JP2001219661A - 熱転写用画像受容フィルム - Google Patents
熱転写用画像受容フィルムInfo
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Abstract
下におけるインクの転写性・密着性に優れ、鮮明な画像
が得られる熱転写フィルム、特に溶融熱転写フィルムを
提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体の
表面に、下記(A)成分からなる塗布層を設けることを
特徴とする熱転写用画像受容フィルム。 (A)不飽和カルボン酸またはその無水物が結合したオ
レフィン共重合体(a)を、非イオン性界面活性剤、非
イオン性水溶性高分子、カチオン性界面活性剤、カチオ
ン性水溶性高分子からなる群から選ばれる少なくとも一
種を分散剤(b)として用いて、水中に分散させた水性
分散液であって、(a)/(b)の固形分あたりの重量
の比率が100/1〜100/30であり、平均粒子径
が5μm以下である樹脂水性分散液。
Description
ンターにおいて、高温・高湿環境下におけるインクの転
写性・密着性が優れ、かつ鮮明な画像が得られる溶融熱
転写用の画像受容フィルムに関するものである。
式、溶融熱転写方式、電子写真方式、静電記録方式等が
あり、画像や情報記録に幅広く利用されている。これら
は転写や画像の定着及び密着に熱エネルギーを用いるも
ので、例えばインクリボンを介して記録媒体に押し付け
て色材をインクリボンより記録媒体に転写したり、トナ
ーを記録媒体に転写した後に高温のロールや光により加
熱して密着させたりするものである。
般的に使用される溶融熱転写方式について説明すると、
図1に示すように、熱溶融性インク1a及びそれを支持
する基体1bからなる熱転写インクリボン1と、画像受
容フィルム2とを、熱源であるサーマルヘッド等を備え
た印字ヘッド3とドラム4との間に挟着させて、サーマ
ルヘッドを電気信号にて制御することによって熱転写イ
ンクリボン1中の熱溶融性インク1aを加熱して溶解さ
れたインク1aを直接画像受容フィルム2に転写するも
のである。この様な溶融熱転写方式の場合、支持体その
ものを画像受容フィルムとして用いたものでも良いが、
該支持体の表面に熱溶融性インクと密着性の良好なポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂の層やプライマー層が設け
られていることが多い。
は、一般に、パルプ紙や、焼成クレイ又は炭酸カルシウ
ム等の無機微細粉末を含有するプロピレン系樹脂の延伸
フィルムよりなる合成紙や、ポリエチレンテレフタレー
ト延伸フィルム、或いは、ポリオレフィン系樹脂フィル
ム等であり、これらの表面に、シリカや炭酸カルシウム
等の無機微細粉末とバインダーとを含有するピグメント
塗工剤を塗布することによって白色度及び染色性を高め
た塗工合成紙等が用いられている。
体としては、強度、寸法安定性等の面から、無機微細粉
末含有ポリオレフィン系樹脂フィルムを延伸することに
より得られる、内部にマイクロボイド(微細空孔)を多
数有する合成紙であることが好ましいとされている(特
公昭46−40794号、特開昭56−55433号、
特開昭57−149363号、特開昭57−18182
9号の各公報参照)。これらの合成紙はフィルム内部に
マイクロボイドを形成させることにより、良好な柔軟
性、断熱性が得られ、その結果印字ヘッドとのクッショ
ン性が改善され、熱エネルギーの高効率化が可能となっ
た。
られる画像受容フィルムにおいて、支持体が上記の無機
微細粉末含有ポリオレフィン系樹脂製延伸フィルムであ
って、なおかつ、画像受容層として窒素含有高分子化合
物の水溶性プライマーを用いたもの(特開昭57−14
9363号公報参照)は、高温・高湿環境下において、
このプライマー層が吸湿性を有していて水分を多く含有
していることから熱溶融性インクの転写が妨害されて、
該熱溶融性インクが画像受容フィルムに転写され難く、
その結果、バーコード等の印字に線切れが生じたり、画
像が不鮮明になる等の問題があった。
無機微細粉末を平均粒径0.02〜0.5μm、比表面
積が60,000〜300,000cm2/gのコロイ
ダル炭酸カルシウム微粉末を30〜65重量%含有する
ポリオレフィン系樹脂フィルムの延伸物よりなる微多孔
性の支持体を成形したものに、窒素含有高分子化合物の
水溶性プライマーを塗布した画像受容フィルムを用いる
ことで、高温・高湿環境下においても鮮明な画像が得ら
れることが報告されている(特開平8−80684号公
報参照)。
像受容フィルムにおいて、支持体がポリオレフィン系樹
脂製延伸フィルムであって、画像受容層として窒素含有
高分子化合物の水溶性プライマーを用いたものは、長時
間にわたり高温・高湿環境下におかれると、この熱溶融
