JP2857989B2 - 溶接性及び深絞り加工性にすぐれる表面処理金属板及びその製造方法 - Google Patents

溶接性及び深絞り加工性にすぐれる表面処理金属板及びその製造方法

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JP2857989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭電気製品用部
品、例えば、コンピューターケース、ビデオケース、オ
ーディオシャーシ類、更には、モーターケース、プーリ
ー等の深絞り加工製品に好適に用いることができる溶接
性及び深絞り加工性にすぐれる表面処理金属板、好まし
くは、表面処理鋼板と、そのような表面処理金属板、好
ましくは、表面処理鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭電気製品用部品の製造に用い
る表面処理金属板には、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛
めっき鋼板等の亜鉛めっき系鋼板や、その耐食性と塗装
性の向上のために、クロメート処理、リン酸塩処理等
や、或いは水ガラス等を塗布した無機系表面処理鋼板が
多く用いられている。
【0003】これらの無機系表面処理鋼板は、鋼板メー
カーからコイルやシート材の状態で製品として出荷さ
れ、主にトラックにてユーザーに油層、納品されて、種
々の加工を受けることとなる。このような無機系表面処
理鋼板は、その表面が硬い無機質の被膜で被覆されてい
るので、その輸送時に種々の金属部材と接触し、或いは
単純な曲げ加工において金属と鋼板とが擦れて、鋼板表
面に擦り疵等の疵付きが発生することがある。このよう
な擦り疵等は、製品の外観や性能を損ない、商品価値を
劣化させる。また、このような表面処理鋼板に深絞り加
工等の厳しい加工を施す際に、プレス油を塗布してプレ
ス成形を施せば、成形の後、脱脂することが必要であ
る。しかし、近年、環境保護の観点から、脱脂溶剤の規
制、コスト削減を目的とした脱脂工程省略の動きから、
潤滑性を有する鋼板のニーズが高まっている。
【0004】これら無機系被膜処理鋼板に対して、例え
ば、特開昭58−153785号公報や特開昭58−1
77476号公報等には、有機系被膜処理鋼板として、
クロメート処理等を施した後、有機樹脂被膜を塗布した
樹脂塗装鋼板が提案されている。このような樹脂塗装鋼
板においては、表面が樹脂被膜により被覆されているの
で、疵付きの防止効果を有しているものの、反面、この
ような樹脂塗装鋼板は、モータケース等の深絞り用部品
に加工する場合、金型が激しく摺動する摺動面で樹脂被
膜が剥離する黒化現象が起こり、製品の外観が著しく劣
化するうえに、その黒化物が設備等に付着し、種々の支
障を生じる問題がある。
【0005】また、近年、例えば、特開昭61−227
178号公報、特願平1−110140号公報、特願平
6−299367号公報等に記載されているように、樹
脂被膜中に潤滑剤を含む樹脂塗装鋼板、即ち、樹脂塗装
潤滑鋼板が提案され、注目されるに至っている。このよ
うな樹脂塗装潤滑鋼板は、表面の潤滑の効果によって、
疵付きの防止に効果がある。しかし、このような樹脂塗
装潤滑鋼板は、表面に均一な樹脂被膜を有しているの
で、電気抵抗が大きく、家庭電気部品に求められる重要
な特性であるアース性と溶接性に劣る問題がある。更
に、モータケース等の深絞り用部品に加工する場合、前
記黒化現象が生じて、その商品価値が著しく損なわれ
る。
【0006】そこで、このような樹脂塗装潤滑鋼板にお
けるアース性や溶接性等の問題を解決すべく、導電性に
すぐれるクロメート処理鋼板が特開平6−93461号
公報に提案されているが、しかし、耐疵付き性と深絞り
加工性を併せ有するまでには至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の表面
処理金属板における上述したような種々の問題を解決す
るためになされたものであって、溶接性及び深絞り加工
性にすぐれ、特に、家庭電気製品の部品の製造に好適に
用いることができる無機・有機複合被覆表面処理金属板
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による溶接性及び
深絞り加工性にすぐれる表面処理金属板は、ワックスを
含むシリカ微粒子の乾燥ゲルからなるガラス質の被膜を
表面に有する表面処理金属板において、ガラス質の被膜
がリチウムをケイ素に対するモル比にて0.02〜0.5の
範囲で含有すると共に、第1のワックスが主としてガラ
ス質の被膜の表面に付着しており、第2のワックスが粒
