JP2001202924A - 電磁エネルギー励起点光源ランプ装置 - Google Patents

電磁エネルギー励起点光源ランプ装置

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JP2001202924A JP2000009405A JP2000009405A JP2001202924A JP 2001202924 A JP2001202924 A JP 2001202924A JP 2000009405 A JP2000009405 A JP 2000009405A JP 2000009405 A JP2000009405 A JP 2000009405A JP 2001202924 A JP2001202924 A JP 2001202924A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電容器が高耐圧であり、しかも点光源とし
て高輝度の発光をする点光源ランプ装置を提供するこ
と。 【解決手段】透光性の非導電性材料からなり、膨出部と
それに連設する細管部を有する放電容器と、該放電容器
外部に突出することなく、該細管部に支持されて先端部
が膨出部の放電空間内に臨む、放電空間の中で電界を集
中させ強め、放電を集中させる放電コンセントレータと
からなるランプと、前記ランプの外部より、前記放電コ
ンセントレータに放電を励起する電磁エネルギー供給手
段と、前記ランプからの光を反射する凹面反射鏡と、前
記ランプと前記凹面反射鏡が収納され、電磁エネルギー
を漏洩することなく閉じ込め、前記ランプおよび前記凹
面反射鏡からの光を外へ取り出す開口部が設けられた、
電磁エネルギー共振を生ずる共振室構成容器と、からな
ることを特徴とする電磁エネルギー励起点光源ランプ装
置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点光源放電ランプ
を用いた、液晶プロジェクター用光源や光ファイバー用
光源等に使用する点光源ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、会議や展示会などのプレゼンテー
ションツールとして液晶プロジェクターが使用されてい
る。液晶画面を高輝度光源によってスクリーン面に投射
するものであるが、従来、液晶プロジェクターの投射用
高輝度光源には、一対の対向電極をシリカガラス製の放
電容器内に配置し、ガラスバルブ内に所定の発光物質を
封入したメタルハライドランプや超高圧水銀ランプが使
用されている。そして、それらのランプは金属箔シール
やロッドシールにより封止され、外部リード部材がラン
プ外部に突出した構造となっている。
【0003】しかし、最近では、液晶プロジェクターの
投射画面の、より一層の明るさの要請が市場において高
まってきており、それゆえに投射用に使用される光源
も、より一層高輝度なものが要求されている。特に最近
では高封入圧の箔シール封止型の超高圧水銀ランプがそ
の光源の主流となりつつある。しかし、箔シールによっ
て封止された超高圧水銀ランプは封止部分の耐圧に限界
があることから、近い将来、光源としての高輝度化には
限界が来ることが予想される。そこで、本願発明は、封
止部が高耐圧であるランプを用いた、液晶プロジェクタ
ー用光源等に使用する点光源ランプ装置を提供すること
を目的とする。
【0004】一方、プロジェクター用代替光源として、
箔シール部を有しない無電極型のランプが耐圧の面から
は考えられうる。例えば、それは特開平11-5409
1号公報にマイクロ波放電ランプとして開示されてい
る。しかし、その放電形式は管壁に沿って放電が発生す
る管壁安定型の放電であり、放電が放電容器の管壁に沿
って起き、プロジェクター用光源に要求される点光源と
はなり得ない。
【0005】また、特開平6−162807号公報や特
開平9−17216号公報にも箔シール部を有しない無
電極型のランプを照明装置として使用する技術が開示さ
れている。しかし、いずれの公報に記載の照明装置も無
電極型のランプであり、前記の公報と同様に管壁安定型
の放電をするランプであるので放電をランプ中心に絞る
ことができず、放電容器自体を極小化しない限り高輝度
放電ランプの必須条件である点光源化は実現されず、そ
の容器の極小化は発光管材料であるシリカガラス、アル
ミナ等は、耐熱温度1200℃以下なので不可能であった。
そこで、本願発明は、高輝度の発光をする点光源ランプ
を用いた、液晶プロジェクター用光源等に使用する点光
源ランプ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、封止
部が高耐圧であり、しかも点光源として高輝度の発光を
するランプを用いた、液晶プロジェクター用光源等に使
用する点光源ランプ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、透光性の非導電性材料か
らなり、膨出部とそれに連設する細管部を有する放電容
器と、該放電容器外部に突出することなく、該細管部に
支持されて先端部が該膨出部の放電空間内に臨み、放電
空間の中で電界を集中させ強め、放電を集中させる放電
コンセントレータとからなるランプと、前記ランプの外
部より、前記放電コンセントレータに放電を励起する電
磁エネルギー供給手段と、前記ランプからの光を反射す
る凹面反射鏡と、前記ランプと前記凹面反射鏡が収納さ
れ、電磁エネルギーを漏洩することなく閉じ込め、前記
ランプおよび前記凹面反射鏡からの光を外へ取り出す開
口部が設けられた、電磁エネルギー共振を生ずる共振室
構成容器と、からなることを特徴とする電磁エネルギー
励起点光源ランプ装置とするものである。
【0008】そして請求項2に記載の発明は、前記開口
部に前記共振室構成容器外方に突出する円筒部が形成さ
れており、該円筒部内にロッド状のインテグレータが配
置されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁エ
ネルギー励起点光源ランプ装置とするものである。請求
項3に記載の発明は、前記開口部に格子網状枠内に配設
した複数のインテグレータレンズが配置されていること
を特徴とする請求項1に記載の電磁エネルギー励起点光
源ランプ装置とするものである。
【0009】請求項4に記載の発明は、前記放電コンセ
ントレータが1本であることを特徴とする請求項1乃至
請求項3に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置
とするものである。請求項5に記載の発明は、前記放電
コンセントレータが対向配置された2本からなり、前記
凹面反射鏡の曲面状底部側に配置された放電コンセント
レータが他方の放電コンセントレータよりも短いことを
特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電磁エネルギ