性インクの転写面(印刷面)となるプライマー層の吸湿
度が高くなり、該インク転写面となるプライマー層の表
面に蒸発した水分が保持された状態となっていると考え
られる。そのために、印字後セロファンテープで印字面
を剥がすと、容易に印字物が剥がれるといったインク密
着不良の問題が発生することが指摘されている。
らの従来技術の問題点を解決し優れた特性を有する熱転
写用フィルムを提供することを解決すべき課題とした。
すなわち本発明は、熱転写型プリントにおいて、高温・
高湿環境下におけるインクの転写性・密着性に優れ、鮮
明な画像が得られる熱転写フィルム、特に溶融熱転写フ
ィルムを提供することを解決すべき課題とした。
に、下記(A)成分を塗布及び乾燥することにより形成
された塗布層を設けることを特徴とする熱転写性の優れ
たフィルムを提供するものである。 (A)不飽和カルボン酸またはその無水物が結合したオ
レフィン共重合体(a)を、非イオン性界面活性剤、非
イオン性水溶性高分子、カチオン性界面活性剤、カチオ
ン性水溶性高分子からなる群から選ばれる少なくとも一
種を分散剤(b)として用いて、水中に分散させた水性
分散液であって、(a)/(b)の固形分あたりの重量
の比率が100/1〜100/30であり、平均粒子径
が5μm以下である樹脂水性分散液。
により形成された塗布層は、熱溶融性インクの印字時の
熱を帯びたインク成分が、(A)成分の樹脂成分と軟化
して融着して、強固な密着性を示すことで効果をもたら
すものと考えられる。上記(A)成分において、不飽和
カルボン酸またはその無水物が結合したオレフィン共重
合体(a)とは、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のアルカリ
(土類)金属塩、エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル−無水マレイン酸共重合体、(メタ)アクリル酸グラ
フトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリエチレ
ン、無水マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニル共重
合体、無水マレイン酸グラフト(メタ)アクリル酸エス
テル−エチレン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリ
プロピレン、無水マレイン酸グラフトエチレン−プロピ
レン共重合体、無水マレイン酸グラフトエチレン−プロ
ピレン−ブテン共重合体、無水マレイン酸グラフトエチ
レン−ブテン共重合体、無水マレイン酸グラフトプロピ
レン−ブテン共重合体等をいう。
0℃以下のエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エ
チレン−(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸
共重合体、無水マレイン酸グラフトエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、無水マレイン酸グラフト(メタ)アクリル
酸エステル−エチレン共重合体、無水マレイン酸グラフ
トエチレン−プロピレン−ブテン共重合体、無水マレイ
ン酸グラフトエチレン−ブテン共重合体、無水マレイン
酸グラフトプロピレン−ブテン共重合体がインクの受理
性の点から特に好ましい。
結合したオレフィン共重合体を水中に分散させる分散剤
(b)は、非イオン性界面活性剤、非イオン性水溶性高
分子、カチオン性界面活性剤、カチオン性水溶性高分子
からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いる必要が
ある。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブ
ロックポリマー、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が
例示できる。また、非イオン性水溶性高分子としては、
完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニ
ルアルコール、およびそれらの変性物、ヒドロキシエチ
ルセルローズ等が例示できる。
ルアミン塩酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
リド、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロリド等
が例示できる。更に、カチオン性水溶性高分子として
は、四級アンモニウム塩構造やホスホニウム塩構造を有
するポリマー、窒素含有(メタ)アクリルポリマー、四
級アンモニウム塩構造の窒素を有する(メタ)アクリル
