JP2001202975A - 燃料電池用加湿装置 - Google Patents

燃料電池用加湿装置

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JP2001202975A
JP2001202975A JP2000010968A JP2000010968A JP2001202975A JP 2001202975 A JP2001202975 A JP 2001202975A JP 2000010968 A JP2000010968 A JP 2000010968A JP 2000010968 A JP2000010968 A JP 2000010968A JP 2001202975 A JP2001202975 A JP 2001202975A
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fuel cell
air
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JP2000010968A
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Hiroshi Shimanuki
寛士 島貫
Mikihiro Suzuki
幹浩 鈴木
Yoshio Kusano
佳夫 草野
Toshikatsu Katagiri
敏勝 片桐
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Honda Motor Co Ltd
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低出力帯域から高出力帯域まで、全域に渡っ
て安定した露点の加湿気体を燃料電池に供給することの
できる燃料電池用加湿装置を提供すること。 【解決手段】 水分含量の異なる気体を通流させてこの
気体間で水分交換を行い水分含量の少ない乾燥気体を水
分含量の多い湿潤気体により加湿して加湿気体を発生す
る水透過膜又は水透過装置21を複数組み合わせると共
に、少なくとも通流する乾燥気体の流路Caを任意に切
り換える流路切換手段Vaを備える。そして、加湿気体
の要求量に応じて、流路切換手段Caにより流路Caを
切り換え、組み合わせた複数の水透過膜又は水透過装置
21・21・・のうち、所定の水透過膜又は水透過装置
21を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池用加湿装
置に関し、さらに詳しくは、水透過膜を利用した燃料電
池用加湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気自動車の動力源などとして注
目されている燃料電池(固体高分子型燃料電池)におい
ては、燃料電池から排出された湿潤気体であるオフガス
の水分を乾燥気体である空気に水分交換して加湿空気
(加湿気体)を発生する加湿装置が用いられている。こ
のような燃料電池に用いられる加湿装置としては、電力
消費量が少ないものが好適である。また、取り付けスペ
ースが小さい、いわばコンパクト性が求められる。その
ため、加湿装置としては超音波加湿、スチーム加湿、気
化式加湿、ノズル噴射などの種類があるものの、燃料電
池に用いられる加湿装置としては、水透過膜、殊に中空
糸膜を用いたものが好適に利用されている。
【0003】従来の中空糸膜を用いた加湿装置として、
例えば特開平7−71795号公報に開示されたものが
ある。この加湿装置について図12を用いて説明する
と、加湿装置100は、ハウジング101を有してい
る。ハウジング101には、乾燥エア(乾燥空気)を導
入する第一の流入口102および乾燥エア(加湿空気)
を排出する第一の流出口103が形成されており、ハウ
ジング101の内部に多数、例えば5000本の中空糸
膜からなる中空糸膜束104が収納されている。また、
ハウジング101の両端部には、中空糸膜束104の両
端部を開口状態で固定する固定部105・105′が設
けられている。固定部105の外側には、湿潤エア(湿
潤気体)を導入する第二の流入口106が形成されてお
り、固定部105′の外側には、中空糸膜束104によ
って水分を分離・除去された湿潤エアを排出する第二の
流出口107が形成されている。さらに、固定部105
・105′はそれぞれ第二のヘッドカバー108および
第二のヘッドカバー109によって覆われている。ま
た、第二の流入口106は第一のヘッドカバー108に
形成されており、第二の流出口107は第二のヘッドカ
バー109に形成されている。
【0004】このように構成された中空糸膜を用いた加
湿装置100において、第二の流入口106から湿潤エ
アを供給して中空糸膜束104を構成する各中空糸膜内
を通過させると、湿潤エア中の水分は、中空糸膜の毛管
作用によって分離され、中空糸膜の毛管内を透過して、
中空糸膜の外側に移動する。水分を分離させられた湿潤
エアは、第二の流出口107から排出される。一方、第
一の流入口102からは乾燥エアが供給される。第一の
流入口102から供給された乾燥エアは、中空糸膜束1
04を構成する中空糸膜の外側を通流する。中空糸膜の
外側には、湿潤エアから分離させられた水分が移動して
きており、この水分によって乾燥エアが加湿される。そ
して、加湿された乾燥エアは第一の流出口103から排
出されるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加湿装置による加湿では、図13に示すように燃料電池
の出力を基準にして、加湿空気の要求量が少ない低出力
帯域及び加湿空気の要求量が多い高出力帯域で加湿空気
の露点が低くなり、加湿空気の要求量が中位である中出
力帯域で加湿空気の露点が高くなる加湿特性を有する。
燃料電池は電解質膜の乾燥を嫌うため、一般に、低出力
帯域又は高出力帯域を基準にして加湿を行っている。こ
のため、中出力帯域では燃料電池が過加湿される傾向に
ある。仮に、過加湿されて燃料電池の拡散層や電極など
が水没すると、燃料電池内における気体の自由な移動が
阻害されて燃料電池が所定の性能を発揮しないという事
態が生じる。
【0006】また、加湿装置の加湿能力を高めるには、
多数本の中空糸膜(広い表面積の水透過膜)が必要にな
る。しかし、中空糸膜の本数が増えると、中空糸膜の外
側を通流する乾燥空気が偏流などを起こし易くなり、乾
燥空気がハウジング内に満遍なく行き渡りづらくなる。
したがって、中空糸膜の外表面の広い表面積を有効に活
用することができず、加湿効率が低下して露点を高くす
ることができないという事態が生じる。このことは、中
空糸膜以外の他の水透過膜についても同じである。
【0007】そこで、本発明は、低出力帯域から高出力
帯域まで、全域に渡って安定した露点の加湿気体を燃料
