JP7497152B2 - ポリプロピレン系単層延伸フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系単層延伸フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリプロピレン系単層延伸フィルムおよびその製造方法に関する。
ポリプロピレン系樹脂は幅広い分野に使用されているが、食品容器等の用途においてより剛性を高めたいという要求がある。例えば特許文献1には剛性を高めるために安息香酸塩等の特定の造核剤を添加したポリプロピレン系樹脂組成物を特定の条件で成形する方法が開示されている。
特開2000-334823号公報
一般に、無機充填材を含有するポリプロピレン系樹脂組成物は高い剛性を有することが知られている。当該樹脂組成物は射出成形用途においては極めて有用であるが、延伸フィルム(一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム)とすることはできなかった。延伸時に無機充填材を起点としてフィルムが破断するからである。したがって、無機充填材を含有する樹脂組成物を延伸フィルムとすることはこれまで検討されて来なかった。無機充填材を含有するポリプロピレン系樹脂組成物から延伸フィルムを得ることができれば、従来にない優れたフィルムとなる。かかる事情を鑑み、本発明はポリプロピレン系樹脂と無機充填材を含有する単層延伸フィルム(一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム)を提供することを課題とする。
発明者らは、特定量の無機充填材を用い、製造条件を最適化することで前記課題が解決できることを見出した。すなわち、前記課題は以下の本発明によって解決される。
[1]成分(A)として(A1)および任意の成分(A2)からなるポリプロピレン系樹脂と、
(A1)エチレン、C4~C10-α-オレフィン、およびこれらの組合せからなる群より選択されるコモノマー由来単位を0~1重量%含むプロピレン(共)重合体100~60重量%
(A2)エチレン由来単位を10~90重量%含むエチレン-α-オレフィン共重合体0~40重量%
成分(B)として無機充填材とを含む樹脂組成物から形成された単層延伸フィルムであって、
成分(A)と(B)の重量比が99.5:0.5~40:60であり、
成分(A)のMFR(230℃、荷重2.16kg)が0.1~15g/10分であり、
以下のように算出される、前記単層延伸フィルムの前駆体である原反シートにおける無機充填材凝集体の最大径dmaxが500μm以下である、
1)原反シートを各軸方向に同じ延伸倍率で二軸延伸し、得られたフィルムの主面を観察して像を取得する。
2)前記像を画像解析して、100cm中に存在する複数の無機充填材凝集体についてその直径を測定し、上記延伸倍率で割ることでdを求める。
3)前記dの最大値をdmaxとする。
単層延伸フィルム。
[2]単層二軸延伸フィルムである[1]記載の単層延伸フィルム。
[3]表面粗度(Ra)が0.3μm以上である、[1]または[2]に記載の単層延伸フィルム。
[4]前記無機充填材が板状無機充填材である、[1]~[3]のいずれかに記載の単層延伸フィルム。
[5]前記板状無機充填材がタルクである、[4]に記載の単層延伸フィルム。
[6]前記成分(A)と(B)の重量比が80:20~45:55である、[1]~[5]のいずれかに記載の単層延伸フィルム。
[7]前記成分(A)と(B)とを溶融混練して、原反シートを調製する工程1、および
前記原反シートを、以下を満たす温度T(℃)で一軸または二軸延伸する工程2
-3≦T-Tm1≦3
(Tm1は原反シートの融点(℃)である)
を備える、[1]~[6]のいずれかに記載の単層延伸フィルムの製造方法。
[8]前記工程1が、成分(A)と(B)とを多軸機溶融混練することを含む、[7]に記載の製造方法。
[9]前記[7]または[8]に記載の方法で製造された、単層延伸フィルム。
本発明によってポリプロピレン系樹脂と無機充填材を含有する単層延伸フィルム(一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム)を提供できる。
本発明の単層二軸延伸フィルム(実施例1-2参照) 比較用単層二軸延伸フィルム(比較例4参照) 本発明の単層二軸延伸フィルム(実施例2-3参照) 比較用単層二軸延伸フィルム(比較例2参照)
本発明において、フィルムとは薄い板状または膜状の部材をいう。フィルムの厚さは限定されないが、好ましくは150μm未満である。本発明において厚さが150μm以上の前記部材をシートと記載することがある。また、本発明において「X~Y」は、両端の値すなわちXとYとを含む。
1.単層延伸フィルム
本発明の単層延伸フィルム(一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム)は成分(A)としてポリプロピレン系樹脂と、成分(B)として無機充填材を含む樹脂組成物から形成される。
