JP2001231742A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2001231742A
JP2001231742A JP2000042989A JP2000042989A JP2001231742A JP 2001231742 A JP2001231742 A JP 2001231742A JP 2000042989 A JP2000042989 A JP 2000042989A JP 2000042989 A JP2000042989 A JP 2000042989A JP 2001231742 A JP2001231742 A JP 2001231742A
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bending
operation wire
groove
bending operation
piece
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Takuo Sasaki
琢男 佐々木
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 先端湾曲駒のスリット(溝)内に湾曲操作ワ
イヤを通す作業を容易にでき、しかも固着したときに湾
曲駒内への占有スペースを小さく湾曲操作ワイヤの取付
けができる内視鏡を提供する。 【解決手段】 先端湾曲駒21を構成する円筒部材22
にスリット23が形成され、このスリット23は円筒面
の周方向に沿った溝23aとその両端部23bから円筒
の軸と平行で後方側に延びる溝23cとからなり、湾曲
操作ワイヤ7をスリット23に通す際には溝23cを利
用することにより、湾曲操作ワイヤ7の表面を擦るよう
なことなく容易に挿通でき、かつ溝23aに湾曲操作ワ
イヤ7の円弧部7aを嵌合して、さらに端部7bから折
り返された直線部7cを溝23cの長手方向に沿って小
さな傾斜角で内周側に屈曲させて溝23c後端付近で先
端湾曲駒21の内周面に接するようにして固着すること
により、急峻に屈曲させたような場合に内周面に突出す
る部分が発生するのを防止した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湾曲操作ワイヤの
取付け構造を改良した内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】(実公昭60−41204号)一般に内
視鏡1は図6に示すように、術者が把持する把持部を備
えた操作部2と、その前端に形成され、体腔内等に挿入
できるように細長に形成された挿入部3と、操作部2か
ら延出されるライトガイドケーブル4とより成り、挿入
部3の先端側部分3Aには硬質の先端部5と湾曲自在の
湾曲管部6とが設けてある。
【0003】また、挿入部3には湾曲操作ワイヤ7が挿
通されており、この湾曲操作ワイヤ7はその先端側が湾
曲管部6に、手元側が操作部2内に設けられた湾曲操作
装置を構成する湾曲ドラム部8に連結されていて、この
湾曲ドラム部8の回転軸に取り付けた湾曲操作レバー9
を回動操作することにより、湾曲操作ワイヤ7を牽引、
弛緩させて湾曲管部6を遠隔的に湾曲操作が行えるよう
になっている。
【0004】上記湾曲操作ワイヤ7を湾曲管部6に連結
する従来技術として、例えば実公昭60−41204号
中の図5に示されているような構造がある。その連結構
造は主に、図7(A)、(B)、(C)に示すように先
端チップ11と、この先端チップ11に前端側が固定さ
れる先端湾曲駒12と、この先端湾曲駒12に先端側が
固着される湾曲操作ワイヤ7とからなる。
【0005】湾曲操作ワイヤ7は、1本のワイヤより成
り、その中央部で円弧部7aが形成されるようにしてそ
の両端部7bで略直角に折り返して2本になった平行な
直線部7cを後方側に延出し、後端部7dを湾曲ドラム
部8に固定する。また、円弧部7aが形成された側を先
