JP2010001999A - 車両用フロントフォークおよびそれを備えた車両 - Google Patents

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隆真 上岡
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Abstract

【課題】伸縮に伴ってばね定数が多段階に変化する特性を有する車両用フロントフォークにおいて、スプリング自体の加工の複雑化を招くことなく、軽量化や材料コストの低減を図る。
【解決手段】フロントフォーク13は、アウターチューブ31と、前記アウターチューブ31にストローク自在に挿入されたインナーチューブ32と、前記アウターチューブ31と前記インナーチューブ32との間に介在する弾性体40と、を備えている。前記弾性体40は、第1のコイルスプリング41と、前記第1のコイルスプリング41と別体の第2のコイルスプリング42と、前記第1のコイルスプリング41と前記第2のコイルスプリング42とを直列につなぐコネクタ43と、を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用フロントフォークおよびそれを備えた車両に関する。
自動二輪車等の車両に搭載される車両用フロントフォークは、車輪側と車体側との間に介在するスプリングを備えている。車両用フロントフォークは、このスプリングにより、路面からのショックを吸収する。
この種の車両用フロントフォークのうち、スプリングとしていわゆる2段コイルスプリングを備えたものが知られている。なお、ここで言う2段コイルスプリングとは、伸縮に伴ってばね定数が2段階に変化するコイルスプリングである。従来からよく用いられている2段コイルスプリングは、ピッチの小さな小ピッチ部と、ピッチの大きな大ピッチ部とを有しており、小ピッチ部および大ピッチ部におけるコイル素線径およびコイル巻き径は互いに等しい。このような構成により、小ピッチ部のばね定数は、大ピッチ部のばね定数よりも小さくなっている。この2段コイルスプリングでは、縮み始めてから小ピッチ部が密着するまでは、小ピッチ部のばね定数に基づいたばね特性を示す。一方、小ピッチ部が密着した後は、大ピッチ部のばね定数に基づいたばね特性を示す。これにより、路面からの比較的小さな高周波の振動は、小ピッチ部の伸縮によって吸収され、路面のうねり等に起因する比較的大きな低周波の振動は、大ピッチ部の伸縮によって吸収される。
しかし、上記2段コイルスプリングでは、小ピッチ部と大ピッチ部とでコイル巻き径が等しい。そのため、コイル素線径は、大ピッチ部において必要な強度が発揮できるような径に設計されている。したがって、小ピッチ部では、コイル素線径が必要以上に大きくなり、2段コイルスプリング全体の軽量化や材料コストの低減が難しいという課題がある。
下記特許文献1には、軽量化と材料コストの低減を図るため、小ピッチ部のコイル巻き径を大ピッチ部のコイル巻き径よりも小さくすることが提案されている。
特開2003−97628号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載された車両用フロントフォークの2段コイルスプリングは、加工が複雑かつ面倒であるという課題があった。すなわち、一本のコイル素線から、ピッチだけでなくコイル巻き径までも異なる小ピッチ部および大ピッチ部を作製しなければならない。そのため、スプリングおよび当該スプリングを格納するインナーチューブの内側部分の加工が複雑かつ面倒であった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、伸縮に伴ってばね定数が多段階に変化する特性を有する車両用フロントフォークにおいて、スプリング自体の加工の複雑化を招くことなく、軽量化や材料コストの低減を図ることにある。
本発明に係る車両用フロントフォークは、アウターチューブと、前記アウターチューブにストローク自在に挿入されたインナーチューブと、前記アウターチューブと前記インナーチューブとの間に介在する弾性体と、を備え、前記弾性体は、第1のコイルスプリングと、前記第1のコイルスプリングと別体の第2のコイルスプリングと、前記第1のコイルスプリングと前記第2のコイルスプリングとを直列につなぐコネクタと、を有しているものである。
本発明によれば、伸縮に伴ってばね定数が多段階に変化する特性を有する車両用フロントフォークにおいて、スプリングおよびインナーチューブの内側部分の加工の複雑化を招くことなく、軽量化や材料コストの低減を図ることが可能となる。
