JP2001205730A - 導電性に優れた電子機器部品用樹脂被覆金属板、その製造方法およびそれを用いた電子機器部品 - Google Patents

導電性に優れた電子機器部品用樹脂被覆金属板、その製造方法およびそれを用いた電子機器部品

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JP2001205730A
JP2001205730A JP2000327527A JP2000327527A JP2001205730A JP 2001205730 A JP2001205730 A JP 2001205730A JP 2000327527 A JP2000327527 A JP 2000327527A JP 2000327527 A JP2000327527 A JP 2000327527A JP 2001205730 A JP2001205730 A JP 2001205730A
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Masaru Ota
優 太田
Osamu Kato
治 加藤
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐指紋性と成形加工性に優れ、かつ、電気特
性に優れた樹脂被覆金属板を提供する。 【解決手段】 表面に樹脂被覆を施した金属板におい
て、樹脂層がポリエステル系、エポキシ系、フェノール
系、アルキド系の1種または2種以上からなり、厚さ
0.1〜10μmで、最大長径の平均値が0.1〜10
0μmのニッケルを、樹脂100質量部に対し2〜60
質量部含有している電子機器部品用樹脂被覆金属板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器部品に用
いられる、導電性を有する樹脂被覆金属板とその製造方
法、およびこの金属板を成形加工して得られる電子機器
部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年CD−ROMなどのドライブケー
ス、パソコンの関連機器、計測機器などの電子機器にお
いて、これまでにも増して一層の小型化、軽量化が図ら
れており、機器部品の材料としてもそれに適合するもの
が要求されている。このような機器部品用材料としては
耐指紋性が良く、高い成形加工性及び精密な電子機器本
体の性能を損なわない電気特性(アース性やシールド
性)を具備することが要求されるようになっている。従
来、電子機器部品用材料としては以下の例が代表的なも
のとして挙げられるが、いずれも上記の要求品質のうち
いずれかを満足することができない。まず、電子機器部
品用材料としては鋼板(とりわけメッキ鋼板)が最も一
般的であるが、そのものの比重が大きいため、電子機器
のモバイル、軽量化志向にそぐわない。また、アルミベ
ア材の使用も広く行われている。このアルミベア材は導
電性良好だが、取り扱い時に表面に指紋が付き易い(防
汚性が劣る)という難点がある。そこで、アルミニウム
板に樹脂塗装を施したアルミニウム塗装材が提案されて
いる。しかし、アルミニウム塗装材の耐指紋性は良好だ
が、樹脂層の電気抵抗値が大きく、電子機器部品にした
とき、所望の電気特性(アース性やシールド性)が得ら
れない。またアルミニウム材は他の金属材料に比べ展延
性に富むという利点があり、それ自体は、強加工を行う
のに適している。しかし、上記のような従来の、表面に
樹脂塗装を施した材料を強加工すると、基材のアルミニ
ウム材の展延性に樹脂層が十分に追従できず、樹脂層の
剥離、割れ等が生じる難点があった。また、このような
アルミニウム塗装材の中には、特開平5−320685
号公報に示されるような、表面に水溶性で潤滑性高分子
ワックスを主成分とし、これに潤滑性、成形性を高める
金属セッケンと溶接性を高める導電性パウダー(1重量
%以下)を添加した混合物で、皮膜を形成した材料があ
る。しかし、近年の電子機器部品に要求される前記の電
気特性(アース性やシールド性)の点では目的の効果が
得られなかった。また、特許第2133521号には電
子機器部品として、アルミニウム合金板の片面のみに、
潤滑剤を含む樹脂皮膜を形成し、この皮膜面を外側にし
てフロッピー(登録商標)ディスクドライブケースに成