(1)ポリプロピレン系樹脂(成分(A))
ポリプロピレン系樹脂とはポリプロピレンを主成分とする樹脂である。本発明の単層延伸フィルムを構成するポリプロピレン系樹脂は100~60重量%の成分(A1)および0~40重量%の成分(A2)からなる。成分(A2)が0重量%超である場合、成分(A)は、成分(A1)を重合し、当該成分の存在下で成分(A2)を重合して得られる、いわゆるヘテロ相共重合体(HECO)であってもよいし、別個に重合して調製した成分(A1)と成分(A2)をブレンドしたものであってもよいが、より少ない製造工程で成分(A)が得られる点においてHECOであることが好ましい。
[成分(A1)]
成分(A1)はエチレン、C4~C10-α-オレフィン、およびこれらの組合せからなる群より選択されるコモノマー由来単位を0~1重量%含むプロピレン(共)重合体である。コモノマーを含む場合は経済性の観点からエチレンが好ましい。当該コモノマー由来単位の量が上限を超えるとフィルムの剛性が低下することがある。この観点から、成分(A1)はコモノマー由来単位を含まないことすなわち、プロピレン単独重合体であることが好ましい。あるいは成分(A1)がコモノマー由来単位を含む場合、その量は0重量%を超え0.5重量%以下であることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂中、成分(A1)の含有量は60~100重量%である。成分(A1)の含有量が少ないとポリプロピレン系樹脂の製造が困難になりうる。よって、成分(A1)の前記含有量は好ましくは70~100重量%であり、さらに好ましくは75~100重量%である。
成分(A)のMFR(230℃、荷重2.16kg)は0.1~15g/10分である。MFRが上限値を超えると前記単層延伸フィルムの前駆体である原反シートの延伸が困難となり、また下限値未満であると成分(A)の製造が困難となる。この観点から、前記MFRの下限値は、好ましくは1g/10分以上であり、より好ましくは2g/10分以上であり、その上限値は、好ましくは10g/10分以下であり、より好ましくは8g/10分以下である。
[成分(A2)]
成分(A2)は、10~90重量%のエチレン由来単位を含むエチレン-α-オレフィン共重合体である。エチレン由来単位が下限値未満または上限値を超える場合は、耐寒衝撃性が低下する。この観点から、エチレン由来単位の含有量は好ましくは15~85重量%であり、より好ましくは20~80重量%である。α-オレフィンは、エチレン以外であれば限定されないが、好ましくはプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンであり、より好ましくはプロピレン、1-ブテンであり、さらに好ましくはプロピレンである。
ポリプロピレン系樹脂中、成分(A2)の含有量は0~40重量%である。成分(A2)の含有量が過度に多いとポリプロピレン系樹脂の製造が困難になりうる。よって、成分(A2)の前記含有量は好ましくは0~35重量%であり、さらに好ましくは0~30重量%である。
(2)無機充填材(成分(B))
無機充填材は主に材料の剛性を向上する目的で添加される。無機充填材としては物質の観点から、例えば、以下のものが挙げられる。
タルク、カオリナイト、クレー、バイロフィライト、セリナイト、ウォラストナイト、マイカ等の天然珪酸または珪酸塩;含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム、含水珪酸、無水珪酸等の合成珪酸または珪酸塩;沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物;酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の酸化物。
また、無機充填材としては形状の観点から、例えば、以下のものが挙げられる。
含水珪酸カルシウム、含水珪酸アルミニウム、含水珪酸、無水珪酸等の合成珪酸または珪酸塩等の粉末状充填材;タルク、カオリナイト、クレー、マイカ等の板状充填材;塩基性硫酸マグネシウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、セピオライト、PMF(Processed Mineral Filler)、ゾノトライト、チタン酸カリウム、およびエレスタダイト等のウィスカー状充填材;ガラスバルン、フライアッシュバルン等のバルン状充填材;ガラスファイバー等の繊維状充填剤。
