JP2018144351A - 多層二軸延伸フィルム - Google Patents

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靖仁 津金
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貴行 植草
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Abstract

【課題】デラミ(層間剥離)し難く、離型性に優れたフィルムを提供すること。【解決手段】A層とB層とが積層されてなる多層二軸延伸フィルムであって、A層が4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)とを含む樹脂組成物から構成され、前記A層において4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の含有量が、A層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、前記ポリプロピレン(A2)の含有量がA層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、かつ前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位を90モル%〜100モル%含有し、前記A層の引張弾性率(MA)と、前記B層の引張弾性率(MB)との差が、MD方向、TD方向それぞれについていずれも130MPa以下である、多層二軸延伸フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、離型性に優れた多層二軸延伸フィルムに関する。特に、離型層に4−メチル−1−ペンテン系共重合体を含むことにより離型性に優れ、かつ二軸延伸時にデラミを発生し難い多層二軸延伸フィルムに関する。さらに詳しくは、剥離フィルム、剥離ライナー、セパレータフィルム、転写フィルム等に有用な多層二軸延伸フィルムに関する。
建材用や光学用の樹脂製品、金属製品、ガラス製品等は表面に表面保護フィルムを貼り付け、輸送、保管や加工による表面の傷や異物混入を防ぐのが一般的である。表面保護フィルムには、柔軟性、機械特性等の性質のほか、保護対象、保護目的、使用環境等に応じて種々の特性が求められる。このため様々な観点から表面保護フィルムの開発が進められている。例えば、ポリエチレン成分を主体とした表面保護フィルム(特許文献1)や、ポリプロピレン成分を主体とした4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとのオリゴマーを含む樹脂組成物の表面保護フィルムが検討されている(特許文献2)。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、軽量性、熱的安定性及び機械特性に優れているので包装用、工業用材料フィルムとして広く用いられている。特に近年は非シリコーン系の離型材料として、電子部品、電子基板の製造工程、繊維強化プラスチック等の熱硬化性材料の製造工程フィルムとして広く用いられているが、更なる改良が要望されていた。離型性の改良方法として、例えばポリプロピレンにポリメチルペンテン重合体を配合することで剥離力をより高めることができる(特許文献3、4)ことが提案されている。しかしながら、ポリメチルペンテンの含有量を増やすことで二軸延伸性が悪化したり、多層フィルムの場合はデラミ(層間剥離)することが知られており、更に、α−オレフィン共重合体を相容化材的に配合するなどの改良が提案されている(特許文献5)。
本発明者らは、離型性に優れ、成形可能温度が比較的低いことを特徴としたポリ4メチル−1−ペンテン系共重合体を含んでなる離型フィルムを既に開示しているが、成形可能温度を下げると、実用使用では問題ないもののフィルムの透明性が悪くなる傾向があることを確認している(特許文献6)。
以上のように、近年では特に、二軸延伸などの加工性に優れ、外観に優れ、かつ離型性が良いフィルムの開発が求められていた。
特開2006−116769号公報 特開2010−275340号公報 特開2008−189795号公報 特開平7−070384号公報 特開2015−120331号公報 特開2014−125496号公報
本発明者らは、デラミ(層間剥離)し難く、離型性に優れたフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、4−メチル−1−ペンテン系重合体を含む層と、それに接する層との弾性率差が特定範囲内にある多層二軸延伸フィルムが上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[4]に関する。
[1]A層とB層とが積層されてなる多層二軸延伸フィルムであって、
A層が4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)とを含む樹脂組成物から構成され、
前記A層において4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の含有量が、A層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、前記ポリプロピレン(A2)の含有量がA層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、
かつ前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位を90モル%〜100モル%含有し、
前記A層の引張弾性率(MA)と、前記B層の引張弾性率(MB)との差が、MD方向、TD方向それぞれについていずれも130MPa以下である、多層二軸延伸フィルム。
