JP2001223999A - 棟内catvシステム、アップコンバータ及びダウンコンバータ - Google Patents

棟内catvシステム、アップコンバータ及びダウンコンバータ

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JP2001223999A
JP2001223999A JP2000029133A JP2000029133A JP2001223999A JP 2001223999 A JP2001223999 A JP 2001223999A JP 2000029133 A JP2000029133 A JP 2000029133A JP 2000029133 A JP2000029133 A JP 2000029133A JP 2001223999 A JP2001223999 A JP 2001223999A
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  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端末側のアップコンバータにて上り信号を棟
内上り信号に周波数変換し、外部システムにはダウンコ
ンバータを用いて棟内上り信号を周波数変換した上り信
号を出力する棟内CATVシステムにおいて、ダウンコ
ンバータが上り信号を正確に復元できるようにする。 【解決手段】 アップコンバータ20とダウンコンバー
タ10とを用いて上り信号を伝送するシステムでは、ア
ップコンバータ20から漏れ出した周波数変換用の高周
波信号によりダウンコンバータ10が正常に動作しない
ことがある。そこで、アップコンバータ20を、上り信
号を2段階で周波数変換するように構成することで、各
コンバータ10,20で用いられる周波数変換用高周波
信号の周波数を異なる周波数に設定する。この結果、ダ
ウンコンバータ10を常に正常に動作させ、外部の双方
向CATVシステムに上り信号を送出させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部の双方向CA
TVシステムからの引込線を建造物内に引き込み、建造
物内の伝送線を介して双方向CATVシステムから入力
された下り信号を建造物内の複数の端末装置まで伝送す
ると共に、各端末端子から入力された上り信号を引込線
を介して外部の双方向CATVシステムに送出する棟内
CATVシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の棟内CATVシステムでは、建
造物内の各部で発生した雑音が加入者側の端末端子等を
介して伝送線に重畳される。そして、この雑音の内、上
り信号と同じ周波数成分のものは、流合雑音として、上
り信号と一緒に外部の双方向CATVシステムに出力さ
れてしまう。
【0003】そこで、従来では、外部の双方向CATV
システムへ流出する流合雑音を低減するため、ケーブル
モデム等の加入者側端末装置にて生成された上り信号
(双方向CATVシステムで伝送可能な周波数帯(例え
ば10MHz〜55MHz)の信号)を、アップコンバ
ータにて、元の周波数よりも高く、しかも、下り信号の
伝送周波数(例えば70MHz〜770MHz)と重複
することのない、UHF帯(例えば821MHz〜86
6MHz)の上り信号(以下、棟内上り信号という)に
周波数変換して、引込線まで伝送し、棟内の伝送線から
引込線へ上り信号を出力する直前で、棟内上り信号を、
ダウンコンバータを用いて、元の周波数(換言すれば、
双方向CATVシステムでの上り信号の伝送周波数)に
変換することが考えられている。
【0004】そして、この種の棟内CATVシステムで
は、ダウンコンバータにおいて、棟内上り信号から、ア
ップコンバータが周波数変換する前の(換言すれば端末
装置が出力した)元の上り信号を正確に復元できるよう
にするために、アップコンバータ及びダウンコンバータ
が、夫々、同一周波数の高周波信号を用いて、上り信号
又は棟内上り信号を周波数変換するように構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が実験を行ったところ、上記棟内CATVシステムを
実際に構築すると、アップコンバータの数が多い大規模
な棟内CATVシステムでは、ダウンコンバータ側で元
の上り信号を正確に復元できない場合があることが判っ
た。そして、この問題を解明するため、本発明者が各種
実験を行ったところ、次のことが判った。
【0006】即ち、まず、10MHz〜55MHzの上
り信号を、アップコンバータにて、821MHz〜86
6MHzの棟内上り信号に周波数変換するようにした場
合、ダウンコンバータにて、棟内上り信号を元の周波数
帯(10MHz〜55MHz)の上り信号に周波数変換
するには、アップコンバータ及びダウンコンバータにて
各信号を周波数変換するのに用いる高周波信号の周波数
を、811MHz若しくは876MHzに設定すればよ
い。
【0007】ところが、周波数変換用高周波信号の周波
数をこのように設定すると、アップコンバータから棟内
CATVシステムの伝送線上には、周波数変換後の棟内
上り信号と一緒に、周波数変換用の高周波信号が漏れ出
してしまうことが判った。これは、下り信号よりも周波
数が低い上り信号を、下り信号よりも周波数が高い棟内
上り信号に周波数変換するシステムでは、周波数変換用
の高周波信号と棟内上り信号との周波数の差が、棟内上
り信号の伝送周波数に対して極めて小さくなり(上記の
例では10MHzとなる)、アップコンバータ内の棟内
上り信号の出力経路に、棟内上り信号を選択的に通過さ
せるフィルタ回路(バンドパスフィルタ等)を設けたと
しても、このフィルタ回路にて周波数変換用高周波信号
を良好に除去することができないためである。
【0008】一方、棟内CATVシステムにおいては、
上り信号を出力する端末装置毎に、アップコンバータが
設置されることから、こうした端末装置を所有する加入
者の数が多くなるほど(換言すれば、棟内CATVシス
テムの規模が大きくなるほど)、アップコンバータから
伝送線上に漏れ出す高周波信号の数が多くなる。
【0009】これに対して、各アップコンバータは、外
部の双方向CATVシステムのセンタ装置に設けられた