当該無機充填材として1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの充填材の分散性を向上させるため、必要に応じて無機充填材の表面処理を行ってもよい。本発明に用いる無機充填材は限定されないが、延伸フィルムにおけるポリプロピレン結晶のフィルム面に沿った方向の配向を促進することにより剛性および耐衝撃性を高める観点から、板状無機充填材が好ましい。板状無機充填材としてはタルク、カオリナイト、クレー、マイカ等の公知のものを使用できるが、ポリプロピレン系樹脂との親和性や原料としての調達容易性や経済性等を考慮すると、好ましくはタルク、マイカであり、さらに好ましくはタルクである。板状無機充填材の体積平均粒子径は、好ましくは1~10μm、より好ましくは2~7μmである。体積平均粒子径が前記下限値未満の場合、延伸フィルムの剛性が低くなることがある。体積平均粒子径が前記上限値を超える場合、二次加工性に劣り原反シートを延伸する際に破断しやすくなる。前記体積平均粒子径は、レーザ回折法(JIS R1629に基づく)によって体積基準の積算分率における50%径として測定できる。
(3)成分(A)と(B)の重量比
前記重量比は99.5:0.5~40:60である。成分(B)の量が少ないとフィルムの剛性が十分でなく、成分(B)の量が多いとフィルムの製造が困難となりうる。この観点から、前記重量比は、好ましくは95:5~40:60であり、より好ましくは90:10~40:60であり、さらに好ましくは80:20~45:55、特に好ましくは70:30~45:55、最も好ましくは65:35~45:55である。
(4)原反シートの特性
[無機充填材凝集体の直径d、最大径dmax]
本発明の単層延伸フィルムの前駆体である原反シートの無機充填材凝集体の最大径dmaxは500μm以下である。dmaxは、以下の工程を経て測定される。
1)原反シートを各軸方向に同じ延伸倍率で二軸延伸し、得られたフィルムの主面を観察して像を取得する。
2)前記像を画像解析して、100cm中に存在する複数の無機充填材凝集体についてその直径を測定し、上記延伸倍率で割ることでdを求める。
3)前記dの最大値をdmaxとする。
dmaxが500μm超であると、原反シートを二軸延伸する際に途中で破断してしまう。dmaxの上限値は好ましくは300μm以下であり、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは150μm以下である。dmaxは、最終的に得られる本発明の単層延伸フィルムの厚さに対して比較的大きな数値となり、フィルムの厚さより大きい場合もある。無機充填材凝集体も、二軸延伸によりフィルム面に沿って引き伸ばされるため、その厚さは減少するが、これによりフィルム表面に適度な凹凸ができやすくなり、和紙らしい風合いが発現すると考えられる。この観点から、dmaxの下限値は好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上である。
樹脂組成物のペレットまたは原反シートの切断面を直接観察する場合、試料中の無機充填材量が多いと凝集体同士が重なるため、凝集体の直径を計測することが難しい場合があった。しかし、本発明では、原反シートを二軸延伸することにより凝集体同士の重なりが解かれ、凝集体の直径の計測が可能となった。したがって、二軸延伸後のフィルムで観察した凝集体の直径を延伸倍率で割って求めたdおよびこれから求めたdmaxは、原反シートにおけるdおよびdmaxと同じである。すなわち、原反シートの二軸延伸フィルムで空隙等の欠陥を含む凝集体のサイズを測定し、それを延伸倍率で割った値を原反シートにおけるdと認定する。ただし、二軸延伸時に原反フィルムが破断した場合は、得られた一部のフィルムにおける欠陥の円相当径(直径)を測定し、破断時の延伸率で割ることで得た値を原反シートにおけるdと認定できる。dmaxを求めるために原反シートを二軸延伸する理由は、原反シート中に存在する無機充填材の重なりを排除するためである。よってここでの二軸延伸条件は必ずしも-3≦T-Tm1≦3を満たす必要はなく、dmaxを求めるために得た原反シートの二軸延伸フィルムと最終的に得た本発明の単層二軸延伸フィルムは同じである必要はない。しかしながら、作業性の観点からは、前記条件を満たすように原反フィルムを二軸延伸してもよい。
[厚さ]
原反シートの厚さは最終的に得る単層延伸フィルムの厚さに依存するが、好ましくは0.15~4mmであり、さらに好ましくましくは0.2~3.5mmである。
(5)単層延伸フィルムの特性
[外観]
本発明の単層延伸フィルムは、和紙のような高級感ある風合いを持つので優れた美観を有する。
[表面粗度(Ra)]
本発明の単層延伸フィルムの表面粗度(Ra)は、JIS B0601に基づき測定され、好ましくは0.3μm以上である。表面粗度(Ra)がこの範囲にあることで、表面凹凸により和紙らしい風合いが発現されるとともに、フィルム間での滑り性によりフィルムどうしを重ねても互着しなくなるといった効果が奏される。
[厚さ]
製造容易性の観点から、本発明の単層延伸フィルム厚さの上限は、好ましくは150μm未満であり、より好ましくは100μm以下であり、その下限は、好ましくは5μm以上であり、より好ましくは10μmであり、さらに好ましくは15μm以上である。
[剛性]
