JP2001219514A - 包装用フィルム - Google Patents
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Abstract
軟性、透明性、手切れ性、耐熱融着性及び透視感に優れ
る包装用フィルムを提供する。 【解決手段】 両表面層が密度が910〜935kg/
m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)9
5〜40重量%及びメルトフローインデックスが0.5
〜5g/10分、末端二重結合が0.2〜1.0個/2
000Cである高圧ラジカル法低密度ポリエチレン
(B)5〜60重量%からなり、中間層の少なくとも1
層が融解熱量が20〜80kJ/kgであるプロピレン
系重合体(C)からなり、少なくとも3層である包装用
フィルム。
Description
る包装用フィルムに関する。更に詳しくは、軟質塩化ビ
ニル樹脂フィルムやビニロンフィルムに匹敵する軟質フ
ィルムとして、剛性が実用的な水準に維持されたうえ
に、柔軟性、透明性、手切れ性、耐熱融着性及び透視感
に優れる包装用フィルムに関する。
バーラップする軟質フィルムとしては、可塑剤を含む軟
質塩化ビニル樹脂フィルムが多く用いられてきた。しか
し、軟質塩化ビニル樹脂は、可塑剤やモノマーのブリー
ドアウトによる転移や焼却時の塩化水素の発生等の問題
がある。
塩化ビニル系の軟質フィルムとしては、例えばエチレン
−酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン、アイオノ
マー等のエチレンを主体とする重合体からなる軟質フィ
ルムが知られている。しかし、これらのエチレンを主体
とする重合体からなる軟質フィルムは、透明性(ヘイ
ズ)、光沢性(グロス)、耐熱性や腰の強さ(剛性)等
の点で不充分である。
えて、または併用してプロピレン系重合体組成物が用い
られるようになってきた。例えば、特開平5−1471
74号公報には、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂よ
り選ばれた結晶性オレフィン系樹脂または、該オレフィ
ン系樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーからなる
樹脂層の両面に、エチレンと酢酸ビニルエステル、脂肪
族不飽和カルボン酸、脂肪族不飽和モノカルボン酸アル
キルエステルより選ばれた単量体との共重合体樹脂表面
層を積層したフィルムが開示されている。特開平8−9
0738号公報には、芯層がポリプロピレン系樹脂と石
油樹脂との混合物からなり、両表面層が直鎖状低密度ポ
リエチレンと分岐状低密度ポリエチレンとの混合物から
なる多層未延伸原反を、共押出した後、延伸加工して得
られたものであることを特徴とするポリオレフィン系熱
収縮多層フィルムが開示されている。また、特開平9−
154479号公報には、プロピレン系重合体及び石油
樹脂を含有する層を少なくとも一層有し、動的粘弾性測
定により周波数10Hz、温度20℃で測定した貯蔵弾
性率(E’)が5.0×108〜5.0×109dyn/
cm2、損失正接(tanδ)が0.2〜0.8の範囲
にあるプロピレン系組成物からなる食品包装用ストレッ
チフィルムが開示され、中間層にプロピレン系重合体及
び石油樹脂混合組成物が、表裏層にエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体が用いられている。
ムは、剛性が実用的な水準に維持されたうえに、柔軟
性、透明性、手で切り裂いた時の手切れ性、加熱した際
にフィルム同士が融着しない性質である耐熱融着性を満
足できるものではなく、また、透視感も充分ではないた
めフィルムにちらつきが見られるものであった。
持されたうえに、柔軟性、透明性、手切れ性、耐熱融着
性及び透視感に優れる包装用フィルムを提供することに
ある。
重ねた結果、両表面層が、密度と配合割合が特定の範囲
にあるエチレン−α−オレフィン共重合体及びメルトフ
ローインデックスと末端二重結合の個数と配合割合が特
定の範囲にある高圧ラジカル法低密度ポリエチレンから
なり、中間層の少なくとも1層が融解熱量が特定の範囲
にあるプロピレン系重合体(C)からなり、少なくとも
3層である包装用フィルムが、上記目的を達成できるこ
とを見出し、本発明の完成に至った。
10〜935kg/m3であるエチレン−α−オレフィ
ン共重合体(A)95〜40重量%及びメルトフローイ
ンデックスが0.5〜5g/10分、末端二重結合が
0.2〜1.0個/2000Cである高圧ラジカル法低