形加工し、アースは内面側の皮膜の無い面から取れるよ
うにしたものが記載されている。これも樹脂皮膜のある
側は導電性が全くないため、前記の電気特性を満足する
ものではなく、使用上の制約がある。特開平6−240
469号公報には、クロメート処理層を設けた鋼板の上
に、エポキシ、アルキド、アクリル、ウレタン、フェノ
ール、メラミン、ポリビニルブチラール、ポリエステル
樹脂の1種または2種以上からなる樹脂層を設け、粉末
状潤滑剤と、平均粒径0.1〜5μmの導電助剤(C
u、Ni、Ag、Al、Zn、Cr、Fe、Coおよび
それらの合金、カーボンブラック、カーボングラファイ
トから選ばれた1種または2種以上の粒子)を添加する
ことが記載されている。しかし、このものは、追試して
みると導電性のバラツキが大きく、アース性、シールド
性を満足できなかった。また、従来の塗装方法としては
ロールコートが主流であり、その中でも図2に示すボト
ムアップ方式がほとんどである。ボトムアップ方式と
は、図示のように塗料をコーターパンにためて、ピック
アップロールでかきあげてアプリケーターロールに転写
し、アルミニウム板にコーティングする方式である。こ
のとき、アルミニウム板の進む方向に対してアプリケー
ターロールを逆回転させて塗料を転写させるリバースコ
ーティングが一般的である。しかし、Niなど金属の導
電助剤の比重は塗料の比重に比べてはるかに大きいた
め、コーターパンの中でそれら導電助剤が徐々に沈降し
てしまい、樹脂層中に所定量の導電助剤が入らなくな
り、所望の電気特性が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上記
した従来の樹脂被覆アルミニウム板の欠点を克服し、耐
指紋性と成形加工性に優れ、かつ、電気特性に優れた樹
脂被覆アルミニウム板を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、上記の樹脂被覆アルミニウム板を製造す
る方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、
上記の樹脂被覆アルミニウム板を成形加工して得られる
電気特性(アース性やシールド性)に優れ、軽量化を可
能にする電子機器部品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の樹脂
被覆金属板の欠点を克服するため鋭意研究を行った結
果、前記の電子機器の性能に影響しない、高度の電気特
性(アース性、シールド性)を付与するには、電子機器
部品用材料としては、樹脂層の電気抵抗値が所定値以下
の低い値が必要であるが(好ましくは後述の測定法で1
0Ω以下)、そのために金属板の表面に導電助剤として
特定のサイズのニッケルを所定量含有させた樹脂層を形
成することが有効であること、およびその際の最適な樹
脂の種類、ニッケルの添加量、大きさ、形状を見出し
た。また、そのような樹脂層を安定して形成するための
製造方法を見出すに至った。すなわち、本発明は、
(1)表面に樹脂被覆を施した金属板において、樹脂層
がポリエステル系、エポキシ系、フェノール系、アルキ
ド系の1種または2種以上からなり、厚さ0.1〜10
μmで、最大長径の平均値が0.1〜100μmのニッ
ケルを、樹脂100質量部に対し2〜60質量部含有し
ていることを特徴とする、電子機器部品用樹脂被覆金属
板、(2)(1)項に記載の樹脂被覆金属板において、
ニッケルが、球状、スパイク球状、又は鱗片状の互いに
独立した単体粒子及びニッケル粒子が互いに結合した鎖
形ニッケルからなる群から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする、電子機器部品用樹脂被覆金属板、
(3)前記金属板がアルミニウムもしくはアルミニウム
合金板であることを特徴とする(1)又は(2)項に記
載の電子機器部品用樹脂被覆金属板、(4)(1)、
(2)又は(3)項に記載の樹脂被覆金属板の製造方法
において、塗料をトップフィード方式で供給し、ロール
コーティングした後、乾燥することを特徴とする、電子
機器部品用樹脂被覆金属板の製造方法、及び(5)
(1)、(2)又は(3)項に記載の樹脂被覆金属板を
成形加工して得られることを特徴とする、電子機器部品
