JP2001224104A - ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車の制御装置

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JP2001224104A JP2000030794A JP2000030794A JP2001224104A JP 2001224104 A JP2001224104 A JP 2001224104A JP 2000030794 A JP2000030794 A JP 2000030794A JP 2000030794 A JP2000030794 A JP 2000030794A JP 2001224104 A JP2001224104 A JP 2001224104A
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    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
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    • B60K6/50Architecture of the driveline characterised by arrangement or kind of transmission units
    • B60K6/54Transmission for changing ratio
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】停車時アイドル停止状態から再発進する際のも
たつきを軽減する。 【解決手段】エンジン1と発電用モータAとの双方が停
止されている停車時アイドル停止状態から再発進が検出
されたときは、発電用モータAを起動させてオイルポン
プ15を駆動し、CVT4の変速制御に必要なライン圧
を発生させる。又ライン圧に基づきCVT4がベルトス
リップを発生させることなくトルク伝達可能なCVT吸
収可能トルクを算出し、このCVT吸収可能トルク以下
の要求トルクに基づき駆動用モータBの出力トルクを算
出する。駆動用モータBから出力されるトルクをCVT
吸収可能トルク以下の要求トルクに基づいて算出したの
で、CVT4を非スリップ状態で直ちに駆動させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルポンプを停
止した停車状態からの再発進時には発電用モータにより
オイルポンプを駆動させて変速制御圧を発生させるよう
にしたハイブリッド車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の車両においては、低公
害、省資源の観点からエンジンとモータとを併用するハ
イブリッド車が開発されており、この種のハイブリッド
車では、発電用と走行用との2つのモータを搭載するこ
とで動力エネルギーの回収効率向上と走行性能の確保と
を図る技術が多く採用されている。
【0003】ハイブリッド車としては、走行は基本的に
駆動用モータで行い、バッテリの残存容量が低下したと
きはエンジンにより発電用モータを駆動してバッテリ及
び駆動用モータに電力を供給するシリーズ方式のハイブ
リッド車と、走行は主としてエンジンの機械的出力によ
って行い、要求出力に対するエンジンの機械的出力の不
足分を駆動用モータによって補うパラレル方式のハイブ
リッド車と、運転条件に応じてシリーズ方式とパラレル
方式とを選択的に切換えるシリーズパラレル方式のハイ
ブリッド車とが提案されている。
【0004】一般に、この種のハイブリッド車では、燃
費向上と排気エミッションの削減のために、信号待ち
等、短時間の停車状態であっても、エンジンを自動的に
停止させるようにしたもの(以下、この状態を「停車時
アイドル停止状態」という)があるが、自動変速機を有
する場合、変速制御用油圧を発生させるオイルポンプが
エンジンにより駆動されるため、停車時アイドル停止状
態からの再発進時には、エンジンを始動させた後、オイ
ルポンプからの油圧がある程度の油圧に達するまでは、