[2]前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が下記要件(I)および(I)を満たす、[1]に記載の多層二軸延伸フィルム。
(I)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5〜5.0dl/gである
(II)DSCで測定した融点(Tm)が200℃〜250℃の範囲にある
[3]前記B層が、前記ポリプロピレン(A2)と同一でも異なっていてもよいポリプロピレン(B1)を含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする[1]または[2]に記載の多層二軸延伸フィルム。
[4]層構成が、A層/B層/A層、またはA層/B層/C層(ここで、C層は、A層およびB層のいずれとも異なる層である)の三層構成であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の多層二軸延伸フィルム。
本発明によれば、二軸延伸時にデラミ等を発生し難く、表面平滑性と、離型性に優れる多層二軸延伸フィルムを提供する。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本発明の多層二軸延伸フィルムはA層とB層とが積層されてなり、A層が4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)とを含む樹脂組成物から構成されている。
また、前記A層の引張弾性率(MA)と、前記B層の引張弾性率(MB)との差が、MD方向、TD方向それぞれについて、いずれも130MPa以下、好ましくは100MPa以下である。上記範囲にあることで、二軸延伸時のデラミ(層間剥離)が抑制される点において好ましい。
上記の引張弾性率差は、A層単独で二軸延伸を行ったフィルムの引張弾性率(MA)と、B層単独で二軸延伸を行ったフィルムの引張弾性率(MB)との差を求めることで得られる。
以下、A層とB層を詳説し、次いで層構成、フィルム製造方法について述べる。
≪A層≫
A層は、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)と、ポリプロピレン(A2)を含む。A層において4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の含有量が、A層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、前記ポリプロピレン(A2)の含有量がA層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下である。好ましくは、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の含有量が、A層の全質量に対して30質量%以上70質量%以下であり、前記ポリプロピレン(A2)の含有量がA層の全質量に対して30質量%以上70質量%以下である。上記範囲にあると、A層中に4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)を微分散させることが可能となる。
〔4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)〕
以下、A層を構成する成分である4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)について説明する。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位を90モル%〜100モル%含む。好ましくは炭素原子数2〜20のオレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から導かれる構成単位を0モル%〜10モル%の割合で含む。なお、炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、1種類に限定されることなく、2種以上を組み合わせてもよい。
ここで、耐熱性の観点から、4−メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位は93モル%以上含まれることが好ましい。
一方、炭素原子数2〜20のオレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から導かれる構成単位は10モル%以下、好ましくは7モル%以下含まれる。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)に含まれうる炭素原子数2〜20のオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどが好適な例として挙げられる。これらの炭素原子数2〜20のオレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。適度な弾性率と柔軟性、可とう性を付与するという観点から、炭素数8以上18以下のオレフィン(たとえば1−オクテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン及び1−オクタデセンン)が好ましい。
なお、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、本発明の目的を損なわない範囲で、4−メチル−1−ペンテンと炭素原子数2〜20のオレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)以外の重合性化合物(以下、重合性化合物ともいう)に由来する構造単位を含んでいてもよい。