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のニッケル含有量は、樹脂
層中の樹脂100質量部に対してニッケルを2〜60質
量部、好ましくは4〜50質量部である。ニッケルの含
有量が2質量部未満では目的の電気特性が得られず、ま
た60質量部を超えると樹脂層が脆化しやすくなるた
め、加工時に皮膜割れが生じ、金属素材と成形金型との
接触が起こり材料が破断しやすくなる。ニッケルは、塗
料に分散しやすく、しかも安価で、かつ、導電性が優れ
るという利点がある。なお、本発明においてニッケルは
必須であるが、所望の性能を損ねない範囲内であれば、
カーボン、亜鉛、チタン、金、銀、銅などの金属、合金
やその酸化物等を添加してもよい。本発明において、ニ
ッケルの面占有率(樹脂層を真上から投影したときの、
一定面積中でのニッケルの投影面積が占める割合)は
0.1%以上であることが好ましい。本発明に用いられ
るニッケル粒子の大きさは、各粒子の最大長径の平均値
(平均径)が0.1〜100μmのものが好ましい。最
大長径とは、球状、スパイク球状、鱗片状及び鎖形粒子
などの場合、粒子のサイズであって直線距離でもっとも
長い2点の距離である。さらに詳細には、球状、スパイ
ク球状のニッケルおよび鎖形ニッケルの平均径は0.1
〜20μmが好ましく、鱗片状のニッケルの平均径は
0.1〜100μmが好ましい。ここでニッケル径が膜
厚よりも大きい場合にはニッケルを介して樹脂表面と金
属板の導通が得られる。一方、ニッケル径が膜厚よりも
小さい場合には樹脂の中で複数の粒子が接触することに
より樹脂表面と金属板が導通する。しかし、0.1μm
未満では導電性のばらつきが大きく、不安定になる。つ
まり、最大長径の平均値が0.1μm未満の場合、最大
長径が0.1μmより小さいものが多数含まれるため、
樹脂層中に埋もれてしまうニッケルの割合が多くなり、
導電性のばらつきが大きくなってしまう。100μmを
超えるとニッケルが樹脂層から脱落しやすくなるため、
金型に堆積し、かじりの発生や材料破断が起こりやすく
なる。
【0006】本発明に用いるニッケルの形状としては、
球状、スパイク球状、鱗片状又は鎖形が好ましく、それ
らのうち1種又は2種以上を含有することがより好まし
い。ここで、スパイク球状とは球の表面から複数の突起
がスパイク状に出ている形状のもの、鱗片状とは板状の
形状のものである。これらのニッケルは、粒子が互いに
独立した単体で、あるいは微細なニッケル粒子が互いに
結合(鎖状ないしは数珠状に)しフィラメントのように
細長く繋がってできた鎖形で樹脂に添加される。また、
球状というのは球に近い形状もその範疇に入り、楕円回
転体や、平面や凹凸部があるいびつな球形を含む。スパ
イク球状の形状も同様である。導電性を重視するなら
ば、ニッケルが表面から突出している高さが高い方がよ
いので、球状、スパイク球状のものを単体であるいは鎖
形のものを添加することがより好ましい。樹脂層の導電
性は、後述する実施例1における試験法による値で、1
0Ω以下が好ましく、8Ω以下がより好ましい。また、
成形加工性、外観を重視するならば、比較的平滑な表面
が得られる鱗片状が好ましい。さらに、導電性および成
形加工性を両立させるために、鱗片状のものと鎖形のも
のを混合して添加することが有効である。混合比として
は鱗片状のものと鎖形のものの比が質量比で99:1〜
1:1が好ましく、9:1〜7:3がより好ましい。本
発明に用いられる樹脂は、樹脂被覆金属板の用途、それ
を用いる電子機器部品の種類などにより選ばれるが、加
工性の点からポリエステル系、エポキシ系、フェノール
系、アルキド系樹脂の1種または2種以上であることが
好ましい。さらには、加工性の観点からポリエステル
系、アルキド系樹脂を含むものが最良であり、ポリエス
テル系樹脂の種類としては、フェノール変性ポリエステ
ル、エポキシ変性ポリエステルなど、また、アルキド系
樹脂の種類としては、メラミンアルキド樹脂、アミノア
ルキド樹脂などが挙げられるが、特に制限はない。塗料
中での樹脂の数平均分子量が2000〜30000のも
のが成形加工性の点から好ましい。
【0007】本発明において、樹脂層は金属板上の両面
に被覆しても、片面のみに被覆してもよい。樹脂層の厚
さ(膜厚)は0.1〜10μm、さらに好ましくは0.
