JP2001232100A - アイロン - Google Patents

アイロン

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JP2001232100A JP2000043921A JP2000043921A JP2001232100A JP 2001232100 A JP2001232100 A JP 2001232100A JP 2000043921 A JP2000043921 A JP 2000043921A JP 2000043921 A JP2000043921 A JP 2000043921A JP 2001232100 A JP2001232100 A JP 2001232100A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糊等の処理剤を安定して噴霧するとともに、
長期の使用においても安定した噴霧が得られるようにす
る。 【解決手段】 ポンプ装置60により第1のタンク58
内の水を水路71に導き、この水を第1の導水路72を
通して気化室52に送り、気化室52内で発生したスチ
ームを蒸気通路75、混合通路88を通して混合室73
に導くとともに、混合通路88内が負圧になることを利
用して、第2のタンク61内に蓄えた糊等の処理剤を流
路94、混合通路88を通して混合室73に導き、混合
室73で処理剤を粒状にし、噴出ノズル89よりスチー
ムとともに噴霧するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭において
衣類等のしわのばしを行なうために使用されるアイロン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアイロンは、特公昭49
−49235号公報に示されているように、図10及び
図11に示すような構成をしていた。以下、その構成に
ついて説明する。
【0003】図に示すように、1は加熱するヒータ2を
埋設したベース1で、気化室3とスチーム通路4が一体
に形成される。5は水を蓄える貯水タンクで、注水口6
との連絡口7は開閉桿8の中間に設けた開閉弁9によっ
て開閉される。10は糊液その他加工処理液を収納する
補助タンクで、連通管11によって貯水タンク5の水面
上で連絡し、密栓12で閉口される注液口13を有す
る。14はスプレー装置で、貯水タンク5の水面上に開
口する孔15と盲板16によって閉ざされるスプレーノ
ズル17及びスプレーノズル17の手前で開口する吸上
パイプ18を有している。
【0004】上記構成において動作を説明すると、アイ
ロンかけと同時に糊付けする場合は、予め補助タンク1
0の注液口13から糊液を注入して、密栓12で密閉す
る。次に、摘子19を押すと、連動して盲板16がスプ
レーノズル17を開く。従って、貯水タンク5内の蒸気
は、孔15からスプレー装置14内に入ってスプレーノ
ズル17から噴出する。
【0005】一方、補助タンク10内は連通管11によ
って貯水タンク5内と同圧に保たれているので、スプレ
ーノズル17から蒸気が噴出するときに生じる負圧によ
って、糊液は吸上パイプ18によって吸上げられ、蒸気
と混合してスプレーノズル17から噴出して糊付けをす
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
の構造のものでは、スプレーノズル17から蒸気が噴出
するときに生じる負圧によって、糊液を吸上パイプ18
によって吸上げるため、吸上げパイプ18の内径をφ1
程度と小さく絞らなければならない。また、スプレーノ
ズル17の噴出口もφ0.5〜φ1.0程度に絞らなけ
れば良好な噴霧が得られなくなる。
【0007】従って、糊液の通路を狭く形成せざるを得
ないため、使用後通路内に残留した糊液が硬化して通路
に堆積しやすく、長期間にわたっての使用では糊の噴出
量が低下したり、通路が固まった糊でつまって糊の噴出
が得られなくなるという問題があった。
【0008】また、糊液その他加工処理液を収納する補
助タンク10が、アイロン本体内部に形成されているた
め、処理液の注入、排出作業が行ないにくいという問題
があった。さらに、この作業性の悪さに加え、補助タン
ク10に別の種類の処理剤を入れる場合に、補充タンク
10内の洗浄作業が困難であり、異種の処理剤が補助タ
ンク10内で混ざり合い、所期の処理ができなくなると
いう問題があった。
【0009】本発明は、上記課題を解決するもので、糊
等の処理剤を安定して噴出させるとともに、長期間の使
用時においても安定した噴霧を得ることを第1の目的と
