JP2001227575A - 車両用緩衝器 - Google Patents

車両用緩衝器

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JP2001227575A
JP2001227575A JP2000041870A JP2000041870A JP2001227575A JP 2001227575 A JP2001227575 A JP 2001227575A JP 2000041870 A JP2000041870 A JP 2000041870A JP 2000041870 A JP2000041870 A JP 2000041870A JP 2001227575 A JP2001227575 A JP 2001227575A
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outer tube
hollow pipe
tube
peripheral surface
oil chamber
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JP2000041870A
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Masanao Matsui
優尚 松井
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Showa Corp
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Showa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウタチューブにおける中空パイプの取付部
に簡易に一定のシール作用を確保し、製品コストを低減
すること。 【解決手段】 アウタチューブ11の底部に中空パイプ
22を立設し、中空パイプ22の先端部に設けたピスト
ン部32をインナチューブ11の内周に摺接し、アウタ
チューブ11の底部に外方から係着したボルト21の先
端部に中空パイプ22の基端部を螺着してなるフロント
フォーク10(車両用緩衝器)において、アウタチュー
ブ11を中空パイプ22より軟質な材料にて構成し、中
空パイプ22のテーパ状外周面93とアウタチューブ1
1のテーパ状内周面94とを衝合してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二輪車等のフロント
フォークに用いて好適な車両用緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用緩衝器として、実公昭58-2
6870号公報に記載の如く、アウタチューブにインナチュ
ーブを挿入し、アウタチューブとインナチューブが区画
する室内に油室と気体室を形成し、アウタチューブの底
部に中空パイプを立設し、中空パイプの先端部に設けた
ピストン部をインナチューブの内周に摺接してなるもの
がある。
【0003】この従来技術では、アウタチューブの底部
に設けた取付孔に外方から係着したボルトの先端部に中
空パイプの基端部を螺着し、中空パイプの基端部の側の
外周面をアウタチューブの底部の側の内周面に衝合して
該中空パイプを固定している。そして、ボルトのねじ部
まわりに樹脂等からなるシール剤を塗布するとともに、
ボルトの首下部に銅パッキン等を嵌挿した状態で、該ボ
ルトをアウタチューブの取付孔に装着し、ボルトの頭部
とアウタチューブの取付孔周囲の端面との間に銅パッキ
ン等を挟み、アウタチューブの内部の油室をシールして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、アウタチューブにおける中空パイプの取付部に
一定のシール作用を確保するため銅パッキン等を用いる
ことを必須とし、銅パッキンを用いることによる部品点
数、組付工数の増加を招き、製品コストが高い。
【0005】本発明の課題は、アウタチューブにおける
中空パイプの取付部に簡易に一定のシール作用を確保
し、製品コストを低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、アウタチューブにインナチューブを挿入し、アウタ
チューブとインナチューブが区画する室内に油室と気体
室を形成し、アウタチューブの底部に中空パイプを立設
し、中空パイプの先端部に設けたピストン部をインナチ
ューブの内周に摺接し、アウタチューブの底部に外方か
ら係着したボルトの先端部に中空パイプの基端部を螺着
し、中空パイプの基端部の側の外周面をアウタチューブ