1〜5μmがよい。0.1μm未満では成形時に樹脂の
破断により、かじりなどが発生し成形性を低下させる。
また、10μmを超えると導電性が悪化するとともに、
製造コストの点から好ましくない。膜厚とニッケルの平
均径の関係は本発明の樹脂被覆金属板の性能を損なわな
い限りにおいて限定するものではないが、平均径は膜厚
の50倍以下であることが好ましい。なお、膜厚とは、
図3に示す樹脂層の厚みのことである。本発明におい
て、このような樹脂層を表面に形成する金属板の素材は
特に限定するものではなく、鋼板、銅、アルミニウム、
マグネシウムおよびそれらの合金系等が挙げられる。こ
の中で、鋼板は、軽量化を特に目的とする以外の用途に
用いることができるが、モバイル、軽量化と高度の成形
加工性とを目的とする場合は、アルミニウム材が好まし
い。その形状はコイル状、切り板状等制限はないが、生
産性、コスト、性能の均一性からコイル状のものにコー
ティングするのが好ましい。板厚は特に制限はないが、
成形加工性や保形性の点から自ずと決まり、また用途に
応じて定めることができる。例えば、アルミニウム合金
の場合には、通常0.1〜2.5mmの範囲のものが好
適に用いられる。本発明において成形性を向上させる目
的で、樹脂に潤滑剤を添加してもよい。添加量として
は、樹脂100質量部に対して30質量部以下であるこ
とが好ましい。潤滑剤が30質量部を超えると導電性が
低下し、所望の電気特性を得ることができなくなる。こ
の際に使用される潤滑剤の種類としては、ポリエチレン
ワックス等のオレフィン系ワックス、PTFE(ポリテ
トラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、
ラノリン、カルナウバワックス等が挙げられる。
【0008】また、必要に応じて、本発明の樹脂被覆金
属板の性能を損なわない範囲で、沈降防止剤、消泡剤、
レベリング剤等を樹脂に添加してもよい。本発明におい
て金属板上に樹脂層を形成するために、通常、塗装、乾
燥工程が行われる。また、必要に応じて、塗装工程の前
に脱脂処理や下地処理が行われる。例えば、アルミニウ
ム板に樹脂塗料を塗布して樹脂層を形成する場合、脱脂
処理等により表面を清浄にすることが好ましいが、密着
性および耐食性を向上させるために、更に下地皮膜を形
成することが好ましい。下地皮膜としては、一般的に化
成皮膜が用いられるが,化成皮膜の種類に特に限定はな
く、例えばクロメート系、ノンクロメート系(ジルコニ
ウム系、チタニウム系、リン酸塩系、シュウ酸塩系等)
の反応型、塗布型が挙げられるが、性能安定性、生産
性、コスト等の点からはクロメート系、ジルコニウム
系、チタニウム系から選ばれるのが好ましい。この化成
皮膜の形成方法は反応型、塗布型等通常の方法で形成し
てよく、特に制限はない。金属板に対するニッケル含有
塗料の塗装方法としては、ピックアップロールとアプリ
ケーターロールとの間に上から供給した塗料をアプリケ
ーターロールで金属板上にロールコーティングする、図
1に示すトップフィード方式が好ましい。図示のように
トップフィード方式によれば、コーターパンに塗料をた
める必要がないため、ニッケルの沈殿が起こらず、ニッ
ケルを高濃度で含む塗料を安定して塗布することがで
き、本発明の目的の電子機器部品用樹脂被覆金属板を製
造することができる。さらに、このトップフィード方式
は、ナチュラルコーティング(アプリケーターロールの
回転方向が金属板の移送方向と同じ)とリバースコーテ
ィング(アプリケーターロールの回転方向が金属板の移
送方向と逆)があるが、ナチュラルコーティングが好ま
しい。さらにロールコートを行う場合、2ロールの方式
と3ロールの方式があるが、いずれの方式も使用可能で
ある。3ロールの場合、塗料を供給する場所は図4、図
5に示すように、A、B、C、Dがあるが、いずれに供
給しても良い。A、Cは中間のロールによる塗料のレベ
リング効果があるので、より好ましい。本発明におい
て、上記方法により塗料を塗布した後、常法によって、
乾燥を行う。乾燥は、好ましくは金属板が到達する最高
温度(PMT)で100〜300℃で行われる。本発明
の樹脂被覆金属材は、CD−ROM、CD−R/RW、