子状にて主としてガラス質の被膜中に分散されており、
一部が表面に露出していることを特徴とする。
【0009】更に、本発明によれば、水分散型ワックス
粒子を含むケイ酸塩水溶液か、又はケイ酸塩水溶液とケ
イ酸コロイドとの混合物からなる塗布液を金属板の表面
に塗布し、金属板を所定の板温度に加熱し、乾燥させ
て、ガラス質の被膜を金属板の表面に形成する表面処理
金属板の製造方法において、リチウムをケイ素に対する
モル比にて0.02〜0.5の範囲で含有するケイ酸塩水溶
液か、又はケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物
を用いると共に、上記水分散型ワックス粒子として、金
属板の加熱乾燥時の板温度よりも低い軟化点を有する第
1の水分散型ワックス粒子と、金属板の加熱乾燥時の板
温度よりも高い軟化点を有する第2の水分散型ワックス
粒子との混合物を用いることを特徴とする溶接性及び深
絞り加工性にすぐれる表面処理金属板の製造方法が提供
される。
【0010】
【発明の実施の形態】先ず、本発明による表面処理金属
板の製造方法について説明する。本発明において用いる
表面処理金属板のための原板は、特に限定されるもので
はなく、例えば、アルミニウム材、アルミニウム合金
材、ステンレス鋼板、チタン材等の金属板を用いること
ができるが、しかし、本発明による表面処理金属板は、
後述するように、原板表面上に、シリカの乾燥ゲルから
なり、硬くて強靱なガラス質の被膜を形成したものであ
るので、原板表面とこのようなガラス質の被膜との密着
性にすぐれるように、原板としては、亜鉛又は亜鉛合金
めっき鋼板にクロメート処理やリン酸塩処理等の化成処
理を施したものが好ましく用いられる。以下、簡単のた
めに、鋼板に金属板を代表させる。
【0011】特に、上記亜鉛又は亜鉛合金めっき鋼板に
施す化成処理としては、耐食性の点から、クロメート処
理が好ましい。クロメート処理方法としては、特に、限
定されるものではないが、通常、水洗型(反応型)クロ
メート処理、塗布型クロメート処理、電解クロメート処
理法等が用いられる。
【0012】本発明において、ケイ酸塩水溶液として
は、Li2 O・nSiO2 (n=2〜4)で表わされる
ケイ酸リチウムの水溶液が好ましく用いられ、また、ケ
イ酸コロイドとしては、水を分散媒として無水ケイ酸の
微粒子を分散させたコロイド溶液(コロイダルシリカ)
が好ましく用いられる。
【0013】本発明において、鋼板の表面にガラス質の
被膜を形成するための塗布液は、ケイ酸塩水溶液か、又
はケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物からなる
と共に、リチウムをケイ素に対するLi/Siモル比に
て0.02〜0.5の範囲で含有し、更に、水分散型ワック
ス粒子を含有する。以下、ケイ酸塩水溶液か、又はケイ
酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物を「ケイ酸塩水
溶液(とケイ酸コロイドとの混合物)」という。
【0014】このように、リチウムをケイ素に対するL
i/Siモル比にて0.02〜0.5の範囲で含有するケイ
酸塩水溶液(とケイ酸コロイドとの混合物)は、好まし
くは、ケイ酸リチウム水溶液とケイ酸コロイドとを混合
することによって調製することができる。また、ケイ酸
リチウムと共に、Na2 O・mSiO2 (m=2〜4)
で表わされるケイ酸ナトリウムや、K2 O・pSiO2
(p=3〜5)で表わされるケイ酸カリウム等のような
ケイ酸塩水溶液との混合物も用いることができる。必要
に応じて、ケイ酸リチウム水溶液とケイ酸コロイドとの
混合物に、更に、ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウムを
併用してもよい。
【0015】上記ケイ酸リチウムやケイ酸コロイドは、
市販品を好適に用いることができる。ケイ酸リチウムと
しては、例えば、リチウムシリケート35、リチウムシ
リケート45、リチウムシリケート75(日産化学
(株)製)等を挙げることができる。また、上記ケイ酸
コロイドとして、例えば、スノーテックスUP、スノー
テックス20、スノーテックス40、スノーテックス4
0、スノーテックスN、スノーテックスS、スノーテッ
クスK、PC−500(日産化学(株))等を挙げるこ
とができる。
【0016】一般に、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリ
ウムの水溶液を鋼板に塗布すると、これら水溶液の鋼板
との濡れ性が悪く、所謂はじきと呼ばれる結果として、