の底部の側の内周面に衝合して該中空パイプを固定して
なる車両用緩衝器において、前記アウタチューブを中空
パイプより軟質な材料にて構成し、中空パイプの外周面
とアウタチューブの内周面をテーパ面としてなるように
したものである。
【0007】
【作用】請求項1の発明によれば下記、の作用があ
る。 アウタチューブにおける中空パイプの取付部では、ボ
ルトの締結力により、中空パイプのテーパ状外周面がア
ウタチューブのテーパ状内周面にテーパ嵌合して強固に
くさび結合する。
【0008】アウタチューブのテーパ状内周面は中空
パイプのテーパ状外周面より軟質であり、両者は上述
の強固なくさび結合下で良くなじんで密着し、パッキン
類を用いることを必須としない簡易な構成でも、一定の
シール作用を確保し、アウタチューブの内部の油室を確
実にシールできる。
【0009】尚、本発明において、アウタチューブにお
ける中空パイプの取付部に、銅パッキン等のパッキン類
を併用する場合には、シール作用を一層確実にできる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はフロントフォークを示す全
体断面図、図2はフロントフォークの下部拡大断面図、
図3はフロントフォークの上部拡大断面図、図4はアウ
タチューブの開口端に設けた密封装置を拡大して示す断
面図、図5は中空パイプの取付部を拡大して示す断面
図、図6は中空パイプのピストン部の製造手順を示す模
式図、図7はインナチューブのピストン部のチェック弁
の動作を示す模式図である。
【0011】フロントフォーク10(車両用緩衝器)
は、図1〜図3に示す如く、車輪側の、一端が閉じ、他
端が開口するアウタチューブ11に車体側のインナチュ
ーブ12を挿入し、両チューブ11、12を伸縮自在に
摺動可能としている。アウタチューブ11のインナチュ
ーブ12が挿入される開口端には密封装置13が装着さ
れている。アウタチューブ11とインナチューブ12の
摺動構造と、密封装置13の構成については、それぞれ
後に詳述する。
【0012】アウタチューブ11の底部には、ボルト2
1が挿入され、中空パイプ22がこのボルト21により
固定されてアウタチューブ11の内部に立設されてい
る。ボルト21による中空パイプ22の固定構造につい
ては後に詳述する。中空パイプ22の後述するピストン
部32(又は中空パイプ22の上端面)と、インナチュ
ーブ12の上端部に設けられているばねシート23との
間には、懸架スプリング24が介装されている。ばねシ
ート23は、インナチューブ12の上端側内径部にOリ
ング25を介して封着され、ストッパリング26で保持
されている。
【0013】インナチューブ12の下端内径部には、中
空パイプ22の外周に臨むピストン部31が加締め保持
され、また中空パイプ22の先端部には、インナチュー
ブ12の内周に臨むピストン部32が設けられている。
【0014】そして、フロントフォーク10にあって
は、インナチューブ12と中空パイプ22とピストン部
31とピストン部32により、インナチューブ12が上
昇する伸長行程時に減衰力を発生させる上油室33を構
成している。また、フロントフォーク10は、ピストン
部31の下部のアウタチューブ11と中空パイプ22と
の間に下油室34を構成し、中空パイプ22の内径部と
これに連通するインナチューブ12の内部をリザーバ室
35とし、下油室34とリザーバ室35とを連通する複
数の通孔36を中空パイプ22に設けている。リザーバ
室35には作動油が充填されており、図1は、空車1G
状態での油面Lを示している。インナチューブ12の内
部で、リザーバ室35の上部空間は気体室37である。
【0015】このとき、インナチューブ12の他端内径
部のピストン部31は、バルブハウジング41とワッシ
ャ42をインナチューブ12に加締め保持され、バルブ
ハウジング41の内部で中空パイプ22に摺接して上下
動できるチェック弁43を内蔵し、(a)圧縮行程時には
チェック弁43を上動(上油室33が下油室34より低
圧になること、及び中空パイプ22のインナチューブ1
2に対する相対的な上向き移動につれて上動する)させ
て下油室34から上油室33への油の通過をチェック弁
43の上端溝43Aにより許容する(図7(A))とと
もに、(b)伸長行程時にはチェック弁43を下動(上油
室33が高圧になること、及び中空パイプ22のインナ
チューブ12に対する相対的な下向き移動につれて下動
する)させてチェック弁43の下端面をワッシャ42に
当てて上油室33から下油室34への油の通過を阻止す
る(図7(B))。また、中空パイプ22のピストン部
32は、油の通過を常時阻止する。そして、フロントフ