系ポリマーが例示出来る。これらのなかで、熱可塑性樹
脂フィルムへの密着性の観点から、窒素含有(メタ)ア
クリルポリマー、あるいは、四級アンモニウム塩構造の
窒素を有する(メタ)アクリル系ポリマー等のカチオン
性水溶性高分子を用いることが特に好ましい。
したオレフィン共重合体(a)を分散剤(b)を用いて
水中に分散させるには、(a)/(b)の固形分あたり
の重量の比率が100/1〜100/30である必要が
ある。この範囲を逸脱して分散剤の使用量が少なくなる
と、不飽和カルボン酸またはその無水物が結合したオレ
フィン共重合体を水中に分散させることができない。ま
た逆に、分散剤の使用量が多くなると、高温高湿下にお
けるインク密着不良の改善効果に悪影響をおよぼす。本
発明における(A)成分中の樹脂粒子の平均粒子径は5
μm以下であることが必要である。5μmを越えると、
水性分散液の静置安定性が悪くなるばかりでなく、熱可
塑性樹脂フィルムの支持体に対する密着性も悪くなる。
またはその無水物が結合したオレフィン共重合体(a)
を水中に分散させるには、例えば、芳香族炭化水素系溶
剤に該オレフィン系共重合体を加熱溶解し、分散剤
(b)を混合攪拌し、引き続き水を添加しながら相転換
せしめた後、芳香族炭化水素系溶剤を溜去して水性分散
液を得る方法、あるいは、特公昭62−29447号公
報に開示されているように、該オレフィン系共重合体を
二軸押出機のホッパーに供給し、加熱溶融させた状態に
分散剤(b)の水溶液を添加して溶融混練し、引き続き
水を添加して分散液を得る方法等が挙げられる。これら
のなかで、分散剤(b)が、窒素含有(メタ)アクリル
ポリマー、あるいは、四級アンモニウム塩構造の窒素を
有する(メタ)アクリル系ポリマー等のカチオン性水溶
性高分子である場合は、得られる水性分散液中の樹脂粒
子の平均粒子径の観点から、二軸押出機を用いることが
好ましい。本発明の塗布剤には、必要に応じて消泡剤、
その他の助剤等を熱転写特性を損なわない範囲で添加し
ても良い。
g/m2 、好ましくは0.05〜1g/m2 である。塗
布量0.03g/m2 未満では高温・高湿環境下での熱
溶融性インクの転写、密着性が不十分であり、5g/m
2 超では乾燥性に劣るばかりでなく、5g/m2 で十分
な性能が得られるためコストアップになるだけで実用的
ではない。 (b)塗布装置 塗布装置としては、ロールコーター、ブレードコータ
ー、バーコーター、エアーナイフコーター、サイズプレ
スコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リップ
コーター、スプレーコーター等を利用した塗布装置を使
用することができる。
り、この支持体はパルプ抄造紙、平織織布(ポンジー)
または不織布(スパンボンド)との積層品であってもよ
い。用いる熱可塑性樹脂フィルムの種類は特に制限され
ない。例えば、高密度ポリエチレンや中密度ポリエチレ
ン等のエチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ポリメチル
−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等
のポリオレフィン系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−
6,6等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレ
ートやその共重合体、ポリブチレンテレフタレートやそ
の共重合体、脂肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエス
テル系樹脂;ポリカーボネート、アタクティックポリス
チレン、シンジオタクティックポリスチレン等を使用す
ることができる。中でも、非極性のポリオレフィン系樹
脂を用いることが好ましい。
薬品性およびコスト等の面からプロピレン系樹脂を用い
ることが好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピ
レンを単独重合させたアイソタクティック重合体および
シンジオタクティック重合体を例示することができる。
また、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプ
テン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンと
プロピレンとを共重合体させた、様々な立体規則性を有
するポリプロピレンを主成分とする共重合体を使用する
こともできる。共重合体は2元系でも3元系以上の多元
系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合
体でもよい。プロピレン系樹脂には、プロピレン単独重