加熱乾燥して被膜を形成したとき、得られる被膜に欠陥
が生じることがある。ここに、本発明に従って、ケイ素
に対するモル比Li/Siが0.02〜0.5の範囲でリチ
ウムを含むケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイドの混合
物)を用いることによって、得られる塗布液の鋼板に対
する濡れ性と鋼板の表面上での造膜性が著しく向上し、
かくして、このような所定割合のリチウムを含むケイ酸
塩水溶液(とケイ酸コロイドの混合物)を主体とする塗
布液を鋼板に塗布し、加熱乾燥させることによって、鋼
板上に欠陥のない均一で平滑な被膜を形成させることが
できる。
【0017】これに対して、得られるガラス質被膜中に
リチウムが少なく、ナトリウムが多いときは、被膜の透
水性が高くなり、腐食因子が鋼板の素地を攻撃しやすく
なり、耐食性の劣化をもたらす。また、Li/Siモル
比が0.02よりも小さいときは、塗布液の造膜性も悪
い。他方、Li/Siモル比が0.5を超えるときは、リ
チウムを含むケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイドの混合
物)を主体とする塗布液の粘度が高くなり、液安定性が
悪く、却って造膜性が低下し、その結果として、鋼板の
表面に緻密なガラス質の膜を形成できなくなり、得られ
る被膜は、耐食性、耐疵付き性、耐型かじり性に劣るも
のとなる。また、経済的にも不利である。特に、本発明
においては、ケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイドの混合
物)におけるリチウムの含有量は、Li/Siモル比に
て0.05〜0.3の範囲が好ましい。
【0018】かくして、本発明に従って、ケイ素に対す
るモル比Li/Siが0.02〜0.5の範囲でリチウムを
含むケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイドの混合物)から
なる塗布液を鋼板の表面に塗布し、加熱し、乾燥するこ
とによって、微細なシリカ粒子の強固な乾燥ゲルからな
るガラス質の被膜が鋼板の表面に形成される。このガラ
ス質の被膜は、非常に硬く、且つ、鋼板の表面を平滑化
するので、トラック輸送時等に発生する振動や金属部材
との接触による鋼板の疵付きを防止することができる。
【0019】また、モータケース等の深絞り加工におけ
る金型との摺動に対しても、上述したような硬く、強靱
なガラス質の被膜によって、鋼板への疵付きを抑制する
ことができる。更に、本発明による表面処理鋼板によれ
ば、被膜に延性がないので、金型との摺動によって被膜
が剥離したとき、得られる成形品(製品)や金型にその
被膜が付着せず、かくして、黒化現象を低減して、製品
外観を向上させることができる。
【0020】本発明の方法によれば、ワックスを含む微
細なシリカ粒子の強固な乾燥ゲルからなるガラス質の被
膜が鋼板上に形成される。即ち、本発明の方法によれ
ば、水分散型ワックス粒子を含むケイ酸塩水溶液(とケ
イ酸コロイドとの混合物)からなる水性塗布液を鋼板の
表面に塗布し、この鋼板を所定の板温度に加熱し、乾燥
させて、ガラス質の被膜を鋼板の表面に形成するに際し
て、上記水分散型ワックス粒子として、鋼板の加熱乾燥
時の上記板温度よりも低い軟化点を有する第1の水分散
型ワックス粒子Aと、鋼板の加熱乾燥時の板温度よりも
高い軟化点を有する第2の水分散型ワックス粒子Bとか
らなる混合物を用いる。
【0021】かくして、本発明の方法によれば、そのよ
うな水分散型ワックス粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶
液(とケイ酸コロイドとの混合物)からなる水性の塗布
液を金属板の表面に塗布し、鋼板を所定の板温度に加熱
し、乾燥させるとき、上記第1の水分散型ワックス粒子
Aは、その軟化点が鋼板の加熱乾燥時の板温度よりも低
いから、軟化、液化し、ケイ酸塩水溶液やケイ酸コロイ
ドとの比重差によって、形成されるガラス質の被膜の表
面に浮き出し、その後、板温度の低下に伴って、主とし
て、ガラス質の被膜の表面に被膜状に付着する。他方、
第2の水分散型ワックス粒子Bは、上記鋼板の加熱乾燥
時の板温度よりも高い軟化点を有するから、鋼板を加熱
乾燥後も、粒子形状を保持しており、主として、ガラス
質の被膜中に含まれるが、一部は、被膜の表面から露出
している。
【0022】図1は、一例として、亜鉛めっき1を有す
る鋼板2のクロメート被膜3上に第1の水分散型ワック
ス粒子Aと第2の水分散型ワックス粒子Bとからなる混
合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物