このような前記重合性化合物としては、例えばスチレン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナン等の環状構造を有するビニル化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル類;無水マレイン酸等の不飽和有機酸またはその誘導体;ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等の共役ジエン類;1,4−ヘキサジエン、1,6−オクタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペンル−2−ノルボルネン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等の非共役ポリエン類などが挙げられる。
本発明における4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、前記重合性化合物から導かれる単位を、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)に含まれる全ての重合性化合物構造単位に対して、10モル%以下含有されていてもよく、5モル%以下、3モル%以下の量で含有していてもよい。
<要件(I)>
本発明における4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が、0.5〜5.0dL/gであることが好ましい。
ここで、極限粘度[η]は、1.0〜4.0dL/gの範囲であることがより好ましく、1.2〜3.5dL/gの範囲であることがさらに好ましい。
上記極限粘度[η]の値は、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)を製造する際の、重合時の水素の添加量により調整することが可能である。
極限粘度[η]の値が上記範囲にある4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、樹脂組成物製造時や各種成形時において良好な流動性を示し、またポリプロピレン(A2)への分散性が良好となり、得られる多層二軸延伸フィルムの外観において好ましい。
<要件(II)>
本発明における4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、DSCで測定した融点(Tm)が、200〜250℃であることが好ましく、より好ましくは200℃〜245℃、さらに好ましくは200℃〜240℃の範囲にある。上記、融点(Tm)の値は、重合体の立体規則性ならびに共に重合するα−オレフィン量に依存して変化する値であり、後述するオレフィン重合用触媒を用いて所望の組成に制御調整することが可能である。
融点(Tm)の値が上記範囲にある4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)を含む重合体組成物は耐熱性の観点から好ましい。
(4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の製造方法)
4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)は、オレフィン類を重合して製造してもよく、高分子量の4−メチル−1−ペンテン系重合体を、熱分解して製造してもよい。また、溶媒に対する溶解度の差で分別する溶媒分別、あるいは沸点の差で分取する分子蒸留などの方法で精製されていてもよい。
重合反応により製造する場合、例えば4−メチル−1−ペンテンおよび必要に応じて共重合させるα−オレフィンの仕込量、重合触媒の種類、重合温度、重合時の水素添加量等を調整することで、得られる4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の融点、立体規則性および分子量等を制御する。重合反応により製造する方法は、公知の方法であってもよい。例えば、チーグラナッタ触媒、メタロセン系触媒等の公知の触媒を用いた方法により製造され得る。
重合体(A1)は、前述のように製造したもの以外にも、例えば三井化学株式会社製TPX等、市販の重合体であってもよい。
〔ポリプロピレン(A2)〕
本発明におけるポリプロピレン(A2)はプロピレンを主体とする公知の重合体であり、そのような例としては、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのプロピレン・α‐オレフィン共重合体(プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体などのランダム共重合体、ブロック共重合体又はこれらの混合物)等を挙げることができる。ポリプロピレンとしてはアイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンが好適に用いられ、立体規則性を示すアイソタクチックメソペンダッド分率(mmmm)またはシンジオタクチックメソペンダッド分率(rrrr)が90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましく、93%以上であることがさらに好ましい。立体規則性が高いと、樹脂の結晶性が向上し、高い熱安定性、機械特性を付与することができる。
プロピレン・α‐オレフィン共重合体におけるα‐オレフィンの共重合比率としては、5質量%以下であることが好ましい。また、プロピレン・α‐オレフィン共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよく、核剤(結晶化核剤)を含んでいても良い。核剤としては、特に限定されず、各種無機化合物、各種カルボン酸又はその金属塩、ジベンジリデンソルビトール系化合物、アリールフォスフェート系化合物、環状多価金属アリールフォスフェート系化合物と脂肪族モノカルボン酸アルカリ金属塩又は塩基性アルミニウム・リチウム・ヒドロキシ・カーボネート・ハイドレートとの混合物、各種高分子化合物等のα晶核剤等が挙げられる。これらの結晶化核剤は単独の材料でも使用でき、また二種以上の材料を併用することもできる。