通信装置との間で時分割でデータ通信を行うものである
ため、棟内CATVシステムにおいて、複数のアップコ
ンバータが同時に棟内上り信号を出力することはない。
【0010】この結果、各アップコンバータから漏れ出
した高周波信号は、伝送線上で合成されてダウンコンバ
ータに入力され、その入力レベルは、棟内CATVシス
テムの規模が大きい程高くなり、場合によっては、棟内
上り信号の入力レベルよりも大きくなることが判った。
【0011】また、このように伝送線を介してダウンコ
ンバータに入力される高周波信号は、各アップコンバー
タから漏れ出した高周波信号が伝送線上で合成される際
の位相差や、各アップコンバータ毎の高周波信号の周波
数の微少なずれ等によって、正規の周波数(876MH
z)を中心として、上下の周波数方向に広がりを持つ雑
音成分(以下位相雑音という)が含まれることも判っ
た。
【0012】また次に、上記のように、各アップコンバ
ータから漏れ出した周波数変換用高周波信号の合成信号
が、棟内上り信号と共にダウンコンバータに入力される
と、ダウンコンバータ内では、その合成信号が棟内上り
信号と一緒に、周波数変換用の回路(一般にミキサ)に
入力されることになる。
【0013】そして、その合成信号の周波数(詳しくは
中心周波数)は、ダウンコンバータ側で生成される周波
数変換用の高周波信号と同じであり、しかも、その信号
レベルが高いことから、ダウンコンバータ内では、その
合成信号が周波数変換用高周波信号の信号経路に漏れ出
し、周波数変換用回路には、上述の位相雑音を含む高周
波信号が周波数変換用の信号として入力されてしまう。
【0014】この結果、ダウンコンバータにおいて、棟
内上り信号は、正規の高周波信号に位相雑音が重畳され
た純度の低い高周波信号を用いて周波数変換されてしま
い、周波数変換後の上り信号は、その上下の周波数方向
に広がりを持つ位相雑音を含み、特に、規模の大きいC
ATVシステムでは、上り信号が周囲の位相雑音に埋も
れてしまう場合があることが判った。
【0015】尚、こうした問題を解決するには、各アッ
プコンバータ側で発生する高周波信号の位相を調整した
り、或いは、各アップコンバータから高周波信号の合流
点までの伝送線の線路長を調整することにより、各アッ
プコンバータから漏れ出した高周波信号が伝送線上で互
いに打ち消し合うようにしてもよいが、実際にこのよう
な対策を施すことは困難である。
【0016】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、端末側ではアップコンバータを用いて上り信
号を周波数が高い棟内上り信号に周波数変換し、外部の
双方向CATVシステムに接続される引込線側では、ダ
ウンコンバータを用いて棟内上り信号を元の上り信号に
周波数変換するようにした棟内CATVシステムにおい
て、ダウンコンバータが、端末側のアップコンバータか
ら漏れ出した周波数変換用の高周波信号の影響を受ける
ことなく、元の上り信号を正確に復元できるようにする
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた請求項1に記載の棟内CA
TVシステムにおいては、前述した従来の棟内CATV
システムと同様、外部の双方向CATVシステムから引
込線を介して入力された下り信号を、建造物内の伝送線
を介して複数の端末端子まで伝送すると共に、加入者側
の端末装置からアップコンバータを介して各端末端子に
入力された棟内上り信号を、伝送線を介して引込線まで
伝送し、しかもこの引込線から外部の双方向CATVシ
ステムには、伝送線と引込線との間に設けられたダウン
コンバータを用いて棟内上り信号を端末装置が出力した
元の上り信号に周波数変換した上り信号を送出するよう
にされている。
【0018】そして、本発明の棟内CATVシステムで
は、アップコンバータ及びダウンコンバータの少なくと
も一方を、連続した複数回の周波数変換動作によって上
り信号又は棟内上り信号を周波数変換するよう構成する
ことにより、アップコンバータ及びダウンコンバータが
周波数変換に用いる高周波信号の周波数を、互いに異な
る周波数に設定している。
【0019】ここで、このように、ダウンコンバータ及
びアップコンバータが周波数変換に用いる高周波信号の
周波数を異なる周波数に設定するのは、従来の棟内CA
TVシステムにおいて、端末側のアップコンバータから
漏れ出した周波数変換用高周波信号の合成信号がダウン
コンバータに入力されることにより、ダウンコンバータ
側で上り信号を正確に復元できなくなるのは、アップコ
ンバータとダウンコンバータとで、各信号の周波数変換
に同一周波数の高周波信号を用いるようにしていたため
である。
【0020】つまり、本発明では、ダウンコンバータ及
びアップコンバータを、互いに異なる周波数の高周波信
号を用いて各信号を周波数変換するように構成すること
により、端末側のアップコンバータから漏れ出した周波
数変換用高周波信号の合成信号がダウンコンバータに入
力されても、その合成信号の位相雑音成分が、ダウンコ
ンバータ側の周波数変換用高周波信号(延いては、周波
数変換後の上り信号)に重畳されることがないようにし
ているのである。
【0021】また、本発明では、ダウンコンバータ及び
アップコンバータが周波数変換に用いる高周波信号の周
波数を異なる周波数に設定するために、アップコンバー
タ及びダウンコンバータの少なくとも一方を、連続した
複数回の周波数変換動作によって上り信号又は棟内上り
信号を周波数変換するように構成しているが、これは、
ダウンコンバータ側で、アップコンバータが周波数変換
する前の元の上り信号を正確に復元できるようにするた
めである。
【0022】つまり、例えば、アップコンバータを、連
続した複数回の周波数変換動作によって上り信号を周波
数変換するように構成すれば、その複数回の周波数変換
動作で使用する高周波信号の周波数を適宜設定すること
により、アップコンバータでの上り信号の周波数変換量
を任意に設定でき、ダウンコンバータを、連続した複数
回の周波数変換動作によって棟内上り信号を周波数変換
するように構成すれば、その複数回の周波数変換動作で
使用する高周波信号の周波数を適宜設定することによ
り、ダウンコンバータでの棟内上り信号の周波数変換量