端側にして先端湾曲駒12に固着する。この湾曲操作ワ
イヤ7は、円弧部7aの周辺付近(及び後端部7d周辺
部)を除く直線部7bには湾曲操作に伴う摺動時の摩擦
抵抗が小さくなるような被覆(図7(C)で梨地模様で
示す)が施されている。
【0006】また、先端湾曲駒12は略円筒形状であ
り、その円筒の軸と垂直な方向にスリット12aが円筒
面に設けてあり、そのスリット12aの長さは、前記円
弧部7aの長さとほぼ等しい。また、この先端湾曲駒1
2の後端には左右に舌片12bが設けてある。
【0007】また、各舌片12bには孔12cがそれぞ
れ設けてあり、2点鎖線で示すように略円筒形状の湾曲
駒12′の前端の舌片と重ねて図示しないリベットで回
動自在に連結される。また、この湾曲駒12′の後端も
図示しない湾曲駒と互いに回動自在に連結するようにし
て、複数の湾曲駒を互いに回動自在に連結して湾曲管部
6を形成できるようにしている。
【0008】湾曲操作ワイヤ7の先端側を先端湾曲駒1
2に固定する場合には、スリット12aに円弧部7aを
嵌装し、湾曲操作ワイヤ7の直線部7bを湾曲駒の内周
面に沿って手元側に延出させた状態で、先端湾曲駒12
のスリット12aで円弧部7aが半田付け等により固定
される。
【0009】このため、後述するように湾曲操作ワイヤ
7を先端湾曲駒12に固定するためにまず、湾曲操作ワ
イヤ7をその後端部7d側から先端湾曲駒12の外側か
らスリット12a内に通して、後端部7dを後方側に引
っ張り、先端側の円弧部7aをスリット7aに嵌装でき
る状態にする組み付ける作業が必要となる。
【0010】一方、先端チップ11は、略円柱形状で、
照明光学系取付孔、観察光学系取付孔及びチャンネルチ
ューブ取付孔等が軸方向に形成され、さらに軸方向の略
中間部の外周面にフランジ11aが設けてあり、このフ
ランジ11aに先端湾曲駒12の先端部12dが当接す
るようにして、その後端側部分が先端湾曲駒12の内周
面に嵌合して取り付けられる。
【0011】このフランジ11aにより手元側に位置す
る手元部11bには、湾曲操作ワイヤ7の円弧部7aの
両端部7bで折り返されて2本になった直線部7cが延
出される箇所に切り欠き11cが設けてある。
【0012】この先端チップ11の手元部11bの長さ
は、先端湾曲駒12のスリット12aから先端部12d
までの長さより長く成形されている。このため、湾曲操
作ワイヤ7を牽引して、湾曲操作ワイヤ7が先端湾曲駒
12の内側への落ち込もうとする力が働くとき、手元部
11bに抗力が生じ、半田の固着力に加えて補足的に落
ち込み防止が図れる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図8に、湾曲操作ワイ
ヤ7を先端湾曲駒12に組み付ける時の模式図を示す。
上術のように湾曲操作ワイヤ7の直線部7cには摩擦抵
抗を小さくするための被覆が施されているため、被覆が
施されていない状態の湾曲操作ワイヤよりも可撓性が小
さくなる。
【0014】この組み付けを行う場合、例えば図8
(A)に示すように先端湾曲駒12の全長が短ければ、
湾曲操作ワイヤ7をスリット12aから後端部12eに
挿通したとき、湾曲操作ワイヤ7はスリット12aにお
いて、先端湾曲駒12に対して略垂直に挿入することが
できる。
【0015】しかし、図8(B)に示すように、先端湾
曲駒12が長い場合、湾曲操作ワイヤ7をスリット12
aに挿入する際、湾曲操作ワイヤ7と先端湾曲駒12と
がなす角度が小さくなる。
【0016】この時、湾曲操作ワイヤ7がスリット12
aのエッジに擦れることにより、直線部7cに施した前
記被覆が剥離してしまい、湾曲操作に伴う摩擦力が増え
る、という第1の問題が生じる。この問題の対策案とし
て、スリット12aの幅を広げると、湾曲操作ワイヤ7
をスリット12aに半田付けする際に、スリット12a
の隙間に半田が回りきらない、という問題が生じる。な
お、被覆がされていない湾曲操作ワイヤ7の場合でも、
湾曲操作ワイヤ7の表面を擦ることによる表面に傷を付