ー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、前記ランプおよ
び前記凹面反射鏡を冷却する冷却手段を具備したことを
特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の電磁エネルギ
ー励起点光源ランプ装置とするものである。請求項7に
記載の発明は、前記凹面反射鏡の前面開口側に前記ラン
プの構成部材の飛散防止用の蔽い部材を具備したことを
特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の電磁エネルギ
ー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0011】請求項8に記載の発明は、前記ランプから
の放射光を集光または反射する機能を有する補助光学系
を、前記ランプの、前記凹面反射鏡の前面開口側に具備
したことを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載の電
磁エネルギー励起点光源ランプ装置とするものである。
請求項9に記載の発明は、前記ランプが垂直に配置され
ることを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載の電磁
エネルギー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0012】請求項10に記載の発明は、前記凹面反射
鏡として該反射鏡の曲面状底部に開口部を有さないこと
を特徴とする請求項1乃至請求項9に記載の電磁エネル
ギー励起点光源ランプ装置とするものである。請求項1
1に記載の発明は、前記共振室構成容器内に電磁エネル
ギーのインピーダンスマッチングを行う手段を具備した
ことを特徴とする請求項1乃至請求項10に記載の電磁
エネルギー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0013】請求項12に記載の発明は、前記ランプの
外側に保温空間を有することを特徴とする請求項1乃至
請求項11に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装
置とするものである。請求項13に記載の発明は、前記
共振室構成容器内に前記ランプの始動性を改善する手段
を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項12に
記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置とするもの
である。
【0014】請求項14に記載の発明は、前記凹面反射
鏡が誘電体からなることを特徴とする請求項1乃至請求
項13に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置と
するものである。請求項15に記載の発明は、前記凹面
反射鏡は誘電体損が室温において0.1以下の誘電体材
料からなることを特徴とする請求項14に記載の電磁エ
ネルギー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0015】請求項16に記載の発明は、前記凹面反射
鏡の内面側に波長選択膜が形成されてなることを特徴と
する請求項14または請求項15に記載の電磁エネルギ
ー励起点光源ランプ装置とするものである。請求項17
に記載の発明は、前記凹面反射鏡は金属製であることを
特徴とする請求項1乃至請求項13に記載の電磁エネル
ギー励起点光源ランプ装置とするものである。
【0016】請求項18に記載の発明は、前記電磁エネ
ルギー供給手段としての電磁エネルギー供給源を複数具
えたことを特徴とする請求項1乃至請求項17に記載の
電磁エネルギー励起点光源ランプ装置とするものであ
る。請求項19に記載の発明は、前記ランプを前記共振
室構成容器内に複数具えたことを特徴とする請求項1乃
至請求項18に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ
装置とするものである。
【0017】そして、請求項20に記載の発明は、前記
電磁エネルギー供給手段から前記共振室構成容器内への
電磁エネルギーの供給を同軸ケーブルを介して行うこと
を特徴とする請求項1乃至請求項19に記載の電磁エネ
ルギー励起点光源ランプ装置とするものである。そし
て、請求項21に記載の発明は、前記電磁エネルギー供
給手段から前記共振室構成容器内への電磁エネルギーの
供給を導波管を介して行うことを特徴とする請求項1乃
至請求項19に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ
装置とするものである。
【0018】
【作用】本発明の点光源ランプ装置において、電磁エネ
ルギーが供給されると、放電コンセントレータの先端に
は、放電開始時に放電空間内の電界が集中され点灯が容
易になるとともに、定常点灯時にコンセントレータ先端
に放電を収縮させ点光源化させる。そして、放電コンセ
ントレータが放電容器内にのみ保持されていて、従来の
有電極ランプのような外部リード等の電流導入用部材を
放電容器外部へ導出するための封止部を有しないので、
点灯時の放電容器内部のガス圧に対する耐圧強度が高い
ものとなる。そしてこのような放電コンセントレータを
有するランプを用いた、液晶プロジェクター用光源等に
使用する点光源ランプ装置であるので、輝度が高く、か
つ鮮明な画像を提供することができ、また電磁エネルギ
ーの漏洩の無い装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。本発明の点光源ランプ装置に供され
るランプについて先ず説明する。図1は当該ランプの説
明用断面図である。ランプ1の放電容器2は透光性の非
導電性材料で構成されており、そして、放電空間10に
は発光物質として水銀などとバッファガスとしての希ガ
スが所定量封入されている。そして、放電容器2の膨出
部2Aとそれに連設された細管部2Bを有している。細
管部2Bには放電コンセントレータ3が支持されてい
る。放電コンセントレータ3は、電磁エネルギーが供給
されると放電開始時に放電空間10内の電界を集中させ
強め、放電が定常点灯になったら、放電を集め点光源化
する作用をするものであり、その先端部31は放電空間
10に臨んで対向配置される。
【0020】そして、放電コンセントレータ3は、高温
になるので、放電容器2を構成する非導電性材料の使用
限界温度より高い使用限界温度を有する材料が選択さ
れ、また、金属等の導電性材料である必要はなく誘電体
を使用することも可能である。誘電体を使用する場合
は、放電コンセントレータ3が金属材料の場合では使用
できなかった金属腐食性元素を発光物質として使用する