を任意に設定できる。
【0023】そこで、本発明では、アップコンバータ及
びダウンコンバータの少なくとも一方を、連続した複数
回の周波数変換動作によって上り信号又は棟内上り信号
を周波数変換するように構成することにより、アップコ
ンバータ及びダウンコンバータで周波数変換に用いる高
周波信号の周波数を互いに異なる周波数に設定しつつ、
アップコンバータ及びダウンコンバータでの各信号の周
波数変換量を一致させて、ダウンコンバータ側でアップ
コンバータが周波数変換する前の元の上り信号を正確に
復元できるようにしているのである。
【0024】従って、本発明の棟内CATVシステムに
よれば、端末側の各アップコンバータから周波数変換用
の高周波信号が漏れ出し、その合成信号がダウンコンバ
ータに入力されたとしても、ダウンコンバータ側では、
その合成信号の影響を受けることなく、棟内上り信号を
元の上り信号に正確に周波数変換できるようになり、外
部の双方向CATVシステムに対して、加入者側の端末
装置が出力した上り信号を、その品質を低下させること
なく送出することが可能となる。
【0025】次に、請求項2に記載のアップコンバータ
は、請求項1記載の棟内CATVシステムを構築するた
めのものである。そして、このアップコンバータは、棟
内CATVシステムの端末端子と加入者側の端末装置と
の間に設けられ、伝送線を介して端末端子まで伝送され
てきた下り信号を、第1下り信号通過経路を介して、端
末装置側に送出する。
【0026】また、端末装置から出力された上り信号
は、アップコンバータ内の第1周波数変換手段に取り込
まる。そして、第1周波数変換手段は、その取り込んだ
上り信号と、第1高周波信号発生手段が発生した第1高
周波信号とを混合することにより、上り信号を、一旦、
第1中間周波信号に周波数変換する。
【0027】そして、この第1周波数変換手段で周波数
変換された第1中間周波信号は、第2周波数変換手段に
取り込まれ、第2周波数変換手段にて、第2高周波信号
発生手段が発生した第2高周波信号と混合されることに
より、棟内上り信号に周波数変換される。
【0028】このように、本発明のアップコンバータ
は、従来のアップコンバータのように、ダウンコンバー
タと同一周波数に設定された周波数変換用の高周波信号
を用いて、一回の周波数変換動作で上り信号を棟内上り
信号に周波数変換するのではなく、第1周波数変換手段
及び第2周波数変換手段による2段階の周波数変換動作
によって、上り信号を棟内上り信号に周波数変換するよ
うにされている。
【0029】このため、本発明のアップコンバータを用
いれば、第1高周波信号発生手段及び第2高周波信号発
生手段が夫々発生する周波数変換用の高周波信号(第1
高周波信号及び第2高周波信号)の周波数を適宜設定す
ることにより、下り信号よりも周波数が低い上り信号
を、下り信号よりも周波数が高い所定周波数帯の棟内上
り信号に正確に周波数変換できるようになり、また、各
高周波信号(第1高周波信号及び第2高周波信号)の周
波数を、ダウンコンバータ側で周波数変換に用いられる
高周波信号と異なる周波数に設定できる。よって、本発
明のアップコンバータによれば、請求項1記載の棟内C
ATVシステムを容易に実現することができる。
【0030】また、このようにアップコンバータが周波
数変換に用いる高周波信号を、第1高周波信号と第2高
周波信号との2つの信号にした場合、これら各高周波信
号の周波数を、棟内上り信号の周波数から離すことがで
きる。従って、本発明のアップコンバータによれば、周
波数変換用の高周波信号が端末端子側(延いては伝送線
上)に漏れ出すのを防止することもできる。
【0031】つまり、既述したように、従来の棟内CA
TVシステムにおいて、アップコンバータから伝送線上
に周波数変換用の高周波信号が漏れ出すのは、その高周
波信号と棟内上り信号との周波数の差が、棟内上り信号
の伝送周波数に対して極めて小さくなり、アップコンバ
ータ内の棟内上り信号の出力経路に設けられる棟内上り
信号選択用のフィルタ回路(バンドパスフィルタ等)で
は、周波数変換用高周波信号を充分減衰させることがで
きないためである。
【0032】しかし、本発明のアップコンバータによれ
ば、第1高周波信号と第2高周波信号との2つの高周波
信号を用いて上り信号を周波数変換することから、これ
ら各高周波信号の周波数と、周波数変換後の各信号(第
1中間周波信号及び棟内上り信号)の周波数との差を大
きくして、各周波数変換手段からの信号出力経路に設け
られる信号選択用のフィルタ回路(バンドパスフィルタ
等)で、周波数変換に用いた高周波信号を充分減衰させ
るようにすることができる。
【0033】このため、本発明のアップコンバータによ
れば、アップコンバータから周波数変換用高周波信号が
漏れ出すのを防止し、ダウンコンバータにその合成信号
が入力されるのを防止する、といったこともできるよう
になるのである。そして、この場合、ダウンコンバータ
は、アップコンバータから漏れ出した高周波信号の影響
を受けることはないので、上り信号をより高精度に復元
することができる。
【0034】次に、請求項3に記載のダウンコンバータ
は、請求項2に記載のアップコンバータと同様、請求項
1記載の棟内CATVシステムを構築するためのもので
ある。そして、このダウンコンバータは、外部の双方向
CATVシステムからの引込線と建造物内の伝送線との
間に設けられ、引込線を介して入力された外部の双方向
CATVシステムからの下り信号を、第2下り信号通過
経路を介して、建造物内の伝送線上に送出する。
【0035】また、伝送線を介して端末側のアップコン
バータより伝送されてきた棟内上り信号は、ダウンコン
バータ内の第3周波数変換手段に取り込まる。そして、
第3周波数変換手段は、その取り込んだ上り信号と、第
3高周波信号発生手段が発生した第3高周波信号とを混
合することにより、棟内上り信号を、一旦、第2中間周
波信号に周波数変換する。
【0036】そして、この第3周波数変換手段で周波数
変換された第2中間周波信号は、第4周波数変換手段に
取り込まれ、第4周波数変換手段にて、第4高周波信号
発生手段が発生した第4高周波信号と混合されることに
より、アップコンバータが周波数変換する前の元の上り
信号に周波数変換される。