本発明の単層延伸フィルムの引張弾性率(JIS K7161-2)は、好ましくは2500MPa以上、より好ましくは3500MPa以上、さらに好ましくは5000MPa以上である。
[耐寒衝撃性]
本発明の単層延伸フィルムは、-30℃において、好ましくは0.1J以上、より好ましくは0.2J以上、さらに好ましくは0.5J以上の面衝撃強度(JIS K7211-2)を有する。
[動摩擦係数]
本発明の単層延伸フィルムは、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下の動摩擦係数を有する。動摩擦係数はJIS K7125にしたがって測定される。
(6)他の成分
本発明の単層延伸フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、塩素吸収剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、結晶核剤、難燃剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物、油展および他の顔料等の当該分野で通常用いられる慣用の添加剤を添加してもよい。各添加剤の添加量は公知の量としてよい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリプロピレン以外の合成樹脂または合成ゴムを含有してもよい。当該合成樹脂または合成ゴムは1種でもよいし2種以上でもよい。
2.製造方法
本発明の単層延伸フィルムは、以下の工程を備える方法で製造されることが好ましい。
前記成分(A)と(B)とを溶融混練して、原反シートを調製する工程1。
前記原反シートを、温度T(℃)で一軸または二軸延伸する工程2。
Tは、-3≦T-Tm1≦3を満たす温度であり、Tm1は前記原反シートの融点(℃)である。
(1)工程1
当該工程は公知の方法で実施できる。例えば、ポリプロピレン系樹脂(成分(A))と無機充填材(成分(B))を準備して、予めドライブレンドする、または溶融混練することにより樹脂組成物を調製することができる。樹脂組成物を調製するにあたり、溶融混練しペレット状にする工程を設けることが好ましい。溶融混練時の条件は公知のとおりとしてよいが、混練効率を高めるために多軸押出機にて混練(多軸機溶融混練)を行うことが好ましい。この際、作業性や動力等経済性の観点から、二軸押出機にて行うことがより好ましい。
得られた樹脂組成物は、熱プレス成形またはTダイ等を用いた押出成形によって原反シートとできる。原反シートとは二次加工前、すなわち一軸または二軸延伸を行う前のシート(前駆体)のことである。押出成形において樹脂組成物を可塑化する際に、スクリュー構成として通常の単軸機を装着した押出成形機の他に、二軸機等の多軸機を装着した溶融混練をすることもできる。いすれにしても、原反シートの調製に際しては、多軸機溶融混練工程を含むことが好ましい。
(2)工程2
本工程では、原反シートを温度Tにおいて二次加工、すなわち一軸または二軸延伸する。延伸温度Tは-3≦T-Tm1≦3を満たす。すなわち、延伸温度Tは、前記原反シートの融点Tm1を中心として±3℃の温度範囲から選択される。この温度範囲において延伸することで、原反シートが破断することなく単層延伸フィルムを得ることができる。この理由は限定されないが、無機充填材表面において部分的に溶融したポリプロピレンがエピタキシャルな結晶を形成するため両者の親和性が向上し、さらに前記Tの温度領域では形成された結晶が保持される結果、この親和性が損なわれないためであると推察される。
原反シートの融点Tm1は、JIS K7271に従いDSCを用いて室温(23℃)から融解温度(230℃)まで10℃/分の条件で加熱した際に観測される、最も高温側にあるピークトップ温度である。
二次加工としての延伸(一軸延伸、二軸延伸)は公知の方法によって行うことができる。すなわち、一軸延伸の方法としては、Tダイにより得られた原反シートをオーブン等で加熱して、延伸ロールや巻き取り器で延伸する方法等が挙げられる。また、二軸延伸の方法としては、熱板成形、延伸成形、圧伸成形、絞り加工成形、圧接成形、融着成形、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、インフレーション成形等が挙げられる。さらには、縦方向と横方向の延伸工程を同時に実施する同時二軸延伸と、縦方向の延伸工程を実施した後に横方法の延伸工程を実施する逐次二軸延伸が挙げられるが、本発明ではいずれを採用してもよい。逐次二軸延伸においては、縦方向および横方向のいずれが先であってもよい。また、加飾性や表面改質等の目的で、特殊フィルムを本発明の単層延伸フィルムの表面に貼り付けてもよい。貼り付けるフィルムとしては、例えば、防曇フィルム、低温シールフィルム、接着性フィルム、印刷フィルム、エンボス加工フィルム、レトルトフィルム等が挙げられる。最表面のフィルムの厚さは特に制限はないが、厚くなりすぎると本発明で得られる単層延伸フィルムの特性を損なう可能性があり、また、特殊フィルムは一般的にコストが高く経済的にも好ましくないことから、薄いことが好ましい。本発明の単層延伸フィルムは、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれでもよいが、フィルムの特性において異方性が小さいとの観点から、二軸延伸フィルムが好ましい。