ことが可能となる。
【0021】放電コンセントレータ3は細管部2B内に
支持されているのみで放電容器2外部へ突出していない
ので、放電容器2には封止部がない。したがって、放電
容器2内のガス圧に対して強い耐圧強度を有し、例えば
超高圧水銀ランプのように水銀封入量の多いランプとし
た場合も、従来の箔シール構造を有する超高圧水銀ラン
プと比べて、点灯時の動作圧を一層高くすることを可能
とするものである。
【0022】放電コンセントレータ3は、対向する2つ
の先端部31の離間距離を放電容器2の膨出部2Aの内
径よりも狭くするので、放電空間11で起こる放電を管
壁から離して放電コンセントレータ3の先端部31間に
集中させることができる。
【0023】従来、電磁エネルギー点灯する無電極ラン
プにおいては、放電容器の内表面に近接して放電が起こ
り放電器管壁が高温となるので、容器を強制冷却する手
段が必要であったが、本発明の点光源ランプ装置に用い
るランプにおいては、放電が管壁から離れており両端封
止型の従来型メタルハライドランプや超高圧水銀ランプ
と同程度の冷却でよい。
【0024】また、放電コンセントレータ3は必ずしも
放電空間11内で対向する一対のものではなくてよく、
図2に示すように単一の放電コンセントレータ3の先端
部31が放電空間11内に臨む形態としてもよい。この
場合は、原理は定かではないが、放電コンセントレータ
の先端に電界が集中し、放電が開始され、発光が強くな
ると発光によるエネルギー損失を最少にしようとする駆
動力でアークが収縮することが推測される。凹面反射ミ
ラーと組み合わせて使用することによって、一対の放電
コンセントレータを有するランプに比べて光の利用効率
が改善される。
【0025】放電コンセントレータ3の材料を、放電容
器2を構成する非導電性材料の使用限界温度よりも高い
使用限界温度に耐える材料を選択することで、プラズマ
に接する部分の温度を高くとることができるので、発光
強度の高くなるランプ入力までランプが使用可能とな
る。
【0026】また、放電コンセントレータ3の形状にお
いて、その後端部32が縮径されていると、放電容器2
の細管部2Bの耐圧強度をさらに上げることができる。
また、放電コンセントレータ3の材料を放電容器2を構
成する非導電性材料と濡れ性の少ない材料を選択するこ
とによって、放電容器2を熱変形させて細管部2Bの内
壁と放電コンセントレータ3との密着構造を実現でき、
隙間の放電を抑えることができ、電力損失を少なくでき
る。そして、放電容器2をシリカガラスで構成すると、
放電容器2の形状加工も容易であり、その高耐熱性の特
性から放電コンセントレータ3と密着が可能である。
【0027】また、300Kで(室温で)6MPa以上
のキセノンを放電容器に封入すると、高い圧力で放電が
集中し、白色に近い光色で超高輝度の点光源を実現でき
る。放電コンセントレータ3の先端部31を細くするこ
とも適切な実施形態となる。先端部31を細くすると、
ランプ始動時に放電コンセントレータ3の先端部31に
電界が集中して放電が起こりやすくなるとともに、定常
点灯時に放電コンセントレータ3へ伝わる熱の損失を少
なくできる。
【0028】また、放電コンセントレータ3の後端部3
2を曲面にすると、後端部32に電界が集中しコロナ放
電が起こることによる電力損失を抑えることができる。
【0029】さらに、放電容器2をアルミナ等の透光性
セラミックで構成すると、高耐圧の容器が可能となり、
例えばキセノンを発光物質とする場合、50〜100M
Paの封入すら可能となる。封入物については、水銀を
発光物質として使用する場合には、300mg/cc以
上の量を封入すれば、高い圧力で放電が集中し、近似白
色で超高輝度の点光源を実現できる。
【0030】次に上記ランプを用いた本発明の点光源ラ
ンプ装置について説明する。図3(a)〜(c)は本発
明の点光源ランプ装置100の実施の形態を示す概略の
断面図である。電磁遮蔽された金属製の共振室構成容器
7内に、誘電体からなる凹面反射鏡5の第1焦点に放電
コンセントレータ3の先端部31、31の中間にくるよ
うにランプ1は配置され、電磁エネルギー供給源4が共
振室構成容器7に電磁エネルギーを供給するように配置
される。
【0031】凹面反射鏡5の使用に供される誘電体材料
は、室温における誘電体損が0.1以下の材料が選定さ
れる。それは自己発熱による損失が増加するからであ
る。また凹面反射鏡の内面には波長選択膜がコーティン
グされている。この波長選択膜は例えば可視光のみを反
射する膜であり、多層膜により構成されている。この波
長選択膜によって紫外線による劣化や赤外線による加熱
防止の効果がある。なお、ランプ1は凹面反射鏡5の底
部において細管部2Bが支持され、ランプ1を保持した
凹面反射鏡5は共振室構成容器内に支持されているが、
図中では簡略化して省略してある。以降の図においても
同様である。
【0032】図3(a)中で、6は光を取り出すための
開口部であり、その開口部中央あるいはその近傍に凹面
反射鏡5の第2焦点が位置する。電磁エネルギー供給源
4から電磁エネルギーが発せられると、ランプ1内の放
電コンセントレータ3に電波共振作用によって電力が供
給され、放電開始時に放電空間11の中で放電コンセン
トレータ3によって電界が集中され電界が強められて、
放電コンセントレータ3の2つの先端部31、31間に
放電が集まり高輝度の点光源が現出する。開口部6は電
磁エネルギーが共振室構成容器7から漏れ出ない程度の
小径の孔となっている。電磁エネルギー供給源4から供
給される電磁エネルギーは10MHz〜50GHzの範
囲の周波数帯のエネルギーである。
【0033】図3(b)は光を取り出すための開口部6
の部分に円筒部61を設け、その中にロッド型インテグ
レータ62を具えた点光源ランプ装置100の実施形態
を示す概略断面図である。この実施形態においては、円
筒部61があることにより電磁エネルギーが共振室構成
容器7から漏れ出ない。また、開口部6に集光したラン
プ1からの光がロッド型インテグレータ62内を進むう
ちに均質化される。
【0034】図3(c)は光を取り出すための開口部6
の部分に複数のレンズ素子からなる分割型インテグレー
タレンズ63が格子網状の枠64に配設された点光源ラ
ンプ装置100の実施形態を示す概略断面図である。図
3(d)に分割型インテグレータレンズ63の正面図を
示す。その分割型インテグレータレンズ63のつなぎ目
である枠の近くの部分は、あまり光の透過に寄与しない
ため、この実施形態のようにすると、格子網状の枠64
における光の損失がほとんどなくなる。
【0035】また、凹面反射鏡を集光鏡としての楕円鏡
ではなく放物面鏡にして、放物面鏡により反射され平行
光となったランプからの光が、小径の孔である共振室構
成容器の開口部に集光するようなレンズを放物面鏡の前
方に配置するという構成も考えられる。なお、凹面反射