【0037】このように、本発明のダウンコンバータ
は、従来のダウンコンバータのように、端末側のアップ
コンバータと同一周波数に設定された周波数変換用の高
周波信号を用いて、一回の周波数変換動作で棟内上り信
号を上り信号に周波数変換するのではなく、第3周波数
変換手段及び第4周波数変換手段による2段階の周波数
変換動作によって、棟内上り信号を上り信号に周波数変
換するようにされている。
【0038】このため、本発明のダウンコンバータを用
いれば、第3高周波信号発生手段及び第4高周波信号発
生手段が夫々発生する周波数変換用の高周波信号(第3
高周波信号及び第4高周波信号)の周波数を適宜設定す
ることにより、棟内上り信号から、アップコンバータが
周波数変換する前の元の上り信号を正確に復元すること
ができるようになり、しかも、各高周波信号(第3高周
波信号及び第4高周波信号)の周波数を、アップコンバ
ータ側で周波数変換に用いられる高周波信号と異なる周
波数に設定できる。よって、本発明のダウンコンバータ
によれば、請求項1記載の棟内CATVシステムを容易
に実現することができる。
【0039】尚、請求項1記載の棟内CATVシステム
を構築する際には、アップコンバータ及びダウンコンバ
ータとして、請求項2に記載のアップコンバータと請求
項3に記載のダウンコンバータとの両方を用いるように
してもよく、ダウンコンバータには、周波数変換を一回
だけ行う従来のものを用い、アップコンバータに、請求
項2に記載のものを用いるようにしてもよい。また逆
に、アップコンバータには、周波数変換を一回だけ行う
従来のものを用い、ダウンコンバータに、請求項3に記
載のダウンコンバータを用いるようにしてもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、本発明が適用された実施例の棟内
CATVシステム全体の構成を表す構成図である。
【0041】図1に示す如く、本実施例の棟内CATV
システムは、外部の双方向CATVシステムの伝送線
(CATV伝送線)2から分岐装置4を介して分岐され
た引込線6を、保安器8を介して、マンション,アパー
ト等の建造物内に引き込み、その建造物内に配線された
同軸ケーブルからなる伝送線L、及び、この伝送線Lに
設けられた双方向増幅器12,分岐器14,分配器16
等を介して、引込線6から入力された双方向CATVシ
ステムの下り信号(周波数:70MHz〜770MH
z)を、建造物内の各加入者宅に設置された直列ユニッ
ト等からなる複数の端末端子18まで伝送すると共に、
加入者側の各種端末装置から後述のアップコンバータ2
0を介して端末端子18に入力された棟内上り信号を、
引込線6まで伝送するものである。
【0042】そして、本実施例の棟内CATVシステム
では、加入者側で、外部の双方向CATVシステムのセ
ンタ装置を介してインターネットを楽しむ場合や、セン
タ装置に対して有料番組の視聴予約やテレビショッピン
グ等のためのデータを送信する際には、その加入者側の
端末端子18に、アップコンバータ20及びケーブルモ
デム22を介して、データ通信用の情報端末装置(パー
ソナルコンピュータ等)24を接続する。
【0043】この結果、情報端末装置24から出力され
たデータ通信用の送信データは、ケーブルモデム22に
て、外部の双方向CATVシステムで伝送可能な所定周
波数帯(本実施例では、10MHz〜55MHz)の上
り信号に変換され、更に、この上り信号は、アップコン
バータ20にて、所定周波数帯(本実施例では、821
MHz〜866MHz)の棟内上り信号に周波数変換さ
れて、端末端子18に入力される。
【0044】このため、棟内CATVシステムの伝送線
Lと、外部の双方向CATVシステムからの引込線6と
の接続部分には、各端末端子18から伝送線Lを介して
伝送されてきた棟内上り信号を、外部の双方向CATV
システムで伝送可能な元の上り信号に周波数変換するた
めのダウンコンバータ10が設けられている。
【0045】尚、図1において、符号26は、アップコ
ンバータ20が接続されない端末端子18に接続され、
伝送線Lを介して伝送されてきた外部の双方向CATV
システムからの下り信号を受信して、所望チャンネルの
テレビ放送を復調・再生するテレビ受信機を表す。
【0046】次に、本実施例の棟内CATVシステムで
用いられるダウンコンバータ10及びアップコンバータ
20の構成を図2を用いて説明する。[ダウンコンバー
タ]図2(a)に示すように、ダウンコンバータ10に
は、外部の双方向CATVシステムからの引込線6を接
続するための外部接続端子T1と、建造物内の伝送線L
を接続するための内部接続端子T2とが備えられてい
る。
【0047】そして、外部接続端子T1に入力された下
り信号は、ハイパスフィルタ(以下、HPFと記載す
る)31を介して、ダウンコンバータ10内に取り込ま
れ、混合回路32、ローパスフィルタ(以下、LPFと
記載する)33、及び内部接続端子T2を介して、端末
側の伝送線L上に送出される。
【0048】ここで、HPF31は、下り信号を通過さ
せ、周波数変換後の上り信号の通過を阻止するためのも
のであり、カットオフ周波数が例えば70MHzに設定
されている。また、LPF33は、下り信号を通過さ
せ、伝送線Lを介して内部接続端子T2に入力された棟
内上り信号の通過を阻止するためのものであり、カット
オフ周波数が例えば770MHzに設定されている。従
って、本実施例のダウンコンバータ10においては、H
PF31と,LPF33とにより、下り信号通過経路が
形成されることになる。
【0049】また、HPF31とLPF33との間の下
り信号の通過経路上に設けられた混合回路32は、この
経路を通過する下り信号に後述の基準信号を混合するこ
とにより、基準信号を下り信号と共に端末側の伝送線L
上に送出するためのものであり、所謂方向性結合器にて
構成されている。
【0050】次に、内部接続端子T2に入力される端末
側からの棟内上り信号は、HPF34を介して、ダウン
コンバータ10内に取り込まれる。尚、HPF34は、
LPF33から出力される下り信号の回り込みを防止
し、棟内上り信号のみを選択的に取り込むためのもので
あり、カットオフ周波数が例えば821MHzに設定さ
れている。
【0051】そして、HPF34を介してダウンコンバ