密度ポリエチレン(B)5〜60重量%からなり、中間
層の少なくとも1層が融解熱量が20〜80kJ/kg
であるプロピレン系重合体(C)からなり、少なくとも
3層である包装用フィルムに係るものである。以下、本
発明を詳細に説明する。
−オレフィン共重合体(A)は、エチレンとプロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の
炭素原子数3〜8個のα−オレフィンから選ばれる1種
以上のコモノマーとの共重合体であり、エチレンから誘
導される繰り返し単位の含有量が、通常50重量%を超
える重合体である。
としては、例えばエチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共
重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−
ブテン−1−ヘキセン−1共重合体等が挙げられ、好ま
しくはエチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキ
セン−1共重合体である。
の密度は、910〜935kg/m3、好ましくは91
6〜930kg/m3、より好ましくは920〜927
kg/m3である。密度が910kg/m3未満の場合、
耐熱融着性が悪いことがあり、935kg/m3を超え
た場合、柔軟性、透明性に劣ることがある。
の製造方法は、特に限定はなく、公知のオレフィン重合
用触媒を用いて公知の重合方法を用いることができる。
例えばチーグラー・ナッタ型触媒やメタロセン錯体や非
メタロセン錯体等の錯体系触媒等を用いたスラリー重合
法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられ
る。
ポリエチレン(B)は高圧ラジカル重合法により製造さ
れる長鎖分岐を有するポリエチレンである。高圧ラジカ
ル重合法とは、特に制限はなく、公知の方法を用いるこ
とができる。例えば、オートクレーブ型やチューブラー
型の反応器を用いて、500〜4000気圧(50〜4
05MPa)の圧力下で、パーオキサイド等のラジカル
発生剤を用いて、エチレン等を重合させる方法等が挙げ
られる。長鎖分岐の程度は重合時の圧力や温度により異
なり、その程度は、希薄溶液の光散乱法より求めた同一
分子量の長鎖分岐を有するポリエチレンと長鎖分岐のな
い直鎖状のポリエチレンの極限粘度の割合g(=[η]b
/[η]l)により表わせる。ここで[η]bは長鎖分岐を有
するポリエチレンの極限粘度、[η]lは長鎖分岐のない
直鎖状のポリエチレンの極限粘度である。本発明の高圧
ラジカル法低密度ポリエチレンの極限粘度の割合gは
0.1〜0.9である。
のメルトフローインデックスは、0.5〜5g/10分
であり、好ましくは1〜4g/10分である。メルトフ
ローインデックスが0.5g/10分未満の場合、イン
フレーション加工時に押出機モーターの負荷が高くなる
ことがあり、5g/10分を超えた場合、インフレーシ
ョン加工時のインフレーションバブルの安定性が劣るこ
とがある。
の末端二重結合の個数は、0.2〜1.0個/2000
Cであり、好ましくは0.3〜0.8個/2000Cで
あり、より好ましくは0.35〜0.70個/2000
Cである。末端二重結合の個数が0.2個/2000C
未満である場合や1.0個/2000Cを超えた場合、
フィルムの透明性や透視感が劣ることがある。
の密度は、特に制限はなく、好ましくは915〜935
kg/m3である。
レン−α−オレフィン共重合体(A)及び高圧ラジカル
法低密度ポリエチレン(B)からなる樹脂組成物であ
り、その配合量はエチレン−α−オレフィン共重合体
(A)が95〜40重量%、好ましくは90〜50重量
%、より好ましくは85〜55重量%であり、高圧ラジ
カル法低密度ポリエチレン(B)が5〜60重量%、好
ましくは10〜50重量%、より好ましくは15〜45
重量%である。エチレン−α−オレフィン共重合体
(A)が95重量%を超えた場合、インフレーション加
工時にインフレーションバブルの安定性が劣ることがあ
り、40重量%未満の場合、フィルムの強度が劣ること
がある。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)及び高圧ラジ
カル法低密度ポリエチレン(B)の他に、本発明の目
的、効果を損なわない範囲において、必要に応じて各種
の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例
えば酸化防止剤、防曇剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、