<実施形態1>
《自動二輪車》
図1に示すように、本実施形態に係る車両用フロントフォーク13は、自動二輪車1に取り付けられたものである。自動二輪車1は、車両本体30と、ハンドル15と、前輪10と、駆動輪たる後輪11とを備えている、車両本体30は、燃料タンク17、乗車シート16、およびエンジン4を備えている。
《フロントフォーク》
図2は、フロントフォーク13の一部を切り欠いて示す側面図である。図1に示すように、フロントフォーク13は、自動二輪車1に搭載された状態では、鉛直方向から傾いた方向に延びている。しかし、図2以降の図では、便宜上、フロントフォーク13を鉛直方向に延びた状態で図示することとする。また、以下の説明における上下方向は、図2等における上下方向を言うものとする。
図2に示すように、フロントフォーク13は、アウターチューブ31と、アウターチューブ31にストローク自在に挿入されたインナーチューブ32と、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間に介在する弾性体40とを備えている。インナーチューブ32がアウターチューブ31に対して摺動することにより、フロントフォーク13は伸縮する。なお、図示は省略するが、フロントフォーク13内の一部、詳しくはインナーチューブ32およびアウターチューブ31内の一部には、流体としてオイルが封入されている。
アウターチューブ31は、ステム(図示せず)を介してヘッドパイプ2a(図1参照)に旋回自在に取り付けられている。すなわち、アウターチューブ31は、車両本体30側に取り付けられている。
インナーチューブ32はアウターチューブ31よりも下方に配置されている。インナーチューブ32の下端にはブラケット33が固定されている。このブラケット33は、前輪10に支持されている。したがって、インナーチューブ32は、ブラケット33を介して前輪10に支持されている。インナーチューブ32の外径はアウターチューブ31の内径よりも若干小さくなっており、インナーチューブ32はアウターチューブ31に対してストローク自在に挿入されている。
インナーチューブ32の下側部分の内側には、シリンダ34が収容されている。図示は省略するが、シリンダ34の下端はバルブを介してインナーチューブ32とつながっている。シリンダ34の内部には、オイルが充填されている。
図3に示すように、シリンダ34の上端には、オイルロックケース35が嵌め込まれている。オイルロックケース35は、上側筒状部35aと下側筒状部35bとを有している。上側筒状部35aの外径は下側筒状部35bの外径よりも大きく、上側筒状部35aと下側筒状部35bとの間には段差部35cが形成されている。下側筒状部35bはシリンダ34内に挿入されている。これにより、シリンダ34の上端は、オイルロックケース35によって閉塞されている。
上側筒状部35aは、上方に向かって開いている。上側筒状部35aの上端面は、後述する第1スプリングコイル41を支持する座面35dを形成している。上側筒状部35aの内径は下側筒状部35bの内径よりも大きくなっている。上側筒状部35aの内側には、オイルロック室39が形成されている。
弾性体40は、路面からハンドル15(図1参照)やシート16に伝わる振動を吸収するものである。図2に示すように、弾性体40は、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間に介在している。弾性体40は、第1コイルスプリング41と、第1コイルスプリング41とは別体の第2コイルスプリング42と、これら第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とを直列につなぐコネクタ43とを有している。言い換えると、弾性体40は、直列に配置された2つのコイルスプリング41,42を有している。
第1コイルスプリング41は、フロントフォーク13が収縮していない状態(図2に示す状態。以下、非収縮状態という。)において、インナーチューブ32の内側から外側に向かって上方に延びている。言い換えると、第1コイルスプリング41は、非収縮状態ではインナーチューブ32から上方に突出した状態に配置されている。第1コイルスプリング41におけるインナーチューブ32の内側の部分41bのコイル巻き径(なお、ここで言うコイル巻き径とは、コイル全体の外径を言うものとする。)は、インナーチューブ32の内径と略等しくなっている。これに対し、第1コイルスプリング41におけるインナーチューブ32よりも上方に飛び出した部分、つまり上端部分41aのコイル巻き径は、上方に行くほど小さくなっている。ただし、第1コイルスプリング41は、インナーチューブ32の内側に位置する所定部分から、上方に行くほどコイル巻き径が小さくなっていてもよい。