このようにして得られる単層延伸フィルムは、軽量でありながら従来にない高い剛性に加え耐寒衝撃性やバリア性に優れ、かつ和紙のような高級感がある風合いに優れた外観を示す。よって、本発明の単層延伸フィルムは、延伸テープ、包装用バンド、装飾用リボン、食品・飲料包装容器、化粧用包装容器、電池包装用容器をはじめとする包装部材、工業資材、農業資材、建築建設資材、医療用資材、物流用資材として、あるいは日用品、レジャー用品、自動車内外装部品、電機電子機器筐体・部品、玩具、雑貨、衣料用品、鞄類、靴類等の幅広い分野に適用できる。特に、障子・襖・壁紙等の建築内装部材、菓子等の食品用の包装袋として好ましく適用できる。
以下に示す材料を用いた。
(1)成分(A)
[重合体a]
重合に用いる固体触媒を、欧州特許第674991号公報の実施例1に記載された方法により調製した。当該固体触媒は、MgCl上にTiと内部ドナーとしてのジイソブチルフタレートを上記の特許公報に記載された方法で担持させたものである。当該固体触媒と、トリエチルアルミニウム(TEAL)およびジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を、固体触媒に対するTEALの重量比が11、TEAL/DCPMSの重量比が10となるような量で、-5℃で5分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予重合を行った。得られた予重合物を重合反応器に導入した後、水素とプロピレンをフィードし、重合温度、水素濃度を、それぞれ75℃、0.23モル%とし、圧力を調整することよって、MFRが7.0g/10分のプロピレン単独重合体aを製造した。
[重合体b]
重合体aの重合反応器において、水素濃度を0.11モル%に変更して、MFRが3.2g/10分のプロピレン単独重合体bを製造した。
[重合体c]
重合体aの重合反応器において、水素濃度を0.08モル%に変更して、MFRが2.5g/10分のプロピレン単独重合体cを製造した。
[重合体d]
重合体aの重合反応器において、水素濃度を0.07モル%に変更して、MFRが2.2g/10分のプロピレン単独重合体dを製造した。
[重合体e]
重合体aの重合反応器において、水素とプロピレンに加えエチレンをフィードするとともに、エチレン濃度を0.10モル%、水素濃度を0.09モル%として、MFRが2.5g/10分、0.4重量%のエチレン由来単位を含むプロピレン共重合体eを製造した。
[重合体f]
重合体aの製造過程で得られた予重合物を、二段の重合反応器を直列に備える重合装置の一段目の重合反応器に導入し、液相状態のプロピレンをフィードして成分(A1)であるプロピレン単独重合体を製造し、二段目の気相重合反応器で成分(A2)であるエチレン-プロピレン共重合体を製造し、成分(A1)と成分(A2)からなる重合混合物であるMFRが7.0g/10分の重合体fを得た。重合中は、温度と圧力を調整し、水素を分子量調整剤として用いた。重合温度と反応物の比率は、一段目の重合反応器では、重合温度、水素濃度がそれぞれ75℃、0.42モル%、二段目の重合反応器では、重合温度、水素濃度、C2/(C2+C3)が、それぞれ75℃、1.44モル%、0.53モル比であった。なお、成分(A2)の含有割合が20重量%となるように一段目と二段目の滞留時間分布を調整した。得られた重合体fにおける成分(A2)のエチレン由来単位含有割合とキシレン可溶分の極限粘度(XSIV)は、それぞれ55重量%と2.7dl/gであった。
[重合体g]
重合体aの重合反応器において、水素濃度を0.31モル%に変更して、MFRが10g/10分のプロピレン単独重合体gを製造した。
[重合体h]
重合体eの製造過程において、エチレン濃度を1.30モル%、水素濃度を0.40モル%として、MFRが5.0g/10分、5.3重量%のエチレン由来単位を含むプロピレン共重合体hを製造した。
(2)成分(B)
タルク(ネオライト興産株式会社製ネオタルクUNI05(レーザ回折法によって測定した体積平均粒子径:5μm)を用いた。
[実施例1-1]
50重量部の重合体a、50重量部のタルク、酸化防止剤として0.1重量部のBASF社製B225、および中和剤として0.05重量部の淡南化学工業株式会社製カルシウムステアレートをヘンシェルミキサーで1分間撹拌して混合物を得た。次いで、当該混合物をスクリュー温度230℃に設定した押出機(株式会社日本製鋼所製、TEX-30α同方向二軸押出機)に供して溶融混練(二軸機溶融混練)した。さらに、溶融混合物を押出機から吐出し、冷却してストランドを形成し、そのストランドを裁断して、樹脂組成物のペレットを得た。