ォーク10は、上油室33とリザーバ室35を連通する
オリフィス38を中空パイプ22に設け、伸長行程時
に、このオリフィス38を用いて、上油室33からリザ
ーバ室35に移動する油の通路抵抗に基づき、伸長行程
時の減衰力を発生する。この伸長行程時の減衰力発生手
段はピストン部32に設けても良い。
【0016】尚、フロントフォーク10では、インナチ
ューブ12に設けたピストン部31と、中空パイプ22
に設けたピストン部32の間に、最大伸長時のリバウン
ドスプリング39を設けている。
【0017】また、フロントフォーク10では、中空パ
イプ22のピストン部32を図6に示す如くに構成して
いる。中空パイプ22は、直管パイプ51の上端部を薄
肉部52としておき、この薄肉部52に上下2枚の各皿
状ピストン片53、54を背中合せで嵌挿し(図6
(A)、(B))、薄肉部52の先端部を加締め加工し
てそれらのピストン片53、54を保持する(図6
(C))。そして、両ピストン片53、54の外周の間
に形成されるリング溝55Aに樹脂製ピストンリング5
5を装填する(図6(D))。ピストンリング55は、
周方向の一部に切り口を持つ弾性リングからなり、切り
口を閉じた状態でアウタチューブ12の内周に密着する
真円をなすものであり、リング溝55Aに装填された
後、押し縮められた状態でインナチューブ12の内径に
嵌め込まれて用いられる。
【0018】フロントフォーク10にあっては、車輪が
受ける衝撃を懸架スプリング24と、気体室37の空気
ばねによって吸収して緩和し、この衝撃の吸収に伴う懸
架スプリング24の振動を上油室33、下油室34で生
ずる減衰力によって抑制する。
【0019】即ち、フロントフォーク10は以下の如く
に減衰作用を行なう。 (圧縮行程)フロントフォーク10の圧縮行程時には、
インナチューブ12が下降して下油室34の圧力が上昇
し、インナチューブ12の断面積×ストローク分の油が
下油室34から通孔36を通ってリザーバ室35へ移動
し、この通孔36の通路抵抗による圧側減衰力を得るこ
とで、懸架スプリング24のひずみ速度を制御する。
【0020】また、この圧縮時には、ピストン部31の
チェック弁43の前述(a)の開動作により下油室34の
油が上油室33に入り、且つ中空パイプ22のオリフィ
ス38を通ってリザーバ室35の油が上油室33に入
る。これにより、インナチューブ12が路面の凹凸によ
って高速度で下降する圧縮時にも、上油室33には下油
室34、リザーバ室35から充分な油が供給されて負圧
化することがなく、この圧縮行程に続く、伸び行程で減
衰力を発生しなくなることを防止する。
【0021】(伸縮行程)フロントフォーク10の伸縮
行程時には、インナチューブ12が上昇して上油室33
の圧力が上昇し、上油室33の油がオリフィス38を通
ってリザーバ室35へ移動し、このオリフィス38の通
路抵抗による大きな伸び側減衰力を得ることで、懸架ス
プリング24の共振を防止する。
【0022】また、この伸長時には、インナチューブ1
2の断面積×ストローク分の油がリザーバ室35から通
孔36を通って下油室34へ移動し、ロッド体積分の作
動油が下油室34に補償される。
【0023】尚、この伸長時に、ピストン部31のチェ
ック弁43は前述(b)の閉動作により上油室33と下油
室34の連通を遮断し、上述の伸び側減衰力の発生に影
響を及ぼさない。
【0024】然るに、フロントフォーク10にあって
は、下記(A)〜(C)の構成を具備する。 (A)アウタチューブ11とインナチューブ12の摺動構
造(図1〜図3) アウタチューブ11の開口端寄りの内周面をインナチュ
ーブ12が摺接する第1ガイド部61(長さL1)と
し、閉塞端寄りの内周面をインナチューブ12が摺接す
る第2ガイド部62(長さL2)とし、第1ガイド部6
1と第2ガイド部62の間の内周面をインナチューブ1
2が摺接しない大内径の肉抜き部63とする。
【0025】このとき、第2ガイド部62はアウタチュ
ーブ11の中間部から閉塞端部まで連続して形成され
る。
【0026】アウタチューブ11はアルミ等の軽合金を
鋳造して製作でき、肉抜き部63は鋳抜き(中子に予め
減肉相当部を付与し、この中子を用いて鋳抜き成形す
る)により形成し、第1ガイド部61、第2ガイド部6
2はBTA工具等を用いて形成できる。
【0027】インナチューブ12は冷間引抜き鋼管は冷
間押出し鋼管を用いて、それらの引抜き鋼管又は押出し
鋼管の表面を研磨後、クロームメッキ等を施したものを
アウタチューブ11の第1ガイド部61、第2ガイド部
62との摺接面とすることができる。
【0028】従って、フロントフォーク10によれば、