鏡の光放出方向において、共振室構成容器の開口部に格
子状の導電性の網を設けることで、電磁エネルギーを漏
洩することなく、光を放出することができる。
【0036】図4は共振室構成容器7に電磁エネルギー
の漏れの無い網部材9で蔽った給排気孔26、26を有
し、その一方の開口部外部に冷却手段22を具えている
点光源ランプ装置100の概略断面図である。本発明の
点光源ランプ装置に用いられるランプは従来からある無
電極型ランプとは異なり、放電が放電容器の中心に集ま
るので放電容器壁の強制冷却は必要でないが、この実施
形態のように冷却手段によって共振室構成容器7内へ冷
却風を取り入れると凹面反射鏡5を冷却することがで
き、凹面反射鏡用の材料として耐熱温度の低い安価な材
料を用いることが可能となる。開口部6は電磁エネルギ
ーが共振室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の孔と
なっている。なお、図4以降では図3において示した波
長選択膜25については図面上では省略する。
【0037】図5は凹面反射鏡5の前面開放部52を前
面ガラス12で蔽い、接着剤11で前面ガラス12とラ
ンプ1の隙間をふさいでいる点光源ランプ装置100の
実施形態を示す概略断面図である。この構造にすると、
ランプ1が万が一破損したときにランプ材料の飛散を防
止することができる。開口部6は電磁エネルギーが共振
室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の孔となってい
る。
【0038】また、図6には図3(c)に示したものと
同様な、分割型インテグレータレンズ63をそのまま凹
面反射鏡5の前面開放部52に嵌め込み、凹面反射鏡5
の前面開放部52と分割型インテグレータレンズ63と
の隙間を塞ぎ、分割型インテグレータレンズ63を図5
の前面ガラスを兼用する形で使用した点光源ランプ装置
100の実施形態を示す概略断面図である。図7は凹面
反射鏡5の前面開放部52に前面ガラスに相当するレン
ズ13を配置した点光源ランプ装置100の実施形態を
示す概略断面図である。図6、図7の構成例の点光源ラ
ンプ装置ともランプが万が一破損したときにランプ材料
の飛散を防止する機能を有する。図7において、開口部
6は電磁エネルギーが共振室構成容器7から漏れ出ない
程度の小径の孔となっている。
【0039】図8は1本型放電コンセントレータを有す
るランプを使用した実施形態を示す概略断面図であり、
凹面反射鏡5の前面開放側に、放電容器2の前面に補助
反射鏡14を配設している。補助反射鏡14は球面であ
り前面ガラス12と一体で形成されるかまたは図で示し
たように接着剤11によって前面ガラス12と固着され
保持されている。1本型放電コンセントレータのランプ
では、細管部が一方しかないため、光を取り出すための
有効立体角が大きくなるので、光量が増加する。そし
て、凹面反射鏡の前面開放側へのランプ自体から放射さ
れる光は拡散されるため、補助反射鏡14を設けること
により、本来拡散されて使用されない光を凹面反射鏡5
に戻し、有効光として利用できる。開口部6は電磁エネ
ルギーが共振室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の
孔となっている。
【0040】図9は図8と同じく1本型放電コンセント
レータを有するランプを使用した実施形態で、ランプの
細管部が上方に前面ガラス12に接着剤で固定され垂直
に配置されている点光源ランプ装置100の概略断面図
である。そして、ランプ1から出た光は凹面反射鏡5で
集光され平面反射鏡15で折り返して開口部6から共振
室構成容器の外部に放出される。また、凹面反射鏡5は
その曲面状底部51に開口がない。そのため、反射鏡の
集光面積が大きくなり、反射光量を曲面状底部に開口の
あるものに比べて増加させることができる。
【0041】また、図のようにランプの細管部を上方に
配置することで、ランプ点灯時の高温部を細管部付近と
することができ、放電容器の失透発生による光量減衰が
少なくなる。開口部6は電磁エネルギーが共振室構成容
器7から漏れ出ない程度の小径の孔となっている。
【0042】なお、図23に示した2本の放電コンセン
トレータを有するランプにおいて、凹面反射鏡5の曲面
状底部51側の第1のコンセントレータ3aを第2のコ
ンセントレータ3bより短尺にすることにより、1本型
の放電コンセントレータを使用した図9と同様、凹面反
射鏡5の曲面状底部51に開口がない構成をとることが
可能である。この場合、ランプ1は第2のコンセントレ
ータ3bを支持する細管部2B部分で接着剤11等によ
り前面ガラス12は固定される。
【0043】図10は、2本の放電コンセントレータを
有するランプを垂直に支持し点灯させる点光源ランプ装
置100の実施形態を示す概略断面図である。ランプ1
からでた光は凹面反射鏡5で集光され平面反射鏡15で
折り返して、電磁エネルギーが共振室構成容器7から漏
れ出ない程度の小径の孔となっている開口部6から共振
室構成容器7の外部に放出される。
【0044】図11〜図13は最適な電磁波エネルギー
整合条件を選定して点光源ランプ装置100を使用する
ための手段を具備した実施形態を示す概略断面図であ
る。図11は点光源ランプ装置100の共振室構成容器
7の内部にあるインピーダンスマッチング用壁部16を
図の矢印方向に移動させることにより共振室構成容器の
容積を変化させて整合状態を変化させ、ランプ1を最適
な位置に調整し、すなわちインピーダンスマッチングを
行い、効率よく光を放出させるものである。なお、開口
部6は、電磁エネルギーが共振室構成容器7から漏れ出
ない程度の小径の孔となっている。
【0045】図12はランプ1および反射鏡5を移動さ
せる実施形態であり、ランプ1および反射鏡5を図の矢
印方向に移動させることによってランプ1と共振室構成
容器との位置関係を変化させてインピーダンスマッチン
グを行い、集光レンズ13で効率よく光を放出させるも
のである。開口部6は、電磁エネルギーが共振室構成容
器7から漏れ出ない程度の小径の孔となっている。図1
3(a)、(b)はスタブを使用したインピーダンスマ
ッチングを行う実施形態である。これらの構成の場合は
スタブの共振室構成容器内への突出長さを変化させてス
タブと共振室構成容器との間隙を変化させることによ
り、インピーダンスマッチングを行い、効率よく光を放
出させるものである。なお、開口部6は、電磁エネルギ
ーが共振室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の孔と
なっている。
【0046】図14は電磁エネルギー供給源4の保護の
ために、サーキュレータ19を使用して電磁エネルギー
供給源4に電磁エネルギーの戻しを無くす実施形態を示
す点光源ランプ装置100の概略断面図である。この例