図4に示すように、コネクタ43は、下側筒状部43aと、下側筒状部43aよりも小径の上側筒状部43bと、下側筒状部43aと上側筒状部43bとの間に位置する鍔部43cとを有している。鍔部43cの外径は、下側筒状部43aおよび上側筒状部43bのいずれの外径よりも大きい。鍔部43cは、下側筒状部43aおよび上側筒状部43bよりも半径方向外側に突出している。このような構成により、鍔部43cの下面は第1コイルスプリング41の上端部を支持する座面43c1を形成し、鍔部43cの上面は第2コイルスプリング42の下端部を支持する座面43c2を形成している。また、コネクタ43の内側は、後述するロッド45の外周面側に摺接している。ロッド45はアウターチューブ31およびインナーチューブ32の中心を通っているので、コネクタ43もアウターチューブ31およびインナーチューブ32の中心に位置付けられる。このコネクタ43により、スプリング41,42のセンタリングが可能となる。また、第1コイルスプリング41の上端部が下側筒状部43aに嵌め込まれることにより、第1コイルスプリング41の半径方向の位置ずれが防止される。同様に、第2コイルスプリング42の下端部が上側筒状部43bに嵌め込まれることにより、第2コイルスプリング42の半径方向の位置ずれが防止される。
第2コイルスプリング42は、第1コイルスプリング41とは異なる特性を有するコイルスプリングである。第1コイルスプリング41のばね定数と第2コイルスプリング42のばね定数とは、互いに異なっている。本実施形態では、第2コイルスプリング42のばね定数は、第1コイルスプリング41のばね定数よりも小さくなっている。第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とは、例えば、コイルの巻きピッチが異なっていてもよく、材料が異なっていてもよい。本実施形態では、第2コイルスプリング42の平均のコイル巻き径は、第1コイルスプリング41の平均のコイル巻き径よりも小さくなっている。さらにまた、本実施形態では、第2コイルスプリング42のコイル巻き径は略一定であり、第1コイルスプリング41の最小のコイル巻き径(すなわち、上端のコイル巻き径)よりも小さくなっている。加えて、本実施形態では、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とは、コイル素線径が異なっている。第2コイルスプリング42のばね強度は第1コイルスプリング41のばね強度よりも小さい。フロントフォーク13の収縮の過程において、第2コイルスプリング42は第1コイルスプリング41よりも先に密着する。そこで、本実施形態では、第2コイルスプリング42のコイル素線径を第1コイルスプリング41のコイル素線径よりも小さく設定している。なお、第2コイルスプリング42の全長は、第1コイルスプリング41の全長よりも短くなっている。
アウターチューブ31の上端部は、フォークボルト36によって閉塞されている。フォークボルト36には、下方に延びるカラー37が設けられている。カラー37の下端部には、ばね受け38が固定されている。第2コイルスプリング42の上端部は、ばね受け38によって支持されている。
フォークボルト36にはロッド45が固定されている。ロッド45は、インナーチューブ32およびアウターチューブ31の中心を通り、フロントフォーク13の長手方向に延びている。また、ロッド45は、前述したオイルロックケース35およびコネクタ43の中心部を貫通している。図3に示すように、ロッド45の下端部には、減衰バルブ46が取り付けられている。減衰バルブ46はシリンダ34内に摺動自在に収容されている。減衰バルブ46には、当該減衰バルブ46の上側空間と下側空間とを連通させるオリフィス孔46aと、そのオリフィス孔46aを塞ぐようにバルブシム46bとが形成されている。言い換えると、オリフィス孔46aは、減衰バルブ46の上側部分から下側部分に渡って形成されている。そのため、減衰バルブ46がシリンダ34内を摺動すると、オリフィス孔46aの内部を減衰バルブ46の一端側から他端側に向かってオイルが流通し、減衰バルブ46の上下で作動速度(言い換えれば、オイル流量)に応じた差圧(減衰力)が発生し、これにより、フロントフォーク13の振動が減衰される。
減衰バルブ46とオイルロックケース35の下側筒状部35bとの間には、リバウンドスプリング47が配置されている。