上記ポリプロピレン(A2)のMFRは、JIS K7210に準じて測定できる。具体的には、温度230℃、荷重2.16kg荷重の測定条件で、0.5〜25g/10分であることが好ましく、1〜15g/10分であることがより好ましく、2〜10g/10分であることがさらに好ましい。ポリプロピレン(A2)のMFRが前記範囲にあると、押出成形に好適である。
ポリプロピレン(A2)に含まれる重合触媒残渣等に起因する灰分は、微小異物(フィッシュアイ)を低減するため、可能な限り少ないことが好ましく、50ppm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、40ppm以下である。50ppm以下とすることにより、微小異物・欠点が顕著に低減され、電子部品用途に用いた際の汚染を低減できる。
〔その他の樹脂〕
本発明の多層二軸延伸フィルムのA層を構成する樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲内において、上述の4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)及びポリプロピレン(A2)以外のその他の樹脂を含有していてもよい。その他の樹脂としては例えば、ポリエチレン、ポリ1−ブテン、スチレン系樹脂、エチレン・αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系重合体を添加することも可能である。
〔添加剤〕
本発明の多層二軸延伸フィルムのA層を構成する樹脂組成物は、特定量の4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)と特定量のポリプロピレン(A2)とを含有し、更に、本発明の目的を損なわない範囲内において、例えば、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、核剤、滑剤、顔料、染料、老化防止剤、塩酸吸収剤、無機又は有機の充填剤、有機系又は無機系の発泡剤、架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、難燃剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
本発明におけるA層を構成する樹脂組成物には、その成形性をさらに改善させる、すなわち結晶化温度を高め結晶化速度を速めるために、特定の任意成分である核剤が配合されていてもよい。この場合、例えば核剤はジベンジリデンソルビトール系核剤、リン酸エステル塩系核剤、ロジン系核剤、安息香酸金属塩系核剤、フッ素化ポリエチレン、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリウム、ピメリン酸やその塩、2,6−ナフタレン酸ジカルボン酸ジシクロヘキシルアミド等であり、配合量は特に制限されないが、該樹脂組成物100質量部に対して0.1〜1質量部程度があることが好ましい。配合タイミングに特に制限は無く、重合中、重合後、あるいは成形加工時での添加が可能である。
該樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、さらに必要に応じて、二次抗酸化剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、充填剤、塩酸吸収剤や、他のオレフィン重合体などを配合することができる。配合量は特に制限されないが、該樹脂組成物100質量部に対して、通常0〜50質量部であり、0〜30質量部が好ましく、0〜10質量部がさらに好ましく、0〜1質量部が特に好ましい。
酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤が使用可能である。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、イオウ系酸化防止剤、ラクトーン系酸化防止剤、有機ホスファイト化合物、有機ホスフォナイト化合物、あるいはこれらを数種類組み合わせたものが使用できる。
滑剤としては、例えばラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和または不飽和脂肪酸およびそのナトリウム、カルシウム、マグネシウム塩などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。またかかる滑剤の配合量は、該樹脂組成物100質量部に対して通常0.1〜3質量部が好ましく、0.1〜2質量部がさらに好ましい。
スリップ剤としては、ラウリル酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ヘベニン酸などの飽和または不飽和脂肪酸のアミド、あるいはこれらの飽和または不飽和脂肪酸のビスアマイドを用いることが好ましい。これらのうちでは、エルカ酸アミドおよびエチレンビスステアロアマイドが特に好ましい。これらの脂肪酸アミドは本発明に係る樹脂組成物100質量部に対して、通常0.01〜5質量部の範囲で配合することが好ましい。
本発明に係るA層が、成分(A1)および成分(A2)以外の前記任意成分を含んでなるときは、A層の全質量から当該任意成分を差し引いた質量を100%質量%として、前記成分(A1)含有量定義(5〜95質量%)と成分(A2)含有量量(5〜95質量%)定義が適用される。
≪B層≫
