JP3835104B2 - アイロン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭において衣類等のしわのばしを行なうために使用されるアイロンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のアイロンは、特公昭49−49235号公報に示されているように、図10及び図11に示すような構成をしていた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図に示すように、1は加熱するヒータ2を埋設したベース1で、気化室3とスチーム通路4が一体に形成される。5は水を蓄える貯水タンクで、注水口6との連絡口7は開閉桿8の中間に設けた開閉弁9によって開閉される。10は糊液その他加工処理液を収納する補助タンクで、連通管11によって貯水タンク5の水面上で連絡し、密栓12で閉口される注液口13を有する。14はスプレー装置で、貯水タンク5の水面上に開口する孔15と盲板16によって閉ざされるスプレーノズル17及びスプレーノズル17の手前で開口する吸上パイプ18を有している。
【0004】
上記構成において動作を説明すると、アイロンかけと同時に糊付けする場合は、予め補助タンク10の注液口13から糊液を注入して、密栓12で密閉する。次に、摘子19を押すと、連動して盲板16がスプレーノズル17を開く。従って、貯水タンク5内の蒸気は、孔15からスプレー装置14内に入ってスプレーノズル17から噴出する。
【0005】
一方、補助タンク10内は連通管11によって貯水タンク5内と同圧に保たれているので、スプレーノズル17から蒸気が噴出するときに生じる負圧によって、糊液は吸上パイプ18によって吸上げられ、蒸気と混合してスプレーノズル17から噴出して糊付けをすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこのような従来の構造のものでは、スプレーノズル17から蒸気が噴出するときに生じる負圧によって、糊液を吸上パイプ18によって吸上げるため、吸上げパイプ18の内径をφ1程度と小さく絞らなければならない。また、スプレーノズル17の噴出口もφ0.5〜φ1.0程度に絞らなければ良好な噴霧が得られなくなる。
【0007】
従って、糊液の通路を狭く形成せざるを得ないため、使用後通路内に残留した糊液が硬化して通路に堆積しやすく、長期間にわたっての使用では糊の噴出量が低下したり、通路が固まった糊でつまって糊の噴出が得られなくなるという問題があった。
【0008】
また、糊液その他加工処理液を収納する補助タンク10が、アイロン本体内部に形成されているため、処理液の注入、排出作業が行ないにくいという問題があった。さらに、この作業性の悪さに加え、補助タンク10に別の種類の処理剤を入れる場合に、補充タンク10内の洗浄作業が困難であり、異種の処理剤が補助タンク10内で混ざり合い、所期の処理ができなくなるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するもので、糊等の処理剤を安定して噴出させるとともに、長期間の使用時においても安定した噴霧を得ることを第1の目的としている。また、安定した細かい粒径の噴霧を得ることを第2の目的としている。さらに、処理剤の注入、排出作業を容易にすること、及び異種の処理剤が混ざり合わないようにして繊維の仕上げ効果を高めることを第3の目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記第1の目的を達成するために、ポンプ装置により第1のタンク内の水を水路に導き、この水を第1の導水路を通して気化室に送り、気化室内で発生したスチームを蒸気通路、混合通路を通して混合室に導くとともに、混合通路内が負圧になることを利用して流路より上方に位置する個所に設けた圧力弁を開放させて第2のタンクの内部圧力を大気圧に調整し、第2のタンク内に蓄えた糊等の処理剤を流路に落下させ、混合通路を通して混合室に導き、混合室で処理剤を粒状にし、噴出ノズルよりスチームとともに噴出するよう構成したものである。
【0011】
