JP3257468B2 - アイロン - Google Patents

アイロン

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JP3257468B2
JP3257468B2 JP25813797A JP25813797A JP3257468B2 JP 3257468 B2 JP3257468 B2 JP 3257468B2 JP 25813797 A JP25813797 A JP 25813797A JP 25813797 A JP25813797 A JP 25813797A JP 3257468 B2 JP3257468 B2 JP 3257468B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類等にミストを
噴霧してしわ伸ばしを行うアイロンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のアイロンは、例えば実公
昭43−14792号公報に示されているようなものが
ある。以下、その構成を図12を参照しながら説明す
る。
【0003】図に示すように、ベース1は、ヒータ2に
よって加熱され、このベース1に気化室3を形成してい
る。この気化室3は底部に凹部4を形成するとともに、
ベース1の底部に設けた噴出孔5に連通している。気化
室蓋6は気化室3を覆ってベース1の上面側に固着して
いる。気化室3の上方には水タンク7を設置している。
【0004】開閉桿8は、水タンク7から水を気化室3
へ滴下させるノズル9を開閉する。誘導管10は、下端
に栓体11を気化室3の凹部4上に位置させて装着し、
栓体11に設けた孔12を弁13により圧閉させるよう
にし、上端は噴霧ノズル14に連通している。パイプ1
5は、水タンク7内において誘導管10に沿わせて設
け、上端は噴霧ノズル14に連通している。
【0005】上記構成において動作を説明すると、スチ
ーム釦16の操作により開閉桿8を上方に引き上げる
と、ノズル9が開いて水タンク7から水を気化室3へ滴
下させ、気化室3で発生したスチームをベース1の底部
に設けた噴出穴5より噴出させて、衣類等にスチームを
かけながらアイロン掛けをすることができる。
【0006】次に、噴霧ノズル14よりミストを噴霧さ
せる場合は、スチーム釦16の操作により開閉桿8を上
方に引き上げた状態で、ミスト釦17を押すと、誘導管
10と噴霧ノズル14およびパイプ15が押し下げら
れ、栓体11により気化室3の凹部4の上方を密閉す
る。
【0007】このため、凹部4内の水が加熱され、蒸気
圧が高くなって弁13を開き、誘導管10を通って噴霧
ノズル14よりスチームを噴出する。このスチームの噴
出によって、水タンク7内の水はパイプ15を通って吸
引され、噴霧ノズル14よりミストを噴霧する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の構成では、気化室3は、スチームの噴出と、ミスト
の噴霧を共用しているため、アイロン掛けする衣類に適
した温度に設定してスチームを噴出する場合、ミストを
噴霧するときもその設定された温度で行われる。したが
って、設定された温度が低い場合は、スチームはその温
度に応じて噴出させることができるが、ミストを噴霧す
るときは、噴霧ノズル14より噴出するスチームの圧力
が低くなるため、噴霧ノズル14より噴霧するミストの
粒径が粗くなり、良好なミストが得られずしわ伸ばし効
果が悪くなるという問題を有していた。
【0009】また、ミストを噴霧するとき、スチーム釦
16の操作により開閉桿8を上方に引き上げると、気化
室3の温度に関係なくノズル9が開いて水タンク7から
水を気化室3へ滴下し、ミスト釦17を押すことで、栓
体11により気化室3の凹部4の上方を密閉し、噴霧ノ
ズル14よりスチームを噴出して噴霧ノズル14よりミ
ストを噴霧するため、噴霧ノズル14より噴出するスチ
ームの圧力のばらつきが大きく、噴霧ノズル14より噴
霧するミストの粒径のばらつきが大きくなり、仕上がり
が不安定になるという問題を有していた。