では電磁エネルギー供給源4から発振された電磁エネル
ギーは(イ)の経路でランプ1に到達し、ランプ1は2
本の放電コンセントレータの間に高輝度点光源として発
光する。そして、凹面反射鏡やランプおよび共振室構成
容器の内壁にて反射した電磁エネルギーは(ロ)の経路
で電磁エネルギー供給源4に向かい戻される。そして、
その戻された電磁エネルギーは、サーキュレータ19に
よって電磁エネルギー吸収筒21の方(ハ)にその進行
方向を曲げられ、電磁エネルギー吸収筒21内で吸収さ
れる。電磁エネルギー吸収筒21内には不図示のコーン
状部材が配設されている。20は放熱フィンである。こ
の実施形態においても開口部6は、電磁エネルギーが共
振室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の孔となって
いる。
【0047】図15(a)、(b)はランプの周囲に保
温空間22を有する点光源ランプ装置100の実施形態
である。保温空間22内は真空となっている。図15
(a)においては保温空間22はランプ1を凹面反射鏡
5内に、前面ガラス12および凹面反射鏡5底部の加工
によって封じ込めることによって形成している。図15
(b)においては保温空間22は透光性の保温空間形成
部材27内にランプ1および凹面反射鏡5を閉じ込め配
置することによって形成している。この実施形態におい
ても開口部6は、電磁エネルギーが共振室構成容器7か
ら漏れ出ない程度の小径の孔となっている。この図15
で示した実施形態では、真空中で点灯させることで、熱
損失が少なく、効率のよいランプとすることができる。
【0048】図16〜図18は点灯補助紫外光源を有す
る点光源ランプ装置100の実施形態である。図16で
は共振室構成容器7内に点灯補助紫外光源23aとして
無電極型低圧ランプを具備したものである。電磁エネル
ギーにより無電極型低圧ランプ23aが始動して、紫外
光を放出し、その紫外光をランプ1が受けることによ
り、始動性がよくなる。なお、開口部6は、電磁エネル
ギーが共振室構成容器7から漏れ出ない程度の小径の孔
となっている。
【0049】図17はいわゆる二重管タイプとしたもの
で、図17(b)に示したように、外管(図中G)内に
ランプ1を配置し、外管Gとランプ1の放電容器外壁の
間に形成される空間(図中K)に希ガス等を封入し、い
わばランプ1の外周に、始動性改善手段23としての無
電極型低圧放電ランプ(=点灯補助紫外光源23a)を
具備したものといえる。図17(c)はII’断面図で
ある。この場合も、図16の形態と同じように、電磁エ
ネルギーにより無電極型低圧ランプ23aが始動して、
紫外光を放出し、その紫外光をランプ1が受けることに
より、始動性がよくなるものである。図18は始動性改
善手段23としての点灯補助高電圧源23bをランプ1
の細管部近傍に配置したものである。高電圧をかけるこ
とによって始動性が向上する。なお、図17、図18と
も、開口部6は、電磁エネルギーが共振室構成容器7か
ら漏れ出ない程度の小径の孔となっている。
【0050】図19は凹面反射鏡5として金属製の反射
鏡を利用し、さらにその反射鏡5を共振室構成容器とし
た点光源ランプ装置100の実施形態を示す概略断面図
である。金属製の反射鏡を使用すると反射鏡が共振室構
成容器の一部を形成することができ、点光源ランプ装置
の構造が簡易になる。
【0051】図20は複数の電磁エネルギー供給源4を
配置した点光源ランプ装置100の実施形態の一例であ
り、図では2個の電磁エネルギー供給源4を具えた点光
源ランプ装置である。電磁エネルギーは重ね合わせが可
能であり、安価な電磁エネルギー供給源を使用して高出
力のランプを点灯することができる。
【0052】図21は複数のランプを配置した点光源ラ
ンプ装置100の実施形態を示す概略断面図である。図
中、第1のランプ1a、第2のランプ1b、第3のラン
プ1cでそれぞれ発光波長をコントロールするように封
入物を変えて、それぞれのランプからR(赤)、G
(緑)、B(青)の光を取り出し、かつ各ランプ毎の共
振状態を変えることで、バランスのよいRGBの色が実
現できる。そして、複数のランプを使用することで、点
光源ランプ装置から照射された光の照射面での明るさを
均一にすることができる。なお、この実施形態において
も開口部6は電磁エネルギーが共振室構成容器7から漏
れ出ない程度の小径の孔となっている。
【0053】図22(a)は同軸ケーブル41を使用し
た点光源ランプ装置100の実施形態を示す概略断面図
である。図22(b)は導波管43を使用した点光源ラ
ンプ装置100の実施形態を示す概略断面図である。同
軸ケーブル41や導波管43を使用することによって電
磁エネルギー供給源4とランプ1がはなれていても点灯
させることができる。図22(a)において、同軸ケー
ブル41の先端部42が共振室構成容器7内に露出して
いる。なお、図22(a)、(b)の実施形態において
も開口部6は電磁エネルギーが共振室構成容器7から漏
れ出ない程度の小径の孔となっている。
【0054】
【実施例】図3に示した点光源ランプ装置100につい
て具体的な実施例を図1と図3を使って説明する。シリ
カガラス製の放電容器2からなるランプ1は、電磁遮蔽
された共振室構成容器7内に配置され、電磁エネルギー
源4が共振室構成容器7に電磁エネルギーを供給するよ
うに配置される。ランプ電力は200Wであり、放電容
器2は肉厚2.5mm、膨出部2Aの外径12mmのシ
リカガラス製であり、放電コンセントレータ3はタング
ステン製であって、細管部内の太い部分の直径は2mm
であり、先端間の離隔距離は1.5mmである。
【0055】そして、放電コンセントレータ3の放電空
間10に露出する部分以外の細管部内に在る表面にはシ
リカガラスとの濡れ性の少ないレニウムの薄膜が被覆さ
れている。5は集光用の凹面反射鏡であり、誘電体材料
であるガラスやセラミック製であって、その表面にチタ
ニア(TiO2)やシリカ(SiO2)などの誘電体多層
膜からなる波長選択膜25が形成されている。この膜は
可視光を反射させる機能を有する。6は光を取り出すた
めの開口部であり、電磁エネルギーが漏れ出ない程度の
小径の孔である。放電容器2内の封入物は、Ar13k
Pa、水銀300mg/ccであり、電磁エネルギー源
の周波数は2.45GHzである。なお、この電磁エネ
ルギー源の使用周波数は100MHz〜50GHzまで
使用できるものである。なお、共振室構成容器7はアル
ミニウム、銅や真鍮等の金属製である。
【0056】そして、図3の構成の点光源ランプ装置1
00を上記の仕様の通りに作製し、放電コンセントレー
タ3の先端間に凹面反射鏡5の第1焦点がくるように配
置し、周波数2.45GHzを印加すると、放電コンセ
ントレータ3の先端間に、白色の高輝度点光源として点
灯し、凹面反射鏡5により反射した光が凹面反射鏡の第
2焦点近傍に位置する開口部6より放出された。