発進させることができないため、発進時にもたつきが生
じてしまう。
【0005】その対策として、例えば特開平8−164
775号公報では、停車時アイドル停止状態のときは、
発進クラッチを開放状態とし、駆動用モータによりエン
ジンをアイドル回転させて、オイルポンプを駆動させ、
変速機に供給する油圧を確保する技術が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先行技術
では、停車時アイドル停止状態のときには、駆動用モー
タを動作させるので、バッテリ電力が必要以上に消費さ
れてしまい、停車時アイドル停止状態が長時間持続され
たときは、バッテリ電流の持ち出し量が多くなり、バッ
テリ効率の低下を招いてしまう。
【0007】また、長時間の停車時アイドル停止状態に
よりバッテリ電力が消費されて残存容量が少なくなって
しまった場合、パラレル走行においては、駆動用モータ
によるアシストを期待することができなくなり、トルク
不足が生じてしまう。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、長時間の停車
時アイドル停止状態であってもバッテリ残存容量を確保
することができると共に、再発進時のもたつきを軽減す
ることができ、燃費の向上及び排気エミッションの低下
を実現することのできるハイブリッド車の制御装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1のハイブリッド車の制御装置は、走行
駆動源としてのエンジン及び駆動用モータと、上記エン
ジンにより駆動させる発電用モータと、上記走行駆動源
からの出力トルクを変速及びトルク増速する変速機と、
上記エンジン及び上記発電用モータの一方により駆動さ
れると共に上記変速機のトルク伝達に必要な油圧を発生
させるオイルポンプと、上記走行駆動源、上記発電用モ
ータ及び上記変速機を制御する制御装置とを備え、上記
制御装置では、停車時の車両運転状態を検出してアイド
ル停止を判定し、アイドル停止条件が満足されたときは
上記エンジンと上記発電用モータとの双方を停止させる
ハイブリッド車において、上記制御装置は、上記エンジ
ンと上記発電用モータとの双方が停止されている停車時
アイドル停止状態からの再発進を検出する再発進検出手
段と、再発進が検出されたときは上記発電用モータを回
転させる発電用モータ制御手段と、運転者の要求トルク
を検出する要求トルク検出手段と、上記発電用モータに
より起動された上記オイルポンプからの油圧に応じた上
記変速機のトルク伝達可能な吸収可能トルクを求める吸
収可能トルク設定手段と、上記駆動用モータを上記要求
トルクが上記吸収トルクを越えた場合に上記吸収可能ト
ルクに応じた出力トルクで駆動させるモータ駆動手段と
を備えることを特徴とする。
【0010】このような構成では、停車時アイドル停止
状態からの再発進が検出されると、発電用モータを回転
させ、この発電用モータによりオイルポンプをアイドル
回転数で起動させて、変速機に対して変速制御に必要な
油圧を供給し、一方駆動用モータを油圧の上昇に対応す
る変速機の吸収可能トルクに応じた出力トルクで駆動さ
せることで、変速機から発進トルクを非スリップ状態で
出力させる。
【0011】第2のハイブリッド車の制御装置は、走行
駆動源としてのエンジン及び駆動用モータと、上記エン
ジンにより駆動させる発電用モータと、上記走行駆動源
からの出力トルクを変速及びトルク増速する変速機と、
上記エンジン及び上記発電用モータとの一方により駆動
されると共に上記変速機のトルク伝達に必要な油圧を発
生させるオイルポンプと、上記走行駆動源、上記発電用
モータ及び上記変速機を制御する制御装置とを備え、上
記制御装置では、停車時の車両運転状態を検出してアイ
ドル停止を判定し、アイドル停止条件が満足されたとき
は上記エンジンと上記発電用モータとの双方を停止させ
るハイブリッド車において、上記制御装置は、上記エン
ジンと上記発電用モータとの双方が停止されている停車
時アイドル停止状態からの再発進を検出する再発進検出
手段と、再発進が検出されたときは運転者の要求トルク
を検出する要求トルク検出手段と、上記要求トルクに応