【0010】本発明は上記課題を解決するもので、ベー
スの温度に基づいて第2の気化室への水の供給を制御
し、常に細かい粒径のミストを安定して噴霧し、良好な
しわ伸ばし効果を得るとともに、使い勝手を向上するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、ヒータによって加熱されるベースの上方に
水タンクを配置し、この水タンク内の水を手動開閉装置
により制御するとともに、ベースの温度に基づいて第1
の熱応動開閉弁装置により制御して第1の気化室へ供給
し、第1の気化室で気化しベースに形成した噴出孔から
スチームを噴出し、ベースに第2の気化室を形成し水タ
ンク内の水を気化してミスト噴霧用のスチームを発生さ
せ、この第2の気化室への水の供給を噴霧制御装置によ
り制御するとともに、第2の熱応動開閉弁装置によりベ
ースの温度に基づいて制御し、第2の気化室で発生した
スチームにより水タンク内の水を噴霧ノズルより噴霧す
るよう構成したものである。
【0012】これにより、ベースの温度に基づいて第2
の気化室への水の供給を制御するので、常に細かい粒径
のミストを安定して噴霧することができ、良好なしわ伸
ばし効果が得られて、使い勝手を向上することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ヒータによって加熱されるベースと、このベースの
上方に配置した水タンクと、この水タンク内の水を気化
し前記ベースに形成した噴出孔から噴出するスチームを
発生させる第1の気化室と、この第1の気化室への水の
供給を制御する手動開閉装置と、前記ベースの温度に基
づいて前記第1の気化室への水の供給を制御する第1の
熱応動開閉弁装置と、前記ベースに形成し前記水タンク
内の水を気化してミスト噴霧用のスチームを発生させる
第2の気化室と、この第2の気化室への水の供給を制御
する噴霧制御装置と、前記第2の気化室で発生したスチ
ームにより前記水タンク内の水を噴霧する噴霧ノズル
と、前記ベースの温度に基づいて前記第2の気化室への
水の供給を制御する第2の熱応動開閉弁装置とを具備し
たものであり、ベースの温度に基づいて第2の気化室へ
の水の供給を制御するので、第2の気化室への水の供給
と同時に、ミスト噴霧用のスチームを常に安定して発生
させることができ、このスチームによって常に細かい粒
径のミストを安定して噴霧することができ、良好な仕上
がり性を実現し、使い勝手を向上することができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、第2の気化室への水の供給を制御
する噴霧制御装置をポンプ装置により構成したものであ
り、ポンプ装置により第2の気化室へ短時間に多量の水
を供給することができて、噴霧ノズルより噴出するミス
ト噴霧用のスチームの流速を速くすることができ、細か
い粒径で良好なミストを生成することができ、高い仕上
がり性を実現し、使い勝手を向上することができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、第1の熱応動開閉弁装置を駆動す
る第1の熱応動部材と、第2の熱応動開閉弁装置を駆動
する第2の熱応動部材を有したものであり、第1の熱応
動開閉弁装置と第2の熱応動開閉弁装置の作動温度を独
立して最適な温度に設定することができ、ベースに形成
した噴出孔から噴出するスチームを発生させる温度に関
係なく、ミスト噴霧用に適した温度で良好な高圧のスチ
ームを安定して発生させることができ、このスチームに
よって常に細かい粒径のミストを安定して噴霧すること
ができ、良好な仕上がり性を実現し、使い勝手を向上す
ることができる。また、ミストの噴霧とスチームの発生
をベースの温度に基づいて独立して制御することによ
り、ミストを発生できないベースの温度域においても、
スチームを発生させることができ、スチームの使用可能
な温度範囲を拡大してアイロンの使い勝手をよくするこ
とができる。
【0016】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の発明において、第2の熱応動部材の動作温度を第