中和剤等を挙げることができる。
られるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)及び高
圧ラジカル法低密度ポリエチレン(B)からなる樹脂組
成物の調製方法は、特に制限はなく、公知の方法を用い
ることができる。例えば、ニーダー、バンバリーミキサ
ー、ロール等の混練機、一軸又は二軸押出機等を用いて
加熱溶融混練する方法が挙げられる。また、各樹脂
(A)及び(B)のペレットをドライブレンドしてもよ
い。
(C)は、プロピレン単独重合体またはプロピレンと少
なくとも1種以上のα−オレフィンからなるプロピレン
−α−オレフィン共重合体であり、プロピレン単位の含
有量が100〜50重量%である。α−オレフィンとし
ては、エチレンまたは炭素原子数4〜8個のα−オレフ
ィンであり、炭素原子数4〜8個のα−オレフィンとし
ては、例えばブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−
1、ヘプテン−1、オクテン−1等が挙げられる。
ては、例えばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1−エ
チレン共重合体、プロピレン−ヘキセン−1−エチレン
共重合体等が挙げられる。プロピレン系重合体(C)と
して、好ましくはプロピレン単独重合体、プロピレン−
エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体で
ある。
(C)は、その融解熱量が20〜80kJ/kgであ
り、好ましくは30〜70kJ/kgである。融解熱量
は示差走査型熱量計(DSC)により測定することがで
きる。融解熱量が20kJ/kg未満の場合、フィルム
の耐熱性が不充分なことがあり、80kJ/kgを超え
た場合、フィルムの柔軟性に劣ることがある。
(C)の製造方法は、特に制限はなく、公知のオレフィ
ン重合用触媒を用いて公知の重合方法を用いることがで
きる。例えばチーグラー・ナッタ型触媒、メタロセン錯
体や非メタロセン錯体等からなる錯体触媒系等を用いた
スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法
等が挙げられる。
レン系重合体(C)からなり、より好ましくはプロピレ
ン系重合体(C)及びエチレン単位の含有量が100〜
70重量%であるエチレン系共重合体(D)からなる樹
脂組成物からなる。
%であるエチレン系共重合体(D)は、エチレン単独重
合体またはエチレンを主成分とする共重合体である。エ
チレン単独重合体としては、例えば高圧ラジカル法低密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン等が挙げられ、好ましくは高圧ラジカル法低密度ポ
リエチレン、線状低密度ポリエチレン及び線状超低密度
ポリエチレンである。
は、エチレンと炭素原子数3〜8個のα−オレフィン、
ビニルエステル化合物、不飽和カルボン酸エステル及び
そのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジエン化合
物、環状オレフィン等の中から選ばれる1種以上のモノ
マーとの共重合体が挙げられ、ジエン化合物を含む共重
合体においてはそのその水素添加物も挙げられる。
ては、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等が挙げら
れ、ビニルエステル化合物としては、例えば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等が挙げられ、不飽和カルボン
酸エステル及びそのアイオノマーとしては、例えばアク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ナトリウム、メタ
クリル酸ナトリウム等が挙げられ、ビニル芳香族化合物
としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン等が挙
げられ、ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン、2,5−ノルボルナ
ジエン等が挙げられ、環状オレフィンとしては、例えば
2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン等が
挙げられる。
しては、例えばエチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重
合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸ナ
トリウム共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチ
レン−ブタジエン共重合体、エチレン−2,5−ノルボ
ルナジエン共重合体、エチレン−2−ノルボルネン共重
合体等が挙げられる。
体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−ブタジエン共
重合体であり、より好ましくはエチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体及びエチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体である。
特に限定はなく、公知のオレフィン重合用触媒を用いた
公知の重合方法を用いることができる。例えばチーグラ
ー・ナッタ型触媒、メタロセン錯体や非メタロセン錯体
等からなる錯体触媒系等を用いたスラリー重合法、溶液
重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられ、またラ
ジカル重合開始剤等を用いた塊状重合法、溶液重合法等
が挙げられる。
レン系重合体(C)及びエチレン単位の含有量が100
〜70重量%であるエチレン系共重合体(D)からなる
樹脂組成物を用いる場合、その配合量は、プロピレン系
重合体(C)が95〜55重量%、好ましくは90〜7
0重量%であり、エチレン単位の含有量が100〜70
重量%であるエチレン系共重合体(D)が5〜45重量
%、好ましくは10〜30重量%である。
位の含有量が100〜70重量%であるエチレン系共重
合体(D)からなる樹脂組成物の調製方法は、特に制限
はなく、公知の方法を用いることができる。例えばニー
ダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練機、一軸又
は二軸押出機等を用いて加熱溶融混練して調整すること
等が挙げられ、また各樹脂(C)及び(D)のペレット
をドライブレンドしてもよい。
レン単位の含有量が100〜70重量%であるエチレン
系共重合体(D)からなる樹脂組成物には、本発明の目
的、効果を損なわない範囲において、必要に応じて添加
剤等を加えることができる。添加剤としては、例えば酸
化防止剤、防曇剤、帯電防止剤、核剤、難燃剤等が挙げ
られる。また本発明の目的、効果を損なわない範囲にお
いて他の樹脂をブレンドしても良い。例えばリサイクル
樹脂をブレンドすることもできる。リサイクル樹脂とは
フィルムを製造時の残りであって、例えば、フィルムの
厚み調整時にできる所定の厚みではないフィルム、製膜
後スリットした時にできるフィルムの耳、フィルムを紙
管等に巻いた後に端面をサイドカットした時にできる巻
き片、及びそれらをペレット化したもの等が挙げられ
る。
ロピレン系重合体(C)からなる層またはプロピレン系
重合体(C)及びエチレン単位の含有量が100〜70
重量%であるエチレン系共重合体(D)からなる樹脂組
成物からなる層に加えて、本発明の目的、効果を損なわ
ない範囲において他の樹脂からなる層を挿入し、積層し
ても良い。例えばリサイクル樹脂からなる層、熱可塑性
樹脂からなる層、接着性樹脂からなる層等が挙げられ
る。
脂等が挙げられ、熱可塑性樹脂としては、例えばガスバ
リヤー性を付与するために用いられるポリアミド樹脂、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリエステル樹
脂等が挙げられ、接着性樹脂としては、例えば層間の接
着強度を上げるために用いられるエチレン−アクリル酸
共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、無水マレ
イン酸変性ポリエチレン等が挙げられる。
に限定はなく、通常、各層は約2〜100μmの範囲で
ある。また、フィルム全体の厚みに対する両表面層の厚
みの比率も特に限定はなく、通常、両表面層の厚みの合
計はフィルム全体の厚みの20〜90%である。
はなく、公知の方法を用いることができる。例えばイン
フレーション法やキャスト法による共押出積層法、押出
しラミネーション法、サンドラミネーション法、ドライ
ラミネーション法等が挙げられる。好ましくはフィルム
の縦と横の物性バランスの点から、インフレーション法
である。
される場合は、製膜後に少なくとも一軸方向に延伸する
ことが好ましい。例えば、一軸延伸方法としては、ロー
ル延伸法等が挙げられ、二軸延伸方法としては、一軸に
延伸した後に二軸延伸を行う逐次延伸方法やチューブラ