合体よりも融点が低い樹脂を2〜25重量%配合して使
用することが好ましい。そのような融点が低い樹脂とし
て、高密度ないしは低密度のポリエチレンを例示するこ
とができる。
可塑性樹脂の中から1種を選択して単独で使用してもよ
いし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよ
い。支持体の熱可塑性樹脂には、無機微細粉末、有機フ
ィラーの他に必要に応じて安定剤、光安定剤、分散剤、
滑剤などを添加することができる。無機微細粉末の具体
例としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、焼成クレイ、シリカ、けいそう土、タルク、酸化チ
タン、硫酸バリウム、アルミナなどが挙げられる。これ
らの中でもコストの面から炭酸カルシウムが好ましい。
1〜15μm、好ましくは0.1〜10μm、より好ま
しくは0.5μm〜5μmのものを使用する。平均粒子
径が0.01μm未満では熱可塑性樹脂との溶融混練に
おいて均一に無機微細粉末が分散しなかったり、無機微
細粉末への吸着水分の影響によりフィルムを成形した際
に発泡を起こす恐れがある。また平均粒子径が15μm
超ではフィルムの強度が低下する。本発明に使用する無
機微細粉末の粒径は、一例として粒子計測装置、例え
ば、レーザー回折式粒子計測装置「マイクロトラック」
(株式会社日機装社製、商品名)により測定した累積で
50%にあたる粒子径(累積50%粒径)により測定す
ることが出来る。
ある熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂からなるフィラ
ーを選択することが好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィ
ルムがポリオレフィン系樹脂フィルムである場合には、
有機フィラーとしてポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン
−6,ナイロン−6,6、環状オレフィン、ポリスチレ
ン、ポリメタクリレート等の重合体であって、ポリオレ
フィン系樹脂の融点よりも高い融点(例えば170〜3
00℃)ないしはガラス転移温度(例えば170〜28
0℃)を有するものを使用することができる。
〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立体障害
フェノール系、リン系、アミン系の安定剤などを使用す
ることができる。光安定剤を添加する場合は、通常0.
001〜1重量%の範囲内で添加する。具体的には、立
体障害アミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノ
ン系の光安定剤などを使用することができる。分散剤や
滑剤は、例えば無機微細粉末を分散させる目的で使用す
る。使用量は通常0.01〜4重量%の範囲内にする。
具体的には、シランカップリング剤、オレイン酸やステ
アリン酸等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸およびこれらの塩などを使用すること
ができる。
形方法は特に限定されないため、公知の方法の中から適
宜選択して成形することができる。例えば、スクリュー
型押出機に接続された単層または積層のTダイやIダイ
を使用して溶融樹脂をシート状に押し出すキャスト成
形、カレンダー成形、圧延成形、インフレーション成
形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの混合物をキャ
スト成形またはカレンダー成形した後に溶媒やオイルを
除去する方法などを用いて成形することができる。支持
体に用いる熱可塑性樹脂フィルムは、延伸していないも
のであっても、延伸したものであってもよい。延伸は、
通常用いられている種々の方法のいずれかによって行う
ことができる。具体例としては、ロール群の周速差を利
用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧
延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせに
よる同時二軸延伸などを用いることができる。
する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂
の場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結晶
部の融点以下の熱可塑性樹脂に好適な公知の温度範囲内
で行うことができる。具体的には、延伸温度は使用する
熱可塑性樹脂の融点より2〜60℃低い温度が好まし
く、樹脂がプロピレン単独重合体(融点155〜167
℃)のときは152〜164℃、高密度ポリエチレン