1の熱応動部材の動作温度より高く設定したものであ
り、ミストの噴霧に不適切な低温でスチームを噴出させ
てアイロン掛けを行っているときは、第2の気化室へ水
が供給できないようにして、不安定なミストの噴霧を防
止することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、上記請求項3ま
たは4に記載の発明において、第1の気化室と第2の気
化室に各々近接して第1の熱応動部材と第2の熱応動部
材を設けたものであり、第1の気化室または第2の気化
室の急激な温度変化にも即応することができ、安定した
ミストの噴霧とスチームを噴出させ、アイロン掛けの仕
上がり性を向上し、しみ等の発生を抑制することができ
る。
【0018】請求項6に記載の発明は、上記請求項1〜
5に記載の発明において、第2の気化室の外側にベース
に形成した噴出孔に通じる第1の気化室を形成したもの
であり、第2の気化室を第1の気化室の内側に配設する
ことにより、第2の気化室の熱保持力が高くなり、ミス
トの使用時間を長くすることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0020】図1〜図3に示すように、アイロン本体1
8は、ヒータ19によって加熱されるベース20と、蓋
体21で覆われベース20に形成した噴出孔22から噴
出するスチームを発生させる第1の気化室23と、ミス
ト噴霧用のスチームを発生させる第2の気化室24と、
ベース20の温度を検知するサーミスタ等の温度検知手
段25と、ベース20のかけ面温度を任意に設定する温
度設定手段26を有している。
【0021】また、アイロン本体18は、温度検知手段
25の出力及び温度設定手段26の入力に応じてベース
20の温度を制御する複数の電子部品により構成された
温度制御手段27と、ベース20の上方に配置して水を
蓄え着脱自在に設けた水タンク28と、この水タンク2
8内の水を第1の接続部29に供給する手動開閉装置3
0および第1のポンプ装置31と、第2の接続部32に
供給する第2のポンプ装置33(噴霧制御装置)とを有
している。
【0022】ここで、図4に示すように、第1の気化室
23は第2の気化室24の外側に形成している。なお、
図1は図3のA−A線断面図であり、図2は図3のB−
B線断面図である。
【0023】手動開閉装置30は、水タンク28の上部
に一定角度を回動自在に形成したダイヤル式の操作部3
4と、このダイヤル式の操作部34の操作によって、水
タンク28の下部に設けた第1の接続部29に連通する
ノズル部35を開閉する開閉桿36と、この開閉桿を下
方に付勢する開閉桿ばね37を有している。
【0024】第1のポンプ装置31は、水タンク28の
上部に上下動自在に形成したスチーム釦38と、このス
チーム釦38の操作によりシリンダ39内を上下に摺動
する可撓性材料で形成したピストン40と、スチーム釦
38を上方に付勢する釦ばね41を有している。また、
シリンダ39は、下方に揚水路42を設けるとともに、
この揚水路42を開閉する鋼球等からなる逆止弁43
と、シリンダ39内の水を第1の接続部29に供給する
吐出路44と、この吐出路44を開閉する弁体45とを
設けている。
【0025】第2のポンプ装置33は、水タンク28の
上部に上下動自在に形成したミスト釦46以外の他の構
成は、上記第1のポンプ装置31と同じである。
【0026】金属製の板状の支持体47は蓋体21の上
方に配設しており、図5〜図11に示すように、第1の
接続部29と接合する第1の水路48、この第1の水路
48内の水を第1の気化室23へ導く第1の導水路4
9、第1の水路48を開閉制御する第1の熱応動開閉弁
装置50の弁装置51及び弁ばね52と、第2の接続部
32と接合する第2の水路53、この第2の水路53内
の水を第2の気化室24へ導く第2の導水路54、第2
の水路53内の水を混合室55へ導く第3の導水路5
6、第2の気化室24で発生したスチームを混合室55
へ導く蒸気通路57、第3の導水路56を開閉する弁装
置58、第2の水路53を開閉制御する第2の熱応動開