本発明の多層二軸延伸フィルムにおけるB層は、本発明の多層二軸延伸フィルムに優れた機械特性を付与するために設けられる層である。B層は、ポリプロピレン(B1)を含む樹脂組成物から形成される。当該ポリプロピレン(B1)としては、例えば、A層で用いたポリプロピレン(A2)と同様のプロピレン系重合体が挙げられる。A層を形成するために用いられるポリプロピレン(A2)と、B層を形成するために用いられるポリプロプレン(B1)は、同一でも異なってもよいが、接着性の観点から、同一であることが好ましい。
また、B層を形成する樹脂組成物には、A層を形成する樹脂組成物に配合するものと同様の熱安定剤、酸化防止剤、すべり剤、塩素捕獲剤、帯電防止剤等が添加されていてもよい。
≪多層二軸延伸フィルム≫
本発明の多層二軸延伸フィルムの層構成としては、A層とB層が積層された2層構造、A層/B層/A層の順に積層されてなる3層構造、A層及びB層のいずれとも異なるC層(例えば、エチレン変性アイソタクティックポリプロピレン樹脂(ランダムコポリマーやブロックコポリマー)、アタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピン等を含む組成物、オレフィン系重合体やスチレン系重合体、アクリル系重合体等から得られる粘着性を発現する粘着材料から形成される層)が、A層/B層/C層の順に積層されてなる3層構造等が挙げられる。積層時における成形性の観点からは、A層/B層の2層構造または、A層/B層/A層の3層構造が好ましい。
このような多層フィルムを得る方法については特に制限は無いが、通常、まず、A層とB層と、必要に応じてその他の層とが積層されてなる原反フィルム(原反シートともいう)を成形し、次に、その原反フィルムを二軸延伸することによって得られる。原反フィルムの成形方法は例えば、あらかじめT−ダイ成形またはインフレーション成形にて得られた表面層フィルム上に、押出ラミネーション、押出コーティング等の公知の積層法により積層する方法や、複数のフィルムを独立して成形した後、各々のフィルムをドライラミネーションにより積層する方法等が挙げられるが、生産性の点から、複数の成分を多層の押出機に供して成形する共押出成形が好ましい。
本発明に係る延伸前のフィルム、すなわち原反フィルムの厚みは特に限定されないが、通常100μm〜1000μmであり、150〜800μmが好ましく、更に好ましくは、200〜500μmである。
本発明の多層二軸延伸フィルムの総厚みは、3〜60μmであることが好ましく、より好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは20〜50μmである。フィルムの総厚みが3〜60μmであることにより、機械特性及び延伸性に優れたフィルムを得ることができる。
本発明の多層二軸延伸フィルムにおけるA層1層の厚みは、B層1層の厚みに対し、2〜250%であることが好ましく、より好ましくは25〜200%である。本発明の多層二軸延伸フィルムが2つ以上のA層を含有する場合、各A層の厚みは同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
本発明の多層二軸延伸フィルムの、剥離速度300mm/分におけるテープ剥離力は、7N/50mm以下であることが好ましい。より好ましくは1〜6.5N/50mmである。当該テープ剥離力は、4−メチルペンテン−1系共重合体(A)の融点および配合量により調節できる。
≪多層二軸延伸フィルムの製造方法≫
各成分を混合して、A層用またはB層用の樹脂組成物ペレットを調製する方法については、種々公知の方法、例えば、多段重合法、プラストミル、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラー、ブレンダー、ニーダールーダー等で混合する方法、あるいは混合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で、例えば180〜300℃下で溶融混練後、造粒あるいは粉砕する方法を採用することができる。該方法により、各成分および添加剤が均一に分散混合された高品質の樹脂組成物ペレットを得ることができる。
本発明の多層二軸延伸フィルム用の原反シートは、上述した樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度を通常180〜300℃の範囲で溶融押出して得ることができる。
前記原反シートから多層二軸延伸フィルムを製造するには、バッチ式の二軸延伸でも、キャスト成形直後に逐次二軸延伸を施すこと、あるいは、同時二軸延伸することもできる。逐次二軸延伸ではキャスト原反シートを100〜165℃に保ち、速度差を設けたロール間に通して流れ方向に2〜5倍に延伸し、直ちに室温に冷却する。次いで、当該フィルムをテンターに導き、150℃以上の温度で幅方向に5〜10倍に延伸した後、緩和、熱固定を施し巻き取ることにより得られる。
本発明の多層二軸延伸フィルムは、A層に、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)がポリプロピレン(A2)と親和性高く存在していることから、4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が脱落していくことが少なく、長期間にわたり耐ブロッキング性に優れている。
≪用途≫
本発明の多層二軸延伸フィルムの具体的な用途としては、例えば下記のような一般的なフィルム用途を挙げることができる。