電池に供給することのできる燃料電池用加湿装置及び中
空糸膜の外表面の広い表面積を有効に活用することので
きる燃料電池用加湿装置を提供することを主たる課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明者
らは鋭意研究を行い、加湿装置により加湿された空気の
露点が図13のような特性を示すのは、燃料電池の低出
力帯域では加湿空気の要求量が少なく燃料電池の運転圧
力が低いため、加湿空気の露点を充分高くすることがで
きないこと。燃料電池の高出力帯域では加湿空気の要求
量が多いため、加湿空気の露点を充分高くすることがで
きないことなどに着目し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記課題を解決した本発明の燃料電池用加湿装置
は、水分含量の異なる気体を通流させてこの気体間で水
分交換を行い前記水分含量の少ない乾燥気体を前記水分
含量の多い湿潤気体により加湿して加湿気体を発生する
水透過膜又は水透過装置を複数組み合わせると共に、少
なくとも前記通流する乾燥気体の流路を任意に切り換え
ることのできる流路切換手段を含んで構成される。そし
て、前記加湿気体の要求量に応じて、前記流路切換手段
により前記流路を切り換え、前記組み合わせた複数の水
透過膜又は水透過装置のうち、所定の水透過膜又は水透
過装置を使用することにより加湿気体を得ることを特徴
とする(請求項1)。この構成によれば、加湿気体の要
求量が増減しても(燃料電池の出力が増減しても)、流
路切換手段により加湿気体の露点が一定の範囲内に収ま
るように制御することができる。したがって、燃料電池
用の加湿装置として好適に使用することができる。この
場合において、水透過膜(水透過装置)は、加湿気体の
要求量の多少にかかわらず、図13のグラフ中央部分の
露点が安定した帯域で使用(稼動)されるように制御す
るのが、露点の平準化の観点からして好ましい。なお、
発明の実施の形態におけるオフガスは湿潤気体に相当
し、乾燥空気は乾燥気体に相当し、加湿空気は加湿気体
に相当する。また、発明の実施の形態における中空糸膜
(中空糸膜束)は水透過膜に相当し、中空糸膜モジュー
ルは水透過装置に相当する。ちなみに、水透過膜は中空
糸膜の他、フィルム状の水透過膜を幾重にも折り畳んだ
形状のものや、何重にも巻き取ったロール状のものなど
がある。
【0009】また、本発明は、前記水透過膜又は前記水
透過装置は加湿能力の異なる水透過膜又は水透過装置を
組み合わせて構成されることを特徴とする(請求項
2)。即ち、この構成においては、加湿気体の要求量
(燃料電池の出力)に応じて、例えば、加湿気体の要求
量が少ないときには加湿能力の相対的に小さい水透過膜
又は水透過装置を使用し、加湿気体の要求量が多いとき
には加湿能力の相対的に大きい水透過膜又は水透過装置
を使用し、加湿気体を発生する。この構成によれば、加
湿気体の要求量の多少にかかわらず、より適切に露点を
一定範囲内に納めることができる。なお、水透過膜が中
空糸膜の場合、加湿能力を異ならせるには、中空糸膜の
外形・内径、形状、長さ、材質、あるいは中空糸膜モジ
ュールや中空糸膜束が保有する中空糸膜の本数などを異
ならせることにより達成される。
【0010】ここで、水透過膜又は水透過装置を複数組
み合わせるとは、大きく分けて次の3つの場合がある。 水透過装置が複数あり、流路切換手段により加湿気体
の要求量に応じて水透過装置を使い分けたり、使用する
水透過装置の数を増減して行く場合。 水透過装置としては1つであるが、この水透過装置が
複数の水透過膜から構成され、かつ流路切換手段により
加湿気体の要求量に応じて水透過膜を使い分けたり、使
用する水透過膜の数を増減して行く場合。この場合、水
透過膜により湿潤気体と乾燥気体(加湿気体)が混合し
ないようになっているが、さらに一の水透過膜(水透過
膜の集合体)と他の水透過膜(水透過膜の集合体)を通
流する気体同士が混合しないように、水透過装置内に隔
壁を設けることが好ましい。 前記と前記を併用する場合。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料電池用加湿装
置(以下「加湿装置」という)の実施の形態を、図面を
参照して詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態
は、中空糸膜モジュールの構成及び使用方法などの違い
から、以下の3つの実施形態に分けて説明する。
【0012】≪第1の実施形態≫先ず、第1の実施形態
の加湿装置を説明する。第1の実施形態は、加湿装置
を、加湿能力の異なる複数の中空糸膜モジュールから構
成し、燃料電池の出力(加湿空気の要求量)に応じて、
流路切換手段により中空糸膜モジュールを使い分けるも
のである。図1は、燃料電池システムの全体構成図であ
る。図2は、燃料電池の構成を模式化した説明図であ
る。図3は、加湿装置に使用される中空糸膜モジュール
及び中空糸膜の構成を示す斜視図である。図4は、加湿
装置の構成を示す図である。図5は、加湿装置の動作を
説明するフローチャートである。
【0013】〔燃料電池システム〕まず、図1を参照し
て、第1の実施形態の加湿装置が適用される燃料電池シ
ステムの全体構成及び作用について説明する。燃料電池
システムFCSは、燃料電池1、加湿装置2、気液分離
装置3、空気圧縮機4、燃焼器5、燃料蒸発器6、改質
器7、CO除去器8及び水・メタノール混合液貯蔵タン
ク(以下「タンク」という)Tなどから構成される。な
お、燃料電池1は、固体高分子型のものである。
【0014】燃料電池1は、酸化剤ガスとしての加湿空
気が酸素極側1aに供給されると共に、燃料ガスとして
の水素リッチガスが水素極側1bに供給され、水素と酸
素とを化学反応させて化学エネルギから電気エネルギを
取り出し、発電を行う。加湿空気は、乾燥気体たる外気
(空気)を圧縮及び加湿することにより発生する。ここ
で、空気(乾燥空気)の圧縮は空気圧縮機4で行い、加
湿は加湿装置2で行う。ちなみに、加湿装置2での乾燥
空気の加湿は、燃料電池1の酸素極側1aから排出され
水分を多量に含むオフガスと相対的に水分を少量しか含
まない乾燥空気との間で、水分の交換を行うことにより
なされるが、この点は後に詳細に説明する。一方、燃料
ガスは、原燃料である水とメタノールの混合液を蒸発、
改質及びCO除去を行うことにより発生する。ここで、
原燃料の蒸発は燃料蒸発器6で、改質は改質器7で、C
O除去はCO除去器8で行う。ちなみに、燃料蒸発器6
にはタンクTに貯蔵された原燃料がポンプPを介して供
給され、改質器7には燃料蒸発器6で蒸発した原燃料ガ
ス(改質用の空気が混合されたもの)が供給され、CO
除去器8には改質器7で改質された燃料ガスが供給され
る。なお、改質器7では触媒の存在下、メタノールの水