している。また、安定した細かい粒径の噴霧を得ること
を第2の目的としている。さらに、処理剤の注入、排出
作業を容易にすること、及び異種の処理剤が混ざり合わ
ないようにして繊維の仕上げ効果を高めることを第3の
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、ポンプ装置により第1のタンク内の
水を水路に導き、この水を第1の導水路を通して気化室
に送り、気化室内で発生したスチームを蒸気通路、混合
通路を通して混合室に導くとともに、混合通路内が負圧
になることを利用して、第2のタンク内に蓄えた糊等の
処理剤を流路、混合通路を通して混合室に導き、混合室
で処理剤を粒状にし、噴出ノズルよりスチームとともに
噴出するよう構成したものである。
【0011】これにより、液体の流路への漏出は、従来
のような吸上げでなく、落下によるものとなり、液体の
粒状化はスチームの流速や噴出ノズルから出た時の圧力
変化によって行えるようになるため、通路断面積の拡大
や、噴出ノズルの出口開口面積の拡大が可能となり、糊
等の処理剤の堆積や詰まりの防止効果が得られ、長期間
の使用状態においても安定した糊等の噴霧が得ることが
できる。
【0012】また、上記第2の目的を達成するために、
ポンプ装置により第1のタンク内の水を水路に導き、こ
の水を第1の導水路を通して気化室に送り、気化室内で
発生したスチームを蒸気通路、混合通路を通して混合室
に導くとともに、同じく水路の水を第2の導水路、弁装
置、混合通路を通して混合室に導き、前述と同様に混合
通路内が負圧になることを利用して、第2のタンク内に
蓄えた糊等の処理剤を流路、混合通路を通して混合室に
導き、混合室で水と処理剤を粒状にし、噴出ノズルより
噴出するよう構成したものである。
【0013】これにより、混合通路内で処置剤と水が混
合されるようになり、処理剤の粘性が低下するため、混
合室の噴出ノズルから出る粒径が安定して微細化するも
のである。
【0014】さらに、上記第3の目的を達成するため
に、第2のタンクを着脱自在に設けたものである。
【0015】これにより、処理剤の第2のタンクへの注
入作業や排出作業、及びタンク内の洗浄が容易に行える
ようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載した発明
は、水を蓄える第1のタンクと、前記第1のタンク内の
水を気化してスチームを発生させる気化室を形成したベ
ースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、前記第1のタ
ンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前記水路の水を
前記気化室に導く第1の導水路と、前記第1のタンク内
の水及び第2のタンク内の処理剤をスチームの流速によ
り粒状にする混合室と、前記気化室内で発生したスチー
ムを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記蒸気通路と前
記混合室を連結する混合通路と、前記第2のタンクの下
方と前記混合通路を連結した流路と、前記混合室内の処
理剤及びスチームを前記ベースの上方からベースの前方
に向けて噴出する噴出ノズルとを具備したものであり、
気化室内で発生したスチームが蒸気通路を介して混合通
路を通過するときに、混合通路内が負圧になることによ
り、第2のタンク内に注入した糊等の処理剤が流路を経
由し、混合通路に漏出し、スチームの流速により細かな
粒状となり、さらに混合室、噴出ノズルによって微細化
できるようになる。この構成により、液体の流路への漏
出は、従来のような吸上げでなく、落下によるものとな
り、液体の粒状化はスチームの流速や噴出ノズルから出
た時の圧力変化によって行えるようになるため、液体用
の流路断面積や噴出ノズルの出口開口面積を狭く構成し
なくとも、粒径の細かな噴霧が得ることができる。その
結果、長期間の使用においても、液体の固着等による通
路の閉塞等は発生せず、安定した糊の噴霧が得られるよ
うになる。
【0017】請求項2に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、水路の水を混合通路に導く第2の
導水路と、この第2の導水路を所定の圧力で開放する弁
装置とを具備したものであり、水路の水を第2の導水
路、弁装置を経由して混合通路に導き、混合通路内で処
理剤と水を混合した後に、噴出ノズルより噴出するよう
構成したものである。混合通路内で事前に水と混合する