4を塗布したときの被膜、即ち、加熱乾燥前の湿潤被膜
5の構造を模式的に示す。図2は、水分散型ワックス粒
子の混合物を含むケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイドと
の混合物)を塗布した後、加熱乾燥させて得られたガラ
ス質の被膜6を模式的に示し、上記第1の水分散型ワッ
クス粒子Aは、粒子形状を失ない、主として、このガラ
ス質の被膜の表面に薄膜状に固着しており、第2の水分
散型ワックス粒子Bは、粒子形状を保持しつつ、主とし
て、ガラス質の被膜中に含まれるが、一部は、ガラス質
の被膜の表面から露出している。
【0023】従って、本発明による表面処理鋼板は、溶
接性にもすぐれている。例えば、スポット溶接の場合、
樹脂塗装潤滑鋼板のように、有機物が鋼板の表面に存在
するときは、電気抵抗値が大きくなるので、スパークの
発生、電極チップの劣化等の問題が生じるが、しかし、
本発明の表面処理鋼板によれば、表面には、主として、
軟化点及び分解温度の低い第1のワックスの薄膜が存在
するから、溶接に際しては、通電時の発熱によって、表
面のワックスは容易に液化、軟化、分解ガス化し、更
に、ガラス質被膜中の第2のワックス粒子も、同様に発
熱によって、液化、軟化、分解ガス化し、そこが起点、
即ち、通電点となって電流が流れるので、スパークの発
生や電極チップの劣化が少なくなり、溶接性にもすぐれ
る。
【0024】更に、このような本発明による表面処理鋼
板は、ガラス質の被膜の表面に付着している第1のワッ
クスからなる被膜による潤滑性を有すると共に、ガラス
質の被膜から一部露出している第2のワックス粒子によ
る潤滑性をも有し、かくして、被膜の疵付きを抑制する
と共に、金型による激しい摺動を受けた際にも、ガラス
質の被膜中の第2のワックス粒子Bの効果によって、被
膜の剥離が抑制される結果、すぐれた深絞り加工性を有
する。
【0025】本発明において、ケイ酸塩水溶液(とケイ
酸コロイドとの混合物)に配合する第1及び第2の水分
散型ワックス粒子A及びBの混合物の量は、シリカ(S
iO 2 )重量に対して、1〜30重量%の範囲であるの
が好ましい。水分散型ワックス粒子A及びBの混合物の
量が1重量%よりも少ないときは、得られるガラス質の
被膜の表面の潤滑性が不十分であって、表面処理鋼板
は、耐疵付き性と深絞り加工性において、未だ十分でな
く、他方、30重量%を超えるときは、得られる表面処
理鋼板は、耐疵付き性の点では特に問題ないが、形成さ
れたガラス質の被膜が脆くなり、深絞り加工において、
ガラス質の被膜が剥離し、その結果、ワックスの黒化現
象が起こって、製品の外観を著しく劣化させる。特に、
本発明においては、ケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイド
との混合物)に配合する第1及び第2の水分散型ワック
ス粒子A及びBの混合物の量は、シリカ(SiO2 )重
量に対して、5〜20重量%の範囲であることが好まし
い。
【0026】更に、本発明によれば、第1の水分散型ワ
ックス粒子Aと第2の水分散型ワックス粒子Bとの混合
物におけるA/B重量比は、0.25〜4.0の範囲である
ことが好ましい。ワックス粒子A及びBの混合物の割合
A/Bが0.25よりも小さいときは、得られるガラス質
の被膜の表面の潤滑性の向上が未だ十分でない。しか
し、A/B重量比が4.0を超えるときは、ガラス質の被
膜中に含まれる第2のワックス粒子の分散量が少ないの
で、スポット溶接時、通電点数が十分でなく、スパーク
が発生すると共に、電極チップが劣化し、良好な溶接性
を得ることができない。
【0027】本発明において、第1及び第2の水分散型
ワックス粒子A及びBの軟化点については、その選定に
よっては低温乾燥が可能となり、例えば、電気めっきラ
イン又は溶接めっきラインのインライン化が可能であ
り、コストダウンおよび生産性に大きく寄与することが
できる。
【0028】また、本発明において、上記第1及び第2
の水分散型ワックス粒子A及びBの粒径は、0.1〜1.0
μmの範囲であることが好ましい。水分散型ワックス粒
子の粒子径が0.1μmより小さい場合は、特に、第2の
水分散型ワックス粒子Bにおいて、上述したような効果
を十分に得ることができない。しかし、ワックス粒子の
粒子径が1.0μmよりも大きいときは、ケイ酸塩水溶液
(とケイ酸コロイドとの混合物)におけるそれらの均一
分散性と液安定性が劣化し、鋼板表面への均一塗布がで
きなくなる。
【0029】本発明において、水分散型ワックス粒子の
うち、低軟化点を有する第1の水分散型ワックス粒子と
しては、天然ワックスのカルナウバワックス、ライスワ