蒸気改質及び部分酸化が行われる。また、CO除去器8
では触媒の存在下、選択酸化が行われCOがCO2に転
換される。CO除去器8は、COの濃度を可及的に低減
するため、No.1CO除去器とNo.2CO除去器の
2つから構成される。また、CO除去器8には、空気圧
縮機4から選択酸化用の空気が供給される。
【0015】なお、燃料電池1からは、反応生成物であ
る水を多量に含む酸素極側1aのオフガス及び未利用の
水素を含む水素極側1bのオフガスが同時に発生する
が、酸素極側1aのオフガスは、前記の通り加湿装置2
で空気の加湿用に使用された後、水素極側1bのオフガ
スと混合され、気液分離装置3で水分が除去される。そ
して、水分が除去されたオフガス(混合オフガス)は、
燃焼器5で燃焼され燃料蒸発器6の熱源として使用され
る。なお、燃焼器5には、補助燃料(メタノールなど)
及び空気が供給され、燃料蒸発器6の熱量不足を補った
り燃料電池システムFCSの起動時の暖機を行ったりす
る。
【0016】次に、図2を参照して、燃料電池システム
の中核をなす燃料電池の構成及び作用について説明す
る。この図2における燃料電池1は、その構成を模式化
して1枚の単セルとして表現してある(実際には燃料電
池1は、単セルを200枚程度積層した積層体として構
成される)。図2に示すように、燃料電池1は、電解質
膜13を挟んで水素極側1bと酸素極側1aとに分けら
れ、それぞれの側に白金系の触媒を含んだ電極が設けら
れており、水素極14及び酸素極12を形成している
(この図では拡散層は省略してある)。そして、水素極
側ガス通路15には原燃料から発生した水素リッチな燃
料ガスが通流され、酸素極側ガス通路11には酸化剤ガ
スとして加湿装置2で加湿された加湿空気が通流され
る。電解質膜13としては固体高分子膜、例えばプロト
ン交換膜であるパーフロロカーボンスルホン酸膜を電解
質として用いたものが知られている。この電解質膜13
は、固体高分子中にプロトン交換基を多数持ち、飽和含
水することにより常温で20Ω-プロトン以下の低い比
抵抗を示し、プロトン導伝性電解質として機能する。し
たがって、触媒の存在下、水素極14で水素がイオン化
して生成したプロトンは、容易に電解質膜13中を移動
して酸素極12に到達する。そして、酸素極12に到達
したプロトンは、触媒の存在下、加湿空気中の酸素から
生成した酸素イオンと直ちに反応して水を生成する。生
成した水は、加湿空気と共に湿潤気体たるオフガスとし
て燃料電池1の酸素極側1aの出口から排出される。な
お、水素極14では水素がイオン化する際に電子e-
生成するが、この生成した電子e-はモータなどの外部
負荷Mを経由して酸素極12に達する。
【0017】このように加湿した加湿空気を酸化剤ガス
として燃料電池1に供給するのは、電解質膜13が乾燥
すると電解質膜13におけるプロトン導伝性が低くなっ
て発電効率が低下するからである。一方、過加湿になる
と電極などが水没して、燃料電池1の内部における気体
の自由な移動が阻害されて発電効率が低下する。したが
って、固体高分子型の燃料電池1を使用する燃料電池シ
ステムFCSにおいては、加湿が重要な意義を有する。
ちなみに、原燃料は多量の水を含有しているが、この水
は、改質器2における原燃料中のメタノールの改質の
他、燃料電池1における水素極側1bの加湿のためのも
のである。
【0018】〔加湿装置〕続いて、図3及び図4を参照
して本実施形態の加湿装置の構成を説明する。図4に示
す加湿装置2は、中空糸膜モジュール21と、流路切換
手段たる乾燥空気弁Va及びオフガス弁Voを含んで構
成される。なお、中空糸膜モジュール21は、燃料電池
1の出力に応じて、低出力帯域用の中空糸膜モジュール
21L(加湿能力低)、中出力帯域用の中空糸膜モジュ
ール21M(加湿能力中)、及び高出力帯域用の中空糸
膜モジュール21H(加湿能力高)に分けられる。
【0019】中空糸膜モジュール21は、図3(a)に
示すようにハウジング21a、及びこのハウジング21
aに収容される中空糸膜束21bを含んで構成される。
ハウジング21aは、両端が開放された中空円筒形状を
している。このハウジング21aには、その両端部近傍
に開口部がそれぞれ複数個(円周方向に8個程度ずつ)
設けてある。一方、ハウジング21aに収容される中空
糸膜束21bは、図3(b)に示す中空通路を有する中
空糸膜HFを数千〜1万数千本束ねたものであり、ハウ
ジング21aの両端面(開口部よりも端側)に中空糸膜
HFの中空通路を確保しつつお互いが散らばらないよう
に接着剤で固定してある。この中空糸膜束21bをハウ
ジング21aに接着してある部分21g・21hをポッ
ティング部というが、このポッティング部21g・21
hにより中空糸膜HFの内側である中空通路を通流する
オフガスと中空糸膜HFの外側を通流する乾燥空気(加
湿空気)が混合しないようになっている。なお、この中
空糸膜モジュール21は、ハウジング21aの他端側の
端面がオフガス流入口21iとして使用され、一端側の
端面がオフガス流出口21jとして使用される。また、
ハウジング21aの一端側の開口部が乾燥空気流入口2
1cとして使用され、他端側の開口部が加湿空気流出口
21dとして使用される。ちなみに、このような中空糸
膜モジュール21は、ハウジング21aに所定数の中空
糸膜HF・HF・・の束を挿通し、両端面近傍を接着剤
で充分接着固定した後、ハウジング21aの両端に沿っ
て中空糸膜HF・HF・・の束を切断除去することによ
り作成される。
【0020】中空糸膜HFは、中空糸膜HFの内側から
外側に達する口径数nm(ナノメートル)の微細な毛管
を多数有する。毛管中では、蒸気圧が低下して容易に水
分の凝縮が起こる。凝縮した水分は、毛管現象により吸
い出されて水が中空糸膜HFを透過する(内側から外側
あるいはその逆)。これが、中空糸膜HF(毛管凝縮
型)による水透過(水分離)の概略的な作動原理であ
る。具体的には、中空糸膜HFの内側に水分を多く含有
するオフガスを通流し、外側に相対的に水分を少ししか
含有しない乾燥空気(スイープエア)を通流する。する
と、中空糸膜HFの内側ではオフガス中の水分が凝縮
し、外側では乾燥空気によって水分が蒸発する。同時
に、中空糸膜HFの内側から外側に向けて、内側で凝縮
したオフガスの水分が毛管現象により供給される。これ
により、中空糸膜HFの外側を通流する乾燥空気の加湿
が行われる。つまり、中空糸膜HFにおいては、中空糸
膜HFの内側と外側を通流する気体の水分含有量の差を
推進力として、水透過(水分離)が行われる。ちなみ
に、酸素や窒素などの他の成分も中空糸膜HFを透過す
るが、その透過量は、水の透過量に比べてわずかであ
る。
【0021】なお、中空糸膜モジュール21の水透過能
力、ひいては加湿能力は、中空糸膜モジュール21(中
空糸膜束21b)が有する中空糸膜HFの本数が多くな
ると大きくなる(中空糸膜HFの材質、長さ口径などが