ことにより、処理剤の粘性が低下するため、粒子化が容
易に行えるようになり、混合室の噴出ノズルから出る粒
径が安定して微細化するものである。
【0018】請求項3に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、第2のタンクを着脱自在に設けた
ものであり、液体の注入作業や排出作業、及びタンク内
部の洗浄作業が容易に行える。
【0019】請求項4に記載した発明は、上記請求項3
記載の発明において、第2のタンクにアイロン本体への
取り付け状態で開放する蓋体を設けたものであり、第2
のタンクを移動運搬中に内部の液体が漏出することがな
く、さらに作業性が向上する。
【0020】請求項5に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、第2のタンクに内部圧力を大気圧
に調整する圧力弁を設けたものであり、液体の流出量を
安定させることが可能となり、さらに作業性が向上す
る。
【0021】請求項6に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、第2のタンクに加工でんぷんの混
合液を注入したものであり、繊維への糊付けを容易に行
うことができる。
【0022】請求項7に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、第2のタンクにフッ素樹脂の混合
液を注入したものであり、繊維への撥水処理加工を容易
に行うことができる。
【0023】請求項8に記載した発明は、上記請求項1
記載の発明において、第2のタンクにシリコーンの混合
液を注入したものであり、霧の中にシリコーン成分を混
入することができ、アイロンかけ時の滑り性をよくして
作業性を向上することができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0025】(実施例1)図1〜図9に示すように、ア
イロン本体50は、蓋体51で覆われた気化室52を形
成したベース53と、このベース53を加熱するヒータ
54と、ベース53の温度を検知するサーミスタ等の温
度検知手段55と、ベース53のかけ面温度を任意に設
定する温度設定手段56と、温度検知手段55の出力及
び温度設定手段56の入力に応じてベース53の温度を
制御する複数の電子部品により構成された温度制御手段
57と、ベース53の上方に配置した水を蓄える着脱自
在に設けた第1のタンク58と、この第1のタンク58
内の水を接続部59に供給するポンプ装置60と、液状
の糊等の処理剤を蓄える着脱自在に設けた第2のタンク
61とを有している。
【0026】ポンプ装置60は、第1のタンク58の上
部に上下動自在に形成した釦62と、この釦62の操作
によりシリンダ63内を上下に摺動する可撓性材料で形
成したピストン64と、釦62を上方に付勢する釦ばね
65を有している。また、シリンダ63は、下方に揚水
路66を設けるとともに、この揚水路66を開閉する鋼
球等からなる逆止弁67と、シリンダ63内の水を接続
部59に供給する吐出路68と、この吐出路68を開閉
する弁体69が設けられている。
【0027】板状の支持体70は、金属で形成して蓋体
51の上方に配設し、接続部59と接合する水路71、
この水路71内の水を気化室52へ導く第1の導水路7
2、水路71内の水を混合室73へ導く第2の導水路7
4、気化室52で発生したスチームを混合室73へ導く
蒸気通路75、第2の導水路74を開閉する弁装置7
6、水路71を開閉制御する熱応動開閉装置77の弁7
8及びばね79を有している。
【0028】熱応動開閉装置77は、ベース53に組み
込んだ熱応動部材80の反転動作による上下動と弁ばね
79の抗力により、弁78を開閉動作する構成であり、
開温度約140℃、閉温度約120℃に設定してある。
【0029】水路71は、支持体70に設けた耐熱性ゴ
ムのパッキング81と水路蓋82を重ね合わせて構成し
てあり、内部には前述の弁78が組み込んである。また
水路蓋82は、第1のタンク58の接続部59とシール
嵌合するための接続パッキング83を有している。
【0030】弁装置76は、第2の導水路74の下流に
設けており、圧力弁ばね84により弁体85を上流側に
付勢し、上流側より所定の圧力以上の圧力が加わったと
きに開放状態になるよう構成してある。
【0031】混合室73は、混合室台86と混合室蓋8
7の2部品の溶着結合により構成され、弁装置76及び
蒸気通路75が合流した混合通路88の下流側に位置
し、支持体70の先端に配設してある。また、混合室蓋