けるおそれがあることを防止して挿通する作業を行うこ
とが簡単に行いにくい欠点があった。
【0017】また、スリット12aを設ける位置を手元
側へ移動すると、先端チップ11の手元部11bは薄肉
加工であるため加工長さの制限を受けスリット12aま
で届かず、湾曲操作ワイヤ7にかかる牽引力に対して、
スリット12aで半田による固着力のみに頼らなくては
ならない、という問題が生じる。
【0018】次に、第2の問題を図9(A)、(B)を
参照して説明する。スリット12aに湾曲操作ワイヤ7
が固着されている様子を図9(A)に、図9(A)にお
ける湾曲操作ワイヤ7の円弧部7aの端部7bを通る直
線A−Aと先端湾曲駒12の中心軸Oを含む断面図を図
9(B)に示す。
【0019】湾曲操作ワイヤ7をスリット12aに挿入
して固定する際には、まず円弧状のスリット12aに湾
曲操作ワイヤ7の円弧部7aを沿わせる。湾曲操作ワイ
ヤ7は、円弧部7aの端部7bにおいて折り曲げられ、
微小長さ分、中心軸Oに垂直な方向を向く。そして、湾
曲操作ワイヤ7は再度折り曲げられ、先端湾曲駒12の
内周面に接するように手元側に延出されるようにしてい
る。
【0020】しかし、湾曲操作ワイヤ7は元々直線状に
成形されているため、円弧部7aの端部7bにおいて、
微小長さ分、中心軸Oに垂直な方向に向けた湾曲操作ワ
イヤ7を、その近傍で先端湾曲駒12の内周面に密着す
る様に折り曲げても屈曲しにくく、図9(B)に示すよ
うにδ分だけ内周方向に突出してしまう。この突出する
分だけ、先端の充填率が高まるという問題が生じる。
【0021】つまり、湾曲操作ワイヤ7の固着の際に、
この湾曲操作ワイヤ7の先端湾曲駒12の内周側に突出
するδ分で先端の充填率を大きくしてしまい(換言する
と、湾曲操作ワイヤ7の固着による占有スペースが大き
くなってしまい)、その分だけ本来収納したい観察光学
系等を収納する収納スペースが低下してしまう問題が生
じる。
【0022】(発明の目的)本発明は、上述の従来技術
の問題点に鑑みて、先端湾曲駒のスリット(溝)内に湾
曲操作ワイヤを通す作業を容易にでき、しかも固着した
ときに湾曲駒内への占有スペースを小さく湾曲操作ワイ
ヤの取付けができる内視鏡を提供することを第1の目的
とする。
【0023】また、湾曲操作ワイヤ表面に設けた摩擦力
低減のための被覆を剥離させることなく、しかも先端湾
曲駒に固着したときに湾曲駒内への占有スペースを小さ
く湾曲操作ワイヤの取付けができる内視鏡を提供するこ
とを第2の目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】複数の円筒状の湾曲駒を
長手軸方向に連結し前記複数の湾曲駒のうち円筒面の周
方向の第1の溝が形成された先端湾曲駒を有し挿入部の
先端側に設けられた湾曲管部と、前記先端湾曲駒に形成
された第1の溝に嵌装固定され折り返されて前記挿入部
内に延出されるとともにこの延出側端部が前記挿入部の
手元側に設けられた操作部内に配設された湾曲操作装置
に連結された湾曲操作ワイヤとを有する内視鏡におい
て、前記先端湾曲駒に形成された第1の溝から前記湾曲
操作ワイヤが延出する部分に前記第1の溝と連続させて
前記先端湾曲駒の前記長手軸方向の第2の溝を手元側に
形成したことにより、湾曲操作ワイヤを第1の溝内に通
す際にこの第1の溝に連通する第2の溝を利用して湾曲
操作ワイヤを通すことにより、容易に挿通作業を行え、
また第2の溝の長手方向部分で湾曲操作ワイヤを小さい
傾斜角で折り曲げるようにして先端湾曲駒の内周面に通
すことにより、湾曲操作ワイヤが先端湾曲駒の内周面か
ら突出させることなく固着できるようにしている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を具体的に説明する。 (第1の実施の形態)図1ないし図3は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態に