DVD−ROM、DVD−RW、FD、MO等のドライ
ブケースや、パソコン関連機器、計測機器の部品などア
ースを取る必要がある及び/又はシールド性を必要とす
るケーシングなど電子機器部品全般に用いられる。
【0009】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。なお、本発明は請求項の範囲を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。
【0010】<本発明例1〜8および比較例1〜3:>
アルミニウムコイル(5052−O、板厚0.5mm)
を市販のアルカリ系脱脂剤で脱脂処理を行ない、水洗
後、下地処理を行なってリン酸クロメート皮膜を形成し
た(薬剤名:アルサーフ407/47、日本ペイント
(株)製)。このときの下地皮膜量は、金属クロム量換
算で15mg/mであった。その後、このアルミニウ
ム板の両面に、ニッケルを添加した塗料を図1に示すよ
うなトップフィード−ナチュラル方式でコイルコートを
行なったのち、通常の焼付け処理を行い(例えばポリエ
ステル系では250℃、1分間)、片面につき厚さ2μ
mの樹脂層を形成した。この樹脂被覆アルミニウム板を
成形加工して所定の電子機器部品を得た。このシリーズ
では平均径9μmの球状ニッケルおよび鎖形ニッケルを
使用し、含有量を変化させて、その影響を調べた。な
お、樹脂の種類、樹脂層に含有されたニッケルの形状、
平均径、含有量(樹脂100質量部に対する値)を表1
に示す。使用した樹脂の具体的内容は次の通りである。 (イ)ポリエステル系: エスペル9940 日立化成工業社製 (ロ)エポキシ系: エピコート1009 油化シェルエポキシ社製 (ハ)フェノール系: スーパーベッカサイト 大日本インキ化学工業社製 (ニ)アルキド系: フタルキッド 日立化成工業社製 (ホ)アクリル系: ヒタロイド 日立化成工業社製 (ヘ)シリコーン系: KR211 信越化学社製 (ト)フッ素系: ルミフロン 旭硝子社製
【0011】得られた樹脂被覆アルミニウム板の導電
性、加工性を以下の方法で試験した。結果を表1に示
す。
【0012】
【表1】
【0013】(1)導電性 得られた樹脂被覆アルミニウム板について、図6に示す
四端子法により、銀製のプローブ(直径5mm、先端
2.5R)を荷重300gで塗膜面に接触させた時の抵
抗値を測定した。 (2)加工性 得られた樹脂被覆アルミニウム板に市販の揮発性潤滑油
(粘度:1.2cSt)を塗布し、ポンチ径40mm
φ、ブランク径84mmφで円筒状に深絞り成形し、破
断高さ(サンプルが破断した瞬間の成形高さ(図7参
照))を求め、以下の基準で評価した。破断高さは高い
程良いが、電子機器部品としては、E以上の成形加工性
があれば使用可能である。 〔評価基準〕 A:破断高さ8.5mm以上 B:破断高さ8.0mm以上8.5mm未満 C:破断高さ7.5mm以上8.0mm未満 D:破断高さ7.0mm以上7.5mm未満 E:破断高さ6.5mm以上7.0mm未満 F:破断高さ6.0mm以上6.5mm未満 G:破断高さ6.0mm未満
【0014】<本発明例9〜14および比較例4〜6:
>アルミニウムコイルに本発明例1〜8と同様にして化
成処理、塗装を行ない、樹脂層を形成した。このときの
樹脂層の厚さは2μmであった。このシリーズでは樹脂
種を変化させて、その影響を調べた。樹脂の種類、樹脂
層に含有されたニッケルの形状、平均径、含有量を表2
に示す。得られた樹脂被覆アルミニウム板の導電性およ
び加工性について、本発明例1〜8と同じ方法で試験し
た。結果を表2に示す。
【0015】
【表2】
【0016】<本発明例15〜19および比較例7、
8:>アルミニウムコイルに本発明例1〜8と同様にし
て化成処理、塗装を行ない、樹脂層を形成した。このシ
リーズでは膜厚を変化させて、その影響を調べた。樹脂
の種類、膜厚、樹脂層に含有されたニッケルの形状、平
均径、含有量を表3に示す。得られた樹脂被覆アルミニ
ウム板の導電性および加工性について、本発明例1〜8
と同じ方法で試験した。結果を表3に示す。
【0017】
【表3】
【0018】<本発明例20〜35および比較例9〜1