延伸のような同時二軸延伸方法等が挙げられる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
方法を以下に説明する。 (1)メルトフローレート(MFR) JIS K6922−2:1997に従い、試験温度1
90℃、試験荷重21.18Nの条件で測定を行った。 (2)密度 JIS K6922−2:1997に従い、測定を行っ
た。
のシートの厚みをマイクロゲージで測定し、赤外吸収ス
ペクトル分光器を用いて、波数910cm-1における赤
外吸収強度を測定し、次式から求めた。 末端二重結合(個/2000C)=0.231×K’ K’=(1000/dL)×log10(I0/I) d:密度(kg/m3) L:シート厚み(cm) I0:910cm-1におけるベースラインの吸収強度 I:910cm-1におけるシートの吸収スペクトルの吸
収強度
行)の593〜594ページに記載されている方法に従
い、引用文献(9)(化学同人発行、化学増刊43、高
分子のcharacterizationと物性)に記載の式を用いて、
約1378cm-1付近と1303cm-1の赤外吸収強度
を測定して求めた。
量 装置としてセイコー電子工業(株)社製RDC220を
用い、試料約5mgをアルミパンに詰め、100℃/分
で230℃まで昇温し、230℃で5分間保持したのち
10℃/分で−50℃まで降温し、−50℃で5分間保
持したのち10℃/分で230℃まで昇温して融解曲線
を測定した。融解曲線が高温側のベースラインに戻る点
と、融解曲線の0℃の点を直線で結び、この直線と融解
曲線で囲まれる部分の総面積から融解熱量を求めた。
定した。測定値が小さいほど透視感が良いことを示す。
方向(TD)を長手してた120mm×20mmの短冊
状のフィルムを試験片として、その試験片を掴み間60
mm、引張速度5mm/分で引っ張り、1%伸びたとき
の応力を測定した。MDを長手方向にした場合をMDの
1%SM、 TDを長手方向にした場合をTDの1%S
Mとした。
方向に手で切り裂いた時の破れ方を以下のように判定し
た。 ○:破断部でのフィルムの伸びが無く、TD方向へ真っ
直ぐに切れる。 △:破断部でのフィルムの伸びが若干あり、 TD方向
へ真っ直ぐに切れるが、破断面が波打った形となる。 ×:破断部でのフィルムの伸びがあり、切り裂き方向が
MD方向へずれる。 (10)耐熱融着性 装置として、テスター産業(株)製ヒートシールテスタ
ーを用い、シールバー温度100℃、シール時間3秒、
シール圧力0.049MPa(0.5kg/cm2)の
条件で、フィルムとフィルムを熱融着させ、シール界面
を300mm/分の速度で剥離するときの強度を測定し
た。
物として、エチレン−ヘキセン−1共重合体(住友化学
工業(株)製スミカセンE FV405、MFR(19
0℃)=4g/10分、密度=923kg/m3)60
重量%、低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製ス
ミカセンCE2575、MFR(190℃)=2g/1
0分、末端二重結合=0.62個/2000C)40重
量%をドライブレンドして調製した樹脂組成物を用い
た。 〔中間層樹脂組成物の調製〕中間層を構成する樹脂組成
物として、プロピレン−エチレン共重合体(住友化学工
業(株)製エスプレンEPX KS37F3)42.5
重量%、プロピレン−エチレン共重合体とプロピレン−
ブテン−1共重合体の混合物(宇部興産(株)製CAP
355S)42.5重量%、及びエチレン−ヘキセン−
1共重合体(住友化学工業(株)製スミカセンE FV
405、エチレン含量=89重量%、ヘキセン−1含量
=11重量%)15重量%とをドライブレンドして調製
した樹脂組成物を用いた。 〔フィルムの製造〕表面層/中間層/表面層の厚みの構
成比率が25/50/25である厚み13μmの二種三
層積層フィルムを、プラコー社製三層インフレーション
フィルム加工機を用い、加工温度200℃、ブローアッ
プ比4.5で成形した。得られたフィルムの構成を表1
に、物性の評価結果を表3に示した。
レン共重合体(住友化学工業(株)製エスプレンKS3
7F3)50重量%、及びプロピレン−エチレン共重合
体とプロピレン−ブテン−1共重合体の混合物(宇部興
産(株)製CAP355S)50重量%とをドライブレ
ンドして調製した樹脂組成物を用いた以外は、実施例1
と同様の表面層樹脂組成物を用い、同様の方法で積層フ
ィルムを成形した。得られたフィルムの構成を表1に、
物性の評価結果を表3に示した。
ン−1共重合体(住友化学工業(株)製スミカセンE
FV405、MFR(190℃)=4g/10分、密度
=923kg/m3)60重量%、低密度ポリエチレン
(住友化学工業(株)製スミカセンL211、MFR