じた上記発電用モータの回転数を設定する発電用モータ
回転数設定手段と、上記要求トルクに応じた出力トルク
で上記駆動用モータを駆動させるモータ駆動手段とを備
えることを特徴とする。
【0012】このような構成では、停車時アイドル停止
状態からの再発進が検出されると、運転者の要求トルク
に応じた発電用モータの回転数を設定し、この発電用モ
ータの回転によりオイルポンプを駆動させて、このオイ
ルポンプから変速機に対して要求トルクの伝達に必要な
油圧を供給し、一方駆動用モータを、要求トルクに応じ
た出力トルクで駆動させることで、変速機から発進トル
クを非スリップ状態で出力させる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1〜図6に本発明の第1実施
の形態を示す。図1に本実施の形態で採用するハイブリ
ッド車の制御システムの構成図を示す。
【0014】本実施の形態におけるハイブリッド車は、
走行駆動源としてエンジンとモータとを併用する車両で
あり、図1に示すように、エンジン1と、エンジン1の
起動及び発電・動力アシストを担う発電用モータAと、
エンジン1の出力軸1aに、発電用モータAを介して連
結されるプラネタリギヤユニット3と、このプラネタリ
ギヤユニット3の機能を制御し、発進・後進時の駆動力
源になるとともに減速エネルギーの回収を担う駆動用モ
ータBと、変速及びトルク増幅を行なって走行時の動力
変換機能を担うベルト式無段変速機(CVT)4とを基
本構成とする駆動系を備えている。
【0015】詳細には、プラネタリギヤユニット3は、
サンギヤ3a、このサンギヤ3aに噛合するピニオン3
dを回転自在に支持するキャリア3b、ピニオン3dと
噛合するリングギヤ3cを有するシングルピニオン式の
プラネタリギヤであり、サンギヤ3aとリングギヤ3c
とを結合・開放するためのロックアップクラッチ2が併
設されている。尚、符号15は、変速制御圧を発生させ
るオイルポンプであり、エンジン1の出力軸1aに連設
されて、エンジン1(或いは発電用モータA)によって
駆動される。
【0016】又、CVT4は、入力軸4aに軸支される
プライマリプーリ4bと、出力軸4cに軸支されるセカ
ンダリプーリ4dと、この両者間に巻装される駆動ベル
ト4eとで構成されている。
【0017】すなわち、本実施の形態におけるハイブリ
ッド車の駆動系では、サンギヤ3aとリングギヤ3cと
の間にロックアップクラッチ2を介装したプラネタリギ
ヤユニット3がエンジン1の出力軸1aとCVT4の入
力軸4aとの間に配置されており、プラネタリギヤユニ
ット3のサンギヤ3aがエンジン1の出力軸1aに発電
用モータAを介して結合されると共にキャリア3bがC
VT4の入力軸4aに結合され、リングギヤ3cに駆動
用モータBが連結されている。そして、CVT4の出力
軸4cに減速歯車列5を介してデファレンシャル機構6
が連設され、このデファレンシャル機構6に駆動軸7を
介して前輪或いは後輪の駆動輪8が連設されている。
【0018】ロックアップクラッチ2は、走行条件に応
じてプラネタリギヤユニット3のサンギヤ3aとリング
ギヤ3cとを結合、解放するもので、結合された状態で
は、プラネタリギヤユニット3が一体回転し、間に2つ
のモータA,Bが配置された、エンジン1からCVT4
に至るエンジン直結の駆動軸が構成される。
【0019】以上の駆動系は、複数の制御ユニット(E
CU)を通信系で結合したハイブリッド制御システムに
よって制御されるようになっており、各ECUがマイク
ロコンピュータとマイクロコンピュータによって制御さ
れる機能回路とから構成されている。
【0020】具体的には、システム全体を統括するハイ
ブリッドECU(HEV_ECU)20を中心とし、発
電用モータAを駆動制御するモータAコントローラ2
1、駆動用モータBを駆動制御するモータBコントロー
ラ22、エンジン1を制御するエンジンECU(E/G
_ECU)23、ロックアップクラッチ2及びCVT4
の制御を行うトランスミッションECU(T/M_EC
U)24、及びバッテリ10の電力管理を行うバッテリ
マネージメントユニット(BAT_MU)25等が通信
ラインでHEV_ECU20に結合されている。