包装用フィルム;例えば、食品包装用フィルム、ストレッチフィルム、ラップフィルム、シュリンクフィルム、イージーピールフィルム、アルミ蒸着フィルム、PVDCコートフィルム、などが挙げられる。通気性フィルム;例えば、紙おむつ、生理用品、手術衣、手術用手袋、サージカルダウン、ハウスラップ(透湿防水シート)、使い捨てカイロ、家庭用除湿剤、乾燥剤、脱酸素剤、鮮度保持剤、堆肥化シート、簡易ジャンバー、などが挙げられる。防錆フィルム;例えば、自動車部品、ノックダウン用部品、機械・機械部品、鉄・クロム製品、鋼管、線材、ボルトナット、ベアリング、金型、工具、刃物、切削工具、建築用具などの輸送梱包、保管梱包、輸出梱包、などが挙げられる。防曇フィルム;例えば、青果物用フィルム、加工食品用フィルム、などが挙げられる。
方向性フィルム;菓子類のひねり包装、農業資材、ラミネート基材、コイン包装、電線束ね材、果菜類包装、段ボールカットテープ、洗剤詰め替え容器、おにぎり包装、ピロー包装、スティック包装、ボイル・レトルト包装、水物食品包装、輸液バッグ、などが挙げられる。
セルフクリーニングフィルム;例えば、道路標識、一般標識、看板、窓ガラス、道路資材、サイドミラーなどが挙げられる。
セパレーター;例えば、バッテリーセパレーター、リチウムイオン電池用セパレーター、燃料電池用電解質膜、粘着・接着材セパレーター。
延伸フィルム;例えば、フィルムコンデンサ用フィルム、キャパシターフィルム、燃料電池用キャパシターフィルム。
半導体工程フィルム;例えば、ダイシングテープ・バックグラインドテープ・ダイボンディングフィルム、偏光板用フィルム、表面保護フィルム;例えば、偏光板用保護フィルム、液晶パネル用保護フィルム、光学部品用保護フィルム、レンズ用保護フィルム、電気部品・電化製品用保護フィルム、携帯電話用保護フィルム、パソコン用保護フィルム、マスキングフィルム、タッチパネル用保護フィルム。
電子部材用フィルム;例えば、拡散フィルム、反射フィルム、耐放射線フィルム、耐γ線フィルム、多孔フィルム。
建材フィルム;例えば、建材用ウインドウフィルム、合わせガラス用フィルム、防弾材、防弾ガラス用フィルム、遮熱シート、遮熱フィルム、などが挙げられる。
転写フィルム;例えば、自動車・産業用転写フィルム、包装用転写フィルム。
離型フィルム;例えば、フレキシブルプリント基板用離型フィルム(FPC)、ACM基板用離型フィルム、リジットフレキシブル基板用離型フィルム、先端複合材料用離型フィルム、炭素繊維複合材硬化用離型フィルム、ガラス繊維複合材硬化用離型フィルム、アラミド繊維複合材硬化用離型フィルム、ナノ複合材硬化用離型フィルム、フィラー充填材硬化用離型フィルム、半導体封止用離型フィルム、偏光板用離型フィルム、拡散シート用離型フィルム、プリズムシート用離型フィルム、反射シート用離型フィルム、離型フィルム用クッションフィルム、燃料電池用離型フィルム、各種ゴムシート用離型フィルム、ウレタン硬化用離型フィルム、エポキシ硬化用離型フィルム(金属バットやゴルフクラブなどの製造工程部材など)、などが挙げられる。
特に好ましくは表面保護フィルム及び粘着テープ等に使用する剥離フィルム、剥離ライナーまたはセパレータフィルム、転写フィルム、並びに複合材料製造時のキャリアーなどを挙げることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例において各物性は以下のように測定した。
〔組成〕
重合体中の4−メチル−1−ペンテン及びα−オレフィンの含有率(モル%)は、13C−NMRにより測定した。測定条件は、下記のとおりである。
・測定装置:核磁気共鳴装置(ECP500型、日本電子(株)製)
・観測核:13C(125MHz)
・シーケンス:シングルパルスプロトンデカップリング
・パルス幅:4.7μ秒(45°パルス)
・繰り返し時間:5.5秒
・積算回数:1万回以上
・溶媒:オルトジクロロベンゼン/重水素化ベンゼン(容量比:80/20)混合溶媒
・試料濃度:55mg/0.6mL
・測定温度:120℃
・ケミカルシフトの基準値:27.50ppm
〔極限粘度[η]〕
重合体の極限粘度[η]は、測定装置としてウベローデ粘度計を用い、デカリン溶媒中、135℃で測定した。具体的には、約20mgの粉末状の共重合体をデカリン25mlに溶解させた後、ウベローデ粘度計を用い、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリンを5ml加えて希釈した後、上記と同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作を更に2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度[η](単位:dl/g)として求めた(下記の式1参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)・・・式1
〔メルトフローレート(MFR)〕
重合体のメルトフローレート(MFR:Melt Flow Rate)は、JIS K7210に準拠し、230℃で2.16kgの荷重にて測定した。単位は、g/10min)である。なお、調製例3で得られた共重合体(A1−3)のみ、260℃、5.0kgの荷重条件にて測定した。
〔密度〕
重合体の密度は、JIS K7112(密度勾配管法)に準拠して、測定した。この密度(kg/m3)を軽量性の指標とした。
〔融点(Tm)〕
重合体の融点(Tm)は、測定装置として示差走査熱量計(DSC220C型、セイコーインスツル(株)製)を用いて測定した。
約5mgの重合体を測定用アルミニウムパン中に密封し、室温から10℃/minで280℃まで加熱した。共重合体を完全融解させるために、280℃で5分間保持し、次いで、10℃/minで−50℃まで冷却した。−50℃で5分間置いた後、10℃/minで280℃まで2度目の加熱を行なった。この2度目の加熱でのピーク温度(℃)を重合体の融点(Tm)とした。
[調製例1] 4−メチル−1−ペンテン系共重合体の製造(A1−1)、(A1−2)
国際公開2006/054613号の比較例7や比較例9に記載の重合方法に準じて、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、水素の割合を変更することによって、表1に示す物性を有する4−メチル−1−ペンテン重合体A1−1、A1−2を得た。