プレス成形機(株式会社ショージ製)を用いて、前記樹脂組成物のペレットを210℃、10MPaで120秒間熱プレスして10cm×10cm以上の大きさの原反シートを得た。原反シートの融点Tm1は167℃であった。Bruckner社製フィルム延伸装置(KARO)を用いて、当該原反シートを165℃で120秒間加熱した後、50mm/secの速度で6倍×6倍で同時二軸延伸し、厚さ80μmの単層二軸延伸フィルムを得た。すなわち、二軸延伸温度(T)は165℃であり、T-Tm1は-2℃であった。得られた単層二軸延伸フィルムのTm2は174℃であった。ここで、原反シートの融点Tm1、および単層二軸延伸フィルムの融点Tm2は、JIS K7271に従いDSCを用いて室温(23℃)から融解温度(230℃)まで10℃/分の条件で加熱した際に観測される、最も高温側にあるピークトップ温度である。
[実施例1-2]
原反シートの厚さを変更した以外は、実施例1-1と同じ方法で二軸延伸を行い厚さ15μmの単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。本例で得た単層二軸延伸フィルムの主面の画像の一部を図1に示した。
[実施例2-1]
タルクの量を変更した以外は、実施例1-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[実施例2-2]
実施例2-1で調製したペレットを、Tダイを装着した25mmφ3種3層フィルム・シート成形機(サーモ・プラスティックス工業株式会社製)に供して成形温度230℃で押出成形し、厚さ1.0mmの原反シートを調製した。当該原反シートを用い、実施例1-1と同じ方法で二軸延伸を行い厚さ25μmの単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[実施例2-3]
原反シートの厚さを変更した以外は、実施例2-2と同じ方法で二軸延伸を行い厚さ15μmの単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。また、本例で得た単層二軸延伸フィルムの写真を図3に示す。
[実施例3]
タルク配合量を変更した以外は、実施例1-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[実施例4~6、7-1、および8]
重合体種類、タルク配合量、二軸延伸温度(T)を変更した以外は、実施例1-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[実施例7-2]
重合体種類、タルク配合量、二軸延伸温度(T)を変更した以外は、実施例2-2と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[比較例1-1および1-2]
二軸延伸温度(T)を変更した以外は、実施例2-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムの製造を試みたが、製造できなかった。後述の比較例4と同様に同時二軸延伸する途中で破断されたフィルムからdmaxを算出した。
[比較例2]
タルクを用いずに重合体gのみを用いた以外は、実施例1-2と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。また、本例で得た単層二軸延伸フィルムの写真を図4に示す。
[比較例3]
重合体hを用い、かつ二軸延伸温度(T)を変更した以外は、実施例7-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムを製造し、評価した。
[比較例4]
表2に示す配合で、重合体およびタルクの合計100重量部に対し、酸化防止剤としてBASF社製B225を0.1重量部、さらに中和剤として淡南化学工業株式会社製カルシウムステアレートを0.05重量部添加し、ヘンシェルミキサーで1分間撹拌して混合物を得た。次いで、当該混合物を、スクリュー温度を230℃に設定した押出機(ナカタニ機械株式会社製NVCφ50mm単軸押出機)に供して溶融混練した。さらに、溶融した混合物を押出機から吐出し、冷却してストランドを形成し、そのストランドを裁断して、樹脂組成物のペレットを得た。このように、多軸機溶融混練を含まない方法によって樹脂組成物を調製しフィラー分散性dを変更した以外は、実施例2-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムの製造を試みたが、製造できなかった。本例において原反シートは同時二軸延伸する途中で破断した。破断したフィルムの一部についてスキャナーで取り込んだ画像の一部を図2に示す。タルク凝集体を起点に欠陥(空隙)が生じている様子が観察された。複数の欠陥が延伸で引き伸ばされ欠陥が拡大し、破断に至ったことが推定される。このように欠陥がある場合でも、欠陥を含んだ凝集体の直径を延伸倍率で割ることで元のタルク凝集体の直径dを算出することができる。本例では欠陥部分におけるdの最大値をdmaxとして算出した。