【0021】HEV_ECU20は、ハイブリッド制御
システム全体の制御を行うもので、運転者の運転操作状
況を検出するセンサ・スイッチ類、例えば、図示しない
アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダル
センサ(APS)11、ブレーキペダル踏込み時にON
動作するブレーキスイッチ13等が接続されている。
【0022】そして、HEV_ECU20では、各セン
サ・スイッチ類からの信号や各ECUから送信されたデ
ータに基づいて必要な車両駆動トルクを演算して駆動系
のトルク配分を決定し各ECUに制御指令を送信する。
【0023】又、モータAコントローラ21は、発電用
モータAを駆動するためのインバータを備えるものであ
り、基本的に、HEV_ECU20から送信されるサー
ボON/OFF指令や回転数指令によって、発電用モー
タAの定回転数制御を行う。又、モータAコントローラ
21からは、HEV_ECU20に対し、発電用モータ
Aのトルク、回転数(モータA回転数)Na、及び電流
値等をフィードバックして送信し、更に、トルク制限要
求や電圧値等のデータを送信する。
【0024】モータBコントローラ22は、駆動用モー
タBを駆動するためのインバータを備えるものであり、
基本的に、HEV_ECU20から送信されるサーボO
N/OFF(正転、逆転を含む)指令やトルク指令(力
行、回生)によって、駆動用モータBの定トルク制御を
行う。又、モータBコントローラ22からは、HEV_
ECU20に対し、駆動用モータBのトルク、回転数、
及び電流値等をフィードバックして送信し、更に、電圧
値等のデータを送信する。
【0025】E/G_ECU23は、基本的にエンジン
1のトルク制御を行うものであり、HEV_ECU20
から送信される正負のトルク指令、燃料カット指令、エ
アコンON/OFF許可指令等の制御指令、及び、実ト
ルクフィードバックデータ、車速、APS11で検出し
たアクセルペダル踏込み量θ、アクセル全開やアクセル
全閉等に基づいて、図示しないインジェクタからの燃料
噴射量、ETC(電動スロットル弁)によるスロットル
開度、エアコン等の補機類のパワー補正学習、燃料カッ
ト等を制御する。
【0026】又、E/G_ECU23では、HEV_E
CU20に対し、エンジン1の制御トルク値、燃料カッ
トの実施、燃料噴射量に対する全開増量補正の実施、エ
アコンのON,OFF状態、図示しないアイドルスイッ
チによるスロットル弁全閉データ等をHEV_ECU2
0にフィードバックして送信すると共に、エンジン1の
暖機要求等を送信する。
【0027】T/M_ECU24は、HEV_ECU2
0から送信されるCVT4の目標プライマリプーリ回転
数、CVT入力トルク指示、ロックアップ要求等の制御
指令、及び、E/G回転数、アクセル開度、シフトレン
ジスイッチ(図示せず)による変速セレクト位置、エア
コン切替許可、ブレーキ作動状態、アイドルスイッチに
よるエンジン1のスロットル弁全閉データ等の情報に基
づいて、油圧制御回路28内の各コントロールバルブを
制御し、ロックアップクラッチ2の結合・開放、及びC
VT4へ供給するライン圧を制御すると共に、CVT4
の変速比を制御する。
【0028】又、T/M_ECU24からは、HEV_
ECU20に対し、プライマリ回転数センサ12で検出
したCVT4のプライマリプーリ4bの回転数(プライ
マリ回転数)Np、及び図示しないセカンダリ回転数セ
ンサで検出したセカンダリプーリ4dの回転数、車速セ
ンサ16で検出した車速V、シフトポジションに対応す
る変速状態等のデータをフィードバックして送信すると
共に、CVT4の油量をアップさせるためのE/G回転
数アップ要求、低温始動要求等を送信する。
【0029】BAT_MU25は、いわゆる電力管理ユ
ニットであり、バッテリ10を管理する上での各種制
御、すなわち、バッテリ10の充放電制御、ファン制御
等を行い、バッテリ10の残存容量SOC、電圧、及び
電流制限値等を示すデータをHEV_ECU20に送信
する。
【0030】尚、以上のハイブリッド制御システムによ
って制御されるハイブリッド車の走行モード(シリーズ