これにより、液体の流路への漏出は、従来のような吸上げでなく、落下によるものとなり、液体の粒状化はスチームの流速や噴出ノズルから出た時の圧力変化によって行えるようになるため、通路断面積の拡大や、噴出ノズルの出口開口面積の拡大が可能となり、糊等の処理剤の堆積や詰まりの防止効果が得られ、長期間の使用状態においても安定した糊等の噴霧が得ることができる。
【0012】
また、上記第2の目的を達成するために、ポンプ装置により第1のタンク内の水を水路に導き、この水を第1の導水路を通して気化室に送り、気化室内で発生したスチームを蒸気通路、混合通路を通して混合室に導くとともに、同じく水路の水を第2の導水路、弁装置、混合通路を通して混合室に導き、前述と同様に混合通路内が負圧になることを利用して、第2のタンク内に蓄えた糊等の処理剤を流路、混合通路を通して混合室に導き、混合室で水と処理剤を粒状にし、噴出ノズルより噴出するよう構成したものである。
【0013】
これにより、混合通路内で処置剤と水が混合されるようになり、処理剤の粘性が低下するため、混合室の噴出ノズルから出る粒径が安定して微細化するものである。
【0014】
さらに、上記第3の目的を達成するために、第2のタンクを着脱自在に設けたものである。
【0015】
これにより、処理剤の第2のタンクへの注入作業や排出作業、及びタンク内の洗浄が容易に行えるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載した発明は、水を蓄える第1のタンクと、前記第1のタンク内の水を気化してスチームを発生させる気化室を形成したベースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、前記第1のタンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前記水路の水を前記気化室に導く第1の導水路と、前記第1のタンク内の水及び第2のタンク内の処理剤をスチームの流速により粒状にする混合室と、前記気化室内で発生したスチームを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記蒸気通路と前記混合室を連結する混合通路と、前記第2のタンクの下方と前記混合通路を連結した流路と、前記混合室内の処理剤及びスチームを前記ベースの前方に向けて噴出する噴出ノズルとを具備し、前記第2のタンクは、前記流路より上方に位置する個所に圧力弁を備え、前記流路内が負圧になることにより前記圧力弁が開放して内部圧力を大気圧に調整し、処理剤を前記流路に落下させて前記混合室に導くよう構成したものであり、気化室内で発生したスチームが蒸気通路を介して混合通路を通過するときに、混合通路内が負圧になることにより、第2のタンク内に注入した糊等の処理剤が流路を経由し、混合通路に漏出し、スチームの流速により細かな粒状となり、さらに混合室、噴出ノズルによって微細化できるようになる。この構成により、液体の流路への漏出は、従来のような吸上げでなく、落下によるものとなり、液体の粒状化はスチームの流速や噴出ノズルから出た時の圧力変化によって行えるようになるため、液体用の流路断面積や噴出ノズルの出口開口面積を狭く構成しなくとも、粒径の細かな噴霧が得ることができる。その結果、長期間の使用においても、液体の固着等による通路の閉塞等は発生せず、安定した糊の噴霧が得られるようになる。また、第2のタンクに内部圧力を大気圧に調整する圧力弁の作用によって、液体の流出量を安定させることが可能となり、さらに作業性が向上する。
【0017】
請求項2に記載した発明は、上記請求項1記載の発明において、水路の水を混合通路に導く第2の導水路と、この第2の導水路を所定の圧力で開放する弁装置とを具備したものであり、水路の水を第2の導水路、弁装置を経由して混合通路に導き、混合通路内で処理剤と水を混合した後に、噴出ノズルより噴出するよう構成したものである。混合通路内で事前に水と混合することにより、処理剤の粘性が低下するため、粒子化が容易に行えるようになり、混合室の噴出ノズルから出る粒径が安定して微細化するものである。
【0018】