閉弁装置59の弁装置60及び弁ばね61を有してい
る。
【0027】第1の熱応動開閉弁装置50は、第1の気
化室23に近接してベース20に組み込んだ第1の熱応
動部材62の反転動作による上下動と、弁ばね52の抗
力により、弁装置51を開閉動作する構成であり、開温
度約140℃、閉温度約120℃に設定してある。
【0028】第2の熱応動開閉弁装置59は、第2の気
化室24に近接してベース20に組み込んだ第2の熱応
動部材63の反転動作による上下動と、弁ばね61の抗
力により、弁装置60を開閉動作する構成であり、開温
度約160℃、閉温度約140℃に設定してある。
【0029】第1の水路48と第2の水路53は、支持
体47に設けた耐熱性ゴムのパッキング64と水路蓋6
5を重合して構成してあり、内部には前述の弁装置5
1、60が組み込んである。また、水路蓋65は水タン
ク28の第1の接続部29と第2の接続部32の両方に
接続部39とシール嵌合するための接続パッキング66
を有している。
【0030】弁装置58は、第3の導水路56の下流に
設けており、この弁装置58は圧力弁ばね67により弁
体68を上流側に付勢し、上流側より所定の圧力以上の
圧力が加わったときに開放状態になるよう構成してあ
る。
【0031】混合室55は、弁装置58及び蒸気通路5
7が合流した混合通路69の下流側に位置し、支持体4
7の先端に配設してある。混合室台70と混合室蓋71
の2部品の溶着接合により構成され、混合室蓋71の先
端にはスリット状の噴霧ノズル72が一体に形成してあ
る。
【0032】ベースカバー73はベース20の上面を覆
うものであり、混合室55上面及び噴霧ノズル72は、
このベースカバー73先端部に設けた貫通穴74から突
出し、アイロン本体18の外部に露出している。
【0033】上記構成において動作を説明すると、綿,
麻等のしわの伸びにくい繊維や、特にしわが多い繊維に
霧を噴出して水分を供給しながらアイロン掛けをおこな
うには、電源を投入し、温度設定手段26を操作してベ
ース20を任意の温度(約200℃)に設定すると、温
度検知手段25の出力に応じて温度制御手段27が信号
を出力し、ヒータ19への通電がおこなわれてベース2
0は設定された温度まで上昇し、設定温度を維持するよ
うに制御され、設定温度到達後にアイロン掛けを開始す
ることができる。
【0034】このとき、第1の熱応動開閉弁装置50と
第2の熱応動開閉弁装置59が反転動作し、弁装置5
1、60を開放するため、第1の水路48と第1の導水
路49、第2の水路53と第2の導水路54が連通状態
になり、水の流れが可能となる。
【0035】そして、噴出孔22からスチームを噴出さ
せるときは、ダイヤル式の操作部34よって開閉桿36
を引き上げ、ノズル部35が開くと水タンク28内の水
が第1の導水路49を通って第1の気化室23に滴下さ
れ、スチームとなって噴出孔22よりアイロン掛け面に
噴出される。また、ダイヤル式の操作部34よって開閉
桿36を引き下げ、ノズル部を閉じるとスチーム噴出が
停止される。
【0036】次に、ミストを発生させるときには、まず
ミスト釦46を釦ばね75の付勢力に抗して押圧操作し
てピストン76を下降させた後、ミスト釦46の押圧を
解除すると、釦ばね75の付勢力によりピストン76は
シリンダ77内を負圧にして上昇する。
【0037】この時、吐出路78は弁体79によって閉
じられるとともに、逆止弁80を開いて水タンク28内
の水が揚水路81を介してシリンダ77内に流入する。
再度ミスト釦46を押圧操作してピストン76を下降さ
せると、逆止弁80が揚水路81を閉じるため、シリン
ダ77内に貯められた1ml程度の水は弁体79を押し
下げて、瞬間的に前記第2の接続部32に供給される。
【0038】第2の接続部32に供給された水は、前述
したように弁装置60が開放状態となっているため、第
2の水路53、第2の導水路54を通過し、第2の気化
室24の内部に供給される。
【0039】ここで、第2の気化室24の熱により気化
されたスチームは、蒸気通路57を通して混合通路69
に供給される。一方、気化されたスチームにより、第1