Figure 2018144351
〔実施例1〕
A層/B層/A層の順に積層されてなる3層二軸延伸フィルムを成形した。まず、A層を形成する樹脂組成物として、重合体A1−1:70質量部と、ポリプロピレンA2として、プライムポリプロ(登録商標)F113G(プロピレンのホモポリマー、密度:910kg/m3、MFR(230℃):3.0g/10min、(株)プライムポリマー製):30質量部の割合で、2軸押出機に供給し、270℃で混練して樹脂組成物を調整し、A層の原料とした。また、B層を形成する樹脂は前記ポリプロピレンA2(プライムポリプロ(登録商標)F113G)を用いた。
得られた樹脂組成物および樹脂を、リップ幅330mmのTダイを設置し、3つのホッパー投入口と30mmφスクリューを設置した3種3層式Tダイシート成形機を用いて、A層のシリンダー温度は270℃、B層のシリンダー温度は230℃、ダイス温度を270℃に設定し、Tダイから溶融混練物を厚み300μm(A層50μm/B層200μm/A層50μm)で押し出し、キャスト成形することにより、実施例1の原反フィルムを得た。なお、各層の厚みは、押出量から算出した。
次いで、ブルックナー社製バッチ式二軸延伸機KARO IVを用いて、予熱温度162℃、予熱時間2分、延伸温度162℃、延伸速度100%/秒の延伸条件、熱セット条件162℃、30秒にて、得られた原反フィルムを流れ方向(MD)に3倍、幅方向(TD)に5倍延伸し、フィルム総厚み20μmの多層二軸延伸フィルムを得た。
得られた多層二軸延伸フィルムの評価結果を表2−1に示した。具体的な試験方法は以下の通りである。
〔延伸時のデラミ〕
多層二軸延伸した後の多層二軸延伸フィルムのA層とB層の層間での剥離を目視で確認し、デラミの有無を確認した。
〔延伸後の均一性〕
二軸延伸した後の多層二軸延伸フィルムを目視で確認し、表面が滑らかで均一なフィルムである場合は○、皺がよるなど不均一な部分がある場合は×とした。
〔引張弾性率差〕
A層の引張弾性率(MA)と、B層の引張弾性率(MB)をそれぞれ求め、流れ方向(MD)、幅方向(TD)それぞれについて引張弾性率差を算出した。
まず、実施例1の原反フィルムを得たのと同様の条件にて、A層のみのフィルム(厚さ50μm)とB層のみのフィルム(厚さ50μm)を得た。 得られたフィルムについて、流れ方向(MD)、幅方向(TD)それぞれ、JIS K7127−2に準拠し、23℃において引張弾性率を測定した。
〔グロス(光沢度)〕
二軸延伸した後の多層二軸延伸フィルムをJIS Z8741に準拠し、入射角60°受光角60°の条件で測定した5点のデータの平均値を光沢度とした。
〔実施例2〜6、比較例1〜3〕
A層を形成する樹脂組成物として、共重合体A1−1またはA1−2と、ポリプロピレンA2(プライムポリプロ(登録商標)F113G)とを表2−1および表2−2に記載の割合で混合(ドライブレンド)した。また、各層の厚みを表2記載のように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により、多層二軸延伸フィルムを得た。得られた多層二軸延伸フィルムの評価結果を表2−1および表2−2に示した。
〔比較例4、5〕
表2−2に記載の組成にて、A層のみの二軸延伸フィルムを作成した。
Figure 2018144351
Figure 2018144351

Claims (4)

  1. A層とB層とが積層されてなる多層二軸延伸フィルムであって、
    A層が4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)とポリプロピレン(A2)とを含む樹脂組成物から構成され、
    前記A層において4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)の含有量が、A層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、前記ポリプロピレン(A2)の含有量がA層の全質量に対して5質量%以上95質量%以下であり、
    かつ前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が4−メチル−1−ペンテンに由来する構成単位を90モル%〜100モル%含有し、
    前記A層の引張弾性率(MA)と、前記B層の引張弾性率(MB)との差が、MD方向、TD方向それぞれについていずれも130MPa以下である、多層二軸延伸フィルム。
  2. 前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(A1)が下記要件(I)および(I)を満たす、請求項1に記載の多層二軸延伸フィルム。
    (I)135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.5〜5.0dl/gである。
    (II)DSCで測定した融点(Tm)が200℃〜250℃の範囲にある。
  3. 前記B層が、前記ポリプロピレン(A2)と同一でも異なっていてもよいポリプロピレン(B1)を含む樹脂組成物から形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の多層二軸延伸フィルム。
  4. 層構成が、A層/B層/A層、またはA層/B層/C層(ここで、C層は、A層およびB層のいずれとも異なる層である)の三層構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層二軸延伸フィルム。
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