(融点121〜134℃)のときは110〜120℃、
ポリエチレンテレフタレート(融点246〜252℃)
のときは104〜115℃に設定するのが好ましい。ま
た、延伸速度は20〜350m/分にするのが好まし
い。
性樹脂の特性等を考慮して適宜決定する。例えば、熱可
塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしはその共重
合体を使用するときには、一方向に延伸する場合は約
1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸延
伸の場合は面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは10
〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用するとき
には、一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好まし
くは2〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で
1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。
可塑性樹脂を延伸すれば、内部に微細な空孔を有する多
孔性樹脂延伸フィルムを得ることができる。このとき、
次式で定義される空孔率は、5〜60%の範囲内である
のが好ましい。
0.65〜1.20g/cm3 、不透明度が50%以
上、白色度が80%以上であるのが好ましい。上記の不
透明度及び白色度が上記以下の場合、本フィルムをバー
コード印画し、ラベルとして使用した場合には下地の影
響を受け読み取りエラーが発生する恐れがあり好ましく
ない。
ってもよいし、積層構造を有するものであってもよい。
延伸フィルムについて例を示すと、ポリオレフィン系樹
脂フィルムからなる単層の支持体は、ポリオレフィン系
樹脂40〜99.5重量%および無機微細粉末60〜
0.5重量%を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィル
ムを、該ポリオレフィン系樹脂の融点より低い温度(好
ましくは3〜60℃低い温度)で一軸または二軸方向に
延伸することにより調製することができる。
レフィン系樹脂40〜100重量%および無機微細粉末
60〜0重量%(好ましくは50〜0重量%)を含有す
る樹脂組成物からなる樹脂フィルムを該ポリオレフィン
系樹脂の融点より低い温度(好ましくは3〜60℃低い
温度)で縦方向に延伸し、その延伸フィルムの少なくと
も片面に、ポリオレフィン系樹脂25〜100重量%お
よび無機微細粉末75〜0重量%を含有する樹脂組成物
からなる樹脂フィルムを積層することによって調製する
ことができる。延伸フィルムの上に積層する表面層は、
延伸していない樹脂層であってもよいし、延伸している
樹脂層であってもよい。
炭酸カルシウム、ケイ藻土、硫酸バリウム、シリカ、酸
化チタン、タルク、等の無機微細粉末を8〜65重量%
含有するポリオレフィン樹脂フィルムを一軸延伸するこ
とによって、フィルム内に該無機微細粉末を中心とする
多数の亀裂を形成させて半透明或いは不透明フィルムを
形成し、更にその表面に無機微細粉末の含有量が0.5
〜65重量%の樹脂組成物を積層し、次いで前記一軸延
伸方向と直角の方向にこの積層フィルムを延伸すること
により得られるフィルムを挙げることができる。本発明
に使用する支持体の厚さは、通常20〜350μmの範
囲内、好ましくは35〜300μmである。これら合成
紙やフィルムは、その表面に塗布層を形成する前に、コ
ロナ放電処理、その他の表面処理に付すことができる。
ムは、昇華熱転写方式、溶融熱転写方式、電子写真方
式、静電記録方式等種々の熱転写方式の記録に使用可能
である。それらの中で本発明の効果、すなわち長時間に
わたり高温・高湿環境下におかれた場合でも転写された
印字や画像部の密着が良好となる効果を顕著に得るとい
う観点から、溶融熱転写方式での使用が好ましい。使用
するインクリボンの種類としてはワックス型、樹脂型及
び両者の混合型等が挙げられるが、いずれにも適用でき
る。更に種々の印刷も可能であり、凸版印刷は勿論、オ
フセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷が挙げられ
る。
に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限
定されるものではない。 (A)成分の製造例: (1)分散剤(b)としてのカチオン性水溶性(メタ)
アクリル樹脂の合成例 N,Nージメチルアミノエチルメタクリレート62.9
部、ブチルメタクリレート71部、ラウリルメタクリレ