(190℃)=2g/10分、末端二重結合=0.16
個/2000C)40重量%をドライブレンドして調製
した樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同様の中間
層樹脂組成物を用い、同様の方法で積層フィルムを成形
した。得られたフィルムの構成を表2に、物性の評価結
果を表3に示した。
ン−1共重合体(住友化学工業(株)製スミカセンE
FV401、MFR(190℃)=4g/10分、密度
=902kg/m3)60重量%、低密度ポリエチレン
(住友化学工業(株)製スミカセンCE2575、MF
R(190℃)=2g/10分、末端二重結合=0.6
2個/2000C)40重量%をドライブレンドして調
製した樹脂組成物を用いた以外は、実施例2と同様の中
間層樹脂組成物を用い、同様の方法で積層フィルムを成
形した。得られたフィルムの構成を表2に、物性の評価
結果を表3に示した。
ン−1共重合体(住友化学工業(株)製スミカセンE
FV405、MFR(190℃)=4g/10分、密度
=923kg/m3)60重量%、低密度ポリエチレン
(住友化学工業(株)製スミカセンF208−0、MF
R(190℃)=1.5g/10分、末端二重結合=
0.18個/2000C)40重量%をドライブレンド
して調製した樹脂組成物を用いた以外は、実施例1と同
様の中間層樹脂組成物を用い、同様の方法で積層フィル
ムを成形した。得られたフィルムの構成を表2に、物性
の評価結果を表3に示した。
は、比較例3と同様の表面層樹脂組成物を用い、同様の
方法で積層フィルムを成形した。得られたフィルムの構
成を表2に、物性の評価結果を表3に示した。
フィルムは剛性が実用的な水準に維持されたうえに、透
明性(ヘイズ)、手切れ性、耐熱融着性及び透視感(L
SI)に優れることがわかる。これに対して、本発明の
要件の一つである高圧ラジカル法低密度ポリエチレン
(B)の末端二重結合の個数を満足しない比較例1は透
明性(ヘイズ)及び透視感(LSI)が不充分であり、
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)の密度を満足
しない比較例2は剛性が実用的な水準に維持されておら
ず、手切れ性及び耐熱融着性が不充分であり、本発明の
要件の一つである高圧ラジカル法低密度ポリエチレン
(B)の末端二重結合の個数を満足しない比較例3及び
4は透視感(LSI)が不充分である。
(A)を、LD(B)は高圧ラジカル法低密度ポリエチ
レン(B)を、PP(C)はプロピレン系重合体(C)
を、PE(D)はエチレン系重合体(D)を示す。
剛性が実用的な水準に維持されたうえに、柔軟性、透明
性、手切れ性、耐熱融着性及び透視感に優れる包装用フ
ィルムを提供することができる。また、本発明の包装用
フィルムは軟質フィルムであり、軟質塩化ビニル樹脂フ
ィルムに代わり、各種用途、例えば、食品包装フィル
ム、ストレッチフィルム等に適用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】両表面層が密度が910〜935kg/m
3であるエチレン−α−オレフィン共重合体95〜40
重量%及びメルトフローインデックスが0.5〜5g/
10分、末端二重結合が0.2〜1.0個/2000C
である高圧ラジカル法低密度ポリエチレン5〜60重量
%からなり、中間層の少なくとも1層が融解熱量が20
〜80kJ/kgであるプロピレン系重合体からなり、
少なくとも3層であることを特徴とする包装用フィル
ム。 - 【請求項2】両表面層が密度が910〜935kg/m
3であるエチレン−α−オレフィン共重合体90〜50
重量%及びメルトフローインデックスが1〜4g/10
分、末端二重結合が0.3〜0.8個/2000Cであ
る高圧ラジカル法低密度ポリエチレン10〜50重量%
からなることを特徴とする請求項1記載の包装用フィル
ム。 - 【請求項3】中間層の少なくとも1層が、融解熱量が2
0〜80kJ/kgであるプロピレン系重合体95〜5
5重量%及びエチレン単位の含有量が100〜70重量
%であるエチレン系共重合体5〜45重量%からなる樹
脂組成物であることを特徴とする請求項1記載の包装用
フィルム。 - 【請求項4】中間層の少なくとも1層が、融解熱量が3
0〜70kJ/kgであるプロピレン系重合体90〜7
0重量%及びエチレン単位の含有量が100〜70重量
%であるエチレン系共重合体10〜30重量%からなる
樹脂組成物であることを特徴とする請求項3記載の包装
用フィルム。
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