走行、パラレル走行)の切換えは、本出願人が先に提出
した特願平11−24456号に詳述されているため、
ここでの説明は省略する。
【0031】又、HEV_ECU20では、停車時に一
定条件が満足されている場合は、アイドル停止指令をE
/G_ECU23、モータAコントローラ21へ送信し
てエンジン1、及び発電用モータAの双方を停止させ
る。
【0032】そして、再発進時はモータAコントローラ
21に対して起動指令信号を送信し、発電用モータAを
アイドル回転数で起動させる。発電用モータAの回転に
よりオイルポンプ15が駆動し、CVT4の変速制御に
必要な油圧(ライン圧)を発生させる。同時に、この運
転者の要求トルクに応じたモータB出力要求トルクTq
を算出し、CVT4にてベルトスリップなしに伝達可能
であればモータB出力要求トルクTqを、伝達可能でな
ければ可能なトルクに変更してモータBコントローラ2
2へモータBトルク指令を送信し、駆動用モータBの発
進トルクをライン圧の立ち上がりに応じて制御する。
【0033】この制御は、具体的には、図2に示すトル
ク制御ルーチンに従って処理される。先ず、ステップS
1で、停車時アイドル停止判定フラグF1、停車時アイ
ドル停止フラグF2等、車両の運転状態を示すパラメー
タを読込む。
【0034】停車時アイドル停止判定フラグF1は、図
3に示すアイドル停止判定ルーチンで設定される。以
下、このアイドル停止判定ルーチンについて説明する。
【0035】このルーチンでは、先ず、アイドル停止条
件を判定する。このアイドル停止条件は、本実施の形態
では、バッテリ10の充電量(S21)、アクセルペダ
ル踏込み量θ(S22)、ブレーキスイッチ13からの
信号(S23)、バッテリ10の残存容量SOC(2
4)、車速V(S25)、エアコンのON/OFF(S
26)に基づいて判定する。
【0036】そして、バッテリ10の充電量が充分で、
且つアクセルペダル踏込み量θが0、すなわちアクセル
ペダルが解放状態にあり、且つブレーキスイッチ13が
ON状態、すなわちブレーキペダルが踏み込まれてお
り、且つバッテリ10の残存容量SOCが50%以上あ
り、且つ車速Vが0Km/h、すなわち停車状態にあ
り、且つエアコンがOFF状態にある場合、アイドル停
止条件成立と判断し、ステップS27へ進み、停車時ア
イドル停止判定フラグF1をセットして、ルーチンを抜
ける。
【0037】又、アイドル停止条件のひとつでも満足さ
れなかった場合は、アイドル停止条件不成立と判断し、
ステップS28へ分岐し、停車時アイドル停止判定フラ
グF1をクリアして、ルーチンを抜ける。
【0038】そして、図2に示すトルク制御ルーチンで
は、ステップS2で、アイドル停止フラグF1の値を参
照し、F1=1のアイドル停止条件成立のときは、ステ
ップS3へ進み、E/G_ECU23に対して燃料カッ
ト指令信号を出力し、同時に、モータAコントローラ2
1に対し、モータA停止指令信号を出力する。
【0039】その後、ステップS4へ進み、停車時アイ
ドル停止フラグF2をセットし、ルーチンを抜ける。
【0040】すると、E/G_ECU23では、エンジ
ン1のインジェクタ(図示せず)に対して燃料カットを
行い、エンジン1を停止させ、又、モータAコントロー
ラ21では発電用モータAを停止させる。
【0041】その結果、エンジン1の出力軸1aに連設
されているオイルポンプ15が停止し、CVT4に対し
てライン圧の供給が停止される。
【0042】そして、停車状態の車両を再発進させるた
めに、ブレーキペダルの踏込みを開放し、或いはアクセ
ルペダルを踏み込むと、図3に示すアイドル停止判定ル
ーチンでは、ステップS22、或いはステップS23か
らステップS28へ分岐し、停車時アイドル停止判定フ
ラグF1をクリアしてルーチンを抜ける。
【0043】そのため、図2に示すトルク制御ルーチン
では、ステップS2からステップS5へ分岐して、停車
時アイドル停止フラグF2の値を参照して、前回ルーチ
ン実行時の車両の運転状態を調べ、F2=0、すなわ
ち、前回ルーチン実行時においては、既に、アイドル停
止状態が解除されているときは、ステップS6へ進み、
通常制御を実行してルーチンを抜ける。
【0044】一方、F2=1、すなわち、前回ルーチン
