側との
両側部にその軸芯線が上下方向に一致する支軸４０…を
設ける一方、前端側にこの支軸４０を枢支するボス部４
１を備えた上下のブラケット４２，４３を設けて、これ
ら合計４個のブラケット４２,４３を介してヘッドラン
プユニット５をシュラウドパネル４に支持させたもので
ある。
【００５４】すなわち、上述の上側の支軸４０を枢支す
る上側のブラケット４２は、ボルト４４、ナット４５を
用いてシュラウドアッパメンバ１に取付け、下側の支軸
４０を枢支する下側のブラケット４３は、ボルト４６、
ナット４７を用いてシュラウドサイドパネル３に取付け
ている。
【００５５】しかも、上述の各ブラケット４２，４３を
合成樹脂により構成すると共に、これら各ブラケット４
２，４３の所定部には車両衝突時に切断される脆弱部４
８を形成している。
【００５６】この実施例では上述のブラケット４２，４
３のシュラウドパネル４への取付部とボス部４１との間
におけるシュラウドパネルへの取付部近傍に車幅方向に
延びる凹溝４９を形成し、この凹溝４９の形成により肉
厚が薄くなった薄肉部にて上述の脆弱部４８を構成して
いる。
【００５７】さらに上述のヘッドランプユニット５を支
持するシュラウドパネル４にはブラケット４２が切断さ
れた時、このヘッドランプユニット５の後方への回動変
位を許容する開口部２を形成している。
【００５８】なお、図１３においてＩＮは車幅方向内方
を示し、ＯＵＴは車幅方向外方を示し、Ｆは車両前後方
向の前方を示す。また図１２〜図１４においてヘッドラ
ンプユニット５それ自体の構成は前図と同様であるか
ら、図１２〜図１４において前図と同一の部分には同一
符号を付して、その詳しい説明を省略している。
【００５９】このように構成した車両用灯具の支持構造
の作用を、以下に説明する。走行中の車両が障害物と前
面衝突し、その衝突位置がヘッドランプユニット５の車
幅方向の略中央位置である場合には、左右ブラケット４
２，４２の各脆弱部３６，３６が切断され、ヘッドラン
プユニット５は開口部２を介して後方へ移動する。一
方、衝突位置がヘッドランプユニット５の車幅方向の左
右オフセット位置である場合は、図１４に示す如く衝突
荷重が入力される一側のブラケット４２その上下のブラ
ケット共に脆弱部４８から切断されて、シュラウドパネ
ル４に対する支持がなくなり、他側のブラケット４２は
その上下のブラケット共に非切断状態を維持し、シュラ
ウドパネル４に対する支持が継続される。
【００６０】このため、ヘッドランプユニット５は他側
においてその軸芯線が上下方向に一致する支軸４０，４
０を支点として、一側が開口部２を介して図１４に示す
如く後方へ回動変位して、障害物に対する衝撃力を小さ
くすることができる。
【００６１】以上要するに図１２〜図１４で示した実施
例の車両用灯具の支持構造はまた、ヘッドランプユニッ
ト５を車両前部に支持させたものにおいて、上述のヘッ
ドランプユニット５の左右両側部を上下方向の支軸４０
を介してシュラウドパネル４に取付けるブラケット４２
を設け、このブラケット４２には車両衝突時に切断され
る脆弱部４８を設ける一方、ヘッドランプユニット５を
支持するシュラウドパネル４には上述のブラケット４２
が脆弱部４８から切断されたヘッドランプユニット５の
後方変位を許容する開口部２が形成されたものである。
【００６２】このため車両が障害物に衝突した場合、特
にヘッドランプユニット５の左右の何れかのオフセット
位置における障害物との衝突時、衝突荷重が入力される
一側のブラケット４２は上述の脆弱部４８の部分から切
断されるので、ヘッドランプユニット５は他側のブラケ
ット４２における支軸４０を支点として後方に回動変位
する。このようにヘッドランプユニット５を後方へ回動
変位させることで、障害物の衝撃を少なくすることがで
き、しかも構造が簡単であって、車両用灯具の支持構造
を安価に構成することができる。
【００６３】なお、上述の支軸４０とボス部４１との関
係は実施例の逆の構成としてもよい。すなわち、ブラケ
ット４２側に支軸４０を設け、ランプハウジング１０側
にボス部４１を設ける構成と成しても、上述同様の作
用、効果を奏するものである。
【００６４】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の車両用灯具は、ヘッドランプユニ