同じとして)。したがって、本実施形態の中空糸膜モジ
ュール21が有する中空糸膜HFの本数は、低出力帯域
用の中空糸膜モジュール21L<中出力帯域用の中空糸
膜モジュール21M<高出力帯域用の中空糸膜モジュー
ル21H、の関係になっている。例えば、直径約2mm
・長さ約250mmの材質が同じ中空糸膜HFを、中空
糸膜モジュール21Lは約5千本、中空糸膜モジュール
21Mは約1万本、そして中空糸膜モジュール21Hは
1万5千本有する。ちなみに、各中空糸膜モジュール2
1L・21M・21H単体における加湿特性は、従来例
の図13に示すものと同様であり、加湿空気の要求量が
少ない場合及び要求量が多い場合に加湿空気の露点が低
くなる傾向を有する。
【0022】これら各中空糸膜モジュール21L・21
M・21Hは、配管により並列に接続されるが、この配
管は2つの系統に分けられる。1つの系統は、空気圧縮
機4と燃料電池1(酸素極側1a)との間に各中空糸膜
モジュール21L・21M・21Hを並列に接続し、乾
燥空気を供給して加湿空気として排出する空気系配管C
aである。この空気系配管Caは、中空糸膜モジュール
21の乾燥空気流入口21c及び加湿空気流出口21d
に接続される。したがって、乾燥空気は、乾燥空気流入
口21cから中空糸膜モジュール21に入り、加湿空気
として加湿空気流出口21dから排出される。乾燥空気
及び加湿空気は、中空糸膜モジュール21内では、中空
糸膜HFの外側を通流する。他の1つの系統は、燃料電
池1(オフガス排出口)と気液分離装置3の間に各中空
糸膜モジュール21L・21M・21Hを並列に接続
し、オフガスを供給して排出するオフガス系配管Coで
ある。このオフガス系配管Coは、中空糸膜モジュール
21のオフガス流入口21i及びオフガス流出口21j
に接続される。したがって、オフガスは、オフガス流入
口21iから中空糸膜モジュール21に入り、オフガス
流出口21jから排出される。オフガスは、中空糸膜モ
ジュール21内では、中空糸膜HFの内側を通流する。
【0023】流路切換手段を構成する乾燥空気弁Va
(VaL・VaM・VaH)は、各中空糸膜モジュール
21(21L・21M・21H)における乾燥空気流入
口21cの手前の空気系配管Caに設けられる。この乾
燥空気弁VaL・VaM・VaHにより乾燥空気の流路
を切り換える。一方、乾燥空気弁Vaと共に流路切換手
段を構成するオフガス弁Vo(VoL・VoM・Vo
H)は、各中空糸膜モジュール21(21L・21M・
21H)におけるオフガス流入口21iの手前のオフガ
ス配管Coに設けられる。この乾燥空気弁VaL・Va
M・VaHにより乾燥空気の流路を切り換える。本実施
形態では、乾燥空気弁Va及びオフガス弁Voはバタフ
ライ弁であり、図示しない制御手段により開閉制御され
る(つまり、燃料電池1の出力状態に応じて各中空糸膜
モジュール21L・21M・21Hを使い分ける)。
【0024】〔加湿装置の動作〕次に、図5を参照し
て、第1の実施形態の加湿装置の動作について説明する
(図1〜図4を適宜参照)。先ず、ステップS11で加
湿空気の要求量が低レベル、中レベルあるいは高レベル
かを判断する。なお、加湿空気の要求量は燃料電池の出
力を基準にして、低出力帯域の場合を低レベル、中出力
帯域の場合を中レベル、そして高出力帯域の場合を高レ
ベルと判断する。表1は、燃料電池の出力状況と加湿装
置における各弁の開閉状態を示す表である。
【0025】
【表1】
【0026】加湿空気の要求量が低レベルの場合は、低
出力帯域用の中空糸膜モジュール21Lのみを使用し、
他の出力帯域用の中空糸膜モジュール21M・21Hを
休止する(ステップ12、各弁の状態は表1に示す通り
である)。これにより、空気圧縮機4からの乾燥空気
は、低出力帯域用の中空糸膜モジュール21L(中空糸
膜HFの外側)のみを通流して、燃料電池1の酸素極側
1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガス)として供給さ
れる。同時に、燃料電池1の酸素極側1aからのオフガ
スも、低出力帯域用の中空糸膜モジュール21L(中空
糸膜HFの内側)のみを通流して、気液分離装置3に供
給される。
【0027】加湿空気の要求量が中レベルの場合は、中
出力帯域用の中空糸膜モジュール21Mのみを使用し、
他の出力帯域用の中空糸膜モジュール21L・21Hを
休止する(ステップ13、各弁の状態は表1に示す通り
である)。これにより、空気圧縮機4からの乾燥空気
は、中出力帯域用の中空糸膜モジュール21Mのみを通
流して、燃料電池1の酸素極側1aに加湿空気として供
給される。同時に、燃料電池1の酸素極側1aからのオ
フガスも、中出力帯域用の中空糸膜モジュール21Mの
みを通流して、気液分離装置3に供給される。
【0028】加湿空気の要求量が高レベルの場合は、高
出力帯域用の中空糸膜モジュール21Hのみを使用し、
他の出力帯域用の中空糸膜モジュール21L・21Mを
休止する(ステップS14、各弁の状態は表1に示す通
りである)。これにより、空気圧縮機4からの乾燥空気
は、高出力帯域用の中空糸膜モジュール21Hのみを通
流して、燃料電池1の酸素極側1aに加湿空気として供
給される。同時に、燃料電池1の酸素極側1aからのオ
フガスも、高出力帯域用の中空糸膜モジュール21Hの
みを通流して、気液分離装置3に供給される。
【0029】第1の実施形態では、このようにして加湿
空気の要求量の増減に対処する。つまり、低出力帯域に
おいて中空糸膜モジュール21Lを使用している場合
に、加湿空気の要求量が増加して露点が低下し始めると
(図13参照)、中空糸膜モジュール21Lを休止し
て、代わりに中空糸膜モジュール21Mを使用して露点
を維持する。中出力帯域から高出力帯域に移行する場合
も同様であり、中空糸膜モジュール21Hに切り換えて
加湿空気の要求量の増加に対処する。逆に、高出力帯域
において中空糸膜モジュール21Hを使用している場合
に、加湿空気の要求量が低下して露点が低下し始めると
中空糸膜モジュール21Hを休止して、代わりに中空糸
膜モジュール21Mを使用して露点を維持する。中出力
帯域から低出力帯域に移行する場合も同様である。な
お、低出力帯域用の中空糸膜モジュール21Lは、燃料
電池1の出力が低出力帯域の場合に最適の露点になるよ
うに特化された中空糸膜モジュール21であるので、該
出力帯域において最適の加湿を行うことができ、従来例
のように、加湿空気の露点が低くなることはない。これ
は、高出力帯域用の中空糸膜モジュール21Hについて
も同じである。一方、中出力帯域用の中空糸膜モジュー
ル21Mは、燃料電池1の出力が中出力帯域用の場合に
最適の露点になるように特化された中空糸膜モジュール
21であるので、該出力帯域において最適の加湿を行な
うことができ、従来例のように中出力帯域で燃料電池1