請求項3に記載した発明は、上記請求項1記載の発明において、第2のタンクを着脱自在に設けたものであり、液体の注入作業や排出作業、及びタンク内部の洗浄作業が容易に行える。
【0019】
請求項4に記載した発明は、上記請求項3記載の発明において、第2のタンクにアイロン本体への取り付け状態で開放する蓋体を設けたものであり、第2のタンクを移動運搬中に内部の液体が漏出することがなく、さらに作業性が向上する。
【0020】
請求項に記載した発明は、上記請求項1記載の発明において、第2のタンクに加工でんぷんの混合液を注入したものであり、繊維への糊付けを容易に行うことができる。
【0021】
請求項に記載した発明は、上記請求項1記載の発明において、第2のタンクにフッ素樹脂の混合液を注入したものであり、繊維への撥水処理加工を容易に行うことができる。
【0022】
請求項に記載した発明は、上記請求項1記載の発明において、第2のタンクにシリコーンの混合液を注入したものであり、霧の中にシリコーン成分を混入することができ、アイロンかけ時の滑り性をよくして作業性を向上することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
(実施例1)
図1〜図9に示すように、アイロン本体50は、蓋体51で覆われた気化室52を形成したベース53と、このベース53を加熱するヒータ54と、ベース53の温度を検知するサーミスタ等の温度検知手段55と、ベース53のかけ面温度を任意に設定する温度設定手段56と、温度検知手段55の出力及び温度設定手段56の入力に応じてベース53の温度を制御する複数の電子部品により構成された温度制御手段57と、ベース53の上方に配置した水を蓄える着脱自在に設けた第1のタンク58と、この第1のタンク58内の水を接続部59に供給するポンプ装置60と、液状の糊等の処理剤を蓄える着脱自在に設けた第2のタンク61とを有している。
【0025】
ポンプ装置60は、第1のタンク58の上部に上下動自在に形成した釦62と、この釦62の操作によりシリンダ63内を上下に摺動する可撓性材料で形成したピストン64と、釦62を上方に付勢する釦ばね65を有している。また、シリンダ63は、下方に揚水路66を設けるとともに、この揚水路66を開閉する鋼球等からなる逆止弁67と、シリンダ63内の水を接続部59に供給する吐出路68と、この吐出路68を開閉する弁体69が設けられている。
【0026】
板状の支持体70は、金属で形成して蓋体51の上方に配設し、接続部59と接合する水路71、この水路71内の水を気化室52へ導く第1の導水路72、水路71内の水を混合室73へ導く第2の導水路74、気化室52で発生したスチームを混合室73へ導く蒸気通路75、第2の導水路74を開閉する弁装置76、水路71を開閉制御する熱応動開閉装置77の弁78及びばね79を有している。
【0027】
熱応動開閉装置77は、ベース53に組み込んだ熱応動部材80の反転動作による上下動と弁ばね79の抗力により、弁78を開閉動作する構成であり、開温度約140℃、閉温度約120℃に設定してある。
【0028】
水路71は、支持体70に設けた耐熱性ゴムのパッキング81と水路蓋82を重ね合わせて構成してあり、内部には前述の弁78が組み込んである。また水路蓋82は、第1のタンク58の接続部59とシール嵌合するための接続パッキング83を有している。
【0029】
弁装置76は、第2の導水路74の下流に設けており、圧力弁ばね84により弁体85を上流側に付勢し、上流側より所定の圧力以上の圧力が加わったときに開放状態になるよう構成してある。
【0030】
混合室73は、混合室台86と混合室蓋87の2部品の溶着結合により構成され、弁装置76及び蒸気通路75が合流した混合通路88の下流側に位置し、支持体70の先端に配設してある。また、混合室蓋87の先端にはスリット状の噴出ノズル89が一体に形成してある。
【0031】
第2のタンク61は、アイロン本体50に対して着脱自在に形成し、アイロン本体50に取り付けたときに開放する蓋体90と、取り付け状態でのシールを確保する可撓性材料で形成したシールパッキング91と、アイロン本体50に取り付けたとき上方に位置する個所に内部圧力を大気圧に調整するアンブレラ形状の圧力弁92を有している。前記した蓋体90は、アイロン本体の接続部93に第2のタンク61を取り付けた状態で、下方に形成した流路94と連通し、その下端は混合通路88と合流するよう構成してある。