【0057】図25には放電コンセントレータの先端間
に生じる高輝度点光源の全光束が開口部6において集光
する割合(集光効率)を示す。図26には全光束が開口
部6において集光する割合(集光効率)を示す。この図
25に示すように、放電コンセントレータの先端間の距
離が1.5mm(略光源の大きさ=光源直径)の本実施
例において、共振室構成容器7の開口部6の径を5mm
としたときに、ランプの全光束の60%を第2焦点に位
置させた該開口部6に集光させることができた。さらに
は開口部6の径を6mmとすればランプの全光束の70
%を第2焦点に位置させた該開口部6に集光させること
ができた。
【0058】図26には種々の直径を有する光源からの
全光束が共振室構成容器7の開口径5mmの開口部6に
おいて集光する割合(集光効率)を示したものである。
従来の無電極型ランプでは光源の大きさ(光源直径)は
放電容器の内径そのものとなり、図26に示すように、
内径6mm(光源直径)とすると、共振室構成容器7の
開口部6の径を5mmとしたときにランプの全光束の1
5%しか第2焦点に位置させた該開口部6に集光させる
ことができなかった。この集光率を増加させるために
は、放電容器自体を極小化しない限り点光源化は実現さ
れず、その容器の極小化は発光管材料であるシリカガラ
ス、アルミナ等は、耐熱温度1200℃以下なので不可
能であった。本発明においては、光源直径が1.5mm
まで小さくすることができ、ランプの全光束の60%も
第2焦点に位置させた該開口部6に集光させることがで
きた。
【0059】そして、点灯後は放電容器の管壁の黒化や
放電容器の破裂等の不具合は発生しなかった。水銀が3
00mg/cc封入され、希ガスはバッファガスとして
13kPa封入されているので、放電時の放電容器内の
圧力は30MPa以上となっていることが予想され、従
来の箔シールによる有電極型の超高圧水銀ランプと比較
して放電容器2の耐圧が増大したものと考えられる。
【0060】図16、図17に示したランプ1の周囲に
設けた無電極低圧放電ランプ23aは(シリカガラス)
製の放電容器内に封入された希ガスは(アルゴン)であ
り、封入圧は(1.3kPa)とするのが適当である。
【0061】図21に示したシリカガラス製の放電容器
2からなる赤、緑、青を強化した各ランプ1a、b、c
は、電磁遮蔽された共振室構成容器9内に配置され、電
磁エネルギー源4が共振室構成容器7に電磁エネルギーを
供給するように配置される。各ランプ電力はそれぞれ1
00Wであり、放電容器は肉厚2.5mm、膨出部の外
径10mmのシリカガラス製であり、放電コンセントレ
ータ3はタングステン製であって、細管部内の太い部分
の直径は0.4mmであり、先端間の離隔距離は1.2
mmである。
【0062】そして、放電コンセントレータ3の放電空
間10に露出する部分以外の細管部内に在る表面にはシ
リカガラスとの濡れ性の少ないレニウムの薄膜が被覆さ
れている。5は集光用の凹面反射鏡であり、誘電体材料
であるガラスやセラミック製であって、その表面にチタ
ニア(TiO2)やシリカ(SiO2)などの誘電体多層
膜からなる波長選択膜25が形成されている。この膜は
可視光を反射させる機能を有する。6は光を取り出すた
めの開口部であり、電磁エネルギーが漏れ出ない程度の
小径の孔である。
【0063】放電容器2内の封入物は、Ar13kP
a、水銀100mg/ccと、赤を強化したランプには
ヨウ化リチウム0.5mg、緑を強化したランプにはヨ
ウ化タリウム0.2mg、青を強化したランプにはヨウ
化インジウム0.3mgであり、電磁エネルギー源の周
波数は2.45GHzである。なお、この電磁エネルギ
ー源の使用周波数は100MHz〜50GHzまで使用
できるものである。なお、共振室構成容器7はアルミニ
ウム、銅や真鍮等の金属製である。
【0064】そして、図21の構成の点光源ランプ装置
100を上記の仕様の通りに作製し、放電コンセントレ
ータの先端間に凹面反射鏡の第1焦点がくるように配置
し、周波数2.45GHzを印加すると、放電コンセン
トレータの先端部近傍に、それぞれR、G、B別々の強化
された高輝度点光源として点灯し、凹面反射鏡5により
反射した光が凹面反射鏡の第2焦点近傍に位置する開口
部6より放出された。
【0065】本発明の点光源ランプ装置は、電磁エネル
ギー共振による放電を利用しており、放電コンセントレ
ータ3は受信部材としての役割をも担っている。そこ
で、図24に示したように放電容器2の外部に放電コン
セントレータ3と別体で受信部材24を設けることによ
って細管部2Bの耐圧信頼性が増し、放電コンセントレ
ータ3による熱損失を減少させることも可能となる。周
波数が高いので放電コンセントレータ3と受信部材24
の管軸方向の重なり幅(図24のL)は小さくても問題
はない。放電コンセントレータ3と受信部材24は静電
容量により結合していると考えられる。
【0066】また、各実施例において共通して、本発明
の点光源ランプ装置は、放電コンセントレータを有する
ランプを用いた、液晶プロジェクター用光源等の点光源
ランプ装置であるので、輝度が高く、かつ鮮明な画像を
提供することができ、また電磁エネルギーの漏洩の無い
装置を提供することができる。なお、本発明の点光源ラ
ンプ装置は、光ファイバーを用いた紫外線硬化装置にも
適用可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の点光源ラ
ンプ装置においては、放電コンセントレータは、放電開
始時に放電空間内の電界を集中させ、定常点灯時に放電
を点光源化させる。そして、放電コンセントレータが放
電容器内にのみ保持されていて、従来の有電極ランプの
ような外部リード等の電流導入用部材を放電容器外部へ
導出するための封止部を有しないので、放電時の放電容
器内部のガス圧に対する耐圧強度が高いものとなる。そ
して、ランプ内で放電コンセントレータを放電空間に臨
ませた構成としたので、放電コンセントレータの先端部
に放電を集中させ、高輝度の点光源を現出させることが
でき、高輝度点光源装置として充分使用可能な点光源ラ
ンプ装置を提供できる。
【0068】共振室構成容器外方に突出する円筒部が共
振室構成容器の開口部に形成されており、円筒部内にロ
ッド状のインテグレータが配置されている構成とする
と、電磁エネルギーの漏れも無く、また光の均質化を実
現でき、高輝度点光源装置として充分使用可能な点光源
ランプ装置を提供できる。
【0069】また、共振室構成容器開口部に格子網状枠
内に配設した複数のインテグレータレンズが配置されて
いると光の格子網状枠での損失なく光を共振室構成容器
外部へ取り出すことができる。そして、放電コンセント
レータを1本で構成したランプとすると一対の放電コン
セントレータを使用した点光源ランプ装置に比べて光の
利用効率が改善される。また、放電コンセントレータが