おける先端湾曲駒の構造を示し、図2は湾曲操作ワイヤ
を先端湾曲駒に組み付ける時の模式図を示し、図3は湾
曲操作ワイヤを先端湾曲駒に固定した時の概略図を示
す。
【0026】本実施の形態の内視鏡は例えば図6に示す
内視鏡1と殆ど同じ構成である。但し、図7(B)に示
す先端湾曲駒12の代わりに図1に示す先端湾曲駒21
を採用して挿入部3の先端側部分3A、つまり先端部5
と湾曲管部6とが形成されている。従って、本実施の形
態の内視鏡は図6で示されている内視鏡1と、この図6
で示されている部分は全く同じ構成であり、本実施の形
態の内視鏡における操作部2及び挿入部3等の構成の説
明を省略する。
【0027】また、本実施の形態の内視鏡において、湾
曲管部6等を説明する場合、図6及び図7で説明した先
端チップ11及び湾曲操作ワイヤ7等を流用する。図1
に示すように本実施の形態における先端湾曲駒21は金
属製、より具体的には例えばステンレス製で薄肉の円筒
部材22より構成されている。この円筒部材22の手元
側端部には、半円状の舌片22aが例えば左右対称に2
個設けられている。
【0028】各舌片22aには、その中心位置に孔22
bが設けられている。そして、図7(B)に述べたよう
に湾曲駒12′の前端の舌片と重ねて図示しないリベッ
トにて互いに回動自在に連結する等して、回動自在に連
結した複数の湾曲駒で湾曲自在の湾曲管部6を形成でき
るようにしている。
【0029】また、円筒部材22の前方側の円筒面に
は、スリット23が設けられている。このスリット23
は円筒部材22の軸方向と垂直な周方向(上下方向)に
延びる円弧状の溝23a及びこの溝23aの両端部23
bから後端側へ向かって円筒部材22の軸と平行な方向
に延設された溝23cとから構成されている。溝23a
と溝23cとは各端部23bにより滑らかに繋がってい
る。
【0030】各溝23a、23cの幅は湾曲操作ワイヤ
7の径より僅かに大きい幅となっている。溝23aは円
筒部材22の略半周の長さであり、この長さはこの溝2
3aに収納される湾曲操作ワイヤ7の円弧部7aと同じ
長さとなっている。湾曲操作ワイヤ7の先端側は溝23
a及び23cに嵌装され、半田付け等により固定され
る。なお、この先端湾曲駒21の先端側は図7(A)で
説明した先端チップ11に嵌合して取り付けられる。
【0031】本実施の形態では湾曲操作ワイヤ7の先端
側が固定される円筒形状の先端湾曲駒21には、湾曲操
作ワイヤ7の円弧部7aを収納固定するスリット23と
して周方向に円弧状に設けた第1の溝部と、この第1の
溝部の両端部から円筒の軸と平行な後方側に延出させた
第2の溝部(直線溝部或いは長溝部)とを設けることに
より、湾曲操作ワイヤ7をスリット23内を通す際に第
2の溝部を利用して通すことにより、湾曲操作ワイヤ7
の被覆を擦って剥離させてしまうことを防止できるよう
にすると共に、湾曲操作ワイヤ7の円弧部7a両端での
急峻な折り曲げを第2の溝部の形成で緩和できるように
して(より具体的には小さい傾斜角で折り曲げて)、湾
曲操作ワイヤ7における急峻な折り曲げに伴い半径方向
内側に突出する部分ができるのを解消して湾曲操作ワイ
ヤ7の固着による占有スペースを小さくし、収納スペー
スが低下するを解消するようにしていることが特徴とな
っている。
【0032】次に本実施の形態の作用を説明する。図2
は、溝23cと円筒部材22の軸を含む断面を示す。湾
曲操作ワイヤ7を先端湾曲駒21(の円筒部材22)に
組み付ける時には、溝23cに湾曲操作ワイヤ7の直線
部7cが沿うように挿入する。この場合、湾曲操作ワイ
ヤ7の後端部7dは、円筒部材22の外側よりスリット
23内に挿入される。
【0033】溝23cが円筒部材22の軸と平行な方向
に長く延設されているために、湾曲操作ワイヤ7を円筒
部材22(の軸方向)に対して略垂直にしなくてもスリ
ット23(の溝23c)のエッジに接触する事なく挿入
することが容易にでき、湾曲操作ワイヤ7に設けた被覆
が(擦れて)剥がれるようなことを防止できる。