実行時は、停車時アイドル停止状態であり、再発進後、
最初のルーチン実行であるため、ステップS7へ進み、
ステップS7以下で、発進トルク制御を実行する。
【0045】先ず、ステップS7では、モータAコント
ローラ21に対して、モータA起動指令信号を出力す
る。すると、モータAコントローラ21では発電用モー
タAをアイドリング回転数で起動させる。その結果、こ
の発電用モータAに連設するオイルポンプ15が回転
し、CVT4へ供給する、変速圧を制御するためのライ
ン圧PLを発生させる。
【0046】次いで、ステップS8でモータAコントロ
ーラ21からフィードバックして送信されるモータA回
転数Naを読込み、ステップS9で、このモータA回転
数Naに基づき、CVT4がベルトスリップを発生させ
ることなく伝達することの可能なトルク(CVT吸収可
能トルク)TCVTを算出する。
【0047】このCVT吸収可能トルクTCVTは、具体
的には、図4に示すマップを補間計算付で参照して、モ
ータA回転数Naに応じた、オイルポンプ15から発生
するライン圧PLを推定し、このライン圧PLに基づき、
図5に示すマップを補間計算付で参照して、ライン圧P
Lに応じたCVT吸収可能トルクTCVTを算出する。尚、
ライン圧PLは圧力センサを用いて直接検出するように
しても良く、この場合、T/M_ECU24において、
実際のライン圧PLに基づき、図5に示すマップを補間
計算付で参照してCVT吸収可能トルクTCVTを算出
し、HEV_ECU20へ、そのデータを送信する。
【0048】そして、ステップS10へ進むと、T/M
_ECU24からフィードバックして送信されるプライ
マリ回転数Npを読込み、ステップS11で、APS1
1で検出したアクセルペダル踏込み量θを読込み、続く
ステップS12で、プライマリ回転数Npとアクセルペ
ダル踏込み量θとに基づき、図6に示すマップを補間計
算付で参照して、運転者の要求トルクであるトランスミ
ッション(T/M)入力要求トルクTT/Mを算出する。
図6に示すマップは、プライマリ回転数Npとアクセル
踏込み量θとが大きくなるに従い、T/M入力要求トル
クTT/Mが大きな値を示すように設定されている。
【0049】そして、ステップS13へ進み、CVT吸
収可能トルクTCVTとT/M入力要求トルクTT/Mとを比
較し、TCVT≦TT/Mのとき、すなわちT/M入力要求ト
ルクTT/MがCVT吸収可能トルクTCVTを上回るとき
は、ステップS14へ進み、モータB出力要求トルクT
qをCVT吸収可能トルクTCVTで設定し(Tq←TCV
T)、トルク伝達時のベルトスリップを防止する。
【0050】又、TCVT>TT/Mのときは、ステップS1
5へ進み、モータB出力要求トルクTqを、通常通り、
T/M入力要求トルクTT/Mで設定する(TT/M←TT/
M)。
【0051】そして、ステップS16へ進み、モータB
出力要求トルクTqに基づき、演算、或いはマップ参照
によりモータB出力トルクTbを算出する。
【0052】続いて、ステップS17へ進み、モータB
コントローラ22に対し、モータB出力トルクTbに対
応するモータBトルク指令を送信し、ステップS18へ
進み、停車時アイドル停止フラグF2をクリアして(F
2←0)、ルーチンを抜ける。
【0053】モータBコントローラ22では、HEV_
ECU20からのモータBトルク指令に従い、対応する
電力を駆動用モータBへ供給し、所定の発進トルクを発
生させる。
【0054】このように、本実施の形態では、エンジン
1と発電用モータAとを共に停止した、停車時アイドル
停止状態からの、再発進時においては、先ず、発電用モ
ータAを起動させてオイルポンプ15によりライン圧P
Lを発生させ、次いで、このライン圧PLに応じた発進ト
ルクを駆動用モータBから出力させるようなトルク制御
が行われるので、CVT4の駆動ベルト4eを非スリッ
プ状態で直ちに駆動させることができるため、発進時の
もたつきが解消される。
【0055】更に、停車時にエンジン1と発電用モータ
Aとの双方を、完全に停止させることができるため、燃
費が向上し、排気エミッションの軽減を図ることができ
る。
【0056】加えて、長時間の停車時アイドル停止状態