[比較例5]
実施例2-1で調製したペレットを用い、射出成形によって厚さ3.0mmの原反シートを調製した。当該原反シートを用いて実施例2-1と同じ方法で単層二軸延伸フィルムの製造を試みたが、製造できなかった。本例の原反シートは、熱プレス成形またはTダイ等を用いた押出成形によって調製されておらず、原反シートの縦方向と横方向とでタルクの配向に異方性があるため、単層二軸延伸フィルムの作製が困難であったと考えられる。本例では、比較例4と同様に同時二軸延伸する途中で破断したフィルムの一部で得られた画像からdmaxを算出した。
これらの結果を表2に示す。本発明の単層二軸延伸フィルムは剛性をはじめとして優れた機械的特性を有し、かつ和紙のような風合いの優れた外観を示す。
Figure 0007497152000001
Figure 0007497152000002
Figure 0007497152000003
評価は以下のように行った。
[二次加工性]
○. 二次加工できた(単層二軸延伸フィルムを作製できた)
×. 二次加工できなかった(二軸延伸の途中で破断した)
[DSCによる融点(Tm1、Tm2)]
原反シートおよび単層二軸延伸フィルムより、各々約5mgを電子天秤で秤量し、DSC用試料として採取した。示差熱分析計(DSC)(TA Instruments社製 Q-200)を用いて、30℃で5分間保持した後、10℃/分の昇温速度で230℃まで加熱して融解曲線を得た。融解曲線の最も高温側にあるピークトップ温度を融点とした。
[剛性(引張弾性率)]
得られたシートから成形体としてJIS K7139に規定するタイプA2の多目的試験片を機械加工し、JIS K7161-2に従い、株式会社島津製作所製精密万能試験機(オートグラフAG-X 10kN)を用い、温度23℃、相対湿度50%、試験速度1mm/分の条件で引張弾性率を測定した。
[耐寒衝撃性(面衝撃強度、-30℃)]
得られたシートについて、JIS K7211-2に従い、株式会社島津製作所製ハイドロショットHITS-P10を用い、-30℃に調整した槽内で、内径40mmφの穴の開いた支持台に測定用試験片を置き、内径76mmφの試料押さえを用いて固定した後、半球状の打撃面を持つ直径12.7mmφのストライカーで、1m/秒の衝撃速度で試験片を打撃しパンクチャーエネルギー(J)を求めた。4個の測定用試験片各々のパンクチャーエネルギーの平均値を面衝撃強度とした。
[表面粗度(Ra)]
JIS B0601に従い、表面粗さ計Tester T1000(HOMMELWERKE社製)を用いて測定した。
[動摩擦係数]
JIS K 7125 に従い、AutoCom オートコム万能試験機(手動引張・圧縮試験機)と摩擦係数試験治具(株式会社ティー・エス・イー製)を用いて測定した。
[風合い(和紙らしさ)]
目視にて評価した。
A.和紙の風合いが強い
B.和紙の風合いがある
C.和紙の風合いが無い
<無機充填材凝集体の直径d、最大径dmax>
原反シートを表2に記載した条件で同時二軸延伸し、得られた単層二軸延伸フィルムの主面をスキャナー(セイコーエプソン株式会社製 GT-X8000)を用いて観察し像を取得した。像を画像解析ソフト(旭化成エンジニアリング株式会社製 A像くん)を用いることにより、100cmの面積中のフィルムに存在する複数の欠陥部分を含む無機充填材凝集体のサイズを測定し、その直径を延伸倍率(6)で割ることで元のタルク凝集体の直径dを求めるとともに、dの最大値をdmaxとした。ただし、前述のように比較例1-1、比較例1-2、比較例4のような破断したフィルムにおいては、破断したフィルムの一部で求めた欠陥部分を含む無機充填材の直径を破断時の延伸倍率(6)で割ることで元のタルク凝集体の直径dとして算出し、dの最大値をdmaxとした。
[MFR]
ポリプロピレン系重合体のパウダーに関しては、試料5gに対し本州化学工業株式会社製H-BHTを0.05g添加し、ドライブレンドにより均一化した後、JIS K7210-1に従い、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した。ポリプロピレン系樹脂組成物のペレットについては、JIS K 7210-1に準じ温度230℃、荷重2.16kgの条件下で測定した。
<成分(A1)または成分(A2)におけるコポリマー中のエチレン由来単位の含有量、および成分(A1)と成分(A2)からなる重合混合物における成分(A2)のコポリマーの含有割合>
1,2,4-トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、Bruker社製AVANCEIII HD400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、測定温度120℃、フリップ角45度、パルス間隔7秒、試料回転数20Hz、積算回数5000回の条件で13C-NMRのスペクトルを得た。