ックス、モンタンワックス、パラフィンワックス等、種
々のワックスを挙げることができ、市販品として、スリ
ップエイドSL−506、SL−508、SL−51
1、(サンノプコ(株)製)、パスランNo. 52(共栄
社油脂化学工業(株)製)、ヘキストワックスエマルジ
ョンJ−120(ヘキストジャパン(株)製)、KUE
−7、KUE−11(三洋化成工業(株)製)等を好適
に用いることができる。
【0030】高軟化点を有する第2の水分散型ワックス
粒子としては、合成ワックスの低分子量ポリエチレンワ
ックス、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン等のワ
ックスを挙げることができ、市販品として、ダイジェッ
トE−17(互応化学(株)製)、KUE−1、KUE
−5、KUE−8(三洋化成工業(株)製)、ケミパー
ルW−100、W−200、W−300、W−400、
W−500、WF−640、W−900、W−950
(三井石油化学工業(株)製)、エポノール、エポノー
ルHC−1(一方社油脂(株)製)、エレポンE−20
(日華化学(株)製)等を好適に用いることができる。
【0031】本発明によれば、鋼板の表面に形成するワ
ックス粒子の混合物を含むガラス質の被膜の量は、シリ
カ重量にて、0.1〜1.0g/m2 の範囲であることが好
ましい。上記被膜量がシリカ重量で0.1g/m2 よりも
少ないときは、得られる被膜の電気抵抗が小さくなり、
そのような被膜は、アース性と溶接性にはすぐれるもの
の、強靱で硬いガラス質の連続被膜を得ることができ
ず、目的とする耐食性と深絞り加工性を得ることができ
ない。しかし、被膜量がシリカ重量で1.0g/m 2 より
も多いときは、得られる被膜は、アース性と溶接性が劣
化する。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、水分散
型ワックス粒子を含むケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロイ
ドとの混合物)からなる塗布液を金属板の表面に塗布
し、金属板を所定の板温度に加熱し、乾燥させて、ガラ
ス質の被膜を金属板の表面に形成する表面処理金属板の
製造方法において、上記ケイ酸塩水溶液(とケイ酸コロ
イドとの混合物)として、リチウムをケイ素に対するL
i/Siモル比にて0.02〜0.5の範囲で含有するもの
を用いると共に、上記水分散型ワックス粒子として、金
属板の加熱乾燥時の板温度よりも低い軟化点を有する第
1の水分散型ワックス粒子と、金属板の加熱乾燥時の板
温度よりも高い軟化点を有する第2の水分散型ワックス
粒子との混合物を用いて、表面処理鋼板を得る。
【0033】従って、このような方法によれば、塗布液
が鋼板に対して、よい濡れ性を有するので、所謂はじき
なしに、鋼板に塗布することができ、均一で平滑なガラ
ス質の被膜を形成させることができる。
【0034】更に、本発明による表面処理金属板は、ワ
ックスを含むシリカ粒子の乾燥ゲルからなるガラス質の
被膜を表面に有し、第1のワックスが主としてガラス質
の被膜の表面に付着しており、第2のワックスが粒子状
にて主としてガラス質の被膜中に分散されており、一部
が表面に露出しているので、溶接性及び深絞り加工性に
すぐれており、例えば、家庭電気製品用部品、例えば、
コンピューターケース、ビデオケース、オーディオシャ
ーシ類、更には、モーターケース、プーリー等の深絞り
加工製品の製造に好適に用いることができる。
【0035】更に、本発明の方法は、有機溶剤を用いな
いので、電気めっきライン又は溶融めっきラインのイン
ライン化を実現することができ、生産性の向上及びコス
トダウンのみならず、環境改善に大きく寄与することが
できる。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0037】実施例I (ケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドの混合物中のリチウ
ムイオン含有量と得られる表面処理鋼板の性質との関
係) 原板として、クロメート処理を施した電気亜鉛めっき鋼
板(亜鉛付着量20g/m2 、クロム付着量20mg/
2 )を用いた。
【0038】ケイ酸リチウム(リチウムシリケート3
5)とケイ酸コロイド(スノーテックスO)とを混合し
て、リチウムをケイ素に対するLi/Siモル比で0〜
0.5の範囲で含有する混合物を調製した。以下、同様の
方法によって、ケイ素に対して所定割合のリチウムを含
有するケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物を調