であっても発電用モータAは停止されているので、バッ
テリ10の残存容量SOCが確保されるため、パラレル
走行時の駆動用モータBによるアシストを常に得ること
ができ、トルク不足を有効に回避することができる。
【0057】又、図7に本発明の第2実施の形態による
トルク制御ルーチンを示す。第1実施の形態では、再発
進時は、先ず発電用モータAをアイドル回転数で起動さ
せてオイルポンプ15によりライン圧PLを発生させる
ようにしたが、本実施の形態では、再発進時における運
転者の要求トルクに見合うライン圧PLを発生させるた
めのモータA回転数Naを算出し、その回転数に応じて
発電用モータAを起動させるようにしたものである。
【0058】このルーチンでは、先ず、ステップS1〜
ステップS6までは、第1実施と同じ処理を行う。そし
て、アイドル停止状態から再発進する際は、ステップS
5からステップS31へ進み、T/M_ECU24から
フィードバックして送信されるプライマリ回転数Npを
読込み、ステップS32で、APS11で検出したアク
セルペダル踏込み量θを読込み、続くステップS33
で、プライマリ回転数Npとアクセルペダル踏込み量θ
とに基づき、第1実施の形態で説明した図6に示すマッ
プを補間計算付で参照して、運転者の要求トルクである
T/M入力要求トルクTT/Mを算出する。
【0059】次いで、ステップS34へ進み、T/M入
力要求トルクTT/Mに基づき、図8に示すマップを補間
計算付で参照してモータA回転数Naを決定し、このモ
ータA回転数Naに対応するモータA回転数指令を、モ
ータAコントローラ21へ送信する。
【0060】すると、モータAコントローラ21では、
HEV_ECU20からの指令に従い、対応する電力を
発電用モータAに供給して、発電用モータAを起動させ
る。
【0061】次いで、ステップS35ヘ進み、T/M入
力要求トルクTT/Mに基づき、演算により、或いはマッ
プを参照してモータB出力トルクTbを算出する。
【0062】続いて、ステップS36へ進み、モータB
コントローラ22に対し、モータB出力トルクTbに対
応するモータBトルク指令を送信し、ステップS37へ
進み、停車時アイドル停止フラグF2をクリアして(F
2←0)、ルーチンを抜ける。
【0063】モータBコントローラ22では、HEV_
ECU20からのモータBトルク指令に従い、対応する
電力を駆動用モータBへ供給し、所定の発進トルクを発
生させる。
【0064】このように、本実施の形態では、運転者の
要求トルクに見合ったモータA回転数Naを決定するよ
うにしたので、オイルポンプ15により発生するライン
圧PLをより早期に上昇させることができ、発進時のも
たつきをより一層軽減することができる。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、エンジン
と発電用モータとを共に停止した停車時アイドル停止状
態からの、再発進時においては、先ず、発電用モータを
回転させてオイルポンプを駆動させることで、変速機の
変速制御に必要な油圧を発生させ、又、駆動用モータ
は、CVT吸収可能トルク以下の要求トルクに応じた発
進トルクが得られるようにトルク制御が行われるので、
変速機を非スリップ状態で直ちに駆動させることができ
るため、発進時のもたつきを軽減することができる。
【0066】更に、停車時にエンジンと発電用モータと
の双方を、完全に停止させることができるため、燃費が
向上し、排気エミッションの軽減を図ることができる。
【0067】加えて、長時間の停車時アイドル停止状態
であっても、発電用モータが停止されているので、バッ
テリ10の残存容量を確保することができ、特に、パラ
レル走行時の駆動用モータによるアシストを常に得るこ
とができる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、エンジンと
発電用モータとを共に停止した停車時アイドル停止状態
からの、再発進時においては、運転者の要求トルクに応
じた発電用モータの回転数を設定し、この発電用モータ
の回転によりオイルポンプを駆動させて、このオイルポ
ンプから変速機に対して要求トルクの伝達に必要な油圧