の導水路49を通して弁装置58の弁体68にも圧力が
作用する。
【0040】通常、混合室55内の圧力と第2の導水路
54の圧力は、圧力が飽和した状態では同一であるが、
第2の気化室24内の水の滴下位置、すなわち、スチー
ムの発生位置との通路長に差があるため、瞬間的に第2
の導水路54にかかった圧力で、弁体68を圧力弁ばね
67のばね力に抗して移動させ、弁装置58を開放す
る。この結果、スチームが弁装置58を通路として、混
合通路69に供給されることになる。
【0041】また、第1の気化室23内部に水が供給さ
れ、スチームになったときでも、第2の導水路54の内
部には、依然として水が満たされており、前述のように
第2の気化室24で発生されたスチームが弁装置58を
通して混合通路69に供給される際には、この第2の導
水路54内部の水も同時に混合通路69に送られる。こ
の送られた水は、蒸気通路57から噴出するスチームの
流速により細かな粒状となり、混合室55に送られる。
【0042】したがって、混合室55の内部はスチーム
と粒状の水が混在する加圧状態となり、この気体、液体
の2相状態のまま混合室蓋71の先端に設けたスリット
状の噴霧ノズル72を通って外部に噴出される。噴出し
たスチームと粒状の水は噴霧ノズル72を出た瞬間に外
部圧力が一気に減少するため、細かく砕けて霧状とな
り、直径数10μm程度の細かい霧の混じったスチーム
としてアイロン前方に噴出される。
【0043】上述のように、ミスト釦46の押圧操作を
繰り返すことにより、霧を噴出させながらのアイロン掛
けが可能となるが、繰り返しミスト釦46を操作した場
合、気化熱が奪われることによりベース20の温度が降
下し、第2の気化室24の気化能力が低下してくる。こ
の場合、前記したように約140℃で弁装置60が閉塞
動作し、第2の水路53から第2の導水路54、第3の
導水路56への水の流出を自動的に停止する。
【0044】しかし、第2の熱応動開閉弁装置59が閉
じた後も第1の気化室23は、気化能力を有してスチー
ムを発生させることができ、前記したように約120℃
に低下したときに弁装置51が閉塞動作し、第1の水路
51から第1の導水路52への水の流出を自動的に停止
する。
【0045】これにより、ベース20の温度に基づいて
第2の気化室24への水の供給を制御するので、常に安
定したミストを得ることができ、高い仕上がり性を実現
し使い勝手を向上することができる。
【0046】また、第2の気化室24への水の供給を制
御する噴霧制御装置を第2のポンプ装置33により構成
したことにより、第2のポンプ装置33により第2の気
化室24へ短時間に多量の水を供給することができて、
噴霧ノズル72より噴出するミスト噴霧用のスチームを
多量に発生させて、その流速を速くすることができ、細
かい粒径で良好なミストを生成することができ、高い仕
上がり性を実現し、使い勝手を向上することができる。
【0047】また、第1の熱応動開閉弁装置50を駆動
する第1の熱応動部材62と、第2の熱応動開閉弁装置
59を駆動する第2の熱応動部材63を有することによ
り、第1の熱応動開閉弁装置50と第2の熱応動開閉弁
装置59の作動温度を独立して最適な温度に設定するこ
とができ、ベース20に形成した噴出孔22から噴出す
るスチームの発生温度に関係なく、ミスト噴霧用のスチ
ームの発生温度をほぼ一定の温度にし、このスチームに
よって常に細かい粒径のミストを安定して噴霧すること
ができ、良好な仕上がり性を実現して、使い勝手を向上
することができる。
【0048】また、ミストの噴霧とスチームの噴出をベ
ースの温度に基づいて独立して制御することにより、ミ
ストを噴霧することができないベース20の温度域にお
いても、スチームを発生させることができ、スチームを
噴出させて使用できる温度範囲を拡大してアイロンの使
い勝手をよくすることができる。
【0049】また、第2の熱応動部材63の動作温度を
第1の熱応動部材62の動作温度より高く設定したこと
より、ミスト噴霧用のスチームの発生温度を、ベース2
0に形成した噴出孔22から噴出するスチームの発生温
度より高くでき、常に細かい粒径のミストを安定して噴