ータ10内に取り込まれた棟内上り信号は、信号レベル
調整用の減衰器(所謂アッテネータであり、以下ATT
と記載する)35及びバンドパスフィルタ(以下、BP
Fと記載する)36を介して、増幅回路37に入力され
る。尚、BPF36は、棟内上り信号を選択的に通過さ
せるためのものであり、信号通過帯域が、棟内上り信号
の伝送周波数(821MHz〜866MHz)に設定さ
れている。
【0052】また増幅回路37に入力された棟内上り信
号は、増幅回路37にて所定レベルまで増幅された後、
周波数変換手段としてのミキサ38に入力される。そし
て、ミキサ38は、PLL回路39により発振周波数が
一定(本実施例では、876MHz)に制御された周波
数可変型の局部発振回路40からの高周波信号と、棟内
上り信号とを混合することにより、棟内上り信号を、ア
ップコンバータ20が周波数変換する前の元の上り信号
に周波数変換する。
【0053】ここで、PLL回路39は、局部発振回路
40から出力される周波数変換用の高周波信号と基準信
号とを夫々分周して取り込み、その分周後の各信号の位
相差が零となるように局部発振回路40の発振周波数を
制御することにより、ダウンコンバータ10内での周波
数変換用の高周波信号を基準信号に対応した一定周波数
に制御するためのものである。そして、本実施例では、
このPLL回路39が局部発振回路40の発振周波数を
制御するのに用いる基準信号を、ダウンコンバータ10
内の基準発振回路41にて生成するようにされている。
従って、本実施例では、PLL回路39、局部発振回路
40、及び基準発振回路41が、周波数変換用の高周波
信号を発生する高周波信号発生手段として機能すること
になる。
【0054】また、基準発振回路41の発振周波数は、
下り信号よりも低い周波数に設定されており、この基準
発振回路41から出力された、下り信号よりも低周波の
基準信号は、上記のようにPLL回路39に入力される
だけでなく、基準信号を選択的に通過させる狭帯域のB
PF42を介して、上述の混合回路32に入力される。
この結果、基準信号は、上記のように混合回路32にて
下り信号に混合された後、LPF33及び内部接続端子
T2を介して伝送線L上に送出されることになる。
【0055】尚、このように内部接続端子T2から伝送
線L上に基準信号を送出するのは、端末側の各アップコ
ンバータ20にこの基準信号を伝送して、各アップコン
バータ20側でも、ダウンコンバータ10と同じ基準信
号を用いて、周波数変換用の高周波信号を生成できるよ
うにするためである。つまり、本実施例では、ダウンコ
ンバータ10から端末側の各アップコンバータ20に基
準信号を送信することにより、各アップコンバータ20
側での上り信号の周波数の変換量を、ダウンコンバータ
10側での棟内上り信号の周波数変換量と対応させ、ダ
ウンコンバータ10側で上り信号を正確に復元できるよ
うにしているのである。
【0056】次に、ミキサ38にて周波数変換された上
り信号は、上り信号を選択的に通過させるために信号通
過帯域が上り信号の伝送周波数(10MHz〜55MH
z)に設定されたBPF43を介して、上り信号増幅用
の増幅回路44に入力される。そして、上り信号は、こ
の増幅回路44にて所定レベルまで増幅された後、信号
レベル調整用のATT45、LPF46、及び、外部接
続端子T1を介して、引込線6側に送出される。尚、L
PF46は、外部接続端子T1に入力された下り信号の
通過を阻止し、周波数変換後の上り信号のみを通過させ
るためのものであり、そのカットオフ周波数は、例えば
55MHzに設定されている。[アップコンバータ]ア
ップコンバータ20は、請求項2に記載のアップコンバ
ータを具現化したものであり、図2(b)に示すよう
に、同軸ケーブル等を介して端末端子18に接続するた
めの第1接続端子T3と、上り信号を出力してくるケー
ブルモデム22等の通信用端末装置に接続するための第
2接続端子T4とを備える。
【0057】そして、端末端子18から第1接続端子T
3に入力された下り信号は、LPF51を介して、アッ
プコンバータ20内に取り込まれ、分岐回路52、HP
F53及び第2接続端子T4を介して、通信用端末装置
側に送出される。ここで、LPF51は、周波数変換後
の棟内上り信号の通過を阻止し、第1接続端子T3に入
力された下り信号のみを通過させるためのものであり、
カットオフ周波数が例えば770MHzに設定されてい
る。また、HPF53は、通信用端末装置から第2接続
端子T4に入力された上り信号の通過を阻止し、下り信
号のみを通過させるためのものであり、カットオフ周波
数が例えば70MHzに設定されている。従って、本実
施例のアップコンバータ20においては、LPF51と
HPF53とにより、下り信号通過経路(詳しくは請求
項2に記載の第1下り信号通過経路)が形成されること
になる。
【0058】また、LPF51とHPF53との間の下
り信号の通過経路上に設けられた分岐回路52は、この
経路を通過する下り信号の一部を分岐させるためのもの
であり、所謂方向性結合器にて構成されている。そし
て、この分岐回路52で分岐された下り信号は、ダウン
コンバータ10から伝送されてきた基準信号を抽出する
ための狭帯域のBPF59に入力される。
【0059】次に、第2接続端子T4に入力される通信
用端末装置からの上り信号は、LPF54を介して、ア
ップコンバータ20内に取り込まれる。尚、LPF54
は、HPF53から出力される下り信号の回り込みを防
止し、上り信号のみを選択的に取り込むためのものであ
り、カットオフ周波数が例えば55MHzに設定されて
いる。
【0060】そして、LPF54を介してアップコンバ
ータ20内に取り込まれた上り信号は、信号レベル調整
用のATT55を介して、周波数変換手段(詳しくは請
求項2に記載の第1周波数変換手段)としてのミキサ5
6に入力される。そして、ミキサ56は、PLL回路5
7により発振周波数が一定(本実施例では、100MH
z)に制御された周波数可変型の局部発振回路58から
の高周波信号と、上り信号とを混合することにより、上
り信号を、周波数が110MHz〜155MHzの中間
周波信号に周波数変換する。
【0061】ここで、PLL回路57は、BPF59に
て下り信号から抽出された基準信号(換言すればダウン