0:>アルミニウムコイルに本発明例1〜8と同様にし
て化成処理、塗装を行ない、樹脂層を形成した。このと
きの樹脂の種類、樹脂層の厚さ、樹脂層に含有されたニ
ッケルの形状、平均径、含有量を表4に示す。なお、鎖
形の平均径とは、粒子(平均径1〜5μm)が互いに結
合し、フィラメントのように細長く繋がってできたもの
を1個の粒子と考えたときの最長径の平均値である。こ
のシリーズでは、ニッケルの形状と平均径を変化させ
て、その影響を調べた。得られた樹脂被覆アルミニウム
板の導電性および加工性について、本発明例1〜8と同
じ方法で試験した。結果を表4に示す。
【0019】
【表4】
【0020】<本発明例36〜49:>アルミニウムコ
イルに本発明例1〜8と同様にして化成処理、塗装を行
ない、樹脂層を形成した。このときの樹脂層の厚さは2
μmであった。また、樹脂層に含有されたニッケルの形
状、平均径、混合比、総含有量および樹脂の種類につい
て表5に示す。このシリーズでは、ニッケルの組合せの
影響を調べた。得られた樹脂被覆アルミニウム板の導電
性および加工性について、本発明例1〜8と同じ方法で
試験した。結果を表5に示す。
【0021】
【表5】
【0022】<本発明例50〜53および比較例11〜
14:>アルミニウムコイルに本発明例1〜8と同様に
して化成皮膜を設けた後、その上に表6に示す方法で塗
装し、片面2μmの樹脂層を形成した。このとき、塗料
に添加したニッケルの量、樹脂層に含有されたニッケル
の形状、平均径、混合比、総含有量および樹脂の種類に
ついて表6に示す。なお、サンプルは、塗装開始後30
分の時点で採取した。このシリーズでは、図1又は図2
に示す塗料転写方法を変えて、その影響を調べた。得ら
れた樹脂被覆アルミニウム板の導電性および加工性につ
いて、本発明例1〜8と同じ方法で試験した。結果を表
6に示す。表6の結果から分かるように、トップフィー
ドコーティングによるとニッケルを高濃度に含む樹脂層
が安定して得られるのに対し、ボトムアップコーティン
グでは短時間でニッケルが沈降してしまうので、長時間
の塗装では、ニッケル含有量が安定した樹脂層を得るこ
とはできなかった。
【0023】
【表6】
【0024】<本発明例54〜61および参考例1:>
アルミニウムコイルに本発明例1〜8と同様にして化成
処理、塗装を行ない、樹脂層を形成した。このときの樹
脂層の厚さは2μmであった。また、樹脂の種類、潤滑
剤の種類と添加量、樹脂層に含有されたニッケルの形
状、平均径、含有量を表7に示す。このシリーズでは、
潤滑剤を添加して、その影響を調べた。得られた樹脂被
覆アルミニウム板の導電性および加工性について、本発
明例1〜8と同じ方法で試験した。結果を表7に示す。
【0025】
【表7】
【0026】<本発明例62〜67:下地皮膜の影響>
アルミニウムコイルに市販のアルカリ系脱脂剤で脱脂処
理を行ない、水洗後、表8に示す化成皮膜を設けた後、
本発明例6と同じ塗料をトップフィード−ナチュラル方
式でコイルコートを行ない、焼付け・乾燥して片面につ
き厚さ2μmの樹脂層を形成した。得られた樹脂被覆ア
ルミニウム板の導電性について、本発明例1〜8と同じ
方法で試験を行なった。結果を表9に示す。
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】以上の結果より、本発明例である樹脂被覆
アルミニウム板は、導電性、加工性に優れており、ま
た、本発明の製造方法では、そのような導電性、加工性
に優れた樹脂被覆アルミニウム板を得ることが出来る。
本発明例9、12、13、14は、ポリエステル系、ア
ルキド系樹脂を含むので、本発明例10、11に比べて
加工性に優れる。本発明例15は膜厚が薄目であること
から、本発明例16〜19に比べて加工性が若干劣る。
本発明例29〜32は鱗片状ニッケルを使用しているの
で、本発明例20〜28、33〜35に比べて加工性に
優れる。本発明例44は、鱗片状の割合が少ないので、
本発明例39〜43に比べて加工性が若干劣る。本発明
例49は、鱗片状の割合が少ないので、本発明例45〜
48に比べて加工性が若干劣る。本発明例54〜61