製した。
【0039】別に、軟化点52℃の水分散型ワックス粒
子A(粒子径0.3μm)と軟化点132℃の水分散型ワ
ックス粒子B(粒子径0.6μm)とを混合比(重量比)
A/B=1.0の割合で混合した。前記ケイ素に対するL
i/Siモル比で所定割合のリチウムを含有するケイ酸
塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物に、上記水分散型
ワックス粒子の混合物を塗布液の塗布乾燥後のSiO2
重量に対して、10重量%となるように加えて、塗布液
を調製した。
【0040】このようにして調製した水分散型ワックス
粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物からなる塗布液を、原板の表面に塗布乾燥後の
SiO2 重量にて0.5g/m2 となるように、絞りロー
ルにて塗布し、板温度80℃で乾燥させて、ガラス質の
被膜を形成させて、表面処理鋼板を得た(実施例1〜
5、比較例1〜3)。これらについて、以下のようにし
て、耐食性、耐疵付き性試験、プレス試験、スポット溶
接試験及び濡れ性試験を実施した。結果を表1に示す。
【0041】(1) 耐食性試験 JIS 2371に準じて塩水噴霧試験を実施した。1
20時間白錆なしを◎、100時間で白錆5%以下発生
を○、120時間で白錆5%以上で且つ60時間で白錆
5%以下を△、60時間で白錆5%以上を×とした。 (2) 耐疵付き性試験 HEIDON社製表面性試験装置を用いて、供試材を2
枚重ねにし、相互の摺動によるすり疵を発生させ、目視
により評価した。上記2枚重ねの供試材のうち、上側の
ものは寸法10mm×10mmとし、1Kgの荷重を加えた。 (3) プレス試験 80トンのクランクプレス装置を用いて、単発のプレス
試験を実施し、成形後の成形品の摺動面の型かじり及び
黒化現象(耐黒化性)について、目視で評価して、深絞
り加工性とした。
【0042】(4) スポット溶接試験 材質が1%Cr−Cuのドーム型(先端径6mm、40mm
R)電極を用いて、加圧力2156N(220 kgf)、
電流8kA、通電時間12サイクル(60Hz)で10
00打点のスポット溶接を実施し、全溶接点に対する良
溶接点の百分率比を求め、溶接性とした。また、全打点
における表散り(表面スパーク)発生状況を目視で観察
し、評価した。尚、表1から表5において、上記試験の
評価は、前記耐食性試験の評価を除いて、極めてよいを
◎、よいを○、悪いを△、極めて悪いを×の4段階で示
す。
【0043】(5) 濡れ性試験 塗布液を絞りロールで鋼板上に塗布し、乾燥後の表面の
はじきを目視で観察して、評価した。これらの結果を表
1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例II (水分散型ワックス粒子の配合量と得られる表面処理鋼
板の性質との関係)実施例Iと同じ原板を用いた。ま
た、以下において、軟化点52℃の水分散型ワックス粒
子Aとしては、三洋化成工業(株)製パラフィンワック
スKUE−11を用い、軟化点132℃の水分散型ワッ
クス粒子Bとしては、三井石油化学工業(株)製ポリエ
チレンワックスW−900を用いた。
【0046】実施例Iと同様にして、リチウムをケイ素
に対するLi/Siモル比で0.1としたケイ酸塩水溶液
とケイ酸コロイドとの混合物を調製した。別に、軟化点
52℃の水分散型ワックス粒子A(粒子径0.3μm)と
軟化点132℃の水分散型ワックス粒子B(粒子径0.6
μm)とを混合比(重量比)A/B=1.0の割合で混合
した。
【0047】前記所定量のリチウムを含有するケイ酸塩
水溶液とケイ酸コロイドとの混合物に、上記水分散型ワ
ックス粒子の混合物を塗布液の塗布乾燥後のSiO2
量に対して、1〜50重量%の範囲となるように加え
て、塗布液を調製した。このようにして調製した水分散
型ワックス粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸
コロイドとの混合物からなる塗布液を、原板の表面に塗
布乾燥後のSiO2 重量にて0.5g/m2 となるよう
に、絞りロールにて塗布し、板温度80℃で乾燥させ
て、ガラス質の被膜を形成させて、表面処理鋼板を得た
(実施例6〜10、比較例4〜7)。
【0048】これらについて、前述のようにして、耐食
性、耐疵付き性試験、プレス試験及びスポット溶接試験
を実施した。結果を表2に示す。尚、濡れ性について
は、本実施例以下、すべての実施例において、すぐれて
いることが確認されている。
【0049】
【表2】
【0050】実施例III (水分散型ワックス粒子AとBの混合比と得られる表面