を供給し、又駆動用モータは、要求トルクに応じた発進
トルクが得られるようにトルク制御が行われるので、油
圧をより早期に上昇させることができ、発進時のもたつ
きをより一層軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態によるハイブリッド車の制御シ
ステムの構成図
【図2】同、トルク制御ルーチンを示すフローチャート
【図3】同、アイドル停止判定ルーチンを示すフローチ
ャート
【図4】同、ライン圧を設定するマップの説明図
【図5】同、CVT吸収可能トルクを設定するマップの
説明図
【図6】同、トランスミッション入力要求トルクを設定
するマップの説明図
【図7】第2実施の形態によるトルク制御ルーチンを示
すフローチャート
【図8】同、モータA回転数を設定するマップの説明図
【符号の説明】
1 エンジン 4 ベルト式無段変速機(変速機) 15 オイルポンプ 20〜25 制御装置 A 発電用モータ B 駆動用モータ PL ライン圧(油圧) TCVT 吸収可能トルク TT/M T/M入力要求トルク(要求トルク) Tb モータB出力トルク Tq モータB出力要求トルク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行駆動源としてのエンジン及び駆動用モ
    ータと、上記エンジンにより駆動させる発電用モータ
    と、上記走行駆動源からの出力トルクを変速及びトルク
    増速する変速機と、上記エンジン及び上記発電用モータ
    の一方により駆動されると共に上記変速機のトルク伝達
    に必要な油圧を発生させるオイルポンプと、上記走行駆
    動源、上記発電用モータ及び上記変速機を制御する制御
    装置とを備え、上記制御装置では、停車時の車両運転状
    態を検出してアイドル停止を判定し、アイドル停止条件
    が満足されたときは上記エンジンと上記発電用モータと
    の双方を停止させるハイブリッド車において、 上記制御装置は、 上記エンジンと上記発電用モータとの双方が停止されて
    いる停車時アイドル停止状態からの再発進を検出する再
    発進検出手段と、 再発進が検出されたときは上記発電用モータを回転させ
    る発電用モータ制御手段と、 運転者の要求トルクを検出する要求トルク検出手段と、 上記発電用モータにより起動された上記オイルポンプか
    らの油圧に応じた上記変速機のトルク伝達可能な吸収可
    能トルクを求める吸収可能トルク設定手段と、 上記駆動用モータを上記要求トルクが上記吸収可能トル
    クを越える場合に上記吸収可能トルクに応じた出力トル
    クで駆動させるモータ駆動手段とを備えることを特徴と
    するハイブリッド車の制御装置。
  2. 【請求項2】走行駆動源としてのエンジン及び駆動用モ
    ータと、上記エンジンにより駆動させる発電用モータ
    と、上記走行駆動源からの出力トルクを変速及びトルク
    増速する変速機と、上記エンジン及び上記発電用モータ
    との一方により駆動されると共に上記変速機のトルク伝
    達に必要な油圧を発生させるオイルポンプと、上記走行
    駆動源、上記発電用モータ及び上記変速機を制御する制
    御装置とを備え、上記制御装置では、停車時の車両運転
    状態を検出してアイドル停止を判定し、アイドル停止条
    件が満足されたときは上記エンジンと上記発電用モータ
    との双方を停止させるハイブリッド車において、 上記制御装置は、 上記エンジンと上記発電用モータとの双方が停止されて
    いる停車時アイドル停止状態からの再発進を検出する再
    発進検出手段と、 再発進が検出されたときは運転者の要求トルクを検出す
    る要求トルク検出手段と、 上記要求トルクに応じた上記発電用モータの回転数を設
    定する発電用モータ回転数設定手段と、 上記要求トルクに応じた出力トルクで上記駆動用モータ
    を駆動させるモータ駆動手段とを備えることを特徴とす
    るハイブリッド車の制御装置。
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