87の先端にはスリット状の噴出ノズル89が一体に形
成してある。
【0032】第2のタンク61は、アイロン本体50に
対して着脱自在に形成し、アイロン本体50に取り付け
たときに開放する蓋体90と、取り付け状態でのシール
を確保する可撓性材料で形成したシールパッキング91
と、アイロン本体50に取り付けたとき上方に位置する
個所に内部圧力を大気圧に調整するアンブレラ形状の圧
力弁92を有している。前記した蓋体90は、アイロン
本体の接続部93に第2のタンク61を取り付けた状態
で、下方に形成した流路94と連通し、その下端は混合
通路88と合流するよう構成してある。
【0033】ベースカバー95は、ベース53の上面を
覆うもので、混合室73上面及び噴出ノズル89は、こ
のベースカバー95の先端部に設けた貫通穴96から突
出し、アイロン本体50の外部に露出している。
【0034】上記構成において動作を説明すると、ワイ
シャツ等に糊付けをしながら、アイロンかけを行うとき
は、第1のタンク58に水を入れるとともに、第2のタ
ンク61に加工でんぷんの混合液(液状の糊)を入れた
後、各々をアイロン本体50に取り付け、次に電源を投
入し、温度設定手段56を操作してベース53を任意の
温度(約200℃)に設定すると、温度検知手段55の
出力に応じて温度制御手段57が信号を出力し、ヒータ
54への通電が行われてベース53は設定された温度ま
で上昇し、設定温度を維持するように制御するため、設
定温度到達後にアイロンかけを開始することができる。
【0035】このとき、ベース53の温度上昇を感知し
て熱応動開閉装置77が反転動作し、弁78を開放する
ため、水路71と第1の導水路72が連通状態になり、
水の流れが可能となる。
【0036】次に、釦62を釦ばね65の付勢力に抗し
て押圧操作してピストン64を下降させた後、同釦62
の押圧を解除すると、釦ばね65の付勢力によりピスト
ン64はシリンダ63内を負圧にして上昇する。
【0037】この時、吐出路68は弁体69によって閉
じられるとともに、逆止弁67を開いて第1のタンク5
8内の水が揚水路66を介してシリンダ63内に流入す
る。再度釦62を押圧操作してピストン64を下降させ
ると、逆止弁67が揚水路66を閉じるため、シリンダ
63内に貯められた1ml程度の水は弁体69を押し下
げて、瞬間的に接続部59に供給される。接続部59に
供給された水は、前述したように弁78が開放状態とな
っているため、水路71、第1の導水路72を通過し、
気化室52の内部に供給される。
【0038】ここで、気化室52の熱により気化された
スチームは、蒸気通路75を通して混合通路88に供給
される。一方、気化されたスチームにより、第1の導水
路72を通して弁装置76の弁体85にも圧力が作用す
る。通常、混合通路88内の圧力と第2の導水路74の
圧力は、飽和状態では同一であるが、気化室52内の水
の滴下位置、すなわちスチームの発生位置との通路長に
差があるため、瞬間的に第2の導水路74にかかった圧
力で、弁体85を圧力弁ばね84のばね力に抗して移動
させ、弁装置76を開放する。この結果、スチームが弁
装置76を通路として、混合通路88に供給されること
になる。
【0039】また、気化室52内部に水が供給され、ス
チームが発生した状態でも、第1の導水路72の内部に
は依然として水が満たされており、前述のように気化室
52で発生したスチームが弁装置76を通して混合通路
88に供給される際には、この第1の導水路72内部の
水も同時に混合通路88に送られる。この送られた水
は、蒸気通路75から噴出するスチームの流速により細
かな粒状となり混合室73に向かって流れる。
【0040】このとき、混合通路88内はスチームと水
の流速により負圧になるため、第2のタンク61及び、
その下方に形成した流路94内も負圧となり、アンブレ
ラ形状の圧力弁92が開放し、第2のタンク61内に貯
えられた液状の糊が落下を開始し、流路94を通って混
合通路88に流出する。液状の糊は、混合通路88内で
水と混じり合うことによって、粘性が低下するため、
水、スチームの流速により細かい粒状となり、混合室7
3に流れる。
【0041】したがって、混合室73の内部はスチーム
と、粒状の水及び糊が混在する加圧状態となり、この気
体、液体の2相状態で混合室蓋87の先端に設けたスリ
ット状の噴出ノズル89を通って外部に噴出される。噴
出したスチーム、粒状の水及び糊は噴出ノズル89を出
た瞬間に外部圧力が一気に減少するため、さらに細かく
砕けて霧状となり、直径数10μm程度の細かい霧とし
てアイロン本体前方に噴出される。