処理鋼板の性質との関係)実施例Iと同じ原板を用い
た。実施例Iと同様にして、リチウムをケイ素に対する
Li/Siモル比で0.1としたケイ酸塩水溶液とケイ酸
コロイドとの混合物を調製した。
【0051】別に、軟化点52℃の水分散型ワックス粒
子A(粒子径0.3μm)と軟化点132℃の水分散型ワ
ックス粒子B(粒子径0.6μm)とを混合比(重量比)
A/B=0.11〜9.0の範囲で混合した。前記所定量の
リチウムを含有するケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物に、上記水分散型ワックス粒子の混合物を塗布
液の塗布乾燥後のSiO2 重量に対して、10重量%と
なるように加えて、塗布液を調製した。
【0052】このようにして調製した水分散型ワックス
粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物からなる塗布液を、原板の表面に塗布乾燥後の
SiO2 重量にて0.5g/m2 となるように、絞りロー
ルにて塗布し、板温度80℃で乾燥させて、ガラス質の
被膜を形成させて、表面処理鋼板を得た(実施例11〜
15、比較例8〜11)。これらについて、前述のよう
にして、耐食性、耐疵付き性試験、プレス試験及びスポ
ット溶接試験を実施した。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】実施例IV (水分散型ワックス粒子Bの粒子径と得られる表面処理
鋼板の性質との関係)実施例Iと同じ原板を用いた。実
施例Iと同様にして、リチウムをケイ素に対するLi/
Siモル比で0.1としたケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイ
ドとの混合物を調製した。
【0055】別に、軟化点52℃の水分散型ワックス粒
子A(粒子径0.3μm)と軟化点132℃の水分散型ワ
ックス粒子Bとを混合比(重量比)A/B=1.0の割合
で混合した。ここに、水分散型ワックス粒子Bとして
は、粒子径が0.1μm以下から3.0μmにわたるものを
用いた。前記所定量のリチウムを含有するケイ酸塩水溶
液とケイ酸コロイドとの混合物に、上記水分散型ワック
ス粒子の混合物を塗布液の塗布乾燥後のSiO2 重量に
対して、10重量%となるように加えて、塗布液を調製
した。
【0056】このようにして調製した水分散型ワックス
粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物からなる塗布液を、原板の表面に塗布乾燥後の
SiO2 重量にて0.5g/m2 となるように、絞りロー
ルにて塗布し、板温度80℃で乾燥させて、ガラス質の
被膜を形成させて、表面処理鋼板を得た(実施例16〜
19、比較例12〜14)。これらについて、前述のよ
うにして、耐食性、耐疵付き性試験、プレス試験及びス
ポット溶接試験を実施した。結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】実施例V (ガラス質の被膜の付着量と得られる表面処理鋼板の性
質との関係)実施例Iと同じ原板を用いた。実施例Iと
同様にして、リチウムをケイ素に対するLi/Siモル
比で0.1としたケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混
合物を調製した。
【0059】別に、軟化点52℃の水分散型ワックス粒
子A(粒子径0.3μm)と軟化点132℃の水分散型ワ
ックス粒子B(粒子径0.6μm)とを混合比(重量比)
A/B=1.0の割合で混合した。前記所定量のリチウム
を含有するケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物
に、上記水分散型ワックス粒子の混合物を塗布液の塗布
乾燥後のSiO2 重量に対して、1〜50重量%の範囲
となるように加えて、塗布液を調製した。
【0060】このようにして調製した水分散型ワックス
粒子の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物からなる塗布液を、原板の表面に塗布乾燥後の
SiO2 重量にて0.1g/m2 以下から1.5g/m2
範囲となるように、絞りロールにて塗布し、板温度80
℃で乾燥させて、ガラス質の被膜を形成させて、表面処
理鋼板を得た(実施例20〜24、比較例15〜1
7)。
【0061】これらについて、前述のようにして、耐食
性、耐疵付き性試験、プレス試験及びスポット溶接試験
を実施した。更に、得られた表面処理鋼板の表面抵抗を
テスターにて測定して、アース性を評価した。結果を表
5に示す。