【0034】つまり、湾曲操作ワイヤ7に設けた被覆が
(擦れて)剥がれるようなことを防止してスリット23
内に、湾曲操作ワイヤ7を通す作業を容易にできる。な
お、被覆が設けてない湾曲操作ワイヤの場合でも表面を
擦ることによる湾曲操作ワイヤの表面に傷を付けるよう
なおそれを解消して簡単に湾曲操作ワイヤを通す作業が
できることになる。
【0035】そして、湾曲操作ワイヤ7の後端部7dを
後方側に延出し、円弧部7aがスリット23の溝23a
に嵌合する状態に設定できたら、図3に示すような状態
にして、スリット23部分で湾曲操作ワイヤ7の先端側
を半田付け或いはろう付けで固着する。
【0036】図3は、湾曲操作ワイヤ7を先端湾曲駒2
1に固定した時の概略図を示す。図3(A)は、固定時
の外観図を、図7(B)は、溝23cと円筒部材22の
軸を含む断面図を示す。
【0037】溝23a部分では、湾曲操作ワイヤ7の円
弧部7aは円筒部材22の内周面から内側に突出しない
ように固定されている(図7(B)参照)。そして、こ
の円弧部7aの各端部7bは溝23cの前端に位置し、
この溝23c部分では、湾曲操作ワイヤ7は円弧部7a
の端部7bからほぼ溝23cの長さ程度で円筒部材22
の中心側に向くように小さな傾斜角で緩やかに斜め後方
側に延出され、溝23cの最後端付近で円筒部材22の
内周面に沿って手元側に延出されるように屈曲してい
る。
【0038】換言すると、溝23c部分では、湾曲操作
ワイヤ7は手元側に向かうにつれて緩やかに内周方向へ
移動する。溝23cの最後端より手元側(すなわち円筒
部材22の内側)では、湾曲操作ワイヤ7は円筒部材2
2の内周面に密着するようにして手元側に延出されるよ
うになる。このようにして溝23c等で半田付け等で固
定されている。
【0039】従来例では図9で説明したように円弧部7
aの端部7bで先端湾曲駒12の内周面に接するように
急峻に折り曲げているため、図9(B)に示すように先
端湾曲駒12の内周面の内側に突出してしまう部分がで
きてしまうが、本実施の形態では、このように急峻に折
り曲げないで、溝23cの長さ部分でゆっくりと折り曲
げるようにしているので、湾曲操作ワイヤ7が図9
(B)に示すような内周面の内側に突出してしまう部分
ができることなく(図3(B)参照)、湾曲操作ワイヤ
7の先端側を固定することができる。
【0040】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、先端湾曲駒12の円筒面の周方向に沿う溝23aに
連なるように、軸に沿った溝23cを手元方向へ延設す
ることによって、湾曲操作ワイヤ7の組付け時に湾曲操
作ワイヤに施した被覆膜を剥離させることなく、しかも
湾曲操作ワイヤ7の固定状態において、先端湾曲駒12
の内周方向へのワイヤ突出量を減らすことができ、その
固定による占有スペースの低減化により、湾曲管内での
他の内蔵物に対する収納スペースを確保すること(収納
スペースの低下防止)ができる。
【0041】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の
実施の形態を図4及び図5を参照して具体的に説明す
る。図4は組み付け用の治具を用いて湾曲操作ワイヤを
先端湾曲駒に組み付ける時の外観図を示し、図5は湾曲
操作ワイヤを先端湾曲駒に組み付後の円筒部材の中心軸
を含む断面図を示す。
【0042】本実施の形態では先端湾曲駒21として第
1の実施の形態における円筒部材22の代わりに図4に
示す円筒部材31を採用している。また、この円筒部材
31に湾曲操作ワイヤ7を組み付けるために、図4に示
す治具32を採用して、簡単に組み付け作業を行えるよ
うにしている。
【0043】図4に示すように先端湾曲駒21は薄肉の
円筒形状の円筒部材31より成り、治具32は、円筒部
材31に内挿可能で、円筒部材31の内径とほぼ同じ外
径になっている。
【0044】円筒部材31には、第1の実施の形態と同
様に、後端には左右対称な位置に半円形状の舌片31a