図2に示すように、ロッド45の中途部には、ホルダ48が固定されている。ホルダ48には、オイルロックピース49が取り付けられている。オイルロックピース49は、ホルダ48にフロート状態で支持されている。これらホルダ48およびオイルロックピース49は、オイルロック室39を密封する閉塞部材65を形成している。路面から急激かつ多大なショックを受けると、フロントフォーク13が過剰に収縮するおそれがある。しかし、本実施形態では、フロントフォーク13が所定長さ以下に縮むと(言い換えると、アウターチューブ31に対するインナーチューブ32の挿入長さが所定長さ以上になると)、閉塞部材65がオイルロックケース35の上側筒状部35aの内側に入り込み、オイルロック室39を密封する。その結果、オイルロック室39内のオイルが抵抗となって、フロントフォーク13のさらなる収縮を抑制する。したがって、フロントフォーク13の過剰な収縮が抑制される。
図3に示すように、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間には、シール機構50が形成されている。シール機構50は、スライドメタル55の下方に配置されたワッシャ51と、ワッシャ51の下側に配置されたオイルシール52と、オイルシール52を固定するスナップリング53と、アウターチューブ31の下端を封止するダストシール54とを備えている。ただし、シール機構50の構成は何ら限定される訳ではなく、他の構成を採用することも勿論可能である。
《実施形態の効果》
以上のように、本実施形態に係るフロントフォーク13によれば、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間に介在する弾性体40は、直列に配置された第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とを備えている。第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とは別体であり、別々に加工される。そのため、各コイルスプリング41,42の加工は比較的容易である。本実施形態によれば、フロントフォーク13の仕様に応じて、第1コイルスプリング41および第2コイルスプリング42を適宜選定することにより、各コイルスプリング41,42における強度の過不足を防止することができる。したがって、ばね強度の小さい方のコイルスプリング(本実施形態では第2コイルスプリング42)の過剰強度設計を防止することができ、当該コイルスプリングの素線径の低減等を図ることができる。その結果、フロントフォーク13の軽量化や材料コストの低減を図ることができる。
ところで、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間に弾性体40が介在する形式のフロントフォーク13では、非伸縮状態の際に、弾性体40の一部は、インナーチューブ32内からアウターチューブ31内に突出することになる。弾性体40におけるインナーチューブ32の内側に位置する部分は、インナーチューブ32の内周面と接触することにより、傾くことが防止される。しかし、弾性体40におけるインナーチューブ32から突出している部分は、インナーチューブ32の内周面と接触していないため、何らかの工夫を施さないと、傾く場合がある。
本実施形態では、第1コイルスプリング41の上端部分41aがインナーチューブ32から上方に突出している。そのため、上端部分41aが傾くおそれがある。ところが、本実施形態によれば、第1コイルスプリング41の上端部分41aのコイル巻き径は、上方に行くほど小さくなっている。言い換えると、第1コイルスプリング41は、上方に向かうほど先細りの形状に形成されている。したがって、第1コイルスプリング41の上端部分41aが傾くことは抑制される。
また、第1コイルスプリング41の上端部分41aは、コネクタ43の下側筒状部43aに嵌め込まれている(図4参照)。そのため、第1コイルスプリング41の上端部分41aの傾倒は、コネクタ43の下側筒状部43aによっても抑制される。また、たとえ第1コイルスプリング41が傾いたとしても、インナーチューブ32に接触しないので、異音の発生などは生じにくい。
<実施形態2>
図5(a)および(b)に示すように、実施形態2は、実施形態1のフロントフォーク13に対し、オイルロックケース35およびコネクタ43の形状に変更を加え、さらに、オイルロック室39を密封する部材の一つとしてコネクタ43を流用したものである。以下、実施形態1と同様の部分には同様の符号を付し、それらの説明は省略する。