【0032】
ベースカバー95は、ベース53の上面を覆うもので、混合室73上面及び噴出ノズル89は、このベースカバー95の先端部に設けた貫通穴96から突出し、アイロン本体50の外部に露出している。
【0033】
上記構成において動作を説明すると、ワイシャツ等に糊付けをしながら、アイロンかけを行うときは、第1のタンク58に水を入れるとともに、第2のタンク61に加工でんぷんの混合液(液状の糊)を入れた後、各々をアイロン本体50に取り付け、次に電源を投入し、温度設定手段56を操作してベース53を任意の温度(約200℃)に設定すると、温度検知手段55の出力に応じて温度制御手段57が信号を出力し、ヒータ54への通電が行われてベース53は設定された温度まで上昇し、設定温度を維持するように制御するため、設定温度到達後にアイロンかけを開始することができる。
【0034】
このとき、ベース53の温度上昇を感知して熱応動開閉装置77が反転動作し、弁78を開放するため、水路71と第1の導水路72が連通状態になり、水の流れが可能となる。
【0035】
次に、釦62を釦ばね65の付勢力に抗して押圧操作してピストン64を下降させた後、同釦62の押圧を解除すると、釦ばね65の付勢力によりピストン64はシリンダ63内を負圧にして上昇する。
【0036】
この時、吐出路68は弁体69によって閉じられるとともに、逆止弁67を開いて第1のタンク58内の水が揚水路66を介してシリンダ63内に流入する。再度釦62を押圧操作してピストン64を下降させると、逆止弁67が揚水路66を閉じるため、シリンダ63内に貯められた1ml程度の水は弁体69を押し下げて、瞬間的に接続部59に供給される。接続部59に供給された水は、前述したように弁78が開放状態となっているため、水路71、第1の導水路72を通過し、気化室52の内部に供給される。
【0037】
ここで、気化室52の熱により気化されたスチームは、蒸気通路75を通して混合通路88に供給される。一方、気化されたスチームにより、第1の導水路72を通して弁装置76の弁体85にも圧力が作用する。通常、混合通路88内の圧力と第2の導水路74の圧力は、飽和状態では同一であるが、気化室52内の水の滴下位置、すなわちスチームの発生位置との通路長に差があるため、瞬間的に第2の導水路74にかかった圧力で、弁体85を圧力弁ばね84のばね力に抗して移動させ、弁装置76を開放する。この結果、スチームが弁装置76を通路として、混合通路88に供給されることになる。
【0038】
また、気化室52内部に水が供給され、スチームが発生した状態でも、第1の導水路72の内部には依然として水が満たされており、前述のように気化室52で発生したスチームが弁装置76を通して混合通路88に供給される際には、この第1の導水路72内部の水も同時に混合通路88に送られる。この送られた水は、蒸気通路75から噴出するスチームの流速により細かな粒状となり混合室73に向かって流れる。
【0039】
このとき、混合通路88内はスチームと水の流速により負圧になるため、第2のタンク61及び、その下方に形成した流路94内も負圧となり、アンブレラ形状の圧力弁92が開放し、第2のタンク61内に貯えられた液状の糊が落下を開始し、流路94を通って混合通路88に流出する。液状の糊は、混合通路88内で水と混じり合うことによって、粘性が低下するため、水、スチームの流速により細かい粒状となり、混合室73に流れる。
【0040】
したがって、混合室73の内部はスチームと、粒状の水及び糊が混在する加圧状態となり、この気体、液体の2相状態で混合室蓋87の先端に設けたスリット状の噴出ノズル89を通って外部に噴出される。噴出したスチーム、粒状の水及び糊は噴出ノズル89を出た瞬間に外部圧力が一気に減少するため、さらに細かく砕けて霧状となり、直径数10μm程度の細かい霧としてアイロン本体前方に噴出される。
【0041】