が設けられ、各舌片31aの中心位置に孔31bが設け
られ、図7(B)に示した湾曲駒12′を回動自在に連
結できるようにしている。また、円筒面の前寄りの位置
には湾曲操作ワイヤ7の円弧部7aを固定するためのス
リット33が設けてある。
【0045】このスリット33は円筒の軸に垂直で円筒
の周方向に円弧状に延設された溝33aと、この溝31
aの両端から軸に平行で後方側に延出されるように溝3
1bがそれぞれ形成されており、両者は滑らかに連結し
ている。
【0046】また、円筒部材31は、溝33aおよび3
3bにより形成される矩形状残肉部31cを有するが、
矩形状残肉部31c上の複数箇所に軸方向に切り込みを
入れて、例えば溝33bの近傍の部分のものに対しては
半径方向外側に突出させるようにした爪31dを設ける
ようにしている。
【0047】図5は、爪31d及び円筒部材31の中心
軸を含む断面図を示す。爪31dの端部は円筒部材31
の外周面より外側へ僅かに突出するよう成形されてお
り、円筒部材31の内周面から爪31d先端までの半径
方向の距離は湾曲操作ワイヤ7の径より小さい。
【0048】一方、治具32は例えばセラミック製の中
実丸棒より成る。この治具32の外表面には、円筒部材
31に挿通した時に湾曲操作ワイヤ7の直線部7cの位
置する部分に、その湾曲操作ワイヤ7を収納可能な大き
さの例えばV溝32aが形成されている。その他の構成
は第1の実施の形態に同じである。
【0049】次に本実施の形態の作用を説明する。第1
の実施の形態と同様に、湾曲操作ワイヤ7をその後端部
7dから溝31b内に挿入し、その後治具32を円筒部
材31に挿通する。V溝32aに湾曲操作ワイヤ7の直
線部7cが収納可能であるために、V溝32aに湾曲操
作ワイヤ7の直線部7cを収納した状態で治具32が円
筒部材31に挿通される。
【0050】治具32を円筒部材31に挿通した状態で
湾曲操作ワイヤ7の後端部7dを強く牽引する。湾曲操
作ワイヤ7が円筒部材31の矩形状残肉部31cを乗り
上げる方向に牽引されるが、爪31dに湾曲操作ワイヤ
7が引っ掛かり、手元側に乗り上げる事を防止できる。
【0051】溝31a及び31bに湾曲操作ワイヤ7が
嵌装された状態で半田付けを行う。治具32は半田をは
じくと共に、高温に耐える特性を持つセラミックより成
るため半田が付かず、湾曲操作ワイヤ7を円筒部材31
に半田付けした後に、容易に治具32を円筒部材31か
ら抜去することができる。
【0052】円筒部材31の内周面から爪31d先端ま
での突出する半径方向の距離は湾曲操作ワイヤ7の径よ
り小さく成形されているため、湾曲操作ワイヤ7を固着
した状態において、爪31dによって挿入部3の最大外
径が増えることはない。その他の作用は、第1の実施の
形態に同じである。
【0053】本実施の形態は以下の効果を有する。半田
付け時に湾曲操作ワイヤを密着させるために、湾曲操作
ワイヤを強く牽引しても、湾曲操作ワイヤが矩形の溝か
ら脱線せずに固着が可能となる。その他は第1の実施の
形態と同様の効果を有する。
【0054】[付記] 1.複数の円筒状の湾曲駒を長手軸方向に連結し前記複
数の湾曲駒のうち円筒面の周方向の第1の溝が形成され
た先端湾曲駒を有し挿入部の先端側に設けられた湾曲管
部と、前記先端湾曲駒に形成された第1の溝に嵌装固定
され折り返されて前記挿入部内に延出されるとともにこ
の延出側端部が前記挿入部の手元側に設けられた操作部
内に配設された湾曲操作装置に連結された湾曲操作ワイ
ヤとを有する内視鏡において、前記先端湾曲駒に形成さ
れた第1の溝から前記湾曲操作ワイヤが延出する部分に
前記第1の溝と連続させて前記先端湾曲駒の前記長手軸
方向の第2の溝を手元側に形成したことを特徴とする内
視鏡。 2.付記1において、前記湾曲操作ワイヤの先端側は第
1の溝に嵌装固定された部分の両端を前記第2の溝の長
手方向に沿って小さい傾斜角で、前記先端湾曲駒の内周
面に接するように屈曲されるようにして固定されること
を特徴とする内視鏡。