は、潤滑剤を添加しているので、本発明例1〜53まで
に比べて加工性に優れる。
【0030】これに対して比較例No.1〜14のう
ち、No.1は、ニッケルを添加していないため、導電
性を示さない。No.2は、ニッケルの添加量が少ない
ため、導電性が劣っていた。No.3は、ニッケル添加
量が多すぎるため、本発明例と比べると加工性が劣って
いた。No.4〜6は、樹脂の種類が特許請求の範囲外
のものであるため、本発明例に比べ加工性が劣ってい
た。No.7は、膜厚が薄すぎるため、成形性が劣って
いた。No.8は、膜厚が厚すぎるため、導電性が劣っ
ていた。No.9は、ニッケルの平均径が小さすぎるた
め、本発明例と比べると導電性が劣っていた。No.1
0は、ニッケルの平均径が大きすぎるため、本発明例と
比べると加工性が劣っていた。No.11〜14は、ボ
トムアップ方式で塗料を供給したため、コーターパンで
ニッケルの沈殿が観察され、樹脂層中のニッケル含有量
が不足し、十分な導電性が得られなかった。参考例1は
潤滑剤の添加量が多すぎたため、加工性は良好なもの
の、導電性が劣っていた。
【0031】
【発明の効果】本発明の樹脂被覆金属板は、導電性及び
成形加工性に優れており、電子機器部品に好適に用いら
れる。また、本発明の樹脂被覆金属材の製造方法によれ
ば、ニッケルの含有量が高く、その分布が全面にわたっ
て均一であって、導電性の優れた電子機器部品用樹脂被
覆金属材を製造することができる。さらに、本発明の電
子機器部品は、軽量で、かつ、導電性が優れ、アース
製、シールド性が良好で、樹脂被覆面側からもアースを
取ることができ、耐指紋性、ハンドリング性が良く、高
度な電気特性を要求される精密電子機器用として好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】トップフィード方式による塗料供給方法の説明
【図2】ボトムアップ方式による塗料供給方法の説明図
【図3】膜厚の定義の説明図
【図4】3ロール方式のロールコーターの一例
【図5】3ロール方式のロールコーターの他例
【図6】樹脂層の電気抵抗測定方法の説明図
【図7】深絞り成形試験方法の説明図
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 5/02 H05K 5/02 J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に樹脂被覆を施した金属板におい
    て、樹脂層がポリエステル系、エポキシ系、フェノール
    系、アルキド系の1種または2種以上からなり、厚さ
    0.1〜10μmで、最大長径の平均値が0.1〜10
    0μmのニッケルを、樹脂100質量部に対し2〜60
    質量部含有していることを特徴とする、電子機器部品用
    樹脂被覆金属板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂被覆金属板におい
    て、ニッケルが、球状、スパイク球状、又は鱗片状の互
    いに独立した単体粒子及びニッケル粒子が互いに結合し
    た鎖形ニッケルからなる群から選ばれる少なくとも1種
    であることを特徴とする、電子機器部品用樹脂被覆金属
    板。
  3. 【請求項3】 前記金属板がアルミニウムもしくはアル
    ミニウム合金板であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の電子機器部品用樹脂被覆金属板。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の樹脂被覆金
    属板の製造方法において、塗料をトップフィード方式で
    供給し、ロールコーティングした後、乾燥することを特
    徴とする、電子機器部品用樹脂被覆金属板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の樹脂被覆金
    属板を成形加工して得られることを特徴とする、電子機
    器部品。
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