対向配置された2本からなり、凹面反射鏡の曲面状底部
側に配置された放電コンセントレータが他方の放電コン
セントレータよりも短くすることにより、凹面反射鏡の
曲面状底部に開口を有しない凹面反射鏡が使用でき光の
利用効率が改善される。
【0070】そして、ランプおよび凹面反射鏡を冷却す
る冷却手段を具備すると、さらに一層の高入力の点光源
ランプ装置を実現できる。また、凹面反射鏡の前面開口
側に前記ランプの構成部材の飛散防止用の蔽い部材を具
備することにより、万が一放電容器が破損した場合もラ
ンプ材料が点光源ランプ装置外部へ飛散することの無い
安全な点光源ランプ装置とすることができる。
【0071】そして、ランプからの放射光を集光または
反射する機能を有する補助光学系を、ランプの、凹面反
射鏡の前面開口側に具備することにより、光の利用効率
が一層向上する。また、ランプが垂直に配置されること
により、ランプ点灯時の高温部を細管部付近とすること
ができ、放電容器の失透発生による光量減衰が少なくな
る。
【0072】さらに、共振室構成容器内に電磁エネルギ
ーのインピーダンスマッチングを行う手段を具備するこ
とによって最適な整合条件でランプを点灯することがで
きる。そして、ランプの外側に保温空間を有する構造と
することによって、ランプからの熱損失を減らして効率
のよいランプとすることができる。また、共振室構成容
器内にランプの始動性を改善する手段を具備することに
より、ランプの易点灯性が向上する。
【0073】そして、前記凹面反射鏡が誘電体からなる
ことにより電磁エネルギーの整合状態をつくることが容
易になる。そして、凹面反射鏡は誘電体損が室温におい
て0.1以下の誘電体材料であれば、自己発熱による損
失が低減できる効果がある。
【0074】また、凹面反射鏡の内面側に波長選択膜が
形成されていると、紫外線による劣化や赤外線による加
熱防止の効果がある。凹面反射鏡が金属製であると、反
射鏡が共振室構成容器の一部を形成することができ、点
光源ランプ装置の構造が簡易になる。さらに、電磁エネ
ルギー供給手段としての電磁エネルギー供給源を複数具
えると安価な電磁エネルギー供給源を使用でき、経済的
に優れた点光源ランプ装置とすることができる。
【0075】また、ランプを共振室構成容器内に複数具
えることにより、各ランプの発光色を変えることがで
き、各ランプの共振状態を変えてバランスのよい光色を
実現でき、点光源ランプ装置から照射される光の照射面
での明るさを均一にできる。そして、電磁エネルギー供
給手段から共振室構成容器内への電磁エネルギーの供給
を同軸ケーブルや導波管を介して行うことにより、電磁
エネルギー供給源とランプの距離を離すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の点光源ランプ装置に係るランプの一
実施例の断面図である。
【図2】 本発明の点光源ランプ装置に係るランプの一
実施例の断面図である。
【図3】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図4】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図5】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図6】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図7】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図8】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図9】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示す
概略の断面図である。
【図10】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図11】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図12】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図13】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図14】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図15】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図16】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図17】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図18】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図19】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図20】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図21】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図22】 本発明の点光源ランプ装置の一実施例を示
す概略の断面図である。
【図23】 本発明の点光源ランプ装置に係るランプと
凹面反射鏡の組み合わせの一実施例を示す概略の断面図
である。
【図24】 本発明の点光源ランプ装置に係るランプの
一実施例を示す概略の断面図である。
【図25】 共振室構成容器の開口部における集光効率
を示す図である。
【図26】 共振室構成容器の開口部における集光効率
を示す図である。
【符号の説明】
1 ランプ 1a 第1のランプ 1b 第2のランプ 1c 第3のランプ 2 放電容器 2A 膨出部 2B 細管部 3 放電コンセントレータ 3a 第1の放電コンセントレータ 3b 第2の放電コンセントレータ 31 先端部 32 後端部 4 電磁エネルギー供給源 41 同軸ケーブル 42 同軸ケーブル先端部 43 導波管 5 凹面反射鏡 51 曲面状底部 52 前面開放部 6 開口部 61 円筒部 62 ロッド型インテグレータ 63 分割型インテグレータレンズ 64 格子網状の枠 7 共振室構成容器 8 冷却ファン 9 網部材 10 放電空間 11 接着剤 12 前面ガラス 13 集光レンズ 14 補助反射鏡 15 平面鏡 16 インピーダンスマッチング用壁部 17 ランプ位置調節部材 18 スタブ 19 サーキュレータ 20 放熱フィン 21 電磁エネルギー吸収筒 22 保温空間 23 始動性改善手段 23a 点灯補助紫外光源 23b 点灯補助高電圧源 24 受信部材 25 波長選択膜 26 給排気孔 100 点光源ランプ装置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性の非導電性材料からなり、膨出部