【0042】また、一度の釦62操作で送り出される水
の量は、シリンダ63の容積で制限されており、送水が
停止するとともに、第2のタンク61に設けたアンブレ
ラ状の圧力弁92は自動的に閉じられるため、液状の糊
の流出量も安定して得られる。このように、釦62の押
圧操作を繰り返すことにより、適正量の糊を含む霧を噴
出させながらのアイロンかけが行なえ、繊維への糊付け
が可能となる。
【0043】上述のように、糊の流路94への漏出は、
従来のような吸上げでなく、落下によるものとなり、さ
らに糊の粒状化はスチームの流速や噴出ノズル89から
出た時の圧力変化によって行えるため、糊が流動する流
路94、混合通路88、噴出ノズル89等の通路の断面
積を小さく絞り込まなくても、安定した微細な噴霧が得
られるようになる。
【0044】具体的には、従来の実施例で示した構成の
ものでは、大きくとも1平方mmとしなければ良好な粒
径が得られなかったものが、6〜10平方mm程度に拡
大しても良好な粒径の噴霧が得られる。そのため、従来
のように糊の固着等による通路の閉塞等は発生せず、安
定した噴霧噴出が長期間の使用においても得られるよう
になる。
【0045】また、混合通路88内で液状の糊を水と混
合する構成となるため、液状の糊の粘性が水によって低
下し、粒状化が容易になり、安定した霧の微細化が可能
になる。
【0046】さらに、上述のように第2のタンク61に
設けた蓋体90は、アイロン本体50の接続部93に第
2のタンク61を取り付けた状態で下方に形成した流路
94と連通するよう構成されているため、換言すれば、
アイロン本体50に取り付ける前の状況では蓋体90が
閉じられている状態となっているため、第2のタンク6
1内に液体を注入した状態で移動運搬しても、液体が漏
出することはなく、さらに作業性が良くなる。
【0047】さらに、繊維に撥水処理を施す場合、第2
のタンク61にフッ素樹脂の混合液(撥水処理剤)を注
入するのみで、使い勝手は、上述の糊付けと同様に行え
る。さらに、第2のタンク61をアイロン本体50に対
して着脱自在に構成しているため、液体の注入、排出が
容易に行え、作業性が大幅に向上する。
【0048】このように異なる種類の処理剤を入れ替え
る場合、第2のタンク61単体でアイロン本体50から
取り外せるため、第2のタンク61内を容易に洗浄する
ことができ、異種の処理剤が補助タンク内で混ざり合う
ことを未然に防止することができる。したがって、上述
のような加工でんぷんの混合液(糊)やフッ素樹脂の混
合液(撥水剤)以外にもシリコーンの混合液(仕上げ
剤)等水溶性の処理液を噴霧しながらの繊維処理を行う
ことができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載し
た発明によれば、水を蓄える第1のタンクと、前記第1
のタンク内の水を気化してスチームを発生させる気化室
を形成したベースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、
前記第1のタンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前
記水路の水を前記気化室に導く第1の導水路と、前記第
1のタンク内の水及び第2のタンク内の処理剤をスチー
ムの流速により粒状にする混合室と、前記気化室内で発
生したスチームを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記
蒸気通路と前記混合室を連結する混合通路と、前記第2
のタンクの下方と前記混合通路を連結した流路と、前記
混合室内の処理剤及びスチームを前記ベースの前方に向
けて噴出する噴出ノズルとを具備したから、処理剤の流
路への漏出は落下によるものとなり、液体の粒状化はス
チームの流速や噴出ノズルから出た時の圧力変化によっ
て行えるため、通路断面積の拡大や、噴出ノズル出口開
口面積の拡大が可能となり、糊等の処理剤の堆積や詰ま
りの防止効果が得られ、長期間の使用状態においても安
定して糊等を噴霧することができる。
【0050】また、請求項2に記載した発明によれば、
水路の水を混合通路に導く第2の導水路と、この第2の
導水路を所定の圧力で開放する弁装置とを具備したか
ら、混合通路内で処置剤と水が混合されて処理剤の粘性
が低下するため、混合室の噴出ノズルから出る粒径を安
定して微細化することができる。
【0051】また、請求項3に記載した発明によれば、
第2のタンクを着脱自在に構成したから、処理剤の第2
のタンクへの注入作業や排出作業、及びタンク内の洗浄
を容易に行うことができる。