また、一度の釦62操作で送り出される水の量は、シリンダ63の容積で制限されており、送水が停止するとともに、第2のタンク61に設けたアンブレラ状の圧力弁92は自動的に閉じられるため、液状の糊の流出量も安定して得られる。このように、釦62の押圧操作を繰り返すことにより、適正量の糊を含む霧を噴出させながらのアイロンかけが行なえ、繊維への糊付けが可能となる。
【0042】
上述のように、糊の流路94への漏出は、従来のような吸上げでなく、落下によるものとなり、さらに糊の粒状化はスチームの流速や噴出ノズル89から出た時の圧力変化によって行えるため、糊が流動する流路94、混合通路88、噴出ノズル89等の通路の断面積を小さく絞り込まなくても、安定した微細な噴霧が得られるようになる。
【0043】
具体的には、従来の実施例で示した構成のものでは、大きくとも1平方mmとしなければ良好な粒径が得られなかったものが、6〜10平方mm程度に拡大しても良好な粒径の噴霧が得られる。そのため、従来のように糊の固着等による通路の閉塞等は発生せず、安定した噴霧噴出が長期間の使用においても得られるようになる。
【0044】
また、混合通路88内で液状の糊を水と混合する構成となるため、液状の糊の粘性が水によって低下し、粒状化が容易になり、安定した霧の微細化が可能になる。
【0045】
さらに、上述のように第2のタンク61に設けた蓋体90は、アイロン本体50の接続部93に第2のタンク61を取り付けた状態で下方に形成した流路94と連通するよう構成されているため、換言すれば、アイロン本体50に取り付ける前の状況では蓋体90が閉じられている状態となっているため、第2のタンク61内に液体を注入した状態で移動運搬しても、液体が漏出することはなく、さらに作業性が良くなる。
【0046】
さらに、繊維に撥水処理を施す場合、第2のタンク61にフッ素樹脂の混合液(撥水処理剤)を注入するのみで、使い勝手は、上述の糊付けと同様に行える。さらに、第2のタンク61をアイロン本体50に対して着脱自在に構成しているため、液体の注入、排出が容易に行え、作業性が大幅に向上する。
【0047】
このように異なる種類の処理剤を入れ替える場合、第2のタンク61単体でアイロン本体50から取り外せるため、第2のタンク61内を容易に洗浄することができ、異種の処理剤が補助タンク内で混ざり合うことを未然に防止することができる。したがって、上述のような加工でんぷんの混合液(糊)やフッ素樹脂の混合液(撥水剤)以外にもシリコーンの混合液(仕上げ剤)等水溶性の処理液を噴霧しながらの繊維処理を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載した発明によれば、水を蓄える第1のタンクと、前記第1のタンク内の水を気化してスチームを発生させる気化室を形成したベースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、前記第1のタンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前記水路の水を前記気化室に導く第1の導水路と、前記第1のタンク内の水及び第2のタンク内の処理剤をスチームの流速により粒状にする混合室と、前記気化室内で発生したスチームを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記蒸気通路と前記混合室を連結する混合通路と、前記第2のタンクの下方と前記混合通路を連結した流路と、前記混合室内の処理剤及びスチームを前記ベースの前方に向けて噴出する噴出ノズルとを具備し、前記第2のタンクは、前記流路より上方に位置する個所に圧力弁を備え、前記流路内が負圧になることにより前記圧力弁が開放して内部圧力を大気圧に調整し、処理剤を前記流路に落下させて前記混合室に導くよう構成したから、処理剤の流路への漏出は落下によるものとなり、液体の粒状化はスチームの流速や噴出ノズルから出た時の圧力変化によって行えるため、通路断面積の拡大や、噴出ノズル出口開口面積の拡大が可能となり、糊等の処理剤の堆積や詰まりの防止効果が得られ、長期間の使用状態においても安定して糊等を噴霧することができる。また、第2のタンクに内部圧力を大気圧に調整する圧力弁を設けたから、処理剤の漏出量が安定し、適切量の噴霧が得られ作業性が向上する。