コンバータ10から伝送されてきた基準信号)と、局部
発振回路58から出力される周波数変換用の高周波信号
とを、夫々、分周して取り込み、その分周後の各信号の
位相差が零となるように局部発振回路58の発振周波数
を制御することにより、局部発振回路58から出力され
る高周波信号の周波数を、ダウンコンバータ10側での
周波数変換用の高周波信号の周波数に対して、「100
/876」となるように設定する。尚、本実施例では、
分岐回路52、BPF59、PLL回路57、及び局部
発振回路58が、請求項2記載の第1高周波信号発生手
段として機能する。
【0062】次に、ミキサ56にて周波数変換された中
間周波信号は、中間周波信号を選択的に通過させるため
に信号通過帯域が中間周波信号の周波数(110MHz
〜155MHz)に設定されたBPF60を介して、周
波数変換手段(詳しくは請求項2に記載の第2周波数変
換手段)としてのミキサ61に入力される。そして、ミ
キサ61は、PLL回路62により発振周波数が一定
(本実施例では、976MHz)に制御された周波数可
変型の局部発振回路63からの高周波信号と、中間周波
信号とを混合することにより、中間周波信号を、周波数
が821MHz〜866MHzの棟内上り信号に周波数
変換する。
【0063】ここで、PLL回路62は、上記PLL回
路57と同様、BPF59にて下り信号から抽出された
基準信号と、局部発振回路63から出力される周波数変
換用の高周波信号とを、夫々、分周して取り込み、その
分周後の各信号の位相差が零となるように局部発振回路
63の発振周波数を制御するものである。
【0064】このため、局部発振回路63から出力され
る高周波信号の周波数は、ダウンコンバータ10側での
周波数変換用の高周波信号の周波数に対して、正確に
「976/876」となる。従って、本実施例のアップ
コンバータ20では、ミキサ56及び61を用いた2段
階の周波数変換によって、上り信号が、ダウンコンバー
タ10側での周波数変換用高周波信号(876MHz)
で周波数変換した場合と同じ変換量で、棟内上り信号に
周波数変換され、ダウンコンバータ10側では、この棟
内上り信号を元の上り信号に正確に復元できることにな
る。
【0065】尚、本実施例では、PLL回路62及び局
部発振回路63が、上述の分岐回路52及びBPF59
と共に、請求項2記載の第2高周波信号発生手段として
機能することになる。次に、ミキサ61で周波数変換さ
れた棟内上り信号は、棟内上り信号を選択的に通過させ
るために信号通過帯域が棟内上り信号の周波数(821
MHz〜866MHz)に設定されたBPF64を介し
て、棟内上り信号増幅用の増幅回路65に入力される。
そして、棟内上り信号は、この増幅回路65にて所定レ
ベルまで増幅された後、信号レベル調整用のATT6
6、HPF67、及び、第1接続端子T3を介して、端
末端子18(延いては伝送線L)側に送出される。尚、
HPF67は、第1接続端子T3に入力された下り信号
の通過を阻止し、周波数変換後の棟内上り信号のみを通
過させるためのものであり、そのカットオフ周波数は、
例えば821MHzに設定されている。
【0066】以上説明したように、本実施例の棟内CA
TVシステムにおいては、ダウンコンバータ10を、周
波数変換手段としての一つのミキサ38を用いて、棟内
上り信号を上り信号に周波数変換するように構成し、ア
ップコンバータ20を、第1周波数変換手段及び第2周
波数変換手段としての二つのミキサ56及び61を用い
た連続する2段階の周波数変換動作によって、上り信号
を棟内上り信号に周波数変換するように構成すること
で、ダウンコンバータ10及びアップコンバータ20で
周波数変換に使用する高周波信号の周波数を、互いに異
なる周波数(876MHz,100MHz,976MH
z)に設定している。
【0067】このため、例えば、各端末端子18に接続
された複数のアップコンバータ20から、後段の周波数
変換手段(具体的にはミキサ61)で用いられる周波数
変換用高周波信号(976MHz)が漏れ出し、その合
成信号がダウンコンバータ10に入力されて、周波数変
換手段としてのミキサ38まで伝送されたとしても、そ
の合成信号は、ダウンコンバータ10側の周波数変換用
高周波信号(876MHz)と、周波数が100MHz
も異なることから、ダウンコンバータ10側では、その
合成信号(詳しくは合成信号に含まれる位相雑音成分)
の影響を受けることなく、棟内上り信号を上り信号に周
波数変換することができる。
【0068】また、本実施例では、アップコンバータ2
0を、連続する2回の周波数変換動作で上り信号を棟内
上り信号に周波数変換するように構成しているので、ア
ップコンバータ20を1回の周波数変換動作で上り信号
を棟内上り信号に周波数変換するようにした場合に比べ
て、各周波数変換で使用する高周波信号と、周波数変換
後の中間周波信号及び棟内上り信号との周波数の差を大
きくすることができる。このため、周波数変換手段であ
る各ミキサ56,61から漏れ出す周波数変換用高周波
信号を、各ミキサ56,61の後段に設けられるBPF
60,64にて充分減衰させることが可能となり、アッ
プコンバータ20から周波数変換用高周波信号が漏れ出
すのを防止(又は抑制)できる。
【0069】また、万一、ダウンコンバータ10に、各
アップコンバータ20から漏れ出した不要な高周波信号
の合成信号が入力されたとしても、その合成信号と棟内
上り信号との周波数の差が大きいことから、ダウンコン
バータ10内の棟内上り信号の入力経路に設けられたB
PF36にて、合成信号を減衰させることもできる。
【0070】よって、本実施例によれば、アップコンバ
ータ20の構成により、ダウンコンバータ10内の周波
数変換手段であるミキサ38に不要な合成信号が入力さ
れること自体を防止(又は抑制)することもでき、ダウ
ンコンバータ10での周波数変換動作をより良好に実行
させることが可能となる。
【0071】また更に、本実施例では、ダウンコンバー
タ10側で、棟内上り信号から元の上り信号を正確に復
元できるようにするために、ダウンコンバータ10側で
周波数変換用高周波信号を生成するのに使用した基準信
号を、伝送線Lを介して、端末側の各アップコンバータ
20まで伝送し、各アップコンバータ20側では、その