【0052】また、請求項4に記載した発明によれば、
第2のタンクにアイロン本体への取り付け状態で開放す
る蓋体を設けたから、第2のタンクを移動運搬中に内部
の液体が漏出することがなく、作業性が向上する。
【0053】また、請求項5に記載した発明によれば、
第2のタンクに内部圧力を大気圧に調整する圧力弁を設
けたから、処理剤の漏出量が安定し、適切量の噴霧が得
られ作業性が向上する。
【0054】また、請求項6に記載した発明によれば、
第2のタンクに加工でんぷんの混合液を注入したから、
繊維への糊付けを容易に行うことができる。
【0055】また、請求項7に記載した発明によれば、
第2のタンクにフッ素樹脂の混合液を注入したから、繊
維への撥水処理加工を容易に行うことができる。
【0056】また、請求項8に記載した発明によれば、
第2のタンクにシリコーンの混合液を注入したから、霧
の中にシリコーン成分を混入することができ、アイロン
かけ時の滑り性をよくして作業性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のアイロンの断面図
【図2】同アイロンのベース上方に板状の支持体等を配
設した状態の平面図
【図3】同アイロンのベース上方に配設する板状の支持
体等の平面図
【図4】同アイロンの水路、混合室等を示す図3のA−
A線断面図
【図5】同アイロンの水路等を示す図3のB−B線断面
【図6】同アイロンの第1の導水路等を示す図3のC−
C線断面図
【図7】同アイロンの混合通路、流路等を示す図3のD
−D線断面図
【図8】同アイロンの第2のタンクを取り付けた状態を
示す断面図
【図9】同アイロンの第2のタンクを取り外した状態を
示す断面図
【図10】従来のアイロンの一部切欠した要部断面図
【図11】同アイロンのスプレー装置を示す拡大断面図
【符号の説明】
52 気化室 53 ベース 58 第1のタンク 60 ポンプ装置 61 第2のタンク 71 水路 72 第1の導水路 73 混合室 75 蒸気通路 88 混合通路 89 噴出ノズル 94 流路
フロントページの続き (72)発明者 小林 伸一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 俊英 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4L029 DA11 DB05 DC00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を蓄える第1のタンクと、前記第1の
    タンク内の水を気化してスチームを発生させる気化室を
    形成したベースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、前
    記第1のタンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前記
    水路の水を前記気化室に導く第1の導水路と、前記第1
    のタンク内の水及び第2のタンク内の処理剤をスチーム
    の流速により粒状にする混合室と、前記気化室内で発生
    したスチームを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記蒸
    気通路と前記混合室を連結する混合通路と、前記第2の
    タンクの下方と前記混合通路を連結した流路と、前記混
    合室内の処理剤及びスチームを前記ベースの前方に向け
    て噴出する噴出ノズルとを具備したアイロン。
  2. 【請求項2】 水路の水を混合通路に導く第2の導水路
    と、この第2の導水路を所定の圧力で開放する弁装置と
    を具備した請求項1記載のアイロン。
  3. 【請求項3】 第2のタンクを着脱自在に構成した請求
    項1記載のアイロン。
  4. 【請求項4】 第2のタンクにアイロン本体への取り付
    け状態で開放する蓋体を設けた請求項3記載のアイロ
    ン。
  5. 【請求項5】 第2のタンクに内部圧力を大気圧に調整
    する圧力弁を設けた請求項1記載のアイロン。
  6. 【請求項6】 第2のタンクに加工でんぷんの混合液を
    注入した請求項1記載のアイロン。
  7. 【請求項7】 第2のタンクにフッ素樹脂の混合液を注
    入した請求項1記載のアイロン。
  8. 【請求項8】 第2のタンクにシリコーンの混合液を注
    入した請求項1記載のアイロン。
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