本実施形態においても、フロントフォーク13は、インナーチューブ32とアウターチューブ31と弾性体40とを備えている。弾性体40は、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とコネクタ43とを有している。
図6に示すように、本実施形態では実施形態1と異なり、オイルロックケース35の上側筒状部35a(図3参照)が省略されている。本実施形態では、オイルロックケース35は、シリンダ34の上端部を塞ぐ蓋体となっている。オイルロックケース35の上側には、第1コイルスプリング41を支持する座面35dが形成されている。なお、符号35eは、オイルを流通させるための切欠部を示している。
図5(a)に示すように、本実施形態ではコネクタ43は、非収縮状態においてインナーチューブ32の内部に収容されている。図6に示すように、本実施形態に係るコネクタ43では、上側筒状部43bと下側筒状部43aとは外径が同一である。一方、本実施形態のコネクタ43の内径は、ロッド45の外径よりも大きい。そのため、コネクタ43の内周面とロッド45の外周面との間には、ホルダ48およびオイルロックピース49が挿入可能な空間60が形成されている。
図5(b)および図7に示すように、フロントフォーク13が所定長さ以下に縮むと、ホルダ48およびオイルロックピース49(すなわち閉塞部材65)がコネクタ43の内側に入り込む。その結果、第1コイルスプリング41が密着状態となり、オイルロック室39の上側は、コネクタ43、ホルダ48、スプリング41、およびオイルロックピース49によって、実質的に塞がれた状態となる。これにより、オイルロック室39は、実質的に密封される。このようにオイルロック室39が実質的に密封されることにより、オイルロック室39内のオイルが抵抗となって、フロントフォーク13の過剰な収縮が抑制される。
本実施形態においても、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とは別体であり、異なる特性を有している。図5(a)に示すように、本実施形態では、第1コイルスプリング41は第2コイルスプリング42よりも短い。第1コイルスプリング41のばね強度は、第2コイルスプリング42のばね強度よりも小さくなっている。非収縮状態において、第2コイルスプリング42の一部は、インナーチューブ32から上方に突出している。第2コイルスプリング42の上側部分42aは、上方に行くほどコイル巻き径が小さくなっている。
実施形態2に係るフロントフォーク13においても、インナーチューブ32とアウターチューブ31との間に介在する弾性体40は、直列に配置された第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とを備えている。したがって、実施形態1と同様、ばね強度の小さい方のコイルスプリング(本実施形態では第1コイルスプリング41)の過剰強度設計を防止することができ、フロントフォーク13の軽量化や材料コストの低減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とを連結するコネクタ43は、オイルロック室39を実質的に密封する一部材として機能する。したがって、実施形態1と比較して、オイルロックケース35の一部を省略することができ、ひいてはオイルロックケース35のコンパクト化を図ることができる。詳しくは、実施形態1では、オイルロックケース35には上側筒状部35aが形成されていた(図3参照)。これに対し、本実施形態では、オイルロックケース35の上側筒状部35aが不要となり、オイルロックケース35の軸方向長さを短くすることができる。したがって、本実施形態によれば、フロントフォーク13の設計自由度を高めることができる。
なお、本実施形態においても、弾性体40の一部の傾倒を抑制することができる。すなわち、第2コイルスプリング42の一部はインナーチューブ32から上方に突出しているが、第2コイルスプリング42の上側部分42aは、上方に行くほどコイル巻き径が小さくなっている。そのため、第2コイルスプリング42の上側部分42aが傾いてしまうことを抑制することができる。
<その他の実施形態>
前記各実施形態においては、第1コイルスプリング41と第2コイルスプリング42とでは、コイル素線径が異なっていた。しかし、第1コイルスプリング41のコイル素線径と第2コイルスプリング42のコイル素線径とは、互いに等しくてもよい。
前記各実施形態に係るフロントフォーク13は、直列に配置されたコイルスプリングを2つ備えたものであった。しかし、本発明に係る車両用フロントフォークは、直列に配置されたコイルスプリングを3つ以上備えていてもよい。