基準信号を用いて、周波数変換用の高周波信号(100
MHz,976MHz)を生成するようにしている。
【0072】このため、本実施例によれば、ダウンコン
バータ10及びアップコンバータ20で使用する周波数
変換用高周波信号の周波数を異なる周波数に設定してい
るにも係わらず、ダウンコンバータ10側では、端末側
の各アップコンバータ20から送信されてきた棟内上り
信号から、元の上り信号を正確に復元することができる
ようになる。
【0073】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を採ることができる。例えば、上記実施例で
は、ダウンコンバータ10には、1回の周波数変換動作
で棟内上り信号を上り信号に周波数変換するものを使用
し、アップコンバータ20には、連続する2回の周波数
変換動作で上り信号を棟内上り信号に周波数変換するも
のを使用するようにした棟内CATVシステムについて
説明したが、これとは逆に、ダウンコンバータ10で
は、連続する2回の周波数変換動作で棟内上り信号を上
り信号に周波数変換し、アップコンバータ20では、1
回の周波数変換動作で上り信号を棟内上り信号に周波数
変換するようにしてもよい。
【0074】そして、こうした棟内CATVシステムを
構築する場合には、ダウンコンバータ10に請求項3に
記載の発明を適用すればよく、具体的には、ダウンコン
バータ10を、例えば、図3(a)に示すように構成す
ればよい。以下、この構成について説明する。
【0075】尚、図3(a)に示すダウンコンバータ1
0は、図2(a)に示したダウンコンバータ10におけ
る周波数変換のための構成要素(ミキサ38,PLL回
路39及び局部発振回路40)を、棟内上り信号を2段
階に周波数変換可能なものに置き換えたものであり、そ
れ以外の構成(つまり下り信号通過経路,棟内上り信号
の入力経路,上り信号の出力経路等)は、図2(a)に
示したものと全く同じであることから、図2(a)に示
すダウンコンバータ10と同じ構成部分については、図
面に同一符号を付与し、説明を省略する。
【0076】図3(a)に示すダウンコンバータ10で
は、内部接続端子T2に入力された棟内上り信号が、H
PF34,ATT35,BPF36を介して、増幅回路
37に入力され、増幅回路37にて所定レベルまで増幅
された後、請求項3記載の第3周波数変換手段としての
ミキサ71に入力される。そして、ミキサ71は、PL
L回路72により発振周波数が一定(例えば100MH
z)に制御された局部発振回路73からの高周波信号
と、棟内上り信号とを混合することにより、棟内上り信
号を、周波数が例えば921MHz〜966MHzの中
間周波信号に周波数変換する。
【0077】尚、PLL回路72は、局部発振回路73
からの出力と基準発振回路41からの基準信号とを夫々
分周して取り込み、その分周後の各信号の位相差が零と
なるように局部発振回路73の発振周波数を制御するこ
とにより、局部発振回路73の発振周波数を上記一定周
波数に制御する。そして、本実施例では、このPLL回
路72、局部発振回路73、及び基準発振回路41が、
請求項3記載の第3高周波信号発生手段として機能す
る。
【0078】また、ミキサ71にて周波数変換された中
間周波信号は、この信号を選択的に通過させるために信
号通過帯域が中間周波信号の周波数(例えば921MH
z〜966MHz)に設定されたBPF74を介して、
請求項3記載の第4周波数変換手段としてのミキサ75
に入力される。そして、ミキサ75は、PLL回路76
により発振周波数が一定(例えば976MHz)に制御
された局部発振回路77からの高周波信号と、中間周波
信号とを混合することにより、中間周波信号を、元の上
り信号(周波数10MHz〜55MHz)に周波数変換
する。
【0079】尚、PLL回路76は、上記PLL回路7
2と同様、局部発振回路77からの出力と基準発振回路
41からの基準信号とを夫々分周して取り込み、その分
周後の各信号の位相差が零となるように局部発振回路7
7の発振周波数を制御することにより、局部発振回路7
7の発振周波数を上記一定周波数に制御する。そして、
本実施例では、このPLL回路76及び局部発振回路7
7が、基準発振回路41と共に、請求項3記載の第4高
周波信号発生手段として機能する。
【0080】そして、ミキサ75にて周波数変換された
上り信号は、BPF43を介して増幅回路44に入力さ
れ、増幅回路44にて所定レベルまで増幅された後、A
TT45、LPF46、及び外部接続端子T1を介し
て、引込線6側に送出される。一方、上記のようにアッ
プコンバータ20を、1回の周波数変換動作で上り信号
を棟内上り信号に周波数変換するように構成するには、
図3(b)に示すように、図2(b)に示したアップコ
ンバータ20における周波数変換のための構成要素(ミ
キサ56,61、PLL回路57,62、局部発振回路
58,63、及びBPF60)を、ミキサ81,PLL
回路82,局部発振回路83に置き換えればよく、それ
以外の構成(つまり下り信号通過経路,上り信号の入力
経路,棟内上り信号の出力経路等)は、図2(a)に示
したものと全く同じにすればよい。
【0081】つまり、第2接続端子T4に入力された通
信用端末装置からの上り信号を、LPF54、ATT5
5を介して、周波数変換手段としてのミキサ81に入力
し、このミキサ81にて、上り信号と、PLL回路82
により発振周波数が一定(例えば876MHz)に制御
された局部発振回路83からの高周波信号とを混合する
ことにより、上り信号を棟内上り信号に周波数変換し、
更に、その周波数変換後の棟内上り信号を、BPF64
を介して、増幅回路65に入力し、増幅回路65にて所
定レベルまで増幅した後、ATT66、HPF67、及
び、第1接続端子T3を介して、端末端子18(延いて
は伝送線L)側に送出するようにすればよい。
【0082】そして、図3に示したダウンコンバータ1
0及びアップコンバータ20を用いて棟内CATVシス
テムを構築した場合には、アップコンバータ20側で使
用される周波数変換用の高周波信号と棟内上り信号との
周波数差が小さいことから、BPF64にて、周波数変
換用高周波信号を充分減衰させることができず、端末側
の各アップコンバータ20から伝送線L上に、不要な高