【0055】3.円筒面の周方向に沿う溝が形成された
先端湾曲駒を有する湾曲管部と、先端側で前記先端湾曲
駒の該溝に嵌装固定され途切れることなく折り返されて
挿入部内に延出し、かつ手元側で湾曲操作装置に連結さ
れた湾曲操作ワイヤとからなる内視鏡において、前記溝
の、湾曲操作ワイヤが手元側に延出する箇所に、前記溝
と連なるように軸に沿った溝を手元方向へ形成したこと
を特徴とする内視鏡。 4.付記3において、前記先端湾曲駒に設けた周方向に
沿う溝と軸に沿った溝により形成される矩形状残肉部
の、周方向に沿う溝により形成される辺の一部を、先端
湾曲駒の円筒面より外周方向に突出させたことを特徴と
する内視鏡。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の円筒状の湾曲駒を長手軸方向に連結し前記複数の湾
曲駒のうち円筒面の周方向の第1の溝が形成された先端
湾曲駒を有し挿入部の先端側に設けられた湾曲管部と、
前記先端湾曲駒に形成された第1の溝に嵌装固定され折
り返されて前記挿入部内に延出されるとともにこの延出
側端部が前記挿入部の手元側に設けられた操作部内に配
設された湾曲操作装置に連結された湾曲操作ワイヤとを
有する内視鏡において、前記先端湾曲駒に形成された第
1の溝から前記湾曲操作ワイヤが延出する部分に前記第
1の溝と連続させて前記先端湾曲駒の前記長手軸方向の
第2の溝を手元側に形成しているので、湾曲操作ワイヤ
を第1の溝内に通す際にこの第1の溝に連通する第2の
溝を利用して湾曲操作ワイヤを通すことにより、容易に
挿通作業を行え、また第2の溝の長手方向部分で湾曲操
作ワイヤを小さい傾斜角で折り曲げるようにして先端湾
曲駒の内周面に通すことにより、湾曲操作ワイヤが先端
湾曲駒の内周面から突出させることなく固着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における先端湾曲駒
の構造を示す斜視図。
【図2】湾曲操作ワイヤを先端湾曲駒に組み付ける時の
模式図。
【図3】湾曲操作ワイヤを先端湾曲駒に固定した時の概
略図。
【図4】本発明の第2の実施の形態における先端湾曲駒
の構造を示す斜視図。
【図5】湾曲操作ワイヤを先端湾曲駒に固定した時の断
面図。
【図6】内視鏡の概略の構成を示す図。
【図7】従来例における湾曲管部を構成する主要な構成
部材を示す図。
【図8】先端湾曲駒のスリットに湾曲操作ワイヤを組み
付けのために通した様子を示す図。
【図9】先端湾曲駒のスリットに固定された湾曲操作ワ
イヤの先端付近での様子を示す図。
【符号の説明】
2…操作部 3…挿入部 5…先端部 6…湾曲管部 7…湾曲操作ワイヤ 7a…円弧部 7b…端部 7c…直線部 7d…後端部 11…先端チップ 21…先端湾曲駒 22…円筒部材 23…スリット 22a…舌片 23a…溝 23c…溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の円筒状の湾曲駒を長手軸方向に連
    結し前記複数の湾曲駒のうち円筒面の周方向の第1の溝
    が形成された先端湾曲駒を有し挿入部の先端側に設けら
    れた湾曲管部と、前記先端湾曲駒に形成された第1の溝
    に嵌装固定され折り返されて前記挿入部内に延出される
    とともにこの延出側端部が前記挿入部の手元側に設けら
    れた操作部内に配設された湾曲操作装置に連結された湾
    曲操作ワイヤとを有する内視鏡において、 前記先端湾曲駒に形成された第1の溝から前記湾曲操作
    ワイヤが延出する部分に前記第1の溝と連続させて前記
    先端湾曲駒の前記長手軸方向の第2の溝を手元側に形成
    したことを特徴とする内視鏡。
JP2000042989A 2000-02-21 2000-02-21 内視鏡 Withdrawn JP2001231742A (ja)

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