前記各実施形態に係る車両は、いわゆるモーターサイクル型の自動二輪車1であった。しかし、本発明に係る車両は、モーターサイクル型以外の自動二輪車であってもよい。また、本発明に係る車両は、自動二輪車以外の車両であってもよい。
以上のように、本発明は、車両用フロントフォークおよびそれを備えた車両について有用である。
自動二輪車の側面図である。 実施形態1に係るフロントフォークの一部を切り欠いて示す側面図である。 実施形態1のフロントフォークの一部を拡大した断面図である。 実施形態1のフロントフォークの一部を拡大した断面図である。 (a)および(b)は、実施形態2に係るフロントフォークの一部を切り欠いて示す側面図である。 実施形態2のフロントフォークの一部を拡大した断面図である。 実施形態2のフロントフォークの一部を拡大した断面図である。
符号の説明
1 自動二輪車(車両)
13 フロントフォーク(車両用フロントフォーク)
31 アウターチューブ
32 インナーチューブ
35 オイルロックケース(仕切部材)
40 弾性体
41 第1コイルスプリング
42 第2コイルスプリング
43 コネクタ
43a 下側筒状部(第1の筒状部)
43b 上側筒状部(第2の筒状部)
43c 鍔部
45 ロッド
65 閉塞部材

Claims (6)

  1. アウターチューブと、
    前記アウターチューブにストローク自在に挿入されたインナーチューブと、
    前記アウターチューブと前記インナーチューブとの間に介在する弾性体と、を備え、
    前記弾性体は、第1のコイルスプリングと、前記第1のコイルスプリングと別体の第2のコイルスプリングと、前記第1のコイルスプリングと前記第2のコイルスプリングとを直列につなぐコネクタと、を有している、車両用フロントフォーク。
  2. 前記第1のコイルスプリングの一端は、前記インナーチューブ内から前記インナーチューブを超えて前記アウターチューブ内に延び、
    前記コネクタは、前記第1のコイルスプリングの前記一端と前記第2のコイルスプリングの一端とを連結し、
    前記第1のコイルスプリングの前記一端側のコイル巻き径は、前記コネクタ側に行くほど小さくなっている、
    請求項1に記載の車両用フロントフォーク。
  3. 前記アウターチューブおよび前記インナーチューブの内部には流体が封入され、
    前記インナーチューブの内部を仕切るように前記インナーチューブの中途部の内側に配置された仕切部材と、
    前記仕切部材を貫通し、前記アウターチューブ内から前記インナーチューブ内に渡って延びるロッドと、
    前記ロッドの長手方向の中途部に設けられ、前記ロッドよりも大径の閉塞部材と、をさらに備え、
    前記コネクタは、
    前記閉塞部材の外径と実質的に等しい内径を有し、
    前記ロッドの長手方向に関して、前記仕切部材と前記閉塞部材との間であって、かつ、前記アウターチューブに対する前記インナーチューブの挿入長さが所定長さ以上になると前記閉塞部材が入り込むことによって、前記仕切部材および前記閉塞部材と共に前記インナーチューブ内に流体が密封された流体ロック室を区画する位置に配置されている、
    請求項1に記載の車両用フロントフォーク。
  4. 前記コネクタは、
    前記第1のコイルスプリングの一端が嵌め込まれる第1の筒状部と、
    前記第2のコイルスプリングの一端が嵌め込まれる第2の筒状部と、
    前記第1の筒状部と前記第2の筒状部との間に位置し、前記第1の筒状部および前記第2の筒状部よりも半径方向外側に突出する鍔部と、を有している、
    請求項1に記載の車両用フロントフォーク。
  5. 前記第1のコイルスプリングの素線径と前記第2のコイルスプリングの素線径とは異なっている、
    請求項1に記載の車両用フロントフォーク。
  6. 請求項1に記載の車両用フロントフォークを備えた車両。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104808698A (zh) * 2015-04-10 2015-07-29 太原科技大学 基于极轴的碟式发电双轴跟踪结构的控制方法

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CN104808698A (zh) * 2015-04-10 2015-07-29 太原科技大学 基于极轴的碟式发电双轴跟踪结构的控制方法

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