JP2011094720A - 緩衝器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 緩衝器に関し、自動車若しくは二輪車等の車両における車体と車軸との間に設けられて路面振動を減衰する緩衝器の改良に関する。
【解決手段】 緩衝器が、アルミニウム系素材からなるアウターチューブ1と、このアウターチューブ1内に軸方向に摺動自在に挿入されるインナーチューブ2とからなるカバーと、このカバー内に収容されて上記インナーチューブ2の摺動運動を減衰する減衰力発生手段とを有してなり、上記アウターチューブ1の外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきが施される。
【選択図】 図1
【解決手段】 緩衝器が、アルミニウム系素材からなるアウターチューブ1と、このアウターチューブ1内に軸方向に摺動自在に挿入されるインナーチューブ2とからなるカバーと、このカバー内に収容されて上記インナーチューブ2の摺動運動を減衰する減衰力発生手段とを有してなり、上記アウターチューブ1の外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきが施される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、緩衝器に関し、特に、自動車若しくは二輪車等の車両における車体と車軸との間に設けられて路面振動を減衰する緩衝器の改良に関する。
一般に、自動車若しくは二輪車等の車両における車体と車軸との間に設けられて路面振動を減衰する緩衝器は、例えば、自動二輪車の前輪を懸架するフロントフォークに具現化されて、路面振動を減衰して路面の凹凸による車体の姿勢変化を抑制する。
更に、この様なフロントフォークに具現化される緩衝器にあっては、特許文献1に開示されるように、アウターチューブと、このアウターチューブ内に摺動自在に挿入されるインナーチューブと、このインナーチューブ内に収容される減衰力発生手段とを有してなる。
そして、上記緩衝器は、車両の燃費性能の向上を図るために軽量化が望まれており、上記アウターチューブをアルミニウムで形成し、このアウターチューブの表面に腐食を防止するための陽極酸化皮膜を形成する技術が開発されている(特許文献1)。
上記した特許文献1の技術においては、アウターチューブをアルミニウムで形成することによりアウターチューブを軽量化し、且つ、その表面を陽極酸化皮膜処理することによりアウターチューブの耐食性を向上し得る点で特に問題はないが、次のような改善が望まれている。
つまり、上記陽極酸化皮膜処理によりアウターチューブの表面に形成される陽極酸化皮膜は、熱伝導率が約75W/(m・k)と低いため、上記緩衝器が作動する際に生じる熱を逃がし難く、アウターチューブの放熱性の低下を招く。
これにより、減衰力を発生する際に発生した熱が放熱されず作動流体が高温となり、作動流体の体積や性質が変化して、所望の減衰力を得ることが困難となる。
例えば、作動流体として油を利用し、当該油の流動抵抗を利用して減衰力を発生する液体圧緩衝器においては、上記油が高温となることにより粘度が低下するため、所定よりも低い減衰力となる虞がある。
そこで、本発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とすることころは、放熱性を向上することにより、所望の減衰力を得ることが可能となると共に、耐食性に優れた緩衝器を提供することである。
上記課題を解決するための手段は、緩衝器が減衰力を発生する減衰力発生手段と、この減衰力発生手段を囲うアルミニウム系素材からなるカバーとを有してなり、このカバーの外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきを施すことである。
本発明によれば、減衰力発生手段を囲うカバーやアウターチューブの外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきを施すことから、従来の陽極酸化皮膜と比較して緩衝器の放熱性を向上させることが可能となる。
また、上記クロムめっきは耐食性に優れていることから、カバーの耐食性が向上する。
以下、本発明に一実施の形態を示す緩衝器について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施の形態を示す緩衝器は、例えば、自動二輪車におけるフロントフォークに具現化され、路面振動を減衰して路面の凹凸による車体の姿勢変化を抑制する。
上記フロントフォークは、自動二輪車の前輪の左右に設けられて対をなし路面振動を減衰する左右一対の緩衝器部材Aからなる。
そして、各緩衝器部材Aの上部は上下一対のブラケットB1、B2を介して連結されると共に自動二輪車の車体側に連結され、各緩衝器部材Aの下部はボトム部材B3及びアクスルブラケット(図示せず)を介して前輪の車軸の両側にそれぞれ連結されている。
図1には、フロントフォークにおける左の緩衝器部材Aのみを示し、右の緩衝器部材は左の緩衝器部材と同様であるため省略する。
上記各緩衝器部材Aは、減衰力を発生する減衰力発生手段(図示せず)と、この減衰力発生手段を囲うアルミニウム系素材からなるカバー(符示せず)とをそれぞれ有してなる。
上記カバーは、上下のブラケットB1、B2に固定されるアウターチューブ1と、このアウターチューブ1の下端側からアウターチューブ1内に摺動自在に挿入されると共にボトム部材B3に下部を固定されるインナーチューブ2とで構成される。
上記減衰力発生手段は、インナーチューブ2のアウターチューブ1内への摺動運動を減衰することが可能な限りにおいて、周知の手段を利用することが可能である。
例えば、上記アウターチューブ1及びインナーチューブ2内に液体や気体等からなる作動流体を収容し、この作動流体の流動抵抗を利用して減衰力を発生するバルブやオリフィス等としても良い。