ット５に対応し、以下同様に、灯具のハウジングは、ラ
ンプハウジング１０に対応し、シュラウドパネルは、金
属製のシュラウドパネル４または樹脂シュラウド３０に
対応し、灯具の後方変位を許容する開口は、開口部２ま
たは開口部３３に対応するものであるが、この発明は、
上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【００６５】
【発明の効果】車両が障害物に前面衝突した場合、灯具
を介してその取付けブラケットまたはシュラウドパネル
側の取付部に入力される入力荷重により脆弱部が切断
(破断)され、この脆弱部が切断されることで灯具のシュ
ラウドパネルに対する支持がなくなり、灯具を開口を介
して後方変位させて、障害物の衝撃を少なくすることが
でき、しかも取付けブラケットまたはシュラウドパネル
側の取付部に脆弱部を設ける簡単な構造であって、支持
構造を安価に構成することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の車両用灯具の支持構造を示す斜視
図。
【図２】 金属製のシュラウドパネルを示す斜視図。
【図３】 ヘッドランプユニットの断面図。
【図４】 図１の要部拡大断面図。
【図５】 車両衝突時の挙動を示す断面図。
【図６】 本発明の車両用灯具の支持構造の他の実施例
を示す斜視図。
【図７】 樹脂シュラウドを示す斜視図。
【図８】 図６の要部拡大断面図。
【図９】 車両衝突時の挙動を示す断面図。
【図１０】 脆弱部の他の実施例を示す断面図。
【図１１】 車両衝突時の挙動を示す断面図。
【図１２】 本発明の車両用灯具の支持構造のさらに他
の実施例を示す断面図。
【図１３】 図１２の平面図。
【図１４】 車両衝突時の挙動を示す平面図。
【図１５】 従来の車両用灯具の支持構造を示す断面
図。
【符号の説明】
２…開口部(開口) ４…シュラウドパネル ５…ヘッドランプユニット(灯具) ７，８，９…取付けブラケット １０…ランプハウジング(ハウジング) ２１…脆弱部 ２３…薄肉部 ２４…突出部 ３０…樹脂シュラウド(シュラウドパネル) ３３…開口部(開口) ３５…ランプ取付部(取付部) ３６…脆弱部 ３８，３９…薄肉部 ４０…支軸 ４２…ブラケット ４８…脆弱部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】車両用灯具を車両前部に支持させた車両用
    灯具の支持構造であって、上記灯具のハウジングに突出
    して設けられた車体への取付けブラケットに、車両衝突
    時に切断される脆弱部を設ける一方、上記灯具を支持す
    るシュラウドパネルには上記取付けブラケットが切断さ
    れた灯具の後方変位を許容する開口が形成された車両用
    灯具の支持構造。
  2. 【請求項２】上記脆弱部は上記取付けブラケットに設け
    られた薄肉部で構成した請求項１記載の車両用灯具の支
    持構造。
  3. 【請求項３】上記シュラウドパネルには上記開口内へ突
    出し、灯具の取付けブラケットを支持する突出部が設け
    られた請求項１記載の車両用灯具の支持構造。
  4. 【請求項４】車両用灯具を車両前部に支持させた車両用
    灯具の支持構造であって、上記灯具の左右両側部を上下
    方向の支軸を介してシュラウドパネルに取付けるブラケ
    ットを設け、該ブラケットには車両衝突時に切断される
    脆弱部を設ける一方、上記灯具を支持するシュラウドパ
    ネルには上記ブラケットが切断された灯具の後方変位を
    許容する開口が形成された車両用灯具の支持構造。
  5. 【請求項５】車両用灯具を車両前部に支持させた車両用
    灯具の支持構造であって、上記灯具が取付けられるシュ
    ラウドパネルの取付部には、車両衝突時に切断される脆
    弱部を設けると共に、上記シュラウドパネルには脆弱部
    が切断された時、上記灯具の後方変位を許容する開口が
    形成された車両用灯具の支持構造。
  6. 【請求項６】上記シュラウドパネルを樹脂シュラウドで
    形成すると共に、上記脆弱部を薄肉部で形成した請求項
    ５記載の車両用灯具の支持構造。
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