【0049】
また、請求項2に記載した発明によれば、水路の水を混合通路に導く第2の導水路と、この第2の導水路を所定の圧力で開放する弁装置とを具備したから、混合通路内で処置剤と水が混合されて処理剤の粘性が低下するため、混合室の噴出ノズルから出る粒径を安定して微細化することができる。
【0050】
また、請求項3に記載した発明によれば、第2のタンクを着脱自在に構成したから、処理剤の第2のタンクへの注入作業や排出作業、及びタンク内の洗浄を容易に行うことができる。
【0051】
また、請求項4に記載した発明によれば、第2のタンクにアイロン本体への取り付け状態で開放する蓋体を設けたから、第2のタンクを移動運搬中に内部の液体が漏出することがなく、作業性が向上する。
【0052】
また、請求項に記載した発明によれば、第2のタンクに加工でんぷんの混合液を注入したから、繊維への糊付けを容易に行うことができる。
【0053】
また、請求項に記載した発明によれば、第2のタンクにフッ素樹脂の混合液を注入したから、繊維への撥水処理加工を容易に行うことができる。
【0054】
また、請求項に記載した発明によれば、第2のタンクにシリコーンの混合液を注入したから、霧の中にシリコーン成分を混入することができ、アイロンかけ時の滑り性をよくして作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のアイロンの断面図
【図2】 同アイロンのベース上方に板状の支持体等を配設した状態の平面図
【図3】 同アイロンのベース上方に配設する板状の支持体等の平面図
【図4】 同アイロンの水路、混合室等を示す図3のA−A線断面図
【図5】 同アイロンの水路等を示す図3のB−B線断面図
【図6】 同アイロンの第1の導水路等を示す図3のC−C線断面図
【図7】 同アイロンの混合通路、流路等を示す図3のD−D線断面図
【図8】 同アイロンの第2のタンクを取り付けた状態を示す断面図
【図9】 同アイロンの第2のタンクを取り外した状態を示す断面図
【図10】 従来のアイロンの一部切欠した要部断面図
【図11】 同アイロンのスプレー装置を示す拡大断面図
【符号の説明】
52 気化室
53 ベース
58 第1のタンク
60 ポンプ装置
61 第2のタンク
71 水路
72 第1の導水路
73 混合室
75 蒸気通路
88 混合通路
89 噴出ノズル
94 流路

Claims (7)

  1. 水を蓄える第1のタンクと、前記第1のタンク内の水を気化してスチームを発生させる気化室を形成したベースと、処理剤を蓄える第2のタンクと、前記第1のタンク内の水を水路に導くポンプ装置と、前記水路の水を前記気化室に導く第1の導水路と、前記第1のタンク内の水及び第2のタンク内の処理剤をスチームの流速により粒状にする混合室と、前記気化室内で発生したスチームを気化室の外部へ導く蒸気通路と、前記蒸気通路と前記混合室を連結する混合通路と、前記第2のタンクの下方と前記混合通路を連結した流路と、前記混合室内の処理剤及びスチームを前記ベースの前方に向けて噴出する噴出ノズルとを具備し、前記第2のタンクは、前記流路より上方に位置する個所に圧力弁を備え、前記流路内が負圧になることにより前記圧力弁が開放して内部圧力を大気圧に調整し、処理剤を前記流路に落下させて前記混合室に導くよう構成したアイロン。
  2. 水路の水を混合通路に導く第2の導水路と、この第2の導水路を所定の圧力で開放する弁装置とを具備した請求項1記載のアイロン。
  3. 第2のタンクを着脱自在に構成した請求項1記載のアイロン。
  4. 第2のタンクにアイロン本体への取り付け状態で開放する蓋体を設けた請求項3記載のアイロン。
  5. 第2のタンクに加工でんぷんの混合液を注入した請求項1記載のアイロン。
  6. 第2のタンクにフッ素樹脂の混合液を注入した請求項1記載のアイロン。
  7. 第2のタンクにシリコーンの混合液を注入した請求項1記載のアイロン。
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