ート25,4部およびイソプロピルアルコール200部
を攪拌機、乾留冷却器、温度計、滴下ロートを装置した
4つ口フラスコ内に仕込み、窒素ガス置換後、2,2’
ーアゾビスイソブチロニトリル0.9部を重合開始剤と
して添加し、80℃にて4時間重合反応を行った。次い
で、酢酸24部で中和した後、イソプロピルアルコール
を溜去しながら、水を添加し、最終的に固形分35%の
粘調な分散剤の水溶液(b)を得た。
M45φ)に、エチレンーメタクリル酸共重合体(メタ
クリル酸含量10%、MFR35g/10分)(a)を
100部/時間の割合で連続的に供給した。また、同押
出機の第一の注入口よ上記分散剤の水溶液(b)を、2
2.9部/時間(分散剤としての固形分としては8部/
時間)の割合で連続的に供給し、また、押出機の第二の
注入口から水を70部/時間の割合で連続的に供給しな
がら加熱温度(シリンダー温度)130℃で連続的に押
出し、乳白色の樹脂水性分散液を得た。この樹脂水性分
散液を250メッシュのステンレス製金網でろ過後、固
形分が45%になるように水を追加した。この樹脂水性
分散液の平均粒子径を島津社製;レーザー式粒度分布測
定装置:SALDー2000で測定したところ0.74
μmであった。
のプロピレン単独重合体(融点164℃)81重量%
に、高密度ポリエチレン3重量部及び平均粒径1.5μ
mの重質炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物
(A)を、270℃に設定した押出機にて混練した後、
シート状に押し出し、更に冷却装置により冷却して、無
延伸シートを得た。次いで、このシートを150℃の温
度にまで再度加熱させた後、縦方向に5倍の延伸を行っ
て5倍縦延伸樹脂フィルムを得た。
独重合体(融点164℃)55重量%と、平均粒径1.
5μmの重質炭酸カルシウム45重量%を混合した組成
物(B)を、別の押出機にて270℃の温度に設定した
押出機にて混練させた後、これをシート状に押し出し、
これを上記(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルム
の両面に積層し、三層構造の積層フィルムを得た。次い
で、この三層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで
冷却した後、再び155℃の温度にまで加熱してテンタ
ーを用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度で
アニーリング処理して60℃の温度にまで冷却した後、
耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延伸/一
軸延伸)の肉厚80μm(B/A/B=15μm/50
μm/15μm)、密度0.79g/cm3 、空孔率2
9%、不透明度90%、白色度95%の積層延伸樹脂フ
ィルムを得た。
(株)製コロナ放電処理装置HF400Fを使用して、
長さ0.8mのアルミニウム製電極、トリーターロール
にはシリコーン被膜ロールを用い、電極とロールとのギ
ャップを5mmとし、ライン処理速度15m/分、印加
エネルギー密度4,200J/m2 にてコロナ放電処理
を行った。
(融点164℃)81重量部に、高密度ポリエチレン3
重量部及び平均粒径1.5μmの重質炭酸カルシウム1
6重量%を混合した組成物(A)を270℃に設定した
押出機で溶融混練した樹脂組成物と、MFR4g/10
分のプロピレン単独重合体(融点164℃)55重量%
と、平均粒径1.5μmの重質炭酸カルシウム45重量
%を混合した組成物(B)を270℃に設定した押出機
で溶融混練した樹脂組成物とを一台の主押出機と二台の
副押出機とで押し出し、並びにそれらを合流させて一つ
のTダイヘッドで押し出して三層からなるシート状の三
層構造の積層フィルムを得た。
ムを冷却装置により60℃にまで冷却した後、150℃
の温度にまで再加熱させた後、縦方向に5倍の延伸を行
い、更に155℃の温度にまで加熱してテンターを用い
て横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニーリ
ング処理をして60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリ
ットして肉厚80μm(B/A/B=10μm/60μ
m/10μm)、密度0.7g/cm3 、空孔率41
%、不透明度92%、白色度96%の三層構造の積層延
伸樹脂フィルムを得た。
(株)製;コロナ放電処理装置:HF400Fを使用し
て、長さ0.8mのアルミニウム製電極、トリーターロ
ールにはシリコーン被膜ロールを用い、電極とロールと
のギャップを5mmとし、ライン処理速度15m/分、
印加エネルギー密度4,200J/m2 にてコロナ放電
処理を行った。