以下の作用がある。 インナチューブ12は、アウタチューブ11の第1ガ
イド部61と第2ガイド部62により長手方向の長いス
パンを支持され、安定的に摺動できる。
【0029】アウタチューブ11は第1ガイド部61
と第2ガイド部62の間を肉抜き部63とされたから、
アウタチューブ11の軽量化、ひいてはフロントフォー
ク10の軽量化を実現し、車両の走行性能を向上でき
る。
【0030】アウタチューブ11とインナチューブ1
2の摺動のために、ブッシュを用いる必要がなくなって
部品点数を削減でき、これに伴う組付工数及び加工工数
を削減できる。
【0031】(B)密封装置13の構成(図4) アウタチューブ11は、図4に示す如く、インナチュー
ブ12が挿入される開口端に、第1の大径孔71と、第
1の大径孔71より軸方向内側に設けられた、第1の大
径孔71より小内径の第2の大径孔72と、第1の大径
孔71の内周に設けられた凹溝73を備える。
【0032】密封装置13は、図4に示す如く、ばね材
等の金属製の補強環81に、ゴム状弾性体等からなる内
周側オイルシールリップ部82、外周側オイルシール部
83、内周側ダストシールリップ部84、内周側サブダ
ストシールリップ部85、外周側ダストシール部86を
接合一体化されて備える。
【0033】このとき、密封装置13の補強環81は、
環状の本体部81Aと、本体部81Aの軸方向外側部か
ら径方向外方に該本体部81Aとの間に隙間を介して折
曲げ形成され、径方向に弾性的に拡縮して第1の大径孔
71に嵌合し得る環状の弾性部81Bと、弾性部81B
から径方向外方に折曲げ形成され、凹溝73に係合し得
る係合部81Cと、本体部81Aの軸方向内側部を該本
体部81Aの内周側に折曲げ形成した環状の支持部81
Dとを備える。支持部81Dは、本体部81Aの軸方向
内側端を、該本体部81Aの内周に接するように折曲
げ、その折曲げの先端部を径方向内方に折曲げて形成さ
れる。
【0034】そして、内周側オイルシールリップ部82
は、補強環81の支持部81Dに設けられ、スプリング
87により縮径習性を付与されてインナチューブ12の
外周に液密に摺接する。外周側オイルシール部83は、
補強環81の本体部81Aの軸方向内側の外周部に設け
られ、第2の大径孔72に液密に嵌合する。
【0035】また、内周側ダストシールリップ部84
は、補強環81の本体部81Aの軸方向外側の内周部に
設けられ、インナチューブ12の外周に摺接する。内周
側サブダストシールリップ部85は、補強環81の支持
部81Dにおいて、内周側オイルシールリップ部82の
外側(且つ内周側ダストシールリップ部84の内側)に
設けられ、インナチューブ12の外周に摺接する。外周
側ダストシール部86は、補強環81の弾性部81Bの
外周部に設けられ、第1の大径孔71に嵌合する。
【0036】尚、内周側オイルシールリップ部82と内
周側サブダストシールリップ部85は一体化され、内周
側ダストシールリップ部84と外周側ダストシール部8
6は一体化されて良い。
【0037】従って、フロントフォーク10によれば、
以下の作用がある。 内周側オイルシールリップ部82と外周側オイルシー
ル部83と内周側ダストシールリップ部84と内周側サ
ブダストシールリップ部85と外周側ダストシール部8
6を備えた密封装置13を、アウタチューブ11の開口
端に装着するに際し、弾性部81Bの係合部81Cをア
ウタチューブ11の第1の大径孔71にあて、弾性部8
1Bを縮径させた状態で、該係合部81Cを第1の大径
孔71に滑らせて凹溝73に係合させた後、弾性部81
Bを弾性的に復元させて拡径せしめることにより、この
密封装置13をストッパリング等の固定部材を用いるこ
となく開口端から抜け止め可能として、強固に固定でき
る。
【0038】密封装置13は、内周側オイルシールリ
ップ部82と外周側オイルシール部83と内周側ダスト
シールリップ部84と内周側サブダストシールリップ部
85と外周側ダストシール部86を併せ備えるから、内
周側オイルシールリップ部82がインナチューブ12に
液密に摺接し、外周側オイルシール部83がアウタチュ
ーブ11の第2の大径孔72に液密に嵌合するオイルシ
ール機構と、内周側ダストシールリップ部84及び内周
側サブダストシールリップ部85がインナチューブ12
に摺接し、外周側ダストシール部86がアウタチューブ
11の第1の大径孔71に摺接するダストシール機構と
が別体になることがなく、部品点数と組付工数を削減
し、製品コストを低減できる。
【0039】密封装置13は、補強環81の本体部8
1Aの軸方向内側端の折曲げ成形により、簡易に支持部
81Dを形成できる。
【0040】(C)ボルト21による中空パイプ22の固