<成分(A1)または、成分(A1)と成分(A2)からなる重合混合物中の総エチレン量>
上記で得られたスペクトルを用いて、Kakugo,Y.Naito、K.Mizunuma and T.Miyatake、Macromolecules、15、1150-1152(1982)の文献に記載された方法により、試料の総エチレン量(重量%)を求めた。成分(A1)を試料として測定する場合、上記の総エチレン量が成分(A1)のエチレン由来単位の含有量となる。
<成分(A2)のコポリマー中のエチレン由来単位の含有量>
上記で得られたTββの積分強度の替わりに下記式で求めた積分強度を使用した以外は、総エチレン量と同様の方法で計算を行い、コポリマー中のエチレン由来単位の含有量を求めた。
T’ββ= 0.98×Sαγ×A/(1-0.98×A)
ここで、A= Sαγ/(Sαγ+Sαδ)
<成分(A1)と成分(A2)からなる重合混合物における成分(A2)のコポリマーの含有割合>
以下の式で求めた。
コポリマーの含有割合(重量%)=重合混合物の総エチレン量/(コポリマー中のエチレン由来単位の含有量/100)
<重合混合物のキシレン可溶分の極限粘度(XSIV)>
以下の方法によって重合混合物のキシレン可溶分を得て、キシレン可溶分の極限粘度(XSIV)を測定した。
重合混合物100質量部と、酸化防止剤(BASF社製B225)0.1質量部と、中和剤(淡南化学工業株式会社製カルシウムステアレート)0.05質量部とを混合して溶融混練用混合物を得た後、押出機により溶融混練して均一化した試料を得た。得られた試料2.5gを、o-キシレン(溶媒)を250mL入れたフラスコに入れ、ホットプレートおよび還流装置を用いて、135℃で、窒素パージを行いながら、30分間撹拌し、樹脂組成物を完全溶解させた後、25℃で1時間、冷却した。これにより得られた溶液を、濾紙を用いて濾過した。濾過後の濾液を100mL採取し、アルミニウムカップ等に移し、窒素パージを行いながら、140℃で蒸発乾固を行い、室温で30分間静置して、キシレン可溶分を得た。極限粘度は、テトラヒドロナフタレン中、135℃において毛細管自動粘度測定装置(SS-780-H1、株式会社柴山科学器械製作所製)を用いて測定した。

Claims (8)

  1. 成分(A)として(A1)および任意の成分(A2)からなるポリプロピレン系樹脂と、
    (A1)エチレン、C4~C10-α-オレフィン、およびこれらの組合せからなる群より選択されるコモノマー由来単位を0~1重量%含むプロピレン(共)重合体100~60重量%
    (A2)エチレン由来単位を10~90重量%含むエチレン-α-オレフィン共重合体0~40重量%
    成分(B)として無機充填材とを含む樹脂組成物から形成され、
    成分(A)と(B)の重量比が99.5:0.5~40:60であり、
    成分(A)のMFR(230℃、荷重2.16kg)が0.1~15g/10分であ
    単層延伸フィルムの製造方法であって、
    前記成分(A)と(B)とを溶融混練して、前記単層延伸フィルムの前駆体として原反シートを調製する工程1、および
    前記原反シートを、以下を満たす温度T(℃)で一軸または二軸延伸する工程2
    -3≦T-Tm1≦3
    (Tm1は原反シートの融点(℃)である)
    を備え、 以下のように算出される、前記原反シートにおける無機充填材凝集体の最大径dmaxが500μm以下である、
    1)原反シートを各軸方向に同じ延伸倍率で二軸延伸し、得られたフィルムの主面を観察して像を取得する。
    2)前記像を画像解析して、100cm中に存在する複数の無機充填材凝集体についてその直径を測定し、上記延伸倍率で割ることでdを求める。
    3)前記dの最大値をdmaxとする
    単層延伸フィルムの製造方法
  2. 前記単層延伸フィルムが単層二軸延伸フィルムである請求項1記載の単層延伸フィルムの製造方法
  3. 前記単層延伸フィルムの表面粗度(Ra)が0.3μm以上である、請求項1または2に記載の単層延伸フィルムの製造方法
  4. 前記無機充填材が板状無機充填材である、請求項1~3のいずれかに記載の単層延伸フィルムの製造方法
  5. 前記板状無機充填材がタルクである、請求項4に記載の単層延伸フィルムの製造方法
  6. 前記成分(A)と(B)の重量比が80:20~45:55である、請求項1~5のいずれかに記載の単層延伸フィルムの製造方法
  7. 前記工程1が、成分(A)と(B)とを多軸機溶融混練することを含む、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の方法で製造された、単層延伸フィルム。
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