周波信号が漏れ出すことになるが、ダウンコンバータ1
0側で周波数変換に使用される2種類の高周波信号(1
00MHz,976MHz)は、いずれも、アップコン
バータ20側の周波数変換用高周波信号(876MH
z)と異なることから、ダウンコンバータ10側では、
アップコンバータ20から漏れ出した周波数変換用高周
波信号の合成信号(詳しくは合成信号に含まれる位相雑
音成分)の影響を受けることなく、棟内上り信号を、中
間周波信号、上り信号へと、段階的に周波数変換するこ
とができる。
【0083】よって、図3に示したダウンコンバータ1
0及びアップコンバータ20を用いて棟内CATVシス
テムを構築しても、各端末装置から出力された上り信号
を、その品質を低下させることなく、外部の双方向CA
TVシステムに送出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の棟内CATVシステムの構成を表す
構成図である。
【図2】 実施例のダウンコンバータ及びアップコンバ
ータの構成を表すブロック図である。
【図3】 ダウンコンバータ及びアップコンバータの他
の構成例を表すブロック図である。
【符号の説明】
6…引込線、10…ダウンコンバータ、12…双方向増
幅器、18…端末端子、20…アップコンバータ、22
…ケーブルモデム、24…情報端末装置、31,34,
53,67…HPF(ハイパスフィルタ)、32…混合
回路、33,46,51,54…LPF(ローパスフィ
ルタ)、35,45,55,66…ATT(減衰器)、
36,42,43,60,59,64…BPF(バンド
パスフィルタ)、37,44,65…増幅回路、38,
56,61,71,75,81…ミキサ、39,57,
62,72,76,82…PLL回路、40,58,6
3,73,77,83…局部発振回路、41…基準発振
回路、52…分岐回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部の双方向CATVシステムからの引
    込線を建造物内に引き込み、該建造物内の伝送線を介し
    て、前記引込線から入力された下り信号を、複数の端末
    端子まで伝送すると共に、加入者側の端末装置からアッ
    プコンバータを介して各端末端子に入力された前記下り
    信号よりも周波数が高い棟内上り信号を、前記引込線側
    まで伝送し、更に、その伝送された棟内上り信号を、前
    記伝送線と前記引込線との間に設けられたダウンコンバ
    ータにて、前記下り信号よりも周波数が低く、且つ、前
    記アップコンバータが周波数変換する前の元の上り信号
    に周波数変換した後、前記引込線から前記双方向CAT
    Vシステムの伝送線上に送出する棟内CATVシステム
    において、 前記アップコンバータ及び前記ダウンコンバータの少な
    くとも一方を、連続した複数回の周波数変換動作によっ
    て前記上り信号又は前記棟内上り信号を周波数変換する
    よう構成することにより、前記アップコンバータ及び前
    記ダウンコンバータが周波数変換に用いる高周波信号の
    周波数を、互いに異なる周波数に設定してなることを特
    徴とする棟内CATVシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の棟内CATVシステムに
    おいて、前記端末端子と加入者側の端末装置との間に設
    けられるアップコンバータであって、 前記伝送線を介して前記端末端子まで伝送されてきた下
    り信号を前記端末装置側に送出するための第1下り信号
    通過経路と、 前記端末装置から出力された上り信号を所定周波数帯の
    第1中間周波信号に周波数変換するための第1高周波信
    号を発生する第1高周波信号発生手段と、 前記上り信号を取り込み、前記第1高周波信号発生手段
    が発生した第1高周波信号と混合することにより、前記
    上り信号を前記第1中間周波信号に周波数変換する第1
    周波数変換手段と、 該第1周波数変換手段により周波数変換された第1中間
    周波信号を所定周波数帯の棟内上り信号に周波数変換す
    るための第2高周波信号を発生する第2高周波信号発生
    手段と、 前記第1周波数変換手段から前記第1中間周波信号を取
    り込み、前記第2高周波信号発生手段が発生した第2高
    周波信号と混合することにより、前記第1中間周波信号
    を前記棟内上り信号に周波数変換する第2周波数変換手
    段と、 を備えたことを特徴とする棟内CATVシステム用アッ
    プコンバータ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の棟内CATVシステムに
    おいて、前記引込線と前記伝送線との間に設けられるダ
    ウンコンバータであって、 前記引込線を介して外部の双方向CATVシステムから
    入力された下り信号を前記伝送線上に送出するための第
    2下り信号通過経路と、 前記伝送線を介して端末側のアップコンバータより伝送
    されてきた棟内上り信号を所定周波数帯の第2中間周波
    信号に周波数変換するための第3高周波信号を発生する
    第3高周波信号発生手段と、 前記棟内上り信号を取り込み、前記第3高周波信号発生
    手段が発生した第3高周波信号と混合することにより、
    前記棟内上り信号を前記第2中間周波信号に周波数変換
    する第3周波数変換手段と、 該第3周波数変換手段により周波数変換された第2中間
    周波信号を所定周波数帯の上り信号に周波数変換するた
    めの第4高周波信号を発生する第4高周波信号発生手段
    と、 前記第3周波数変換手段から前記第2中間周波信号を取
    り込み、前記第4高周波信号が発生した第4高周波信号
    と混合することにより、前記第2中間周波信号を前記ア
    ップコンバータが周波数変換する前の元の上り信号に周
    波数変換する第4周波数変換手段と、 を備えたことを特徴とする棟内CATVシステム用ダウ
    ンコンバータ。
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