霧することができる。また、第2の気化室24の温度低
下によって第2の気化室24のスチームの圧力低下が発
生し、そのためミストの噴霧むらが発生する前に水路を
遮断することができ、安定した霧を噴霧させることがで
きる。
【0050】また、第1の気化室23と第2の気化室2
4に各々近接して第1の熱応動部材62と第2の熱応動
部材63を設けたことにより、第1の気化室23または
第2の気化室24の急激な温度変化にも即応することが
でき、安定したミストの噴霧とスチームの噴出が行え、
アイロン掛けの仕上がり効果を向上し、しみ等の発生を
抑制することができる。
【0051】また、第2の気化室24の外側にベースに
形成した噴出孔22に通じる第1の気化室23を形成し
たことにより、第2の気化室24の熱保持力が高くな
り、ミストの使用時間を長くすることができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、ヒータによって加熱されるベースと、こ
のベースの上方に配置した水タンクと、この水タンク内
の水を気化し前記ベースに形成した噴出孔から噴出する
スチームを発生させる第1の気化室と、この第1の気化
室への水の供給を制御する手動開閉装置と、前記ベース
の温度に基づいて前記第1の気化室への水の供給を制御
する第1の熱応動開閉弁装置と、前記ベースに形成し前
記水タンク内の水を気化してミスト噴霧用のスチームを
発生させる第2の気化室と、この第2の気化室への水の
供給を制御する噴霧制御装置と、前記第2の気化室で発
生したスチームにより前記水タンク内の水を噴霧する噴
霧ノズルと、前記ベースの温度に基づいて前記第2の気
化室への水の供給を制御する第2の熱応動開閉弁装置と
を具備したから、ベースの温度に基づいて第2の気化室
への水の供給を制御するので、第2の気化室への水の供
給と同時に、ミスト噴霧用のスチームを常に安定して発
生させることができ、このスチームによって常に細かい
粒径のミストを安定して噴霧することができ、良好な仕
上がり性を実現し、使い勝手を向上することができる。
【0053】また、請求項2に記載の発明によれば、第
2の気化室への水の供給を制御する噴霧制御装置をポン
プ装置により構成したから、ポンプ装置により第2の気
化室へ短時間に多量の水を供給することができ、噴霧ノ
ズルより噴出するミスト噴霧用のスチームの圧力を急速
に高めて流速を速くすることができ、細かい粒径で良好
なミストを生成することができ、良好な仕上がり性を実
現して、使い勝手を向上することができる。
【0054】また、請求項3に記載の発明によれば、第
1の熱応動開閉弁装置を駆動する第1の熱応動部材と、
第2の熱応動開閉弁装置を駆動する第2の熱応動部材を
有したから、第1の熱応動開閉弁装置と第2の熱応動開
閉弁装置の作動温度を独立して最適な温度に設定するこ
とができ、ベースに形成した噴出孔から噴出するスチー
ムの発生温度に関係なく、ミスト噴霧用のスチームの発
生温度をほぼ一定の温度にし、このスチームによって常
に細かい粒径のミストを安定して噴霧することができ、
高い仕上がり性を実現し、使い勝手を向上することがで
きる。また、ミストの噴霧とスチームの噴出をベースの
温度に基づいて独立して制御することにより、ミストを
噴霧することができないベースの温度域においても、ス
チームを発生させることができ、スチームを噴出させて
使用できる温度範囲を拡大してアイロンの使い勝手をよ
くすることができる。
【0055】また、請求項4に記載の発明によれば、第
2の熱応動部材の動作温度を第1の熱応動部材の動作温
度より高く設定したから、ミスト噴霧用のスチームの温
度をベースに形成した噴出孔から噴出するスチームの温
度より高くでき、常に細かい粒径のミストを安定して噴
霧することができる。また、第2の気化室の温度が所定
の温度より低下した場合や、ミストの噴霧に不適切な低
温でスチームを噴出させてアイロン掛けを行っていると
きは、第2の気化室への水の供給を遮断して不安定なミ
ストの噴霧を防止することができる。
【0056】また、請求項5に記載の発明によれば、第
1の気化室と第2の気化室に各々近接して第1の熱応動