が過加湿されるようなことはない。したがって、第1の
実施形態の加湿装置2は、燃料電池1における低出力帯
域から高出力帯域まで、全域に渡って安定した露点の加
湿空気を燃料電池1に供給することができる。これによ
り、電極12などが水没したり、電解質膜13が乾燥し
たりすることなどがなく、出力状況にかかわらず、燃料
電池1を安定した条件で運転することができる。
【0030】≪第2の実施形態≫次に、第2の実施形態
の加湿装置を説明する。第2の実施形態は、加湿装置を
ほぼ等しい加湿能力を有する複数の中空糸膜モジュール
から構成し、燃料電池の出力(加湿空気の要求量)に応
じて流路切換手段により、中空糸膜モジュールの使用数
を増減するものである。なお、第1の実施形態と共通す
る要素・部材などについては、第1の実施形態で使用し
た図面を参酌すると共に同一の符号を付し、その説明を
省略する。ここで、図6は、加湿装置の構成を示す図で
ある。図7は、加湿装置の動作を説明するフローチャー
トである。図8は、加湿装置の異なる構成を示す図であ
る。
【0031】〔燃料電池システム〕第2の実施形態の加
湿装置が適用される燃料電池システムは、第1の実施形
態における燃料電池システムと同じであるので、その説
明を省略する。
【0032】〔加湿装置〕続いて、図6などを参照して
第2の実施形態の加湿装置の構成を説明する。図6に示
す加湿装置2は、第1の実施形態と同様に中空糸膜モジ
ュール21と、流路切換手段たる乾燥空気弁Va及びオ
フガス弁Voを含んで構成される。なお、中空糸膜モジ
ュール21は、第1の実施形態とは異なり、ほぼ同じ加
湿能力を有する3つの中空糸膜モジュール21A・21
B・21Cを備える。
【0033】中空糸膜モジュール(図3(a)参照)は、
第1の実施形態と同様、ハウジング21a及び中空糸膜
束21bを含んで構成される。これらの点及び中空糸膜
HFの作動原理は、第1の実施形態のものと同様である
ので、その説明を省略する。なお、各中空糸膜モジュー
ル21A・21B・21Cは、それぞれ約5千本の中空
糸膜HF・HF・・を有する。
【0034】これらの各中空糸膜モジュール21A・2
1B・21Cは、配管により並列に接続されるが、この
点についても第1の実施形態と同じであるので、その説
明を省略する。
【0035】流路切換手段を構成する乾燥空気弁Va
(VaA・VaB・VaC)は、各中空糸膜モジュール
21(21A・21B・21C)における乾燥空気流入
口21cの手前の空気系配管Caに設けられる(図3
(a)参照)。この乾燥空気弁VaA・VaB・VaCに
より乾燥空気の流路を切り換える。一方、乾燥空気弁V
aと共に流路切換手段を構成するオフガス弁Vo(Vo
A・VoB・VoC)は、各中空糸膜モジュール21
(21A・21B・21C)におけるオフガス流入口2
1iの手前のオフガス配管Coに設けられる(図3(a)
参照)。この乾燥空気弁VaA・VaB・VaCにより
乾燥空気の流路を切り換える。本実施形態では、乾燥空
気弁Va及びオフガス弁Voはバタフライ弁であり、図
示しない制御手段により開閉制御される(つまり、燃料
電池1の出力状況に応じて各中空糸膜モジュール21A
・21B・21Cの使用数を増減するように使い分け
る)。
【0036】〔加湿装置の動作〕次に、図7を参照し
て、第2の実施形態の加湿装置の動作について説明する
(図1〜図4を適宜参照)。先ず、ステップS21で加
湿空気の要求量が低レベル、中レベルあるいは高レベル
かを判断する。なお、加湿空気の要求量は燃料電池の出
力を基準にして、低出力帯域の場合を低レベル、中出力
帯域の場合を中レベル、そして高出力帯域の場合を高レ
ベルと判断する。表2は、燃料電池の出力状況と加湿装
置における各弁の開閉状態を示す表である。
【0037】
【表2】
【0038】加湿空気の要求量が低レベルの場合は、中
空糸膜モジュール21Aのみを使用し、他の中空糸膜モ
ジュール21B・21Cを休止する(ステップ22、各
弁の状態は表2に示す通りである)。これにより、空気
圧縮機4からの乾燥空気は、1つの中空糸膜モジュール
21A(中空糸膜HFの外側)のみを通流して、燃料電
池1の酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガ
ス)として供給される。同時に、燃料電池1の酸素極側
1aからのオフガスも、1つの中空糸膜モジュール21
A(中空糸膜HFの内側)のみを通流して、気液分離装
置3に供給される。なお、中空糸膜モジュール21A
は、低出力帯域において、過不足なく乾燥空気を加湿す
ることができる数の中空糸膜HFを有する。
【0039】加湿空気の要求量が中レベルの場合は、2
つの中空糸膜モジュール21A・21Bを使用し、中空
糸膜モジュール21Cを休止する(ステップ23、各弁
の状態は表2に示す通りである)。これにより、空気圧
縮機4からの乾燥空気は、2つの中空糸膜モジュール2
1A・21B(中空糸膜HFの外側)を通流して、燃料
電池1の酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガ
ス)として供給される。同時に、燃料電池1の酸素極側
1aからのオフガスも、2つの中空糸膜モジュール21
A・21B(中空糸膜HFの内側)を通流して、気液分
離装置3に供給される。
【0040】加湿空気の要求量が高レベルの場合は、3
つある中空糸膜モジュール21A・21B・21Cのす
べてを使用する(ステップ24、各弁の状態は表2に示
す通りである)。これにより、空気圧縮機4からの乾燥
空気は、3つの中空糸膜モジュール21A・21B・2
1C(中空糸膜HFの外側)を通流して、燃料電池1の
酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガス)とし
て供給される。同時に、燃料電池1の酸素極側1aから
のオフガスも、すべての中空糸膜モジュール21A・2
1B・21C(中空糸膜HFの内側)を通流して、気液
分離装置3に供給される。
【0041】第2の実施形態では、このようにして加湿
能力を増減し、加湿空気の要求量の増減に対処する。つ
まり、低出力帯域で1つの中空糸膜モジュール21Aを
使用している場合に、加湿空気の要求量が増加して露点
が低下し始めると、別の中空糸膜モジュール21Bも使
用して露点を維持する。中出力帯域から高出力帯域に移
行する場合も同様であり、使用する中空糸膜モジュール
21を3つにして、加湿空気の要求量の増加に対処す
る。逆に、高出力帯域で3つの中空糸膜モジュール21
A・21B・21Cを使用している場合に、加湿空気の
要求量が低下して露点が低下し始めると中空糸膜モジュ
ール21Cを休止して露点を維持する。中出力帯域から
低出力帯域に移行する場合も同様であり、使用する中空
糸膜モジュール21を1つにして、加湿空気の要求量の