【0062】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の方法に従って、水分散型ワックス
の混合物を含むケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混
合物からなる塗布液を鋼板の表面に塗布し、乾燥前の湿
潤被膜の構造を模式的に示す断面図である。
【図2】は、本発明による表面処理鋼板の構造を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1…亜鉛めつき、2…鋼板、3…クロメート被膜、A…
第1の水分散型ワックス(粒子)、B…第2の水分散型
ワックス粒子、4…ケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドと
の混合物、5…加熱乾燥前の湿潤被膜、6…ガラス質の
被膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 7/14 B05D 7/24 302 B05D 3/02 B05D 5/00 B05D 7/24 301

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワックスを含むシリカ粒子の乾燥ゲルから
    なるガラス質の被膜を表面に有する表面処理金属板にお
    いて、ガラス質の被膜がリチウムをケイ素に対するモル
    比にて0.02〜0.5の範囲で含有すると共に、第1のワ
    ックスが主としてガラス質の被膜の表面に付着してお
    り、第2のワックスが粒子状にて主としてガラス質の被
    膜中に分散されており、一部が表面に露出していること
    を特徴とする溶接性及び深絞り加工性にすぐれる表面処
    理金属板。
  2. 【請求項2】ガラス質の被膜が第1のワックスと第2の
    ワックスとを合計にて1〜30重量%含む請求項1に記
    載の表面処理金属板。
  3. 【請求項3】ガラス質の被膜が第1のワックスと第2の
    ワックスとを第1のワックス/第2のワックス重量比に
    て0.25〜4.0の範囲にて含む請求項1又は2に記載の
    表面処理金属板。
  4. 【請求項4】第2のワックスの粒子の粒径が0.1〜1.0
    μmの範囲である請求項1乃至3のいずれかに記載の表
    面処理金属板。
  5. 【請求項5】ガラス質の被膜がシリカ重量にて0.1〜1.
    0g/m2 の範囲で形成されている請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の表面処理金属板。
  6. 【請求項6】水分散型ワックス粒子を含むケイ酸塩水溶
    液か、又はケイ酸塩水溶液とケイ酸コロイドとの混合物
    からなる塗布液を金属板の表面に塗布し、金属板を所定
    の板温度に加熱し、乾燥させて、ガラス質の被膜を金属
    板の表面に形成する表面処理金属板の製造方法におい
    て、リチウムをケイ素に対するモル比にて0.02〜0.5
    の範囲で含有するケイ酸塩水溶液か、又はケイ酸塩水溶
    液とケイ酸コロイドとの混合物を用いると共に、上記水
    分散型ワックス粒子として、金属板の加熱乾燥時の板温
    度よりも低い軟化点を有する第1の水分散型ワックス粒
    子と、金属板の加熱乾燥時の板温度よりも高い軟化点を
    有する第2の水分散型ワックス粒子との混合物を用いる
    ことを特徴とする表面処理金属板の製造方法。
  7. 【請求項7】ガラス質の被膜が第1のワックスと第2の
    ワックスとを合計にて1〜30重量%含む請求項6に記
    載の表面処理金属板の製造方法。
  8. 【請求項8】ガラス質の被膜が第1のワックスと第2の
    ワックスとを第1のワックス/第2のワックス重量比に
    て0.25〜4.0の範囲にて含む請求項6又は7に記載の
    表面処理金属板の製造方法。
  9. 【請求項9】第2のワックスの粒子の粒径が0.1〜1.0
    μmの範囲である請求項6乃至8のいずれかに記載の表
    面処理金属板の製造方法。
  10. 【請求項10】塗布液がケイ酸リチウム水溶液とケイ酸
    コロイドとの混合物を含む請求項6乃至9のいずれかに
    記載の表面処理金属板の製造方法。
  11. 【請求項11】ガラス質の被膜をシリカ重量にて0.1〜
    1.0g/m2 の範囲で形成する請求項6乃至10のいず
    れかに記載の表面処理金属板の製造方法。
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