図1には、アウターチューブ1が上側に、インナーチューブ2が下側に配置される倒立型のフロントフォークを示し、当該構成を備えることにより、アウターチューブ1が自動二輪車の最前面に配置されて、その外面を広く露出した状態にすることが可能となる。
従って、上記アウターチューブ1は、自動二輪車が走行する際の風を受け易く、冷却されやすい。
つまり、以下に説明する放熱性の高いアウターチューブ1を使用することにより、上記アウターチューブ1を介して速やかにカバー内部を冷却することが可能となる。
上記アウターチューブ1は、円筒状に形成されたアルミニウム系素材からなり、ニッケルめっきを下地とするクロムめっきが施されている。
このニッケル・クロムめっき層は、従来の陽極酸化皮膜と比較して熱伝導率が高いため、アウターチューブ1の放熱性が向上する。
従って、例えば、作動流体として油を利用し、当該油の流動抵抗を利用して減衰力を発生する場合においては、油を速やかに冷却して油の粘度を適度に保つことが可能となり、所望の減衰力を得ることが可能となる。
また、上記クロムめっきは耐食性に優れていることから、アウターチューブ1の耐食性が向上する。
また、上記ニッケルめっきは、アルミニウム系素材に腐食が進行することを防ぐと共に、そのレベリング作用によりアウターチューブ1表面を平滑化することが可能となる。
これにより、装飾性が向上すると共に、外力が作用したとしても応力の集中を防いでアウターチューブ1の強度を増すことが可能となる。
尚、上記ニッケルめっきの下地として更に銅めっきを施すとしても良く、この場合において、銅めっき層は、アルミニウム系素材とニッケルめっき層との熱膨張率や変形率の差を吸収する緩衝材としての役割を果たし、クラックを防ぐことが可能となる。
また、銅めっきは、優れたレベリング作用を有することから、アウターチューブ1の表面を更に平滑化することが可能となる。
上記アルミニウム系素材とは、アルミニウム及びアルミニウム合金を指すものである。
また、上記クロムめっきは、装飾用クロムめっき処理としたが、その他のめっきについても適宜選択することが可能である。
上記アウターチューブ1内に摺動自在に挿入されるインナーチューブ2は、円筒形に形成されてなる。
そして、このインナーチューブ2は、適宜素材を用いて形成することが可能であるが、上記インナーチューブ2を上記アウターチューブ1と同様にアルミニウム系素材で形成し、その表面にニッケル・クロムめっき若しくは、銅・ニッケル・クロムめっきを施しても良い。
この場合においても上記アウターチューブ1と同様に、インナーチューブ2の熱伝導率が向上し、インナーチューブ2内の熱を効率よくアウターチューブ1に伝達してアウターチューブ1を介して放熱することが可能となると共に、インナーチューブ2の露出面からも効率よく放熱することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
上記実施の形態においては、アウターチューブ1の放熱性を向上させたフロントフォークとして機能する緩衝器について説明したがこの限りではなく、減衰力発生手段を囲ういかなるカバーに本発明を適用して放熱性を向上させるとしても良いことは勿論である。
例えば、自動車に搭載される緩衝器のシリンダや、フロントフォークにおけるインナーチューブを保護するカバー等に適用するとしても良い。
A 緩衝器部材
B1、B2 ブラケット
B3 ボトム部材
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
B1、B2 ブラケット
B3 ボトム部材
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
Claims (3)
- 減衰力を発生する減衰力発生手段と、この減衰力発生手段を囲うアルミニウム系素材からなるカバーとを有してなり、このカバーの外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきを施したことを特徴とする緩衝器。
- 上記カバーがアウターチューブと、このアウターチューブ内に軸方向に摺動自在に挿入されるインナーチューブとで構成されてフロントフォークとして機能すると共に、上記アウターチューブの外面にニッケルめっきを下地とするクロムめっきを施したことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
- 上記ニッケルめっきの下地として銅めっきが施されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009249827A JP2011094720A (ja) | 2009-10-30 | 2009-10-30 | 緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009249827A JP2011094720A (ja) | 2009-10-30 | 2009-10-30 | 緩衝器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011094720A true JP2011094720A (ja) | 2011-05-12 |
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Family Applications (1)
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JP2009249827A Pending JP2011094720A (ja) | 2009-10-30 | 2009-10-30 | 緩衝器 |
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Country | Link |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
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