    とそれに連設する細管部を有する放電容器と、 該放電容器外部に突出することなく、該細管部に支持さ
    れて先端部が該膨出部の放電空間内に臨み、放電空間の
    中で電界を集中させ強め、放電を集中させる放電コンセ
    ントレータとからなるランプと、 前記ランプの外部より、前記放電コンセントレータに放
    電を励起する電磁エネルギー供給手段と、 前記ランプからの光を反射する凹面反射鏡と、 前記ランプと前記凹面反射鏡が収納され、電磁エネルギ
    ーを漏洩することなく閉じ込め、前記ランプおよび前記
    凹面反射鏡からの光を外へ取り出す開口部が設けられ
    た、電磁エネルギー共振を生ずる共振室構成容器と、か
    らなることを特徴とする電磁エネルギー励起点光源ラン
    プ装置。
  2. 【請求項2】前記開口部に前記共振室構成容器外方に突
    出する円筒部が形成されており、該円筒部内にロッド状
    のインテグレータが配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置。
  3. 【請求項3】前記開口部に格子網状枠内に配設した複数
    のインテグレータレンズが配置されていることを特徴と
    する請求項1に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ
    装置。
  4. 【請求項4】 前記放電コンセントレータが1本である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の電磁エ
    ネルギー励起点光源ランプ装置。
  5. 【請求項5】 前記放電コンセントレータが対向配置さ
    れた2本からなり、前記凹面反射鏡の曲面状底部側に配
    置された放電コンセントレータが他方の放電コンセント
    レータよりも短いことを特徴とする請求項1乃至請求項
    3に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置。
  6. 【請求項6】 前記ランプおよび前記凹面反射鏡を冷却
    する冷却手段を具備したことを特徴とする請求項1乃至
    請求項5に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記凹面反射鏡の前面開口側に前記ラン
    プの構成部材の飛散防止用の蔽い部材を具備したことを
    特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の電磁エネルギ
    ー励起点光源ランプ装置。
  8. 【請求項8】 前記ランプからの放射光を集光または反
    射する機能を有する補助光学系を、前記ランプの、前記
    凹面反射鏡の前面開口側に具備したことを特徴とする請
    求項1乃至請求項7に記載の電磁エネルギー励起点光源
    ランプ装置。
  9. 【請求項9】 前記ランプが垂直に配置されることを特
    徴とする請求項1乃至請求項8に記載の電磁エネルギー
    励起点光源ランプ装置。
  10. 【請求項10】 前記凹面反射鏡として該反射鏡の曲面
    状底部に開口部を有さないことを特徴とする請求項1乃
    至請求項9に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装
    置。
  11. 【請求項11】 前記共振室構成容器内に電磁エネルギ
    ーのインピーダンスマッチングを行う手段を具備したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項10に記載の電磁エ
    ネルギー励起点光源ランプ装置。
  12. 【請求項12】 前記ランプの外側に保温空間を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11に記載の電磁
    エネルギー励起点光源ランプ装置。
  13. 【請求項13】 前記共振室構成容器内に前記ランプの
    始動性を改善する手段を具備したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項12に記載の電磁エネルギー励起点光源
    ランプ装置。
  14. 【請求項14】 前記凹面反射鏡が誘電体からなること
    を特徴とする請求項1乃至請求項13に記載の電磁エネ
    ルギー励起点光源ランプ装置。
  15. 【請求項15】 前記凹面反射鏡は誘電体損が室温にお
    いて0.1以下の誘電体材料からなることを特徴とする
    請求項14に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装
    置。
  16. 【請求項16】 前記凹面反射鏡の内面側に波長選択膜
    が形成されてなることを特徴とする請求項14または請
    求項15に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装
    置。
  17. 【請求項17】 前記凹面反射鏡は金属製であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項13に記載の電磁エネル
    ギー励起点光源ランプ装置。
  18. 【請求項18】 前記電磁エネルギー供給手段としての
    電磁エネルギー供給源を複数具えたことを特徴とする請
    求項1乃至請求項17に記載の電磁エネルギー励起点光
    源ランプ装置。
  19. 【請求項19】 前記ランプを前記共振室構成容器内に
    複数具えたことを特徴とする請求項1乃至請求項18に
    記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置。
  20. 【請求項20】 前記電磁エネルギー供給手段から前記
    共振室構成容器内への電磁エネルギーの供給を同軸ケー
    ブルを介して行うことを特徴とする請求項1乃至請求項
    19に記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置。
  21. 【請求項21】 前記電磁エネルギー供給手段から前記
    共振室構成容器内への電磁エネルギーの供給を導波管を
    介して行うことを特徴とする請求項1乃至請求項19に
    記載の電磁エネルギー励起点光源ランプ装置。
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