フィルムの支持体の表面に、(A)成分の製造例で得た
塗布剤をロールコーターを用い両面に塗布し、シートの
表面温度が60℃にて塗布層を乾燥させ、塗膜の塗工量
が0.06g/m2 となるようにしてフィルムを得た。
この画像受容フィルムの片面に、(株)テック製;印字
装置「バーコードプリンター B−30−S5」と
(株)リコー製;熱溶融型インクリボン「樹脂型B11
0C」にて印字を行った。得られた印字フィルムを下記
の評価を行った。結果を表1に示す。 評価:溶融熱転写適性は以下のように評価した。
片面に、上記のプリンター及びリボンにて、35℃の温
度で85%の相対湿度の条件下でバーコードの印字を行
いインク転写性を下記の5段階で評価した。 5:良好(鮮明な画像が得られる) 4:可 (バーコード印字等に若干のかすれが見られる
が、実用レベルを維持している。) 3:不可(バーコード印字等に線切れが生じる) 2:不可(印字文字の読み取りが困難) 1:不可(ほぼインクが転写されない)
片面に、上記のプリンター及びリボンにて、23℃の温
度で50%の相対湿度の条件下でバーコードの印字を行
う。その印字物を35℃の温度で85%の相対湿度の条
件下で2時間以上状態調節した後、その面にセロファン
テープを貼り付け、十分密着させた後にゆっくりセロフ
ァンテープを剥離してインク密着性を下記の5段階で評
価した。 5:良好(全くインクが剥離しない) 4:可 (僅かな部分のインクが剥離したが、実用レベ
ルを維持している) 3:不可(剥離部分が25%未満であった) 2:不可(剥離部分が25%〜75%であった) 1:不可(剥離部分が75%超であった)
表1のように変更する他は実施例1と同様にして画像受
容フィルムを得て評価した。結果を表1に示す。 (実施例3、4)支持体への塗布量を表1のように変更
する他は実施例1と同様にして画像受容フィルムを得て
評価した。結果を表1に示す。 (比較例1、2)支持体の積層延伸フィルム、塗布量を
表1のように変更する他は実施例1と同様にして画像受
容フィルムを得て評価した。結果を表1に示す。 (比較例3)支持体の製造例1に記した積層延伸樹脂フ
ィルムの表面に、特開平8−80684号公報の実施例
3に用いられるプライマー層(B)をロールコーターを
用い両面に塗布し、シートの表面温度が60℃にて塗布
層を乾燥させ、塗膜の肉厚が0.06g/m2 となるように
して画像受容フィルムを得て評価した。結果を表1に示
す。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体の
表面に、下記(A)成分からなる塗布層を設けることを
特徴とする熱転写用画像受容フィルム。 (A)不飽和カルボン酸またはその無水物が結合したオ
レフィン共重合体(a)を、非イオン性界面活性剤、非
イオン性水溶性高分子、カチオン性界面活性剤、カチオ
ン性水溶性高分子からなる群から選ばれる少なくとも一
種を分散剤(b)として用いて、水中に分散させた水性
分散液であって、(a)/(b)の固形分あたりの重量
の比率が100/1〜100/30であり、平均粒子径
が5μm以下である樹脂水性分散液。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体が
無機微細粉末及び/または有機フィラーを含有するもの
である請求項1記載の熱転写用画像受容フィルム。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムからなる支持体が
延伸されたものである請求項1または2記載の熱転写用
画像受容フィルム。 - 【請求項4】 無機微細粉末が粒径0.1〜15μmの
炭酸カルシウムである請求項2または3記載の熱転写用
画像受容フィルム。
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JP34455499 | 1999-12-03 | ||
JP2000365265A JP2001219661A (ja) | 1999-12-03 | 2000-11-30 | 熱転写用画像受容フィルム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN105612061A (zh) * | 2013-10-11 | 2016-05-25 | 金大铉 | 打印及数字实时打印用热转印纸 |
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-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000365265A patent/JP2001219661A/ja active Pending
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