減少に対処する。したがって、第2の実施形態の加湿装
置2は、燃料電池の出力状況に対応して、低出力帯域か
ら高出力帯域まで、全域に渡って安定した露点の加湿空
気を燃料電池1に供給することができる。これにより、
出力状況にかかわらず、燃料電池1を安定した条件で運
転することができる。
【0042】さらに、第2の実施形態の加湿装置2は、
3つの中空糸膜モジュール21A・21B・21Cを使
用して加湿を行うので、従来例のように1つの中空糸膜
モジュールで加湿を行うのと異なり、中空糸膜モジュー
ル21内における乾燥空気(加湿空気)の偏流が生じ難
い。したがって、中空糸膜HFの外側の広い表面積を有
効に活用することができるので、加湿効率を高めること
ができる。
【0043】なお、第2の実施形態においては、図8に
示すように流路切換手段として空気弁Vaのみを備え、
オフガス供給弁を省く構成としてもよい。このようにす
ることで、加湿装置2の構成を簡素化することができ
る。なお、オフガスは、燃料電池1の出力状況にかかわ
らず、常にすべての中空糸膜モジュール21A・21B
・21Cに供給されるが、オフガスは多量の水分を含有
しているため、かかる構成であっても加湿空気の露点が
不足することはない。
【0044】≪第3の実施形態≫続いて、第3の実施形
態の加湿装置を説明する。第3の実施形態は、1つの中
空糸膜モジュールを隔壁により区画し、燃料電池の出力
(加湿空気の要求量)に応じて流路切換手段により、中
空糸膜の使用本数を増減するものである。なお、第1の
実施形態及び第2の実施形態と共通する要素部材などに
ついては、第1の実施形態及び第2の実施形態で使用し
た図面を参酌すると共に同一の符号を付し、その説明を
省略する。ここで、図9は、加湿装置における中空糸膜
モジュールの概略構成を示す斜視図である。図10は、
加湿装置の構成を示す図である。図11は、加湿装置の
動作を説明するフローチャートである。
【0045】〔燃料電池システム〕第3の実施形態の加
湿装置が適用される燃料電池システムは、第1の実施形
態における燃料電池システムと同じであるので、その説
明を省略する。
【0046】〔加湿装置〕続いて、図9などを参照して
第3の実施形態の加湿装置の構成を説明する。図9及び
図10に示す加湿装置2は、第1の実施形態と同様に中
空糸膜モジュール21と、流路切換手段たる乾燥空気弁
Va及びオフガス弁Voを含んで構成される。但し、第
3の実施形態の加湿装置2における中空糸膜モジュール
21’は、その内部を隔壁Pにより3つの部分に区画し
てある。つまり、第3の実施形態の中空糸膜モジュール
21’は、隔壁により区画された3つの中空糸膜束2
1’b(21A’b・21B’b・21C’b)を有す
る。したがって、区画された各中空糸束21A’b・2
1B’b・21C’bを通流する乾燥空気(加湿空気)
同士は、ハウジング21’a内で混合しないようになっ
ている。なお、中空糸膜HFの作動原理は第1の実施形
態と同じであるので、その説明を省略する。
【0047】第3の実施形態の加湿装置2’におけるハ
ウジング21’aは裁頭円錐状に形成され、その一端側
から他端側に向かうに連れてハウジング21’aの口径
が広くなるようになっている。これに伴い、中空糸膜束
21’bにおける中空糸膜HF同士の間隔は、ハウジン
グ21’aの一端側から他端側に向かうに連れ、相互の
間隔が広くなるようになっている(放射状に中空糸膜H
Fが配される)。なお、それぞれの中空糸膜束21A’
b・21B’b・21C’bが保有する中空糸膜HFの
本数はほぼ同じである(それぞれ約5千本)。したがっ
て、各中空糸膜束21A’b・21B’b・21C’b
における加湿能力は、ほぼ同じである(多少の差をつけ
てもよい)。
【0048】これらの各中空糸膜束21A’b・21
B’b・21C’bは、配管及び図示しない区画された
ヘッドカバーにより並列に接続される。配管の系統は、
第1の実施形態と同様に空気系配管Ca及びオフガス系
配管Coである。なお、第1の実施形態及び第2の実施
形態と同様、乾燥空気(加湿空気)とオフガスの流れは
向流になっている。
【0049】よって、中空糸膜束21A’bに注目する
と、乾燥空気は、図9における中空糸膜モジュール2
1’の左側の乾燥空気流入口21A’cから中空糸膜束
21A’bに入って各中空糸膜の外側を通流し、右側の
加湿空気流出口21A’dから加湿空気として排出され
る。一方、オフガスは、図9における中空糸膜モジュー
ル21’の右側のオフガス流入口21A’iから各中空
糸膜束21A’bに入って各中空糸膜の内側を通流し、
左側のオフガス流出口21’jから排出される。同様
に、中空糸膜束21B’bに注目すると、乾燥空気は、
図9における中空糸膜モジュール21’の左側の図示し
ない乾燥空気流入口から中空糸膜束21B’bに入って
各中空糸膜の外側を通流し、右側の図示しない加湿空気
流出口から加湿空気として排出される。一方、オフガス
は、図9における中空糸膜モジュール21’の右側のオ
フガス流入口21B’iから各中空糸膜束21B’bに
入って各中空糸膜の内側を通流し、左側のオフガス流出
口21’jから排出される。また同様に、中空糸膜束2
1C’bに注目すると、乾燥空気は、図9における中空
糸膜モジュール21’の左側の図示しない乾燥空気流入
口から中空糸膜束21C’bに入って各中空糸膜の外側
を通流し、右側の図示しない加湿空気流出口から加湿空
気として排出される。一方、オフガスは、図9における
中空糸膜モジュール21’の右側のオフガス流入口21
C’iから各中空糸膜束21B’bに入って各中空糸膜
の内側を通流し、左側のオフガス流出口21’jから排
出される。この間、オフガスは乾燥空気を加湿するが、
各中空糸膜束21’b(21A’b・21B’b・21
C’b)を通流する乾燥空気同士(加湿空気同士)、オ
フガス同士は、隔壁Pにより混合が避けられる。
【0050】図10に示すように、流路切換手段を構成
する乾燥空気弁Va(VaA・VaB・VaC)は、各
中空糸膜束21’b(21A’b・21B’b・21
C’b)における乾燥空気流入口21’Acなどの手前
の空気系配管Caに設けられる。この乾燥空気弁VaA
・VaB・VaCにより乾燥空気の流路を切り換える。
一方、乾燥空気弁Vaと共に流路切換手段を構成するオ
フガス弁Vo(VoA・VoB・VoC)は、各中空糸
膜束21’b(21A’b・21B’b・21C’b)
におけるオフガス流入口21’i(21A’i・21
B’i・21C’i)の手前のオフガス配管Coに設け
られる。この乾燥空気弁VaA・VaB・VaCにより
乾燥空気の流路を切り換える。本実施形態では、乾燥空
気弁Va及びオフガス弁Voはバタフライ弁であり、第
2の実施形態と同様に図示しない制御手段により開閉制
御される。
【0051】〔加湿装置の動作〕次に、図11を参照し
て、第3の実施形態の加湿装置の動作について説明する