定構造(図5) アウタチューブ11の底部に取付孔91を設け、中空パ
イプ22の基端部に小径部92を設け、中空パイプ22
の小径部92をアウタチューブ11の取付孔91に嵌挿
し、アウタチューブ11の底部に外方から係着されるボ
ルト21の先端ねじ部まわりに樹脂等からなるシール剤
を塗布した上で、該ボルト21の先端ねじ部を中空パイ
プ22の小径部92の内径のねじ部92Aに螺着する。
これにより、中空パイプ22の基端部の側の外周面93
をアウタチューブ11の底部の側の内周面94に衝合し
て該中空パイプ22を引寄せ固定する。
【0041】このとき、アウタチューブ11は前述の如
くアルミ(例えば表1のAC2B−F)の軽合金にて構
成し、中空パイプ22は鋼管等(例えば表1のSTKM
11A)にて構成することにより、アウタチューブ11
の硬度を例えば表1の如くに中空パイプ22より軟質と
なる材料にて構成し、更に、中空パイプ22の外周面9
3とアウタチューブ11の内周面94とを互いにくさび
結合(テーパ結合)するテーパ面とする。
【0042】
【表1】
【0043】従って、フロントフォーク10によれば以
下の作用がある。 アウタチューブ11における中空パイプ22の取付部
では、ボルト21の締結力により、中空パイプ22のテ
ーパ状外周面93がアウタチューブ11のテーパ状外周
面94にテーパ嵌合して強固にくさび結合する。
【0044】アウタチューブ11のテーパ状内周面9
4は中空パイプ22のテーパ状外周面93より軟質であ
り、両者は上述の強固なくさび結合下で良くなじんで
密着し、パッキン類を用いることを必須としない簡易な
構成でも、一定のシール作用を確保し、アウタチューブ
11の内部の油室34を確実にシールできる。尚、中空
パイプ22の内部のリザーバ室35はボルト21の先端
ねじ部まわりのシール材によりシールされる。
【0045】尚、フロントフォーク10にあっては、ア
ウタチューブ11おける中空パイプ22の上述の取付部
において、ボルト21の首下部に銅パッキン等を嵌挿
し、ボルト21の頭部とアウタチューブ11の取付孔9
1の周囲の外側端面との間でその銅パッキン等を挟むこ
とにより、アウタチューブ11の内部の油室34をより
確実にシールできる。
【0046】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、アウタチ
ューブにおける中空パイプの取付部に簡易に一定のシー
ル作用を確保し、製品コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はフロントフォークを示す全体断面図であ
る。
【図2】図2はフロントフォークの下部拡大断面図であ
る。
【図3】図3はフロントフォークの上部拡大断面図であ
る。
【図4】図4はアウタチューブの開口端に設けた密封装
置を拡大して示す断面図である。
【図5】図5は中空パイプの取付部を拡大して示す断面
図である。
【図6】図6は中空パイプのピストン部の製造手順を示
す模式図である。
【図7】図7はインナチューブのピストン部のチェック
弁の動作を示す模式図である。
【符号の説明】
10 フロントフォーク(車両用緩衝器) 11 アウタチューブ 12 インナチューブ 21 ボルト 22 中空パイプ 32 ピストン部 33 上油室 34 下油室 35 リザーバ室 37 気体室 93 テーパ状外周面 94 テーパ状内周面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウタチューブにインナチューブを挿入
    し、アウタチューブとインナチューブが区画する室内に
    油室と気体室を形成し、 アウタチューブの底部に中空パイプを立設し、 中空パイプの先端部に設けたピストン部をインナチュー
    ブの内周に摺接し、 アウタチューブの底部に外方から係着したボルトの先端
    部に中空パイプの基端部を螺着し、中空パイプの基端部
    の側の外周面をアウタチューブの底部の側の内周面に衝
    合して該中空パイプを固定してなる車両用緩衝器におい
    て、 前記アウタチューブを中空パイプより軟質な材料にて構
    成し、中空パイプの外周面とアウタチューブの内周面を
    テーパ面としてなることを特徴とする車両用緩衝器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010061848A1 (ja) * 2008-11-27 2010-06-03 株式会社ショーワ フロントフォークのオイルロック装置
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