部材と第2の熱応動部材を設けたから、第1の気化室ま
たは第2の気化室の急激な温度変化にも即応することが
でき、安定したミストの噴霧とスチームを噴出させ、ア
イロン掛けの仕上がり性を向上し、しみ等の発生を抑制
することができる。
【0057】また、請求項6に記載の発明によれば、第
2の気化室の外側にベースに形成した噴出孔に通じる第
1の気化室を形成したから、第2の気化室を第1の気化
室の内側に配設することにより、第2の気化室の熱保持
力が高くなり、ミストの使用時間を長くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のアイロンの断面図
【図2】同アイロンの一部切欠した断面図
【図3】同アイロンの平面図
【図4】同アイロンのベースの一部切欠した平面図
【図5】同アイロンの支持体等を取り付けたベースの平
面図
【図6】同アイロンの支持体等を示す平面図
【図7】同アイロンの水路、混合室等を示す図6のC−
C線断面図
【図8】同アイロンの水路等を示す図6のD−D線断面
【図9】同アイロンの第2の導水路等を示す図6のE−
E線断面図
【図10】同アイロンの第3の導水路、弁装置等を示す
図6のF−F線断面図
【図11】同アイロンの第1の導水路等を示す図6のG
−G線断面図要部断面図
【図12】従来のアイロンの要部を断面で示した側面図
【符号の説明】
19 ヒータ 20 ベース 22 噴出孔 23 第1の気化室 24 第2の気化室 28 水タンク 30 手動開閉装置 33 第2のポンプ装置(噴霧制御装置) 50 第1の熱応動開閉弁装置 59 第2の熱応動開閉弁装置 72 噴霧ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池島 衞 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 実公 平2−43358(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 75/22 D06F 75/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータによって加熱されるベースと、こ
    のベースの上方に配置した水タンクと、この水タンク内
    の水を気化し前記ベースに形成した噴出孔から噴出する
    スチームを発生させる第1の気化室と、この第1の気化
    室への水の供給を制御する手動開閉装置と、前記ベース
    の温度に基づいて前記第1の気化室への水の供給を制御
    する第1の熱応動開閉弁装置と、前記ベースに形成し前
    記水タンク内の水を気化してミスト噴霧用のスチームを
    発生させる第2の気化室と、この第2の気化室への水の
    供給を制御する噴霧制御装置と、前記第2の気化室で発
    生したスチームにより前記水タンク内の水を噴霧する噴
    霧ノズルと、前記ベースの温度に基づいて前記第2の気
    化室への水の供給を制御する第2の熱応動開閉弁装置と
    を具備したアイロン。
  2. 【請求項2】 第2の気化室への水の供給を制御する噴
    霧制御装置をポンプ装置により構成した請求項1記載の
    アイロン。
  3. 【請求項3】 第1の熱応動開閉弁装置を駆動する第1
    の熱応動部材と、第2の熱応動開閉弁装置を駆動する第
    2の熱応動部材を有した請求項1記載のアイロン。
  4. 【請求項4】 第2の熱応動部材の動作温度を第1の熱
    応動部材の動作温度より高く設定した請求項3記載のア
    イロン。
  5. 【請求項5】 第1の気化室と第2の気化室に各々近接
    して第1の熱応動部材と第2の熱応動部材を設けた請求
    項3または4記載のアイロン。
  6. 【請求項6】 第2の気化室の外側にベースに形成した
    噴出孔に通じる第1の気化室を形成した請求項1〜5の
    いずれか1項に記載のアイロン。
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