(図1〜図3を適宜参照)。先ず、ステップS31で加
湿空気の要求量が低レベル、中レベルあるいは高レベル
かを判断する。なお、加湿空気の要求量は燃料電池の出
力を基準にして、低出力帯域の場合を低レベル、中出力
帯域の場合を中レベル、そして高出力帯域の場合を高レ
ベルと判断する。燃料電池の出力状況と加湿装置におけ
る各弁の開閉状態を示す表は第2の実施形態における表
(表2)を参照する。
【0052】加湿空気の要求量が低レベルの場合は、3
つある中空糸膜束21A’b・21B’b・21C’b
のうち、中空糸膜束21A’bのみを使用し、他の中空
糸膜束21B’b・21C’bを休止する(ステップ3
2、各弁の状態は表2に示す通りである)。これによ
り、空気圧縮機4からの乾燥空気は、1つの中空糸膜束
21A’b(中空糸膜HFの外側)のみを通流して、燃
料電池1の酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤
ガス)として供給される。同時に、燃料電池1の酸素極
側1aからのオフガスも、1つの中空糸膜束21A’b
(中空糸膜HFの内側)のみを通流して、気液分離装置
3に供給される。なお、中空糸膜束21A’bは、低出
力帯域において、過不足なく乾燥空気を加湿することが
できる数の中空糸膜HFを有する。
【0053】加湿空気の要求量が中レベルの場合は、2
つの中空糸膜束21A’b・21B’bを使用し、中空
糸膜束21C’bを休止する(ステップ33、各弁の状
態は表2に示す通りである)。これにより、空気圧縮機
4からの乾燥空気は、2つの中空糸膜束21A’b・2
1B’b(中空糸膜HFの外側)を通流して、燃料電池
1の酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガス)
として供給される。同時に、燃料電池1の酸素極側1a
からのオフガスも、2つの中空糸膜束21A’b・21
B’b(中空糸膜HFの内側)を通流して、気液分離装
置3に供給される。
【0054】加湿空気の要求量が高レベルの場合は、す
べての中空糸膜束21A’b・21B’b・21C’b
を使用する(ステップ34、各弁の状態は表2に示す通
りである)。これにより、空気圧縮機4からの乾燥空気
は、3つの中空糸膜束21A’b・21B’b・21
C’b(中空糸膜HFの外側)を通流して、燃料電池1
の酸素極側1aに加湿空気(加湿された酸化剤ガス)と
して供給される。同時に、燃料電池1の酸素極側1aか
らのオフガスも、すべての中空糸膜束21A’b・21
B’b・21C’b(中空糸膜HFの内側)を通流し
て、気液分離装置3に供給される。
【0055】第3の実施形態では、このようにして加湿
空気の要求量の増減に対処する。ここで、低出力帯域で
は、中空糸膜束21’bを1つしか使用しないので効率
的に加湿を行なうことができ、従来例のように低出力帯
域において加湿空気の露点が低下することはない。ま
た、高出力帯域では3つある中空糸膜束21A’b・2
1B’b・21C’bのすべてを使用するので、従来例
のように高出力帯域において加湿空気の露点が低下する
ことがない。この点は、第2の実施形態と同じである。
したがって、第3の実施形態の加湿装置2’は、燃料電
池の出力状況に対応して、低出力帯域から高出力帯域ま
で、全域に渡って安定した露点の加湿空気を燃料電池1
に供給することができる。これにより、出力状況にかか
わらず、燃料電池1を安定した条件で運転することがで
きる。
【0056】さらに、第3の実施形態の加湿装置2’
は、隔壁Pにより区画された3つの中空糸膜束21A’
b・21B’b・21C’bを使用して加湿を行うの
で、従来例のように1つの中空糸膜束で加湿を行うのと
異なり、中空糸膜束21’bにおける乾燥空気(加湿空
気)の偏流が生じ難い。したがって、中空糸膜HFの外
側の広い表面積を有効に活用することができるので、加
湿効率を高めることができる。
【0057】加えて、第3の実施形態の加湿装置2’
は、加湿空気の出口近辺における中空糸膜HF同士の間
隔が広くなるように構成されているので、加湿空気(乾
燥空気)の圧力損失を低下させて(偏流が起こりづらく
なる)、効率よく加湿を行なうことができる。
【0058】以上、本発明は、上記した実施の形態に限
定されることなく広く変形実施することができる。例え
ば、中空糸膜の内側に乾燥空気(加湿空気)を通流し、
該外側にオフガスを通流させてもよい。また、中空糸膜
モジュール又は中空糸膜束(以下「中空糸膜モジュール
など」という)の数は3つではなく、2つ、あるいは、
4つ以上としてもよい。中空糸膜モジュールなどの数が
増えることにより、燃料電池の出力状況に細かく対応し
て、過不足なく加湿を行なうことができる。さらに、中
空糸膜の本数も適宜、変更することができる。加えて、
水透過膜は中空糸膜に限定されることなく、水透過性フ
ィルムを幾重にも折り畳んだものや、何重にも巻き取っ
たものなどでもよい。
【0059】また、例えば、各実施形態において、中空
糸モジュール内を乾燥空気(加湿空気)とオフガスが向
流になるように通流させたが、並流になるように通流さ
せてもよい。ここで、乾燥空気とオフガスを向流とする
メリットとしては、中空糸膜内の湿度濃度差を均一化す
ることができるので、水透過効率が向上することが挙げ
られる。また、気体の入口と出口が対向することになる
ので、ガス配管のレイアウト性が向上する。さらには、
中空糸膜による熱交換効率が良くなるので、ガスの冷却
性能が向上する。しかも、熱交換率が高いので、乾燥空
気の出口の温度をオフガスの出口の温度に合わせやすい
ため、温度調節が容易となる。したがって、燃料電池へ
供給する空気の湿度を管理しやすくなる。
【0060】一方、乾燥空気とオフガスを並流とするメ
リットとしては、乾燥空気とオフガスが入口部分で湿度
濃度差が高いので、加湿効率が向上するため、中空糸膜
自体の全長を短縮できるので、装置の小型化に寄与する
ことが挙げられる。また、装置を小型化できるので、中
空糸を整列させて束ねることが容易となり、これらのこ
とにより、コストの低減に寄与する。さらには、乾燥空
気の熱交換率が低くなるので、高出力時に燃料電池に供
給するガス温度を高めに設定することができる。したが
って、燃料電池の効率を向上させることができる。
【0061】加湿装置が有する温度調節機能について補
足する。例えば、スーパーチャージャなどの空気圧縮機
で圧縮された乾燥空気は、おおよそ30℃(燃料電池の
アイドリング時)〜120℃(燃料電池の最高出力時)
の間で温度が変化する。一方、燃料電池は温度調節下約
80℃で運転され、80℃+α程度のオフガスが排出さ
れる。このオフガスと空気圧縮機で圧縮された乾燥空気
を加湿装置に通流すれば、中空糸膜において水分移動と
共に熱移動も起こり、乾燥空気はオフガスに近い温度
(つまり燃料電池の運転温度に近い安定した温度)の加
湿空気になって燃料電池に供給される。即ち、乾燥空気
は、燃料電池のアイドリング時などの低出力時には加湿
装置により加湿及び加温されて燃料電池に供給され、燃
料電池の最高出力時などの高出力時には加湿装置により
加湿及び冷却され、安定した温度範囲の加湿空気として
燃料電池に供給される。したがって、加湿装置が有する
温度調節機能により燃料電池を好適な温度条件で運転す
ることができ、燃料電池の発電効率が高くなる。
【0062】また、空気圧縮機の吐出側にインタークー
ラが取り付けられる場合は、空気圧縮機で圧縮された乾
燥空気は冷却(又は加温)され、おおよそ50℃(燃料
電池のアイドリング時)〜60℃(燃料電池の最高出力
時)の間で温度が変化する。このインタークーラを通過
した乾燥空気をオフガス(80℃+α)が通流する加湿
装置に通流すれば、乾燥空気は、中空糸膜において加湿
及び温度調節(加温)されオフガスに近い温度、つまり
燃料電池の運転温度に近い安定した温度範囲の加湿空気
になって燃料電池に供給される。したがって、インター
クーラが取り付けられた場合も、加湿装置が有する温度
調節機能により燃料電池を好適な温度条件で運転するこ
とができ、燃料電池の発電効率が高くなる。
【0063】さらに、第1の実施形態及び第2の実施形
態において、第3の実施形態のように、ハウジングの一
端側から他端側にかけて中空糸膜同士の間隔が広くなる
ように配してもよい(放射状など)。また、第2の実施
形態及び第3の実施形態においては、特定の中空糸膜モ
ジュール(中空糸膜束)のみが頻繁に使用されることな
く、3つの中空糸膜モジュール(中空糸膜束)が均等に
使用されるように、タイマーなどにより切り換えて使用
するのがよい。これにより、加湿装置全体としての寿命
を長期化することができる。加えて、第1の実施形態、
第2の実施形態及び第3の実施形態を、適宜組み合わせ
て実施してもよい。例えば、第1の実施形態において、
高出力帯域用の中空糸膜モジュールなどに隔壁を設けて
複数の中空糸膜束をハウジング内に収めるようにしても
よいし、複数の中空糸膜モジュールを高出力帯域用など
に使用してもよい。例えば、第3の実施形態において、
各中空糸膜束が有する中空糸膜の数を、第1の実施形態
のように異ならせてもよい。また、本発明の加湿装置
は、燃料電池用に限らず、他の用途の加湿装置としても
適用可能である。
【0064】なお、中空糸膜モジュールなどのハウジン
グ内における乾燥空気(加湿空気)が通流する部分に水
分が凝縮して水溜りを生じると、中空糸膜の外側の表面
積を有効に活用することができなくなるおそれがある。
したがって、ハウジング内に水溜りが生じないように、
中空糸膜モジュールなどの下方からも、加湿空気を抜き
出せるようにしておくのが好ましい。このようにするこ
とで、凝縮した水を加湿空気と共に容易にハウジング内
から抜き出すことができ、水溜りの発生を防止する。な
お、抜き出した水は、キャッチタンクなどにより捕集
し、他の系に廻すなどして再利用するのが好ましい。
【0065】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば(請求項
1)、加湿気体の要求量が増減しても流路切換手段によ
り、加湿気体の露点が一定の範囲内に収まるように制御
することができる。したがって、燃料電池の低出力帯域
から高出力帯域まで幅広い帯域において、過不足なく好
適な露点を持った加湿気体により加湿することができ
る。また、本発明によれば(請求項2)、加湿気体の要
求量に応じて水透過装置(水透過膜)を使い分け、加湿
気体の要求量の多少にかかわらず、より適切に露点を一
定範囲内に納めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】 燃料電池の構成を模式化した説明図であ
る。
【図3】 加湿装置に使用される中空糸膜モジュール
及び中空糸膜の構成を示す斜視図である。
【図4】 第1の実施形態の加湿装置の構成を示す図
である。
【図5】 第1の実施形態の加湿装置の動作を説明す
るフローチャートである。
【図6】 第2の実施形態の加湿装置の構成を示す図
である。
【図7】 第2の実施形態の加湿装置の動作を説明す
るフローチャートである。
【図8】 第2の実施形態の加湿装置の異なる構成を
示す図である。
【図9】 第3の実施形態の加湿装置における中空糸
膜モジュールの概略構成を示す斜視図である。
【図10】 第3の実施形態の加湿装置の構成を示す図
である。
【図11】 第3の実施形態の加湿装置の動作を説明す
るフローチャートである。
【図12】 従来例を説明する断面図である。
【図13】 従来例の加湿装置における加湿特性を示す
図である。
【符号の説明】
2・2’ … 加湿装置(燃料電池用加湿装置) 21・21’… 中空糸膜モジュール(水透過装置) 21L・21M・21H… 中空糸膜モジュール 21A・21B・21C… 中空糸膜モジュール 21a・21’a… ハウジング 21b… 中空糸膜束 21’b(21A’b・21B’b・21C’b)…
中空糸膜束 HF… 中空糸膜(水透過膜) Ca… 空気流路(流路) Co… オフガス流路(流路) Va… 乾燥空気弁(流路切換手段) Vo… オフガス弁(流路切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草野 佳夫 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 片桐 敏勝 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 5H027 AA06 BC20 MM04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分含量の異なる気体を通流させてこ
    の気体間で水分交換を行い前記水分含量の少ない乾燥気
    体を前記水分含量の多い湿潤気体により加湿して加湿気
    体を発生する水透過膜又は水透過装置を複数組み合わせ
    ると共に、少なくとも前記通流する乾燥気体の流路を任
    意に切り換える流路切換手段を備え、 前記加湿気体の要求量に応じて、前記流路切換手段によ
    り前記流路を切り換え、前記組み合わせた複数の水透過
    膜又は水透過装置のうち、所定の水透過膜又は水透過装
    置を使用することを特徴とする燃料電池用加湿装置。
  2. 【請求項2】 前記水透過膜又は前記水透過装置は加
    湿能力の異なる水透過膜又は水透過装置を組み合わせて
    構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池
    用加湿装置。
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